JPH04225093A - 軽質オレフィンのエーテル富有ガソリンへの転化方法 - Google Patents

軽質オレフィンのエーテル富有ガソリンへの転化方法

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JPH04225093A
JPH04225093A JP3071477A JP7147791A JPH04225093A JP H04225093 A JPH04225093 A JP H04225093A JP 3071477 A JP3071477 A JP 3071477A JP 7147791 A JP7147791 A JP 7147791A JP H04225093 A JPH04225093 A JP H04225093A
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JP
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gasoline
alcohol
olefins
effluent
stream
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Application number
JP3071477A
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English (en)
Inventor
Sadi Mizrahi
サディ・ミズラヒ
Charles Mitchel Sorensen Jr
チャールズ・ミッチェル・ソレンセン・ジュニア
Samuel A Tabak
サミュエル・アレン・タバック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ExxonMobil Oil Corp
Original Assignee
Mobil Oil Corp
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Publication date
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Publication of JPH04225093A publication Critical patent/JPH04225093A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/02Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only
    • C10L1/023Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only for spark ignition

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガソリンに使用するた
めに、1種またはそれ以上の低級オレフィン(C2=+
)、例えば典型的には石油精製工程で得られるものを含
む軽質炭化水素混合物の価値を最大限にする方法に関す
る。この混合物を価値を最大限にするには生成するC3
−C4一価非環式アルコールをエーテル化反応(eth
erificationまたはetheration)
の反応物質として使用する必要があるので、水和用の好
ましいストリームは、少なくとも30%のC3−C4オ
レフィン(C3=−C4=+)を含むストリームであり
、このオレフィンの10重量%以上は、プロピレンまた
はC3=+(プロピレンおよびより高級のオレフィン)
である。
【0002】改質すべき低級オレフィンの好ましいスト
リームは、主として(50重量%以上の)C3−C4オ
レフィンまたは軽質ナフサから本質的に成り、このいず
れかが、エチレンプラントなどからのC4=フラクショ
ンを含むC4副生物と時には混合されることがあり、そ
の結果、ストリーム中のこの混合物は70重量%以下、
好ましくは30重量%以下のC2−C5パラフィンを含
む。 このようなストリームは、クラッキングまたはビスブレ
ーキング装置にて発生する。例えば、1つの入手可能な
FCC(流動接触分解)ストリームは主としてC3−C
4であることがあり、また、別の場合には軽質ナフサス
トリームは主としてC4−C5であり、各ストリームの
オレフィンの実質的部分は、特定された範囲外のことが
ある。
【0003】軽質炭化水素混合物は、通常C3−C5=
を含み、中でも、C4=主成分と共にC3=を含み、そ
のような混合物中では、C3=またはC4=が主成分で
あることがあるので、本明細書では、この混合物を「低
級オレフィン原料ストリーム」と呼ぶ。このような原料
ストリームを、ストリームの改質に必要な装置およびエ
ネルギーのコストにより意味あるものとできるように、
ガソリン(ガソリンに値するもの)と同等の高い使用価
値にまで改質することが本発明の目的である。
【0004】より特に、本発明の総括的な方法は、原料
ストリームから誘導されない炭化水素ストリームを使用
することなく、また、液−液抽出塔が蒸留塔よりエネル
ギー的に遥かに効率的であるのでエネルギーの消費を最
小限にして、1種またはそれ以上の軽質オレフィン含有
原料ストリームをエーテルに富むガソリン生成物に改質
するための独特の構成に関する。「図1」に示す基本的
な方法において、本発明の方法は蒸留塔を必要としない
が、「図2」に示すように、抽出塔で使用するガソリン
ストリーム用の原料(フィード)を調製するために蒸留
塔を使用してよい。C5−C10=を含むガソリンスト
リームが石油精製工程において得られ、そのようなスト
リーム中のオレフィンの少なくとも10%が、イソアミ
レン、イソヘキセンおよびイソヘプテンのようなt−ア
ルケンから成る場合、低級オレフィンの改質は必要では
ないのはもちろんである。
【0005】
【従来の技術】t−ブチルエーテルのメチル、プロピル
またはイソプロピルエーテルをガソリン範囲の炭化水素
と配合し、また、そのようにするために操作コストを最
小限にすることによりガソリンを改質することが従来か
ら行われて来た。そのような数多くの方法の中で、トー
ク(Torck)らの米国特許第4,664,675号
および第4,647,703号に記載の方法を例示でき
る。これらは、メタノールによりガソリンをエーテル化
することを選択しているので、C2+第2級アルコール
、好ましくはC3−C4アルコールによりエーテル化す
る利点は見出されていない。更に、ガソリンではなく、
水により抽出している。
【0006】ケンプ(Kemp)らの米国特許第3,9
04,384号では、分離されるプロピレンおよびイソ
ブテンを生成するクラッキングにより、C4炭化水素の
単一のソースからエーテルに富むガソリンを製造してい
る。その後、プロピレンを水和し、プロパノールにより
イソブテンをエーテル化してt−ブチルエーテルを得、
ガソリン沸点範囲の炭化水素の入手可能ストリームと配
合する。抽出工程は必要ではない。
【0007】ゴットリーブ(Gottlieb)らの米
国特許第4,393,250号では、プロピレンからイ
ソプロピルアルコール(IPA)を製造し、このIPA
を使用してイソブテンをエーテル化している。この方法
では、水によりエーテル−アルコール混合物を抽出し、
多くの蒸留塔を使用して他の必要な分離を行っている。
【0008】低級オレフィンから始めて、オレフィン性
ガソリンをエーテル化反応において使用し、反応に使用
する高級アルカノール(C3+)およびイソプロパノー
ル用の溶媒として使用するそのような水和方法およびエ
ーテル化方法の組み合わせも知られていない。
【0009】
【発明の構成】本発明の一体化方法は、「ルート・プロ
セス(root  process)」と呼ばれる幾つ
かの下位のプロセスを組み合わせている。その内の第1
のプロセスにおいて、水和により軽質オレフィンの一部
分を、大部分がC3+である脂肪族アルカノールの混合
物を含む水性ストリーム(「アルコール性流出物」と呼
ぶ)に転換する;第2のルート・プロセスにおいて、軽
質オレフィンの残りの部分またはその一部をオリゴマー
化して、大部分が線状、即ち、直鎖または分岐鎖オレフ
ィン(C5=+)であり、これらの比較的大きい割合、
少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも30重量
%はt−アルケンまたはイソアルケンである、少なくと
も5の炭素原子数(C5+)の脂肪族炭化水素だけを本
質的に含むように調製されたガソリンストリーム(簡単
のため、また、本発明の方法により製造される「生成物
ガソリン」と区別するために「ガソリンストリーム」と
単に呼ぶ中間または「プロセス」ガソリンストリーム)
を生成する;第3のルート・プロセスにおいて、液−液
抽出工程でアルコール性流出物からアルコールを抽出し
、ガソリンに移す;第4のルート・プロセスにおいて、
固体酸型触媒の存在下、t−アルケンのモル数基準で化
学量論量のC3またはC4第2級アルコールとガソリン
ストリームを反応させて、化学量論量以下の第2級アル
コールを使用する場合であっても、エーテル化ガソリン
、未反応C5=+炭化水素、(ガソリンストリームから
の)未反応C5+および未反応アルコールを含んで成る
エーテル化流出物を生成する;第5のルート・プロセス
において、残っている未反応オレフィンおよびアルコー
ルならびにガソリン中の未反応パラフィンおよび他の成
分を含んで成るエーテル化反応器からの流出物ならびに
エーテル化ガソリンを水により抽出して、本質的に全て
において、一方のアルキル基が少なくとも3の炭素原子
数(C3+)を有し、他方が少なくとも5の炭素原子数
(C5+)を有する、ジ−C3+アルキルエーテルをオ
クタン価促進量で含む(先に説明した)「生成物ガソリ
ン」ストリームをエーテル化流出物から生成する。
【0010】より特に、調製するC5=+ガソリンスト
リームがたまたま入手できない場合、総括的な方法の有
効性は、(A)モービル・オレフィン・トゥ・ギャソリ
ーン(Mobil Olefin to Gasoli
ne,「MOG」)またはモービル・オレフィン・トゥ
・ディスティレイト(Mobil Olefin to
 Distillate,「MOD」)プロセスの反応
領域のようなオリゴマー化領域で軽質オレフィン原料ス
トリームをオリゴマー化することにより調製されたスト
リームを生成し、および(B)アルコール流出物、好ま
しくは一価アルコール、好ましくは少なくとも3の炭素
原子数(C3+)を有する第2級アルコールを重量基準
で多量に含むものを生成する能力の双方に基づく。その
後、ガソリンストリーム中のt−オレフィンは全部エー
テル化されて予想もできないオクタン価促進剤となるの
で、C3+アルコールが調製された(C5=+)ガソリ
ンストリームに抽出されるなら、C3+アルコールの抽
出要因が何であるかはそれほど問題ではないことになる
。重要であるのは、C5−C10=+オレフィンを含む
ガソリンストリームは、アルコール性流出物から第2級
アルコール十分抽出する状況下で特によく用いられ、抽
出塔からエーテル化領域への原料中の成分の分離を必要
とせずにエーテル化できる混合物を生成するということ
である。
【0011】ガソリンストリームによる抽出は、経済的
には望ましい第2級アルコールを偶然に生成する。それ
は、第2級アルコールは、エーテル化反応領域における
選択された条件下では十分反応性であり、C5=+スト
リーム中のt−オレフィンのみを本質的にエーテル化し
て非対称のジ−C3+アルキルエーテル、特にC3+ア
ルキル−t−C5+アルキルエーテルを生成するからで
あり、これらのアルキルエーテルは、エーテルによりも
たらされる酸素含量(Oの重量%)基準でメチルまたは
エチル−t−C5+アルキルエーテルと比較すると予想
もできないほど効果的なオクタン価促進剤となる。ゴッ
トリーブらは、イソブテンを含むC4フラクションを使
用してイソプロピルまたはs−ブチルアルコールを抽出
したが、アルコールおよび副生物(例えばジイソプロピ
ルエーテル)をエーテル化反応器に供給する前に、蒸留
によりアルコールを有機相から分離することが必要であ
ることを見出した。イソプロピルアルコールおよびs−
ブチルアルコールはイソブテンと反応してイソプロピル
−t−ブチルエーテルおよびs−ブチル−t−ブチルエ
ーテルを生成する。ゴットリーブらが、混合t−ブチル
エーテルによりもたらされるオクタン価促進について試
験していたとしても、エーテレートの酸素の重量%基準
でt−アミルエーテルが優秀なオクタン価促進をもたら
すことは解らなかったであろう。C3およびC4アルコ
ールにより生成するt−ブチルエーテルによりもたらさ
れる促進を改善するために、ゴットリーブらの米国特許
第4,393,250号は、メチル−t−ブチルエーテ
ル(MTBE)を加えることを教示している。
【0012】ガソリン中において低級アルキルエーテル
がオクタン価促進剤として機能する能力は、(i)イソ
ブチレンをエーテル化してMTBEを生成するか、ある
いは(ii)イソアミレンをエーテルしてメチル−t−
アミルエーテルを生成するために使用されるメタノール
に着目されてきた。メタノールは多量に存在し、他の第
2級または第3級オレフィンより容易にイソアルケンを
エーテル化することで知られている。「イソアルケン」
と言う場合、第3級炭素原子に二重結合を有するt−モ
ノオレフィンを意味する。特にオスターバーグ(Ost
erburg)らの米国特許第4,544,776号に
特に教示されているように、過去には、メタノールは、
C4−C7イソオレフィンとの反応に好まれていた。そ
れは、恐らくイソオレフィンのエーテル化における第1
級アルコールの既知の反応性のためである。
【0013】しかしながら、我々は、C5=+ストリー
ムの第2級アルコールを含むC3−C5アルコールによ
るエーテル化は速く進行し、かつ、満足すべき選択性を
有するということだけでなく、(C5=+)イソアルケ
ンのイソプロピルエーテルにより促進された「ベース(
base)」(C5=+)ガソリン(例えばRON93
.7;MON79.1)が、(C5=+)イソアルケン
のメチルエーテルにより促進される場合より驚くべきほ
ど高いオクタン価を有することを見出した。この発明に
より、それぞれのストリームが適当な接触エーテル化条
件の下で反応する、C5=+ストリームおよびイソプロ
ピルおよび高級のアルコールを含むC3+アルコールス
トリームを製造する方法の探索および蒸留塔を使用しな
いで生成物ガソリンを経済的に回収する方法の探索に刺
激を与えた。
【0014】以下に記載する態様において、反応器で生
成する留出油範囲の炭化水素の量を最小限にする必要が
ある場合、MOGプロセスにおいてMOG反応器を操作
するのが望ましいことがある。しかしながら、ガソリン
範囲の炭化水素を溶媒に使用する前に、反応器で生成す
る留出油範囲の炭化水素の量を最大限にして留出油を回
収する場合、MODプロセスにおいてMOD反応器を操
作するのが望ましい場合がある。MOGもしくはMOD
モード、または「MOG/D」モードと呼ぶ双方のモー
ドを引用できる。特に、一方のモードまたは他方を引用
する場合、MOGまたはMODモードと呼ぶ。
【0015】選択された条件の下、(C5=+)ストリ
ームを生成するMOG(または類似の)プロセスの選択
は容易であるが、C3+アルコールストリームを生成す
るためにオレフィンストリームを水和しようとすること
は、アルコールおよび望ましい第2級アルコール、即ち
、イソプロピルまたはイソブチルおよびイソアミルアル
コールを大部分の重量割合が水であるアルコール性流出
物から分離することのために急激に価値が低下する。 本発明の方法では、MOG/D流出物のC5=+含量の
分離と同様に、アルコールの分離が回避される。抽出前
に蒸留によりそのような分離を行ってアルコールと水の
最適割合および/または抽出塔におけるC5=+最適濃
度とするのは経済的なことがある。
【0016】穏やかな条件における樹脂触媒によるイソ
ブチレン、イソアミレンおよびより高級の第3級オレフ
ィンとのメタノールの反応は、アール・ダブリュ・レイ
ノルズ(R.W.Reynolds)らによりジ・オイ
ル・アンド・ガス・ジャーナル(The  Oil  
and  Gas  Journal)1975年6月
16日号に、エス・ペッシ(S.Pecci)およびテ
ィー・フロリス(T.Floris)によりハイドロカ
ーボン・プロセシング(Hydroc.Proc.)1
977年12月号に、ジェイ・ディー・チェイス(J.
D.Chase)らによりジ・オイル・アンド・ガス・
ジャーナル1979年4月16日号149〜152頁に
記載されている。好ましい触媒は、ローム・アンド・ハ
ース(Rohm  and  Haas)社から市販さ
れているアンバーリスト(Amberlyst)15ス
ルホン酸樹脂である。C5=+オレフィン、特にC5−
C9イソオレフィンのC3+アルコールまたはイソプロ
ピルアルコールによるエーテル化は教示されていない。 C5=+ガソリンのイソプロピルまたはC3+エーテレ
ートの有効性が、酸素含量(Oの重量%)を基準として
同じC5=+ガソリンのメチルまたはエチルエーテレー
トより何倍も大きいということを予測する理由は全く存
在しない。
【0017】大部分の重量割合のC5−C10炭化水素
を含む「ベース(base)」ガソリンに使用した場合
、C5−C10=オレフィン含有ストリームのC3+(
プロピル、イソプロピルまたはそれより高級の)エーテ
レートは、エーテレート中に存在する酸素の重量%基準
で、同じオレフィンストリームのメチルエーテレートよ
り何倍も有効であることが見出された。
【0018】MOG/D反応領域において合成される流
出物のようなガソリンストリーム(このストリームは生
成する「生成物ガソリン」とは異なる)は、少なくとも
15重量%のt−オレフィンを含むガソリン範囲のオレ
フィン(C5−C10=)を含有するが、実質割合のC
3−C4オレフィン、好ましくは少なくとも30重量%
のC3−C4オレフィンを含む線状低級オレフィン原料
ストリームが接触的に水和されるオレフィン水和反応領
域で発生するアルコール性流出物からC3+アルコール
を抽出するのに予想もできないほど有効であることも見
出された。
【0019】少なくとも10%のt−オレフィンを含む
C5−C10=含有ガソリンストリームが精製工程にお
いて入手可能な場合、本発明は、ガソリンストリームお
よび少なくとも30重量%の低級C3−C4オレフィン
を含む軽質C2−C6炭化水素混合物(本明細書では、
この軽質炭化水素混合物を「低級オレフィン原料ストリ
ーム」と呼ぶ。)の双方の価値を高める総括的な目的の
ための方法であって、本質的に(i)C3−C4アルコ
ールによりエーテル化(またはエーテレート化)された
エーテレート化C5−C10=含有ガソリン、および(
ii)C5−C10=含有ガソリンから成る生成物ガソ
リンストリームに転化することによる方法を提供し、 a)水和条件下、好ましくは水和触媒の存在下、軽質オ
レフィン原料ストリームを水和して、原料ストリーム中
のオレフィンの少なくとも40%を、全アルコール含量
に対して大部分の重量割合でC3−C4アルコールが存
在するアルコールの混合物に転換する工程、b)混合物
の選択的抽出に好ましい抽出条件下、アルコール性溶液
からアルコールの混合物をC5−C10=含有ガソリン
(溶媒)に抽出し、ガソリン溶媒中のt−オレフィンの
少なくとも80重量%をエーテル化するためにエクスト
ラクトに十分量の第2級アルコールを抽出し、C5−C
10=含有ガソリンの5%以下がラフィネートに存在す
るようにする工程、 c)エーテル化条件下、酸型触媒の存在下でエクストラ
クトをエーテル化して、本質的に (i)C5−C10=含有ガソリンの非対称C8+ジア
ルキルエーテル(8またはそれ以上の総炭素原子数を有
する)および (ii)非t−オレフィンの少なくとも90%が未反応
のままであるC5−C10=含有ガソリンから成るエー
テレート化流出物を生成する工程、ならびにd)未反応
C3−C4アルコールの選択的抽出に好ましい抽出条件
下、水によりエーテレート化流出物を抽出し、本質的に
未反応C3−C4アルコールを含まない生成物ガソリン
を生成し、それにより生成物ガソリンを生成する蒸留塔
が不必要となる工程を含んで成る。
【0020】上述のC5−C10=含有ガソリンストリ
ームが精製工程において入手できない場合、本発明は、
低級オレフィン原料ストリームの価値を向上させる総括
的な目的のために、自蔵一体化方法を提供し、該方法は
、原料ストリームの第1部分をオリゴマー化して少なく
とも15%のt−アルケンを含む主成分たるC5−C1
0=含有ガソリンストリームを生成し、低級オレフィン
原料ストリームの第2部分を水和してすぐ先に説明した
アルコール性流出物を生成することを含んで成る;転換
すべき原料ストリームの相対的な割合は、第2部分のオ
レフィンの少なくとも40%の転換時に、C5−C10
=含有ガソリンによりアルコール性流出物から抽出可能
なC3+アルコールの量が、十分量のC3+第2級アル
コールをエクストラクト中に供給されて、ガソリンスト
リーム中の少なくとも80%のt−オレフィンをエーテ
ル化するために十分となり、各アルキル基がC3+(少
なくとも3の炭素原子数)であるエーテレートを生成す
るように選択する;それにより、原料ストリームから発
生しない炭化水素ストリームを使用することなく、低級
オレフィン原料ストリームは、酸素含量(重量%)基準
で驚くべき大きいオクタン価促進を有する生成物ガソリ
ンを生成する。
【0021】上述のC5−C10=含有ガソリンストリ
ームが精製工程において入手できない場合、本発明は特
に2種以上の低級オレフィン原料ストリームを改質する
総括的目的ための自蔵一体化方法を提供し、ストリーム
の一方では、C3=オレフィンまたはC4=オレフィン
が重量基準で主成分オレフィンであり、もう一方の原料
ストリーム中では、C3−C4=オレフィンが重量基準
で少量成分として存在する;同時に後者の原料ストリー
ムをMOG/D反応領域に供給し、前者を水和領域に供
給する;先と同様、各領域からの流出物を処理する。
【0022】上述の発明を、蒸留塔を使用することによ
り、抽出塔へのアルコール含有もしくはガソリン含有ス
トリーム、または双方を調節することにより実施してよ
い。
【0023】また、本発明は、アルキル鉛添加剤を含ま
ない生成物ガソリンも提供し、この生成物ガソリンは、
少なくとも30重量%の非t−C5−C10=およびC
5=−(5以下の炭素原子数のオレフィン)のアルキル
エーテルを本質的に含まない少なくとも10重量%の非
対称C8+ジアルキルエーテルを含むC5−C10炭化
水素の存在を特徴とする。
【0024】更に、本発明は、少なくとも1種の低級オ
レフィン原料ストリームから他の炭化水素原料ストリー
ムを使用しないで上述の生成物ガソリンも提供し、これ
は、同時に低級オレフィンをMOG/D反応領域および
水和領域に供給して、それぞれ少なくとも15重量%の
t−オレフィンを含む本質的にC5−C10=+を含有
するガソリンストリームおよび水性アルコール流出物を
生成することにより行い、次に、アルコール性流出物を
MOG/D反応領域からのC5−C10=+流出物によ
り抽出して1段階の分離領域により適当に必要な分離を
行い、このようにして、この方法において蒸留塔を使用
するのを避ける。
【0025】更に、本発明は、C5−C10=+範囲の
t−オレフィンのイソプロプルエーテルが少なくとも1
0重量%存在する上述の生成物ガソリンを提供し、イソ
プロピルエーテル中の酸素基準のオクタン価促進効果は
、同じt−オレフィンのメチルエーテルによるオクタン
促進効果の少なくとも5倍となる。
【0026】図面において、「図1」は、C3−C4オ
レフィン含有ストリームがMOGおよび水和反応器にそ
れぞれ分配され、それらの流出物はいずれも抽出塔用の
水に対するアルコールの最適比を提供するか、あるいは
実質的に低級オレフィンを含まないC5−C10=+ス
トリームを生成するように調製されていない自蔵一体化
方法のフローシートを模式的に示す。「図2」は、2種
のオレフィン原料を使用し、第1のものであるC3−C
4=含有ストリームは水和反応器に送られ、第2のもの
であるC4−C6=含有ストリームはオリゴマー化反応
器に送られる自蔵一体化方法のフローシートを模式的に
示す。水和反応器からの流出物は、蒸留により「カット
」されて抽出塔のために最適な水に対するアルコールの
割合とされる。また、オリゴマー反応器からの流出物は
蒸留により「カット」されて低級オレフィンを実質的に
含まないガソリン中におけるC5−C10=+の抽出塔
に対する最適な濃度とされる。
【0027】本発明の有効性は、ベース(FCC)ガソ
リンではなくてオリゴマー化または合成ガソリンを使用
することに主としてよる。それは、後者は、線状オレフ
ィンと比較してより高い反応性を有するよりより多くの
分岐鎖オレフィンを含むからである。オリゴマー化(M
OG/D)ガソリンの分岐/線状割合は、2.5以上で
あり、一方、FCCガソリンの割合は、一般的に多くと
も約2.5である(以下の表1および表2ならびに実施
例1および実施例2参照)。MOG/Dガソリンの分岐
/線状割合が大きくなるほど、多くとも2.5の割合を
有するベースガソリンと比較してアルコールの抽出のた
めに有効な溶媒となる(以下の表3および表4参照)。
【0028】以下の比較は、MOGガソリンのような調
製(tailored)オレフィン富有ガソリンおよび
通常のFCCガソリンの分岐t−オレフィンの含量の違
いを示す。表1は、C5オレフィン(C5=)のガスク
ロマトグラフィー(GC)分析を示し、表2は、C6=
オレフィンのGC分析を示す。線状オレフィンに対する
分岐オレフィンの割合は、調製ガソリンについては少な
くとも50%大きいことが解る。この割合は、C7=+
(C6=より高級のオレフィン)の場合、少なくとも同
等である。
【0029】   表1    C5=異性体の分布   C5=の種類                F
CCガソリン          MOGガソリン1−
ペンテン                    1
.93                 0.58ト
ランス−ペンテン              4.3
9                 3.11シス−
2−ペンテン              2.47 
                1.562−メチル
−1−ブテン          3.34     
            3.642−メチル−2−ブ
テン          6.49         
      13.703−メチル−1−ブテン   
       0.58              
   0.38全分岐               
         10.41           
    17.72全線状             
             8.79        
         5.25分岐/線状割合     
             1.2         
          3.4
【0030】   表2    C6=異性体の分布   C6=の種類                 
     FCCガソリン      MOGガソリン
シス−2−ヘキセン                
    1.03               2.
27トランス−2−ヘキセン            
    1.80               0.
97トランス−3−ヘキセン            
    1.22               0.
002−メチル−1−ペンテン           
   2.23               2.1
43−メチル−1−ペンテン            
  0.72               0.01
4−メチル−1−ペンテン             
 1.09               0.562
−メチル−2−ペンテン              
2.39               1.043−
メチル−シス−2−ペンテン        1.45
               6.603−メチル−
トランス−2−ペンテン    1.83      
         2.274−メチル−シス−2−ペ
ンテン        0.00          
     2.104−メチル−トランス−2−ペンテ
ン    0.00               0
.013,3−ジメチル−1−ブテン        
  0.25               0.00
2,3−ジメチル−2−ブテン          0
.14               0.00全分岐
                         
     10.10             13
.32全線状                   
             4.05        
       3.24分岐/線状割合       
                 2.5     
            4.1
【0031】上記から
明らかなように、エーテル化反応における調製オレフィ
ン富有ガソリンのより高い反応性は、線状オレフィンに
対する分岐オレフィンのより割合により説明され、分岐
鎖種は線状種より反応性である。
【0032】以下の比較は、アルコールの抽出溶媒とし
ての分岐オレフィンおよび線状オレフィンのそれぞれの
有効性の違いを示す。比較におけるアルコールおよび水
の相対的な割合は、「図1」に示すフローシートのオレ
フィン水和装置(反応器ベッセル101)を出るアルコ
ール/水ストリーム中に典型的に存在するものと一致す
るように選択した。
【0033】70.11%のイソプロパノールおよび残
部の水を含むアルコール富有原料50mlを1−ヘキセ
ンまたは3,3−ジメチルブテンとガラス製の分液ロー
ト内で振盪して接触させる。得られる2相混合物を分離
してGCにより分析する。物質収支をそれぞれ表3およ
び表4に示す。
【0034】   表3  1−ヘキセンによるイソプロパノール/水
の1段抽出                    
            重量(g)        
              ラフィネート     
 エクストラクト水                
      8.78              3
.22イソプロパノール        8.53  
          21.181−ヘキセン    
        0.48            3
1.80  1−ヘキセンの場合の分配係数を算出する
と2.5である。
【0035】   表4  3,3−ジメチルブテンによるイソプロパ
ノール/水の1段抽出               
                      重量(
g)                       
   ラフィネート      エクストラクト水  
                        8
.39              3.86イソプロ
パノール            7.68     
       23.143,3−ジメチルブテン  
    0.44            31.50
3,3−ジメチルブテンの場合の分配係数を算出すると
3.0である。
【0036】
【実施例1】79℃(175°F)、2170kPa(
300psig)ならびに触媒床体積基準および全体積
流量基準で10のLHSV(液体空間速度)にて、上記
表1および表2に記載のオレフィンの分析結果により特
徴付けられるMOGガソリンをアンバーリスト(Amb
erlyst)−15触媒の固定床によりエーテル化し
た。アルコールのガソリンに対する比を選択してガソリ
ン原料中の全オレフィンに対するアルコールのモル比を
2:1とした。 未反応アルコールは水による抽出により生成物から除去
した。次に、反応の程度を測定するために水洗生成物を
酸素について分析し、標準オクタン価測定により生成物
品質を決定する。酸素固有の水素炎イオン化検出器(O
−FID,oxygen−specific  fla
me  ionization  detector、
イー・エス・インダストリーズ(ES  Indust
ries)、ニュージャージー州、マールトン(Mar
lton))を使用して追加の酸素分析を実施した。表
5にメタノール、エタノールおよびイソプロパノールエ
ーテル化から誘導される水洗生成物の結果をまとめてい
る。オクタン価の絶対変化(「Δ」)は、ベースガソリ
ンからオクタン価の変化を示す。更に、O−FIDの結
果から水洗生成物中に遊離アルコールが残留していない
ことが解った。
【0037】   表5  C1−C3アルコールによるMOGガソリ
ンのエーテル化  エーテレート    RON   
 ΔRON    MON    ΔMON    重
量%Oベースガソリン    93.7      0
       79.1       0      
  0メチル−          93.0    
−0.7    79.8     +0.7    
 3.8エチル−          94.5   
 +0.8    80.9     +1.8   
  2.0イソプロピル−    94.4    +
0.7    81.0     +1.9     
0.6
【0038】上記データから、メチル−エーテレ
ートと比べてイソプロピル−およびエチル−エーテレー
トは改善されたリサーチオクタン価(RON)およびモ
ーターオクタン価(MON)を有するが、イソプロピル
−エーテレートは、遥かに少ない酸素含量にてオクタン
価促進をもたらす。
【0039】メチル−エーテレートに対してより少ない
エチル−およびイソプロピル−エーテレートの酸素含量
は、対応するアルコールの単位グラム当たりのO含量が
少ない(メタノール、エタノールおよびイソプロパノー
ルのO重量%は、それぞれ50、35および27重量%
)ことによるものではない。O−FID分析の結果は、
C6+エーテルがそれぞれのアルコール反応物質から生
成するが、この反応の程度は、アルコールの分子量が増
えると、減少することを示す。GCチャートに同じピー
クのパターンがそれぞれのアルコールに現れたが、より
高級なアルコールの生成物の場合、ピークの保持時間が
長時間側にシフトした。これは、アルコール共反応物質
に関係無く、エーテル化反応において同じ反応性オレフ
ィンが関係していることを示す。
【0040】
【実施例2】温度が66℃(150°F)で、圧力が5
46kPa(1000psig)である以外は、実施例
1と同様の条件下でFCCガソリンをエーテル化した。 メタノールおよびイソプロパノールによるエーテル化の
結果を表6に示す。
【0041】   表6  C1およびC3アルコールによるMOGガ
ソリンのエーテル化  エーテレート    RON 
   ΔRON    MON    ΔMON   
 重量%Oベースガソリン    92.6     
 0      80.6      0      
  0メチル−          93.0    
+0.4   80.7    +0.1     1
.4イソプロピル−    93.8    +1.2
   80.7    +0.1     0.4
【0
042】メタノールおよびイソプロパノールの双方の場
合、エーテレート中の重量%Oはより少なく、オクタン
価の違いはMOGガソリンの場合に得られるものより小
さい。FCCガソリンによる反応の程度が小さいのは、
実施例1に示すように、MOGガソリンに対して反応性
のt−オレフィンの濃度がより小さいことに主としてよ
るものである。
【0043】本発明の特に好ましい態様では、好ましく
はC3−C4オレフィンを重量基準で主成分として含む
単一のC3−C4原料ストリームを使用して、生成すべ
きエーテル富有生成物ガソリンのための反応物質を提供
する2つのプロセスストリームを生成する。これらのス
トリームは、(i)C5−C10=+オレフィンを含む
ガソリンストリームおよび(ii)低級C3−C4アル
カノールである。それは、好ましくは約30〜約50%
のt−オレフィンを含む適当に調製されたオレフィン性
ガソリンストリームを、精製工程において容易に入手で
きないからである。
【0044】簡素化した「図1」のフローシートに模式
的に示すように、ガソリンストリームおよびアルカノー
ルの双方を生成するために、低級オレフィン原料ストリ
ームを導管1を経由して供給し、それぞれ導管2および
16を経由する水和反応器101およびオリゴマー化反
応器102への二本の処理パスに沿って同時に分配する
。例えば流動接触分解(FCC)装置からの主としてC
3=に富むストリームおよびエチレンを製造する分解炉
におけるガスオイルのような比較的重質の炭化水素のク
ラッキングからのC4−C6=−に富むストリームとし
て別の低級オレフィン原料ストリームが入手できる場合
、「図2」に示すように、C3=富有ストリームを水和
領域101に供給し、C4−C6=−富有ストリームを
オリゴマー化領域117に供給する。
【0045】低級オレフィンの水和は、反応ベッセル1
01により提供される水和領域で起こり、反応ベッセル
では、適当な触媒の存在下、低級オレフィンが水と反応
して大部分が分岐鎖のアルコールの混合物を生成する。 水和反応は、主としてC3−C5アルカノール、好まし
くは第2級アルコールを生成するように選択した温度お
よび圧力条件下、水和触媒の存在下にて実施される。反
応は、撹拌槽反応器または固定床フロー反応器を使用し
て、液体、気体もしくは超臨界濃厚相または混合相にて
半回分、あるいは連続方法で実施してよい。
【0046】経済性の観点から、液相で水和反応を実施
するのが好ましい。アルケン1モル当たり1〜20モル
の水、好ましくは8〜12モルの水を使用する。1時間
当たり触媒1リットル当たりの原料のリットル数の空間
速度は、0.3〜25、好ましくは0.5〜10である
。 反応は、3000〜10000kPa(30〜100バ
ール)、好ましくは4000〜8000kPa(40〜
80バール)の範囲の圧力および100〜200℃(2
12〜392°F)、好ましくは110〜160℃(2
30〜320°F)の温度にて実施する。
【0047】低級オレフィンの好ましい水和反応では、
イマイズミ(Imaizumi)の米国特許第4,18
2,914号に記載されているような強酸性カチオン交
換樹脂触媒を使用し、別法では、フアング(Huang
)らの米国特許第4,857,664号に記載されてい
るような中間孔形状選択性金属シリケートを使用する。 C3=富有ストリームがイソプロピルアルコールを生成
し、実質的にメタノールが存在しないアンバーリスト1
5のようなホスホン化またはスルホン化樹脂を使用する
のが好ましい。 「実質的にメタノールが存在しない」というのは、10
重量%以下のアルカノールが生成することを意味する。 上述の条件下、50%以上のアルケンがアルカノールに
転換され、未反応オレフィンを水和反応器にリサイクル
すると、好ましくは80〜90%のプロペンがイソプロ
ピルアルコールおよびジイソプロピルエーテルに転換さ
れる。類似の方法にて、ブテンが分岐鎖ブチルアルコー
ルおよびC4アルキルエーテルに転換される。水和反応
器101からの流出物は、水性アルコール性溶液により
溶液中に未反応オレフィンを保持するのに十分な圧力、
典型的には約2000kPa(20バール)で出る。こ
の流出物を「水和器流出物」と呼び、これは、導管3を
経由して出て分離領域で分離される。
【0048】分離領域は、1段階の気−液平衡として機
能する分離手段103、好ましくはフラシュセパレータ
ーのような相対的に低い圧力の領域を有して成り、水和
器流出物と呼ばれる水性アルコール性流出物から未反応
オレフィンを分離する。未反応オレフィンはフラシュセ
パレーター103から導管4を経由して水和反応器10
1にリサイクルされる。
【0049】典型的には、フラシュセパレーター内の圧
力は170〜1070kPa(10〜20psig)で
あり、アルコールの抽出のために、実質的にオレフィン
を含まない水和器流出物が導管5を介して供給される液
−液抽出手段105の操作圧力より少し高い。熱交換器
(図示せず)で冷却流体を用いて熱交換することにより
水和器流出物を冷却して27〜94℃(80〜200°
F)の範囲に流出物温度を下げてよく、以下に説明する
ようにガソリンによる効率的な抽出がもたらされる。
【0050】更に「図1」を参照すると、導管16を経
由してオリゴマー化領域に供給される低級オレフィンは
、C3−C4=オレフィンを、少なくとも40%、好ま
しくは50%がC5−C10=オレフィンであるより高
級な主成分としての非環式炭化水素に転換するように選
択されたオリゴマー化条件の下、ZSM−5として知ら
れる種類の中間孔寸法ケイ質金属シリケート触媒により
MOG反応器102にてオリゴマー化される。
【0051】MOG/D反応器の操作の詳細および関連
する装置に関しては、オーウェン(Owen)らの米国
特許第4,456,779号および4,497,968
号に、タバック(Tabak)らの米国特許第4,33
3,185号に、また、ハランディ(Harandi)
らの米国特許第4,859,308号に記載されている
【0052】「図1」に示す態様では、MOG反応器1
02の好ましい操作条件は、非常に小さい割合、典型的
には流出物の10重量%以下がC10(留出油範囲の炭
化水素)であり、また、この小さい割合が、導管15を
経由して送られて分縮器Hにて凝縮するMOG反応器流
出物から分離されないように慎重に選択される。凝縮液
は、未凝縮成分をライン16から排出するフラッシュセ
パレーター104に集められる。ZSM−5型の触媒は
、通常、Al、GaまたはFeのような四面体配位金属
をゼオライト骨組構造に組み込むことによりブレンステ
ッド活性部位により合成される。ZSM−5結晶構造は
、アーガー(Argauer)らの米国特許第3,70
2,866号に記載されているようにX線回折パターン
により容易に認識される。
【0053】MOG反応器102は、200〜400℃
(392〜752°F)の温度および400〜5600
kPa(60〜800psia)の圧力で操作される固
定床、移動床または流動床であってよい。反応器102
は、イソペンテン、イソヘキセンおよびイソヘプテンを
最大限とする主としてC5−C10=を生成するように
操作するのが好ましい。
【0054】C5−C10=+範囲にて必要な最小量の
t−オレフィンを含む適当なガソリンストリームを精製
工程にて入手できる場合、(オプションで使用すること
を示すように破線にて描いた)導管20を経由してこれ
を送り、抽出手段105で直接使用して水和器流出物か
らアルコールを抽出する。当業者には明らかなように、
エーテル富有ガソリンの所望の組成、エーテル化反応の
条件ならびに水和器流出物の第1級および第2級アルコ
ールの特定の組成により、ガソリンストリームの質量流
量が決定される。
【0055】フラッシュセパレーター104からの凝縮
流出物は、約40〜60重量%またはそれ以上のC5−
C10=+オレフィンを好ましくは有する主としてC5
+炭化水素を含んで成り、残部は、未反応パラフィン、
芳香族化合物などであり、フラッシュ分離後にC5−C
10+炭化水素ストリーム中に凝縮して残るC2−C4
範囲の無視し得るほど少量のパラフィンおよびオレフィ
ンを含む。
【0056】C5−C10=含有ガソリンストリームは
、導管13を経由してフラッシュセパレーター104か
ら取り出され、液−液抽出器105の溶媒として使用さ
れる。それは、そのようなガソリンストリームは、本質
的にC4=−(ブテンおよびそれより低級のもの)を含
まず、水性アルコール性流出物中のイソプロピルアルコ
ールおよび他の高級分岐鎖アルコールを抽出するのに特
に適当であると判ったからであり、また、このガソリン
ストリームは本質的に水に混和しないからである。「本
質的にC4=−を含まない」というのは、10重量%以
下のC4=−を有するストリームを意味する。必要な最
小限の量のt−オレフィンを含むそのようなガソリンス
トリームの入手性、それぞれ蒸留塔を使用する必要が無
くそのようなストリームが、MOG/D反応器における
オリゴマー化により生成するか否か、あるいは必要な水
和器流出物を生成できると共に生成するか否かは、「図
1」に示すエネルギー効率が良く、かつ、経済的な方法
の本質的な要請であり、また、特徴である。
【0057】セパレーター103からの実質的にオレフ
ィンを含まない水和器流出物と共に、ガソリンストリー
ムを導管13を経由して抽出手段105に供給する。典
型的には、導管5を経由して105に供給される単位時
間当たりの水性アルコールの重量の導管13を経由して
供給されるC5−C10=ガソリンの単位時間当たりの
重量に対する割合は、4:1〜1:4の範囲内である。 塔105のプロセス条件は、アルコール性溶液からガソ
リンストリーム内にアルコールを抽出しながら、水相お
よび有機相は液として105を通過して流れるように選
択する。抽出を高温かつ大気圧で実施してよいが、フラ
ッシュセパレーターの操作温度より相対的に低い温度お
よび約170kPa(10psig)〜約1135kP
a(150psig)の圧力が好ましい。ラフィネート
はエーテル化反応器106に供給されるアルコールおよ
びガソリン範囲の炭化水素から本質的に成る。105か
らの溶媒相は、5重量%以下のアルコールおよび無視し
得る量、1重量%以下の炭化水素を含む水から本質的に
成る。この溶媒相を導管7を経由して水和反応器にリサ
イクルする。
【0058】単位操作が有効に実施される限り、使用す
る抽出手段の種類は問題ではない。これは、カーク−オ
スマー・エンサイクロペディア・オブ・ケミカル・テク
ノロジー(Kirk−Othmer  Encyclo
pedia  of  Chemical  Tech
nology)(第3版、672〜721頁(1980
年))および他の文献に記載されているように、1段の
ミキサーセトラーを使用して並流、十字流または単一段
の接触器を用いて実施できるが、多段の接触器を使用す
るのが好ましい。特定の装置の操作は、デフィリピ(D
eFilipi)らの米国特許第4,349,415号
およびタバック(Tabak)の米国特許第4,626
,415号に記載されている。最も好ましいのは、向流
の多段構造の充填塔、回転ディスクもしくは他の撹拌塔
である。
【0059】水和反応器101にて生成するイソプロパ
ノール(IPA)を2−メチル−1−ブテンと反応させ
ると、t−アミルイソプロピルエーテルが生成する。同
様の方法で、s−ブチルアルコールをイソヘキセンと反
応させると、t−ヘキシル−2−ブチルエーテルが生成
する。エーテル化反応器106で生成するs−ブチルエ
ーテルに対するイソプロピルエーテルの割合は、水和反
応器101で生成するs−ブチルアルコールのIPAに
対する割合に関係するが、水和反応器の条件を調節して
イソプロピルエーテルおよびs−ブチルエーテルの相対
的な生成をある程度コントロールできる。一般に、分岐
鎖アルコールを含むC5−C10=ガソリンストリーム
のエーテル化により、8より小さい炭素数(C8−)を
有するエーテルを本質的に含まないC8−C13分岐鎖
エーテルが生成する。先と同様に、「本質的に含まない
」とは、C8−エーテルを10重量%以下含むストリー
ムを意味する。
【0060】エーテル化反応器106におけるt−オレ
フィンに対する一価アルコールのモル比は、1.02:
1〜2:1、好ましくは1.2:1〜1.5:1であり
、この好ましい範囲の比により本質的に全部、典型的に
は93〜98%のt−オレフィン、例えばイソアミレン
、イソヘキセンおよびイソヘプテンが転化され、大部分
の第2級アルコール、典型的には50%〜70%以上ま
でが反応する。エーテル化流出物における未反応第2級
アルコールおよび第3級アルコールの第3級オレフィン
に対する割合は、重量基準で50:1〜1000:1で
あり、エーテル化反応器を出る非t−オレフィンの混合
重量は、反応器に入るそれらの重量と本質的に同じであ
る。一般に言えば、ペンテン、ヘキセンおよびヘプテン
のような「非t−オレフィン」は未反応のままである。
【0061】ラフィネートにおける本質的に全部のt−
オレフィンならびにイソプロピルアルコールおよび第2
級ブチルを反応させるために、温度を20〜150℃(
68〜302°F)に保持し、圧力を800〜1600
kPa(8〜16バール)の範囲の高圧で保持する。1
035〜2860kPa(150〜400psig)の
範囲の圧力の好ましい条件下、エーテル化領域の温度を
38〜93℃(100〜200°F)にコントロールし
て本質的に全てのt−オレフィンの第2級アルコールに
よるエーテル化を最大限にする。
【0062】1時間当たりの触媒1リットル当たりの原
料のリットル数で表現される空間速度は、0.3〜50
、好ましくは1〜20の範囲である。
【0063】好ましいエーテル化触媒は、カチオン系交
換樹脂および中間孔形状選択性金属シリケート、例えば
上記のイマイズミの米国特許第4,182,914号お
よびフアングらの米国特許第4,857,664号に記
載のものである。最も好ましいカチオン系交換樹脂は、
本質的にスルホン化ポリスチレンから成る強酸性交換樹
脂であり、商標ダウエックス(Dowex)50、ナル
サイト(Nalcite)HCR、アンバーリスト35
およびアンバーリスト15で製造・市販されているもの
である。
【0064】反応器106からのエーテル化流出物は、
少量、好ましくは20重量%以下の未反応アルコールを
含むが、導管8を経由して第2液−液抽出器107に送
られ、そこでエーテル化流出物は、アルコールを抽出す
る溶媒洗浄水と接触する。洗浄水によりエーテル化流出
物を抽出する条件は、それほど問題ではない。抽出塔1
07は、周辺温度および実質的に大気圧で操作するのが
好都合であり、使用する洗浄水の量は、抽出塔105か
らの水性溶媒相と合わせて、抽出塔107からの水性ア
ルコール性流出物が水和反応器101における反応水を
供給するのに十分となるように調整する。
【0065】導管9を経由して流れる抽出塔107から
のラフィネートは、エーテル富有ガソリン生成物(「生
成物ガソリン」)であり、エーテル化ガソリンおよびガ
ソリン範囲の他の成分の混合物である。
【0066】「図2」には、プロセスの単位操作の主要
素のみを示すフローシートを模式的に示しているが、異
なる分子量範囲の低級オレフィンを含む2種以上の原料
が入手できる場合である。MOD反応器を操作して留出
油を製造するのが好ましく、MODおよび水和反応器の
双方からの流出物を蒸留塔で「カット」して実質的にC
5−C9=またはC5−C10=ストリームを生成し、
水和流出物のアルコール含量を、水に対して最大限とす
る。 図示したプロセスではMODおよび水和反応器の双方の
流出物を「カット」するが、経済的な検討により一方ま
たは他方だけをカットして1つの蒸留塔だけを使用する
ことが可能であることが解る。
【0067】留出油を製造する理由が何であろうと、蒸
留塔における留出油の回収を意味あるものとするために
このプロセスストリームに十分な留出油が存在する必要
がある。一般的に、C5−C10=+オレフィンおよび
回収を意味あるものとする十分な留出油を含むC5+ガ
ソリン範囲ストリームが精製工程において入手できる場
合、ストリームを予め蒸留して所望の留出油を得、「図
1」に示すように、回収したC5−C10=+ガソリン
範囲ストリームを抽出塔で直接使用する。
【0068】C5−C10=+オレフィンおよび回収を
意味あるものとする十分な留出油を含むC5+ガソリン
範囲ストリームを入手できないが、重質のオレフィンを
含む入手可能なC2−C4=もしくはC3−C4=また
はC4−C6=+ストリームを改質することにより生成
できるような精製工程の特定の状況において、「図2」
に示すように、入手可能なオレフィン含有原料ストリー
ムを導管21を経由して送り、MOD反応器117にて
オリゴマー化する。MOD反応器117の操作条件は、
反応器における1パス当たりの所望の転化率および留出
油における炭化水素のモル・重量の範囲のみならず、上
述の文献に記載されているように、エーテル化反応器で
使用するために回収すべきガソリン範囲ストリーム中の
t−オレフィンの好ましい範囲を提供するように選択す
る。MOD反応器117からの流出物は導管22を経由
して送られ、蒸留塔118に送られる前に、熱交換器1
19で分縮する。
【0069】目的とするエーテル富有生成物ガソリンの
組成に応じて、MOD流出物の所望のC5−C9=また
はC5−C10=含量を、例えば導管24を経由する留
出油用のボトムの抜き出しより上方で蒸留塔118の中
間領域の中間段から所望の留分を除去することにより蒸
留塔からカットする。
【0070】C3−C4=原料を水和反応器101にて
水和し、アルコール性流出物を先に説明したようにライ
ン5を経由して送り、その後、蒸留塔120に送る。塔
からのオーバーヘッドは一般的にはアルコールおよび水
の共沸物であるが、水に対するアルコールの割合を調節
できる。このオーバーヘッドはライン25を経由して導
かれ、凝縮器121で凝縮し、ライン26を経由してオ
ーバーヘッドドラム122に送られる。アルコール性流
出物のコントロールされた流れはライン27を経由して
抽出塔105に送られる。塔120からのボトムは、主
として、ライン28を経由して水和反応器101にリサ
イクルされる水である。パージライン29は、系の重質
分を除去するために設けられている。
【0071】抽出塔105へのC5−C9=またはC5
−C10=オレフィンの質量流量を、ストリーム27の
第2級アルコールの濃度にもとづいてコントロールする
。その後、アルコールの抽出、エーテル化反応器106
におけるアルコール性ラフィネートのエーテル化および
抽出塔107におけるエーテル化流出物の抽出を、「図
1」の場合に説明したのと同様の方法で実施する。実施
する方法が「図1」または「図2」に示す方法であろう
と、あるいは1本の蒸留塔だけを使用する方法であろう
と、この方法では、水和領域においては本質的にn−プ
ロパノールは生成せず、生成物ガソリンは、(転化率お
よび他の操作変数に応じて)1〜20重量%、好ましく
は5〜15重量%の少なくとも8の炭素原子数(C8+
)のジアルキルエーテルに富み、ジアルキルエーテルは
、C5−C10=ガソリンのイソプロピルまたはs−ブ
チルエーテルであり、同じガソリンのメチルまたはエチ
ルエーテルによりもたらされる改善と比較して、Oの重
量%基準のオクタン価を予想もできないほど改善するの
はこのジアルキルエーエルである。
【0072】一般的には、15%のt−オレフィンによ
り、生成物ガソリンにおいて5重量%以上のエーテルが
もたらされる。本発明において使用する調製されたガソ
リンは30〜約70%のt−オレフィンを含むことがあ
るので、この方法により生じる利益は、わずかに10%
のt−オレフィンの存在により生じる利益より遥かに大
きいが、10%の場合でも利益は相当なものである。
【0073】生成物であるエーテル富有ガソリンは、メ
チル−t−ブチルエーテルを本質的に含まず、本質的に
(i)少なくとも50重量%がオレフィン性C5−C1
0=であり、オレフィンの10%以下、一般的には本質
的に存在しない量(1重量%以下)がt−オレフィンで
あるC5−C10炭化水素、ならびに(ii)ガソリン
生成物の5〜20重量%の量で存在する非対称C8+ジ
アルキルエーテルの混合物から成る点が独特である。
【0074】製品ガソリンは、その中の酸素化物の分布
により生成物ガソリンの「指紋を採る」ように機能する
ガスクロマトグラフィー(GC)のスペクトルにより、
他のエーテルを含むガソリンとは区別される。以下の手
順で行う:
【0075】ガスクロマトグラフを使用してガソリンの
成分を分離し、酸素化物だけを検知する酸素固有の炎イ
オン化検出器(O−FID)(例えばイー・エス・イン
ダストリーズにより製造されている装置)を経由してそ
れぞれを送る。検知される酸素化物には、水、分子状酸
素、アルコールおよびエーテルが包含される。重質(C
8+)エーテルに起因するピークのパターンは明らかに
区別される。
【0076】ガソリンの酸素含量基準(重量%)基準で
予想できないオクタン価の向上に貢献するのは生成物ガ
ソリン中のC8+ジアルキルエーテルの存在であり、こ
の向上は、各ガソリン中のエーテルが10重量%の量で
存在する場合、実質的に同じt−オレフィンのメチルエ
ーテルによりもたらされる場合より数倍大きい、典型的
には5倍以上である。
【図面の簡単な説明】
【図1】  「図1」は、C3−C4オレフィン含有ス
トリームがMOGおよび水和反応器にそれぞれ分配され
、それらの流出物はいずれも抽出塔用の水に対するアル
コールの最適比を提供するか、あるいは低級オレフィン
を含まないC5−C10=+ストリームを生成するよう
に調製されていない自蔵一体化方法のフローシートを示
す。
【図2】  「図2」は、2種のオレフィン原料を使用
し、第1のものであるC3−C4=含有ストリームは水
和反応器に送られ、第2のものであるC4−C6=含有
ストリームはオリゴマー化反応器に送られる自蔵一体化
方法のフローシートを示す。
【符号の説明】
101…水和反応器、102…オリゴマー化反応器、1
03,104…フラッシュセパレーター、105…抽出
手段、106…エーテル化反応器、107…抽出手段、
117…MOD反応器、118…蒸留塔、119…熱交
換器、120…蒸留塔、121…凝縮器、122…オー
バーヘッドドラム。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  低級オレフィン原料ストリームを改質
    する自蔵一体化方法であって、 a)第1部分を受容するオリゴマー化領域と第2部分を
    受容するオレフィン水和領域との間で炭素原子数3およ
    び4のオレフィンの単一ソースを分配する工程、b)オ
    リゴマー化条件下、第1部分のC3−C4=の少なくと
    も50重量%を転化して、オリゴマー化流出物としてオ
    リゴマー化領域から流出する、少なくとも15%のt−
    アルケンを含有する主としてC5−C10=を含むガソ
    リンを生成する工程、 c)水和条件下、第2部分のC3−C4=の少なくとも
    30重量%を転化して、水和流出物として水和領域から
    流出する、C3−C4第1級アルコールと共にイソプロ
    ピルアルコールおよびs−ブチルアルコールを含んで成
    る水性混合物を生成する工程、 d)混合物の選択的抽出に好ましい条件下、水和流出物
    からガソリンストリームにアルコールを抽出してガソリ
    ン溶媒中のt−オレフィンの少なくとも80重量%がエ
    ーテル化されるのに十分量のs−アルコールをエクスト
    ラクトに抽出し、ラフィネートにC5−C10=含有ガ
    ソリンが5重量%以下存在するようにする工程、e)(
    i)未反応アルコール (ii)C5−C10=含有ガソリンの(8またはそれ
    以上の総炭素数の)非対称C8+ジアルキルエーテル、
    および (iii)非t−オレフィンの少なくとも90%が未反
    応のままで残るC5−C10=含有ガソリンから本質的
    に成るエーテレート化流出物を生成する条件下で、酸型
    触媒の存在下、エクストラクトをエーテル化する工程、
    ならびに f)不要なC3−C4アルコールを選択的に抽出するの
    に好ましい抽出条件下、水によりエーテレート化流出物
    を抽出し、本質的にC3−C4アルコールを含まず、エ
    ーテレート化t−オレフィンに富む生成物ガソリンを生
    成する工程を含んで成り、それにより、低級オレフィン
    原料ストリームから発生しない炭化水素ストリームを使
    用することなく、低級オレフィン原料ストリームを生成
    物ガソリンに改質する方法。
  2. 【請求項2】  第2部分のC3−C4オレフィンの少
    なくとも40%がアルコールに転化する際し、エクスト
    ラクト中のt−オレフィンの少なくとも80%をエーテ
    ル化して、 (i)C5−C10=を含有するガソリン沸点範囲の炭
    化水素、および (ii)各アルキル基が少なくとも3の炭素原子数を有
    するエーテルとなるエーテレート化C5−C10=から
    本質的に成る生成物ガソリンを生成するために、C5−
    C10=含有ガソリンにより水和流出物から抽出可能な
    C3+アルコールの量が、エクストラクト中で十分量の
    C3+第2級アルコールを提供するように、低級オレフ
    ィン原料ストリームの相対的な分配を選択する請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】  生成物ガソリンは、1〜20重量%の
    少なくとも8の炭素原子数を有するジアルキルエーテル
    に富み、ジアルキルエーテルはC5−C10=のイソプ
    ロピルおよびs−ブチルエーテルから選択される請求項
    1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】  工程(c)において、水性混合物は、
    本質的にn−プロパノールを含まず、生成物ガソリンは
    、蒸留領域でプロセスストリームの成分を分離すること
    なく生成される請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】  オリゴマー化C5−C10=ガソリン
    は、2.5以上の分岐オレフィンの線状オレフィンに対
    する割合を有する請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】  オリゴマー化流出物を分離して、70
    重量%までのt−アルケンを含む調製されたC5−C9
    =またはC5−C10=を含むガソリンストリームを生
    成することを更に含む請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】  水和流出物を分離して、工程(d)で
    使用するアルコールおよび水の共沸物を生成することを
    更に含む請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】  C5−C10=を含有するガソリン沸
    点範囲の炭化水素から本質的に成る精製工程のストリー
    ムを入手できる場合に、低級オレフィン原料ストリーム
    を改質する自蔵一体化方法であって、 a)オレフィン水和領域に少なくとも30重量%のC3
    −C4=を含む原料ストリームを供給する工程、b)イ
    ソプロピルおよびs−ブチルアルコールを含んで成る、
    n−プロパノールを本質的に含まない水性混合物を生成
    する水和条件下、水和領域でC3−C4=の少なくとも
    40重量%をアルコールに転化する工程、c)アルコー
    ルの選択的抽出に好ましい抽出条件下、少なくとも15
    %のt−アルケンを含む、重量基準で主成分のC5−C
    10=を含むガソリン沸点範囲の炭化水素により水和流
    出物を第1抽出領域において抽出して、アルコールの混
    合物をガソリンに抽出する工程d)酸型触媒の存在下、 (i)未反応アルコール、 (ii)C5−C10=含有ガソリンの非対称C8+ジ
    アルキルエーテル、および (iii)非−t−オレフィンの少なくとも90%が未
    反応のままで残るガソリン沸点範囲の炭化水素から本質
    的に成るエーテレート化流出物を生成する条件下、ガソ
    リン沸点範囲の炭化水素のt−オレフィンを本質的に全
    部イソプロピルアルコールおよびs−ブチルアルコール
    と反応させる工程、ならびに e)不必要なC3−C4アルコールの選択的抽出に好ま
    しい抽出条件下、エーテレート化流出物を水により第2
    抽出領域において抽出して、C3−C4アルコールを本
    質的に含まない生成物ガソリンを生成する工程を含んで
    成り、それにより、生成物ガソリンの酸素含量(重量%
    )基準におけるオクタン価の改善が、C5−C10=含
    有ガソリンのメチルエーテレートまたはエチルエーテレ
    ートによりもたらされる改善より大きい生成物ガソリン
    に低級オレフィン原料ストリームを改質する方法。
  9. 【請求項9】  本質的にC5−C10=含有ガソリン
    から成る入手可能な精製工程ストリームは、2.5より
    大きくない分岐オレフィンの線状オレフィンに対する割
    合を有する請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】  C3−C4オレフィンをアルコール
    に転化する際し、エクストラクト中のt−オレフィンの
    少なくとも80%をエーテル化して、 (i)C5−C10=を含有するガソリン沸点範囲の炭
    化水素、および (ii)各アルキル基がC3+であるエーテルとなるエ
    ーテレート化C5−C10=から本質的に成る生成物ガ
    ソリンを生成するために、C5−C10=含有ガソリン
    による水和流出物からの抽出可能なC3+アルコールの
    量がエクストラクト中で十分量のC3+第2級アルコー
    ルをもたらす請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】  生成物ガソリンは、約5〜約25重
    量%のC8+ジアルキルエーテルに富み、ジアルキルエ
    ーテルはC5−C10=のイソプロピルおよびs−ブチ
    ルエーテルから選択される請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】  工程(b)の後、工程(c)の前に
    、50重量%以上のアルコールを含むアルコールに富む
    ストリームを水和流出物から分離する工程、および第1
    抽出領域にアルコールに富むストリームを供給する工程
    を更に含んで成る請求項8記載の方法。
  13. 【請求項13】  主としてC3−C4=を含む第1原
    料ストリームおよび主としてC4−C6=を含む第2原
    料ストリームを改質する自蔵一体化方法であって、(a
    )第1原料ストリームをオレフィン水和領域に、第2原
    料ストリームをオリゴマー化領域に供給する工程、(b
    )C3−C4第1級アルコールと共にイソプロピルアル
    コールおよびs−ブチルアルコールを含んで成り、本質
    的にn−プロパノールを含まず、水和流出物として水和
    領域から流出する水性混合物を生成する水和条件下、第
    1原料ストリーム中のC3−C4=の少なくとも30重
    量%をアルコールに転化する工程、 (c)オリゴマー化流出物としてオリゴマー化領域から
    流出する、少なくとも15%のt−アルケンを含むC5
    −C10=含有留出油を生成するオリゴマー化条件下、
    第2原料ストリームのC4−C6=の少なくとも50重
    量%を転化する工程、 (d)水和流出物からアルコールに富むストリームを分
    離して、アルコールに富むストリームを第1抽出領域に
    供給する工程、 (e)オリゴマー化流出物のC10+成分から実質的に
    C5−C10=のストリームを分離して、実質的にC5
    −C10=のストリームを第1抽出領域に供給する工程
    、(f)ガソリン溶媒中のt−オレフィンの少なくとも
    80重量%をエーテル化するために、十分量の第2級ア
    ルコールをエクストラクトに抽出し、ラフィネートに5
    重量%以下のC5−C10=含有ガソリンが存在するよ
    うに、混合物の選択的抽出に好ましい条件下、水和流出
    物からアルコールをガソリンストリームに抽出する工程
    、(g)酸型触媒の存在下、 (i)未反応アルコール、 (ii)C5−C10=含有ガソリンの非対称C8+ジ
    アルキルエーテル(8またはそれ以上の総炭素原子を有
    する)、および (iii)非−t−オレフィンの少なくとも90%が未
    反応のままで残るC5−C10=を含むガソリンから本
    質的に成るエーテレート化流出物を生成する条件下、エ
    クストラクトをエーテル化する工程、ならびにh)不必
    要なC3−C4アルコールの選択的抽出に好ましい抽出
    条件下、エーテレート化流出物を水により抽出して、C
    3−C4アルコールを本質的に含まず、エーテレート化
    t−オレフィンに富む生成物ガソリンを生成する工程を
    含んで成り、それにより、オレフィン原料ストリームか
    ら発生しない炭化水素ストリームを使用することなく低
    級オレフィン原料ストリームを生成物ガソリンに改質す
    る方法。
  14. 【請求項14】  工程(d)は、C10+成分の大部
    分を水和領域に戻すことを含む請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】  オリゴマー化ガソリンは2.5以上
    の分岐オレフィンの線状オレフィンに対する割合を有し
    、生成物ガソリンは、約5〜約25重量%のC8+ジア
    ルキルエーテルに富み、ジアルキルエーテルはC5−C
    10=のイソプロピルおよびs−ブチルエーテルから成
    る群から選択される請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】  アルキル鉛添加剤を含まないエーテ
    ルに富む生成物ガソリンであって、 (i)少なくとも50重量%がオレフィン性C5−C1
    0=であり、本質的にいずれのオレフィンもt−オレフ
    ィンでないC5−C10ガソリン範囲炭化水素(「ガソ
    リン」)、および (ii)エーテルが生成物ガソリンの約5〜約25重量
    %の量で存在するt−オレフィンのイソプロピルおよび
    s−ブチルエーテルである、本質的にメチル−t−ブチ
    ルエーテルを含まないt−オレフィンの非対称C8+ジ
    アルキルエーテルの混合物 から本質的に成り、それにより、生成物ガソリンはガス
    クロマトグラフのスペクトルにおけるC8+エーテルの
    ピークのパターンにより特徴付けられ、ガソリン生成物
    の酸素含量(重量%酸素)基準のオクタン価の改善は、
    エーテルが10重量%の量で存在するt−オレフィンの
    メチルエーテルによりもたらされる改善より大きい生成
    物ガソリン。
  17. 【請求項17】  2.5以上の分岐オレフィンの線状
    オレフィンに対する割合を有する請求項16記載の生成
    物ガソリン。
  18. 【請求項18】  アルキル鉛添加剤を含まず、メチル
    −t−ブチルエーテルを本質的に含まない、請求項1〜
    3のいずれかに記載の方法により製造されるエーテルに
    富むガソリン。
  19. 【請求項19】  仕上げ工程においてエーテルをベー
    スガソリンに配合することなく、本質的にメチル−t−
    ブチルエーテルを含まない請求項13〜15のいずれか
    に記載の方法により得られるエーテルに富む生成物ガソ
    リン。
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