JPH04240132A - 表面バリヤー層を備えた支持体を有する製品および方法 - Google Patents

表面バリヤー層を備えた支持体を有する製品および方法

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JPH04240132A
JPH04240132A JP3193069A JP19306991A JPH04240132A JP H04240132 A JPH04240132 A JP H04240132A JP 3193069 A JP3193069 A JP 3193069A JP 19306991 A JP19306991 A JP 19306991A JP H04240132 A JPH04240132 A JP H04240132A
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ロナルド ルイス アンドラス
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保護ガラスセラミック
コーティングおよび保護コーティングを有する耐火性構
造物品に関し、より詳細には、耐火性金属間アルミナイ
ド、チタン合金、炭素−炭素複合物、および鉄、コバル
ト、あるいはニッケルベースの超合金のような被酸化性
耐火性支持体材料の保護にとって有益なガラスセラミッ
クコーティングに関する。このコーティングは、恵環境
中の高温における酸化あるいは他の物理的または化学的
劣化から支持体を保護するのに効果的な化学的バリヤー
を提供する。
【0002】
【従来技術】非常に高い使用温度で望ましい強度および
靭性並びに化学的攻撃に対する耐性を提供する材料に対
する継続する要望がある。航空宇宙産業において、例え
ば、炭素−炭素複合物、超合金、および金属間チタンア
ルミナイド化合物のような耐火性材料は、超音速または
高度超音速航空機(国家航空宇宙機(NASP)等)の
機体、エンジンおよび他の部品のためにますます使われ
つつある。
【0003】宇宙船の大きい構造部品の候補者であるア
ルミナイド金属間化合物は、小さい密度、大きい強度、
および1000℃までの温度に対する耐性維持の独特の
組合せを提供する。しかしながら現在評価されている2
つのアルミナイド候補材料(すなわち、ガンマ型(Ti
Al)およびスーパーα−2型(Ti3 Al)のチタ
ンアルミナイド)は、高温における水素脆化と共に酸化
攻撃を受けやすい。
【0004】炭素は、知られている最も耐火性の大きい
要素の1つであり、4000℃を超える融点を有する。 そして、体素繊維で強化されたカーボンから成る新しい
複合材料は、既知の材料のうち最も大きい強度/重量比
を与える。不都合にも、酸素と炭素が反応して約600
 ℃未満の温度でCO2 を形成することは、酸化環境
における炭素ベースの材料の有用性を厳しく制限する。 その大きい強度重量比および融点を十分に活用するため
に酸化から保護され得る炭素−炭素複合物の有望性は、
航空宇宙界において大きい関心を引いた。
【0005】直接的固相反応、スパッタ、蒸発等のよう
な種々の技術によって施された炭化ケイ素の保護コーテ
ィングは、1000℃の範囲における温度において炭素
複合材料に限られた保護を提供することが知られる。し
かし、クラッキングおよび酸化は、問題のままである。 ホウ素酸化物は、単独で、あるいは他の酸化物との組合
せで、これらの支持体および/または、コーティングに
組み込まれて亀裂耐性を改良する。しかし、得られる材
料は、低い温度で特徴的に溶融し、そして、1000℃
をかなり超える温度でそれらの有効性が失われる。
【0006】保護コーティングによって利益を得るもの
に、いわゆる超合金から成る金属の部品がある。それら
の合金は、通常、合金成分として、大きな割合のクロム
、鉄、コバルトまたはニッケルを含む鉄、ニッケルまた
はコバルトベースの合金である。これらの合金は、炭素
複合材料よりさらに酸化耐性があるが、これらもまた、
高温酸化にさらされ、従って増大された高温保護のため
に保護的にコートされる。
【0007】前述したような耐火性材料を高温における
酸化から保護するための従来の方法は、連続的なモノリ
シックガラスコーティングを施すことである。ガラスは
、保護された支持体を完全に封入し、そして周囲の雰囲
気から分離し得る。しかしながら、ガラス層は、高温の
粘性流れによる浸食または排除にさらされる。ガラスコ
ーティングの高温粘度は、結晶質の材料をコーティング
の塗布前にガラスフリットと混合することによって増大
できる。しかしながら、これらのガラス結晶質混合物は
非均一に焼結し、そして、コーティングの結晶サイズ、
均質性および流れは、このように非常に制御するのが難
しい。
【0008】多結晶質セラミックコーティングは、酸化
劣化から超合金材料を保護する方法として提案された。 米国特許第4,485,151 号および第4,535
,033 号(Stecura)は、プラズマスプレー
技術によって、安定化ZrO2 の絶縁層の前記材料へ
の塗布について記載する。
【0009】セラミックプラズマスプレー法は、退屈で
あり、そして商業的製造において制御するのが難しいい
くつかの工程を包含する。さらに、プラズマスプレー中
に熱勾配が生じやすく、それによって仕上げコーティン
グに欠陥が生じ、そして仕上げコーティングは多孔質と
なりやすい。このために、ガス(特にO2 、H2 、
SO2 )および水蒸気の浸透を許し、コーティング不
良を引き起こす。
【0010】ガラスセラミック材料は、もちろん良く知
られている。そしてコーティングを含む種々の用途の広
範囲なガラスセラミック組成が開発されてきた。例えば
米国特許第3,397,076 号は、主要な要素がコ
バルト、ニッケル、クロム、鉄または混合物である高温
合金用の溶融結晶性下塗およびカバーコートについて記
載する。下塗りコートは、リチウムを含まず、そして3
5−65%のSiO2 および12−45%のBaOを
含む。この特許の実施例はまた、かなりの量のR2 O
、B2 O3 および/またはTiO2 を含む。
【0011】米国特許第3,467,534 号(Ma
cDowell )は、本質的に20−70%のBaO
および30−80%のSiO2 から成り、そしてバリ
ウムケイ酸塩主要結晶相を有するガラスセラミック物品
を開示する。この中の好ましい実施例は金属のコーティ
ング用として記載される。米国特許第4,861,73
4 号(MacDowell )は、適切な組成の細か
く分割されたホウ酸ガラスを焼結する工程によって製造
され、比較的高いレベルの結晶度および集積回路パッケ
ージのような用途に適する誘電特性を示すアルカリ土類
アルミノホウ酸ガラスセラミックを開示する。
【0012】ガラスセラミックおよびガラスコーティン
グ技術が高度に開発されている事実にもかかわらず、耐
火性炭素質、金属および金属間表面を酸化または高温に
おける劣化から保護する新規な保護コーティング配合の
必要性がある。
【0013】
【発明の目的】従って、本発明の主要な目的は、そのよ
うな支持体の保護に使用する改良された一体性および耐
火性を有する保護コーティングを提供することである。
【0014】本発明の他の目的は、既知のコーティング
より効果的でありそして施すのにより便利である前述の
ようなコーティングを提供することである。
【0015】本発明のさらなる目的は、非多孔性であり
、連続的であり、そしてピンホールおよび亀裂のような
欠陥がなく、従って、水素および酸素そして他の腐食性
のガスの拡散に対するバリヤーを与える保護コーティン
を提供することである。
【0016】本発明のさらなる目的は、種々の耐火性支
持体にきつく付着し、そして熱サイクリング中の剥離に
抵抗するバリヤーコーティングを提供することである。
【0017】本発明の他の目的は、それが1つの温度範
囲で焼成された際に、ガラスコーティングの優れた流れ
特性を示し、そしてそれがさらに高い温度範囲で加熱さ
れた際に、結晶化によって流れに対して抵抗力がある状
態になる酸素バリヤーコーティング材料を提供すること
である。
【0018】本発明のさらなる目的は、カーボン複合物
から成る支持体部分;金属間または金属合金;そして従
来のものより優れた機械的磨耗および化学的腐食に対す
る耐性、接着性、耐火性、一体性および/または浸透に
対する耐性を示す保護ガラスセラミックコーティングを
含む保護的にコートされた物品を提供することである。
【0019】
【発明の構成】我々は、優れた流れ、好ましい支持体被
度、望ましい結晶化挙動、そして大きい密度および耐火
性支持体保護のための低い浸透性を有する結晶化ガラス
セラミックコーティングを与えるアルミノホウ酸ガラス
の系統を発見した。このガラスセラミックコーティング
は、優れた一体性、そして金属間アルミナイド、金属合
金、およびカーボン複合物のような炭素ベースの材料な
どの支持体を含む被酸化性耐火性無機支持体への優れた
接着性を有するように選択され得る。支持体の例として
は、炭素繊維強化カーボンマトリックス複合物、チタン
アルミナイド、チタン合金、およびニッケルベース、鉄
ベースおよびコバルトベースの超合金を含む。
【0020】ホウ酸塩ベースのガラスセラミックに関し
ての第一の重要な点は、存在するB2 O3 の割合が
比較的大きいこと、および前記組成から製造される結晶
化品中に予測される残留低融点ガラス相を存することで
ある。これまで、ホウ酸ガラスセラミックは高温用途に
は適さなかった。と言うのは、見積られた最高使用温度
が、耐火性支持体の保護において相当な改善であると考
えられる1000℃をはるかに下まわっていたからであ
る。
【0021】驚いたことには、本発明は、長時間に亘っ
て1000℃以上の温度に耐え得る平坦で接着性のある
剥落のないコーティングを形成し得るアルミノホウ酸ガ
ラスセラミック組成を提供する。さらに本発明は、10
00℃未満の温度において改良された流れ、接着性およ
び他の特性を示すコーティングを与える組成を提供する
。さらに、本発明の組成範囲内の耐火性アルミノホウ酸
塩コーティングは、種々の耐火性支持体(例えば炭素−
炭素複合物、鉄、ニッケルおよびコバルトベースの超合
金、そしてチタンアルミナイドなど)と相溶性良く処方
される。
【0022】本発明は、保護アルミノホウ酸ガラスセラ
ミックコーティングを含む少なくとも1つの表面バリヤ
ー層を備えた前述の炭素、アルミナイドまたは金属合金
材料から成る耐火性支持体材料を提供する。
【0023】本発明によるガラスセラミックコーティン
グに有用なアルミノホウ酸ガラス組成は、重量%で、約
10−55%のAl2 O3 、4−40%のB2 O
3 、合計70%までのRO(ここでROは70%まで
のBaO、60%までのSrO、40%までのCaOお
よび25%までのMgOから成る群より表示された割合
を超えない量で選択される1以上のアルカリ土類金属酸
化物から成る)、合計35%までのR2 O(ここでR
2 Oは35%までのNa2 O、30%までのK2 
Oおよび15%までのLi2 Oから成る群より表示さ
れた割合を超えない量で選択される1以上のアルカリ金
属酸化物から成る)、ZnOおよびMnOから成る群よ
り選択される合計25%までの金属酸化物、30%まで
のSiO2、そして10%までのFから実質的に成る。
【0024】本発明はまた、耐火性支持体を酸化または
他の化学的攻撃から保護する方法を提供する。この方法
は、ガラスコーティングを直接的または間接的に支持体
に施し、その後このコーティングを、通常、ガラスおよ
び支持体を加熱することによって加熱して、ガラスコー
ティングの結晶化(熱硬化)を促進する各工程を含む。 好ましい実施例において、ガラスコーティングは、ガラ
ス粉末として支持体に施される。本発明のこの方法は、
支持体に、連続的保護結晶質あるいは半結晶質ガラスセ
ラミックコーティングを提供する。
【0025】前述の組成範囲内のガラス組成は、従来の
ガラス処理方法によって溶融されかつガラス粉末へと変
換され、そしてあらゆる選択された厚さのコーティング
を得るために、選択された耐火性支持体へ粉末形態にお
いて施され得る。このようにして得られた粉末コーティ
ングは、次に、ガラスとして、通常、900 ℃より十
分低い温度で焼結され、そしてその後、約900 −1
100℃の範囲の温度で適切な雰囲気下において焼成す
ることにより結晶化され得る。得られたガラスセラミッ
クコーティングは、高度に結晶質であり、稠密かつ連続
的であり、そして適切な化学的反応性および熱膨張特性
を有する支持体上で剥落および亀裂に対する耐性を示す
【0026】本発明のコーティングは、下げられた硬化
温度に関するばかりではなくコーティング挙動に関して
も、従来技術のコーティングより優れたかつ予期せぬ効
果を提供する。これらのコーティングにおける結晶化が
従来技術のケイ酸塩コーティングに比べて幾分か遅れる
傾向があるので、硬化中の流れはより広範囲に亘り、そ
してより望ましいコーティング被度が達成され得る。さ
らに残留ガラスの典型的な濃度は、コーティングに自己
修復機能を与えるのに十分な程高く、さらにガラス結晶
質混合物は、十分に堅固で耐火性があるので、コーティ
ングの使用温度を過度に制限することがない。
【0027】多くの場合において、本発明の保護ガラス
セラミックコーティングは、支持体保護および性能のよ
り十分な範囲を与えるために、他のコーティングと組合
せて使用することもできる。例えば炭素−炭素複合物の
場合は、炭化ケイ素または同様の材料プライマーまたは
ベースコーティングが、本発明のアルミノホウ酸ガラス
セラミックコーティングによるオーバーコーティングの
ためのサポートまたは基礎を与えるために、極めて望ま
しい。他の場合において、半結晶質あるいは結晶質のオ
ーバーコーティングが、特に大きい耐火性および耐久性
のコーティングシステムを提供するために、本発明のガ
ラスセラミックコーティングと組合せて使用できる。あ
らゆるガラスセラミックコーティングシステムに特徴的
な重要な性能は、初期焼成段階中のガラスの適切な粘性
流れおよび稠密化と焼成サイクル完了前のコーティング
の結晶化との間の適切なバランスにある。早期結晶化は
、不十分な流れおよび粗い多孔質のコーティングを生じ
させ、一方、不十分な結晶化は、過剰量の残留のガラス
およびそれによる耐火性の小さいコーティングを生じさ
せる。本発明の組成は、概して初期段階の粘性流れと硬
化された高度の結晶度との間の優れたバランスを達成す
る。
【0028】同様に重要なことは、コーティングと支持
体との間の熱膨張の適合性である。ある場合において、
コーティングの膨張硬化中における支持体との相互作用
によって変更されるが、炭素支持体は、概して、比較的
低い熱膨張率のコーティングを必要とするものに対し、
金属合金および金属間アルミナイドは比較的高い膨張率
のコーティングを必要とする。本発明のコーティングは
、熱膨張率を調節でき、そして物理的特性に関してどち
らのタイプの支持体とでもよくマッチさせられる最終コ
ーティングを提供し得る。
【0029】前述したように、コーティングを形成する
ために利用されるアルミノホウ酸ガラスからのガラス粉
末の調製は、従来のプラクティスに従うことができる。 これらのガラスは、従来のガラスバッチ成分、通常、選
択された金属の酸化物から処方され、次に混合され、そ
して均質流動性溶融物を提供するために、通常1500
−1700℃の範囲の温度で溶融される。次に、この溶
融物は、ドリゲージング、または、他の(fritti
ng)方法によって粒状ガラスに変えられ、この粒状予
備製品は、次に細かいガラス粉末を提供するために、ミ
ル粉砕される。非常に薄いコーティングが必要とされる
場合にはより小さい粒子サイズが好まれるであろうが、
ミル粉砕されたガラスの好ましい粒子サイズは、通常、
5−20ミクロンの範囲である。
【0030】保護されるべき選択された耐火性支持体の
表面は、あらゆる従来の方法によって前記粉末ガラスで
コートできる。好ましい方法は、静電スプレーである。 静電スプレーでは、帯電された乾燥ガラス粉末を選択さ
れた支持体の表面に高度の均質性をもってスプレーし、
この時支持体は反対の電荷に帯電したワイヤメッシュス
クリーン上に支持される。あるいは、粉末ガラスを適当
な媒体、例えば水または有機ビヒクルと混合し、支持体
の表面に一様に施し、そして乾燥するようにしてもよい
【0031】次に、ガラス粉末でコートした支持体は、
800 −1100℃の範囲の温度まで通常加熱される
。これらの温度において、ガラス粒子は、本質的に結晶
化のない稠密で滑らかな良好に形成された連続的なガラ
スコーティングを得るため、初めに軟化され、そして流
動化される。同じあるいはさらに高い温度範囲内でのさ
らなる加熱は、稠密で強い耐火性結晶質あるいは半結晶
質コーティングを形成するための結晶相の形成を開始さ
せそして完成させるのに有効である。
【0032】
【実施例】本発明を以下の実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。
【0033】表1は、本発明に有用なアルミノホウ酸ガ
ラスセラミックコーティング組成の例を示す。これらの
組成は、重量部ベースに基づいて報告されているが、重
量%に極めて近い。アルミナイド金属間および/または
金属合金支持体の保護のための使用に特に適当であるこ
れらの配合物は、これら支持体によく接着する滑らかな
非多孔性コーティングを与え得る。
【0034】
【表1】               アルミノホウ酸ガラスセ
ラミックコーティング組成サンプル         
           酸      化      
物  No.   BaO   SrO   CaO 
  MgO   Al2 O 3   B 2 O 3
    SiO2   その他  1    56.0
   −     −     −     18.6
       25.4       −      
 −  2    50.4   −     −  
   −     16.8       22.9 
     9.9      −  3    57.
0   −     −     −     18.
9       12.9     11.1    
  −  4    55.4   −     − 
    −     12.3       25.1
      7.2      −  5    66
.5   −     −     −     14
.7       10.1      8.7   
   −  6    61.2   −     −
     −     13.6        9.
3     16.0      −  7     
−    54.7   −     −     2
6.9       18.4      −    
    −  8     −    47.2   
−     −     23.2       15
.9     13.7      −  9    
 −    57.3   −     −     
18.8       12.8     11.1 
     −  10     −     −   
 32.6   −     29.7       
20.2     17.5      −  11 
    −     −    35.8   −  
   32.5       22.2      9
.6      −  12    42.0   −
     −    11.0   27.9    
   19.1      −        −  
13    38.8   −     −    1
0.2   25.8       17.6    
  7.6      −  14    35.3 
  −     −     9.3   23.5 
      32.0      −        
−  15    28.6   −     −  
   7.5   38.0       25.9 
     −        −  16    32
.9   −     −    17.3   21
.9       15.0     12.9   
   −  17     −     −     
−    10.7   27.1       37
.1      −     25.1 K2 O  
 18    38.7   −     −    
 −     25.8       17.6   
   −     17.9 MnO  19    
37.7   −     −     −     
25.1       17.1      −   
  20.0 ZnO  20     −    1
9.6   −     −     38.6   
    26.4      −     15.4 
ZnO  21    26.0   −     −
     −     34.5       23.
6      −     15.9 K2 O   
22     −     −     −     
9.1   45.8       31.2    
  −     13.9 Na 2 O   23 
    −     −     −     −  
   41.9       28.6      −
     12.7 Na 2 O         
                         
                         
  16.7 ZnO  24     −     
−    25.2   −     45.8   
    15.6     13.4      − 
 25     −    21.0  11.4  
 −     41.4       14.1   
  12.2      −  26    28.3
   −    10.3   −     37.6
       12.8     11.0     
 − 27    30.5   −    11.0
   −     40.1        6.8 
    11.8      −  28     −
     −    23.8   −     43
.3        7.4     25.5   
   −  29     −     −    2
2.0   −     53.3        9
.1     15.7      −  30   
  −    23.9  12.9   −    
 47.1       16.1      −  
      −  31    31.8   −  
  11.6   −     42.2      
 14.4      −        −  32
    56.0   −     −     − 
    18.6       25.4      
−      6.0 F  33    66.5 
  −     −     −     14.7 
      10.1      8.7      
−  34     −     −    28.4
   −     38.8       17.6 
    15.2      −  35    52
.9   −     −     −     35
.2       12.0      −     
   −  36    47.9   −     
−     −     31.9       10
.9      9.4      −  37   
 17.8  12.0   6.5   −    
 39.0       13.3     11.5
      −  38     −    40.9
   −     −     40.3      
  6.9     11.9      −  39
    50.6   −     −     − 
    33.7        5.7      
9.9      −  40    27.6  1
8.6   −     −     36.7   
     6.3     10.8      − 
 41     −    36.6   −    
 −     36.0        6.1   
  21.2      −  42     −  
   −    28.4   −     38.8
       17.6     15.2     
 −   表1において報告された組成からガラス粉末を調製
するために、対応する酸化物組成のガラスバッチを混合
し、2時間の間約1600℃において白金るつぼで溶融
した。このようにして得られたガラス溶融物を次に水に
注いで急冷し、そしてガラスを粒子化した。この粒状ガ
ラス(ドリゲージ)を、その後アルミナシリンダーで4
−8時間ボールミル粉砕し、約10マイクロメータの平
均粒子サイズを有する粉末ガラスとした。
【0035】前述の組成のガラスの結晶化挙動を前記粉
末ガラスを直径1/2インチのシリンダにドライプレス
し、そして1/2 −1時間800 −1200℃の温
度でこのシリンダが加熱処理してそれらの焼結特性を決
定することにより評価した。ガラスセラミック製品の熱
膨張率および密度(多孔度)を決定するために、4イン
チ× 1/4インチ×1/4 インチバーを粉末ガラス
からプレスし、焼結し、ガラスセラミックへと結晶化し
た。
【0036】多くの場合において、焼成中に生じた結晶
相を決定するために、焼成されたサンプルに対してX線
回折分析を行った。一般的に、これらの分析は、アルカ
リ土類アルミン酸塩またはアルミノホウ酸塩相、あるい
はシリカが存在する場合はアルカリ土類アルミノケイ酸
塩相の存在を示した。
【0037】表1に示される組成のコーティングをアル
ミナイドまたは金属合金クーポンに施し、ガラスおよび
ガラスセラミックコーティング材料とこれらの支持体と
の相溶性を確認した。試験された特定の支持体材料には
、ガンマ−チタンアルミナイド(TiAl)、スーパー
アルファ−2チタンアルミナイド(Ti3 Al)およ
び、Inconel 718 合金を用いた。
【0038】コーティングは、静電スプレーを用いて2
0−100 マイクロメータの厚さで2mm厚のクーポ
ンに施した。クーポンの表面は、コーティング前に清掃
されそしてグリット噴射仕上された。次に、角ガラスコ
ートしたクーポンを適切なピーク温度(通常900 ℃
、1000℃または1100℃)で、空気または流れヘ
リウム(低酸素)雰囲気において焼成した。サンプルは
、周囲温度における焼成炉に置かれ、毎分約75℃の炉
加熱速度で選択されたピーク焼成温度まで加熱され、そ
して約1時間の間そのピーク焼成温度に保持された。
【0039】表2に、Inconel 718 合金支
持体に対して行った前述の評価の結果を示す。表1およ
び表2におけるサンプル番号は、同じサンプルについて
同じ番号とした。表2において表1の組成各々について
示したものは、ピーク加熱処理温度、ガラスセラミック
密度、およびプレスした結晶化されたバーで測定した熱
膨張率(TCE)データ、そして各サンプルについて測
定した結晶相の様子である。同様に、合金支持体上の各
ガラスセラミックコーティングの外観の技術も含まれる
。合金支持体を用いての大部分の焼成は、コーティング
固化前過度の酸化を防ぐために、低酸素(流れヘリウム
)雰囲気中において実施した。
【0040】表2に与えられた膨張率および密度はプレ
スして焼成したバーにおいて得られたものである。前述
したように、焼成中における支持体の酸化物表面とコー
ティングとの反応は、界面領域におけるコーティングの
組成を実質的に変更し、その上その領域におけるコーテ
ィングの熱膨張率および密度も変更する。
【0041】コーティングについての記述が示すように
、特に非常に薄いものであれば、小さいヌカ泡およびピ
ンホール欠陥がいくらかのコーティングにおいて観察さ
れたが、コーティングの剥離は観察されなかった。ピン
ホール欠陥は、より良好なサンプル調製および/または
さらに厚いコーティングの使用によってもちろん避けら
れる。
【0042】
【表2】         合金支持体上のアルミノホウ酸ガラス
セラミックコーティング            加熱
処理 サンプル  (He中で1時間)   No.       外    観       
         TCE  密度         
 相  1        900 °             大変平滑/光沢      
      濃いグレーグリーン        86
.6  3.619   2        900 
°             若干波しわあり      
      半光沢,グレー            
85.9  2.555   (BaAl2 Si2 
O 8 )  3        900 °             半光沢  濃いグレー   
         不透明/波しわあり       
 93.0  3.627     BaAl2 Si
2 O 8   4        900 °             濃いグレー,半光沢/   
         若干くぼみあり         
                   (Ba 2 
B 2 O 4 )  4    1000°             グレーグリーン,半光沢  
  5        900 °             光沢,濃いグレー     
       不透明/波しわあり       10
2.5  4.070   6        100
0°             半光沢/薄い/      
      ピンホールあり            
97.3  3.779     BaAl2 Si2
 O 8   7        900 °             大変濃いグレーグリーン  
          光沢/平滑          
            3.432     SrA
l2 O 4   8        900 °             半透明/グレー/半光沢/ 
           わずかなピンホール     
   75.1  3.188     SrAl2 
Si2 O 8   9        900 °             濃いグレー,不透明/   
         半光沢/波しわあり       
 86.9  3.556   SrAl2 B 2 
O 7   10        900 °             大変平滑,半光沢     
       半透明,グレー           
 65.0  2.517   α−CaAl 2 B
 2 O 7 11        900 °             厚い/光沢/       
     半透明,グレー            5
5.7  2.255   α−CaAl 2 B 2
 O 7   12        900 °             大変平滑,濃いグレー,  
          半光沢            
        90.3  3.554   MgA
l2 O 4   13        900 °             平滑,光沢/薄いグレー  
          いくつかのピンホールあり  7
4.2  3.255   BaAl2 Si2 O 
8  14        900 °             平滑/鈍いグレー/    
        いくつかのピンホールあり  78.
3  2.534       −   15    
    900 °               ブルーグレー,半光沢 
           表面に波しわあり      
    65.6  2.925   (mullit
e)   16        900 °             グレー,光沢  若干波しわ
あり            わずかなピンホール  
     101.6  3.219   BaAl2
 Si2 O 8   17        900 
°             乳白色,厚い/光沢    
   107.4  2.253   MgAl2 O
 4   18        900 °             光沢/極めて小さい    
        ふくれあり            
    87.7  3.428   19     
   900 °             平滑,グレー,半光沢   
   92.5  3.344   Ba8 Al2 
O 11  20        900 °             光沢,薄いブルー     
               若干模様付     
           62.2  2.631   
ZnAl2 O 4   21        100
0°             ヌカ泡あり/半透明/   
   73.9            つぶつぶあり
  22        1000°             大変かたい/グレーブラウン
/            表面ふくれあり     
       94.3          MgAl
2 O 4   23        1000°             大変かたい/グレーブラウン
/            表面ふくれあり     
       91.4          ZnAl
2 O 4   24        1000°             粗い/半透明/      
      つぶつぶあり/かたい      71.
2  2.463   CaAl2 Si2 O 8 
  25        1000°             粗い/半透明/      
      つぶつぶあり/かたい      67.
1  2.872   slawsonite  26
        1000°             かたい/半透明/     
       ピンホールあり           
 82.0  3.036    (Ba,Ca)Al
2 Si2 O 8                
                         
                 (Hex.)  
 27        1000°             半透明/つぶつぶあり   
   80.5  28        1000°             半透明/半透明結晶/   
         かたい/平滑/         
   ピンホールあり            63.
1  2.741   CaAl2 Si2 O 8 
  29        1000°             澄んだ/かたい/     
       透明および半透明/         
   わずかなピンホール        69.4 
 2.767   CaAl2 Si2 O 8    金属合金支持体に対して実施されたのと同様の評価
を、チタンアルミナイド支持体に対しても行った。使用
したコーティング工程は、上述した合金にコーティング
を施すのに利用した工程と同様であった。しかしながら
、一般的にTi3 Al支持体上のコーティングの焼成
は空気中で実行され、一方、TiAl上コーティングの
焼成は、低酸素雰囲気(流れヘリウム)において実行さ
れた。
【0043】表3は、チタンアルミナイド上の多数のコ
ーティングの評価の結果を示している。表3には、試験
された各々のコーティングについて、支持体組成の識別
(subs.) 、使用された加熱処理雰囲気およびピ
ーク温度、そして焼成されたコーティングの外観が報告
されている。ここでも、表3に使用されるサンプル番号
は、表1のものと同じである。表3にはまた、各サンプ
ルについて測定した熱膨張率、密度、およびコーティン
グに存在する結晶相が示されている。
【0044】
【表3】       Ti−Al支持体上のアルミノホウ酸ガラ
スセラミックコーティング             
     加熱処理  No.   Subs.   
(℃/1時間)              外   
   観  11    Ti3 Al    900
 /空気    薄い/平坦/細かい模様付,黒  1
2    Ti3 Al    900 /空気   
 透明/大変細かいヌカ泡  15    TiAl 
     900 /He      平滑/半透明,
グレー/わずかなピンホール  17    Ti3 
Al    900 /空気    澄んだ透明/白色
結晶  19    Ti3 Al    900 /
空気    光沢,グレー/いくつかのピンホール  
25    TiAl     1000 /He  
    かたい/平滑/半透明/わずかなピンホール 
 25    TiAl     1100 /He 
     粗い,半透明/白&黄  26    Ti
Al     1000 /He      平滑,半
透明/小さいふくれ−ピンホール  27    Ti
Al     1000 /He      かたい/
薄い/粗い模様付  28    TiAl     
1000 /He      かたい/粗い/半透明,
グレー/白色結晶  30    TiAl     
1000 /He      透明−半透明,結晶/か
たい  31    TiAl     1000 /
He      透明−半透明,結晶/かたい  32
    Ti3 Al    900 /空気    
大変薄い,グレー/過剰のパッドル         
                         
              (”puddling”
 of excess)   32    TiAl 
     900 /He      大変平滑,透明
/黒っぽい  33    Ti3 Al    90
0 /空気    平滑/透明/黒っぽい  35  
  TiAl     1100 /He      
かたい/粗い,グレー,半透明  36    TiA
l     1000 /He      平滑,透明
/若干ヌカ泡あり  37    TiAl     
1000 /He      ヌカ泡/透明−半透明/
細かいふくれ  38    TiAl     10
00 /He      大変薄い/粗い/透明  3
9    TiAl     1000 /He   
   薄い/粗い/透明  40    TiAl  
   1000 /He      かたい/薄い/粗
い  模様付  41    TiAl     10
00 /He      透明−半透明/粗い  模様
付  42    TiAl      900 /H
e      大変平滑,グレー/透明/細かいヌカ泡
      Ti−Al支持体上のアルミノホウ酸ガラ
スセラミックコーティングサンプル      熱膨張
率        密  度  No.       
(×10−7/℃)    (g/cc)    存在
する相 (XRD)  11            
 55.7         2.255     α
−CaAl2 B 2 O 7   12      
       90.3         3.554
     MgAl2 O 4   15      
       65.6         2.925
     mullite   17        
    107.4         2.253  
   MgAl2 O 4   19        
     85.7         2.994  
   ZnAl2 O 4   25        
     67.1         2.872  
        −  25−(1100℃)    
67.2         −           
   −  26             82.0
         3.036     (Ba,Ca
)Al 2 Si2 O 8  (Hex.)   2
7             80.5       
  3.073          −  28   
          63.1         2.
714     CaAl2 Si2 O 8   3
0             51.7       
  2.934          −  31   
          83.2         3.
296          −  32−(Ti3 A
l)    86.6         3.619 
         −  33           
 102.5         4.070     
     −  35             85
.8         3.121         
 −  36              −    
       3.364     BaAl2 Si
2 O 8  (Hex.)   37       
      54.6         2.967 
    (Ba,Sr,Ca)Al2 Si2 O 8
  (Hex.)   38            
 67.7         3.173      
    −  39             69.
6         3.521          
−  40             75.9   
      3.285          −  4
1             54.3       
  3.069     CaAl2 Si2 O 8
   42             64.0   
      2.669          −   炭素−炭素複合物支持体の保護のための本発明によ
る特に有益なアルミノホウ酸ガラスセラミックコーティ
ング組成の特定の例を表4に示す。表4における組成は
、ほぼ重量%と見なせる重量部ベースで報告されている
【0045】
【表4】       C−C複合物のアルミノホウ酸ガラスセラ
ミックコーティング組成No.    B2  O3 
  Al2 O 3    SiO2   MgO  
 CaO   SrO   BaO   その他43 
    25.3     37.1        
−      −     −    37.6   
−       −44     23.2     
34.0        −      −     
−    17.3  25.6     −45  
   28.6     41.9        −
     8.3    −    21.3   −
       −46     31.7     4
6.4        −     9.1   12
.7   −     −       −47   
  17.6     51.6        − 
     −     7.1   −     − 
    23.6 Na2 O 48     17.
8     52.1        −      
−    14.3   −     −     1
5.8 Na2 O 49     13.7    
 50.1      11.8     −    
 −     −     −     24.4 N
a2 O 50     17.7     51.8
      15.2     −     −   
  −     −     15.2 Li2 O 
51     17.5     51.3     
   −      −     −     −  
   −     31.2 Na2 O 52   
  12.0     35.2        − 
     −     −     −    52.
8     −53     13.1     38
.4        −      −     − 
   19.5  28.9     −54    
 10.1     29.5        −  
    −    16.2   −    44.3
     −55     10.8     31.
7        −      −     −  
  32.2   −     25.3 ZnO 5
6     14.5     42.4      
  −      −     −    43.1 
  −       −57     12.9   
  37.7      11.1     −   
  −    38.3   −       −58
      7.4     43.3      2
5.5     −    23.8   −    
 −       −59     15.8    
 46.2        −      −    
38.1   −     −       −60 
    11.9     34.9        
−      −     −    53.2   
−       −61      9.5     
27.8        −      −     
−     −    62.7     −62  
    4.0     26.9       7.
9     −     −     −    61
.6     −63      5.3     3
0.5      17.9     −     −
    46.4   −       −   表4に示される組成を有するガラス粉末を、表1の
アルミノホウ酸ガラスセラミックについて述べたのと同
じようにして調製した。ここでも、ガラスの結晶化挙動
を800 −1200℃で結晶化した乾燥プレスペレッ
トから評価し、熱膨張および密度データを、前記粉末を
プレス、焼結そして結晶化して調製したペレットおよび
/またはガラスセラミックバーから測定した。
【0046】前述のアルミノホウ酸配合物と同様に、表
4のコーティング組成は、カーボン複合物表面に粉末ガ
ラス層として施されると、稠密なガラスセラミックコー
ティングを与える。しかしながら、我々のデータは、接
着性のベースコーティングを、保護アルミナホウ酸ガラ
スセラミック層のためのサポートおよび結合媒体として
使用する必要性を明瞭に示している。ベースコーティン
グは、炭素−炭素複合材料とアルミノホウ酸ガラスセラ
ミックオーバーコートとの間の強い結合を生じさせ得る
金属炭化物から成るのが好ましい。そのようなコーティ
ングの特定の例は、炭化ケイ素である。
【0047】表4の組成のコーティングは、表1から選
択された組成を有するさらなるコーティングと同様に、
コーティング品質および接着性を評価するために、炭素
−炭素複合材料のクーポンに施された。これらクーポン
には、保護アルミノホウ酸ガラスセラミックコーティン
グの良好な接着性を保証するために固相反応炭化ケイ素
プライマーコートを設けた。
【0048】ガラスセラミックコーティングを静電スプ
レーを用いて、2mm厚のクーポンに20−200 マ
イクロメータの厚さで施した。次に各ガラスコーティン
グしたクーポンを、低酸素雰囲気(通常、流れヘリウム
)中で900 −1100℃のピーク温度で焼成した。 サンプルは周囲温度における焼成炉に置かれ、毎分約7
5℃の炉加熱速度で、選択されたピーク焼成温度まで加
熱され、そして約1時間の間このピーク焼成温度に保持
された。
【0049】前述のテスト工程から得られたコーティン
グの結果を表5に示す。表5のサンプル番号は表1およ
び表4のサンプル番号に対応する。
【0050】表5には、試験された各々のコーティング
について、使用されたピーク加熱処理温度およびガラス
セラミックコーティングの得られた外観が示されている
。各コーティングの得られた透明度も報告されている。 選択されたサンプルについて、熱膨張率(TEC)デー
タも示されている。
【0051】コーティングについての記述が示すように
、いくらかのふくれおよびピンホール欠陥が、いくらか
のコーティングにおいて観察されたが、コーティングの
剥離は観察されなかった。ピンホール欠陥は、より良好
なサンプルの調製および/またはより厚いコーティング
の使用によってもちろん避けられる。使用した炭素−炭
素複合物支持体(平均約30×10−7/℃のTCEを
有する)といくつかのコーティングとの間の熱膨張率の
差はかなり大きいにもかかわらず、多くのサンプルにお
いてクラッキングが全く生じないことは驚くべきことで
ある。
【0052】
【表5】       カーボン支持体上のアルミノホウ酸ガラス
セラミックコーティングサンプル    加熱処理(℃
1時間)                     
         TCE  No.       外
    観                    
                    (10 7
 /℃)  1         900      
                         
                 86.6    
        大変薄い,透明/ヌカ泡/剥落および
クラックなし  5         900    
                         
                  102.5  
          大変薄い,透明/ヌカ泡/剥落お
よびクラックなし  7         900  
                         
                      −  
            大変薄い,透明  コーティ
ング/ふくれ/            剥落およびク
ラックなし  12         900    
                         
                   90.3  
          澄んだ透明/ふくれ/ピンホール
/            剥落およびクラックなし 
 15         900          
                         
             65.6        
    若干透明−半透明/結晶/ピンホール/   
         剥落およびクラックなし  43 
        900              
                         
          8.3            
澄んだ透明−半透明/平滑/剥落およびクラックなし 
 44         900          
                         
              −          
  半透明/多数のヌカ泡/大きな空隙/      
      剥落およびクラックなし  44    
    1000                 
                         
       −            光沢/透明
/ヌカ泡  45         900     
                         
                   −     
         半透明  白/平滑/わずかなピン
ホール/            剥落およびクラック
なし  46         900       
                         
                 −       
       曇った半透明/ピンホール/剥落および
クラックなし  47        1000   
                         
                    94.5 
           大変薄い,澄んだ透明/白いつ
ぶつぶ/            剥落なし,ごくわず
かなクラック  48        1000   
                         
                    74.7 
           大変薄い,澄んだ透明/曇った
つぶつぶ/            剥落なし,ごくわ
ずかなクラック  49        1000  
                         
                    137.4
            大変薄い,澄んだ透明/澄ん
だつぶつぶ/            剥落なし,ごく
わずかなクラック  50        1000 
                         
                       − 
           大変薄い,澄んだ透明/青−白
つぶつぶ/            剥落なし,ごくわ
ずかなクラック  51        1000  
                         
                      −  
          大変薄い,光沢  透明,つぶつ
ぶ  うね/            剥落なし,ごく
わずかなクラックサンプル    加熱処理(℃1時間
)                        
      TCE  No.       外   
 観                       
     XRD      (10 7 /℃)  
52        1000           
                   BaAl2 
O 4         84.0         
   澄んだ,半透明,大変多孔質  52     
   1100                  
            BaAl2 O 4    
     84.0            澄んだ,
半透明,接着性,            クラックな
し  53        1000        
                      BaA
l2 O 4         83.0      
      わずかなクラック,澄んだ,半透明,  
          ヌカ泡   53        1100         
                     BaAl
2 O 4          −         
   半透明,融解した,接着性,         
   わずかなクラック  54        10
00                       
            −            
 −            澄んだ,透明,薄い, 
           わずかな極めて細かいクラック
  55        1000         
                         
 −             −         
   粗い,澄んだ,透明,クラックなし  56  
      1100               
               SrAl4 O 7 
        73.7            澄
んだ,透明,SiC クラック       (SrA
l2 B 2 O 7 )   57        
1000                     
       β− SrAl2 B 2 O 7  
 51.4            澄んだ,透明,ヌ
カ泡,うね            58      
  1100                   
           CaAl2 Si2 O 8 
    64.8            澄んだ,透
明−半透明,つぶつぶ  59        110
0                        
      CaAl4 O 7          
−            澄んだ,透明−半透明,ヌ
カ泡  60        1000       
                       Sr
Al2 O 4         89.4     
       澄んだ,透明−半透明,大変薄い,  
          クラックなし  60     
   1100                  
                 −       
      −            澄んだ,粗い
,わずかなヌカ泡および空隙,           
 クラックなし  61        1000  
                         
   BaAl2 O 4          −  
          澄んだ,透明−半透明,大変薄い
,            クラックなし  62  
      1100               
               BaAl2 O 4 
         −            透明,
つぶつぶ,わずかなヌカ泡,            
クラックなし  63        1000   
                         
  SrAl2 Si2 O 8     65.6 
           澄んだ,透明,ヌカ泡ある場合
において、本発明によって提供されるアルミノホウ酸コ
ーティングは、主要な量のアルカリ金属イオン(K+ 
,Na+ ,Li+ )を含む。これらは、高温使用の
ために設計されたコーティングにおいていくらかの長期
不安定性を呈すると予測されたが、ナトリウムおよびリ
チウムアルミノホウ酸塩は、1000℃で1時間焼成す
るとコーティングとして驚く程良好に使用できた。良好
な流れおよびSiCアンダーコートへの良好な接着性に
加えて、アルカリアルミノホウ酸塩コーティングは、焼
成後のクラッキングをほとんどあるいは全く示さなかっ
た。
【0053】それにもかかわらず、大きい耐火性が特に
重要な用途には、本発明による好ましいコーティングと
してはアルカリ金属酸化物を実質的に含まないものが良
い。この場合、ホウ素含有量が許容範囲の下部(すなわ
ち約4−25重量%B2 O3 の範囲)に保たれるア
ルカリ不含有組成が特に耐火性を有する。
【0054】若干減少された化学的安定性を有する傾向
があるコーティングのホウ素領域の形成を生じさせるこ
とになるので、ケイ酸塩相形成のレベルを制限すること
も、ある用途にとって有益である。そのため、シリカ不
含有組成、あるいは約15重量%以下のシリカを含む組
成が特に有益である。
【0055】前述したように、1000℃を超える温度
での使用を要求される、耐火性カーボン複合物、チタン
アルミナイドおよび前記した類の合金部品への塗布の用
途がある。本発明のアルミノホウ酸ガラスセラミックコ
ーティングは、これらの温度で長時間単独で使用するに
は十分ではないかもしれないが、1以上の耐火性セラミ
ック材料のオーバーコーティングと組合せて使用する場
合には、このような使用に十分適用できる。そのような
オーバーコーティング材料の例には、きん青石(2Mg
O・2Al2 O3 ・5SiO2 )、アルカリ土類
アルミノシリケート、アルファ−アルミナ、ZrO2 
等がある。
【0056】本発明を特定の材料および特定の工程に基
づいて説明してきたが、それらの材料および工程は説明
のための例示を目的として示されたものであって、本発
明を制限するものではないことは理解されよう。従って
、本発明の精神および範囲内でこれら組成および工程に
ついて種々の変更および変形が可能であることは理解さ
れよう。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  少なくとも1つの表面バリヤー層を備
    えた被酸化性耐火性無機材料から形成される支持体を有
    する製品であって、前記表面バリヤー層が、重量%で、
    約10−55%のAl2 O3 、4−40%のB2 
    O3 、合計70%までのRO(ここでROは70%ま
    でのBaO、60%までのSrO、40%までのCaO
    および25%までのMgOから成る群より表示された割
    合を超えない量で選択される1以上のアルカリ土類金属
    酸化物から成る)、合計35%までのR2 O(ここで
    R2 Oは35%までのNa2 O、30%までのK2
     Oおよび15%までのLi2 Oから成る群より表示
    された割合を超えない量で選択される1以上のアルカリ
    金属酸化物から成る)、ZnOおよびMnOから成る群
    より選択される合計25%までの金属酸化物、30%ま
    でのSiO2 、そして10%までのFから構成される
    組成を有するアルミノホウ酸ガラスセラミックコーティ
    ングから実質的に成ることを特徴とする製品。
  2. 【請求項2】  前記表面バリヤー層が、重量%で約1
    0−55%のAl2 O3 、4−40%のB2 O3
     、合計70%までのRO(ここでROは70%までの
    BaO、60%までのSrO、40%までのCaOおよ
    び25%までのMgOから成る群より表示された割合を
    超えない量で選択される1以上のアルカリ土類金属酸化
    物から成る)、ZnOおよびMnOから成る群より選択
    される合計25%までの金属酸化物、30%までのSi
    O2 、そして10%までのFから成る、実質的にアル
    カリを含まない組成を有するアルミノホウ酸ガラスセラ
    ミックコーティングから実質的に成ることを特徴とする
    請求項1記載の製品。
  3. 【請求項3】  前記ガラスセラミックコーティングが
    約4−25重量%の範囲のB2 O3 含有量を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の製品。
  4. 【請求項4】  前記ガラスセラミックコーティングが
    約15重量%を超えないSiO2 含有量を有すること
    を特徴とする請求項3記載の製品。
  5. 【請求項5】  前記支持体が炭素、金属間アルミナイ
    ドおよび耐火金属合金から成る群より選択されることを
    特徴とする請求項1記載の製品。
  6. 【請求項6】  前記支持体が金属間チタンアルミナイ
    ドであることを特徴とする請求項5記載の製品。
  7. 【請求項7】  前記支持体がチタン合金であることを
    特徴とする請求項5記載の製品。
  8. 【請求項8】  前記支持体がコバルトベース、ニッケ
    ルベースまたは鉄ベースの超合金であることを特徴とす
    る請求項5記載の製品。
  9. 【請求項9】  前記支持体が炭素繊維強化カーボンマ
    トリックス複合物であることを特徴とする請求項5記載
    の製品。
  10. 【請求項10】  前記支持体が炭化ケイ素の接着性表
    面コーティングを有する炭素繊維強化カーボンマトリッ
    クス複合物であることを特徴とする請求項5記載の製品
  11. 【請求項11】  前記アルミノホウ酸ガラスセラミッ
    クコーティングが耐火性セラミックオーバーコーティン
    グを有することを特徴とする請求項1記載の製品。
  12. 【請求項12】  前記耐火性セラミックオーバーコー
    ティングがきん青石、アルミナ、ジルコニアおよび耐火
    性アルミノシリケートから成る群より選択されることを
    特徴とする請求項8記載の製品。
  13. 【請求項13】  被酸化性耐火性無機支持体材料を化
    学的攻撃から保護する方法であって、 (a) 前記支持体にアルミノホウ酸ガラスのコーティ
    ングを施し、 (b) 前記ガラスのコーティングを加熱して保護結晶
    質または半結晶質アルミノホウ酸ガラスセラミックコー
    ティングに変換する工程から成り、前記アルミノホウ酸
    ガラスが、重量%で、約10−55%のAl2 O3 
    、4−40%のB2 O3 、合計70%までのRO(
    ここでROは70%までのBaO、60%までのSrO
    、40%までのCaOおよび25%までのMgOから成
    る群より表示された割合を超えない量で選択される1以
    上のアルカリ土類金属酸化物から成る)、合計35%ま
    でのR2 O(ここでR2 Oは35%までのNa2 
    O、30%までのK2 Oおよび15%までのLi2 
    Oから成る群より表示された割合を超えない量で選択さ
    れる1以上のアルカリ金属酸化物から成る)、ZnOお
    よびMnOから成る群より選択される合計25%までの
    金属酸化物、30%までのSiO2 、そして10%ま
    でのFから実質的に構成される組成を有することを特徴
    とする方法。
  14. 【請求項14】  アルミノホウ酸ガラスのコーティン
    グがガラス粉末の層として設けられていることを特徴と
    する請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】  前記被酸化性耐火性無機支持体材料
    が炭素、金属間アルミナイドおよび耐火性金属合金から
    成る群より選択されることを特徴とする請求項13記載
    の方法。
  16. 【請求項16】  前記被酸化性耐火性無機支持体材料
    が炭素繊維強化カーボンマトリックス複合物,チタンア
    ルミナイド,および鉄ベース,コバルトベースあるいは
    ニッケルベースの超合金から成る群より選択されること
    を特徴とする請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】  前記被酸化性耐火性無機支持体材料
    が炭素ケイ素の表面コーティングを有する炭素繊維強化
    カーボンマトリックス複合物であることを特徴とする請
    求項16記載の製品。
  18. 【請求項18】  前記保護アルミノホウ酸ガラスセラ
    ミックコーティングの上に耐火性セラミックオーバーコ
    ーティングを施す工程をさらに含むことを特徴とする請
    求項13記載の方法。
  19. 【請求項19】  前記耐火性セラミックオーバーコー
    ティングがきん青石、アルミナ、ジルコニアおよび耐火
    性アルミノシリケートから成る群より選択されることを
    特徴とする請求項18記載の方法。
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