JPH04225213A - 投影露光装置、投影露光方法、及び回路製造方法 - Google Patents

投影露光装置、投影露光方法、及び回路製造方法

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JPH04225213A
JPH04225213A JP2414038A JP41403890A JPH04225213A JP H04225213 A JPH04225213 A JP H04225213A JP 2414038 A JP2414038 A JP 2414038A JP 41403890 A JP41403890 A JP 41403890A JP H04225213 A JPH04225213 A JP H04225213A
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optical system
lens
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は投影露光装置、特に高精
度の結像特性が要求される半導体集積回路を製造するた
めの投影光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、サブミクロンオーダの回路線幅を
有する超LSIが生産されているが、これに伴って、マ
スクのパターンを半導体ウエハ上に転写露光する光リソ
グラフィー工程に用いられる投影露光装置には、ますま
す高精度な装置が要求されるようになってきている。
【0003】この種の投影露光装置としてはウエハを逐
次移動しながら、拡大マスクのレチクルのパターン像を
縮小投影転写するステッパーが主力となっている。この
ステッパーにはウエハに既に形成された前工程のパター
ンに対して、解像線幅の 1/5〜1/10程度の合わ
せ精度でレチクルのパターンを重ね合わせて投影するこ
とが要求される。また、1つのLSIの製造には通常2
0回から30回程度のリソグラフィー工程が必要なため
、生産性を最適化するために複数台のステッパーが必要
である。 このため、各々のステッパーの投影光学系の歪曲収差、
投影倍率などの結像特性は 0.1μm 程度以下の誤
差で互いに一致させなければならないことは容易に理解
されるところである。
【0004】このため、投影光学系を構成するレンズ素
子間の間隔などは組立時に高精度に調整しなければなら
ない。ところが、ステッパー生産段階において、LSI
生産ラインの各装置の投影光学系の歪(ディストーショ
ン)や倍率を合わせ込むことは実際には困難である。そ
こで、投影光学系のレンズ素子(レンズエレメント)の
うち一部に駆動素子を取り付け、装置がLSI生産ライ
ンに設置された時点で、各装置の倍率や像面歪曲等を精
度良く合わせ込むことが考えられている。
【0005】図5はこの機構の構成を簡略化した図で、
レチクル101のパターンは投影光学系102により、
加工片103上に投影転写される。投影光学系のうち、
レチクル側の3枚のレンズエレメントは駆動可能となっ
ており、図で示すようにレチクル側の2枚のレンズエレ
メントをA群とし、かつレチクル側の3枚のレンズエレ
メントをB群とする。ここで、A群あるいはB群のレン
ズエレメントは、それぞれを一体として、傾斜および上
下方向あるいは横方向の並進移動が可能である。
【0006】図3は、このレンズエレメントの駆動によ
る像の変化の一例を模式的に示している。例えば、レン
ズエレメント(A) および(B) を上から見て図3
(d) のようにRを回転軸として傾斜させる。この場
合、A群のレンズエレメントのみを傾斜したときには図
の(a) のように回転軸Rから離れた像部分が回転軸
Rと垂直な方向に大きく変形する。また、B群のレンズ
エレメントのみを傾斜したときには図の(b) のよう
に回転軸Rに近い像部分が回転軸Rと垂直な方向に大き
く変形する。
【0007】例えば両者を同時に傾斜(ただし(b) 
は逆向き)したときには図の(c) のように両者の効
果を加算したように変位し、台形成分の補正を行うこと
ができる。このように両レンズエレメント群の傾斜方向
及びその量を適当に選択することによって、非対称な歪
成分も補正することが可能である。ここでいう非対称な
歪には、レチクルの傾斜による、いわゆる台形歪も含ま
れている。また、レンズエレメントを上下方向に並進さ
せれば、像の倍率を変えることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに駆動素子によってレンズを微小量、移動あるいは傾
斜させると、それに伴って像面が上下動や傾斜したり、
像面湾曲が生じたりしてしまう。このため、パターンの
合わせ精度は向上できても、焦点外れによる像質の劣化
が生じ、線幅精度(実質的な解像力)が低下するという
問題点があった。
【0009】特に、製造ラインで稼動中にレチクルの傾
斜成分の補正、大気圧変化による補正を行うときに、そ
の度にラインを停止してから、あらためて像面を測定し
再調整を行うことは、生産性の面から考慮して許されな
い。
【0010】本発明はこの様な問題点に鑑みてなされた
もので、像面の傾斜あるいは湾曲による焦点外れを補正
することにより、線幅精度の低下を防止しながら、歪や
倍率を高精度に合わせ込むことを可能にした装置を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点の解決のため
に本発明では、所定のパターンが形成されたマスクを照
明し、該パターンの像を投影光学系を介して、被投影基
板上に所定の結像状態で結像させる投影光学装置におい
て、前記投影光学系の少なくとも一部の光学要素を、前
記投影光学系の光軸方向に移動させるか、あるいは光軸
に対して傾斜させることにより、前記マスクのパターン
の像の結像特性を所定の値に制御する第1の制御手段と
、該第1の制御手段による前記光学要素の駆動に応じて
生じる前記投影光学系の結像面の変化量を演算する演算
手段と、該演算手段により算出された変化量に基づいて
、前記結像面と前記被投影基板とをほぼ一致させる第2
の制御手段とを具備させている。
【0012】
【作用】本発明においては、マスクまたは投影光学系の
レンズ素子駆動量と結像面の変化量との関係に関するデ
ータあるいは計算式等が予め制御部に数式あるいはテー
ブル等として格納されている。演算手段において、上記
データ等に基いてマスクまたはレンズ素子の駆動に応じ
て生じる結像面の変化量を計算によって求め、補正量を
算出する。そして加工片たるウエハの傾斜を検出して傾
斜補正する手段及び焦点合わせ手段に、前記補正量を電
気的あるいは光学的なオフセットとして入力し、変動分
を補正する。しかる後、上記2つの手段を用いて投影光
学系の結像面とウエハ面とをほぼ一致させている。この
ようにして、倍率調整時に生じる像面の傾斜あるいは像
面の湾曲の影響を最小限とすることができる。
【0013】したがって本発明においては、マスクまた
は投影光学系のレンズ素子の駆動に応じて生ずる結像面
の変化をキャンセルすることができるので、常に良好な
結像状態を維持することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は本発明の実施例による投影光学装置(ス
テッパー)の概略的な構成を示す平面図である。図1に
おいて、超高圧水銀ランプ、エキシマレーザ光源等の露
光用の照明光源1は、g線、i線或いは紫外線パルス光
(例えばKrFエキシマレーザ等)のレジスト層を感光
するような波長域(露光波長域)の照明光ILを発生し
、この照明光ILはオプチカルインテグレータ(フライ
アイレンズ)等を含む照明光学系2に達する。
【0015】照明光学系2において光束の一様化、スペ
ックルの低減化等が行われた照明光ILは、メインコン
デンサーレンズ3を通ってミラー4に至り、ここで垂直
に下方に反射されてレチクルRのパターン領域PAを均
一な照度で照明する。レチクルRは水平面内で2次元移
動可能なレチクルステージ5上に載置され、パターン領
域PAの中心点が光軸AXと一致するように位置決めが
行われる。レチクルRの初期設定は、レチクル周辺のア
ライメントマーク(不図示)を光電検出する不図示のレ
チクルアライメント系からのマーク検出信号に基づいて
、レチクルステージ5を微動することにより行われる。
【0016】さて、パターン領域PAを通過した照明光
ILは、両側テレセントリックな投影光学系PLに入射
し、投影光学系PLはレチクルRの回路パターンの投影
像を、表面にレジスト層が形成され、その表面が結像面
IMとほぼ一致するように保持されたウエハW上の1つ
のショット領域に重ね合わせて投影(結像)する。ウエ
ハWはウエハホルダ(θテーブル)12に真空吸着され
、このホルダ12を介してレベリングステージ13上に
保持されており、駆動モータ14により結像面IMに対
して任意方向に傾斜可能となっている。尚、レベリング
ステージ13の構成等については、例えば特開昭62−
274201号公報に開示されている。
【0017】また、レベリングステージ13は駆動モー
タ16により光軸方向(Z方向)に微動可能なZステー
ジ15上に設けられ、さらにZステージ15は駆動モー
タ19によりステップ・アンド・リピート方式で2次元
移動可能なXYステージ15上に載置され、ウエハW上
の1つのショット領域に対するレチクルRの転写露光が
終了すると、次のショット位置までステッピングされる
。XYステージ18の2次元的な位置は干渉計20によ
って、例えば0.01μm 程度の分解能で常時検出さ
れ、Zステージ15の端部には干渉計20からのレーザ
ビームを反射する移動鏡17が固定されている。
【0018】また、図1中には投影光学系PLから一定
間隔あけて機械的に固定され、ITV、CCDカメラ等
の撮像素子によりアライメントマークを拡大観察するオ
フ・アクシス方式のアライメント系28も示されている
。アライメント系28は白色光をウエハ上のアライメン
トマークに照射することによって、ウエハWとほぼ共役
に配置される指標板(焦点板)の指標マークとアライメ
ントマークとを同時に観察するものである。撮像素子か
らの画像信号はアライメント信号処理回路29に入力し
、ここでその信号波形に基づいて指標マークに対するマ
ーク像のずれ量が検出される。主制御部25は、このず
れ量に関する情報とともに干渉計20からの位置情報を
入力し、これらの情報に基づいてアライメントマークの
位置(座標値)を求める。
【0019】さて、次に本実施例の装置において、駆動
素子10,11及びレンズ制御部24とともに、本発明
の第1の制御手段を成す投影光学系PLの構成について
説明する。この第1の制御手段は、複数台のステッパー
間で投影光学系の結像特性をほぼ一致させるとともに、
ウエハの伸縮による各ショット領域の形状歪に対応して
、マスクのパターンの像の結像状態(歪曲収差、投影倍
率等)を所定の値に制御するためのものである。
【0020】投影光学系PLは、その構成要素の一部が
移動可能となっている。図1に示すように、レチクルR
に最も近い第1群のレンズエレメント6,7はレンズ支
持部材30により一体に固定されており、第2群のレン
ズエレメント8はレンズ支持部材31により固定されて
いる。又、レンズエレメント9より下部のレンズエレメ
ントは各々投影光学系PLの鏡筒部32に固定されてい
る(ここで投影光学系PLの光軸AXとはこの鏡筒部3
2に固定されているレンズエレメントの光軸を言うもの
とする)。
【0021】レンズ支持部材31は光軸方向(Z方向)
に伸縮可能な3組の駆動素子11a,11b,11c(
11cは不図示)によって投影光学系PLの鏡筒部32
と連結されている。また、同様にレンズ支持部材30は
3組の伸縮可能な駆動素子10a,10b,10c(1
0cは不図示)によってレンズ支持部材31に連結され
ている。ここでは、レチクルRに近いレンズエレメント
6,7,8を移動可能としており、これらのエレメント
は倍率、ディストーション特性に与える影響が他のレン
ズエレメントに比べて制御しやすい(つまり、他の収差
の悪化が少ない)ものを選択してある。
【0022】尚、レンズエレメントの移動は、投影光学
系PLの他の諸収差(例えば非点収差等)に及ぼす影響
が無視できる範囲内で行うものとする。若しくは、レン
ズエレメント相互の間隔を調整することによって、倍率
、ディストーション特性を制御しつつ、他の諸収差をも
補正するという方法も考えられる。
【0023】又、ショット領域の形状歪に十分対応する
ためには、■他の諸収差を押さえつつレンズエレメント
の移動範囲を大きくする必要があり、■種々の形状歪(
台形、菱形、樽型、糸巻型等)に対応できるようにする
必要がある。このためには移動可能なレンズ群は、2群
構成に限らず■,■の条件を満たすような例えば3群以
上のレンズ群で構成するようにすればよい。
【0024】図2は投影光学系PLを上方(レチクル側
)から見た図で、駆動素子10a,10b,10cは各
々120°ずつ回転した位置に配置されていて駆動素子
10a,10b,10cをレンズ制御部24により独立
制御可能となっている。駆動素子11a,11b,11
cも同様に各々120°ずつ回転した位置に配置されて
いる。10aと11aとはそれぞれ互いに60°ずれた
位置となるように配置されており、10bと11b,1
0cと11cについても同様に各々互いに60°ずつず
れた位置となるように配置されている。
【0025】駆動素子10,11は例えば電歪素子、磁
歪素子を用いる。駆動素子に与える電圧又は磁界に応じ
た駆動素子の変位量は予め求めておくものとする。駆動
素子のヒステリシス性を考慮し、位置検出装置として容
量型位置センサ、差動トランス等を駆動素子の近傍に設
置してやれば、駆動素子に与える電圧又は磁界に対応し
た駆動素子の位置をモニターすることができるので高精
度な駆動が可能である。
【0026】これにより、2群のレンズエレメント(6
,7),8の周辺3点を、投影光学系PLの光軸AX方
向に各々の駆動素子の駆動量に応じて独立に移動させる
ことができる。その結果、各々のレンズエレメント群(
6,7),8を光軸AXに垂直な面に対して傾斜させる
ことが可能となる。尚、レンズはレンズエレメント6,
7,8の仮想的な光軸(傾斜がなかった場合の光軸AX
)を中心として傾斜するものとする。
【0027】ところで主制御部25においては、複数台
のステッパーの投影光学系PLの結像特性等に応じて駆
動素子10,11の駆動量が演算にて算出され、この結
果に対応した駆動指令がレンズ制御部24に送られ、レ
ンズ制御部24は駆動素子10、11を独立に駆動する
。これにより、投影レンズPLの結像特性が所定値に設
定され、各ステッパーでの結像特性がほぼ一致すること
になる。
【0028】さて、上述のように2群構成のレンズ群を
駆動させることにより投影光学系のディストーション特
性を変化させるわけである。これら2つのレンズ群は、
例えば第1群は駆動素子10aと10cの垂直2等分線
を仮想的な回転軸RLとしてレンズエレメントを傾けた
場合、図3(a) に示すように回転軸RLから離れた
像部分を回転軸RLと垂直な方向に大きく変形させるよ
うな特性を持つレンズ群である。そして例えば第2群は
同じ仮想的な回転軸RLでレンズエレメントを傾けた場
合、図3(b) に示すように回転軸RLに近い像部分
を回転軸RLと垂直な方向に大きく変形させる特性を持
つレンズ群である。
【0029】これらのレンズ群の各々は等価的に無数の
仮想的な回転軸を与えることができるから、像変形につ
いても各々無数の方向性を持っている。従って、各々の
レンズ群によって決められた像変形の特定の方向性をベ
クトル和として求めることで、各レンズ群のディストー
ション特性を組み合わせる(ベクトル和を求める)こと
により、台形歪、菱形歪といったウエハの非等方的な形
状歪に対しても投影像を重ね合わせることが可能となる
【0030】又、これらのレンズエレメント6,7,8
を光軸AXと垂直なXY平面内に2次元移動させること
によっても投影光学系のディストーション特性を非等方
的に変化させることができる。この場合、駆動素子はX
Y面内で変位するような方向に配置し、レンズエレメン
トをXY面内に移動可能とすればよい。例えば、X方向
に変位可能な駆動素子2つをX軸に沿って対向する位置
に設け、Y方向に変位可能な駆動素子2つをY軸に沿っ
て対向する位置に設けるものとする。
【0031】次にウエハWと投影光学系PLとの合焦状
態を検出する焦点検出系21について説明する。図1中
には投影光学系PLの結像面IMに向けてピンホール或
いはスリットの像を形成するための結像光束を、ビーム
スプリッター23aを介して光軸AXに対して斜め方向
より供給する照射光学系21aと、その結像光束のウエ
ハWの表面での反射光束をビームスプリッター23bを
介して受光する受光光学系21bから成る斜入射方式の
焦点検出系21が設けられている。
【0032】この焦点検出系21の構成等については、
例えば本願出願人が先に出願した特開昭60−1681
12号公報に開示されており、ウエハ表面の結像面IM
に対する上下方向(Z方向)の位置を検出し、ウエハW
と投影光学系PLとの合焦状態を検出するものである。
【0033】ここで、本実施例では焦点検出系21にお
いて投影光学系のベストフォーカス位置が零点基準とな
るように、センサ制御部26はオフセット信号を受光光
学系21bに出力する。そして、オフセット信号に応じ
て受光光学系21bの内部に設けられた平行平板ガラス
(不図示)の角度を調整し、焦点検出系21の零点キャ
リブレーションを行っておくものとする。この結果、主
制御部25がZステージ15をクローズドループで零点
に制御することによって、すなわち焦点検出系21から
の検出信号に基づき、ステージコントローラ27を介し
てモータ16を駆動することによって、常にベストフォ
ーカス位置とウエハ表面とがほぼ一致することになる。
【0034】さらに、平行光束をビームスプリッター2
3aを介して光軸AXに対して斜め方向より供給する照
射光学系22aと、その平行光束のウエハWの表面での
反射光束をビームスプリッター23bを介して受光する
受光光学系22bから成る水平位置検出系22が設けら
れている。この水平位置検出系22の構成等については
、例えば本願出願人が先に出願した特開昭58−113
706号公報に開示されており、ウエハW上の所定領域
の結像面IMに対する傾きを検出するものである。
【0035】水平位置検出系22においても先の焦点検
出系21と同様に、像面傾斜、像面湾曲まで考慮した投
影光学系PLの最良結像面が零点基準となるように、セ
ンサ制御部26はオフセット信号を受光光学系22bに
出力する。
【0036】つまり、ウエハ表面と最良結像面とが一致
した時に、照射光学系22aからの光束が受光光学系2
2bの内部の4分割受光素子(不図示)の中心位置に集
光されるように、水平位置検出系22のキャリブレーシ
ョンを行っておくものとする。この結果、主制御部25
がレベリングステージ13をクローズドループで制御す
ることによって、すなわち水平位置検出系22からの検
出信号に基づき、ステージコントローラ27を介してモ
ータ14を駆動することによって、常に最良結像面とウ
エハW上の所定領域の表面とがほぼ一致することになる
【0037】ここで、本実施例において主制御部25は
予め試し焼き等により、投影光学系PLの最良結像面(
ベストフォーカス位置も含む)を求め、この最良結像面
に関する情報をセンサ制御部26に出力する。そして、
センサ制御部26が上記情報に対応したオフセット信号
を受光光学系21b,22bの各々に与えることによっ
て、焦点検出系21及び水平位置検出系22に対するオ
フセット設定を行っている。また、ステッパーのイニシ
ャライズ時においてステッパー間の結像特性を互いに一
致させる(以下、マッチングと呼ぶ)場合にも、レンズ
エレメント6、7、8を駆動した後で試し焼き等を行い
、その結像特性をチェックしておくことが望ましい。
【0038】尚、主制御部25はマッチング時における
レンズエレメント6、7、8の初期状態からの駆動量に
関するデータ(駆動素子10、11の変位量)を、初期
データとしてその内部に記憶しておくものとする。また
、マッチング動作においても投影光学系PLの結像特性
が変動し得るので、焦点検出系21及び水平位置検出系
22のキャリブレーションは、レンズエレメント6、7
、8の駆動によるマッチング動作が終了した時点で行わ
れる。本実施例では焦点検出系21及び水平位置検出系
22に対して光学的にオフセットを与えることとしたが
、例えば受光光学系21b、22bからの検出信号の各
々に電気的にオフセットを与えるようにしても構わない
【0039】次に、ウエハ形状歪等に応じてディストー
ションあるいは倍率を補正するときに、レンズエレメン
ト6、7、8の駆動に伴って生じる結像面IMの変動、
すなわち像面傾斜あるいは湾曲を要因とした最良結像面
とウエハ表面とのずれを補正する動作について説明する
【0040】図4(a) は上述したように、レチクル
のパターンの像のディストーションあるいは投影倍率を
制御するために、投影光学系PLのレンズエレメントC
を傾斜したとき、像面傾斜がどのように生じるかを模式
的に描いたものである。この図では結像面IMがレンズ
エレメントCの駆動前(図中に点線で示す)に比べて、
角度θの傾斜が生じている状態が表されている。ただし
、レンズ間隔は変えていないので像面湾曲は生じていな
い。
【0041】本実施例では、レンズエレメント群(6,
7)あるいは(6,7,8)の一方あるいは両者を同時
に駆動したときに、像面がどのように変化するかをあら
かじめ実験もしくはシュミレーション等で求めておき、
上記関係を主制御部25の内部の記憶部等にテーブルも
しくは数式の形で格納しておく。主制御部25は、これ
らのテーブルもしくは数式を用いてレンズエレメント群
の駆動量から、像面傾斜量を計算する。
【0042】この算出された傾斜量はセンサ制御部26
に送られ、キャリブレーション動作と同様に水平位置検
出系22にオフセットが設定される。この結果、所定量
だけ傾斜した結像面が水平位置検出系22の零点基準と
なり、水平位置検出系22の検出信号に基づいてレベリ
ングステージ13を制御することによって、像面に対し
平行な姿勢になるようにウエハが傾斜される。
【0043】一方、像面湾曲は投影倍率を補正するため
にレンズエレメント間隔を変化させたときに生じる。こ
れを模式的に図示したのが図4(b) の例である。同
図において、ディストーションと倍率とを同時に補正し
た場合、例えば本来はキャリブレーション動作によって
上記検出系21、22の基準面41と一致していた結像
面が面42のように変化する。
【0044】このときに、像面傾斜及び像面湾曲に対し
て補正を何も行わない、つまり焦点検出系21及び水平
位置検出系22に対してオフセットを与えなかったとき
、ウエハの面は基準面41に合わされてしまう。しかし
ながら、本発明では、像面傾斜と同様に像面湾曲に対し
ても補正を行う構成となっているため、ウエハの面を面
42から決定される最良結像面43に合わせることがで
きる。
【0045】すなわち、この場合には前述した主制御部
25内の数式等によって像面42の平均的な位置(最良
結像面43)を、例えば最小二乗法もしくは、最大誤差
を最小とする方法等で決定する。この位置43が上記検
出系21、22の零点基準としてセンサ制御部26に指
令される。
【0046】これによって、上記検出系21、22にオ
フセットが設定される。つまり、図4(b) において
基準面41が最良結像面43と一致することになる。尚
、像面湾曲のみが生じる場合には、焦点検出系21に対
してのみオフセットを設定すれば良いことは言うまでも
ない。
【0047】このようにして、レンズエレメント6,7
あるいは6,7,8を駆動してディストーションあるい
は倍率を補正したときに発生する像面傾斜あるいは湾曲
を要因とした最良結像面とウエハ表面とのずれを焦点検
出系21及び水平位置検出系22にオフセットを与える
ことにより補正することが可能となっている。
【0048】さて、上記構成の装置の動作について簡単
に説明する。図1に示すように、主制御部25は露光動
作に先立って、半導体素子が完成するまでに用いられる
全ての露光装置間でのディストーションの差が最小とな
るようにマッチング動作を実行するとともに、その結像
特性のもとで焦点検出系21及び水平位置検出系22の
キャリブレーションを行う。
【0049】この結果、上記検出系21、22の検出基
準面と最良結像面とがほぼ一致し、これら検出系21、
22からの検出信号に基づいてZステージ15及びレベ
リングステージ13を制御すれば、ウエハW上のショッ
ト領域の表面と最良結像面とを正確に一致させることが
可能となる。
【0050】次に、例えば特開昭61−44429号公
報に開示されているように、主制御部25はアライメン
ト系28を用いてウエハ上の複数(3〜15)個のショ
ット領域に附随した2組のアライメントマークの位置を
計測(サンプル・アライメント)した後、これら計測値
に基づいて統計的演算によりウエハ上のショット配列座
標(ウエハステージのステッピング座標)を算出する。
【0051】さらに主制御部25はアライメント系28
を用い、アライメントマークとは別に、例えばショット
領域の4隅に設けられた形状歪計測用パターンの位置を
計測し、この計測結果に基づいてショット領域の形状歪
を算出する。この際、ウエハ上の全てのショット領域に
ついて形状歪を求めても良いが、位置計測に時間を要す
る。
【0052】そこで、本実施例ではウエハ上のショット
領域をいくつかの領域(ブロック)に分割し、各ブロッ
ク内の一部のショット領域のみの形状歪を求めることと
する。尚、各ブロックは形状歪がほぼ同一の性質をもつ
と考えられるように設定することが望ましい。そして、
ブロック毎にそれら計測値を平均化することにより、ブ
ロック単位でショット領域の形状歪を決定する。
【0053】次に主制御部25はブロック毎にその形状
歪に基づいてレンズエレメント6、7、8の駆動量を算
出するとともに、レンズエレメント6、7、8の駆動に
伴って生じる結像面の変化量(像面傾斜、像面湾曲)を
ブロック毎に求め、この演算結果から投影光学系PLの
最良結像面IMを決定する。
【0054】尚、露光動作において主制御部25は、上
記演算結果に従ってブロック毎に、レンズ制御部24に
よりレンズエレメント6、7、8を駆動してその結像特
性を所定値に設定するとともに、センサ制御部26によ
り焦点検出系21及び水平位置検出系22にオフセット
を設定して最良結像面を零点基準とする。
【0055】しかる後、主制御部25は1ショット毎に
上記検出系21、22を用いて最良結像面とショット領
域の表面とをほぼ一致させながら、先に求めたショット
配列座標に従ってウエハステージ18を一義的に移動し
、レチクルパターンの投影像とウエハ上のショット領域
とを順次重ね合わせて露光を行っていく。
【0056】この結果、ウエハ上の全てのショット領域
においてウエハ伸縮による形状歪によらず、レチクルパ
ターンの投影像とショット領域の形状がほぼ一致し、高
精度な重ね合わせ露光を行うことができる。主制御部2
5は1枚目のウエハの重ね合わせ露光が終了した後、先
に記憶しておいた初期データに基づいてレンズエレメン
ト6、7、8の駆動により投影光学系PLの結像特性を
初期値に設定し、以下上記と同様の動作でパターン露光
を行うことによって、全てのウエハにおいて高精度な重
ね合わせが実現できる。
【0057】尚、同一ロット内に収納されたウエハの伸
縮特性はほぼ同じであると考えられるので、ウエハ上の
ショット領域の形状歪の測定は第1枚目のウエハについ
てのみ行い、第2枚目以降のウエハでは1枚目のウエハ
データに基づいてレンズエレメント6、7、8を駆動す
るようにしても良い。
【0058】ここで、本実施例では形状歪測定用パター
ンの位置を実測することによりショット領域の形状歪を
求めることとしたが、形状歪の求め方は任意で良く、例
えばウエハ全体がある傾向をもって変形している場合に
は、アライメント時の統計的演算によって、ショット配
列座標とともに形状歪までも含めて求めることができる
。さらに、ここではブロック毎にレンズエレメントを駆
動してレチクルパターンの投影像の形状を所定値に制御
していたが、例えばウエハ上のショット領域の平均的な
形状歪を求め、露光前に一度だけレンズエレメントを駆
動して投影像の形状を制御しても、1ショット毎に投影
像の形状を制御しても構わない。
【0059】また、レンズエレメントを駆動するたびに
、上記検出系21、22に対してオフセットを設定する
必要はなく、実際にはレンズエレメントの駆動に伴う結
像面の変化量が所定の許容値を超える時のみ、上記検出
系21、22に対してオフセットを設定すれば良い。 この際、上記検出系21、22に対して電気的にオフセ
ットを与えても構わない。
【0060】ここで、例えば装置立ち上げ時の投影光学
系のディストーション特性(初期値)が長期間にわたり
変化することがあり得る。これは製造時に発生した応力
が長期間に開放されるためであて、製造上の管理により
ほとんど防げるが、まれに上記変化が発生することも考
えられる。このような場合においては、上記変化に応じ
てレンズエレメント6、7、8を駆動し、投影光学系の
ディストーション特性(投影倍率等についても同様)を
新たな初期値に設定し直す。
【0061】これによって、上記変化による投影光学系
のディストーション特性の変動をほぼ抑えることができ
、常にディストーションがほとんどない状態が初期値と
して設定されることになる。上記動作を行う際にも、改
めて上記検出系21、22の初期値設定、すなわち上記
検出系21、22に対してオフセットを設定する必要が
ある。
【0062】また、本実施例においては、レンズエレメ
ントの駆動に応じて生じる投影光学系の結像面の変化量
を、レンズエレメントの駆動量の関数として演算にて求
めていたが、実際に結像面の変化量を直接に、逐次測定
、あるいはレンズエレメント駆動時に測定できれば、上
記演算を行う必要がない。しかも、より精度良く結像面
の変化量を求めることができるとともに、レンズエレメ
ントの駆動以外の要因で結像面が変化しても、その変化
に対応して結像面の変化量をほぼ零に抑えることができ
る。
【0063】しかしながら、実際には結像面の変化量、
すなわち投影光学系の露光フィールド内の複数点でのフ
ォーカス位置を直接に、逐次測定することは非常に困難
であり、特に露光フィールドの中心近傍での測定は難し
いが、ここでは以下に、従来より知られている測定方法
の一例を簡単に説明する。
【0064】一般に、レチクルパターンの投影像とウエ
ハ上の回路パターンとを位置合わせするためのTTR(
スルー・ザ・レチクル)方式のアライメントセンサーを
備えている露光装置の場合では、このアライメントセン
サーを用いて上記変化量を実測する方法、例えばアライ
メントセンサーによりウエハステージ上に設けられた基
準マークを投影光学系を介して観察し、そのコントラス
トからフォーカス位置を求める方法が知られている。
【0065】これは、レチクル上方に設けられたアライ
メントセンサー(顕微鏡)にて観察された基準マークの
画像を取り込み、例えば受光光量の最大値と最小値との
差分を求めることでそのコントラストを求めながらウエ
ハステージを上下動させ、最もコントラストの良いステ
ージの高さ位置を決定するものである。
【0066】従って、レンズエレメントを駆動してディ
ストーション特性を補正した時には、上記方法によって
露光フィールド(結像面に対応)内の複数の箇所におい
て、フォーカス位置(像面位置)を求めることにより結
像面の変化量を決定し、この決定された変化量に応じて
上記検出系21、22に対してオフセットを設定すれば
良い。
【0067】焦点検出系、水平位置検出系は任意、例え
ば波長の異なる複数のスリット像を露光領域内に照射し
て焦点・傾斜を同時に検出するような構成としても良い
【0068】また、上記実施例ではレンズエレメント6
、7、8を駆動することによって、投影光学系PLの結
像状態を所定値に制御していたが、レチクルRを駆動し
ても全く同様の効果を得ることができる。特に糸巻型や
樽型のディストーションを制御する場合には、レチクル
を傾斜させることが有効である。
【0069】このため、ディストーションに関してはレ
ンズエレメントとともにレチクルを駆動して制御するよ
うにしても良い。尚、両側テレセントリックな投影光学
系の場合には、レチクルを上下動させても投影倍率を制
御することはできない。このような場合にはレチクルの
傾斜によりディストーションを制御し、投影倍率に関し
てはレンズエレメントを上下動させる、もしくは2つの
レンズエレメント間に密封された空間を形成して、この
密封空間の圧力を制御することにより調整するようにし
ても良い。
【0070】また、例えばレチクルの傾斜によりディス
トーションを制御し、上記密封空間の圧力制御により投
影倍率を調整する場合には、焦点検出系21及び水平位
置検出系22を用いずとも、投影光学系の少なくとも一
部のレンズエレメントを駆動することによって、ディス
トーションや投影倍率の調整に伴って生じる結像面の変
動を防止でき、これによって最良結像面とウエハ表面と
のずれ量をほぼ零に抑えることが可能となる。
【0071】
【発明の効果】以上の様に本発明によれば、ディストー
ションあるいは投影倍率を補正するために投影光学系の
一部のレンズエレメントを駆動するステッパーにおいて
、補正時に生じる像面の傾斜あるいは湾曲を、傾斜補正
手段あるいは焦点合わせ手段の目標位置を修正すること
で平均的に、焦点外れが最小とすることが可能である。
【0072】このため、回路の線幅精度を低下させるこ
となく、ディストーションあるいは投影倍率を補正でき
るため、基板の伸縮に伴う所定領域の形状変化に対応し
てマスクパターンの投影像の形状を制御でき、露光領域
内全域での合わせ精度の向上が図れ、LSIの製造歩留
りが改善される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の実施例の構成図である。
【図2】本発明実施例の投影光学系を上方から見た図で
ある。
【図3】レンズエレメント駆動に伴う像の変形を示す概
念図である。
【図4】レンズエレメント駆動に伴う像面傾斜発生を示
す模式図である。
【図5】レンズエレメント駆動機構の簡略化した模式図
である。
【符号の説明】
R    レチクル PL  投影光学系 6,7,8  駆動されるレンズエレメント13  レ
ベリングステージ 15  Zステージ 21  焦点検出系 22  水平位置検出系

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  所定のパターンが形成されたマスクを
    照明し、該パターンの像を投影光学系を介して、被投影
    基板上に所定の結像状態で結像させる投影光学装置にお
    いて、前記投影光学系の少なくとも一部の光学要素を、
    前記投影光学系の光軸方向に移動させるか、あるいは光
    軸に対して傾斜させることにより、前記マスクのパター
    ンの像の結像特性を所定の値に制御する第1の制御手段
    と、該第1の制御手段による前記光学要素の駆動に応じ
    て生じる前記投影光学系の結像面の変化量を演算する演
    算手段と、該演算手段により算出された変化量に基づい
    て、前記結像面と前記被投影基板とをほぼ一致させる第
    2の制御手段とを備えたことを特徴とする投影光学装置
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