JPH04257530A - アラルキルベンゼン類の製造方法 - Google Patents

アラルキルベンゼン類の製造方法

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JPH04257530A
JPH04257530A JP3017897A JP1789791A JPH04257530A JP H04257530 A JPH04257530 A JP H04257530A JP 3017897 A JP3017897 A JP 3017897A JP 1789791 A JP1789791 A JP 1789791A JP H04257530 A JPH04257530 A JP H04257530A
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reaction
sulfuric acid
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Kiyoshi Arima
清 有馬
Tetsuo Kamitoku
神徳 哲郎
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアラルキルベンゼン類の
製造方法に関し、さらに詳しくは、副生成物であるアル
キルベンゼンスルホン酸の生成量が少なくて、使用する
触媒を繰り返して次の反応に使用することのできるアラ
ルキルベンゼン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】スチレン
などのビニル芳香族炭化水素化合物をベンゼンやキシレ
ンなどのアルキルベンゼンに酸触媒の存在下に付加反応
させてアラルキルベンゼン類を製造する方法はフリ−デ
ル・クラフツ型反応の典型的な反応のひとつとしてよく
知られている。
【0003】従来、その付加反応用の酸触媒としては硫
酸が用いられているが、水の含有量が多くて硫酸濃度が
低い場合には、スチレン等のビニル芳香族炭化水素化合
物の重合反応が生じやすく、ベンゼンやキシレン等のア
ルキルベンゼンへの付加反応の選択性が低下するので、
硫酸は比較的高濃度で用いられるのが普通であった。実
際、従来法においては、前記付加反応系に供給する触媒
として、通常、硫酸濃度が90重量%以上の高濃度の硫
酸が使用されていた。
【0004】しかしながら、この従来の方法においては
、供給硫酸の濃度が高いために反応原料や生成物のスル
ホン化という副反応が起こりやすく、アルキルベンゼン
スルホン酸等のスルホン化物がかなり副生し、これに付
随して硫酸量が減少すると同時に水も生成するという重
大な欠点があった。
【0005】たとえば、スチレンとキシレンとの等重量
混合物を96重量%の硫酸を用いて、10℃の反応温度
で1時間かけて反応を行うと、95重量%の比較的高収
率で目的とするα−メチルベンジルキシレンが得られる
が、これと同時に用いた硫酸の40重量%相当分が副生
物であるアルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン化物
として消費されてしまい、これに伴って水も副生する。 この副生物のアルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン
化物の一部が反応生成物の有機相に移行し、目的生成物
であるα−メチルベンジルキシレン等のアラルキルベン
ゼン類と共に反応系外に流出している。
【0006】一方、硫酸の方は、上記副反応に相当する
量が常に減少し、しかも副生する水との分離が困難であ
るので、その濃度も著しく低下することになる。
【0007】こうした、問題を解消する方法として、濃
度90〜96重量%の硫酸を触媒として供給し、反応温
度を30℃以下にしてスチレンへのキシレン等の付加反
応を行う方法も知られている(特公昭55−36645
号公報)。
【0008】しかしながら、この方法においても、アル
キルベンゼンスルホン酸の副生は比較的低く抑えること
ができるという効果はあるもの、このスルホン酸の副生
を回避することができず、これに付随する水の生成によ
って一旦使用した硫酸の濃度が低下してしまうという前
記問題を基本的に解決することはできない。
【0009】すなわち、従来の硫酸系触媒を用いる方法
においては、いずれの場合にも上記したように、■高濃
度の硫酸を追加することなしには、硫酸を繰り返し触媒
として使用することができない、また、■副生する水を
除去するという効率的な方法がないので、当初の硫酸触
媒の量および硫酸濃度を維持するために追加した硫酸に
見合う量の使用済みの硫酸触媒を反応系から除去し、こ
れを廃棄しなければならないという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情に
基づいてなされたものである。本発明の目的は、硫酸触
媒を用いてベンゼンおよび/またはアルキルベンゼン類
とビニル芳香族炭化水素化合物との付加反応によってア
ラルキルベンゼン類を製造するに際し、ビニル芳香族炭
化水素化合物の重合反応等の副反応が著しく少なく、特
に反応原料および生成物のスルホン化によるアルキルベ
ンゼンスルホン酸等のスルホン化物の副生およびそれに
伴う水の副生を著しく減少させ、したがって、水の副生
による触媒中の硫酸濃度の減少が十分に抑制されており
、目的生成物のアラルキルベンゼン類を高い選択率で高
い収率で効率よく得ることができると共に触媒活性の持
続および触媒の再利用を容易に実現することができるな
どの利点を有するアラルキルベンゼン類の製造方法を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、従来の硫酸
触媒に代えて、硫酸とスルホン化芳香族化合物と水とか
らなる特定の組成の硫酸触媒を用い、かつ、従来の反応
温度よりも若干高めの特定の温度範囲で、ベンゼンおよ
び/またはアルキルベンゼン類とビニル芳香族炭化水素
化合物とを付加反応させると、目的生成物であるアラル
キルベンゼン類を高選択率および高収率で効率よく製造
することができることを見出した。
【0012】特に、この方法によると、反応原料および
生成物のスルホン化によるアルキルベンゼンスルホン酸
等のスルホン化物の副生およびそれに伴う水の副生が著
しく抑制され、従来から問題となっていた副生水による
触媒中の硫酸濃度の減少を極めて効果的に抑制すること
ができるという重要な事実を見出した。また、この方法
によると、反応による硫酸濃度の低下が十分に抑制され
るので、長時間の反応によっても高い触媒性能を持続さ
せることができるだけでなく、回収した触媒もしくはそ
の成分が繰り返して有効に利用することができることも
分かった。
【0013】そこで、本発明者らは、この触媒もしくは
触媒成分の分離回収方式および再利用をも含めた製造方
法について種々検討を重ねた。その結果、種々の方式が
可能であり、中でも、たとえば、反応終了後(あるいは
反応中)、反応生成液を前記付加反応の生成物を含有す
る有機相と硫酸、スルホン化芳香族化合物および水から
なる回収触媒液の相である非有機相とに分離し、前記回
収触媒液を前記付加反応の硫酸触媒もしくはその成分と
して繰り返し利用する方法が極めて効率のよい方法であ
ることを見出した。なお、その際、触媒成分のスルホン
化芳香族化合物の一部は前記有機相に移行する傾向があ
る。このため、回収触媒液を再使用する際には、前記回
収触媒液の組成が前記硫酸触媒の所定の組成である場合
には、それをそのまま触媒として再使用することができ
るが、もし、回収触媒液中のスルホン化芳香族化合物の
割合が、前記所定の範囲にない場合には、その不足分を
補う必要がある。この不足分のスルホン化芳香族化合物
を補う方法として、もちろんそれを新たに補給する方法
を採用してもよいが、前記有機相に移行したスルホン化
芳香族化合物を前記有機相から分離回収し、これをその
不足分として補給し、触媒成分として再使用する方法を
採用することによって本発明の製造方法の効率をより一
層向上させることなどを見出した。本発明者らは、これ
らの知見に基いて本発明を完成するに至った。
【0014】すなわち、本発明は、硫酸12〜25重量
%、スルホン化芳香族化合物60〜80重量%および水
5〜15重量%からなる硫酸触媒の存在下に、ベンゼン
および/またはアルキルベンゼン類とビニル芳香族炭化
水素化合物とを、40〜90℃の温度範囲で付加反応さ
せることを特徴とするアラルキルベンゼン類の製造方法
である。
【0015】また、本発明は、上記本発明のアラルキル
ベンゼン類の製造方法の好ましい態様として、前記付加
反応の生成物を含有する有機相を分離して得られた硫酸
、スルホン化芳香族化合物および水からなる回収触媒液
を前記硫酸触媒もしくはその成分として再使用し前記付
加反応を行うことを特徴とするアラルキルベンゼン類の
製造方法である。
【0016】さらに、本発明は、上記本発明のアラルキ
ルベンゼン類の製造方法の好ましい態様として、前記付
加反応の生成物を含有する有機相に含まれるスルホン化
芳香族化合物を分離回収し、前記分離回収したスルホン
化芳香族化合物を前記硫酸触媒の触媒成分として再使用
し前記付加反応を行うことを特徴とするアラルキルベン
ゼン類の製造方法である。
【0017】本発明の方法においては、ベンゼンまたは
アルキルベンゼン類、あるいはベンゼンとアルキルベン
ゼン類との任意の割合の混合物を、前記付加反応の一方
の反応原料(以下、これを反応原料Aと称すことがある
。)として使用する。
【0018】この反応原料Aとして使用するベンゼン、
アルキルベンゼン類およびそれらの混合物は、どのよう
な方法で得られたものでもよく、たとえば、石油からの
分離、石油の改質、接触分解、熱分解等によって得られ
たベンゼン、アルキルベンゼンおよびそれらの混合物、
石炭等の分解等によって得られたベンゼン、アルキルベ
ンゼンおよびそれらの混合物、また、天然ガス、軽質ナ
フサ、合成ガス、メタノ−ル等の含酸素化合物、パラフ
ィン、オレフィン、アセチレン類、ナフテン系炭化水素
、芳香族化合物等の各種化学原料から合成されたベンゼ
ン、アルキルベンゼン類およびそれらの混合物、さらに
は、本発明の製造方法をはじめ各種のプロセスから回収
されたベンゼン、アルキルベンゼン類およびそれらの混
合物などを適宜に使用することができる。なお、反応原
料Aは、本発明の目的を阻害しない範囲で、ベンゼンお
よび前記アルキルベンゼン類以外の他の成分(たとえば
、パラフィン類やナフテン系炭化水素などの不活性成分
など)を含有する形で付加反応系に供給してもよい。
【0019】前記反応原料Aに使用する前記アルキルベ
ンゼン類は、少なくとも1個のアルキル基がベンゼン環
に結合した化合物である。
【0020】このアルキル基としては、通常、炭素数が
1〜18のアルキル基が好適である。前記アルキル基は
、直鎖状、分岐状、あるいは環状のいずれの構造を有し
ていてもよい。前記アルキル基の具体例としては、たと
えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基(1−メチル
プロピル基)、イソブチル基(2−メチルプロピル基)
、tert−ブチル基(1,1−ジメチルエチル基)、
n−ペンチル基、各種sec−ペンチル基、各種イソペ
ンチル基、各種tert−ペンチル基、ネオペンチル基
(2,2−ジメチルプロピル基)、各種ヘキシル基、各
種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デ
シル基、各種ウンデシル基、各種ドデシル基、各種トリ
デシル基、各種テトラデシル基、各種ペンタデシル基 
 各種ヘキサデシル基、各種ヘプタデシル基、各種オク
タデシル基等の直鎖状または分岐状のアルキル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等
の未置換シクロアルキル基、各種メチルシクロペンチル
基、各種メチルシクロヘキシル基等の各種置換シクロア
ルキル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメ
チル基、シクロヘキシルエチル基、各種メチルシクロヘ
キシルエチル基、ベンジル基、フェネチル基、各種メチ
ルベンジル基等の各種置換アルキル基などを挙げること
ができる。これらのアルキル基の中でも、通常、炭素数
が1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基が好適で
あり、中でも、メチル、エチル基、プロピル基、ブチル
基等の低級アルキル基などが好ましく、特に、メチル基
などが好ましい。なお、前記アルキルベンゼン類は、前
記各種のアルキル基がベンゼン環に1〜5個結合してい
ても良く、中でも一種または二種の前記アルキル基がベ
ンゼン環に1個または2個結合しているのが好適である
。ベンゼン環を構成する6個の炭素原子の全部にアルキ
ル基が結合しているヘキサアルキルベンゼン類は、前記
付加反応に対してほとんど不活性であるので、反応原料
としては好ましくはないのであるが、通常は、前記付加
反応に支障がないので反応原料中に含有されていても構
わない。
【0021】前記反応原料Aもしくはその成分とされる
化合物の具体例としては、たとえば、ベンゼン、トルエ
ン、エチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、クメン(
イソプロピルベンゼン)、各種ブチルベンゼン、各種ペ
ンチルベンゼン、各種ヘキシルベンゼン、各種ヘプチル
ベンゼン、各種オクチルベンゼン、各種ノニルベンゼン
、各種デシルベンゼン、各種ウンデシルベンゼン、各種
ドデシルベンゼン、各種オクタデシルベンゼン等の直鎖
状または分岐状アルキル基を有するモノアルキルベンゼ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、各種
メチルエチルベンゼン、各種ジエチルベンゼン、シメン
等の各種プロピルメチルベンゼン、ジプロピルベンゼン
、各種メチルブチルベンゼン、各種ジブチルベンゼン等
のジアルキルベンゼン、各種トリメチルベンゼン等のト
リアルキルベンゼン、各種テトラメチルベンゼン等のテ
トラアルキルベンゼン、ペンタメチルベンゼン等のペン
タアルキルベンゼン、また、シクロヘキシルベンゼン、
シクロヘキシルメチルベンゼン、ベンジルベンゼン等の
環構造を有するアルキル基もしくは置換アルキル基を有
する各種アルキルベンゼン類、メチル(シクロヘキシル
)ベンゼン等の直鎖状および/または分岐状のアルキル
基と環構造を有するアルキル基を同時に有するアルキル
ベンゼン類などを挙げることができる。なお、これらの
ベンゼンおよび各種アルキルベンゼン類は、一種単独で
使用してもよく、二種以上を混合物等として併用しても
よい。
【0022】これらの中でも、前記反応原料Aとしては
、特に、ベンゼン、トルエン、各種キシレン、混合キシ
レン、さらには、これらの一種または二種以上を主成分
とする混合アルキルベンゼン類などが好ましい。
【0023】本発明の方法においては、前記反応原料A
と付加反応させる他の一方の反応原料(以下、これを反
応原料Bと称すことがある。)として用いる前記ビニル
芳香族炭化水素化合物としては、少なくとも1個の芳香
族環を有し、前記芳香族環のうちの少なくとも1個の芳
香族環に、広義のビニル基すなわちエチレン性炭素炭素
二重結合を有することによって特長付けられる不飽和炭
化水素基が少なくとも1個結合している芳香族炭化水素
化合物を挙げることができる。また、前記ビニル芳香族
炭化水素化合物は、前記不飽和炭化水素基が置換した芳
香族環を有するものであれば、任意の芳香族環について
前記不飽和炭化水素基以外の不活性な置換基が結合して
いてもよい。
【0024】前記不飽和炭化水素基としては、炭素数が
2〜4程度のアルケニル基などを挙げることができる。 このアルケニル基の具体例としては、たとえば、ビニル
基(CH2 =CH−)、2−メチルビニル基(1−プ
ロペニル基)、1−メチルビニル基、アリル基(2−プ
ロペニル基)、2−エチルビニル基、1−エチルビニル
基、2,2−ジメチルビニル基、1,2−ジメチルビニ
ル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基等の各種ブテニ
ル基を挙げることができる。これらの中でも、反応性等
の点から、たとえば、ビニル基、あるいは、2−メチル
ビニル基、1−メチルビニル基等のアルキル置換ビニル
基などが好ましく、特に、ビニル基などが好ましい。
【0025】前記ビニル芳香族炭化水素化合物における
芳香族環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アント
ラセン環などを挙げることができる。これらの中でも、
特に、ベンゼン環が好ましい。
【0026】前記ビニル芳香族炭化水素化合物における
芳香族環には、その芳香族環の少なくとも1個に前記不
飽和炭化水素基が結合している限り、たとえば、アルキ
ル基、アリ−ル基などの不活性な基が置換されていても
よく、あるいは、前記不飽和炭化水素基と水素原子以外
の置換基を有しないものであってもよい。この不活性な
置換基は、本発明の目的を阻害しない限り、どのような
ものであってもよく、上記のアルキル基、アリ−ル基以
外のものであってもよい。
【0027】前記ビニル芳香族炭化水素化合物において
芳香族環に結合していてもよいアルキル基としては、前
記例示の炭素数1〜18の各種のアルキル基(直鎖状ま
たは分岐状アルキル基あるいはシクロアルキル基、シク
ロアルキルアルキル基、アラルキル基等の広義のアルキ
ル基)を挙げることができる。これらの中でも、特に、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基
、各種ブチル基等の低級アルキル基が好ましい。
【0028】前記ビニル芳香族炭化水素化合物は、その
母体となる芳香族環の種類、その芳香族環に結合してい
る前記不飽和炭化水素基の種類、数および結合位置、前
記芳香族環に結合していてもよい前記他の置換基の種類
、数および結合位置等に応じて種々のものがあり、その
具体例としては、たとえば、スチレン、p−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、各種
エチルスチレン、各種ジメチルスチレン、各種プロピル
スチレン、各種ブチルスチレン、各種メチルエチルスチ
レン、各種ジエチルスチレン、各種メチルプロピルスチ
レン等の狭義のアルキルスチレン類を挙げることができ
る。
【0029】これらの中でも、好ましいビニル芳香族炭
化水素化合物としては、たとえば、スチレン、あるいは
、スチレンの芳香族環に炭素数が1〜18好ましくは1
〜6程度の直鎖状または分岐状のアルキル基が1個また
は2個程度、好ましくは1個結合した各種のアルキルス
チレンを挙げることができる。特に好ましいビニル芳香
族炭化水素化合物の具体例としては、たとえば、スチレ
ン、各種メチルスチレン、各種ジメチルスチレン、各種
エチルスチレン、各種プロピルスチレン、各種ブチルス
チレン等を挙げることができ、中でも、スチレンは特に
好適に使用される。
【0030】これらのビニル芳香族炭化水素化合物は、
一種単独で使用してもよく、二種以上を混合物等として
併用してもよく、また、本発明の目的を阻害しない範囲
で、他の成分を含有する形で反応系に供給してもよい。
【0031】本発明の方法において、前記反応原料Aと
反応原料Bの付加反応の触媒として使用する前記硫酸触
媒は、硫酸(H2 SO4 )、スルホン化芳香族化合
物および水からなり、前記硫酸とスルホン化芳香族化合
物と水との合計重量を100重量%として計算して、硫
酸(H2 SO4 )の割合が12〜25重量%の範囲
にあり、かつ、スルホン化芳香族化合物の割合が60〜
80重量%の範囲にあり、かつ、水の割合が5〜15重
量%の範囲にある組成を有することが重要である。
【0032】ここで、もし、硫酸の割合が12重量%未
満であると、触媒活性が不十分になり、所望の付加反応
の反応速度が不十分となる。一方、硫酸の割合が25重
量%を超えたり、スルホン化芳香族化合物の割合が60
重量%未満であったり、あるいは水の割合が5重量%未
満であったりすると、副反応のスルホン化反応によるス
ルホン化物の副生(硫酸による、たとえばベンゼンやア
ルキルベンゼン類のスルホン化によるベンゼンスルホン
酸やアルキルベンゼンスルホン酸の副生など)が無視で
きなくなり、その分選択率が低下するだけでなく、前記
スルホン化反応に伴う硫酸の消費および水の副生が無視
できなくなり、反応の進行につれて触媒成分のバランス
がくずれたり、特に硫酸が副生水により不可逆的に希釈
されてしまうので、触媒活性が低下したり、触媒(特に
硫酸成分)の再使用(特に繰り返し利用)が困難になり
、本発明の目的を達成することができない。
【0033】前記硫酸触媒の成分である前記スルホン化
芳香族化合物としては、少なくとも1個のスルホン酸基
(−SO3 H)を有する芳香族化合物を挙げることが
できる。
【0034】前記スルホン酸基は、芳香族環に直接に結
合していてもよく、あるいは芳香族環のアルキル基等の
側鎖に結合していてもよく、通常は、少なくとも1個の
スルホン酸基が芳香族環に結合している芳香族スルホン
酸が好適である。1分子中のスルホン酸基の数は、通常
、1個で十分であるので、通常は、モノスルホン化芳香
族化合物が好適に使用される。
【0035】前記芳香族環としては、ベンゼン環、ナフ
タレン環、アントラセン環などを挙げることができる。 これらの中でも、通常は、ベンゼン環が好ましい。
【0036】なお、前記ベンゼン環等の芳香族環には、
本発明の目的を阻害しない範囲で、各種の置換基たとえ
ばアルキル基等の不活性な置換基が置換されていてもよ
い。このアルキル基としては、前記アルキルベンゼン類
の説明の際に例示した各種のものを挙げることができる
【0037】前記芳香族環にアルキル基が置換されてい
る場合、その数としては特に制限はないが、通常、1個
の芳香族環当たり1個か2個程度のものが好適である。 もちろん、前記芳香族環にスルホン酸基もしくはスルホ
ン酸含有基および水素原子以外の他の基が置換されてい
ないスルホン化芳香族化合物も好適に使用される。
【0038】前記スルホン化芳香族化合物の具体例とし
ては、たとえば、ベンゼンスルホン酸、各種トルエンス
ルホン酸、各種キシレンスルホン酸をはじめ、前記例示
のアルキルベンゼン類に少なくとも1個のスルホン酸基
を好ましくはそのベンゼン環に置換してなる各種のアル
キルベンゼンスルホン酸などを挙げることができる。こ
のほか、必要に応じて、たとえばナフタレンスルホン酸
、アルキルナフタレンスルホン酸、ビフェニルスルホン
酸、アントラセンスルホン酸なども使用される。これら
各種のスルホン化芳香族化合物のいずれのものを一種単
独で使用してもよいし、二種以上を混合物等として併用
してもよい。使用する反応原料Aもしくはその成分であ
るベンゼンまたはアルキルベンゼン類と同じ母体構造を
有する一価の芳香族スルホン酸などが好適に使用される
【0039】たとえば、反応原料Aとして、ベンゼン、
トルエン、またはキシレンをそれぞれ用いる場合には、
触媒成分のスルホン化芳香族化合物として、それぞれ、
ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、またはキシ
レンスルホン酸を用いる方法が推奨される。
【0040】というのは、使用する反応原料Aもしくは
その成分に合わせてスルホン化芳香族化合物を選定する
ことによって、たとえ、微量の反応原料Aがスルホン化
されたとしても、そのスルホン化物は使用した触媒成分
と同様であるので、触媒を繰り返し利用した場合にも、
触媒組成がより一層安定に保持されるからである。但し
、本発明の方法によると、副反応のスルホン化反応は、
通常、無視できる程度であるので、そのような特別の配
慮をすることなしに、反応原料Aとは異なる母体構造の
スルホン化芳香族化合物を触媒成分として使用しても特
に支障はない。
【0041】たとえば、反応原料Aとして、複雑な構造
のアルキルベンゼン類を使用する場合には、通常は、ベ
ンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸などのような比
較的に入手しやすく、反応生成物との分離がより容易な
スルホン化芳香族化合物が好適に使用される。前記スル
ホン化芳香族化合物は、市販品をそのまま使用してもよ
く、適宜に成分を調節して使用してもよいし、あるいは
、所定の芳香族化合物をスルホン化して得たものなど種
々の方法で製造されたものを使用することができる。 必要に応じて、前記反応原料Aとして用いるベンゼン、
アルキルベンゼン類、あるいはそれらの混合物を硫酸等
によってスルホン化して得られるスルホン化芳香族化合
物を使用してもよい。なお、前記付加反応に使用した触
媒を回収して再使用する場合には、後述のように、その
付加反応の生成液から分離回収したスルホン化芳香族化
合物を、触媒成分として繰り返し使用する方法が好適に
採用される。
【0042】前記硫酸触媒の成分である硫酸は、高度に
純粋な硫酸、多少不純物の混入した工業用硫酸など、前
記硫酸触媒を調製することができる限り、種々の組成お
よびさまざまの濃度で使用されることができる。予め適
当な濃度の硫酸を使用する場合には、水や高濃度の硫酸
を添加しないでもそのまま触媒調製原料として利用する
ことができる。本発明の方法においては、使用する触媒
中の硫酸と水の割合から明らなように、必ずしも高濃度
の硫酸を必要としないので、この点においても高濃度の
硫酸を必要とする従来の方法に比べて有利である。なお
、前記付加反応に使用した触媒を回収して繰り返し使用
する方法が好適に採用される。
【0043】本発明の方法においては、少なくとも、前
記硫酸触媒と反応原料Aと反応原料Bとを混合して反応
系を形成し、反応原料A(ベンゼンおよび/またはアル
キルベンゼン類)と反応原料B(ビニル芳香族炭化水素
化合物)との付加反応を40〜90℃で行う。
【0044】ここで、もし、反応温度が40℃未満であ
ると、目的生成物であるアラルキルベンゼン類の収率(
生成速度)が不十分になり、一方、反応温度が90℃を
超えると、副反応のスルホン化反応が無視できなくなる
。好ましい反応温度の範囲は、反応原料の種類、組成、
触媒の組成等に依存するが、通常は、50〜80℃であ
る。
【0045】前記反応系に供給する反応原料A、反応原
料Bおよび前記硫酸触媒の割合は、特に制限はないが、
それぞれの原料の種類、組成、触媒の組成等に応じて適
宜に調整することが望ましい。
【0046】ここで反応原料Aと反応原料Bの付加反応
による目的物のアラルキルベンゼン類の生成反応は、た
とえば、次の代表的な反応式(1) R1 −C6 H4 −CH=CH2 +C6 H4 
R22                    →R
1 −C6 H4 −CH(CH3 )−C6 H3 
R22    ・・・・・(1) {ここで、式中の、C6 H4 およびC6 H3 は
、それぞれのベンゼン環の母体部分(残基)を表し、R
1 およびR2 は、各々独立に、ベンゼン環の炭素原
子に結合した水素原子またはメチル基等のアルキル基を
表す。2個のR2 は互いに同一であっても相違してい
ても良い。また、式中のビニル基およびメチルメチレン
基は、それぞれ、ベンゼン環の炭素原子に結合した置換
基および架橋基を表す。}によって形式的に表すことが
できる。
【0047】この反応式(1)は、分かり易く説明する
ために、スチレンまたはモノアルキルスチレンとベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の未置換ベンゼン、モノアル
キルベンゼンまたはジアルキルベンゼンとの反応につい
て示したものであり、より一般的な反応原料Bと反応原
料Aの反応については、この式(1)から容易に類推す
ることができる。すなわち、より一般には、反応原料B
のビニル基等のアルケニル基のC=C結合に、反応原料
Aのベンゼン環のC−H結合が、通常、マルコウニコフ
則に従って付加する形式で反応し、対応するアラルキル
ベンゼン類もしくはその混合物が得られる。
【0048】前記硫酸触媒の使用量は、反応原料の種類
や組成、触媒の組成、反応温度等の他の条件に依存する
ので一様に定めることができないが、反応原料Aと反応
原料Bと前記触媒の合計量に対して、通常、10〜40
重量%程度、好ましくは20〜30重量%程度の範囲に
選定するのが適当である。
【0049】なお、反応原料Aと反応原料Bと前記触媒
との合計量当たりの反応原料Bの割合すなわち反応系中
の反応原料Bの濃度をあまり大きくすると反応原料Bの
重合反応が進行することがあるので、この点に留意する
のが望ましい。たとえば、反応原料Aとしてキシレンを
用い、反応原料Bとしてスチレンを用いた場合、供給す
る前記触媒とキシレンとスチレンの合計量に対するスチ
レンの割合を12重量%より多くすると、スチレン同士
の重合反応が無視できなくなり、選択率が低下するので
好ましくない。
【0050】本発明の方法において、前記付加反応は、
回分法、半連続法、連続流通法など各種の方式で行うこ
とができる。いずれにしても、本発明の方法の利点をよ
り一層効果的に実現するために、使用した触媒もしくは
その成分をたとえば後述のように分離回収し再使用(繰
り返し利用)する方式が好適に採用される。中でも、反
応原料の供給、前記付加反応、その生成物の分離取り出
し等の操作を連続的に行い、かつ、使用した触媒もしく
は触媒成分の分離回収・リサイクルを連続的に行う連続
的製造方式が特に好適に採用される。この場合、もちろ
ん、未反応の反応原料を適宜に分離回収して反応系にリ
サイクルする方式も好適に利用される。
【0051】以上のようにして、ベンゼンおよび/また
はアラルキルベンゼン類とビニル芳香族炭化水素化合物
とから対応する各種のアラルキルベンゼン類あるいはそ
の混合物を高い選択率で収率よく合成することができる
【0052】また、本発明の方法によると、従来法の大
きな欠点であった硫酸による反応原料のスルホン化とい
う副反応が実質的に無視できるほど十分に抑制されてい
るので、この点においても反応原料の無駄がなく、しか
も触媒成分の硫酸の消費および水の副生が無視できる。
【0053】その結果、触媒活性を安定に保持すること
ができ、また、硫酸の副生水による不可逆的な希釈も実
質的に起こらないので、回収触媒をそのままでも繰り返
し前記付加反応に有効に利用することができる。
【0054】本発明の方法において、得られた反応生成
物の分離・精製方法および使用した触媒(もしくはその
成分)の分離回収方法さらには回収触媒(もしくは回収
触媒成分)の再使用方法などについては特に制限はなく
、公知の方法など各種の方法によって適宜行うことがで
き、特に、以下に例示の方法によって好適に行うことが
できる。
【0055】たとえば、前記付加反応を終了後、得られ
た反応生成液は、有機相(目的生成物含有相)と非有機
相(回収触媒液)に分離される。この分離は、通常、相
分離で行うのが好ましいが、これに限定されるものでは
ない。分離された回収触媒液には、使用した硫酸と水が
そのまま含有されており、また、触媒成分のスルホン化
芳香族化合物のかなりの部分も含有されている。回収触
媒液中の硫酸と水の割合はもとの触媒のそれと殆ど変化
ないが、スルホン化芳香族化合物の一部は有機相に移行
する傾向があるので、その濃度は通常もとの触媒中のそ
れより低い。そこで、回収触媒液は、そのままでも触媒
として再使用可能ではあるが、触媒組成を安定に保持す
るために、不足分のスルホン化芳香族化合物を補うのが
好ましい。この不足分のスルホン化芳香族化合物は、新
たに添加してもよいが、通常は、有機相からスルホン化
芳香族化合物を回収し、これを添加し、再使用の触媒を
調製するのが好ましい。この有機相からのスルホン化芳
香族化合物の回収方法としては、特に制限はなく、各種
の方法によって行うことができるが、たとえば、次のよ
うにして好適に行うことができる。すなわち、有機相に
水を添加し、目的生成物を含有する有機相と水相とに相
分離し、スルホン化芳香族化合物を水溶液として回収し
、得られた水溶液を必要に応じて減圧蒸留等により濃縮
し、前記水溶液もしくはその濃縮液から水分を除去しス
ルホン化芳香族化合物を回収するのがよい。この水分の
除去およびスルホン化芳香族化合物の回収は、たとえば
、後述の反応原料Aの添加および共沸操作による反応原
料Aの溶液として回収する方法によって好適に行うこと
ができる。
【0056】以上のように回収された回収触媒液と回収
スルホン化芳香族化合物を混合することによってもとの
触媒組成と殆ど同じ組成の触媒を得ることができる。
【0057】次に、反応生成物および触媒もしくはその
成分の分離回収および回収触媒の再使用(リサイクル利
用)を含めた本発明の方法の好ましい態様の例(プロセ
スの例)について説明する。
【0058】図1は、本発明の方法において好適に採用
される製造プロセスのフロ−シ−トの一例を示す説明図
である。
【0059】図1に例示の方法では、ベンゼンおよび/
または前記アルキルベンゼン類からなる反応原料Aは原
料A供給ライン1から、一方、前記ビニル芳香族炭化水
素化合物からなる反応原料Bは原料B供給ライン2から
それぞれ供給され、その混合物は反応器3に供給される
。なお、反応原料Aの一部は、原料A供給ライン1’か
らも供給される。
【0060】前記硫酸触媒は、通常、反応の開始の際の
みに初期触媒供給ライン16から反応器3に供給される
が、回収触媒がリサイクル触媒ライン15で十分にリサ
イクルされる時点では、新規な硫酸触媒の供給は停止さ
れる。
【0061】反応器3では、前記所定の付加反応が行わ
れる。得られた反応生成液は、生成液抜出ライン4を通
して生成液分離器5に移送される。
【0062】生成液分離器5では、目的生成物のアラル
キルベンゼン類を多量に含有する有機相と触媒成分であ
る硫酸、水およびスルホン化芳香族化合物からなる非有
機相(回収触媒液)とに通常の相分離により分離される
。分離された有機相中には前記したようにスルホン化芳
香族化合物の一部が随伴されている。
【0063】この有機相は有機相抜出ライン6から取り
出され、前記有機相中のスルホン化芳香族化合物を抽出
分離するために抽出用の水が抽出水供給ライン7から供
給され、得られた混合物は有機相分離器8に送られる。
【0064】有機相分離器8では、目的生成物であるア
ラルキルベンゼン類からなる有機相である目的生成物相
とスルホン化芳香族化合物の水溶液からなる抽出液とに
相分離される。
【0065】分離された目的生成物相は、生成物抜出ラ
イン9から取り出された後、必要に応じて、蒸留等の分
離精製操作によって、未反応の原料と目的生成物のアラ
ルキルベンゼン類に分離される。
【0066】この回収した未反応原料は、必要に応じて
、たとえば原料A供給ライン1から反応器3にリサイク
ルして有効利用してもよい。有機相分離器8で抽出分離
されたスルホン化芳香族化合物の水溶液からなる抽出液
は、抽出スルホン化物ライン10から抜き出される。 前記抽出液は、(図1には示してないが好ましくは水を
除去して濃縮した後、)水の一部を除去し、スルホン化
芳香族化合物を回収するための操作が施される。図1の
例では、前記抽出液に分離剤兼反応原料として反応原料
Aの一部が原料A供給ライン1’から供給され、スルホ
ン化物分離器11に送られる。なお、回収触媒の組成の
調整の必要が生じた場合には、前記抽出液の一部を、適
時、スルホン化物排出ライン19から排出してもよい。
【0067】スルホン化物分離器11では、通常、添加
した反応原料Aの極く一部と共に水分を共沸により留去
し、スルホン化芳香族化合物を反応原料Aの溶液として
回収スルホン化物ライン13を通して回収する。これは
、下記のようにリサイクル触媒の成分として利用される
【0068】水を含有する留出液は、分離水排出ライン
12から排出される。一方、前記生成液分離器5で分離
された触媒成分である硫酸、水およびスルホン化芳香族
化合物からなる非有機相(回収触媒液)は、回収触媒ラ
イン14から抜き出され、回収スルホン化物ライン13
からの回収スルホン化物含有液と混合され、リサイクル
触媒含有液としてリサイクル触媒ライン15を通して反
応器3にリサイクルされる。なお、リサイクル触媒の組
成を調整する必要が生じた際には、適時、回収触媒抜出
ライン18から回収触媒の一部を排出してもよいし、同
様に、触媒成分供給ライン17から硫酸等の触媒成分の
一部を補充してもよい。
【0069】以上は、連続的プロセスの一例を示すもの
であるが、本発明の方法はこれに限定されるものではな
い。たとえば、反応および分離操作を回分的に行う方法
なども好適に採用される。その場合、たとえば、上記の
各操作を逐次的に行えばよい。その場合には、たとえば
、反応器3を生成液分離器5としても利用し、生成液抜
出ライン4と生成液分離器5を省略してもよい。
【0070】本発明の方法によると、特定の組成の触媒
を用いているので、スルホン化物の副生が無視できるほ
ど著しく少なく、硫酸の消費および副生水による希釈が
無視できるので、触媒活性を安定に保持することができ
る上に上記のように触媒成分を無駄なく回収することが
でき、触媒を繰り返し有効に利用しつつ目的とするアラ
ルキルベンゼン類を高選択率かつ高収率で効率よく製造
することができる。
【0071】つまり、従来法では、副反応のスルホン化
反応が無視できず、反応原料および硫酸の一部がアルキ
ルベンゼンスルホン酸等となって無駄に消費され、それ
に伴い水が副生し、その結果、硫酸は反応の進行につれ
て不可逆的に希釈されてしまうので、触媒活性は次第に
低下し、回収触媒中の硫酸の濃度も低下してしまう。し
たがって、従来法では、回収触媒をそのまま繰り返し利
用することが困難になり、これを繰り返し利用する場合
には、回収触媒の一部を頻繁に廃棄し、その残りに新た
に高濃度の硫酸を逐一添加しなければならないという非
効率的な生産方式を余儀なくされていた。これに対して
、本発明の方法はそのような従来法の欠点が解消された
実用上極めて優れたアラルキルベンゼン類の製造方法で
あり、各種のアラルキルベンゼン類の製造分野に有利に
利用することができるのである。
【0072】
【実施例】以下に、本発明を実施例および比較例によっ
て、より具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0073】(実施例1) 触媒の調製例 触媒は、98%硫酸と混合キシレン留分(エチルベンゼ
ン19重量%、p−キシレン20重量%、m−キシレン
41重量%およびo−キシレン20重量%の混合物)と
の等重量混合物を90℃で3時間かけてスルホン化反応
させて得られた生成物に、必要に応じて水および/また
は硫酸を添加するなどして組成の調整を行い、所定の割
合の硫酸、スルホン化芳香族化合物および水からなる混
合物にすることによって調製した。
【0074】この触媒は、硫酸、混合キシレン系スルホ
ン酸(エチルベンゼンスルホン酸と混合キシレンスルホ
ン酸からなるスルホン化芳香族化合物)および水の合計
重量に対して、硫酸20重量%、混合キシレン系スルホ
ン酸73重量%および水7重量%からなる触媒成分95
重量%と未反応混合キシレン5重量%を含有していた。
【0075】反応例 上記で調製した、硫酸20重量%、混合キシレン系スル
ホン酸(エチルベンゼンスルホン酸と混合キシレンスル
ホン酸からなるスルホン化芳香族化合物)73重量%お
よび水7重量%からなる触媒を52gとキシレン120
gを500mlの丸底フラスコに仕込み、50℃で撹拌
しながら、キシレン20gとスチレン20gからなる混
合液を1時間かけて滴下した。
【0076】滴下終了後、撹拌を停止し、反応液を有機
相(生成物含有液)と非有機相(回収触媒液)とに分液
した。
【0077】次いで、分離した有機相を0.5重量部の
水で洗浄し、さらに少量の水酸化ナトリウム水溶液、水
で順次洗浄した後、再度、有機相(生成物含有液)と水
相とに分液した。
【0078】この得られた有機相からロ−タリ−エバポ
レ−タ−によって未反応のキシレンを留去し、目的生成
物を主成分とする反応物41.4gを得た。この反応物
は、ガスクログラフィ−によって分析したところ、α−
メチルベンジルキシレン39.2g、ジ(α−メチルベ
ンジル)キシレン1.6g、スチレンオリゴマ−0.6
gの組成を有しており、α−メチルベンジルキシレンの
収率は95%であることが分かった。なお、仕込触媒に
対して0.2%に当たる極めてわずかのスルホン酸が生
成したが、反応後の触媒中の水分濃度の変化は認められ
なかった。
【0079】(実施例2)硫酸15重量%、混合キシレ
ン系スルホン酸(エチルベンゼンスルホン酸と混合キシ
レンスルホン酸からなるスルホン化芳香族化合物)78
重量%および水7重量%からなる触媒を用いた以外は、
実施例1と同様にして実施した。その結果、90%の収
率でα−メチルベンジルキシレンを得た。なお、スルホ
ン酸の副生および反応後の触媒中の水分濃度の変化は認
められなかった。
【0080】(実施例3)硫酸20重量%、混合キシレ
ン系スルホン酸(エチルベンゼンスルホン酸と混合キシ
レンスルホン酸からなるスルホン化芳香族化合物)70
重量%および水10重量%からなる触媒を用いた以外は
、実施例1と同様にして実施した。その結果、93%の
収率でα−メチルベンジルキシレンを得た。
【0081】なお、仕込触媒に対して0.1%に当たる
極めてわずかのスルホン酸が生成したが、反応後の触媒
中の水分濃度の変化は認められなかった。
【0082】(実施例4)反応温度を40℃とした以外
は、実施例1と同様にして実施した。その結果、86%
の収率でα−メチルベンジルキシレンを得た。なお、ス
ルホン酸の副生および反応後の触媒中の水分濃度の変化
は認められなかった。
【0083】(実施例5)触媒量を39gとした以外は
、実施例1と同様にして実施した。その結果、91%の
収率でα−メチルベンジルキシレンを得た。なお、スル
ホン酸の副生および反応後の触媒中の水分濃度の変化は
認められなかった。
【0084】(実施例6)■実施例1と同様にして反応
を行った後、反応液を有機相(生成物含有液)と非有機
相(回収触媒液)とに分液した。
【0085】■次いで、分離した有機相を水で洗浄(抽
出)することによって触媒成分として用いた混合キシレ
ン系スルホン酸を5重量%の水溶液として回収した。得
られた回収スルホン酸水溶液を、減圧下(20mmHg
)、60℃の条件で3時間かけて水を留去し、70重量
%のスルホン酸水溶液まで濃縮した。該濃縮液に、反応
原料と同じキシレンを120g添加し、共沸脱水操作(
140℃で2時間、加熱還流蒸留)により水分を除去し
、濃度3重量%の回収スルホン酸のキシレン溶液を得た
【0086】■この回収スルホン酸のキシレン溶液12
4gと、上記反応後反応液から分離した回収触媒液47
.2gを500mlの丸底フラスコに仕込み、50℃で
撹拌しながら、キシレン20gとスチレン20gからな
る混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、撹拌を
停止し、有機相(生成物含有液)と非有機相(回収触媒
液)とに分液した。
【0087】■次いで、分離した有機相を0.5重量部
の水で洗浄し、さらに少量の水酸化ナトリウム水溶液、
水で順次洗浄した後、再度、有機相(生成物含有液)と
水相とに分液した。この得られた有機相からロ−タリ−
エバポレ−タ−によって未反応のキシレンを留去し、目
的生成物を含有する反応物を得て、ガスクロマトグラフ
ィ−で分析した。
【0088】■その結果、α−メチルベンジルキシレン
の収率は93%であった。なお、スルホン酸の副生は認
められなかった。また、反応後の触媒中の水分濃度の変
化、および触媒組成に変化も認められなかった。
【0089】(実施例7)実施例6において、■の操作
を行った後、■および■の操作を39回繰り返した後、
■の操作を行った。その結果、40回目の反応後のα−
メチルベンジルキシレンの収率は90%であり、スルホ
ン酸の副生が認められず、実施例6の2回目の反応後の
反応成績と変わりなかった。また、反応後の触媒組成、
水分濃度にも実質的な変化は認められなかった。このよ
うに触媒の回収および再使用を繰り返し、合計40回の
反応を繰り返しても、触媒組成はほとんど変化せず、反
応成績も低下しないことが確認された。
【0090】(比較例1)反応温度を30℃とした以外
は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、スルホ
ン酸の副生は認められなかったが、α−メチルベンジル
キシレンの収率は77%に留まった。
【0091】(比較例2)触媒として98%硫酸を用い
、かつ、反応温度を10℃とした以外は、実施例1と同
様の操作を行った。その結果、α−メチルベンジルキシ
レンの収率は97%であったが、仕込触媒に対して43
%の生成率でスルホン酸が副生し、反応終了後の硫酸濃
度は著しく低下した。
【0092】(比較例3)触媒として94%硫酸を用い
、かつ、反応温度を10℃とした以外は、実施例1と同
様の操作を行った。その結果、α−メチルベンジルキシ
レンの収率は93%であったが、仕込触媒に対して23
%の生成率でスルホン酸が副生し、反応終了後の硫酸濃
度はかなり低下した。
【0093】(比較例4)硫酸40重量%、混合キシレ
ン系スルホン酸(エチルベンゼンスルホン酸と混合キシ
レンスルホン酸からなるスルホン化芳香族化合物)53
重量%および水7重量%からなる触媒を用い、かつ、反
応温度を50℃とした以外は、実施例1と同様の操作を
行った。その結果、α−メチルベンジルキシレンの収率
は91%であったが、仕込触媒に対して10%の生成率
でスルホン酸が副生し、反応終了後の触媒中の水分は0
.9%増加した。
【0094】(比較例5)実施例1と同様にして反応を
行い、分離した回収触媒液をそのまま触媒として用いて
同様に反応を行うという操作を3回繰り返したところ、
回収触媒液の組成は、硫酸11重量%、混合キシレン系
スルホン酸(エチルベンゼンスルホン酸と混合キシレン
スルホン酸からなるスルホン化芳香族化合物)77重量
%および水12重量%に変化した。この回収触媒液39
gを触媒として用いて、再び、同様にして反応を行った
。その結果、スルホン酸の副生は認められなかったが、
α−メチルベンジルキシレンの収率は74%に低下した
【0095】−考察− 上記の実施例1〜7および比較例1〜5の結果を第1表
にまとめて示す。第1表からも明らかなように、本発明
の方法によると、スルホン酸の副生すなわち反応原料の
硫酸によるスルホン化反応が皆無であるかあるいは実質
的無視できるほど極めてわずかであり、しかも、目的生
成物のアラルキルベンゼン(これらの例ではα−メチル
ベンジルキシレン)の収率が十分に高いことがわかる。 また、反応後の触媒中の水分濃度および回収触媒の組成
にも実質的な変化は認められず、触媒を繰り返し使用し
ても反応成績は実質的に変化しないこともわかる。これ
に対して、従来の高濃度硫酸を触媒として用いる方法で
は、たとえ、最初の反応でα−メチルベンジルキシレン
の収率が高くても、スルホン酸の副生が著しく硫酸の消
費および水の副生による硫酸の不可逆的な希釈が起こる
ことがわかる。このことは触媒を繰り返し安定に使用す
ることが困難であることを示している。また、硫酸、ス
ルホン化芳香族化合物および水からなる触媒を用いても
、その組成が本発明の方法で用いる触媒の組成範囲を逸
脱すると、触媒活性が低くなり、十分な反応成績が得難
いことも分かる。
【0096】
【表1】
【0097】
【発明の効果】本発明によると、特定の組成の硫酸系触
媒を用いているので、ベンゼンおよび/またはアルキル
ベンゼン類とビニル芳香族炭化水素化合物との付加反応
によってアラルキルベンゼン類を製造するに際し、ビニ
ル芳香族炭化水素化合物の重合反応等の副反応が著しく
少なく、特に反応原料および生成物のスルホン化による
アルキルベンゼンスルホン酸等のスルホン化物の副生お
よびそれに伴う水の副生が無視できるので、したがって
、水の副生による触媒中の硫酸濃度の減少が無視でき、
目的生成物のアラルキルベンゼン類を高い選択率で高い
収率で効率よく得ることができると共に触媒活性の持続
および触媒の再利用(繰り返し利用)を容易に実現する
ことができるなどの利点を有する実用上著しく有利なア
ラルキルベンゼン類の製造方法を提供することができる
。また、本発明によると、回収した触媒の組成が安定に
維持されているので、触媒を繰り返し利用することがで
き、プロセス効率がより一層向上した実用上極めて有利
なアラルキルベンゼン類の製造方法をも併せて提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法において好適に採用される製造プ
ロセスのフロ−シ−トの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1  原料A供給ライン 2  原料B供給ライン 3  反応器 4  生成液抜出ライン 5  生成液分離器 6  有機相抜出ライン 7  抽出水供給ライン 8  有機相分離器 9  生成物抜出ライン 10  抽出スルホン化物ライン 11  スルホン化物分離器 12  分離水排出ライン 13  回収スルホン化物ライン 14  回収触媒ライン 15  リサイクル触媒ライン 16  初期触媒仕込ライン 17  触媒成分供給ライン 18  回収触媒抜出ライン 19  スルホン化物排出ライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  硫酸12〜25重量%、スルホン化芳
    香族化合物60〜80重量%および水5〜15重量%か
    らなる硫酸触媒の存在下に、ベンゼンおよび/またはア
    ルキルベンゼン類とビニル芳香族炭化水素化合物とを、
    40〜90℃の温度範囲で付加反応させることを特徴と
    するアラルキルベンゼン類の製造方法。
  2. 【請求項2】  前記請求項1に記載のアラルキルベン
    ゼン類の製造方法において、前記付加反応により得られ
    る反応生成物を含有する有機相を分離して得られる硫酸
    、スルホン化芳香族化合物および水からなる回収触媒液
    を、前記硫酸触媒もしくはその成分として再使用するア
    ラルキルベンゼン類の製造方法。
  3. 【請求項3】  請求項1または請求項2に記載のアラ
    ルキルベンゼン類の製造方法において、前記付加反応に
    より得られる反応生成物を含有する有機相に含まれるス
    ルホン化芳香族化合物を分離回収し、分離回収したスル
    ホン化芳香族化合物を前記硫酸触媒の触媒成分として再
    使用し前記反応を行うアラルキルベンゼン類の製造方法
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