JPH04256950A - 写真フイルムパトローネ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、写真フイルムをロール
状に収納した写真フイルムパトローネに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、パトローネ本体からフイルム先端
を予め引き出しておかなくてもカメラへの装填が可能で
、しかも、カメラ側の給送機構を簡略化することが可能
である。この写真フイルムパトローネは、スプール軸を
フイルム送り出し方向に回転させることによって、ポー
ト口からフイルムを送り出す構造となっている（特開平
１−２１９４３３号公報）。

【０００３】このような写真フイルムパトローネを図５
に示す。上ケース２と下ケース３とからなるパトローネ
本体４内に回転自在に収納されたスプール軸７は、一対
のフランジ９間にフイルム６が巻き付けられてフイルム
ロール６ａを形成している。パトローネ本体４の内壁に
は、リブ１１ａ，１１ｂが配置されており、フイルムロ
ールａの巻き緩みを制限している。また、フイルムロー
ル６ａの最外周面と接触するように、フイルム排出口１
２の奥に分離爪１３が下ケース３内壁に一体に設けられ
ている。これらのリブ１１ａ，１１ｂと分離爪１３とは
、カメラの露光アパーチャーによって決められる露光範
囲に傷を付けないようにするために、露光範囲から外れ
た部分、例えば、パーフォレーションに対面するように
配置されている。

【０００４】このような写真フイルムパトローネは、撮
影者によりカメラに装填される。カメラの裏蓋が閉じら
れると、カメラ側のフイルム給送機構によりスプール軸
７が送り出し方向に回転される。これにより、写真フイ
ルムパトローネは、リブ１１ａ，１１ｂとフイルムロー
ル６ａの最外周面との間に僅でも隙間があるときにはフ
イルムロール６ａが少し巻きほぐれるが、直ぐにリブ１
１ａ，１１ｂによって巻きほぐれが規制され、その後は
フイルムロール６ａがスプール軸７と一緒に回転する。 そして、フイルム先端部６ｂは、フイルム排出口１２に
対面する位置に達すると分離爪１３でフイルムロール６
ａから分離され、フイルム排出口１２を通ってカメラ内
部に送り出される。撮影終了後、露光済のフイルムは、
パトローネ本体４内に完全に巻き込まれる。その後、カ
メラから取り出された写真フイルムパトローネは、撮影
者により現像所に提出される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
写真フイルムパトローネは、その生産工場からユーザー
の手に届くまでの輸送中、あるいは、撮影終了後、ユー
ザーから現像所に提出されるまでの輸送中に発生する振
動等によりスプール軸７が回動する恐れがある。という
のは、パトローネ本体４にスプール軸７が常に回動する
ように収納されているためであり、スプール軸７が回動
すると、フイルム６がその先端６ｂよりフイルム排出口
１２からパトローネ本体４外に送り出されてしまい、フ
イルム６に光が当たってしまう欠点があった。

【０００６】また、特開平１─２１９４３３号に開示さ
れている写真フイルムパトローネでは、フイルムが巻き
緩まいようにスプール軸を固定する固定手段を備えてい
るが、蓋が設けられていないためパトローネ本体内の遮
光性が問題となり、これに蓋を設ける場合はコスト的に
みて高価になる欠点がある。

【０００７】本発明は、このような背景を考慮してなさ
れたもので、パトローネ本体内の遮光を確実にするとと
もに、写真フイルムパトローネの輸送中に発生するスプ
ール軸の回動を防止することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、パトローネ本体内に回動自在に設けられ、写真フイ
ルムをロール状に巻回したスプール軸をフイルム送り出
し方向に回転させることによって、前記写真フイルムを
その先端部からフイルム排出口を介してパトローネ本体
外に送り出す写真フイルムパトローネにおいて、前記フ
イルム排出口を覆ってパトローネ本体内に向かう光を遮
断する閉位置とフイルム排出口から退避してフイルムを
送り出し可能とする開位置との間で移動自在な蓋と、前
記蓋の一部に形成され、蓋が閉位置にあるときには前記
スプール軸に係合してその回転をロックするスプール軸
ロック手段とを備えたものである。

【０００９】

【実施例】図１及び図２において、本発明に係る写真フ
イルムパトローネは、上・下ケース２０、２１からなる
パトローネ本体２２と、このパトローネ本体２２に回動
自在に収納されたスプール軸２３と、及び蓋２４とから
構成されている。蓋２４は、上ケース２０に回動自在に
軸着され、上・下ケース２０，２１が一体的に接合され
たときには、フイルム排出口１２を覆ってパトローネ本
体２２内に向かう光を確実に遮断する閉位置とフイルム
排出口１２から退避し、確実にフイルム６を送り出す開
位置との間で移動自在となる。この蓋２４には、その閉
位置のときに後述する一対の突起２５に挟装されてスプ
ール軸２３の回転をロックするロック爪２６と、前記ロ
ック爪２６を設けた反対側に後述するカメラ側に設けた
蓋解除部材２７と当接する凸部２８とが設けられている
。

【００１０】前記一対の突起２５は、スプール軸２３の
片端に設けられたフランジ２９に一体に設けられており
、このフランジ２９側に対応するパトローネ本体４の側
面は、この一対の突起２５の回動を許容するため開口３
０となっている。

【００１１】フイルム６は、例えば１３５タイプのフイ
ルムであり、スプール軸２３にその一対のフランジ２９
、９の間に巻回され、これの末端部がスプール軸２３に
固定されている。なお、フイルムロール６ａを収納する
パトローネ本体２２内には、前記開口３０から進入する
光を遮断するために遮光用壁３２が設けられている。 さらに、フイルムロール６ａを収納するパトローネ本体
４の内壁には、従来技術で説明したと同じリブ１１ａ，
１１ｂと、分離爪１３とが設けられている。

【００１２】一方、カメラ３４のパトローネ収納室３５
には、図３に示すように前記スプール軸２３に係合する
スプール駆動軸３６と、前記凸部２８に係合する蓋解除
部材２７とが設けられている。この蓋解除部材２７は、
裏蓋３７の開閉操作に連動して前記凸部２８を上下方向
に移動させる。すなわち、上記写真フイルムパトローネ
を装填した後に裏蓋３７を閉じると前記蓋解除部材２７
が上方向に移動し、前記蓋２４がその閉位置から開位置
に移動する。また、撮影完了後、フイルムをすべて巻戻
した後、裏蓋３７を開くと前記蓋解除部材２７が下方向
に移動し、前記蓋２４がその開位置から閉位置に移動す
るようになっている。

【００１３】次に、上記作用について簡単に説明する。 前述した写真フイルムパトローネを図３に示すカメラ３
４に装填する。この装填は、カメラ３４の裏蓋３７を開
きパトローネ装填室３５に設けたスプール駆動軸３６に
スプール軸２３を係合させるように装填する。このよう
に装填すると、蓋解除部材２７に凸部２８が係合する。 その後、裏蓋３７を閉じることによりカメラ３４は、装
填完了信号を受けて蓋解除部材２７を上方向に移動させ
る。これにより、蓋２４は、光密となったパトローネ装
填室３５内で、図２に示す閉位置から同図に示す二点斜
線で表した開位置に移動される。このとき、蓋に設けら
れたロック爪２６は、一対の突起２５間から退避し、ス
プール軸２３の回動のロックが解除される。

【００１４】蓋解除部材２７が移動完了した後にカメラ
３０は、完了信号を受けてスプール駆動軸３６を駆動さ
せる。これにより、スプール軸２３は、フイルム送り出
し方向に回転する。この回転によりフイルム６は、その
先端部６ｂがフイルムロール６ａの最外周に位置した状
態でスプール軸２３と一体に回転する。その後、このフ
イルム先端部６ｂが分離爪１３に当接するとフイルムロ
ール６ａの最外周からフイルム排出口１２方向に分離さ
れ、フイルム排出口１２を介してカメラ３４内部に送り
出される。

【００１５】その後、カメラ３０は、フイルムの送り出
しを光学的に読み取り、アパーチャー３８にフイルム６
の第１露光画面をセットする。そして、このセット信号
を受けてスプール駆動軸３６の駆動を停止する。その後
、撮影者によってシャッタレリーズされるごとにフイル
ム１コマ送りが行われ、撮影完了した時には、カメラ３
０がスプール駆動軸３６をフイルム巻戻し方向に回転さ
せる。フイルム６をパトローネ本体４内部にすべて巻き
戻し完了後、撮影者によってカメラ３４の裏蓋３７が開
かれる。

【００１６】この裏蓋３７の開き操作が行われるとカメ
ラ３４は、蓋解除部材２７を下方に移動させる。この移
動によって、凸部２８も同じように移動して蓋２４がそ
の開位置から閉位置に移動する。この時には、フイルム
６が完全にパトローネ本体４内に収納されているため、
スムーズに移動する。なお、蓋２４をその開位置から閉
位置の方向に常に付勢するようにバネを設けてやると、
確実に蓋２４がその開位置から閉位置に移動するため、
フイルム６の遮光性の点において安全である。さらに、
カメラ側にスプール駆動軸３６の回動を検出する位置検
出機構を設けると、フイルム６を巻取り完了後、スプー
ル軸２３をその一対の突起２５間にロック爪２６が介入
する位置で停止させることによって、撮影終了後もスプ
ール軸２３をロックさせておくことが可能となる。

【００１７】また、カメラ側に前記位置検出機構を設け
ることなく、撮影終了後においてスプール軸２３をロッ
クさせておく方法としては、前述したフランジ２９に突
起２５をスプール軸２３を中心とした周方向にロック爪
２６が介入可能な間隔で多数配置しておけば、スプール
駆動軸３６の回動をどこで停止させても必ずスプール軸
２３の回動をロックさせておくことが可能となる。

【００１８】次に、本発明に係る写真フイルムパトロー
ネの他の実施例について簡単に説明する。前述した実施
例では、蓋２４に設けたロック爪２６とスプール軸２３
に設けた一対の突起２５とによってスプール軸２３の回
動をロックしていたが、図４に示す他の実施例では、ス
プール軸６０の片端に設けたフランジ６１の外周面にギ
ヤ部６２を設け、このギヤ部６２と前記ロック爪２６と
を係合させてスプール軸６０の回動をロックするように
した例である。

【００１９】この実施例では、フランジ６１側の下ケー
ス２１外側面に表示窓６３が設けられ、また、この表示
窓６３に対応するフランジ６１側面には、例えば、０，
２，４，６・・３６，Ｅｎｄ，現像済等のフイルムカウ
ンタに対応する数値を表示したラベル６４等が貼り付け
られている。これによれば、表示窓６３の位置にフイル
ムカウンタの表示「０」を対応させるように、前記ギヤ
部６１と前記ロック爪２６とを係合させておけば、カメ
ラ側にフイルムカウンタを配置する必要がなくコストダ
ウンとなる。さらに、パトローネ２２本体とスプール軸
６０とに前記ラベル６４のそれぞれの数値に対応した位
置決め用の窪み、又は突起等のクリック機構を設けるこ
とにより、フイルムカウンタの表示「０」に対応した位
置でスプール軸６０を位置決めさせることが可能となる
。また、フイルムカウンタの表示「ＥＮＤ」に対応した
窪み、又は突起をカメラ側で検出可能にすれば、撮影終
了後、フイルム６をパトローネ本体２２内に完全に巻き
取ってからカメラ側のスプール駆動軸を表示窓６３とフ
イルムカウンタの表示「ＥＮＤ」とが確実に対応するよ
うに停止させることが可能となる。

【００２０】

【発明の効果】以上のように、本発明の写真フイルムパ
トローネでは、フイルム排出口を覆ってパトローネ本体
内に向かう光を遮断する閉位置とフイルム排出口から退
避してフイルムを送り出し可能とする開位置との間で移
動自在な蓋を備えているため、フイルムへの遮光性が向
上される。さらに、蓋の一部に形成されたスプール軸ロ
ック手段が、蓋の閉位置のときにスプール軸に係合して
その回転を確実にロックするため、フイルムの品質を損
なうことなく輸送可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る写真フイルムパトローネの実施例
を示す分解斜視図である。

【図２】写真フイルムパトローネを示す断面図である。

【図３】写真フイルムパトローネをカメラに装填する状
態を示す斜視図である。

【図４】本発明に係る写真フイルムパトローネの他の実
施例を示す分解斜視図である。

【図５】従来技術で説明した写真フイルムパトローネを
示す分解斜視図である。

【符号の説明】

２，２０　　上ケース ３，２１下ケース ４，２２　　パトローネ本体 ６　　フイルム ６ａ　　フイルムロール ６ｂ　　フイルム先端部 ７，２３，６０　　スプール軸 ９，２９，６１　　フランジ ２４　　蓋 ２５　　突起 ２６　　ロック爪 ６２　　ギヤ部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　パトローネ本体内に回動自在に設けら
   れ、写真フイルムをロール状に巻回したスプール軸をフ
   イルム送り出し方向に回転させることによって、前記写
   真フイルムをその先端部からフイルム排出口を介してパ
   トローネ本体外に送り出す写真フイルムパトローネにお
   いて、前記フイルム排出口を覆ってパトローネ本体内に
   向かう光を遮断する閉位置とフイルム排出口から退避し
   てフイルムを送り出し可能とする開位置との間で移動自
   在な蓋と、前記蓋の一部に形成され、蓋が閉位置にある
   ときには前記スプール軸に係合してその回転をロックす
   るスプール軸ロック手段とを備えたことを特徴とする写
   真フイルムパトローネ。