JPH04268101A - ボイラ給水系の薬液注入量の制御方法 - Google Patents

ボイラ給水系の薬液注入量の制御方法

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JPH04268101A
JPH04268101A JP2628091A JP2628091A JPH04268101A JP H04268101 A JPH04268101 A JP H04268101A JP 2628091 A JP2628091 A JP 2628091A JP 2628091 A JP2628091 A JP 2628091A JP H04268101 A JPH04268101 A JP H04268101A
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pump
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永久 博司
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボイラ給水系の薬液注入
量の制御方法に係り、さらに詳しくはボイラに供給する
、復水脱塩装置から排出された被処理水を一定の水質に
維持することができるボイラ給水系の薬液注入量の制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に発電用プラントにおいては、薬液
注入点の上流側には復水脱塩装置が設置されており、そ
の装置内にはイオン交換樹脂として、NH4型イオン交
換樹脂が使用されている。
【0003】このNH4 型イオン交換樹脂は次のよう
な特性を持っている。 (1)運用初期においては、不純物とともにアンモニア
を全て吸収するH型イオン交換樹脂として作用するため
、復水脱塩装置の出口水のpHは7である。 (2)このH型イオン交換樹脂はアンモニアを吸収する
ことにより、NH4型イオン交換樹脂に転換する。 (3)NH4 型イオン交換樹脂に転換した後は、不純
物は吸収されるが、アンモニアは全量通過するため、高
pHの復水脱塩装置の出口水が流出する。 (4)不純物の吸収によりブレーク点に達したNH4 
型イオン交換樹脂は、再生されて再びH型イオン交換樹
脂として作用する。
【0004】復水脱塩装置には、上記特性を持ったNH
4 型イオン交換樹脂を充填した複数の樹脂筒が併設さ
れており、各樹脂筒は、適宜再生されて用いられるため
、復水脱塩装置の出口水のpH値は各樹脂筒の運用によ
る合成値となるが、樹脂筒の再生後のNH4 型からH
型への転換時には、薬液注入点上流の被処理水である復
水脱塩装置の出口水のpHは急変する。これに対し、ボ
イラへの給水のpHは一定に保つ必要があるため、この
pHの急変に対しての薬液注入量の制御を行う必要があ
る。
【0005】図7は、従来技術のアンモニア注入制御装
置のフローシート図である。この装置は、復水器(図示
せず)で得られた復水を脱塩処理する復水脱塩装置1と
、該復水脱塩装置から復水ポンプ2によって排出された
被処理水を過熱する低圧ヒータ4と、該過熱された被処
理水を脱気処理する脱気器7と、被処理水のpHを一定
に調整するためのアンモニアを貯溜するアンモニアタン
ク9と、アンモニア注入前の被処理水の導電率を検出す
る導電率検出器2と、アンモニア注入後の被処理水の導
電率を検出する導電率検出器6と、被処理水の流量を測
定する流量計5と、アンモニア注入点前流および後流の
導電率信号が入力される比率設定器14およびPID調
節計13に接続したストローク長制御器12と連接する
ドライブユニット16と、被処理水の流量信号が入力さ
れる回転数制御器11と連接する変速駆動モータ15と
によってアンモニアの注入量を制御するアンモニア注入
ポンプ10とから主としてなる。
【0006】このような構成において、復水脱塩装置1
で脱塩処理された被処理水は、復水ポンプ3によって低
圧ヒータ4に供給されて過熱され、さらに脱気器7で脱
気された後、図示しないボイラに供給されるが、この被
処理水には、復水脱塩装置1の運用によるpH変化に対
処するため、復水ポンプ3の後流にアンモニアが注入さ
れて一定のpHに維持される。pHを一定に維持するた
めのアンモニアの注入量の制御は、次のようにして行わ
れる。
【0007】まず、復水脱塩装置1の出口の導電率検出
器2でアンモニア注入前の被処理水のpHを導電率とし
て測定し、この導電率を比率設定器14に入力してスト
ローク長制御器12を介してアンモニア注入ポンプ10
のドライブユニット16を先行的に制御し、アンモニア
吐出量を定める。
【0008】次に、脱気器7の入口の導電率検出器6で
アンモニア注入後の被処理水の導電率を測定し、この信
号をPID調節計13に入力して流量信号による積分時
間を調節し、注入点と測定点との時間遅れを補正し、該
補正信号と所定のpH値の信号とを比較して得られた偏
差信号によりストローク長制御器12を介して上記ドラ
イブユニット16の修正動作をする。
【0009】ボイラの負荷変化による給水流量の変動に
対しては、被処理水の流量を流量計5で測定し、回転数
制御器11を介してアンモニア注入ポンプ10の変速駆
動モータ15の回転を調節してアンモニアの吐出量を制
御する。
【0010】このように、従来においては、負荷変化に
よる給水流量の変動に対しては、変速駆動モータ15の
回転数制御により対応し、pH値の変化および時間遅れ
の補正に対しては、ストローク長制御により対応してい
た。
【0011】回転数の調節で対応する給水の流動変動は
、ボイラ運用上の制限から約1:4であるが、ストロー
ク長の調節で対応する復水脱塩装置出口のpH値変化は
、その変動幅が大きいため、大きい幅で急激な制御をす
る必要がある。
【0012】しかしながら、回転数の制御範囲(レンジ
アビリティ)は1:10であるのに対し、ストローク長
の制御範囲は約1:4であるため、従来の制御方法にお
いては、回転数およびストローク長の制御範囲の有効利
用がされておらず、制御性として厳しい範囲での運用を
行わなければならないという問題があった。
【0013】また従来の制御方法では、復水ポンプ出口
に注入されたアンモニアが十分混合され、給水中のアン
モニア濃度が均一になる脱気器入口で導電率を測定して
フィードバック制御を行っているが、アンモニア注入点
と測定点に距離があり、時間遅れが生ずるためにpHの
急変により発生するpH値の大きなハンチングが起こり
、これを防止するために復水脱塩装置出口の導電率信号
によるフィードフォワード制御を併せて行うという複雑
な制御が必要があった。また注入点と測定点との時間遅
れを補正するフィードバック信号の流量信号による積分
時間の調節には、設定値の適正化のためにプラントの特
性に合致するように試運転による調整を繰り返して行う
必要があった。
【0014】一方、発電用の貫流プラントにおいては、
プラントの起動時において、ボイラに供給する給水の水
質改善のために、通常運転に入る前にクリーンアップ操
作が行われている。このクリーンアップ操作は、ボイラ
へ供給する給水の水質を厳格に守るために行われ、プレ
ボイラより順次各系統毎に不純物の排出、除去を行いな
がら清浄な範囲を広げて行き、水質の目標値を満足させ
るようにする操作である。
【0015】このクリーンアップ操作においては、通常
運転中に比較して水質が低下しており、溶存酸素も含ま
れているため、通常運転中よりも多量のヒドラジンを注
入しなければならない。このため、ヒドラジンの注入量
制御においては、このクリーンアップ操作時の多量のヒ
ドラジンの注入と、通常運転時の少量のヒドラジンの注
入を満足する制御範囲が要求される。
【0016】図8は、従来技術のヒドラジン注入制御装
置のフローシート図である。図8において図7と同一部
分は同一符号を付し説明を省略する。図8において図7
と異なる点は、アンモニアタンク9とアンモニアの流入
量を制御するための手段を設ける代わりに、ヒドラジン
を貯溜するヒドラジンタンク21と、ヒドラジン注入後
の被処理水のヒドラジン濃度を測定するヒドラジン濃度
計20と、ヒドラジン濃度信号が入力されるPID調節
計13およびストローク長制御器12に連接するドライ
ブユニット16と、流量信号が入力される回転数制御器
11に連接する変速駆動モータ15とによってヒドラジ
ンの注入量を制御するヒドラジン注入ポンプ23とを設
けたことである。
【0017】この装置においてヒドラジン注入量の制御
は、次のようにして行われる。まず、ヒドラジンの注入
点(低圧ヒータ4の後流)の後流において、被処理水の
ヒドラジン濃度をヒドラジン濃度計20で電気的に検出
し、この信号をPID調節計13に入力して所定のヒド
ラジン濃度信号と比較し、得られた偏差信号により、ス
トローク長制御器12を介してヒドラジン注入ポンプ2
3のドライブユニット10を制御し、併せて被処理水の
流量を流量計5で検出して回転数制御器11に入力し、
この流量に比例してヒドラジン注入ポンプ23の変速駆
動モータ11の回転数を調節する。
【0018】このように従来技術においては、負荷変化
による給水流量の変動に対しては、変速駆動モータ11
の回転数制御により対応し、クリーンアップ運転時と通
常運転時のヒドラジン注入量の変化および時間遅れの補
正に対してはストローク長制御により対応していた。
【0019】回転数の調節で対応する給水の流動変動は
、ボイラ運用上の制限から約1:4であるが、ストロー
ク長の調節で対応するクリーンアップ運転時と通常運転
時のヒドラジン注入量の変化は、その変動幅が大きいた
め、大きい幅で急激な制御をする必要がある。
【0020】しかしながら、回転数の制御範囲(レンジ
アビリティ)は1:10であるのに対し、ストローク長
の制御範囲は約1:4であるため、従来の制御方法にお
いては、回転数およびストローク長の制御範囲の有効利
用がされておらず、制御性として厳しい範囲での運用を
行わなければならないという問題があった。
【0021】また従来の制御方法では、注入されたヒド
ラジンが十分混合され、給水中のヒドラジン濃度が均一
になる脱気器7入口で濃度を測定してフィードバック制
御を行っているが、注入点と測定点との時間遅れを補正
するための流量信号による積分時間の調節には、設定値
の適正化のためにプラントの特性に合致するように試運
転による調整を繰り返して行う必要があった。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的は
、上記従来技術の問題をなくし、被処理水の水質が急激
に変化した場合でも、薬液注入ポンプの制御性を最適に
利用し、より確実にかつ安定に薬液注入量の制御を行う
ことができるボイラ給水系の薬液注入量の制御方法を提
供することにある。
【0023】本発明の第2の目的は、上記従来技術の問
題をなくし、被処理水の水質を一定に維持するための複
雑な薬液注入量の制御を簡素化することができるボイラ
給水系の薬液注入量の制御方法を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
に鑑み鋭意検討した結果、変動の大きいpH等の水質変
化に対しては制御範囲の大きい変速駆動モータの回転数
により制御を行い、変動の少ない流量変化に対しては制
御範囲の小さいストローク長による制御を行うことによ
り、上記問題を解決できることを見出し、またボイラ給
水の水質を一定に維持するための薬液を復水ポンプの入
口に注入すると復水ポンプ出口で薬液の濃度が均一とな
るため、この薬液ポンプ出口の被処理水の水質を測定す
ることにより時間遅れのない信号をフィードバックでき
ることを見出し、本発明に到達した。
【0025】本発明の第1は、被処理水にアンモニアを
注入してpH調整を行う水処理系において、アンモニア
の注入点の前流と後流の被処理水の導電率の測定値およ
び所定のpH値における導電率と比較して得た偏差信号
により、アンモニア注入ポンプの回転数を調節し、併せ
て被処理水の流量を検出し、この流量に比例してアンモ
ニア注入ポンプのストローク長を調節することを特徴と
するボイラ給水系の薬液注入量の制御方法に関する。
【0026】本発明の第2は、復水脱塩装置から復水ポ
ンプによって排出された被処理水にアンモニアを注入し
てpH調整を行う水処理系において、復水ポンプの前流
にアンモニアを注入し、該復水ポンプ後流の被処理水の
導電率の測定値と所定のpH値における導電率とを比較
して得た偏差信号により、アンモニア注入ポンプのスト
ローク長を調節し、併せて被処理水の流量を検出し、こ
の流量に比例してアンモニア注入ポンプの回転数を調節
することを特徴とするボイラ給水系の薬液注入量の制御
方法に関する。
【0027】本発明の第3は、被処理水にヒドラジンを
注入して溶存酸素の除去を行う水処理系において、ヒド
ラジンの注入点後流の被処理水のヒドラジン濃度の測定
値と所定のヒドラジン濃度とを比較して得た偏差信号に
より、ヒドラジン注入ポンプの回転数を調節し、併せて
被処理水の流量を検出し、この流量に比例してヒドラジ
ン注入ポンプのストローク長を調節することを特徴とす
るボイラ給水系の薬液注入量の制御方法に関する。
【0028】本発明の第4は、復水脱塩装置から復水ポ
ンプによって排出された被処理水にヒドラジンを注入し
て溶存酸素の除去を行う水処理系において、復水ポンプ
の前流にヒドラジンを注入し、該復水ポンプ後流の被処
理水のヒドラジン濃度の測定値と所定のヒドラジン濃度
とを比較して得た偏差信号により、ヒドラジン注入ポン
プのストローク長を調節し、併せて被処理水の流量を検
出し、この流量に比例してヒドラジン注入ポンプの回転
数を調節することを特徴とするボイラ給水系のヒドラジ
ン注入量の制御方法に関する。
【0029】
【実施例】以下、本発明を図面により詳しく説明する。
【0030】図1は、本発明の第1の一実施例を示すア
ンモニア注入制御装置のフローシート図である。図1に
おいて図7と同一部分は同一符号を付して説明を省略す
る。図1において図7と異なる点は、アンモニア注入点
前流および後流の導電率信号が入力される比率設定器1
4およびPID調節計13を回転数制御器11に接続し
、かつ、被処理水の流量信号をストローク長制御器12
に入力するようにしたことである。
【0031】このような装置によれば、変動幅の大きい
pH変化に対する制御を制御範囲の大きい変動駆動モー
タ15の回転数で行うことができ、かつ変動幅の少ない
被処理水の流量変化に対する制御を制御範囲の小さいス
トローク長制御器12を介して行うことができるため、
それぞれの制御範囲を有効に利用でき、被処理水のpH
が急変した場合でも、より確実にかつ安定にアンモニア
の注入量を制御することができる。
【0032】図1においてポンプの回転数とストローク
長の制御系を切り換え可能にして、プラント毎に異なる
制御信号の変動幅に応じた制御系の運用ができるように
することも可能である。
【0033】図2は、本発明の第2の一実施例を示すア
ンモニア注入制御装置のフローシート図である。図2に
おいて図7と異なる点は、アンモニアを復水脱塩装置1
の出口、すなわち復水ポンプ3の前流に注入し、かつ復
水ポンプ3後流に導電率検出器2を設置し、この検出器
で検出された導電率信号をPID調節計13に入力して
所定の目標pH値における導電率と比較し、得られた偏
差信号により、ストローク長制御器12を介してアンモ
ニア注入ポンプ10のドライブユニット16を制御し、
また被処理水の流量信号を流量数制御器11に入力して
アンモニア注入ポンプ10の変速駆動モータ15を制御
するようにしたことである。
【0034】このような装置によれば、復水ポンプ3入
口に注入されたアンモニアが均一に混合された状態でほ
とんど時間遅れのない導電率を検出できるので、この信
号でアンモニア注入ポンプの注入量制御を行うことによ
り、復水脱塩装置出口の導電率信号によるフィードフォ
ワード制御および注入点と測定点との時間遅れの補正制
御を行う必要がなくなる。従って、アンモニア注入量制
御方法を非常に簡素なものにすることができ、また試運
転による時間遅れの補正の設定値の調整のための労力も
不要となる。
【0035】図2においては、導電率の偏差信号による
フィードバック信号で回転数制御を行い、流量信号でス
トローク長制御を行うこともできる。このような装置に
おいては、制御装置の簡素化だけでなく、各装置の制御
範囲を有効利用できるので、より確実にかつ安定にアン
モニア注入量の制御が可能となる。
【0036】図3は、本発明の第2の他の実施例を示す
アンモニア注入制御装置のフローシート図である。この
装置は、図2の装置にさらにボイラ給水ポンプ25の後
流(ボイラ26の入口)の導電率を測定する導電率検出
器6を設置するとともに、この信号を入力するPID調
節計13Aを設置し、復水脱塩装置1の運用によるpH
の急変時にはPID調節計13に入力される導電率検出
器2の測定信号により対応し、通常運転時にはPID調
節計13Aに入力される導電率検出器6の測定信号によ
り対応することができるように、導電率検出器2の測定
信号の変化率によって切り換え操作を行うようにしたこ
とである。
【0037】このような装置によれば、pHの急変時に
は、復水ポンプ出口の導電率で迅速な対応が可能であり
、通常運転時には、万一、外乱によりアンモニア濃度が
変化しても、最終的濃度監視位置であるボイラ(節炭器
)26入口での導電率で制御することにより正確な制御
が可能となる。
【0038】図4は、本発明の第3の一実施例を示すヒ
ドラジン注入制御装置のフローシート図である。図4に
おいて図8と同一部分は同一符号を付して説明を省略す
る。図4において図8と異なる点は、ヒドラジン注入点
後流のヒドラジン濃度信号が入力されるPID調節計1
3を回転数制御器11に接続し、かつ被処理水の流量信
号をストローク長制御器12に入力するようにしたこと
である。
【0039】このような装置によれば、約1:4のレン
ジアビリティを持つストローク長制御器によって比較的
変動幅の小さい(約1:4)給水流量によるヒドラジン
注入量の変化に対応し、ストローク長制御器より広いレ
ンジアビリティ(1:10)を持った回転数制御器によ
ってクリーンアップ運転から通常運転への切り換えによ
るヒドラジン注入量の変化に対応することにより、各々
のレンジアビリティをより有効に利用することができる
。従って、従来技術の制御性として厳しい範囲の運用が
改善でき、ヒドラジン注入濃度が大きな幅で急激に変化
した場合でもより確実にかつ安定にヒドラジンの注入量
を制御することができる。
【0040】図4においてポンプの回転数とストローク
長の制御系を切り換え可能にして、プラント毎に異なる
制御信号の変動幅に応じた制御系の運用ができるように
することも可能である。
【0041】図5は、本発明の第4の一実施例を示すヒ
ドラジン注入制御装置のフローシート図である。図5に
おいて図4と異なる点は、ヒドラジンを復水脱塩装置1
の出口、すなわち復水ポンプ3の前流に注入し、かつ復
水ポンプ3後流にヒドラジン濃度計20を設置し、この
濃度計で検出された濃度信号をPID調節計13に入力
して所定の目標濃度と比較し、得られた偏差信号により
、ストローク長制御器12を介してアンモニア注入ポン
プ23のドライブユニット16を制御し、また被処理水
の流量信号を回転数制御器11に入力してアンモニア注
入ポンプ23の変速駆動モータ15を制御するようにし
たことである。
【0042】このような装置によれば、復水ポンプ3入
口に注入されたヒドラジンが均一に混合された状態でほ
とんど時間遅れのない濃度で検出できるので、この信号
でヒドラジン注入ポンプの注入量制御を行うことにより
、復水脱塩装置出口の濃度信号によるフィードフォワー
ド制御および注入点と測定点との時間遅れの補正制御を
行う必要がなくなる。従って、ヒドラジン注入量制御方
法を非常に簡素なものにすることができ、また試運転に
よる時間遅れの補正の設定値の調整のための労力も不要
となる。
【0043】図5においては、ヒドラジン濃度の偏差信
号によるフィードバック信号で回転数制御を行い、流量
信号でストローク長制御を行うこともできる。このよう
な装置においては、制御装置の簡素化だけでなく、各装
置の制御範囲を有効利用できるので、より確実にかつ安
定にヒドラジン注入量の制御が可能となる。
【0044】図6は、本発明の第4の他の実施例を示す
ヒドラジン注入制御装置のフローシート図である。この
装置は、図5の装置にさらにボイラ給水ポンプ25の後
流(ボイラ26の入口)のヒドラジン濃度を測定するヒ
ドラジン濃度計24を設置するとともに、この信号を入
力するPID調節計13Aを設置し、ヒドラジン濃度の
急変時にはヒドラジン濃度計24の測定信号により対応
し、通常運転時にはヒドラジン濃度計20の測定信号に
より対応することができるように、ヒドラジン濃度計2
0の測定信号の変化率によって切り換え操作を行うよう
にしたことである。
【0045】このような装置によれば、ヒドラジン濃度
の急変時には、復水ポンプ出口のヒドラジン濃度に迅速
な対応し、通常運転時には、万一、外乱によりヒドラジ
ン濃度が変化しても、最終的濃度監視位置であるボイラ
(節炭器)26入口のヒドラジン濃度で制御することに
よってより正確な制御が可能となる。
【0046】
【発明の効果】本発明の第1および第3によれば、変動
幅の大きいpH等の水質変化に対しては制御範囲の大き
い回転数の制御により対応し、かつ変動幅の少ない流量
変化に対しては制御範囲の小さいストローク長の制御に
より対応しているため、被処理水の水質が急激に変化し
た場合でも、薬液注入ポンプの制御性を最適に利用して
より確実にかつ安定に薬液の注入量を制御することがで
きる。
【0047】本発明の第2および第4によれば、ボイラ
に供給する給水の水質を一定に維持するための薬液を復
水ポンプの入口に注入することにより復水ポンプ出口で
薬液の濃度を均一とすることができるため、この薬液ポ
ンプ出口の被処理水の水質を測定することにより時間お
くれのない信号をフィードバックでき、フィードフォワ
ード制御や注入点と測定点との時間遅れの補正制御を行
う必要がなく、薬液注入量の制御方法を簡素化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】  本発明の第1の一実施例を示すアンモニア
注入制御装置のフローシート図である。
【図2】  本発明の第2の一実施例を示すアンモニア
注入制御装置のフローシート図である。
【図3】  本発明の第2の他の実施例を示すアンモニ
ア注入制御装置のフローシート図である。
【図4】  本発明の第3の一実施例を示すヒドラジン
注入制御装置のフローシート図である。
【図5】  本発明の第4の一実施例を示すヒドラジン
注入制御装置のフローシート図である。
【図6】  本発明の第4の他の実施例を示すヒドラジ
ン注入制御装置のフローシート図である。
【図7】  従来技術のアンモニア注入制御装置のフロ
ーシート図である。
【図8】  従来技術のヒドラジン注入制御装置のフロ
ーシート図である。
【符号の説明】
1…復水脱塩装置、2、6…導電率検出器、3…復水ポ
ンプ、4…低圧ヒータ、5…流量計、7…脱気器、8、
22…弁、9…アンモニアタンク、10…アンモニア注
入ポンプ、11…回転数制御器、12…ストローク長制
御器、13、13A…PID調節計、14…比率設定器
、15…変速駆動モータ、16…ドライブユニット、2
0、24…ヒドラジン濃度計、21…ヒドラジンタンク
、23…ヒドラジン注入ポンプ、25…ボイラ給水ポン
プ、26…ボイラ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  被処理水にアンモニアを注入してpH
    調整を行う水処理系において、アンモニアの注入点の前
    流と後流の被処理水の導電率の測定値および所定のpH
    値における導電率と比較して得た偏差信号により、アン
    モニア注入ポンプの回転数を調節し、併せて被処理水の
    流量を検出し、この流量に比例してアンモニア注入ポン
    プのストローク長を調節することを特徴とするボイラ給
    水系の薬液注入量の制御方法。
  2. 【請求項2】  復水脱塩装置から復水ポンプによって
    排出された被処理水にアンモニアを注入してpH調整を
    行う水処理系において、復水ポンプの前流にアンモニア
    を注入し、該復水ポンプ後流の被処理水の導電率の測定
    値と所定のpH値における導電率とを比較して得た偏差
    信号により、アンモニア注入ポンプのストローク長を調
    節し、併せて被処理水の流量を検出し、この流量に比例
    してアンモニア注入ポンプの回転数を調節することを特
    徴とするボイラ給水系の薬液注入量の制御方法。
  3. 【請求項3】  復水脱塩装置から復水ポンプによって
    排出された被処理水にアンモニアを注入してpH調整を
    行う水処理系において、復水ポンプの前流にアンモニア
    を注入し、該復水ポンプ後流の被処理水の導電率の測定
    値と所定のpH値における導電率とを比較して得た偏差
    信号により、アンモニア注入ポンプの回転数を調節し、
    かつ被処理水の流量を検出し、この流量に比例してアン
    モニア注入ポンプのストローク長を調節することを特徴
    とするボイラ給水系の薬液注入量の制御方法。
  4. 【請求項4】  請求項2または3記載の制御方法にお
    いて、ボイラ入口に被処理水の導電率を測定する手段を
    設け、被処理水のpH変動の少ない運転時には、上記手
    段により測定した導電率を用いてアンモニア注入ポンプ
    のストローク長または回転数を制御するようにしたこと
    を特徴とするボイラ給水系の薬液注入量の制御方法。
  5. 【請求項5】  被処理水にヒドラジンを注入して溶存
    酸素の除去を行う水処理系において、ヒドラジンの注入
    点後流の被処理水のヒドラジン濃度の測定値と所定のヒ
    ドラジン濃度とを比較して得た偏差信号により、ヒドラ
    ジン注入ポンプの回転数を調節し、併せて被処理水の流
    量を検出し、この流量に比例してヒドラジン注入ポンプ
    のストローク長を調節することを特徴とするボイラ給水
    系の薬液注入量の制御方法。
  6. 【請求項6】  復水脱塩装置から復水ポンプによって
    排出された被処理水にヒドラジンを注入して溶存酸素の
    除去を行う水処理系において、復水ポンプの前流にヒド
    ラジンを注入し、該復水ポンプ後流の被処理水のヒドラ
    ジン濃度の測定値と所定のヒドラジン濃度とを比較して
    得た偏差信号により、ヒドラジン注入ポンプのストロー
    ク長を調節し、併せて被処理水の流量を検出し、この流
    量に比例してヒドラジン注入ポンプの回転数を調節する
    ことを特徴とするボイラ給水系の薬液注入量の制御方法
  7. 【請求項7】  復水脱塩装置から復水ポンプによって
    排出された被処理水にヒドラジンを注入して溶存酸素の
    除去を行う水処理系において、復水ポンプの前流にヒド
    ラジンを注入し、該復水ポンプ後流の被処理水の導電率
    の測定値と所定のpH値における導電率とを比較して得
    た偏差信号により、ヒドラジン注入ポンプの回転数を調
    節し、併せて被処理水の流量を検出し、この流量に比例
    してヒドラジン注入ポンプのストローク長を調節するこ
    とを特徴とするボイラ給水系の薬液注入量の制御方法。
  8. 【請求項8】  請求項6または7記載の制御方法にお
    いて、ボイラ入口に被処理水の導電率を測定する手段を
    設け、被処理水のpH変動の少ない運転時には、上記手
    段により測定した導電率を用いてヒドラジン注入ポンプ
    のストローク長または回転数を制御するようにしたこと
    を特徴とするボイラ給水系の薬液注入量の制御方法。
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