JPH04231898A - 気水分離を改良した沸騰水型原子炉 - Google Patents

気水分離を改良した沸騰水型原子炉

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JPH04231898A
JPH04231898A JP3152256A JP15225691A JPH04231898A JP H04231898 A JPH04231898 A JP H04231898A JP 3152256 A JP3152256 A JP 3152256A JP 15225691 A JP15225691 A JP 15225691A JP H04231898 A JPH04231898 A JP H04231898A
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JP
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core
core shroud
trough
water
reactor
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Application number
JP3152256A
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Inventor
Douglas Marvin Gluntz
ダグラス・マービン・グランツ
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General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
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Publication date
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    • G21NUCLEAR PHYSICS; NUCLEAR ENGINEERING
    • G21CNUCLEAR REACTORS
    • G21C15/00Cooling arrangements within the pressure vessel containing the core; Selection of specific coolants
    • G21C15/16Cooling arrangements within the pressure vessel containing the core; Selection of specific coolants comprising means for separating liquid and steam
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、いわゆる沸騰水型水冷式核分
裂原子炉に関する。沸騰水型原子炉は、原子炉冷却水が
熱発生用核分裂性燃料から成る炉心を通過して循環させ
られることにより熱エネルギを上記核分裂性燃料から冷
却水へ伝達し、これにより炉心において2相気水混合物
を発生する水蒸気発生プラントを構成する。燃料炉心か
ら流出した2相気水混合物は、その各相に分離される。 水蒸気は水蒸気駆動タービンおよびその他の機器に使用
するために原子炉から送出され、水は補給水とともに燃
料炉心に再循環される。
【0002】
【発明の背景】動力発生運転のために使用される代表的
沸騰水型原子炉においては、原子炉冷却水は、熱発生用
燃料炉心の下方に配置された炉心入口プレナムから、燃
料炉心自体を上方へ通過し、燃料炉心を構成する複数の
燃料集合体を通過した冷却水を全て集めるように機能す
る燃料炉心上方の炉心上側プレナム領域を更に通過し、
その後、炉心上側プレナムの上方の気水領域を更に上方
へ通過して、最後に環状下降部と名づけられた領域内を
燃料炉心の外側で下方に流れて炉心下側プレナムへ戻る
流路を絶え間なく循環される。原子炉が自然循環沸騰水
型原子炉として設計されている場合には、燃料炉心の外
側の上記最後の流路は何ら中断されていない。燃料炉心
の高さより上方および下方へ若干延びた、燃料炉心を包
囲する円筒形シュラウドが燃料炉心を通過する上向きの
流れと炉心下側プレナムへの下向きの流れとの間に位置
している。原子炉が強制循環型である場合は、ポンプ機
構が、炉心シュラウドの外側の流路に沿って配置されて
、炉心下側プレナム領域内に存在する圧力ヘッドを増大
させる。
【0003】動力発生運転中の沸騰水型原子炉内の冷却
水は、燃料炉心の入口において、過冷液体の形で存在す
る。この過冷液体は、環状下降流路内で2つの流れを混
合すること、すなわち、原子炉の運転圧力状態との関連
において大過冷容量を有する給水流れと、燃料炉心の出
口よりも下流において生じる2相気水混合物の分離によ
り生じた飽和液体流れとを混合することにより発生され
る給水流れは、原子炉水蒸気出力の質量流量と一致する
ように制御される質量流量を有しているので、原子炉内
の冷却水インベントリおよび水位は、公称的に変わらな
い。上述の分離された飽和液体流れは、典型的には、給
水流れの質量流量の数倍の質量流量を有するので、炉心
下側プレナム内に達した混合流れの温度は、給水の入口
状態よりも冷却水の飽和状態に近い。
【0004】原子炉冷却水が燃料炉心を通過するにつれ
て、熱は燃料集合体から冷却水に伝達される。冷却水は
、水蒸気と水との2相気水混合物として燃料炉心から流
出する。該2相気水混合物の割合は、例えば、燃料炉心
の出力、給水中の過冷却容量、燃料炉心の構造および浸
水表面によって与えられる流体力学的全流体抵抗、およ
び、炉心のそれぞれの燃料集合体へ冷却水が入る直前の
流れに対する絞りを表わす開口量によって変化する。
【0005】沸騰水型原子炉の従来の燃料集合体は、束
にしたロッドのような多数の燃料ユニットから成り、束
は流れが長さ方向に通過するようにした開口端部を有す
るチャネルによって包囲される。これらのチャネルで囲
んだ燃料ユニット束は、互いに隔置されて、制御棒のブ
レードを挿入するための中間空間を形成する。この結果
、各バンドル内において複数の熱発生用燃料ユニットの
近傍外に冷却水バイパス流れのための広い領域が存在す
る。
【0006】バイパス流れの冷却水は、燃料から発する
高エネルギに密に出会うことなく燃料炉心を通過し、多
分少量の水蒸気を含む飽和液体を実質的に構成して炉心
上側プレナムに入る。このバイパス流出液は、燃料炉心
を構成するそれぞれの燃料集合体から出た2相気水混合
物と一緒になる。これら2つの流出液は、炉心上側プレ
ナム内で急速に混り合い、大量の水を含み全体に亘って
混り合った気水混合物を生じる。
【0007】炉心シュラウドによって取巻かれた燃料炉
心から上昇した2相気水混合物としての循環冷却水は、
燃料の出力、燃料炉心に上向きに入る冷却水中の過冷却
容量、燃料の形状および浸水表面によって与えられる流
体力学的全流体抵抗、および燃料炉心への冷却水流入直
前の流体流れに対する絞りを表わす開口量を含む複数の
要因に応じて気水の割合が変化する。
【0008】燃料炉心内で発生した、冷却水に混入した
水蒸気泡を含む上記2相気水混合物は、炉心シュラウド
上端と隣合った上記炉心上側プレナム領域に到達した時
、水蒸気と水との別々の成分へ分離される。水蒸気は軽
い方の成分であって連続した飽和水内に混入した気泡の
形で存在するので、浮力によって気水混合物の自由表面
へ浮上する。水蒸気泡は自由表面から脱出する。他方、
水は気水混合物の重い方の成分であって、水蒸気泡が脱
出することによって自由表面の真上に発生した密な水分
を含む薄い水蒸気層を除いて、その位置に停まる。
【0009】このようにして選別され気水混合物中に残
った水は、燃料炉心から流出して炉心シュラウド内を上
昇した気水混合物を含む循環冷却水によって連続的に移
動させられる。これにより、水は、炉心シュラウドの上
縁または上端の上方において、横方向外方へ偏向される
。この偏向された水が炉心シュラウドの上縁の上方にお
いて外方へ移動するにつれて、循環冷却水の混合物のな
い表面の方へ浮上する水蒸気泡は、横方向に流れる水に
よって一緒に押し流される。炉心シュラウドの周辺領域
内を浮上する水蒸気泡は、上記横方向冷却水流れによっ
て包囲されて一緒に搬送され易い。また、水蒸気泡は、
代表的な場合、炉心上側プレナム領域内における燃料炉
心からの上向きの流れの体積の約80%を構成するので
、偏向される水蒸気の量は大きい。また、水成分の横方
向流速は、炉心シュラウドの中心からの距離が大きくな
るに従って増大する。したがって、水成分によって加速
された最高横移動速度は、炉心シュラウドの周辺で生じ
る。
【0010】確立されたポテンシャル流れ理論によれば
、混合物のない表面から炉心シュラウドの上縁まで真直
ぐ下方に向って漸次接近する垂直上の種々の位置におい
て、水成分の横方向流速は炉心シュラウドの上縁に接近
したところで最高速となり、水の横方向流速は同一直径
に沿った順次高い位置において順次低くなる。これらの
条件に基づいて、その時の最高速度で横方向に流れる水
成分は、炉心シュラウド内を上昇する気水混合物と衝突
する。これにより、気水混合物中の相当量の水蒸気泡は
、炉心シュラウドの上縁の上方において横方向外方へ押
し流され、循環冷却水流れと一緒に炉心シュラウドの外
側の環状下降流路内へ下降する。
【0011】循環冷却水と一緒に環状下降部内に巻き込
まれた水蒸気は、流入した補給冷却水と一緒になった時
、急速に液化される。水蒸気は、極めて高い単位質量当
り熱エネルギを有するので、例えば、ドーデワードの自
然循環原子炉が経験した1.7重量%のみの水蒸気キャ
リオーバのような少量の水蒸気キャリオーバですら、全
体に亘って混り合った循環水の有効冷却容量をかなり減
少させる。この「水蒸気加熱」冷却水が燃料炉心に入っ
たとき、この冷却水の意図せずに加わった熱エネルギは
、有効冷却容量を減少させる結果となる。これにより、
水蒸気泡の発生を伴う沸騰は、燃料炉心への冷却水流入
箇所により近い個所、すなわち上向きの循環冷却水を有
する燃料炉心のより低い個所で始まる。
【0012】燃料炉心に入る冷却水の上記水蒸気キャリ
オーバによる加熱は、原子炉運転に幾つかの面倒な状態
を引起こす。例えば、早期沸騰および水蒸気泡の形成に
よって燃料炉心内でボイドの発生が増大するにつれて、
より大きな不可逆的圧力降下が燃料炉心内で生じる。こ
れにより、再循環流れの通行が妨害される。また、冷却
水のボイド含有量が高くなるほど、中性子減速の低下に
基づく負の反応度を増大させる。これに合わせて、制御
棒は、燃料炉心からより多く引き抜かなければならない
。これによって、不利な効果の中でも、とりわけ、与え
られた炉心初期濃縮度に対する燃料燃焼長さが短くなる
【0013】
【発明の要約】本発明は、沸騰水型核分裂原子炉プラン
ト内にあり循環冷却水から水蒸気を分離する改良装置を
構成する。本発明は、熱発生用燃料炉心と表面積拡大手
段を備えた周囲のシュラウドとから浮上する水蒸気泡と
水との混合物から成る循環冷却水の流速を減速するため
の新規構造物を含む。
【0014】
【発明の目的】本発明の主な目的は、沸騰水型核分裂原
子炉用の改良した気水分離手段を提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、原子炉運転および原
子炉運転効率を改良する気水分離手段を有する沸騰水型
核分裂原子炉を提供することである。
【0016】本発明の更に他の目的は、燃料炉心を通過
して循環する冷却水に混入して該循環冷却水とともに搬
送される水蒸気の量を減少させる特有の気水分離装置を
有する沸騰水型核分裂原子炉を提供することである。
【0017】本発明の更に他の目的は、再循環冷却水の
温度制御を改良する沸騰水型核分裂原子炉用気水分離手
段を提供することである。
【0018】
【詳しい説明】本発明は、原子炉運転の全有効性および
全効率に寄与し、沸騰水型核分裂原子炉プラントの運転
において冷却水からの水蒸気の分離を改善するための特
有の手段を構成する。
【0019】図面、特に、図1を参照すれば判るように
、沸騰水型核分裂原子炉プラント10原子炉圧力容器1
2は、環状分配器16を介して原子炉圧力容器12内へ
炉再循環冷却水の補給部分を導入するための給水入口1
4を有する。水蒸気出口18は、例えば、タービンによ
る電力の発生のような適当な仕事に使用される発生蒸気
を原子炉圧力容器12から吐出させるために、原子炉圧
力容器12の上部に設けられている。
【0020】熱発生用核分裂性燃料から成る炉心20は
、その全体が原子炉圧力容器12の全長の中途部におい
て、開口端を有する円筒状の炉心シュラウド22に取巻
かれて原子炉圧力容器12内に配置されている。燃料炉
心20よりかなり上方と下方とに延びた炉心シュラウド
22は、原子炉圧力容器12の周壁よりも内側に隔置さ
れることにより、原子炉圧力容器12の周壁と炉心シュ
ラウド22との間に環状冷却水流路24を形成する。
【0021】燃料炉心20はその下側の炉心支持板26
上に支持され、燃料炉心20の隔置された複数の燃料ユ
ニットの上側部分は、上側スペーサ格子板28によって
定位置に保持されている。燃料炉心20内の燃料の核分
裂反応速度を規制する複数の制御棒30は、核分裂によ
って発生した中性子束を変化させるために必要に応じて
、燃料炉心20の配列された複数の燃料ユニットまたは
燃料束内へ挿入され、また燃料炉心20から引き出され
る。
【0022】燃料炉心20内に上向きに冷却水を循環さ
せることにより熱を除去して水蒸気を発生させるための
入口流路を形成する炉心下側プレナム領域32が燃料炉
心20および炉心支持板26の下方に存在し、炉心シュ
ラウド22により取巻かれている。燃料炉心20から加
熱されて水中に分散した水蒸気泡を含む混合物となって
上方へ流出した冷却水を循環させるための出口チャネル
を形成する炉心上側プレナム領域34が燃料炉心20お
よび上端スペーサ格子板28の上方に重なっている。原
子炉運転において、原子炉プラント10のための冷却水
回路は、給水入口14から受入れられ、環状分配器16
を経て原子炉圧力容器12全周に分配され、燃料炉心2
0を通過した再生冷却水と結合される補給水を連続的に
循環させることから成る。冷却水回路の流れは、原子炉
圧力容器12と炉心シュラウド22との間の環状冷却水
流路24を下方へ通過する。冷却水流れ回路は、炉心シ
ュラウド22の下端において、その下向きの方向を転換
し、炉心シュラウド12の下端をまわって、炉心下側プ
レナム領域32に入り、燃料炉心20を通過するように
炉心シュラウド22内を上昇しつづける。加熱されて液
体中に分散した水蒸気泡を含む2相混合物を幾つかの要
因に基づく種々の割合で構成している冷却水は、燃料炉
心20から流出して炉心上側プレナム領域34内を上昇
する。炉心シュラウド22の上縁38に隣接する領域に
おいて、上向きに流れる水蒸気と水との混合物は、水か
らの水蒸気の浮力による分離作用を受ける。これにより
、水蒸気は、上昇し続けて、炉心シュラウド22の上縁
の上方にある揺動する気液界面36を突き抜けて流出す
る。冷却水から離脱して上昇する水蒸気は、乾燥器(図
示せず)内を上昇し続け、水蒸気出口18を経て原子炉
圧力容器12から出る。同時に、水は、炉心シュラウド
22の上端から出た時に横向きの流れ方向を取り、炉心
シュラウド22の上縁38の上方において水平方向かつ
径方向外方へ流れ、次いで方向を変えて環状冷却水流路
24へ流れる。その後、水は下向きに流れて、給水入口
14から環状分配器16を経て追加された補給冷却水と
一緒になることにより、後続する再循環サイクルを繰り
返す。
【0023】しかし、上述した通り、流路が外向きに曲
がり、炉心シュラウドの上縁の上方を通過することによ
り、高速の水は、水蒸気泡の一部を浮力による上昇コー
スから押し流し、液体流れと一緒に冷却水回路中へ取り
込む傾向がある。
【0024】本発明によれば、上端開口樋形構造物42
が炉心シュラウド22の開口上端を横断方向に掛け渡し
て設けられる。これは炉心シュラウド22内の上向きか
ら、炉心シュラウド22の外部の環状冷却水流路24を
通過する下向きに方向を変えるときの、炉心シュラウド
22の上縁38の上方を流れる循環冷却水の速度を低下
させる。炉心シュラウド22の上縁38の上方において
、全体として水平方向にかつ炉心シュラウド22から径
方向外方へ流れる循環冷却水の速度低下により、(炉心
シュラウド22内の冷却水中を浮力により上昇する)水
蒸気泡が冷却水と一緒に押し流される量を顕著に減らす
【0025】本発明の樋形構造物42は、図1および図
4に示されているように、ほぼ炉心シュラウド22の上
縁38の高さに、炉心シュラウド22の上端部を横断方
向に掛け渡された3面もしくはU字状の上端開口樋形構
造物である。樋形構造物42の上縁は炉心シュラウド2
2の上縁38と同一平面上に存在するべきであり、また
図2に示されているように、樋形構造物42の開口上端
部は炉心シュラウド22の上縁を突き抜けているか、ま
たは該上端部の切り欠きまで延びている。これにより、
樋形構造物42内の流体は、炉心シュラウド22の上縁
38より下の高さにおいて樋形構造物42から流出して
環状冷却水流路24内へ流入することができる。特に、
樋形構造物42の横断形状に対応して炉心シュラウド2
2の上縁の一部が除去されていることにより、樋形構造
物42の開口上端を経て環状冷却水流路24内へ非拘束
の流れが生じるように、各樋形部材40の最外端を炉心
シュラウド22の上端部に接続するか、または該上端部
を突き抜けさせることができる。
【0026】本発明の好適な実施例によれば、図2、3
および4に示されているように、樋形構造物42は、円
筒状炉心シュラウド22の開口上端で掛け渡され、共通
中心部44で交差して結合された複数の樋形部材40か
ら成る。各樋形部材40は共通中心部44から径方向外
向きに全体として水平方向に延びる。典型的には、樋形
構造物42は、共通中心部44から炉心シュラウド22
の上端へ水平方向外向きに放射状に延びるスポーク状の
3本、4本、5本またはそれ以上の樋形部材40から成
る。
【0027】好適な実施例においては、各放射状樋形部
材40は、共通中心部44から外方へ延びるにつれて若
干下方へ傾斜しており、それにより、流体が共通中心部
44から環状冷却水流路24内へ流出するのを容易にす
る。また、放射状樋形部材40の深さがその幅よりも大
きくなることも望ましい。また、樋形部材40が共通中
心部44から外方へ延びるにつれて容積を増すことも望
ましいことである。これは、例えば、図3に示されてい
るように、各樋形部材40の深さおよび/または幅を外
方に向って漸次拡大することにより行うことができる。
【0028】樋形部材40は、燃料炉心20から流出し
て水蒸気の浮力による分離作用を受ける2相気水混合物
の水成分に対して、横方向外方へ延びた逃し流路を形成
する。水成分の相当部分を受入れて環状冷却水流路24
内へ導く樋形部材40の補集作用は、炉心シュラウド2
2の周縁を越えて流出する水成分の体積と速度とを顕著
に低下させる。水成分の流出物の速度が低下することに
より、水成分と一緒に押し長される2相気水混合物中の
水蒸気泡の量が減少する。これにより、水蒸気の浮力に
よる分離を容易とする。
【0029】本発明によってなされた気水分離における
改良により、熱発生用燃料炉心を通る冷却水の温度が最
も効果的な原子炉運転に対して望ましい最適な値よりも
高い温度に意図せずに上昇するような再循環冷却水に伴
う水蒸気キャリオーバおよび循環が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】沸騰水型核分裂原子炉の垂直断面図である。
【図2】図1のI−I線に沿った横断面図である。
【図3】図1のI−I線に沿った他の横断面図であって
、他の実施例を示す。
【図4】図1の核分裂原子炉の一部の斜視図であって、
本発明の改良例を示す。
【符号の説明】
12  原子炉圧力容器 14  給水入口 18  水蒸気出口 20  炉心 22  炉心シュラウド 24  環状冷却水流路 34  炉心上側プレナム 40  樋形部材 42  樋形構造物 44  共通中心部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  冷却給水入口および水蒸気出口を有し
    、熱を発生することにより水蒸気を発生するための核分
    裂性燃料炉心を格納する原子炉圧力容器であって、上記
    燃料炉心が当該原子炉圧力容器内で、当該原子炉圧力容
    器から内側に離れて配置された端部開口円筒状炉心シュ
    ラウドにより取り囲まれ、当該原子炉圧力容器と上記炉
    心シュラウドとの間に環状流路が形成され、これにより
    、熱エネルギを上記燃料炉心から冷却水に伝達して水蒸
    気を発生させることにより水と水蒸気との混合物を発生
    させるために再循環冷却水と一緒に供給された冷却給水
    が、上記炉心シュラウドの外側を下方へ流れ、その後、
    上記炉心シュラウドおよび上記燃料炉心全体内を上方へ
    流れるようになっている原子炉圧力容器と、上記燃料炉
    心の上方に重なり上記炉心シュラウドの上部によって取
    り巻かれた炉心上側プレナム領域と、上記炉心シュラウ
    ドの開口上端に掛け渡され且つ上記炉心シュラウドの上
    端部を突き抜けて延びた少なくとも1個の上端開口樋形
    部材を含み、これにより、上記樋形部材中の流体を上記
    炉心シュラウドの上縁よりも低い高さの所で上記樋形部
    材から上記環状流路内へ流出させるようにした、上記炉
    心シュラウドの上端部に隣接した気水分離器との組み合
    わせから成る、気水分離系を改良した沸騰水型核分裂原
    子炉。
  2. 【請求項2】  上記樋形部材の上縁は、上記円筒状炉
    心シュラウドの上記開口上端とほぼ同じ高さである請求
    項1記載の沸騰水型核分裂原子炉。
  3. 【請求項3】  上記気水分離器は、上記円筒状炉心シ
    ュラウドの上記開口上端に掛け渡された多数の樋形部材
    を含む請求項1記載の沸騰水型核分裂原子炉。
  4. 【請求項4】  上記樋形部材の深さがその幅よりも大
    きい請求項1記載の沸騰水型核分裂原子炉。
  5. 【請求項5】  冷却給水入口および水蒸気出口を有し
    、熱を発生することにより水蒸気を発生するための核分
    裂性燃料炉心を格納する原子炉圧力容器であって、上記
    燃料炉心が当該原子炉圧力容器で、当該原子炉圧力容器
    から内側に離れて配置された端部開口円筒状炉心シュラ
    ウドにより取り囲まれ、当該原子炉圧力容器と上記炉心
    シュラウドとの間に環状流路が形成され、これにより、
    熱エネルギを上記燃料炉心から冷却水に伝達して水蒸気
    を発生させることにより水と水蒸気との混合物を発生さ
    せるために再循環冷却水と一緒に供給された冷却給水が
    上記炉心シュラウドの外側を下方へ流れ、その後、上記
    炉心シュラウドおよび上記燃料炉心全体内を上方へ流れ
    るようになっている原子炉圧力容器と、上記燃料炉心の
    上方に重なり上記炉心シュラウドの上部によって取り巻
    かれた炉心上側プレナム領域と、上記炉心シュラウドの
    上記開口上端に掛け渡され、共通中心部で交差して結合
    された多数の樋形部材を有する樋形構造物から成り、各
    樋形部材が上記共通中心部から径方向外方へ全体として
    水平方向に延び且つ上記炉心シュラウドの上縁部を突き
    抜けており、これにより上記多数の樋形部材内の流体が
    上記炉心シュラウドの上縁よりも低い高さの所で上記環
    状流路内へ上記樋形部材から流出できるようにした、上
    記炉心シュラウドの上端部に隣接した気水分離器との組
    み合わせから成る、気水分離系を改良した沸騰水型核分
    裂原子炉。
  6. 【請求項6】  上記円筒状炉心シュラウドの上記開口
    上端に掛け渡された上記複数の樋形部材は、上記炉心シ
    ュラウドの中心から外方へ向って下方へ傾斜している請
    求項5記載の沸騰水型核分裂原子炉。
  7. 【請求項7】  上記複数の樋形部材の上縁は、上記円
    筒状炉心シュラウドの上記開口上端とほぼ同じ高さであ
    る請求項5記載の沸騰水型核分裂原子炉。
  8. 【請求項8】  上記複数の樋形部材の深さがその幅よ
    りも大きい請求項5記載の沸騰水型核分裂原子炉。
  9. 【請求項9】  上記複数の樋形部材の容積は、上記炉
    心シュラウドの中心から外方へ行くにつれて大きくなっ
    ている請求項5記載の沸騰水型核分裂原子炉。
  10. 【請求項10】  上記複数の樋形部材の深さはその幅
    よりも大きく、上記樋形部材の上縁は上記炉心シュラウ
    ドの開口上端とほぼ同じ高さであり、上記各樋形部材は
    上記共通中心部から外方に向って下方へ傾斜している請
    求項5記載の沸騰水型核分裂原子炉。
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