JPH0423899A - 固形石鹸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固形石鹸、更に詳しくは使用時のふやけ（膨潤
）及びひびわれを防止し、肌あれすることなく、さっば
りとした仕上がり感を有する固形石鹸に関する。

〔従来の技術〕

固形洗浄剤には、石鹸（高級脂肪酸のナトリウム塩）、
石鹸中に合成界面活性剤を含有させたコンバー、合成界
面活性剤を添加剤（バインダー）で固めたシンプツトバ
ーなどがある。

このうち、石鹸は牛脂、ヤシ油等の混合油脂を苛性ソー
ダ水溶液と共に反応させるか、あるいは牛脂、ヤシ油等
を分解して得られる混合脂肪酸を苛性ソーダ、苛性カリ
、アルカノールアミン等で中和して得られる石鹸素地に
香料、色剤等を配合することによって製造されている。

固形石鹸は基本的に水溶性であり、このために風呂場、
洗面所等で繰り返し使用した際に水分を吸収しやすく、
ふやけ、溶けくずれ、ひびわれ等を生じて美観を損ねる
という欠点を有している。

また、このふやけ等を生した場合、使用しづらいだけで
なく、起泡力及び洗浄性が低下するという欠点もあった
。

従来、斯かる固形石鹸のふやけ、溶けくずれ、ひびわれ
等を防止するための検討はほとんどなされておらず、例
えば特開昭５８−１６７７００号公報には陽イオン性高
分子化合物を添加した固形石鹸が、また特開昭６２−１
９９６９９号公報には乳酸またはその塩を添加した固形
石鹸が開示されているが、これらの添加物はいずれも水
溶性のものであるため、ふやけ等を防止する効果は低か
った。

一方、洗浄性及びさっばり感を良くする目的でタルクや
カオリン等の鉱物の粉体を固形石鹸に配合することが行
なわれており、例えば、米国特許第４５５７８５３号で
は炭酸カルシウムを配合した固形石鹸が、特開昭５８−
１９１７９９号公報、特開昭６２４３４９７号公報、特
開昭６２−７０３０８号公報等には有機粉体を配合した
固形石鹸が開示されているが、これらはいずれも洗浄性
及びさっばり感は向上されてはいるものの、ふやけ、溶
けくずれ、ひびわれを防止することはできなかった。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って、本発明の目的は使用時のふやけ及びひびわれを
防止し、肌あれすることなく、さっばりとした仕上がり
感を有する固形石鹸を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

斯かる実情において本発明者らは鋭意研究を行なった結
果、水難溶性であるリン酸のアルカリ土類金属塩又はリ
ン酸−水素のアルカリ土類金属塩及び高級脂肪酸を配合
することにより上記課題を解決できることを見出し、本
発明を完成した。

すなわち、本発明は次の成分（Ａ）及び（Ｂ）（Ａ）水
難溶性であるリン酸のアルカリ土類金属塩又はリン酸−
水素のアルカリ土類金属塩０１〜１５０重量％ （Ｂ）高級脂肪酸　　　　　　　１０〜ｌ０００重量％
を含有することを特徴とする固形石鹸を提供するもので
ある。

本発明における（Ａ）成分のリン酸のアルカリ土類金属
塩又はリン酸−水素のアルカリ土類金属塩は水難溶性の
ものであれば特に限定されず、具体例としてはリン酸カ
ルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム
、リン酸水素マグネシウム等が挙げられ、またこれらの
水和物をも挙げることができる。

これらのリン酸のアルカリ土類金属塩又はリン酸−水素
のアルカリ土類金属塩の粒子径は１００μ以下、特に５
０μ以下であることが好ましい。粒子径が１００μを超
えると使用時のザラツキが著しくなり、また粗大粒子に
よって肌あれを生じるため好ましくない。

（Ａ）成・分のリン酸のアルカリ土類金属塩又はリン酸
−水素のアルカリ土類金属塩は一種または二種以上を混
合して配合することができ、その配合量は全量中に０．
１〜１５．０重量％であり、好ましくは０５〜１０．０
重量％、特に好ましくは１．０〜５０重量％である。配
合量が０．１重量％未満では本発明の効果が得られず、
また１５．０重量％を超えると製造時における石鹸の固
形性が悪化する。

本発明における（Ｂ）成分の高級脂肪酸としては、炭素
数８〜２４の高級脂肪酸が挙げられ、具体的にはラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イ
ソステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、ヤシ油脂肪酸
、牛脂脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸など
が挙げられる。その配合量は全量中に１．０〜１０．０
重量％であり、好ましくは２．０〜８．０重量％である
。

本発明の固形石鹸は通常の固形石鹸に（Ａ）成分のリン
酸のアルカリ土類金属塩又はリン酸−水素のアルカリ土
類金属塩と（Ｂ）成分の高級脂肪酸を配合することによ
って製造することができる。

すなわち、例えばまず、牛脂、羊脂などに代表される動
物油脂：ヤシ油、パーム油、パーム核油、大豆油、オリ
ーブ油、綿実油などに代表される植物油脂の各単独ない
し混合物を苛性ソーダで鹸化するか、あるいはこれらの
油脂を分解して得られる脂肪酸の各単独ないし混合物を
苛性ソーダ、苛性カリ、アルカノールアミン等で完全中
和することによって石鹸素地を製造する。次いでこの石
鹸素地にリン酸のアルカリ土類金属塩又はリン酸−水素
のアルカリ土類金属塩と高級脂肪酸を添加、混合し、混
練、押し出し、型打ちを行なえばよい。

また、完全中和を行なわず、すなわち高級脂肪酸を含む
石鹸素地を製造し、この石鹸素地にリン酸のアルカリ土
類金属塩又はリン酸−水素のアルカリ土類金属塩を添加
、混合し混練、押し出し、型打ちを行なってもよい。

尚、本発明の固形石鹸には上記成分の他に、必要に応じ
て、通常の皮膚洗浄剤の配合成分であるプロピレングリ
コール、グリセリン等の保湿剤、他の高級アルコール、
他のエステル、シリコン等の油剤、香料、色素、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、防腐剤などを配合するこ
とができる。

〔実施例〕

次いで本発明の実施例を挙げて本発明を更に説明する。

尚、本実施例における、ふやけ度の試験並びにふやけ、
ひびわれ及び使用感（肌あれ、さっばり感）の評価は以
下のようにして行なった。

（１）ふやけ度の試験 各固形石鹸のｌＸｌＸ５ｃｍのテスト片を調製し、２５
℃の水中に４時間浸漬する。これを取り出してレオメー
タ−（不動工業（掬製、　ＮＲＭ−２０１０Ｊ−ＣＷ）
にセットし、針状の圧子をテスト片表面に針入し、１０
０ｇの抗力が得られた時の表面からの距離を測定して次
式によりふやけ度を算出した。この数値の大きいほうが
ふやけ度が著１７い。

ふやけ度（開）− （浸漬後の針入距離）−（浸漬前の針入距離）（２）ふ
やけの評価 各固形石鹸について、同条件下の浴室で２週間使用し、
その後の状態を目視で評価した。評価基準は以下のとお
りである。

◎：全くふやけていない Ｏ：あまりふやけていない △：ややふやけている ×：非常にふやけている （３）ひびわれの評価 各固形石鹸のｌＸｌＸ５ｃｍのテスト片を調製し、２５
℃の水中に４時間浸漬する。これを取り出し室温で２４
時間乾燥させ、その時の試料のひびわれ状態を目視で評
価した。評価基準は以下のとおりである。

◎：全くびびわれていない ○：わずかにひびわれている △：ひびわれている ×：非常にひびわれている （４）使用感（肌あれ、さっばり感）の評価各固形石鹸
について、男女各５名、計ｌθ名のパネラ−に１週間、
体洗いに使用してもらい、肌あれ状態及びさっばり感を
評価した。

実施例１ 下記第１表に示す組成の石鹸を常法により製造し、それ
ぞれについてふやけ度の試験並びにふやけ及びひびわれ
の評価を行なった。その結果を第１表に示す。

尚、使用感（肌あれ、さっばり感）はいずれも良好であ
った。

以下余白 実施例２ ヤシ油脂肪酸　　　　　　　　　　　５．０色剤（酸化
チタン）０．２ 香料　　　　　　　　　　　　　　　１０トリクロロカ
ルバニリド　　　　　　　０６リン酸水素カルシウム・
２水和物”　　２．０ステアリン酸マグネシウム　　　
　　　０５合計　　　　　　１０００ ＊５：牛脂／ヤシ油＝１／１．水分含量約１２％＊６：
第１表＊２に同じ 上記組成の手洗い用薬用石鹸を常法により製造した。こ
れはふやけ、ひびわれを生ずることなく使用でき、肌あ
れもせず、使用感も良好であった。

〔発明の効果〕

本発明の固形石鹸は、ふやけやひびわれを生じることな
く使用し続けることができ、しかも肌あれすることもな
く、さっばりとした仕上がり感を有するなど使用感も良
好であるため、非常に有用なものである。

以 上

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、次の成分（Ａ）及び（Ｂ） （Ａ）水難溶性であるリン酸のアルカリ土類金属塩又は
   リン酸−水素のアルカリ土類金属塩 ０．１〜１５．０重量％ （Ｂ）高級脂肪酸１．０〜１０．０重量％ を含有することを特徴とする固形石鹸。