JPH04218481A - 液状貨物輸送用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、剛性の外壁、および、
液状貨物を中に納めて輸送するため前記外壁中に置かれ
ている撓み性があり液密であるいれ物を備えた少なくと
も１個の貨物船倉からなる容器に関する。

【０００２】

【従来技術とその課題】そのような容器は、オランダ特
許明細書　ＮＬ　７２，０５２０９号から周知である。 前記特許においては、液体を満たされたとき貨物船倉を
満たすことになる袋が、撓み性があって液密であるいれ
物を形成する。この周知の容器は、例えば、衝突を原因
として発生し、オイルのような液状貨物が逃れ出ること
がある貨物船倉の漏出の危険を最低にするために設計さ
れた。そのような撓み性がある袋は、実際に裂けること
なく、剛性の鋼構造物よりはるかによく変形に耐えるこ
とができる。同時に、そのような袋の使用は、貨物船倉
の内部の部分的清掃または完全清掃を余計なものにする
。そのような袋は比較的容易に交換することができるよ
うにすることができ、同一の袋を同じタイプの液体、例
えばオイル用に反復して使用することができる。特に、
貨物船倉に２個以上の袋が備わっている場合は、いくつ
かのタイプのオイルまたはその他の液体を運ぶことがで
きることになり、毎回同一の袋を同一タイプの液体用に
使用することによって、清掃は事実上余計なものになる
。

【０００３】前記の周知の容器の欠点は、容器が重大な
損傷を被った場合、災害の結果として貨物船倉の剛性外
壁が破壊された後、貨物を収容している袋も裂けること
が排除されないことである。貨物すなわちオイルまたは
化学薬品の自由な流失が環境に対する莫大な損害の原因
となることがあることは当然である。

【０００４】本発明の目的は、例えば、衝突の結末とし
ての貨物船倉の洩れの危険を排除するか少なくとも最低
に押さえることになる、液状貨物輸送用容器を提供する
ことである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、前文に挙げた種類の容器は、剛性外壁の少なくとも
内側の一部に、事実上圧力分布特性を有する材料で作ら
れた層が備わっているという特徴を備えている。この材
料の強さ特性は、例えば衝突の場合、剛性外壁上に働く
力が前記層によって分布されるため、撓み性があり液密
である容物の危険を構成するはずである局部的な高い応
力の発生が防止される特性である。前記材料の強さ特性
は、さらに、鋼板が内側に曲がった場合でも、前記層は
事実上無傷の状態を維持するので、損害を受けた剛性外
壁の鋭利な鋼縁と撓み性があり液密である容物との間の
接触を回避させる特性である。前記いれ物は、例えばポ
リエチレンのようなポリマーで作ることができる。ポリ
エチレンには十分な撓み性があり、容器の全寿命期間を
通して、例えば原油の腐食に耐えることができる。剛性
外壁という用語は−船舶外板の外に−貨物船倉の縦内壁
も意味する。

【０００６】本発明に従った容器の一実施例は、事実上
前記層を作っている材料が高いエネルギー散逸力を備え
ているという特徴を備えている。剛性外壁と撓み性があ
り液密であるいれ物に加えて、前記層の材料がエネルギ
ー散逸力を備えている場合は、例えば衝突の場合にいれ
物が裂けるという危険が事実上排除されることになる。

【０００７】本発明に従った容器の他の一実施例は、前
記層が事実上発泡層で作られているという特徴を備えて
いる。できれば、前記発泡層が、ポリウレタン樹脂また
はポリエチレンの合成発泡層または圧力分布性を持った
自然材料であることが望ましい。

【０００８】本発明に従った容器の他の一実施例は、前
記層が第１層であって、少なくとも第１層の内壁の一部
に補強第２層を備えているため、少なくとも前記第２層
の内壁の一部上に弾性／可塑性である第３層が備わって
いるという特徴を備えている。前記の構造であるため、
激しい災難の場合であっても、船舶の貨物の漏出が防止
される。

【０００９】本発明に従った容器の他の一実施例は、内
張りを作るため、撓み性があり液密であるいれ物が、場
合に応じて、事実上圧力分布特性を有する材料で作られ
た前記層又は前記弾性／可塑性である層を押していると
いう特徴を備えている。

【００１０】

【実施例】以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説
明する。図１には、本発明に従った容器の貨物船倉１が
示されている。貨物船倉１は、内壁２によって数個のコ
ンパートメント３に分割されている。貨物船倉１には、
剛性外壁（この場合は船舶外板４）が含まれており、船
舶外板４の内側には、高い（十分な）圧縮強さと可能な
限り高い高いエネルギー散逸力を有する材料で作られた
発泡層５が備わっている。（内側）内張り６を構成する
ため、撓み性があり液密であるいれ物は発泡層５を押し
ている。

【００１１】発泡層５と内側内張り６が下記の特製を有
することが望ましい。

【００１２】発泡層５と内張り６の厚さは、例えば容器
のタイプと寸法に応じて変動し、発泡層５の場合は０．
５−３　ｍの範囲であり、内側内張り６の場合は１−５
　ｃｍの範囲である。

【００１３】この発泡層５と内張り６との組合せは、船
舶外板４の動きに沿って容易に作ることができる。発泡
層５と撓み性内張り６との組合せを作るには、下記の通
りいくつかの方法がある：

【００１４】１．船舶外板４に沿って発泡層５と内張り
６だけを用意する。この場合、貨物船倉１の内壁２に撓
み性内側内張り６を取付けるため、別の備えが必要であ
る（図１）。

【００１５】２．船舶外板と、貨物船倉１の縦内壁とに
沿って、発泡層５と撓み性内側内張り６を用意する。内
壁２を押している発泡層５は、船舶外板４の内側を押し
ている発泡層５よりはるかに薄くすることができる（図
２）。

【００１６】発泡層５は下記の５重の役割を果たす：ａ
．災害の場合に船舶外板上に働く力を分布する。その結
果、内側内張り６上の高い局部的ピーク張力の発生が防
止される。

【００１７】ｂ．船舶外板４（鋼板の破損）と撓み性で
ある内側内張り６との間にスペースを作る。

【００１８】ｃ．例えば衝突の場合、船舶の外板が内側
に移動するための前記スエースを維持する。

【００１９】ｄ．例えば衝突の場合に、船舶外板に伝送
されるエネルギー（の一部）を散逸させる。

【００２０】貨物船倉１を有する容器がある物体と衝突
した場合は、原則として、下記の諸段階を区別すること
ができる：−　　物体が船舶の鋼鉄製外板を貫通する。

【００２１】−　　物体が船舶の船倉に突入するが、発
泡層５が内側内張り６を保護する。貨物船倉１の容積が
小さくなるので、貨物船倉１内の圧力は非常に迅速に増
大する。したがって、貨物の上方にある空気は、貨物船
倉１内の最大圧力が超過されるまで逃出す。

【００２２】−　　防止手段が講じられていなかった場
合、鋼製甲板またはその他の仕切りは変形し、破壊する
。発泡層５には最大の圧力が掛かり、貫通しようとして
いる物体は止められる。

【００２３】−　　貫通しようとしている物体と容器は
相互に離される。発泡層５と内側内張り６には衝突によ
って作られた開口の前で張力が加えられ、貨物の流出／
漏出を防止する（図４参照）。撓み性である内側タンク
（前記撓み性である内側タンクは、ガラス繊維層（また
はその他の方法）によって保護し、衝突や船舶が座礁し
た場合であっても前記内部タンクが無傷であるようにす
ることができる）と組合わされた圧力分布層の効果は、
相当な程度まで、衝突されたタンク内における圧力集積
の結果として、および、前記タンクの内壁が結果的に変
形した結果として作られたエネルギー吸収能力によるも
のである。タンク壁の変形の結果としてタンクが洩れ始
めるため、圧力は集積せず、エネルギーを散逸させるこ
とができないのであるから、この現象は、一重または二
重の鋼外板では発生しない。このエネルギー吸収効果は
計算されており、鋼外板との比較が図５に示されている
。図６は、実施された実行可能性の検討の結果、すなわ
ち、船舶の容量重量トン当たりの貨物容積の減少の効果
、コストと臨界エネルギー供給を示す。

【００２４】発泡層５は内側内張り６より弾性が劣るの
で、非常に激しい災害の場合には発泡層５が破壊するこ
とがあり、その結果、撓み性である内側内張り６も裂け
、貨物の漏出をもたらす危険にさらされることがある。 そのような非常に激しい災難に対する安全対策として、
本発明に従った容器には、発泡層５の内側に合成繊維（
または、耐衝撃性があるその他の材料）の補強層７が備
わっており、補強層７の内側上には弾性／可塑性層８が
備わっているという特別な特性がある（図３）。もちろ
ん、前記の両層を組合わせて１層の合成層とすることが
できる。また、発泡層５と弾性／可塑性層８の位置を相
互に交換することができるとの了解に基づいて、上記の
順序に呼応する順序のような他の層順序にすることも本
発明の範囲に属する。もちろん、合成繊維層１層を使用
する代わりに複数の合成繊維の層を使用することができ
る。

【００２５】

【発明の効果】オランダ特許仕様書　ＮＬ　７２，０５
２０９において説明された容器と比較した場合の、本発
明に従った容器の長所は、ただ貨物船倉の漏れの危険が
排除され／最低になるだけでなく、発泡層５によって貨
物が断熱されているため、エネルギー節減が実現される
ことである。 発泡層を作るためにポリウレタン樹脂を使用することに
は、さらに、貨物船倉１内における内部腐食が減少する
こと、および、ポリウレタン樹脂は比重が小さいため容
器の重量がほとんど増大しないという長所がある。本発
明に従った容器の最後の長所は、貨物容量がほとんど失
われないことである。上掲のオランダ特許明細書に従っ
た容器の場合、貨物容量は大幅に失われる。事実、この
周知の容器の場合は、衝突に際して発生する船舶の外板
と内部タンクとの間の接続物の力伝送効果を相殺する必
要があるため、船舶の外板と内部タンクの間に比較的大
きなスペースが要求される。例えば、前記容器上で発生
した火災の結果として爆発ガスがこのスペース内に放出
されたとき、この周知の容器の場合における船舶の外板
と内部タンクの間のスペースが、さらに、爆発スペース
を構成することがある。

【００２６】例えば海底から突出した岩と衝突した結果
として、本発明に従った容器が座礁した場合、一方では
、前記岩の相対運動が発泡層５によって非常に強力に制
動されるため、また、他方では、船舶外板４と撓み性で
ある内側内張り６との間に固定された剛性の接続物がな
いため、前記岩を原因とする容器の損害が少なくて済む
ことが注目されている。この事実は、船舶外板と内部タ
ンクの間に固定された接続物がある上掲のオランダ特許
明細書　ＮＬ　７２，０５２０９の場合とは対照的であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　本発明容器を備えた船倉の概略を示す断面
図。

【図２】　　本発明他の実施例の概略断面図。

【図３】　　図２に点線の円で示された部分の詳細図。

【図４】　　合成二重船殻を有する場合の衝突の現象に
おけるいくつかの段階を示す説明図。

【図５】　　衝突の場合の様々な二重船殻概念対貫通深
度についてのエネルギー吸収を示すグラフ。

【図６】　　様々な二重船殻概念に関する基準の比較を
示す表。

【符号の説明】

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　剛性の外壁、および、液状貨物を中に
   納めて輸送するため前記外壁中に置かれている撓み性が
   あり液密であるいれ物を備えた少なくとも１個の貨物船
   倉からなる容器であって、前記剛性外壁の少なくとも内
   側の一部に、事実上、圧力分布特性を有する材料で作ら
   れた層が備わっていることを特徴とする容器。
2. 【請求項２】　　前記層を事実上作っている材料が高い
   エネルギー散逸力を有することを特徴とする、請求項１
   記載の容器。
3. 【請求項３】　　前記層が事実上発泡層で作られている
   ことを特徴とする、請求項１または２記載の容器。
4. 【請求項４】　　前記層が第１層であって、第１層は少
   なくとも内側の一部に補強第２層を有しているため、前
   記第２層の内側の少なくとも一部に弾性／可塑性である
   第３層が備わっていることを特徴とする、請求項１、２
   または３記載の容器。
5. 【請求項５】　　内張りを作るため、撓み性があり液密
   であるいれ物が、場合に応じて、事実上圧力分布特性を
   有する材料で作られた前記層または前記弾性／可塑性で
   ある層を押していることを特徴とする、前記いずれかの
   請求項記載の容器。