JPH04267907A - 可動ウエッブフィルタ装置およびその装置を使用する方法、並びその装置に使用されるメディアベルト洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は液体の中に含まれる比較
的小さい粒子を取り除くために使用されるタイプの可動
ウエッブフィルタ装置に関する。さらに詳しくは、電気
メッキ過程において生じるすすぎ水の廃液流に含まれる
粒子を取り除くために使われる、再利用可能なフィルタ
ウエッブを連続して洗浄する装置を有する、可動ウエッ
ブフィルタ装置に関する。特に、本発明は、連続した環
状ウエッブフィルタから成る連続部分が、内部に含まれ
た洗浄処理溶液に接しながら順に通過するように、隣接
する一連の隔室を有する洗浄装置を有する、ウエッブフ
ィルタ装置に関する。さらに、本発明は、その装置を使
用する方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常、電気メッキ作業においては、メッ
キされる金属は、例えば、金属の表面から残留メッキ薬
品を取り除くため、一般にすすぎ作業が実施される。こ
のようなすすぎ作業を行う結果、かなりの量のすすぎ溶
液が生成され、それは、通常、危険薬品で汚染されてい
る。周囲の環境にこれらを排出することは、通常、法律
で禁じられているため、その廃液流は排出する前に処理
を行う必要がある。

【０００３】例えば、銅メッキ工程においては、メッキ
金属のすすぎに使用される水は、すぐに、環境的許容範
囲を越えるレベルの銅、クロミウムといった重金属を含
む危険物質にて汚染される。これらの金属は、しばしば
、いくつかのタイプの重力分離装置の一つを通しての凝
集および浄化により、その後に主として除去される不溶
金属酸化物のような金属を沈澱させることによって、廃
棄される。しかし、浄化は基本的に「荒い」工程に過ぎ
ず、非常に細かい金属から成る沈澱物の粒子を除去する
には、最終的な処理が必要となる。

【０００４】残留固体を除去するひとつの方法は、フィ
ルタ箱またはトレーの底部に位置する透水性支持ベルト
に備わっているペーパーフィルタメディアに通す第一の
分離工程から得られる濾液を、いわゆる「可動ウエッブ
フィルタ」を使用して重力濾過する方法である。第２次
の濾過工程の間、汚染液は、トレーに送り込まれフィル
タメディア内に拡散する。固体の分離は、メディアとそ
の支持ベルトからトレーの下に位置する濾液タンクへの
重力の流れによって、直ちに始まる。固体はメディアの
上に集まりって該メディアの孔が詰まり、その後、汚染
液のレベルは、フロート制御が動作するまで上昇する。 分離された固体と使用済みのメディアが収集のために設
置された「スラッジ容器」内に収集される前に、モータ
ー駆動されるベルトは、そのフロート制御から送られる
信号に対応して、濾過された固体が液体を排出する傾斜
台上へ引き上げられる間に、トレーの底部に新しいメデ
ィアを広げる。前述したタイプの濾過系は、例えば、イ
リノイ州グレンビューのセルフィルコ会社が「自動繊維
濾過システム」という名称で製造している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述の装置を使っての
濾過作業は十分な成果を挙げたが、多量の汚染されたフ
ィルタメディアが生じるという不利な点を有する。すな
わち、濾過された固体がメディアの孔に堆積しメディア
それ自体が危険廃棄物質となるので、廃棄問題を引き起
こすのである。

【０００６】前述のように、従来のこの種の可動ウエッ
ブフィルタは、最終的には、濾過された粒子によって詰
まるため、あるいは「ふさがる」ために、取り替える必
要が生じる。フィルタは、通常、紙等の安価な材料で作
られるため、取り替え費用は大した問題ではない。しか
し、廃棄物処理、特に電気メッキ作業に使われるこの種
の重金属等の危険物質で汚染された廃棄物の処理に対す
る関心が増していることを考えると、使用済みメディア
の廃棄場所を見つけること自体が問題となる。例えば、
現在、環境保護協会によって、こういった物質を埋め立
てて廃棄することは禁止されている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】従って、作業の観点から
、本発明の第一の特徴は、電気メッキ洗浄排水処理に使
われる改良された装置を提供することである。

【０００８】本発明の第２の特徴は、環境的に許容され
る形で電気メッキ廃棄物の処理を容易にする方法を提供
することである。

【０００９】本発明の別の特徴は、可動ウエッブフィル
タに取り付けられた従来のタイプの使い捨てフィルタメ
ディアを使う必要がないということである。

【００１０】本発明の他の特徴は、連続して、再利用の
ためにフィルタメディアが連続的に処理されるする可動
ウエッブフィルタを提供することである。

【００１１】本発明のさらなる特徴は、連続して可動ウ
エッブフィルタのフィルタメディアを洗浄する装置を提
供することである。

【００１２】本発明のさらに他の特徴は、濾過モードと
洗浄モードとの間の閉ループ動作をする、再利用可能な
フィルタメディアベルトを有する可動ウエッブフィルタ
を提供することである。

【００１３】さらに、本発明の特徴は、複数の隔室を持
つフィルタメディア処理装置を有し、その数個の隔室の
それぞれにおいてフィルタメディアに洗浄処理が施され
る、可動ウエッブフィルタ装置を提供することである。

【００１４】本発明の前述のおよび追加の特徴は、濾過
チャンバー、再利用可能なフィルタメディアベルト、ベ
ルト移送手段、ベルト洗浄タンク、および、メディアベ
ルト移送制御手段を含む可動ウエッブフィルタ装置によ
って提供される。ベルトは連続した環状になっており、
ベルトの一部分は内部に貯留された汚染液を濾過する濾
過チャンバー内に配置されている。ベルトの他の部分は
汚染固体を洗い流す洗浄タンク内に配置されている。ベ
ルトの全ての部分は、ベルト移送制御装置から送られる
信号に応じて動作するベルト移送手段によって、濾過チ
ャンバーと洗浄タンクとの間を順次搬送される。洗浄タ
ンクはベルトの全ての部分が順次移動し、それぞれにお
いてベルト洗浄処理がおこなわれる複数の隔室を有して
いる。

【００１５】本発明の前述の、およびさらに他の特徴は
、複数の隔室を有するベルト処理タンク、ベルト移送手
段、およびベルト絞り手段を有する可動ウエッブフィル
タ装置のための再利用可能な連続した環状のフィルタメ
ディアベルト洗浄装置によって提供される。隔室は、実
質的に下端が閉じ、上端が開放された構造を有しており
、絞り手段は隔室の上端に隣接して設置されている。 移送手段は、ベルトの部分が各隔室および各隔室の絞り
手段それぞれを通って順に移動するようになっており、
ベルトの一部は、各隔室において、洗浄処理され、各隔
室内での処理に使われる処理溶液は実質的に互いに隔離
されている。

【００１６】本発明の前述のおよび更なる特徴は、濾過
チャンバー、再利用可能なフィルタメディアベルト、ベ
ルト移送手段、ベルト洗浄タンク、および、ベルト移送
制御手段を有する装置での混合物を濾過することを含む
、液体および固体金属酸化物を有する電気メッキ廃棄混
合物を濾過する方法によって提供される。ベルトは連続
環状であり、ベルトの一部分は、濾過チャンバー内に位
置し、他の部分は、洗浄タンク内に位置する。環状ベル
トの全ての部分は、ベルト移送手段により、ベルト移送
制御手段から出される信号に応じて、順に濾過チャンバ
ーと洗浄タンクの間を移動する。ベルト洗浄タンクは、
前記廃棄混合物が濾過チャンバーの中で濾過された後、
ベルトが洗浄処理される複数の隔室を有する。

【００１７】

【作用】本発明は、濾過が行われるフィルタトレーと、
フィルタメディアを塞ぐ個々の微粒子から成る物質が取
り除かれる洗浄タンクとの間を移動し、濾過トレーに戻
って再利用される連続した環状のフィルタメディアを使
うことによって廃棄問題を解決する。

【００１８】電気メッキ廃棄物の処理では、メッキ廃液
に含まれる金属は不溶性となり、この沈澱物は第一次濾
過を受け、ここで粗い粒子は除去される。この濾過で生
じた廃液は、本発明の可動ウエッブフィルタ装置を使っ
た二次濾過において、再度、濾過される。本発明のフィ
ルタ装置では、フィルタメディアは洗浄装置で洗浄され
て再びフィルタトレーへ戻り、濾過された廃液は下水溝
へ流される。

【００１９】

【実施例】本発明の可動ウエッブフィルタ装置を使った
濾過工程を含む電気メッキ廃棄物の処理を、図１に示す
ブロック図に基づいて、更に詳しく述べる。図１では、
３つの電気メッキ廃液の流れ、すなわち、酸／クロミウ
ム、酸／銅、塩基／シアンの流れが扱われている。処理
は、メタ重亜硫酸ナトリウムおよび硫酸を使って行われ
る。この処理により、クロミウムは六価から三価に還元
される。還元されたクロミウムの流れは酸化銅の流れと
共に、消石灰またはカセイソーダで処理され、両方とも
金属は不溶酸化物として沈澱する。この処理は、それぞ
れ図中に示すブロックで示された容器で行われる。

【００２０】塩基／シアンの溶液はカセイソーダおよび
次亜塩素酸ナトリウムで処理され、シアン化物は水溶性
シアン酸ナトリウムに変わり、シアノ錯金属は不溶性金
属沈澱物に変わる。この反応は、反応物質が図に示す一
連の連結された容器を通して送られて完了する。

【００２１】上述の化学処理に続いて、処理された流れ
は、移送タンクへ移動し、主分離過程を促進するために
凝集剤が加えられるインラインミキサへと搬送される。 凝集剤としては、石灰、ミョウバン、塩化鉄等が適当で
ある。

【００２２】その流れは、インラインミキサから、金属
酸化物の凝集がなされる攪拌されるフロックタンクへと
送られる。そして、凝集された物質は、さらに固体が沈
澱される第二の浄化タンクへ送られる前に、固体が沈澱
する第一の浄化タンクへ送られる。沈澱した固体は、通
常、板状およびフレームプレスされた種々のフィルタに
通され、固体スラッジまたは「泥」が除去される。各浄
化タンクおよび前記フィルタから出る廃液は、最終ある
いは第二次濾過が行われる本発明の可動ウエッブフィル
タシステムへと流れる。第二次濾過からでる濾液は、こ
の後、移送タンクへ蓄積され、水素イオン濃度、すなわ
ちｐＨが５前後から９の範囲に調整され下水溝へ流され
る。図２は本発明の可動ウエッブフィルタ組立体の側面
図である。この組立体は可動ウエッブフィルタおよびフ
ィルタベルト洗浄装置を有しており、概略をそれぞれ１
０および２０で示す。

【００２３】可動ウエッブフィルタ１０は濾液タンク１
８の上に位置する濾過タンク１４を有する。フィルタメ
ディアベルト１２はガイドローラー２４ａ及び２４ｂを
通過し、タンクに送り込まれて、運搬ローラー１６ａ及
び１６ｂ上を通りながらタンクを通過する。

【００２４】フィルタメディア１２は、矢印で示す方向
にフィルタタンク内を通過し、下側に位置するフィルタ
ベルト洗浄装置２０へと下降する。図示するとおり、ベ
ルトの全ての部分は一連の隔室、すなわち、酸洗浄隔室
２２ａ、第一の水洗浄隔室２２ｂ、腐食剤洗浄隔室２２
ｃ、第二の水洗浄隔室２２ｄを順次通過して、ガイドロ
ーラー２４ａに戻る。

【００２５】洗浄装置２０の隔室２２は、実質的に下端
は閉じており、上端が開放された構造となっており、メ
ディアベルトは、隔室の液体を貯蔵する能力を損なうこ
となく、各隔室に搬入および搬出される。

【００２６】図１との関連で説明した浄化タンク及びフ
ィルタプレスから送り出される液体は、下水溝へ流す前
に取り除く必要がある微粒子を含んでおり、濾過タンク
１４に送られる。汚染された物質は、重力により、フィ
ルタメディアベルト１２を通過して、濾液は濾液タンク
１８に集められる。濾過が進行すると共に、ベルト１２
は徐々に微粒子によって詰まりあるいは「ふさがれ」、
濾過効率が低下する。その結果、タンク内で濾過されな
い液体のレベルが上昇し、その上昇が許容範囲の限界で
あることを、図示されないメディアベルト移送制御装置
が最終的に検出する。制御手段は単純なフロート装置、
容量検出器、または市場でよく知られているその他の同
じような装置でもよい。この時点で、制御装置は駆動モ
ーター６５を動かし、新しいメディアベルトを濾過タン
クに送り込み、濾過効率を上昇させ、汚染された液体の
レベルを制御装置の好ましい低い検出点にまで下げる。 そして、ベルトの移動は止まり、濾過タンク内のレベル
が制御装置の上限値に上昇するまで濾過が行われ、その
後も、そのシーケンスが繰り返される。

【００２７】ベルトが前述のように濾過タンクを通過す
るにつれて、ベルトの一部分もまた、ベルト洗浄装置２
０内の一番目の隔室内へと下方へ供給される。第一の酸
洗浄隔室２２ａでは、ベルトは、ベルトの穴を塞いでい
る金属酸化物の粒子を溶かす酸と接触している。そのベ
ルトは、第一から第二の隔室２２ｂへ進み、そこで、残
留する酸を流すため水処理される。そして、ベルトは第
三の隔室２２ｃへ入り、そこで、カセイソーダと接触し
て残留するわずかの酸がすべて中和され、最後に、第四
の隔室２２ｄへ移動し、水洗浄が行われる。

【００２８】この処理は、液体を吹き付けたり、液体の
中に浸漬させてわれる。スプレーはベルトの動きと一致
させるために、断続的に動作されるのが好ましく、その
技術は、図示されていない相互制御によって達成される
が、それは当業者に公知である。

【００２９】図３は、図２で示した組立体の部分拡大図
である。フィルタメディアベルト１２は、移送ローラー
１６ｂを越えて濾過タンクを通過し、スラッジワイパー
ブレード２６に接触するように下方へと進む。ワイパー
ブレードの役割は、ベルトに付着している固体の全量を
取り除くことであり、これにより、フィルタベルト洗浄
装置２０にかかる洗浄時の負担を軽減することができる
。図４に良好に示されるように、濾液は排出口２８を通
って濾液タンク１８から排出される。

【００３０】フィルタメディアベルト１２は、使用され
る洗浄薬品に影響を受けない種類の可撓性材料から作ら
れてもよく、また、その材料は、編まれたものであって
もそうでなくもてもよい。ベルトの粒子保持性能は、ベ
ルトに付着するいかなる大きさの粒子でも保持できるよ
う選ばれる。このような条件のもとでは、ポリオレフィ
ン、特に、ポリプロピレンを材料とするプラスチックベ
ルトを使用することによって、濾過が効果的に行われる
。特に望ましい形態として、ポリプロピレンとフェルト
の混合物からなるフィルタメディアベルトが使用される
。例えば、ランポートフィルタメディア会社によって製
造され、販売されている商品番号７４０３、ナショナル
フィルタ会社の製造する商品番号２２６−０２９−０３
、２２６−０６１−００等がメディアベルトとして適し
ている。

【００３１】フィルタメディアベルト１２の濾過性能に
関しては、例えば濾液中の粒子の９０％が５ミクロン以
下であれば、濾液中の銅の濃度が約０．５ｐ．ｐ．ｍ．
を超えないようなベルトの気孔率とされる。濾液の中の
粒子の少なくとも約９０％が１０ミクロン以下の大きさ
である場合は、濾液の銅の濃度は、通常、約０．９ｐ．
ｐ．ｍ．である。

【００３２】図４は、図２で示した部材の部分拡大図で
ある。フィルタメディアベルト１２は、ガイドロローラ
ー２４ｂから濾過タンク１４へ入る。メディアベルトは
移送ローラー１６ａによって、タンク内で支えられてい
る。メディアベルト１２を通った濾液は、濾液タンク１
８で集められ、濾液排出口２８を通して排出され、そこ
から、最後には、最終中和タンクへ流れ続いて下水溝へ
排出される。

【００３３】図５は、図２で示した装置の一部を切欠い
た部分拡大図である。図のように、フィルタメディアベ
ルト１２は酸をベルトの両面に吹き付ける酸スプレーパ
イプ３０ａ及び３０ｂを通って隔室２２ａへと下降する
。隔室２２ａを出るとき、ベルト１２は、酸スプレーパ
イプ３４ａ及び３４ｂからさらに酸を吹き付けられ、そ
の後、上部フィルタメディアベルトローラー３６ａとピ
ンチローラー３８ａから成る絞り器で圧縮されて絞られ
る。ピンチローラー３８ａは、エアー「ピンチ」シリン
ダー４０ａによって上部フィルタメディアベルトローラ
ー３６ａへ押圧されている。

【００３４】前記絞り器を通過すると、フィルタメディ
アベルト１２は、水を吹き付ける上部ウォータースプレ
ーパイプ４２ａ及び４２ｂを通って隔室２２ｂへと下り
る。隔室２２ｂから搬出される際に、ベルトは上部ウォ
ータースプレーパイプ６２ａ及び６２ｂから、さらに水
を吹き付けられ、再び、上部フィルタメディアベルトロ
ーラー３６ｂと、エアピンチシリンダー４０ｂによって
動作するピンチローラー３８ｂの間で圧縮されて絞られ
る。

【００３５】隔室２２ａで使用される酸としては塩酸が
適しているが、他の酸、例えば硝酸、硫酸、リン酸等も
使用できる。

【００３６】薬品からの腐食に耐えるため、フィルタメ
ディア洗浄装置２０は、公知の耐腐食性材料の中でも、
プラスチック、特にポリプロピレンを材料としている。 また、ローラー３６とピンチローラー３８はゴムで覆わ
れていることが好ましい。プラスチック配管、例えば、
ポリビニル塩化物が、後に図７および図８において示さ
れるスプレーパイプおよびフィルタベルトガイド３２を
製造するために使用される。

【００３７】図６は、図２で示した装置の部分拡大図で
ある。この図によるとフィルタメディアベルト１２は隔
室２２ｃへ入り、ここで水酸化ナトリウムに浸漬され、
その後、上部フィルタメディアベルトローラー３６ｃと
ピンチローラー３８ｃの間を通って隔室を出る。ピンチ
ローラーのベルトローラーに対する圧力は、エアピンチ
シリンダー４０ｃによって保持される。

【００３８】隔室２２ｃ内では、必要に応じて、アルカ
リ処理にスプレーパイプを設けることができるが、処理
はスプレーを使用しなくても充分に行うことができる。 また、スプレーを使用しないことによってアルカリ溶液
の好ましくない飛沫は発生しない。

【００３９】水酸化ナトリウムまたはカセイソーダが中
和塩基としては好ましいが、水酸化カリウム、水酸化カ
ルシウム、炭酸ナトリウム等を含む塩基も使用できる。

【００４０】隔室２２ｃを出ると、メディアベルト１２
は隔室２２ｄに入り、そこでベルトは残留アルカリ剤を
取り除くために、上部ウォータースプレーパイプ６４ａ
及び６４ｂから再び水を吹き付けられ、水洗浄される。 隔室を出る際、メディアベルト１２は上部ウォータース
プレーパイプ６７ａ及び６７ｂにより最終水洗浄され、
上部フィルタメディアベルトローラー３６ｄとピンチロ
ーラー３８ｄの間で絞られる。ピンチローラー３８ｄは
、エアピンチシリンダー４０ｄによって上部フィルタメ
ディアベルトローラー３６ｄに圧接する。そして、メデ
ィアベルトはベルト洗浄装置２０を出て、ガイドローラ
ー２４ａに向かって上昇する。

【００４１】メディアベルトを洗浄するために使用され
る酸の濃度範囲はかなり広いが、市販の塩酸と水をほぼ
同量ずつ加えた混合物から成る組成が望ましい。同様に
、カセイソーダの濃度範囲も広いが、水酸化ナトリウム
を５重量％含む混合物が中和には良好である。

【００４２】図７は、図２に示した装置の一部を切欠し
た部分拡大図である。図において、メディアベルト１２
は隔室２２ａの下端へと下降し、支持ガセット６０ａに
よって位置決めされるフィルタベルトガイド３２ａをま
わって隔室の上部に再び上昇する。切欠部に見られるよ
うに、酸のレベルは、隔室の中で、一定に維持されてお
り、その高さは、酸再循環出口５０から排出されて酸再
循環ポンプ４８によって前述した酸スプレーパイプへ再
循環する酸の割合によって制御されている。隔室ドレイ
ン５２は隔室を洗浄する必要がある時に使われる。

【００４３】隔室２２ａを出ると、メディアベルト１２
は隔室２２ｂへと下降し、支持ガセット６０ｂによって
支持されているフィルタベルトガイド３２ｂの下を通っ
て、隔室の上部に再び上昇する。ベルトメディアは隔室
内を上下するとき、さらに水を吹き付けられる。すなわ
ち、ベルトが下降するときには、下部ウォータースプレ
ーパイプ４４ａ及び４４ｂによりスプレーされ、ベルト
が上昇するときには、下部ウォータースプレーパイプ４
６ａ及び４６ｂによりスプレーされる。水位は液体水位
スタンドパイプ５４によって隔室内で、一定に維持され
ており、溢れた水は、隔室出口５６を通ってタンクから
排出されてメッキ溶液に使用されたり、また、水再循環
出口５８から排出されて、図１０においてさらに詳しく
説明される洗浄水再循環のためにも使用される。ドレイ
ン５２は、隔室の洗浄に使用される。

【００４４】図８は、図２で示した装置の一部を切欠し
た部分拡大図である。アルカリ洗浄隔室２２ｃ内にて、
フィルタメディアベルト１２は下降し、フィルタベルト
ガイド３２ｃに接して、隔室の上端へと再び上昇する。 アルカリ剤の初期レベルは、濾過作業の開始時に、隔室
内にて設定される。酸性溶液の場合と同様、定期的にテ
ストすることによって濃度が低下していると判断されな
い限り、溶液を交換する必要はない。他の隔室と同様に
、隔室洗浄ドレイン５２が設置されており、フィルタベ
ルトガイドはガセット６０ｃによって支持されている。

【００４５】隔室２２ｄ内にて、メディアベルト１２は
下降され、サポートガセット６０ｄによって支えられて
いるフィルタベルトガイド３２ｄをまわって隔室の上端
へと再び上昇する。メディアベルトは、隔室内を下降す
るときには、下部ウォータースプレーパイプ６６ａ及び
６６ｂによりスプレーされ、ベルトが隔室内を上昇する
ときには、下部ウォータースプレーパイプ６８ａ及び６
８ｂによりスプレーされる。水位は液体水位スタンドパ
イプ７０によって隔室内にて一定に維持されており、溢
れた水は隔室出口７２を通りって隔室から排出され、メ
ッキ溶液に使用される。他の隔室と同様、隔室洗浄ドレ
イン５２が設置されている。

【００４６】図９には、スプレー出口７６を備えた本発
明のメディアベルト洗浄装置の酸スプレーパイプ７４が
示されている。図には示していないが、必要に応じて、
スプレー出口には、スプレーノズルをつけることもでき
る。ノズルの間隔はそれほど重要ではないが、酸スプレ
ーパイプの場合は、出口は、通常、約１インチ間隔で配
置されているが、ウォータースプレーパイプの場合は、
通常、約１０インチ間隔で配置される。

【００４７】「Ｕ字型」のスプレーパイプが図示されて
いるが、これに限らず、直線型パイプでも十分である。 例えば、図２では、上部スプレーとして、Ｕ字型のスプ
レーパイプが使用され、下部スプレーとして、直線型パ
イプが使用されている。

【００４８】図１０は、本発明の洗浄タンクスプレーと
ドレインシステムの概略図である。図には、隔室２２ａ
における酸の再循環、及び、隔室２２ｂ、２２ｄにおけ
る水の循環が示されている。水処理に関しては、様々な
循環系が使用できる。例えば、新しい水を全てのスプレ
ーに供給したり、または、この図のように、隔室２２ｂ
のベルト出口側のスプレーに供給し、隔室の底部から隔
室のベルト入口側のスプレーへ再循環させてもよい。こ
の形態は、再循環によって、水を貯留し、最終的に周囲
の環境に廃棄する量を減らすことができるため、他のシ
ステムよりも好ましい。

【００４９】特許法により、望ましい例と最適な形式が
示されているが、本発明の範囲はこれに限定されるもの
ではなく、クレームの範囲により決定される。

【００５０】

【発明の効果】本発明は、このように、連続した環状の
フィルタメディアを使用し、これを洗浄することにより
何度も再利用することによって、フィルタメディア自体
が汚染廃棄物となって環境を悪化させることを防止する
。また、電気メッキによる廃棄物を環境に許容される範
囲のレベルにまで下げて排出することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】可動ウエッブフィルタを使用した濾過を含む電
気メッキ廃棄物処理を示したブロック図である。

【図２】本発明の可動ウエッブフィルタ装置の側面図で
ある。

【図３】図２で示した装置の部分拡大図である。

【図４】図２で示した装置の部分拡大図である。

【図５】図２で示した装置の一部を切欠した部分拡大図
である。

【図６】図２で示した装置の部分拡大図である。

【図７】図２で示した装置の一部を切欠した部分拡大図
である。

【図８】図２で示した装置の一部を切欠した部分拡大図
である。

【図９】本発明のメディアベルト洗浄装置に使用される
酸スプレーパイプを示す側面図である。

【図１０】本発明の洗浄タンク及び排水系の概略図であ
る。

【符号の説明】

１２　　フィルタメディアベルト １４　　濾過タンク １６ａ　　移送ローラー １６ｂ　　移送ローラー １８　　濾液タンク ２２ａ　　酸洗浄隔室 ２２ｂ　　第一の水洗浄隔室 ２２ｃ　　アルカリ洗浄隔室 ２２ｄ　　第二の水洗浄隔室 ２４ａ　　ガイドローラー ２４ｂ　　ガイドローラー ２６　　スラッジワイパーブレード ３０ａ　　酸スプレーパイプ ３０ｂ　　酸スプレーパイプ ３４ａ　　酸スプレーパイプ ３４ｂ　　酸スプレーパイプ ３６ａ〜３６ｄ　　上部フィルタメディアベルトローラ
ー３８ａ〜３８ｄ　　ピンチローラー

Claims (18)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】濾過チャンバー、再利用可能なフィルタメ
   ディアベルト、ベルト移送手段、ベルト洗浄タンク、及
   び、メディアベルト移送制御手段を有し、前記ベルトは
   連続した環状に形成されており、そのベルトの一部分は
   、内部に貯留される汚染された液体を濾過する濾過チャ
   ンバー内に配置されており、他の部分は、汚染物を洗い
   流す洗浄タンク内に配置されており、前記ベルトの全て
   の部分は、前記移送手段により、前記ベルト移送制御装
   置から出される信号に応じて、順に前記チャンバーと前
   記タンクの間を搬送され、さらに、前記洗浄タンクは、
   ベルトの全ての部分が順に移動して、ベルトの洗浄処理
   がそれぞれにおいて行われる複数の隔室を有することを
   特徴とする可動ウエッブフィルタ装置。
2. 【請求項２】前記ベルト移送制御手段が、前記濾過チャ
   ンバー内の汚染された液体の所定レベルを検出する手段
   と、この検出に続いて信号を送る手段を有する請求項１
   に記載のフィルタ装置。
3. 【請求項３】前記隔室が、実質的に、下端が閉じて上端
   が開放された構造となっている請求項１に記載のフィル
   タ装置。
4. 【請求項４】前記ベルトはポリプロピレン繊維とフェル
   ト製品の混合体を有する透水性繊維である請求項１に記
   載のフィルタ装置。
5. 【請求項５】前記汚染された液体は固体金属水酸化物を
   含み、前記ベルト洗浄処理は酸性化、中和、および水洗
   処理を含み、それぞれの処理が前記洗浄タンク内の個別
   の隔室において行われる請求項１に記載のフィルタ装置
   。
6. 【請求項６】前記処理が塩酸、水酸化ナトリウムおよび
   水を使った個別処理を含む請求項１に記載のフィルタ装
   置。
7. 【請求項７】前記洗浄タンクが４つの隔室を有し、前記
   ベルトは、まず、第１の隔室内にて塩酸を使って処理さ
   れ、次に第２の隔室内にて水で処理され、続いて第３の
   隔室内にて、水酸化ナトリウムで処理され、第４の隔室
   内にて、再び水で処理される請求項６に記載のフィルタ
   装置。
8. 【請求項８】前記隔室の少なくともいくつかは、前記処
   理溶液を前記ベルトに吹き付けるスプレー出口を有して
   いる請求項１に記載のフィルタ装置。
9. 【請求項９】複数の隔室を有するベルト処理タンク、ベ
   ルト移送手段、および、ベルト絞り手段を有しており、
   前記隔室は、実質的に下端が閉じて上端が開放された構
   造であり、前記絞り手段は前記隔室の上端に隣接して設
   置されており、前記移送手段は前記ベルトの可動部分が
   前記各隔室および各隔室の絞り手段を順次通過して移動
   するようになっており、前記ベルトの可動部分が、各隔
   室において洗浄処理され、各隔室内での該処理に使われ
   る処理液が実質的に互いに隔離されている可動ウエッブ
   フィルタ装置のための再利用可能な連続した環状のメデ
   ィアベルト洗浄装置。
10. 【請求項１０】前記絞り手段が、二つの隣接するローラ
    ーを有しており、その二つのローラー間の間隙を通過す
    るように前記ベルトを絞り出す、請求項９に記載の装置
    。
11. 【請求項１１】前記隔室の少なくともいくつかは、前記
    処理液を前記ベルトに吹き付けるスプレー出口を有して
    いる、請求項９に記載の装置。
12. 【請求項１２】請求項１に記載の可動ウエッブフィルタ
    装置を通して前記液体を処理することによって、汚染さ
    れた液体からその中の固体を除去する方法。
13. 【請求項１３】前記汚染された液体が電気メッキ処理か
    ら生じ、前記固体が金属酸化物を含む請求項１２記載の
    方法。
14. 【請求項１４】液体および固体金属酸化物から成る電気
    メッキ廃棄混合物を濾過する方法であって、濾過チャン
    バー、再利用可能なフィルタメディアベルト、ベルト移
    送手段、ベルト洗浄タンク、および、ベルト移送制御手
    段を有しており、前記メディアベルトは連続した環状で
    あり、そのベルトの一部分は、濾過チャンバー内に配置
    され他の部分が洗浄タンク内に配置されており、前記環
    状の全てのベルト部分は、前記ベルト移送手段により、
    前記ベルト移送制御手段から出される信号に応じて、順
    次、前記チャンバーと前記タンクとの間を移動し、前記
    ベルト洗浄タンクは、前記廃棄混合物が前記濾過チャン
    バーを通して濾過された後に、前記ベルトが洗浄処理さ
    れる複数の隔室を有する装置での前記混合物を濾過する
    ことを包含する方法。
15. 【請求項１５】前記洗浄処理が、前記濾過作業中、前記
    メディアベルトに付着した金属酸化物を酸化処理によっ
    て溶解し、酸化処理後の前記ベルトに残留している酸を
    中和し、水でそのベルトを洗浄することを含み、前記処
    理のそれぞれが前記各隔室内にて行われる請求項１４に
    記載の方法。
16. 【請求項１６】前記ベルト洗浄タンク内の隔室が、実質
    的に下端が閉じて上端が開放された構造であり、ベルト
    絞り手段が前記隔室の上端に隣接して設置されているす
    る請求項１５に記載の方法。
17. 【請求項１７】前記ベルトが、前記各隔室に垂直に下方
    に向かって進入し、前記隔室の底部に位置する曲面ガイ
    ド表面に接触してその下を通過し、その後、前記ベルト
    絞り手段を垂直に上方に向かって通って前記隔室から引
    き出される請求項１６に記載の方法。
18. 【請求項１８】前記隔室の少なくともいくつかは、処理
    液を前記ベルトに吹き付けるスプレー出口を有する請求
    項１７に記載の方法。