JPH0422258Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は測量作業に使用される視準ポール関す
る。

［従来の技術及び考案が解決しようとする課題］ 従来、測量作業に於いて、地上の点を標示した
り、測線の方向を定めるときの目標に視準ポール
が用いられており、直径約２〜３cmで赤白20cmに
塗り分けられ、長さが２〜3mのもの、或いは1m
ごとに継ぎ足しできるもの等がある。

そして目標を視準する際は視準ポールを垂直に
保持しなければならないが、その方法としては立
てた視準ポールの脇の２方向に下げ振りを添えて
視準ポールと下げ振りが平行となるようにして垂
直を確認していた。この方法では下げ振りだけの
為に人手が１名要ることから、実開昭53−30352
号に示されるように下げ振りを視準ポールの外側
面に取り付けたものが考案されている。しかし、
この方法でも風の強い日などに使用すると下げ振
りが揺れて正確な垂直を得ることが困難であつ
た。更に、寒冷地において下げ振りが凍結しやす
いという問題もあつた。

そこで第１図で示すように視準ポール１に水準
器取付金具２によつて気泡水準器３が取付けられ
ているものが使用されているが、視準ポール１と
気泡水準器３との角度θは常に90度でなければな
らなかつた。

しかしながら、第１図に示すような従来の視準
ポールにおいては、その角度θが常に90度である
か否かをチエツクしなければならず、また、気泡
水準器３が視準ポール１より突出した形状で取付
けられているので、角度θが狂いやすく、保管時
に於いても破損しやすいものであつた。

そこで更に、これらの欠点を改良するものとし
て空洞ポール内中央部からポール最下部にかけて
下げ振りを設置、収納したもの（特開昭50−
109752号）があり、これは前記欠点を解消するも
のではあるが、搬送時の激しい揺れなどにより、
下げ振りが脱落、破損等を起こすしやすい、搬送
時に空洞部分が損傷し正確な水準が得られない等
の欠点があり、更に複数種の視準ポールを使い分
ける場合においても各１本毎に下げ振りが収納さ
れていなければならず比較的高価なものであつ
た。

本考案者は、前記した従来技術の欠陥を解消す
べく種々研究を重ねた結果、上部ポールと下部ポ
ール間に該ポールと同一径を有する特定の筒状水
準器を存在せしめ、上記筒状水準器を着脱自在と
し該ポールを組立式とすることにより、搬送時に
水準器のみを別にして、更にはケースなどに収納
することにより、従来の視準ポールのように搬送
時の破損などがなく、寒冷地での使用に於いても
有効であり、更には複数種のポールを使い分ける
場合においても各一本毎に水準器が必要でないこ
とを知見して本考案に到達した。

［課題を解決する手段］ 即ち本考案は、上部ポールと下部ポール間に、
該ポールと同一径を有する筒状水準器Ｂを設けた
視準ポールにおいて、該筒状水準器Ｂは、その前
半部が透明部１１で、その筒体内は吊るされた錘
と透明な不凍性液体より成り、かつ前記筒状水準
器Ｂを着脱自在に構成した組立式視準ポールであ
る。

［実施例］ 以下、図面に示す実施例を基に本考案を具体的
に説明する。

第１図は従来の視準ポール１の一例を示す側面
図であり、視準ポール１に水準取付金具によつて
気泡水準器３が取付けられており、角度θが狂い
やすく保管時に於いても破損しやすいものであつ
た。第２図は本考案組立式視準ポールの正面図で
ある。本考案の組立式視準ポールは、第２図に示
すように、上部ポール４、筒状水準器Ｂ及び下部
ポール６によつて構成されている。そして上記の
筒状水準器Ｂは上部ポール４、及び下部ポール６
に対して着脱自在に構成されている。筒状水準器
Ｂにおいて、５は筒体であり、筒体５は第５図で
示すように前半部が透明部１１、後半部が不透明
部１０で構成されている。筒体５にはエチレング
リコールのような透明な不凍性液体が封入されて
いる。筒体５の上部には継手部材７の下部が嵌挿
固着されており、該継手部材７の下端中心には止
め具１３とリング１２によつて錘８が吊るされて
おり、筒体５の底部には中心点９が設けられてい
る。

以上のように構成されている筒状水準器Ｂは下
部ポール６及び上部ポール４に対して着脱自在に
構成されている。

すなわち、下部ポール６には継手部材１４の下
部が嵌挿固着されており、該継手部材１４の上部
は筒状水準器Ｂの下部に嵌挿される。

筒状水準器Ｂの上部に嵌挿固着された継手部材
７の上部は上部ポール４の下部に嵌挿される。筒
体５の不透明部１０と錘８との色は異なつた色で
構成されているので、透明部１１より透かして錘
８をはつきりと見分けることができる。錘８の下
端が中心点９に一致せるように本考案視準ポール
を保持すれば、容易に該視準ポールを垂直に保持
することができる。

［考案の効果］ 本考案視準ポールは以上説明したような構成で
あるので、従来の視準ポールのように水準器を視
準ポールより突出して設ける必要がなく、筒状水
準器が見やすく、保管時に於いても突出物がない
ので保管し易い。また、筒状水準器Ｂを上部ポー
ル及び下部ポールと同一径に形成してあるため、
作業時においても持ち易く作業がやり易い。

また、組立式としたことにより、自動車等に収
容して搬送することが非常に容易となり、また水
準器のみを別にして、更にはケースなどに収納す
ることにより、搬送時の激しい揺れなどによる水
準器が破損等を起こすことがないものである。

更に、水準器が容易に着脱でき、長さの異なる
上下ポールを自在に組み合わせて使用することが
できることから、各々１本毎に水準器を必要とせ
ず視準ポール自体が安価となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の視準ポールの一例を示す側面
図、第２図は本考案組立式視準ポールの正面図、
第３図は筒状水準器の正面図、第４図は筒状水準
器の拡大断面図、第５図は第２図のＡ−Ａ線に於
ける拡大断面図である。 １……従来の視準ポールの一例、２……水準器
取付金具、３……気泡水準器、４……上部ポー
ル、５……筒体、６……下部ポール、７……継手
部材、８……錘、９……中心点、１０……不透明
部、１１……透明部、１２……リング、１３……
止め具、１４……継手部材、Ｂ……筒状水準器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部ポール４と下部ポール６の間に、該ポール
   と同一径を有する筒状水準器Ｂを設けた視準ポー
   ルにおいて、該筒状水準器Ｂは、その前半部が透
   明部１１で、その筒体内は吊るされた錘８と透明
   な不凍性液体より成り、かつ前記筒状水準器Ｂを
   着脱自在に構成した組立式視準ポール。