JPH04234725A - カラー液晶表示装置 - Google Patents

カラー液晶表示装置

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JPH04234725A
JPH04234725A JP2418999A JP41899990A JPH04234725A JP H04234725 A JPH04234725 A JP H04234725A JP 2418999 A JP2418999 A JP 2418999A JP 41899990 A JP41899990 A JP 41899990A JP H04234725 A JPH04234725 A JP H04234725A
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JP
Japan
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liquid crystal
crystal display
color
polarizer
display panel
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JP2418999A
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English (en)
Inventor
Akio Nishino
昭夫 西野
Yasushi Matsumura
靖 松村
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラー液晶表示装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子を用いてカラー表示を実現
する技術として、従来では下記の各技術が採用されてい
る。
【0003】■カラーフィルタを用いる技術図14にこ
の従来技術の一例を示す。液晶表示装置にはそれぞれ赤
色、緑色および青色に着色された微小なカラーフィルタ
1,2,3が多数配列され、1組のカラーフィルタ1,
2,3の組合せが表示上の画素4を構成する。表示はこ
の画素4を表示単位として行われ、各カラーフィルタ1
,2,3に対応する液晶表示素子の画素を光透過状態ま
たは光遮断状態に設定することにより加法混色で8色の
カラー表示を行うことができる。
【0004】■ツイステッドネマティック(TN)液晶
表示素子にカラー偏光子を用いる技術 ツイスト角を90度としたTN型液晶表示素子を光シヤ
ッタとして用い、たとえば2つのTN液晶表示素子と赤
色、緑色および青色の3枚のカラー偏光子とを交互に配
置する。ここにいうカラー偏光子とは、偏光子に2色性
染料を用いてこの分子の方向に揃えるように延伸して製
造されたもので、偏光子の偏光方向と平行な成分の偏光
は全波長にわたってこれを透過し、偏光子の偏光方向と
直交する成分方向の偏光は、たとえば赤色、黄色などの
所定の色の光のみを透過し、他の色の光は遮断する特性
を有している。このようなカラー偏光子とTN液晶表示
素子とを交互に配置して光学的なシヤッタ動作を行わせ
多色カラー表示を行う。
【0005】■2色性色素を溶解させたゲストホスト(
GH)液晶表示素子を用いる技術 たとえばシアン色、マゼンタ色をそれぞれ発色する複数
のゲストホスト液晶表示素子を積層し、カラー表示を行
う。
【0006】■液晶層に印加される電界によってたとえ
ばネマテイック液晶分子の傾き、すなわち複屈折率を制
御してカラー表示を行う技術。液晶の種類によってDA
P(Deformation of Virtical
 Aligned Phasis)やHAN(Hybr
id Aliment Nematic)などの種類に
区分される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した各従来例には
下記のような問題がある。第1のカラーフィルタを用い
る技術では、3つのカラーフィルタ1,2,3を併せて
1つの画素4を構成するため、分解能が表示に用いられ
る全ドット数の1/3に低下してしまい、また表示画面
の明るさも1/3となり、表示品質が劣化してしまう。 また得られたカラー画像をスクリーン上に拡大投射する
場合では、各カラーフィルタ1,2,3毎の画像が拡大
されることになり、加法混色の効果が薄れて表示品質が
劣化してしまう。
【0008】第2のカラー偏光子を用いる技術では、用
いられるTN液晶が高デューティ駆動が困難であり、コ
ントラストが低いという問題がある。またこの従来技術
において減法混色を利用して多色カラー表示を実現する
ためには、分光特性が可及的に高精度なマゼンタ色、黄
色、シアン色のカラー偏光子が必要であるが、これらの
3色を高特性で実現するのは困難であることは周知であ
る。
【0009】第3のゲストホスト方式の技術では、液晶
表示素子に染料を溶解することにより、液晶表示素子自
体の光透過率が低下してしまい、多色表示のために積層
したとき全体としての光透過率はさらに低下することに
なり、表示品質が大幅に劣化してしまうという課題があ
る。
【0010】第4の複屈折率を用いる液晶表示素子では
視角依存性が極めて大きい点や色純度の悪いことが知ら
れており、たとえばテレビジョン受信機などを実現する
のは困難である。
【0011】上記従来例の有する課題を解決するために
、本件出願人は一対の偏光子とその間に配設されるスー
パースイツテッドネマチック型液晶表示素子とから成る
カラー液晶表示パネルを3組用い、これらがそれぞれマ
ゼンタ色、黄色およびシアン色を良好に発色するように
そのリターデーションと液晶分子のツイスト角とをそれ
ぞれ個別に調整して、たとえば8色のカラー表示を行う
カラー表示装置を提案している。この提案されたカラー
液晶表示装置において、各液晶表示素子がリターデーシ
ョンΔndとツイスト角θTとを共通にすれば、単一種
類の液晶表示素子を用いることができ、構成が格段に簡
略化されると共に、製造も格段に容易となる。
【0012】本発明の目的は、上述の技術的課題を解消
し、比較的大サイズの表示画面において多色カラー表示
を実現できるとともに、視認性に優れかつ構成が簡略化
されるとともに製造が容易になるカラー液晶表示装置を
提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、スーパーツイ
ステッドネマティック型液晶表示素子と偏光板とを交互
に配置して成るとともに、各液晶表示素子とその両側に
隣接する一対の偏光子とから成る少なくとも3種類の第
1、第2および第3カラー液晶表示パネルが順次配列さ
れたカラー液晶表示装置もしくは上記第1および第2カ
ラー液晶表示パネルが順次配列されたカラー液晶表示装
置、あるいは上記第2および第3カラー液晶表示パネル
が順次配列されたカラー液晶表示装置であって、上記第
2液晶表示パネルの液晶表示素子の第3カラー液晶表示
パネル側に複屈折性を有する光学部材と、無着色の偏光
子とを順次配設したことを特徴とするカラー液晶表示装
置である。
【0014】
【作用】本発明に従うカラー液晶表示装置は、スーパー
ツイステッドネマティック型液晶表示素子と偏光板とを
交互に配置して構成される少なくとも3種類のカラー液
晶表示パネルから成る。各カラー液晶表示パネルは各々
独立して、設定された色の表示動作を行う。光源光はカ
ラー液晶表示装置の最も外側の偏光板を介して、第2カ
ラー液晶表示パネルに含まれ入射側に位置する第2の液
晶表示素子に入射し、表示動作に基づいてOFF電圧印
加時には設定された色の光が得られ、またON電圧印加
時にはそのまま光源光が得られる。
【0015】次にこの光は第1カラー液晶表示パネルに
含まれる無着色の偏光板を介して複屈折性を有する光学
部材に入射し、次に、出射側に位置する第1液晶表示素
子に入射し、前記第2カラー液晶表示パネルと当該第1
カラー液晶表示パネルとの表示動作の組合わせに基づい
て白色および複数色の色表示を実現できる。
【0016】このとき発色する色彩によっては、第1カ
ラー液晶表示パネルと第2カラー液晶表示パネルとの色
彩の再現性に差異があり、再現性が低いものを第1カラ
ー液晶表示パネルとする。このとき第1液晶表示素子と
第2液晶表示素子とのリターデーションとツイスト角と
が等しければ、第1カラー液晶表示パネルの色彩の再現
性が第2カラー液晶表示パネルよりも低下することにな
る。したがって本発明では、このような不具合に対して
第1カラー液晶表示パネル中に前記光学部材設け、その
リターデーションを第1液晶表示素子に加味して、第1
カラー液晶表示パネルの色彩の再現性が良好になるよう
に工夫する。
【0017】このような発明は、従来技術で説明したカ
ラーフィルタを用いる技術に比べ、フィルタを全く使用
せず減法混色にてカラー表示を行うため、明度の高い表
示を実現でき、フィルタが不要なため、歩留りを向上で
きる。また液晶表示素子としてスーパーツイステッドネ
マティック型を用いており、ツイステッドネマティック
型液晶表示素子を用いる従来技術に比較し、高デューテ
ィ駆動が可能であり、従来より大サイズの画面表示が実
現できる。またカラーフィルタを用いる従来技術と比較
し、画素の分解能を3倍に向上できるため表示精度を向
上でき、視認性が格段に向上される。
【0018】また用いられる第1および第2液晶表示素
子を同一の光学的特性を有する単一種類の構成に設定で
きるので、第1および第2液晶表示素子毎に光学的特性
を調整する作業が不要となり、またこのように光学的特
性が調整された液晶表示素子を複数種類準備する必要が
解消され、製造工程および構成が格段に簡略化される。
【0019】
【実施例】〈構成の概略〉図1は本発明の一実施例のカ
ラー液晶表示装置(以下、液晶表示装置と略す)11の
分解斜視図である。液晶表示装置11は第2偏光子とし
ての青系統色のカラー偏光子12と、第2液晶表示素子
としてのシアン色を発色するように設計されたスーパー
ツイステッドネマティック(STN)形の液晶表示素子
13と、第1偏光子としての無着色の偏光子14と、黄
色を発色するように設計された第1液晶表示素子として
のSTN型の液晶表示素子15と、光学部材としてのリ
ターデーションフィルム31と、第1偏光子としての無
着色の偏光子16と、マゼンタ色を発色するように設計
された第2液晶表示素子としてのSTN型の液晶表示素
子17と、第2偏光子としての赤系統色のカラー偏光子
18とがこの順に積層されて構成される。前記リターデ
イションフィルム31は、たとえば一軸延伸高分子材料
をシート状に形成して用いられる。
【0020】前記液晶表示素子13,15,17はいず
れも同一のツイスト角θTおよびリターデーションΔn
dを有し、液晶材料の周知の組成の選択により、前述し
たようにシアン色、黄色およびマゼンタ色の発色に最適
化するように定められる。
【0021】図2は液晶表示素子13の断面図である。 液晶表示素子13は一対のガラス基板19,20を備え
、それらの対向する表面にはそれぞれ帯状の表示電極2
1,22が複数列ずつ交差して形成される。各表示電極
21,22を被覆する配向膜23a,23bの間にスー
パーツイステッド形の液晶層24が介在される。このよ
うな液晶表示素子13の構造は他の液晶表示素子15,
17においても同一であり、液晶層24の前記組成など
を適宜選択することにより、前述したようなたとえばシ
アン色、黄色、マゼンタ色の発色に最適化される。
【0022】図3は液晶表示装置11の光学的特性を示
す図である。図1〜図3を併せて参照して、偏光子12
,14、リターデーションフィルム31、および偏光子
16,18の矢符A1,A2,A3,A4,A5はそれ
ぞれ偏光方向すなわち透過軸方向あるいはリターデーシ
ョンフィルム31の延伸方向を表す。液晶表示素子13
の矢符B1,B2は液晶表示素子13のカラー偏光子1
2側および偏光子14側の液晶の分子配向方向をそれぞ
れ表す。同様に液晶表示素子15の矢符B3,B4は偏
光子14,16側の液晶の分子の各配向方向を表し、液
晶表示素子17の矢符B5,B6は偏光子16側および
カラー偏光子18側の液晶の分子の各配向方向を表す。
【0023】前記図3は液晶表示装置11をカラー偏光
子18側から見て前記透過軸方向などが水平方向から成
す角度を示すものである。偏光子12,14,16,1
8の偏光方向A1,A2、リターデーションフィルム3
1の一軸延伸方向A3、偏光子16,18の偏光方向A
4,A5の成す角度θ1〜θ5の数値例を下記表1に示
す。
【0024】
【表1】
【0025】一方、本実施例では液晶表示素子13,1
5,17のリターデーションおよびツイスト角を、
【0
026】
【数1】Δnd=1.0±0.1(nm)
【0027】
【数2】θT=220°〜270° に定める。また液晶表示素子13,15,17の液晶分
子の配向方向B1,B3,B5は偏光子12,14,1
6の偏光方向A1,A2,A4とそれぞれ平行に選ばれ
る。また前記リターデーションフィルム31のリターデ
ーションは、
【0028】
【数3】Δnd=200〜400(nm)のように選ば
れる。
【0029】また各液晶表示素子13,15,17には
それぞれ信号源25,26,27が接続され、表示すべ
きカラー画像のシアン色成分、黄色成分およびマゼンタ
色成分に対応する駆動信号をそれぞれ発生して液晶表示
素子13,15,17を表示駆動する。
【0030】図1の構成において、カラー偏光子12と
液晶表示素子13および偏光子14が第2カラー液晶表
示パネルとしてのシアン用表示パネル28を構成し、偏
光子14、液晶表示素子15、リターデーションフィル
ム31および偏光子16が第1カラー液晶表示パネルと
しての黄色用表示パネル29を構成し、偏光子16、液
晶表示素子17およびカラー偏光子18が第2カラー液
晶表示パネルとしてのマゼンタ用表示パネル30を構成
する。
【0031】以下に、本実施例の液晶表示装置11を構
成する原理について説明する。
【0032】図4、図5および図6はシアン用表示パネ
ル28、黄色用表示パネル29およびマゼンタ用表示パ
ネル30の分光特性を説明するグラフである。各図にお
ける破線で示すラインL1,L2,L3はシアン色、黄
色およびマゼンタ色の理想的な分光特性をそれぞれ表す
。一方、各図におけるラインC1,C2;Y1,Y2;
M1,M2は、本実施例の液晶表示装置11の各表示パ
ネル28,29,30が実現する後述する分光特性との
対比のために示すものである。
【0033】すなわち図4のラインC1,C2は、カラ
ー偏光子12としてシアン色のカラー偏光子を用い、液
晶表示素子13としてシアン色の発色のための組成と、
前述した共通のツイスト角およびリターデーションを有
していない通常のSTN型液晶表示素子を用い、偏光子
14として無着色の偏光子を用いた場合の分光特性を示
している。
【0034】このようなシアン用表示パネルは、オン時
(選択電圧印加時)では図4ラインC1のように、全波
長領域に亘る分光特性を有し、たとえば白色の光源光を
そのまま透過する。一方、オフ時(非選択電圧印加時)
では、図4ラインC2の特性となり、ラインL1の特性
に近付く。しかしながらこのラインC2の特性では、理
想特性L1と比較して図4に斜線を付して示すズレ領域
31が存在しており、赤色領域で漏れ光を生じさせ、分
光特性を劣化させることが判る。
【0035】図5のラインY1,Y2は、偏光子14と
して黄色のカラー偏光子を用い、液晶表示素子15とし
て黄色の発色のための組成と、前述した共通のツイスト
角やリターデーションを有さず、かつリターデーション
フィルム31を配設していない通常のSTN型液晶表示
素子を用い、偏光子16として無着色の偏光子を用いた
場合の黄色用表示パネルの分光特性を示す。このような
黄色用表示パネルのオン時ではラインY1の特性を示し
、白色光をそのまま透過する。一方、オフ時ではライン
Y2の特性を有し、黄色を発色する。
【0036】ここで、現在用いられている黄色のカラー
偏光子は、偏光度が不充分であり、ラインY1,Y2に
示されるように良好なコントラストを有するカラー表示
が実現できないことが判る。
【0037】図6ラインM1,M2は偏光子16として
無着色の偏光子を用い、液晶表示素子17としてマゼン
タ色を発色するための組成と、前述した共通のツイスト
角やリターデーションを有していない通常のSTN型液
晶表示素子を用い、カラー偏光子18としてマゼンタ色
のカラー偏光子を用いて構成したマゼンタ用表示パネル
の分光特性を示している。このようなマゼンタ用表示パ
ネル17はオン時にはラインM1の特性を有し、白色光
をそのまま濾過する。オフ時にはラインM2の特性を有
する。この場合も理想特性L3との間で比較的大きなズ
レ領域32が存在しており、黄色領域で漏れ光を生じさ
せ、シアン用の場合と同様に分光特性を劣化させること
が判る。
【0038】〈本実施例の原理〉本実施例では、多色カ
ラー表示を実現するためのシアン色、黄色およびマゼン
タ色の発色を、基本的には前記各表示パネル28,29
,30に含まれる一方の偏光子をそれぞれシアン色、黄
色およびマゼンタ色とし、他方側の偏光子をコントラス
トの向上の点で無着色の偏光子として実現しようとする
ものである。しかも液晶表示素子13,15,17をリ
ターデーションとツイスト角とが同一であるようにする
ために、リターデーションフィルム31を用いるもので
ある。しかしながら、いずれの色のカラー偏光子も前述
したように分光特性および偏光度の点で色純度およびコ
ントラストに問題を有しており、採用することは困難で
ある。
【0039】一方、本実施例におけるいずれの表示パネ
ル28,29,30であってもコントラストおよびオン
時における白色の色純度の点から、用いられるカラー偏
光子と組合わされる他方の偏光子は無着色とする必要が
ある。このため本実施例では、前述したように黄色表示
パネル29を表示パネル28,29,30の中央に配置
し、無着色の偏光子14,16がシアン用表示パネル2
8およびマゼンタ用表示パネル30の偏光子を兼ねるよ
うにしている。
【0040】シアン用表示パネル28について図3のラ
インC1,C2を参照して説明したように、シアン色の
カラー偏光子(例としてサンリッツ社製CC2  B1
8SL)は分光特性が不充分である。このため前述した
ように共通値でカラー偏光子12に青系統色のカラー偏
光子を用い、液晶表示素子13のツイスト角θTおよび
リターデーションΔndを後述するように最適化してシ
アン色に関する良好な分光特性を実現するようにしてい
る。
【0041】マゼンタ用表示パネル30についても、同
様にマゼンタ色のカラー偏光子は分光特性が不充分であ
る。したがってカラー偏光子18として赤系統色のカラ
ー偏光子(例として日東電工社製NPF−Q10R)を
用い、液晶表示素子17の前記ツイスト角θTおよびリ
ターデーションΔndを後述するように共通値で最適化
して、マゼンタ色に関する良好な分光特性を実現するよ
うにしている。
【0042】したがって本実施例では、黄色用表示パネ
ル29については、STN型の液晶表示素子における複
屈折の干渉色を利用し、用いられる一対の偏光子14,
16(例として日東電工社製G1225Du)を無着色
とし、液晶表示素子15を黄色に関する良好な分光特性
が得られるように組成を選び、前述のようにそのツイス
ト角θTおよびリターデーションΔndを最適値に共通
化すると共に、リターデーションフィルム31(例とし
て日東電工社製NPF−RF300)で光学的特性を補
償して黄色に関する良好な分光特性を実現した。
【0043】上述したような分光特性を実現できるシア
ン用表示パネル28、黄色用表示パネル29およびマゼ
ンダ用表示パネル30の構成方法を以下に説明する。
【0044】〈各表示パネルの構成例〉(1)シアン用
表示パネル28の構成法本来シアン色であるべきカラー
偏光子12は、シアン色を良好に発色する技術が得られ
ていないため、青系統色のカラー偏光子が選ばれる。図
7はカラー偏光子12の特性を説明するための分光特性
を示すグラフである。シアン色の理想的な分光特性はラ
インL1で示される。色純度の改善は図7の赤色を含む
波長領域LRを漏れ光がないように遮断することである
。このとき緑色のカラー偏光子を用いてラインL4で示
す分光特性を実現する場合が考えられるが、この場合、
理想特性L1との間で斜線を付して示すズレ領域33が
存在して分光特性を劣化させることが確認された。この
ため本実施例では前述したように青色系統のカラー偏光
子12を用いて、青色を含む波長帯域LBの光を透過す
る図8のラインL5に示す分光特性を実現させる。
【0045】本実施例では、このような分光特性を有す
るカラー偏光子12に対して、液晶表示素子13のツイ
スト角θTおよびリターデーションΔndを最適化し、
液晶表示素子13の複屈折における干渉色を利用してシ
アン用表示パネル28としてシアン色に関する良好な分
光特性を実現する。シアン用表示パネル28の分光特性
を図4に示す理想特性L1に可及的に近付けている。
【0046】図4ラインC3の特性とするために、液晶
表示素子13のツイスト角θTおよびリターデーション
Δndを下記表2のように選べば良いことが実験により
確認された。なお、下記表2には表示パネル29,30
がそれぞれ黄色およびマゼンダ色の分光特性に関して、
図5および図6の理想特性L2,L3に可及的に近付く
ための条件も併せて示す。
【0047】
【表2】
【0048】本実施例では表示パネル18,30のツイ
スト角θTおよびリターデーションΔndが重複する数
値範囲を有することに着目し、表示パネル28,30の
液晶表示素子13,17のツイスト角とリターデーショ
ンとを、前述したように共通化する。更に表示パネル2
9の液晶表示素子15のツイスト角およびリターデーシ
ョンを液晶表示素子13,17と共通化する。これに伴
う表示パネル29の特性の低下を、前述したリターデー
ションフィルム31を用いることで補償するものである
【0049】図8は液晶表示装置11において、液晶表
示素子13の前記リターデーションΔndを1.0と0
.9とに設定して液晶表示装置11の色純度の変化を測
定したCIE色度図である。○記号による特性L4はリ
ターデーションΔnd=1.0の場合であり、△記号に
よる特性L5はリターデーションΔnd=0.9の場合
である。この色度図から明らかなように、リターデーシ
ョンΔnd=1.0と設定した場合に色純度が格段に良
好であることが理解される。
【0050】(2)黄色用表示パネル29の構成法黄色
のカラー偏光子は前述したように偏光度が不十分であり
、コントラストが良好な表示が実現できない。このため
に偏光子14,16を無着色とし、液晶表示素子15の
ツイスト角およびリターデーションを、液晶表示素子1
3,17と共通化し、かつリターデーションフィルム3
1を用いて、表示パネル29を黄色の発色が良好である
ように補償する。
【0051】本件発明者は、このようなリターデーショ
ンフィルム31を用いて前述した調整が可能であること
を実験によって確認した。この実験結果を図9に示す。 図9ラインL10は本実施例の前述した構成を有する黄
色用表示パネル29において、オン時の分光特性であり
、破線で示すラインL12はオフ時の分光特性である。
【0052】一方、ラインL11は前述した構成の液晶
表示素子15に加え、偏光子14として前記偏光角θ2
=92°±10°に選び、偏光子16として偏光角θ4
=68°±10°に設定し、リターデーションフィルム
31を用いていない構成の黄色用表示パネルのオン時の
分光特性を示す。この対比用の表示パネルのオフ時の分
光特性は前記ラインL12と一致する。すなわち本実施
例の構成を有する黄色用表示パネル29は、オン時の透
過光強度が格段に増大しており、液晶表示装置11の全
体のコントラストも向上する。
【0053】(3)マゼンタ用表示パネル30の構成法
カラー偏光子18は、マゼンダ色を良好な色純度で発色
するカラー偏光子が得られないため、赤系統色のカラー
偏光子17を用いる。図10はカラー偏光子17の特性
を説明するグラフである。マゼンダ色の理想的な分光特
性はラインL3で示される。
【0054】色純度を向上するには緑色を含む波長帯域
LGの光を漏れ光がないように遮断することである。こ
のためにたとえば青色のカラー偏光子を用いて、ライン
L5に示す分光特性を得る構成が考えられるが、現行の
青色のカラー偏光子の分光特性L5では赤色の波長帯域
LRを透過せず、マゼンタ色の発色が不可能となる。ま
た、理想特性L3との間でズレ領域34が発生し、色純
度を低下させてしまう。このため赤系統色のカラー偏光
子18を用いて、図10の2点鎖線L6で示される分光
特性を得るようにしている。
【0055】この赤色系統のカラー偏光子18は赤色の
波長帯域LRを透過するばかりでなく、青色の波長帯域
LBもある程度透過する特性を有している。ただし、こ
のままでは波長帯域LR,LBに基本的な透過光量の差
があり、マゼンタ色の色純度が悪い。このため本実施例
では液晶表示素子17の特性を後述するように共通のリ
ターデーションとツイスト角とで最適化することにより
、マゼンタ用表示パネル30における前記波長帯域LR
,LBの透過光量を均等にし、マゼンタ色の色純度を向
上している。また、これによれば前述したような誤差領
域34を生じないようにできる。
【0056】本実施例では、赤系統色のカラー偏光子1
8の分光特性を補償するために、液晶表示素子17のツ
イスト角θTおよびリターデーションΔndを、前述し
たように共通量で最適化する。これによりマゼンタ用表
示パネル30のオフ時の分光特性は、図6のラインM3
に示される分光特性とすることができ、色純度を格段に
向上できる。
【0057】上述したように構成された液晶表示装置1
1は、後述するように白色、シアン色、黄色、マゼンダ
色、赤色、緑色、青色および黒色(以下、それぞれW,
C,Y,M,R,G,B,BLと略記する)を図11に
示す減法混色の原理により実現するものである。
【0058】〈多色カラー表示構成例〉図12は液晶表
示装置11が前記8色の多色カラー表示が可能であるこ
とを説明する図である。図12(1)に示す液晶表示装
置11のシアン用表示パネル28側から、たとえば白色
Wの光源光が入射し、黄色用表示パネル29およびマゼ
ンダ用表示パネル30をこの順に透過する場合を説明す
る。図12(2)に示されるように、白色光Wは、シア
ン用表示パネル28のオン動作およびオフ動作に対応し
て、それぞれ白色光Wおよびシアン色光Cが得られる。
【0059】つぎにシアン用表示パネル28からの光は
、黄色用表示パネル29のオン動作およびオフ動作にそ
れぞれ対応して、白色、黄色、シアン色および緑色が得
られる。これらの色の光はマゼンダ用表示パネル30の
オン動作およびオフ動作に対応して、白色光W、マゼン
ダ色M、黄色Y、赤色R、シアン色C、青色B、緑色G
および黒色BLの色の光として出射する。
【0060】このようにして液晶表示装置11では、8
色の多色カラー表示が可能となる。しかも本実施例では
従来技術と比較し、カラーフィルタを用いないため、表
示明度をたとえば1/200デューティ程度の駆動にお
いて、光源光の光透過率を10%程度にできるまで向上
でき、コントラストCR=10となる程度にまで改善で
きる。
【0061】〈本実施例の効果〉本実施例の液晶表示装
置11は、通常のSTN型液晶表示装置を製造する工程
を用いて製造でき、たとえばカラーフィルタを形成する
ための製造装置など特段の製造工程を付加する必要がな
く、製造が容易である。また液晶表示素子としてTN型
より、コントラストが良好なSTN型を用いているため
、高デューティ駆動が可能であり、大サイズの画面を実
現できる。
【0062】更に、各表示パネル28〜30に用いられ
ている液晶表示素子13,15,17を共通の構成とす
ることができるので、これらの液晶表示素子13,15
,17をたとえばシアン色、黄色およびマゼンタ色の発
色を良好に行うようにリターデーションおよびツイスト
角を個別に調整する場合と比較し、製造工程が格段に簡
略化されると共に、リターデーションおよびツイスト角
を個別に調整された複数種類の液晶表示素子を準備する
必要が解消され、構成および部品点数が格段に簡略化さ
れる。
【0063】カラーフィルタを用いる従来例と比較し、
画素の分解能が3倍になるため格段に高密度の表示が可
能となる。カラー偏光子12,18の分光特性は、液晶
表示素子13,17の分光特性を前述のように補償でき
る範囲であればよく、分光特性の精度が緩和され製造工
程が容易となる。
【0064】前述の実施例において、液晶表示素子13
,17を入換え、かつカラー偏光子12,18を入れ換
えた構成についても前述の効果は成立する。
【0065】〈他の実施例〉図13は本発明の他の実施
例の構成を示す系統図である。本実施例の液晶表示装置
11aは、たとえば黄色用表示パネル29とマゼンダ用
表示パネル30とから構成される。これによれば図13
(2)に示されるように、白色の光源光Wに基づいて白
色W,マゼンダ色M、黄色Y、赤色Rの4色のカラー表
示が可能となる。このような変形例についても前述した
効果と同様な効果を達成できる。また、前記マゼンダ用
表示パネル30に代えて、シアン用パネル28を用いて
も同様である。
【0066】前述の各実施例では、シアン用表示パネル
28、黄色用表示パネル29およびマゼンタ用表示パネ
ル30では、オン動作およびオフ動作の2値表示を行い
、前記8色の多色カラー表示を行うようにしているが、
各表示パネル28〜30においてそれぞれ階調表示を行
うようにすれば、液晶表示装置11,11aで発色でき
る色の種類をさらに増大することができる。
【0067】前記リターデーションフィルム31は高分
子材料からなるシート体に限らず、同一のリターデーシ
ョンを有する液晶表示素子から構成されても良く、その
構成および材料はなんら限定されるものではない。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明に従えば、従来技術
で説明したカラーフィルタを用いる技術に比べ、減法混
色にてカラー表示を行うため、明度の高い表示を実現で
き、またコントラストを改善できる。またカラー液晶表
示素子としてスーパーツイステッドネマティック形を用
いており、ツイステッドネマティック形液晶表示素子を
用いる従来技術に比較し、高デューティ駆動が可能であ
り、従来より大サイズの画面表示が実現できる。またカ
ラーフィルタを用いる従来技術と比較し、画素の分解能
を3倍に向上できるため表示精度を向上でき、視認性が
格段に向上される。
【0069】また用いられる第1および第2液晶表示素
子を同一の光学的特性を有する単一種類の構成に設定で
きるので、第1および第2液晶表示素子毎に光学的特性
を調整する作業が不要となり、またこのように光学的特
性が調整された液晶表示素子を複数種類準備する必要が
解消され、製造工程および構成が格段に簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の液晶表示装置11の構成を
示す系統図である。
【図2】液晶表示素子13の断面図である。
【図3】液晶表示装置11の光学的構成を示す図である
【図4】シアン用表示パネル28の分光特性を説明する
グラフである。
【図5】黄色用表示パネル29の分光特性を説明するグ
ラフである。
【図6】マゼンタ用表示パネル30の分光特性を説明す
るグラフである。
【図7】カラー偏光子12の分光特性を説明するグラフ
である。
【図8】シアン用表示パネル28の色純度を説明するC
IE色度図である。
【図9】実験結果を示すグラフである。
【図10】カラー偏光子18の分光特性を説明するグラ
フである。
【図11】減法混色を説明する図である。
【図12】本実施例の多色表示動作を説明する図である
【図13】本発明の他の実施例の構成と多色表示作用と
を説明する図である。
【図14】従来例を説明する図である。
【符号の説明】
11,11a  液晶表示装置 12,18  カラー偏光子 13,15,17  液晶表示素子 14,16  偏光子 28  シアン用表示パネル 29  黄色用表示パネル 30  マゼンタ用表示パネル 31  リターデーションフィルム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  スーパーツイステッドネマティック型
    液晶表示素子と偏光板とを交互に配置して成るとともに
    、各液晶表示素子とその両側に隣接する一対の偏光子と
    から成る少なくとも3種類の第1、第2および第3カラ
    ー液晶表示パネルが順次配列されたカラー液晶表示装置
    もしくは上記第1および第2カラー液晶表示パネルが順
    次配列されたカラー液晶表示装置、あるいは上記第2お
    よび第3カラー液晶表示パネルが順次配列されたカラー
    液晶表示装置であって、上記第2液晶表示パネルの液晶
    表示素子の第3カラー液晶表示パネル側に複屈折性を有
    する光学部材と、無着色の偏光子とを順次配設したこと
    を特徴とするカラー液晶表示装置。
JP2418999A 1990-12-29 1990-12-29 カラー液晶表示装置 Pending JPH04234725A (ja)

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