JPH0423603B2 - - Google Patents
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- JPH0423603B2 JPH0423603B2 JP59158434A JP15843484A JPH0423603B2 JP H0423603 B2 JPH0423603 B2 JP H0423603B2 JP 59158434 A JP59158434 A JP 59158434A JP 15843484 A JP15843484 A JP 15843484A JP H0423603 B2 JPH0423603 B2 JP H0423603B2
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Landscapes
- Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、木質材の改質処理方法に関するもの
である。
である。
(従来の技術)
木材およびその加工材である木材単板、木材チ
ツプ等の木質材は、軽くて強く、独特の物性、材
質感を有するため、建築用材、家具用材等広範な
用途に利用されている。
ツプ等の木質材は、軽くて強く、独特の物性、材
質感を有するため、建築用材、家具用材等広範な
用途に利用されている。
しかしながら、この木質材は、各種菌類の侵蝕
や白蟻等の虫害を受けて腐朽しやすいばかりか、
その呼吸性のため、反り、ねじれ、伸縮等の変形
が生じやすいという欠点を有する。
や白蟻等の虫害を受けて腐朽しやすいばかりか、
その呼吸性のため、反り、ねじれ、伸縮等の変形
が生じやすいという欠点を有する。
したがつて、近年、前記欠点を除去するため
に、木質材をアセチル化するという試みがなされ
ている。
に、木質材をアセチル化するという試みがなされ
ている。
すなわち、木質材のアセチル化反応液中に浸漬
して反応させ、その後、反応液中から木質材を取
出し、木質材を洗浄乾燥してアセチル化木質材を
得るものである。
して反応させ、その後、反応液中から木質材を取
出し、木質材を洗浄乾燥してアセチル化木質材を
得るものである。
(発明が解決しようとする問題点)
ところで、前記のアセチル化工程では、アセチ
ル化に要する反応時間が長く非常に生産性が悪
い。
ル化に要する反応時間が長く非常に生産性が悪
い。
このアセチル化反応に際し、反応時間を短時間
に行ない、生産性を高めるには、100℃以上の高
温反応液中で反応させるが、このような処理は木
質材を高温反応液中に長く浸漬するため木材成分
を反応液中に抽出させ、木質材の変色や劣化等の
欠点を生じさせる。このため、反応液中への木質
材の浸漬時間を短かくする必要があるが、この場
合にはアセチル化率が低いという欠点が生じる。
に行ない、生産性を高めるには、100℃以上の高
温反応液中で反応させるが、このような処理は木
質材を高温反応液中に長く浸漬するため木材成分
を反応液中に抽出させ、木質材の変色や劣化等の
欠点を生じさせる。このため、反応液中への木質
材の浸漬時間を短かくする必要があるが、この場
合にはアセチル化率が低いという欠点が生じる。
(問題点を解決するための手段)
したがつて、本発明は、アセチル化反応液を注
入含浸した木質材を、反応容器内で前記反応液と
反応せず、かつ、木質材に対し膨潤作用を有しな
いトルエンあるいはキシレン等の有機溶媒蒸気を
充満させた雰囲気中で加熱し、木質材とこの木質
材中に注入されたアセチル化反応液とを、前記有
機溶媒蒸気を加熱媒体として反応させ、木質材成
分の水酸基をアセチル化させることを特徴とする
木質材の改質処理方法である。
入含浸した木質材を、反応容器内で前記反応液と
反応せず、かつ、木質材に対し膨潤作用を有しな
いトルエンあるいはキシレン等の有機溶媒蒸気を
充満させた雰囲気中で加熱し、木質材とこの木質
材中に注入されたアセチル化反応液とを、前記有
機溶媒蒸気を加熱媒体として反応させ、木質材成
分の水酸基をアセチル化させることを特徴とする
木質材の改質処理方法である。
(作用・効果)
前記のように、本発明においては、反応液を含
浸させた木質材を反応液と反応せず、かつ、木質
材に対し膨潤作用を有しないトルエンあるいはキ
シレン等の有機溶媒蒸気を充満させた雰囲気中で
加熱してアセチル化するため、前記加熱中、木材
は高圧の蒸気中に存在するために木材成分の抽出
がなく、そのために木質材の変色、劣化が生じる
ことなく高度のアセチル化を図ることができる。
また、木質材中に触媒を含浸させておいた場合に
も触媒の流出を生じることがない。
浸させた木質材を反応液と反応せず、かつ、木質
材に対し膨潤作用を有しないトルエンあるいはキ
シレン等の有機溶媒蒸気を充満させた雰囲気中で
加熱してアセチル化するため、前記加熱中、木材
は高圧の蒸気中に存在するために木材成分の抽出
がなく、そのために木質材の変色、劣化が生じる
ことなく高度のアセチル化を図ることができる。
また、木質材中に触媒を含浸させておいた場合に
も触媒の流出を生じることがない。
(実施例)
以下、本発明に係る木質材の改質処理方法につ
いて説明する。
いて説明する。
本発明を適用する木質材とは、木材、木材単
板、木材チツプ等のことで、その厚みが3mm以上
のものであれば、下記するアセチル化反応を促進
するために触媒処理を予め施すのが好ましい。
板、木材チツプ等のことで、その厚みが3mm以上
のものであれば、下記するアセチル化反応を促進
するために触媒処理を予め施すのが好ましい。
この場合、触媒としては、酢酸ナトリウム、酢
酸カリウム等、木質材を劣化させることがなく、
また、水洗により除去が容易な酢酸塩水溶液が好
ましく、これら水溶液中に単に浸漬したり、含浸
を迅速に行なうために40°〜80℃に加温したもの
を用いたり、減圧加圧釜内で酢酸塩水溶液を減圧
注入、加圧注入、減圧加圧注入により含浸させて
もよい。
酸カリウム等、木質材を劣化させることがなく、
また、水洗により除去が容易な酢酸塩水溶液が好
ましく、これら水溶液中に単に浸漬したり、含浸
を迅速に行なうために40°〜80℃に加温したもの
を用いたり、減圧加圧釜内で酢酸塩水溶液を減圧
注入、加圧注入、減圧加圧注入により含浸させて
もよい。
なお、前記酢酸塩水溶液の濃度は、特に限定す
るものでないが、2〜30%が好ましい。
るものでないが、2〜30%が好ましい。
つぎに、前記酢酸塩水溶液を含浸した木質材を
適宜乾燥するが、木質材の含水率が10%以下とな
るようにするのが好ましい。
適宜乾燥するが、木質材の含水率が10%以下とな
るようにするのが好ましい。
前記のようにして乾燥された触媒含有木質材あ
るいは、未処理の木質材に、アセチル化反応液を
注入する。
るいは、未処理の木質材に、アセチル化反応液を
注入する。
この場合、木質材を、単に反応液中に浸漬して
もよいが、減圧加圧釜(反応容器)内で、減圧
法、加圧法、または減圧加圧法で木質材内部に反
応液を注入してもよい。
もよいが、減圧加圧釜(反応容器)内で、減圧
法、加圧法、または減圧加圧法で木質材内部に反
応液を注入してもよい。
前記反応液としては、無水酢酸を主体とし、こ
れに30%未満の酢酸、あるいは、トルエン、キシ
レン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類を用いても
よい。
れに30%未満の酢酸、あるいは、トルエン、キシ
レン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類を用いても
よい。
このように、有機溶媒を無水酢酸に混入するこ
とは、必要以上の高価な無水酢酸の使用量を軽減
するとともに、無水酢酸の強い刺激臭を軽減させ
て作業環境の向上を図り、かつ、無水酢酸による
木質材の強化低下を軽減するためである。
とは、必要以上の高価な無水酢酸の使用量を軽減
するとともに、無水酢酸の強い刺激臭を軽減させ
て作業環境の向上を図り、かつ、無水酢酸による
木質材の強化低下を軽減するためである。
また、木質材を反応液に浸漬する前に、木質材
を予め減圧下で真空吸引して、木質材中の空気を
除去した状態下で反応液に浸漬するのが望まし
い。
を予め減圧下で真空吸引して、木質材中の空気を
除去した状態下で反応液に浸漬するのが望まし
い。
ついで、前記のようにして、反応液を含浸(反
応液は木質材重量に対し、70〜200重量%含浸さ
れている)させた木質材を、反応釜内に収容し、
この反応釜内に前記反応液と反応せず、かつ、木
質材に対し膨潤作用を有しないトルエン、キシレ
ン、ベンゼン等の無極性ないしは極性の小なる有
機溶媒の加熱蒸気を充満させつつ、約120℃に所
定時間加熱し、前記含浸反応液で木質材中の水酸
基をアセチル化する。なお、有機溶媒蒸気を加熱
して反応釜中に吹き込む方法のほかに、前記溶媒
液を供給して加熱気化させて充満させてもよい。
応液は木質材重量に対し、70〜200重量%含浸さ
れている)させた木質材を、反応釜内に収容し、
この反応釜内に前記反応液と反応せず、かつ、木
質材に対し膨潤作用を有しないトルエン、キシレ
ン、ベンゼン等の無極性ないしは極性の小なる有
機溶媒の加熱蒸気を充満させつつ、約120℃に所
定時間加熱し、前記含浸反応液で木質材中の水酸
基をアセチル化する。なお、有機溶媒蒸気を加熱
して反応釜中に吹き込む方法のほかに、前記溶媒
液を供給して加熱気化させて充満させてもよい。
そして、アセチル化反応が十分になされ所定時
間経過後、加温したまま、たとえば、100mmHgよ
り高真空度で吸引減圧し、木質材中の反応液の一
部を沸点を下げて気化させ、排気空気とともに、
反応容器内から回収し、コンデンサで液化させて
回収する。なお、前記反応液が気化する際、木質
材は蒸発潜熱により温度が低下しようとするが、
前述のように、反応容器は加温されているため温
度低下は小さく、反応液の回収を効率的に行なう
ことができる。この時、減圧吸引を継続すること
により木質材中の反応液の全量ないしは大部分を
回収することも可能であるが、長時間を要するた
め、50〜70%を回収する程度が装置の利用回数、
コストとの関係から良いようである。
間経過後、加温したまま、たとえば、100mmHgよ
り高真空度で吸引減圧し、木質材中の反応液の一
部を沸点を下げて気化させ、排気空気とともに、
反応容器内から回収し、コンデンサで液化させて
回収する。なお、前記反応液が気化する際、木質
材は蒸発潜熱により温度が低下しようとするが、
前述のように、反応容器は加温されているため温
度低下は小さく、反応液の回収を効率的に行なう
ことができる。この時、減圧吸引を継続すること
により木質材中の反応液の全量ないしは大部分を
回収することも可能であるが、長時間を要するた
め、50〜70%を回収する程度が装置の利用回数、
コストとの関係から良いようである。
なお、吸引減圧することなく、直ちに、反応釜
から木質材をとり出して洗浄してもよい。
から木質材をとり出して洗浄してもよい。
実験例
3mm厚のエゾマツ単板に、5%濃度の酢酸カリ
ウム水溶液を含浸させて乾燥し、酢酸カリウム
7.5重量%添加した単板を、反応容器に仕込み、
30mmHgの減圧下で5分間容器内を減圧脱気した
のち、減圧下で無水酢酸95重量%、酢酸5重量%
からなる反応液を反応容器内に注液し、15分間、
単板内に反応液を注入した。つぎに、減圧状態を
解除し、反応液を一旦脱液したのち反応釜に収容
し、キシレン加熱蒸気を連続的に供給するととも
に木質材を120℃に保持し、30分間継続して木質
材注の水酸基と反応液とを反応させた。その後、
反応釜内を50mmHg排気減圧し、反応釜と減圧ポ
ンプ間に設けた反応液回収装置のコンデンサで気
化した単板内の反応液を凝縮させ受器に捕集する
とともに、アセチル化反応を進行させ、得られた
単板を洗浄後、乾燥してアセチル化率を測定した
ところ18%であつた。
ウム水溶液を含浸させて乾燥し、酢酸カリウム
7.5重量%添加した単板を、反応容器に仕込み、
30mmHgの減圧下で5分間容器内を減圧脱気した
のち、減圧下で無水酢酸95重量%、酢酸5重量%
からなる反応液を反応容器内に注液し、15分間、
単板内に反応液を注入した。つぎに、減圧状態を
解除し、反応液を一旦脱液したのち反応釜に収容
し、キシレン加熱蒸気を連続的に供給するととも
に木質材を120℃に保持し、30分間継続して木質
材注の水酸基と反応液とを反応させた。その後、
反応釜内を50mmHg排気減圧し、反応釜と減圧ポ
ンプ間に設けた反応液回収装置のコンデンサで気
化した単板内の反応液を凝縮させ受器に捕集する
とともに、アセチル化反応を進行させ、得られた
単板を洗浄後、乾燥してアセチル化率を測定した
ところ18%であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 反応容器内で、アセチル化反応液と反応せ
ず、かつ、木質材に対し膨潤作用を有しないトル
エンあるいはキシレン等の有機溶媒蒸気を充満さ
せた雰囲気中で前記反応液を注入含浸した木質材
を加熱し、木質材とこの木質材中に注入されたア
セチル化反応液とを、前記有機溶媒蒸気を媒体と
して反応させ、木質材成分の水酸基をアセチル化
させることを特徴とする木質材の改質処理方法。 2 前記木質材が、酢酸塩触媒水溶液を含浸した
のち乾燥させたものであることを特徴とする前記
特許請求の範囲第1項に記載の木質材の改質処理
方法。 3 前記反応液が、芳香族炭化水素等の有機溶媒
と無水酢酸との混合液からなることを特徴とする
特許請求の範囲第1項に記載の木質材の改質処理
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15843484A JPS6135208A (ja) | 1984-07-27 | 1984-07-27 | 木質材の改質処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15843484A JPS6135208A (ja) | 1984-07-27 | 1984-07-27 | 木質材の改質処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6135208A JPS6135208A (ja) | 1986-02-19 |
JPH0423603B2 true JPH0423603B2 (ja) | 1992-04-22 |
Family
ID=15671675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15843484A Granted JPS6135208A (ja) | 1984-07-27 | 1984-07-27 | 木質材の改質処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6135208A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8906466B2 (en) * | 2009-06-25 | 2014-12-09 | Eastman Chemical Company | Esterified lignocellulosic materials and methods for making them |
US20100331531A1 (en) * | 2009-06-25 | 2010-12-30 | Eastman Chemical Company | Methods for esterifying lignocellulosic material |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58148747A (ja) * | 1982-03-02 | 1983-09-03 | Okura Ind Co Ltd | エステル化木材の製造法 |
-
1984
- 1984-07-27 JP JP15843484A patent/JPS6135208A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58148747A (ja) * | 1982-03-02 | 1983-09-03 | Okura Ind Co Ltd | エステル化木材の製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6135208A (ja) | 1986-02-19 |
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