JPH04247129A - 立体式複合構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、土地の有効利用ひいて
は都市問題の解決を図るために、ごみ焼却施設等の処理
設備と立体式駐車場とを有効に結合させた立体式複合構
造体に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、自動車の急速な普及およびそれに
伴うその保有数の急激な増加により、都市部を中心にし
て、駐車スペースをいかに確保するかが大きな社会問題
となっている。特に都市部においては、近年の用地難も
これに拍車をかけ、いわゆる青空駐車と言う言葉が一般
化するほど駐車スペースの確保が困難な状況となってき
ている。

【０００３】ところで、都市部ではこのような問題の他
に、近時のごみ処理量、発電量、下水処理量の急激な増
加により、ごみ焼却施設、発電施設、上水処理施設、下
水処理施設等公共処理施設の処理能力の向上が切望され
ている。しかし、それら処理施設は周囲の環境を悪化さ
せるため、いわゆる迷惑施設と言われるほど敬遠されて
いることに加え、上述した近年の用地難を反映して現状
では新たなものの建設は難しく、既に建設されたものは
その処理能力が略限界にまで達している。

【０００４】そこで本発明者等は、上記公共処理施設の
このような問題に関して、次のような地下処理設備の提
案を行なっている。すなわち、地中に円筒型乃至平面が
六角形以上の多角形となる筒型シェルを設置し、更にこ
のシェル内にごみ焼却、発電、上下水処理等の処理設備
ユニットを設置する構成である。

【０００５】

【発明が解決しようとする問題点】　　この様な構造を
有する地下処理設備によれば大型処理施設の地下設置も
可能となるが、土地集約型立地が予定される都市部等に
これらの地下処理設備を建造しただけの場合は、地上は
さら地のままとなって該地域における地上空間の有効活
用を図ったとは言い難い。

【０００６】一方、特に都市部では上述したように、駐
車スペースを確保することが極めて困難な状況となって
おり、仮に地下処理設備を設置した際の地上空間を立体
式駐車場等の駐車スペースに利用できれば、新たな公共
処理施設の建造と駐車スペースの確保という二つの都市
問題を一気に解決し得ることになる。

【０００７】本発明は、前述した提案構成の以上の様な
点に鑑み創案されたもので、都市部等における地上空間
の有効活用が図れ、かつ、都市部における自動車の駐車
スペースを難なく確保し得る立体式複合構造体を提供せ
んとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】このため本発明に係る複
合構造体は、その内部に処理設備ユニットが配置される
、平面が円形乃至六角形以上の多角形となる筒型シェル
を地中に設置するとともに、該筒型シェルの上に地上に
突出する同径の筒型立体式駐車場を連設したことを特徴
とするものである。

【０００９】

【作用】これまでの本発明者等の提案に係る技術によっ
て地下にごみ焼却施設等の処理設備の設置が可能になり
、都市部等においてもこれらの迷惑施設の建造の実現性
が示唆されることになったが、該都市部においては駐車
スペースの確保という見地から、更に地上空間の有効活
用を図ることが要求される。本発明では、地中にあるシ
ェルの上に筒型立体式駐車場を連続して設けることで、
地下処理設備の上の地上空間を立体的な駐車スペースと
してより有効に空間活用ができることになる。尚、地下
水位が高い場合には地下に設置した筒型シェルに浮力が
生ずる問題があるが、筒型立体式駐車場の荷重によって
この浮力を低減せしめることも可能となる。

【００１０】

【実施例】図１は本発明の具体的実施例を示す概略図で
あり、同図に示すように本実施例は内部に処理設備ユニ
ットとしてごみ焼却施設が配置された円筒型シェル１を
地中に設置し、その上に同径の筒型立体式駐車場２を連
設している。そして、本実施例では径７０ｍ、深さ３１
ｍの鋼製の円筒型構造を有するシェル１を、連壁工法に
よって地中に建造している。また、特にその底面はホッ
パ状に構成し、排水処理がし易いようにしている。

【００１１】前記シェル１内に処理設備ユニットとして
配置されたごみ焼却施設は、該シェル１中心部に地上に
突出するように設けられた煙突１０と、該煙突１０を中
心にその周りに円柱状に設けられたごみピット１１と、
該ごみピット１１上の上面側に据え付けられ、シェル１
中心部を中心にごみピット１１内で旋回し、かつクレー
ングラフの昇降可能なクレーン１２と、ごみピット１１
内に扇形に設けられ、クレーン１２により投入されるご
みを受けるホッパを有するホッパステージ１３と、該ホ
ッパステージ１３のホッパを介して投入されてくるごみ
を焼却する焼却炉１４と、焼却炉１４で焼却されて灰と
なったものを該炉１４の下で回収する灰コンベア室１５
と、ごみピット１１の外周に設置され、焼却炉１４から
排出される煙から塵を取り除く集塵器１６とを有してい
る。

【００１２】また、本実施例では、前記ごみピット１１
を中心に焼却炉１４と反対側の扇形外周空間を床板によ
って階層構造としており、最上階層は、地上から延びて
くる車路１７ａと連通しており、この中を通り抜けて進
入してくるごみ収集車から、前記ごみピット１１へごみ
を投入するためのごみ収集車プラットフォーム１７ｂと
なっている。また、その下の階層はごみピット１１内に
おけるクレーン１２の操作及び焼却炉１４の燃焼状態管
理、その他ごみ焼却施設設備の管理制御を行なう中央制
御室１８が設けられ、更にその下層には、送風機の設け
られた送風機室１９ａや空気輸送装置の設けられた空気
輸送室１９ｂが設けられている。

【００１３】前記筒型立体式駐車場２は前記筒型シェル
１の上に一体的に連設できるように、平面がそれと同径
の円形となる円筒構造となっている。すなわち本実施例
の駐車場床２０は平面が円形となるものであるが、例え
ば図２に示すように、駐車スペースを放射状に仕切れば
、駐車場床２０には何ら無駄なスペースが生じないもの
となる。また、立体式駐車場７は、前記駐車場床２０が
前記煙突１０を中心に旋回したスロープとなるような螺
旋状の階層構造となっている。なお、この螺旋状の階層
構造は、通常の階層構造、すなわち図３に示すような、
スラブ（ここでは駐車場床）が平行な構造に比較して構
造耐力が大きく、構造力学的にも有利である。

【００１４】以上の本実施例によれば、都市部ではその
建造が困難であるとされていたごみ焼却施設の地下設置
が可能になると共に、その地上空間を都市部では極端に
不足している駐車スペースとして利用できるようになっ
た。また逆の見方をすれば、都市部に立体式駐車場を建
造するに当り、上記地下処理設備のシェルをその建築用
基礎として利用することができ、従ってごみ焼却施設お
よび立体式駐車場の建造を含む総合的な都市開発計画に
有益であることは言うまでもない。

【００１５】

【発明の効果】以上詳述した本発明の立体式複合構造体
によれば、上述した地下処理設備によるごみ焼却施設等
の迷惑施設の都市部設置を可能にしただけでなく、その
地下処理設備の地上空間を立体式駐車場として利用して
いる構造であるため、土地の有効活用が図れるばかりで
なく、新たな公共処理施設の建造と駐車スペースの確保
という二つの都市問題を一気に解決し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の位置実施例を示す概略図である。

【図２】駐車場床の駐車スペースを放射状に仕切った場
合の説明図である。

【図３】スラブが平行な構造体を示す説明図である。

【符号の説明】

１　　　　筒型シェル ２　　　　筒型立体式駐車場

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　その内部に処理設備ユニットが配置さ
   れる、平面が円形乃至六角形以上の多角形となる筒型シ
   ェルを地中に設置するとともに、該筒型シェルの上に、
   地上に突出する同径の筒型立体式駐車場を連設した立体
   式複合構造体。