JPH04217698A - リポペプチド誘導体 - Google Patents

リポペプチド誘導体

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JPH04217698A
JPH04217698A JP3054788A JP5478891A JPH04217698A JP H04217698 A JPH04217698 A JP H04217698A JP 3054788 A JP3054788 A JP 3054788A JP 5478891 A JP5478891 A JP 5478891A JP H04217698 A JPH04217698 A JP H04217698A
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JP
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ester
alkyl
independently
formula
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JP3054788A
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Milton L Hammond
ミルトン エル.ハモンド
James M Balkovec
ジェームス エム.バルコヴェク
Robert E Schwartz
ロバート イー.シュワルツ
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Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
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Publication date
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    • C07K7/54Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】本発明は、式: 【化3】 (式中、R1、R2、R3およびR4は独立してH ま
たはOHであり、R は中性pHで帯電した基を有する
アシル、ホスホリルまたはスルホニル基であり、R’は
C5−C23アルキル、C5−C23アルケニル、C5
−C23アルキニルまたはアリールである)を有する化
合物に関する。 【0002】好ましい化合物は、式: 【化4】 (式中、R は中性pHで帯電した基を有するアシル、
ホスホリルまたはスルホニル基であり、R’はC5−C
23アルキル、C5−C23アルケニル、C5−C23
アルキニルまたはアリールであり、U 、V およびW
 は独立して、H またはOHであり、(1) U 、
V およびW がすべてOHである、(2) U およ
びW がH で、V がOHである、(3) U およ
びVがH で、W がOHである、および(4) U 
がH であり、V およびW がOHである様な組合わ
せから選択する。 【0003】アルキル、アルケニルおよびアルキニル基
は、直鎖であっても枝分れしていてもよい。アルケニル
またはアルキニルの場合は、1〜3個の不飽和基が存在
することができる。特に好ましいのは、トリデシル、ペ
ンタデシル、8,11− ヘプタデカジエニル、7−ペ
ンタデセニル、10− ヘプタデセニル、9,11− 
ジメチルトリデシル、等のC13 〜C17 基である
。「アリール」とは、好ましくはフェニルまたは置換し
たフェニルを意味する。置換基は、アルキル、アルキル
オキシ、アルキルチオ、アルキルアミノであることがで
きる。アルキルの炭素数は1〜10である。好ましい置
換アリールは、式:【化5】 で表わされ、Y はCH2 、S 、O またはNHで
あり、Q はC6−C10アルキルである。その中で、
Y がO であり、Q がC8H17 である基が好ま
しい。 【0004】「中性pHで帯電した基を有するアシル、
ホスホリルまたはスルホニル基」には、酸に由来する陰
イオンまたはアミン塩基の陽イオン形が含まれ、さらに
下記の様に定義できる。 (1) A がH 、C1−C6 アルキル、フェニル
、または置換基がアルキル、アルキルオキシ、アルキル
チオ、またはアルキルアミノである置換フェニルである
PO3AH 、あるいはそれらの陽イオン塩、 (2) SO3Hまたはその陽イオン塩(3) n が
1〜6であるCOCnH2nCO2H 、またはその陽
イオン塩 (4) A が(1) で定義され、n が1〜6であ
るCONACnH2nCO2H 、またはその陽イオン
塩、 (5) n が1〜6であるCOOCnH2nCO2H
、またはその陽イオン塩 (6) A が(1) で定義され、B がアミノ酸残
基であるCONA(CHB)CO2H 、またはその陽
イオン塩、(7) B がアミノ酸残基であり、R1お
よびR2が独立してH 、C1−C6 アルキル、およ
びフェニルであるCOCHBNR1R2、またはその酸
付加塩、 (8) A が(1) で定義され、R1およびR2が
独立して(7) で定義され、n が2〜6であるCO
NACnH2nNR1R2、およびその酸付加塩、 (9) R1およびR2が独立して(7) で定義され
、n が2〜6であるCOOCnH2nNR1R2 、
および酸付加塩、(10)R1およびR2が独立して(
7) で定義され、n が1〜7であるCOCnH2n
NR1R2、およびその酸付加塩、(11)COX で
表わされ、X が脱離する基である。 R として好ましい基は、 【化6】 またはその陽イオン塩である。上記(1)−(6) の
「陽イオン塩」は、Li, K, Mg, Na, C
a, (C1−C4 アルキル)アンモニウムの塩を意
味する。 【0005】「酸付加塩」とは、塩酸塩、臭化水素酸塩
、マレイン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、コハ
ク酸、等の医薬的に許容し得る塩のことである。上記の
「B」 として使用できるアミノ酸には、セリン、ホモ
セリン、オルニチン、アルギニン、ヒスチジン、ホモシ
ステイン、アラニン、ロイシン、イソロイシン、リシン
、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、バリン
、グルタミン、グリシン、フェニルアラニン、トリプト
ファン、等がある。「脱離基」とは、電子対と共に離れ
る基のことである。代表的な脱離基は、プロトン化した
カルボン酸、スルホン酸、イミダゾールおよび強酸性フ
ェノールの塩化物、臭化物、ヨウ化物および無水物であ
る。「中性pH」とはpH 6−8である。 【0006】以下に記載する化合物について、「化合物
」の語の後に続く「A」 は、式(A) の化合物を表
わし、「1」, 「2」, 「3」,および「4」 は
核を表わす。したがって、「化合物A−1」はU, V
およびW のすべてがヒドロキシである化合物であり、
「化合物A−2」は、U およびW がH であり、V
 がOHである化合物であり、「化合物A−3」は、U
 およびV がH であり、W がOHである化合物で
あり、「化合物A−4」は、U がH であり、V お
よびW がOHである化合物である。R’およびR は
数値の後に続く基の名称で指定する。 【0007】好ましい化合物は、(1) U およびW
 の両方がOH、(2) U およびW の両方がH 
、(3) U およびV がH で、W がOHである
化合物であり、R’が9,11− ジメチルトリデシル
(DMTD)であり、R がリン酸塩(Phos)であ
り、それぞれ式A−1a, A−2a, A−3aで表
わされる。A−1a(=A−1−DMTD−Phos)
、A−2a(=A−2−DMTD−Phos)およびA
−3a(=A−3−DMTD−Phos)。 【0008】これらの化合物は、(1) 化合物A−1
(DMTD−Phos)、(2) 化合物A−2(DM
TD−Phos)、および(3) 化合物A−3(DM
TD−Phos)として識別できる。 【化7】 【化8】 【化9】 【0009】本発明の化合物は、抗真菌および抗原生動
物活性を有する。抗真菌剤としては、これらの化合物は
、糸状菌および酵母菌の抑制に効果がある。抑制可能な
糸状真菌には、アスペルギルス  フラブス、アスペル
ギルス  フミガツス、の様なアスペルギルス属、ニュ
ーロスポラ属、フーザリウム属、アルターナリア属、お
よびコクリオボルス  ミヤビーヌス、等がある。また
、これらの化合物は、真菌感染症とくにC.アルビカン
ス、C.パラプシロシス、等のカンジダ属生物による感
染症の治療にも有効である。抗原生動物剤としては、こ
れらの化合物は、アメーバー症を起こすエンタメーバ 
 ヒストリチカ、マラリアを引き起こすプラスモジウム
属、あるいは他のトリパノソーマ属、トキサプラズマ属
、クリプトスポリジア等の生物の殺菌に効果的である。 これらの化合物は、免疫性が低下した患者が特に感染し
易いニューモシスチス  カリニの予防および治療に特
に有効である。一般的に白色または明色の固体である本
発明の化合物は、抗生物質性リポペプチドの誘導体であ
る。その親化合物とは異なり、本化合物は水および水性
媒体に良好な溶解性を有する。この特性により、本発明
の化合物は、多くの用途で、親化合物よりも有用な治療
剤である。この様に、これらの化合物は、注射用組成物
に容易に使用できる。その上、これらの化合物は、作用
の持続期間が長い。 【0010】本発明の化合物は、式(Z) のリポペプ
チドから、フェノール性水酸基でアシル化し、エステル
結合を形成することにより、調製することができる。式
(Z) のリポペプチドは、天然物または以下に記載す
る様にして得られる半合成リポペプチドである。全体的
な結果は、下記の式で表わされる。 【化10】 【0011】リポペプチド出発物質用の個々の核は、次
の式で表わすことができる。 (1) U, VおよびW がOHである【化11】 (2) U およびW がH で、V がOHである【
化12】 (3) U およびV がH で、W がOHである【
化13】 (4) U がH で、V およびW がOHである【
化14】 【0012】アシル基はアシル化が完了した後はイオン
化可能な基を持たなければならないので、アシル化の際
、そのイオン化可能な基を保護し、その保護基をアシル
化完了後に除去するのが好ましい。その上、U がヒド
ロキシルである、例えば式Z−1の場合、その基をアシ
ル化の際に保護してもよい。したがって、本発明の望ま
しい物質の調製には少なくとも一つの保護/脱保護が関
与することがある。式(Z) のU が式Z−2, Z
−3またはZ−4 における様に水素である場合、その
化合物は直接アシル化できる。式(Z) のU が核Z
−1 における様にヒドロキシルである場合、最初の工
程は下記の式により、その化合物をエステル化してエー
テルを形成することである。 【化15】 【化16】 【0013】BOH はベンジルアルコールが好ましい
が、他の、エーテル形成性で開裂し得るアルコール、例
えばp−メトキシベンジルアルコールおよび2,2,2
−トリクロロエタノールも使用できる。エーテル形成は
、リポペプチドを溶剤に加えた溶液または分散液にベン
ジルアルコールおよびp−トルエンスルホン酸を加え、
室温で16〜26時間攪拌することにより行なうことが
できる。次いで、揮発分を減圧除去すると、エーテル生
成物中間体が残留物として得られる。このエーテル生成
物の中間体を高性能液体クロマトグラフィー(HPLC
)で精製する。こうして得られたベンジルエーテルをア
シル化に使用することができる。 【0014】次に、このZ−1 リポペプチドまたはZ
−2, Z−3またはZ−4 リポペプチドのベンジル
エーテルをアシル化する。アシル化は、先ず、窒素雰囲
気中で、室温で攪拌しながら、リチウムヘキサメチルジ
シラジド(アルドリッチ)の1Mヘキサン溶液を、適当
なリポペプチドまたはリポペプチドのベンジルエーテル
のピリジン溶液に滴下して加え、得られた混合物を10
〜15分間攪拌する。次いで、RXの溶液を迅速に加え
、その混合物を15〜60分間攪拌し、リポペプチドの
、またはリポペプチドのベンジルエーテルのR エステ
ルを得る。次に揮発物を減圧除去し、残留物として粗製
エステルを得る。この粗製エステルを、高性能液体クロ
マトグラフィー(HPLC)で、溶離剤としてH2O/
CH3CN を使用して精製する。望ましい保持時間の
溶出画分を凍結乾燥して望ましい中間体エステルを得る
。RXは、上記のR およびX を含む式に該当する、
どの様な化合物でもよい。リポペプチドの好ましい誘導
体はリン酸エステルである。エステルがリン酸エステル
である場合、好ましいエステル化反応中間体はジベンジ
ルリン酸エステルである。このジベンジルリン酸エステ
ルは、ピロリン酸テトラベンジルのピリジン溶液を、リ
ポペプチドまたはリポペプチドのベンジルエーテルとリ
チウムヘキサメチルジシラジドの攪拌混合物に加え、リ
ポペプチドのジベンジルリン酸エステルを得ることによ
り調製できる。このエステルの酸または酸塩は、リポペ
プチドまたはリポペプチドのベンジルエーテルのジベン
ジルリン酸エステルの低圧水素化分解により得られる。 水素化分解の際に、リン酸エステルのベンジルおよびベ
ンジルエーテルのベンジルの両方が開裂し、リポペプチ
ドのリン酸エステルが得られる。目的とするエステルを
その水溶性塩として得る必要がある場合は、水素化分解
を中程度のアルカリ性条件下で行ない、必要な生成物を
その塩として回収する。注意深く酸性化することにより
遊離酸が得られる。 【0015】水素化分解の好ましい一方法では、リン酸
ジベンジルの水性エタノール溶液を1気圧で、Pd−C
触媒上で10〜20時間かけて水素化し、リン酸エステ
ルのベンジル基を除去して化合物I を酸として得る。 出発リポペプチドがベンジルエーテルである場合、その
エーテルのベンジルも除去される。目的のエステル生成
物を酸の塩として得る必要がある場合、水素化分解の媒
体をアルカリ金属重炭酸塩で弱アルカリ性にして、塩を
直接回収することができる。あるいは、水素化分解で遊
離酸を回収し、この技術で公知の方法により、その塩に
転換することもできる。R がスルホン酸エステルまた
はカルボン酸エステルである場合、この反応はリン酸エ
ステルに関して記載した方法と類似の方法で行なうこと
ができる。また、R は、中性pHで帯電する基が、好
ましくはフェノール性ヒドロキシルでエステル化したア
ミノ酸のアミノ基から形成されたアンモニウム基である
ラジカルでもよい。 【0016】場合によっては、好ましいR は定義(2
) に記載した硫酸エステルでもよい。これらの場合、
硫酸エステルは、リポペプチドまたはリポペプチドベン
ジルエーテルのピリジン溶液を三酸化硫黄ピリジン錯体
で処理し、ビリジニウム硫酸エステルを形成することに
よって、直接調製することができる。遊離酸が必要な場
合は、塩酸の様な強酸で酸性化し、続いて静止相として
「ゾルバックス」C8逆相HPLCカラムを使用して精
製することにより、得ることができる。リポペプチドベ
ンジルエーテルを使用する場合は、ベンジルエーテルは
上記の水素化分解により除去することができる。 【0017】RXがカルボン酸誘導体である場合、アシ
ル化用の好ましい試薬は、カルボン酸の塩化物および無
水物である。最初の帯電した基がカルボン酸塩である場
合、アシル化反応の際に、ベンジルエステルまたは他の
、2,2,2−トリクロロエチルエステルまたはアリル
エステルの様な容易に除去できるエステルとして保護す
るのが好ましい。最初の帯電した基がアンモニウム種で
ある場合、アシル化工程の際、そのアミンをそのベンジ
ルオキシカルボニル誘導体として保護するのが有利であ
る。 アンモニウム基のための他の保護基としては、t−ブト
キシカルボニルまたは2,2,2−トリクロロエトキシ
カルボニル、あるいは当業者に公知の他の保護基がある
。好ましいエステル化反応では、触媒として4−ジメチ
ルアミノピリジンを含む、リポペプチドまたはリポペプ
チドベンジルエーテルのピリジン溶液をカルボン酸の対
称無水物で処理し、カルボン酸エステルを形成する。次
いで、帯電した基が酸である場合はベンジルエステルの
水素化分解により、帯電した基がアミンである場合はベ
ンジルオキシルボニル基の水素化分解により、保護基を
除去してカルボン酸またはアミンをそれぞれ解放するの
が好ましい。帯電した基が酸である場合、穏やかなアル
カリ性条件下で水素化分解を行ない、水溶性の塩を直接
得ることができる。反対に、帯電した基がアミン塩基で
ある場合、穏やかな酸性条件下で水素化分解を行ない、
水溶性のアンモニウム塩を直接得ることができる。 【0018】上記の区分(4) 、(6) および(8
) の様なある種の場合には、エステル結合がカルバミ
ン酸エステルの一部分を形成する。区分(1) に定義
されるA が水素である様な場合には、アシル化用に好
ましい試薬は、イソシアネートである。最初の帯電した
基がカルボン酸塩である場合、アシル化反応の際、ベン
ジルエステルまたは他の、2,2,2−トリクロロエチ
ルエステルまたはアリルエステルの様な容易に除去でき
るエステルとして保護するのが好ましい。最初の帯電し
た基がアンモニウム種である場合、アシル化工程の際、
そのアミンをそのベンジルオキシカルボニル誘導体とし
て保護するのが有利である。アンモニウム基のための他
の保護基としては、t−ブトキシカルボニルまたは2,
2,2−トリクロロエトキシカルボニル、あるいは当業
者に公知の他の保護基がある。好ましいエステル化反応
では、4−ジメチルアミノピリジンを含む、リポペプチ
ドまたはリポペプチドベンジルエーテルのピリジン溶液
をイソシアネートで処理し、カルバミン酸エステルを形
成する。次いで、水素化分解により保護基を除去して帯
電した基を解放するのが好ましい。 A が上記の区分(1) に記載する様な、水素以外で
ある場合には、異なった方法を使用しなければならない
。これらの場合、反応性の炭酸エステルを最初に形成す
る方法が好ましい。そこで、4−ジメチルアミノピリジ
ンを含む、リポペプチドまたはリポペプチドベンジルエ
ーテルのピリジン溶液をp−ニトロフェニルクロロギ酸
エステルで処理し、この様にして混合p−ニトロフェニ
ル炭酸エステルを製造する。別の工程で、このp−ニト
ロフェニル炭酸エステルを望ましいカルバミン酸エステ
ルに転換する。ジメチルホルムアミド中でp−ニトロフ
ェニル炭酸エステルを第二アミンで処理することにより
、保護したカルバミン酸エステルが得られる。次いで、
上記の様に水素化分解により保護基を除去し、帯電した
基を解放し、上記の、区分(4) 、(6) および(
8) に記載する、A が水素以外である化合物が得ら
れる。 【0019】上記の区分(5) および(9) に記載
される様な化合物が望ましい場合には、エステル結合は
炭酸塩の一部を形成する。これらの場合、アシル化のた
めの好ましい試薬はクロロギ酸エステルである。最初の
帯電した基がカルボン酸塩である場合、アシル化反応の
際、ベンジルエステルまたは他の、2,2,2−トリク
ロロエチルエステルまたはアリルエステルの様な容易に
除去できるエステルとして保護するのが好ましい。最初
の帯電した基がアンモニウム種である場合、アシル化工
程の際、そのアミンをそのベンジルオキシカルボニル誘
導体として保護するのが有利である。アンモニウム基の
ための他の保護基としては、t−ブトキシカルボニルま
たは2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、ある
いは当業者に公知の他の保護基がある。好ましいエステ
ル化反応では、4−ジメチルアミノピリジンを含む、リ
ポペプチドまたはリポペプチドベンジルエーテルのピリ
ジン溶液をクロロギ酸エステルで処理し、炭酸エステル
を形成する。次いで、水素化分解により保護基を除去し
て帯電した基を解放するのが好ましい。 【0020】本発明の化合物は、ニューモシスチス  
カリニ(Pneumocystis carinii)
感染の防止または軽減に効果的である。その様な使用に
おいては、化合物I または化合物I を含む組成物を
治療上有効な量または抑制量で、ニューモシスチス  
カリニに感染した、または感染し易い患者に投与する。 本発明の化合物の治療および感染防止効果は免疫抑制し
たラットに対する試験で立証することができる。代表的
な研究として、化合物A−2aの有効性を試験した。ス
プレイグ−ダウレイラット(体重約250 グラム)を
、飲み水に加えたデキサゾン(2.0mg/L) で免
疫抑制し、低タンパク質飼料で5週間維持し、潜伏感染
からニューモシスチス肺炎を誘発させた。薬剤処理の前
に、2匹のラットを殺し、ニューモシスチス  カリニ
肺炎(PCP) の存在を確認したが、両ラットとも、
感染していることが分かった。6匹のラット(体重約1
50 グラム)に、化合物A−2aを0.25 ml 
の賦形剤(蒸留水)に加えた液を毎日2回、4日間腹腔
内(I.P.)注射した。賦形剤対照も行なった。すべ
てのラットに、飲み水に加えたデキサゾンおよび低タン
パク質飼料を処理期間中与え続けた。処理が完了した時
点で、すべてのラットを殺し、肺を取り出し、処理し、
病気の程度を染色したスライドの顕微鏡分析により確認
した。この研究の結果から、化合物A−2aは、約2 
mg/kg のED90で、P.カリニ嚢胞を4日間で
排除するのに有効であることが分かった。類似の実験で
、ラットを殺し、肺を取り出し、処理し、病気の程度を
、染色したスライドの顕微鏡分析により確認した。この
研究の結果から、化合物A−3aは、約2.5 mg/
kg のED90で、P.カリニ嚢胞を4日間で排除す
るのに有効であることが分かった。 【0021】本発明の化合物は、多くの真菌、特にカン
ジダ属に対して活性がある。抗真菌特性は、1%デキス
トロース(YNBD)を含むイースト  ナイトロジェ
ン  ベース(ディフコ)媒地中で行なう微量肉汁希釈
検定で特定のカンジダに対する最小殺菌濃度で示すこと
ができる。この検定を行なう際、化合物A−2aおよび
A−3aを10% ジメチルスルホキシド(DMSO)
に溶解し、2560μg/mlに希釈する。次いで、こ
の化合物をYNBD中256 μg/mlに希釈する。 この懸濁液0.15μl を96くぼみプレート(各く
ぼみは0.15 ml のYNDBを含む)の最上列に
分配し、薬剤濃度を128 μg/mlにした。次いで
、この最上列から2倍希釈を行ない、最終的な薬剤濃度
128 〜0.06μg/mlを得た。 サブローデキストロース寒天上で維持した酵母培養菌を
YM肉汁(ディフコ)に移し、振とう(250rpm)
 しながら35oCで一晩培養した。培養後、各培養菌
を無菌水で希釈し、1−5 x 106 コロニー形成
単位(CFU)/mlの最終濃度を得た。96くぼみマ
イクロプレートに、くぼみあたり1.5 μl 配分す
るMIC−2000(ダイナテック)を使用して接種し
、くぼみあたりの最終接種物を1.5−7.5 x 1
03 細胞にした。このマイクロプレートを35oCで
24時間培養した。 最小抑制濃度(MICs)は、目に見える成長を示さな
い薬剤の最低濃度として記録した。MIC を記録した
後、プレートを振って細胞を最分散させた。その後、9
6くぼみマイクロプレートのくぼみから1.5mlの試
料を、サブローデキストロース寒天を含む単一くぼみト
レーに移した。この接種したトレーを28oCで24時
間培養した後読み取った。MFC は、成長を示さない
、または一点あたり4コロニー未満を示す薬剤の最低濃
度として定義する。その結果を下記の表に示す。                          
                     最小殺菌
濃度                       
                         
(μg/ml)           菌株  No.
                   A−2a  
          A−3a           
   C.アルビカンス           MY  1055       
         1               
   2          MY  1208   
             1           
       4          MY  102
8                1       
           4        C.トロピ
カリス                      
                         
           MY  1012      
          0.5            
  1        C.パラプシロシス           MY1010         
       16            >128
【0022】本発明の化合物は、従来の製剤技術により
、医薬的に許容し得る担体を使用して、新規な医薬組成
物に調合した時に、その傑出した特性を最も効果的に発
揮する。この新規な組成物は、活性化合物を、少なくと
も治療上抗真菌効果、または抗ニューモシスチス効果が
ある量で含む。一般に、この組成物は、少なくとも1重
量%の化合物Aまたは成分の一つを含む。使用前に希釈
して使用するのに適した濃縮組成物は、90重量%以上
を含むことができる。その組成物は、直腸内、局所的、
非経口的(皮下、筋肉内、静脈内)、肺(鼻または口腔
吸入)、鼻腔投与、または通気法に適した組成物を含む
。組成物は、化合物Aを望ましい媒体に適した成分と十
分に混合して事前包装することができる。 【0023】この化合物を抗真菌用途に使用する場合、
どの様な投与方法でも採用できる。真菌感染を治療する
場合、経口投与が好ましい場合が多い。経口投与する場
合、液体組成物または固体組成物と共に行なうことがで
きる。液体製剤には、この有効成分を、水、グリコール
、オイル、アルコール、等の液体担体と配合し、カプセ
ルや錠剤の様な固体製剤には、澱粉、砂糖、カオリン、
エチルセルロース、炭酸カルシウムおよび炭酸ナトリウ
ム、リン酸カルシウム、カオリン、タルク、ラクトース
の様な固体の賦形剤を、一般にステアリン酸カルシウム
の様な潤滑剤、結合剤、崩壊剤、等と配合する。投与が
容易なので、錠剤およびカプセルが最も有利な経口投与
法である。投与を容易にし、量を均一にするために、組
成物を単位投与量形態(以下に説明する様な)に配合す
るのが特に有利である。単位投与量形態における組成物
は、本発明の特徴の一つである。化合物A は、静脈内
または腹腔内注射用の治療組成物に配合することができ
、アンプルまたは繰り返し投与容器における単位投与量
形態で、必要であれば保存剤を加えて、与えることがで
きる。 【0024】また、組成物は、オイル状または0.85
% 塩化ナトリウム水溶液または5%デキストロース水
溶液の様な水性賦形剤中の懸濁液、溶液またはエマルシ
ョンの形を採ることができ、懸濁安定剤および/または
分散剤の様な配合剤を含むことができる。溶液を等浸透
圧性にするために、緩衝剤並びに食塩またはグルコース
の様な添加剤を加えることができる。また、薬剤を静脈
内滴注用にアルコール/プロピレングリコールまたはポ
リエチレングリコールに溶解することもできる。あるい
は、投与前に好適な媒体と再構成するための粉末形態に
することもできる。本明細書中で使用する「単位投与量
形態」の用語は、物理的に分離している単位であって、
各単位が、医薬用担体と関連して望ましい治療効果を発
揮する様に計算した、有効成分の所定量を含む形態を意
味する。その様な単位投与量形態の例としては、錠剤、
カプセル、ピル、粉末包、ウエハー、アンプル内または
繰り返し使用容器内の計量単位、等がある。本発明の単
位投与量は、一般に化合物の一つを100−200 ミ
リグラム含む。この化合物をニューモシスチス感染の抑
制に使用する場合は、肺および気管支を直接処理するの
が望ましい。この理由から、吸入法が好ましい。吸入投
与には、本発明の化合物を、ネブライザーの加圧容器か
らエーロゾルスプレーの形で与えるのが有利である。吸
入用に好ましい投与方式は、過フッ化炭化水素または炭
化水素の様な好適な推進薬に化合物A を加えた懸濁液
または溶液として調合できる、計量吸入(MDI) エ
ーロゾルである。 本発明の化合物は、錠剤、カプセル、局所組成物、通気
法粉末、坐薬、等として使用できるが、本発明の誘導体
の、親化合物リポペプチドに対して有利な点は、水に対
する溶解性にある。そのため、本発明の化合物は、注射
用処方物およびエーロゾルスプレーに適した液体組成物
として使用するのが最も効果的である。化合物A は、
多種多様な酵母および糸状菌(黴)に対しても使用でき
る。非医学用途には、本発明の化合物は、微粒の乾燥ま
たは液体希釈剤、各種のクレー、ケイソウ土、タルク、
等を含む増量材、充填材、調整材および付形剤、低級ア
ルカノール、例えばエタノールおよびイソプロパノール
、あるいは灯油、ベンゼン、トルエン、その他の石油蒸
留画分またはそれらの混合物の様な各種の有機溶剤を含
む、不活性担体中の組成物に使用することができる。 しかし、医学的用途と同様に、この化合物は水性組成物
に最も効果的に使用できる。下記の実施例で本発明を説
明するが、これらの実施例に限定するものではない。 【0025】 【実施例1】1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,
12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)−オル
ニチン]−4−[3− ヒドロキシ−4’−O−ホスホ
リル− ホモチロシン]−5−[3− ヒドロキシグル
タミン]エキノカンジン  B           
            【化17】 【0026】 A.  ジベンジルリン酸エステルの形成0.172 
ミリリットル(0.172mmol) のリチウムヘキ
サメチルジシラジド(ヘキサン中1M、アルドリッチ)
を、150 ミリグラム(0.143mmol)のZ−
2(DMTD) の1ミリリットル無水ピリジン溶液に
、窒素雰囲気中で、攪拌しながら、滴下して加えた後、
攪拌を約10分間続けた。次いで、93ミリグラム(0
.172mmol) のピロリン酸テトラベンジルを0
.5 ミリリットルのピリジンに加えた溶液を素早く加
え、黄色の溶液を得た。この混合物を1時間攪拌してか
ら、揮発分を減圧除去した。残留物を、高性能液体クロ
マトグラフィー(HPLC)(21.2 x 250 
mm. C8「ゾルバックス」)により、水/アセトニ
トリル(40/60) で溶離して精製し、適当な画分
(210nmのUVで測定)および溶出液を合わせ、凍
結乾燥し、69ミリグラム(37%) のジベンジルリ
ン酸エステルを白色粉末として得た。 B.  リン酸ジベンジルの水素化分解68ミリグラム
(0.0521 mmol) のA.で得たリン酸ジベ
ンジルを3ミリリットルの無水エタノールに溶解した。 これに、8.8 ミリグラム(0.104mmol)の
重炭酸ナトリウムを3ミリリットルの蒸留水に溶解した
溶液を加えた。次に、50ミリグラムの10% Pd−
Cを加え、得られた混合物を1気圧の水素雰囲気中で1
.5 時間攪拌した。この混合物を濾過し、減圧濃縮し
、目的の生成物である化合物A−2 (DMTD−Ph
os) を残留物として得た。この生成物をHPLC(
9.2 x 250 mm. C8 「ゾルバックス」
)により、水/アセトニトリル(55/45) で溶離
して精製し、210 nmのUVで測定した適当な画分
を合わせ、凍結乾燥し、53ミリグラム(87%収量)
 の生成物を白色粉末として得た。この粉末の水に対す
る溶解度は>40 mg/mlであった。 1HNMR : (300 MHz, CD3OD):
 δ7.21(d, J=6Hz, 2H)および7.
13(d, J=6Hz, 2H),2.63(m)質
量スペクトル:(FAB): 1127(M+1)(遊
離酸)  【0027】 【実施例2】1−[N2−(10,12− ジメチル−
1− オキソテトラデシル)−オルニチン]−4−[3
,4− ジ−ヒドロキシ−4’−O−ホスホリル− ホ
モチロシン]−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エ
キノカンジン  B  【化18】 【0028】 A.  ジベンジルリン酸エステルの形成250 ミリ
グラム(0.239mmol)の化合物Z−3(R’=
DMTD)を2ミリリットルの無水ピリジンに溶解した
溶液に、0.287ミリリットル(0.287mmol
) のリチウムヘキサメチルジシラジド(ヘキサン中1
M、アルドリッチ)を、窒素雰囲気中で、攪拌しながら
、滴下して加え、攪拌を約10分間続けた。155 ミ
リグラム(0.287mmol) のピロリン酸テトラ
ベンジルの溶液を素早く加え、溶液が黄色になった。こ
の混合物を1時間攪拌してから、揮発分を減圧除去し、
残留物を、HPLC(21.2 x 250 mm.C
8「ゾルバックス」)により、水/アセトニトリル(4
0/60) で溶離して精製した。画分を210 nm
のUVで監視し、適当な画分を合わせ、凍結乾燥し、9
1ミリグラムの生成物を白色粉末として得た。 B.  リン酸ジベンジルの水素化分解87ミリグラム
(0.0667 mmol) のA.で得たリン酸ジベ
ンジルを4ミリリットルの無水エタノールに溶解した。 これに、11.3ミリグラム(0.133mmol)の
炭酸水素ナトリウムを4ミリリットルの蒸留水に溶解し
た溶液を加えた。次に、64ミリグラムの10% Pd
−Cを加え、得られた混合物を1気圧の水素雰囲気中で
2時間攪拌した。その後、この混合物を濾過し、減圧濃
縮した後、凍結乾燥し79.2ミリグラムのA−3 (
DMTD−Phos) を、溶解度>28 mg/ml
の白色粉末として得た。1HNMR : (300 M
Hz, CD3OD): S7.30 (d, J=9
Hz, 2H)および7.24(d, J=9Hz, 
2H).質量スペクトル:(FAB): 1171(M
+1,二ナトリウム塩)【0029】 【実施例3】1−[4,5− ジヒドロキシ−N2−(
10,12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)
−オルニチン]−4−[3,4− ジ−ヒドロキシ−4
’−O−ホスホリル− ホモチロシン]−5−[3− 
ヒドロキシグルタミン]エキノカンジン  B 二ナト
リウム塩(III)                
     【化19】 【0030】 A.ベンジルエーテル 1−[4− ヒドロキシ−5− ベンジルオキシ−N2
−(10,12− ジメチル−1− オキソテトラデシ
ル)−オルニチン−5[3− ヒドロキシグルタミン]
エキノカンジン  B (IIIa)    【化20
】 【0031】350 mgの 1−[4,5−ジヒドロ
キシ−N2−(10,12− ジメチル−1− オキソ
テトラデシル)−オルニチン]−5−(3− ヒドロキ
シグルタミン]エキノカンジンB(化合物Z−1(DM
TD) )を7ミリリットルのテトラヒドロフランに分
散させ、この懸濁液に0.68ミリリットルのベンジル
アルコールおよび7ミリグラムのp−トルエンスルホン
酸を加える。3ミリリットルのジメチルホルムアミドを
加え、得られた溶液を室温で24時間攪拌する。その後
、揮発分を減圧除去し、残留物を、水/アセトニトリル
(40/60) で溶離し、15ミリリットルの画分を
集めるHPLC(21.2 x 250 mm.C8「
ゾルバックス」(デュポン))により精製する。適当な
画分(210nmのUVで決定)を合わせ、凍結乾燥し
、分子量1168のベンジルエーテル中間体(IIIa
)を得る。 B.ジベンジルリン酸エステル 1−[4− ヒドロキシ−5− ベンジルオキシ−N2
−(10,12− ジメチル−1− オキソテトラデシ
ル)−オルニチン]−4−[3,4− ジ−ヒドロキシ
−4’−O,O−ジベンジル− ホスホリル− ホモチ
ロシン]−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エキノ
カンジン  B (IIIb)       【化21】 【0032】89ミリグラム(0.076mmol)の
Z−1(DMTD) (式Ia) のベンジルエーテル
を窒素雰囲気中で、1.5 ミリリットルの無水ピリジ
ンに溶解する。152 マイクロリットル(0.152
mmol) のリチウムヘキサメチルジシラジドの1M
ヘキサン溶液(アルドリッチ)を滴下して加え、室温で
10分間攪拌する。次いで、49ミリグラム(0.09
12mmol)のピロリン酸テトラベンジルの0.5 
ミリリットルピリジン溶液を素早く加え、得られた溶液
を15分間攪拌する。次いで、揮発分を減圧除去し、残
留物を得る。この残留物を、水/アセトニトリルで溶離
し、画分を集めるHPLC(9.4 x 250mm.
C8 「ゾルバックス」)により精製する。適当な画分
(210 nmのUVで決定)を凍結乾燥し、目的のリ
ン酸ジベンジル中間体(Ib)を、分子量1428の白
色固体として得る。 C.  ナトリウム塩リン酸エステルの調製(リン酸ジ
ベンジルの水素化分解) 62ミリグラム(0.0438 mmol) の上記中
間体(Ib)を6ミリリットルの水/エタノール(1:
1) に溶解し、これに、7.4 mg(0.0875
mmol)の重炭酸ナトリウムの蒸留水溶液を加える。 次に、60ミリグラムの10% Pd−Cを加え、得ら
れた混合物を1気圧の水素雰囲気中で7時間攪拌した。 その後、この混合物を0.2 ミクロンフィルターを通
して濾過し、1:1 エタノール/水で洗浄し、回転蒸
発装置で濃縮する。残留物を凍結乾燥し、分子量119
6の生成物を白色固体として得た。 【0033】 【実施例4】1−[4,5− ジヒドロキシ−N2−(
10,12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)
−オルニチン]−4−[3,4− ジ−ヒドロキシ−4
’−O−(2−N− メチルカルバモイル酢酸)−ホモ
チロシン]−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エキ
ノカンジン  B (IV)            
      【化22】 【0034】 A.ベンジルエーテル 実施例3に記載するのと同様の方法で、350 mgの
化合物Z−1(DMTD) を7mlのテトラヒドロフ
ランおよび3mlのジメチルホルムアミドの混合物に溶
解した溶液に、0.68mlのベンジルアルコールおよ
び7mgのp−トルエンスルホン酸を加え、この混合物
を室温で24時間攪拌する。その後、揮発分を減圧除去
し、残留物を、溶離剤として水/アセトニトリルを使用
するHPLCカラムにより精製する。 適当な画分を合わせ、凍結乾燥し、分子量1168のZ
−1(DMTD) のベンジルエーテルを得る。 B. 1−[4− ヒドロキシ−5− ベンジルオキシ−N2
−(10,12− ジメチル−1− オキソテトラデシ
ル)−オルニチン]−4−[3,4− ジヒドロキシ−
4’−O−p−ニトロフェニル炭酸エステル− ホモチ
ロシン]−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エキノ
カンジン  B            【化23】 【0035】0.273(0.234 mmol) の
、A.で調製したZ−1(DMTD) のベンジルエー
テルを2.5 mlの無水ピリジンに溶解した溶液に、
31 mg(1.1 eq) の4−ジメチルアミノピ
リジンおよび52 mg (1.1 eq)のp−ニト
ロフェニルクロロギ酸エステルを順に加え、この混合物
を室温で20時間攪拌する。その後、この混合物を減圧
濃縮し、残留物を水/アセトニトリルに溶解し、水/ア
セトニトリルで溶離する逆相クロマトグラフィーで精製
する。目的の生成物を含む画分を減圧濃縮しアセトニト
リルを除去し、凍結乾燥して精製p−ニトロフェニル炭
酸エステルを得る。分子量は1333である。 C.  1−[4,5− ジヒドロキシ−N2−(10
,12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)−オ
ルニチン]−4−[3,4− ジヒドロキシ−4’−O
−(2−N− メチルカルバモイル酢酸)−ホモチロシ
ン]−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エキノカン
ジン  B                    
 108 mg(0.081 mmol)の、B.に記
載する様にして調製したp−ニトロフェニル炭酸エステ
ルを1mlの無水ジメチルホルムアミドに溶解した溶液
に、15 mg(1.1 eq)のベンジルサルコシン
を加え、この混合物を室温で20時間攪拌する。この粗
製反応混合物を減圧濃縮し、残留物を水/アセトニトリ
ルに溶解し、アセトニトリル/水で溶離する「ゾルバッ
クス」C8カラムの逆相クロマトグラフィーで精製する
。目的の中間体を含む画分を減圧濃縮し、アセトニトリ
ルを除去し、次いで凍結乾燥して精製ベンジルエステル
を得る。このエステルを15 ml の無水エタノール
に溶解し、その溶液に15 mg の10% Pd−C
を加え、1気圧で5時間攪拌する。その後、この混合物
を濾過し、濾液を濃縮して目的の生成物(III) を
得る。この生成物を水/アセトニトリルを使用するHP
LCで精製する。分子量は1193である。 【0036】 【実施例5】1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,
12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)−オル
ニチン]−4−[3− ヒドロキシ−4’−O−(2−
 カルバモイル酢酸)−ホモチロシン]−5−[3− 
ヒドロキシグルタミン]エキノカンジン  B    
     【化24】 【0037】 A. 1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,12− ジメ
チル−1− オキソテトラデシル)−オルニチン]−4
−[3− ヒドロキシ−4’−O−( ベンジル 2−
 カルバモイル酢酸エステル)−ホモチロシン]−5−
[3− ヒドロキシグルタミン]エキノカンジン  B
)                      28
ミリグラム(0.027 mmol )のZ−2(DM
TD) を200 マイクロリットルの無水ピリジンに
溶解した溶液に、5ミリグラム(0.041 mmol
)の4−ジメチルアミノピリジンおよび5.2 ミリグ
ラム (1 eq) のベンジル 2− イソシアナー
トアセテートの100マイクロリットルのピリジン溶液
を順に加え、この混合物を室温で1時間攪拌する。この
混合物を減圧濃縮し、25/75 アセトニトリル/水
に溶解する。この時点で、HPLC評価分析により、反
応が部分的にしか完了していないことが分かったので、
さらに5ミリグラムのベンジル 2− イソシアナート
アセテートを加え、攪拌して目的の生成物を得た。この
生成物を、水/アセトニトリル(30/70) を溶離
液として使用し、8ミリリットル画分を集めるHPLC
で精製し、式IVの化合物のベンジルエステルを白色固
体として得た。 B. 1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,12− ジメ
チル−1− オキソテトラデシル)−オルニチン]−4
−[3−ヒドロキシ−4’−O−(2− カルバモイル
酢酸)−ホモチロシン]−5−[3− ヒドロキシグル
タミン]エキノカンジン  B)          
              7ミリグラムのA.で調
製したベンジルエステルを2.5 ミリリットルの、0
.50ミリグラムの炭酸水素ナトリウムを含む50/5
0 水/エタノールに溶解した。等重量のPd−Cを加
え、この反応混合物を室温で、1気圧の水素雰囲気中で
1時間攪拌した。その後、この混合物を濾過し、エタノ
ールを蒸発させ、濾液を凍結乾燥し、式(IV)の生成
物を得た。この化合物の分子量は1147である。 【0038】 【実施例6】1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,
12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)−オル
ニチン]−4−[3− ヒドロキシ−4’−O−(マロ
ン酸)−ホモチロシン]−5−[3− ヒドロキシグル
タミン]エキノカンジン  B           
            【化25】 【0039】上記の実施例に記載するのと同様の方法で
行なう反応において、250 ミリグラム(0.234
mmol) のZ−2(DMTD) を2.5 mlの
無水ピリジンに溶解した溶液に、31ミリグラム(1.
1 eq )の4−ジメチルアミノピリジンおよび55
 mg (1.1 eq)のモノベンジルマロン酸クロ
リドを順に加え、この混合物を室温で攪拌する。この反
応混合物を減圧濃縮し、残留物を水/アセトニトリルに
溶解し、逆相クロマトグラフィーで精製する。目的の物
質を含む画分を減圧濃縮してアセトニトリルを除去し、
次いで凍結乾燥してベンジルエステル、1−[4− ヒ
ドロキシ−N2−(10,12− ジメチル−1− オ
キソテトラデシル)−オルニチン]−4−[3−ヒドロ
キシ−4’−O−(マロン酸ベンジル)−ホモチロシン
]−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エキノカンジ
ン  B を得る。次いで、このベンジルエステルをエ
タノール中で炭素上10% パラジウム触媒により、室
温で約8時間水素化分解する。次に触媒を濾別し、濾液
を濃縮して1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,1
2− ジメチル−1− オキソテトラデシル)−オルニ
チン]−4−[3−ヒドロキシ−4’−O−(マロン酸
)−ホモチロシン]−5−[3− ヒドロキシグルタミ
ン]エキノカンジンB を残留物として得る。これを、
水/アセトニトリルを使用して、逆相クロマトグラフィ
ーで精製する。この化合物の分子量は1132である。 【0040】 【実施例7】1−[4,5− ジヒドロキシ−N2−(
10,12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)
−オルニチン]−4−[3,4− ジ−ヒドロキシ−4
’−O−(2− カルバモイル酢酸)−ホモチロシン]
−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エキノカンジン
  B                      
         【化26】 【0041】実施例3に記載するのと同様の方法で、3
50 mgの化合物Z−1(DMTD) を7mlのテ
トラヒドロフランに分散させ、この懸濁液に0.68ミ
リリットルのベンジルアルコール、3mlのジメチルホ
ルムアミドおよび7ミリグラムのp−トルエンスルホン
酸を加え、得られた混合物を室温で24時間攪拌する。 その後、揮発分を減圧除去し、残留物を、水/アセトニ
トリルを溶離剤として使用するHPLCにより精製する
。適当な画分を合わせ、凍結乾燥し、ベンジルエーテル
、1−[4− ヒドロキシ−5− ベンジルオキシ−N
2−(10,12− ジメチル−1− オキソテトラデ
シル)−オルニチン]−4−[3,4− ジヒドロキシ
−ホモチロシン]−5−[3− ヒドロキシグルタミン
]エキノカンジン  B を得る。273 mg(0.
234 mmol)の、化合物Z−1(DMTD) の
ベンジルエーテルを2.5 mlの無水ピリジンに溶解
した溶液に、31 mg(1.1 eq) の4−ジメ
チルアミノピリジンおよび50 mg (1.1 eq
)のベンジル−2− イソシアナート酢酸を順に加え、
この混合物を室温で数時間攪拌する。その後、この混合
物を減圧濃縮し、水/アセトニトリルに溶解し、水/ア
セトニトリルで溶離する逆相クロマトグラフィー(1イ
ンチ直径の「ゾルバックス」C8カラム)で精製する。 HPLC評価分析で確認した、目的の生成物を含む画分
を減圧濃縮しアセトニトリルを除去し、凍結乾燥して精
製カルバミン酸ベンジルを得る。実施例1および2に記
載するのと同様の方法で、250 mg(0.2 mm
ol)の、Z−1(DMTD) のベンジルエーテルの
カルバミン酸ベンジルを15 ml の無水エタノール
に溶解する。次に、その溶液に200 mgの10% 
Pd−Cを加え、1気圧の水素下で約5時間攪拌する。 次いで、この混合物を濾過し、濾液を濃縮して目的の生
成物1−[4,5−ジヒドロキシ−N2−(10,12
− ジメチル−1−オキソテトラデシル)−オルニチン
]−4−[3−ヒドロキシ−4’−O−(2− カルバ
モイル酢酸)−ホモチロシン]−5−[3− ヒドロキ
シグルタミン]エキノカンジン  B を残留物として
得る。この生成物を水/アセトニトリルで溶離する逆相
クロマトグラフィー(1インチ直径「ゾルバックス」カ
ラム)で精製する。この化合物の分子量は1179であ
る。 【0042】 【実施例8】1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,
12− ジメチル−1− オキソテトラデシル)−オル
ニチン]−4−[3− ヒドロキシ−4’−O−( グ
リシル)−ホモチロシン]−5−[3−ヒドロキシグル
タミン]エキノカンジン  B           
            【化27】 【0043】上記と同様の方法で、31ミリグラム(1
.1 eq)の4−ジメチルアミノピリジンおよび12
6 ミリグラム(1.1 eq)のN−カルボキシベン
ジルグリシン対称無水物を順に、250 ミリグラム(
0.234 mmol)のZ−2(DMTD) を2.
5 mlの無水ピリジンに溶解した溶液に加え、この混
合物を室温で8時間攪拌する。次いで、減圧濃縮し、残
留物を、水/アセトニトリル(40/60)に溶解し、
水/アセトニトリルで溶離する逆相クロマトグラフィー
により精製する。目的の物質を含む画分を合わせ、濃縮
し、凍結乾燥し、精製した、カルボキシベンジルで保護
したグリシルエステル、1−[4− ヒドロキシ−N2
−(10,12− ジメチル−1− オキソテトラデシ
ル)−オルニチン]−4−[3− ヒドロキシ−4’−
O−(N− カルボキシベンジルグリシル)−ホモチロ
シン]−5−[3− ヒドロキシグルタミン]エキノカ
ンジン  B を得る。この様にして得たエステルを、
過剰の無水塩酸を含む12 ml のエタノールに溶解
し、20 mg の10% Pd−Cを加え、1気圧で
5時間水素化する。次いで、触媒を濾別し、濾液を濃縮
して、1−[4− ヒドロキシ−N2−(10,12−
 ジメチル−1− オキソテトラデシル)−オルニチン
]−4−[3− ヒドロキシ−4’−O−( グリシル
)−ホモチロシン]−5−[3− ヒドロキシグルタミ
ン]エキノカンジン  B の塩酸塩を回収する。この
塩の分子量は1139.5である。 【0044】 【実施例9】同様にして、下記の化合物を調製する。 【表1】 【0045】 【実施例10】同様にして、R’が9,11− トリメ
チルデシルである、下記の化合物を調製する。 【表2】 以下の実施例では、ローマ数字が後に続く「化合物」は
、そのローマ数字に対応する実施例の化合物を表わす。 【0046】 【実施例11】各500 mgの化合物A−1aを含む
1000個の錠剤を下記の配合から調製する。 化合物                      
            グラム化合物A−1A(また
は式I)                  500
 澱粉                      
              750 二塩基リン酸カ
ルシウム水和物           5000 ステ
アリン酸カルシウム                
    2.5微粉にした原料を十分に混合し、10%
 澱粉ペーストで造粒する。これらの顆粒を乾燥し、圧
縮して錠剤にする。 【0047】 【実施例12】各500 mgの化合物を含む1000
個の硬質ゼラチンカプセルを下記の配合から調製する。 化合物                      
            グラム化合物A−1a(また
はI)                    50
0 澱粉                     
               250 ラクトース 
                         
    750 タルク              
                    250 ス
テアリン酸カルシウム               
    10原料の均質な混合物を配合により調製し、
2ピース硬質ゼラチンカプセルに充填する。 【0048】 【実施例13】各500 mgの化合物IBを含む10
00個の硬質ゼラチンカプセルを下記の配合から調製す
る。 化合物                      
            グラム化合物III    
                         
  500 澱粉                 
                   250 ラク
トース                      
        750 タルク          
                        2
50 ステアリン酸カルシウム           
        10原料の均質な混合物を配合により
調製し、2ピース硬質ゼラチンカプセルに充填する。 【0049】 【実施例14】通常の方法により、下記の処方を有する
、250 mlの注射用溶液を調製する。 デキストロース                  
        12.5 g水          
                         
   250 ml化合物A−1a(またはI)   
                 400 mg原料
を混合し、殺菌して使用する。 【0050】 【実施例15】通常の方法により、下記の配合を有する
、250 mlの注射用溶液を調製する。 デキストロース                  
        12.5 g水          
                         
   250 ml化合物A−2a(またはII)  
                 400 mg原料
を混合し、殺菌して使用する。 【0051】 【実施例16】局所投与に適した軟膏は、13 mg 
の化合物A−2aを1 g の市販ポリエチレン/炭化
水素ゲルに十分に分散させることにより調製できる。 
 【0052】 【実施例17】化合物I の代わりに化合物IVを使用
する以外は、実施例13に準じて注射用溶液を調製する
。 【0053】 【実施例18】各500 mgの化合物IIを含む10
00個の硬質ゼラチンカプセルを下記の処方から調製す
る。 化合物                      
            グラム化合物II     
                         
  500 澱粉                 
                   250 ラク
トース                      
        750 タルク          
                        2
50 ステアリン酸カルシウム           
        10原料の均質な混合物を調製し、2
ピース硬質ゼラチンカプセルに充填する。 【0054】 【実施例19】下記の処方のエーロゾル組成物を調製す
ることができる。1缶あたり 化合物I                     
            24 mgレシチンNF液体
濃縮物                     1
.2 mgトリクロロフルオロメタン、NF     
        4.026 gジクロロフルオロメタ
ン、NF              12.15 g
【0055】 出発材料 リポペプチド出発物質の中には、発酵により造られる天
然物もあれば、その天然物を変性して得られる、半合成
ペプチドもある。U, VおよびW がOHであり、R
’が9,11− ジメチルトリデシルである出発化合物
Z−1 は、ここに参考としてその内容を含める、審査
中の米国出願第      号および第      号
により詳細に記載されている様に、ザレリオン  アル
ボリコラ(Zalerion arboricola)
ATCC 20868 、または好ましくはZ.アルボ
リコラATCC 20957を、マンニトールを多量に
含む栄養培地中で、好気的に、その培地中に目的の化合
物Z−1 が形成されるまで培養し、その後、その培地
からメタノールで抽出し、次いで一連のクロマトグラフ
ィーで分離することにより得られる。U およびW が
H であり、V がOHである出発物質Z−2 、また
はU がH であり、VおよびW がOHであり、R’
が9,11− ジメチルトリデシルである出発化合物Z
−4 は、化合物Z−1 を制御しながら還元すること
により調製できる。その還元は、ここに参考としてその
内容を含める、審査中の米国出願第  号により詳細に
記載されている様に、化合物Z−1 をトリフルオロ酢
酸または他の強酸溶媒に溶解した溶液にナトリウム  
シアノボロヒドリドを加えて反応させ、モノ−またはビ
ス−還元生成物(それぞれZ−4 およびZ−2)を常
温で形成し、その後、反応混合物から回収し、高性能液
体クロマトグラフィーで精製することによって行なう。 U およびV がH であり、W がOHであり、R’
が9,11− ジメチルトリデシルである出発化合物Z
−3 は、ここに参考としてその内容を含める、審査中
の米国出願第  号により詳細に記載されている様に、
Z.アルボリコラATCC 20958を、マンニトー
ルを多量に含む栄養培地中で、好気的に、その培地中に
目的の化合物が形成されるまで培養し、その後、メタノ
ールで抽出し、次いでクロマトグラフィー、好ましくは
HPLCで分離することにより得られる。R’が9,1
1− トリデシル以外のものである出発化合物は、R’
が9,11− トリデシルである好適なリポリペプチド
を脱アシル化することによって得られるが、その際、先
にプソイドモンダセアエ(Pseudomondace
ae) またはアクチノプラナセアエ(Actinop
lanaceae) 属の微生物を培養することによっ
て得た脱アシル化酵素に、該化合物を実質的な脱アシル
化が起こるまで作用させ、脱アシル化したシクロペプチ
ドを回収し、その後、分離した核を適当な活性エステル
R’COX でアシル化し、R’が9,11− ジメチ
ルトリデシル以外の出発化合物Z を得る。他の出発化
合物、例えば(a) R1, R2, R3および R
4 がH である;(b) R1がOHであり、R2,
 R3および R4 がH である、および(c) R
2が水素であり、R1, R2およびR3がOHであり
、R’が9,11− ジメチルトリデシルである様な化
合物は、審査中の米国出願第374,416 号(19
89年6月30日出願)および第    号に記載され
ている様に、Z.アルボリコラATCC 20868を
培養することにより得られる。脱アシル化は、R’=D
MTD である場合、出発リポペプチドである化合物Z
 を栄養培地または緩衝溶液中で、アクチノプラナセア
エまたはプソイドモンダセアエ属の微生物の無傷の細胞
から得られる、またはその中に存在する脱アシル化酵素
に、一般的に20〜40oC、好ましくは25〜30o
Cの温度で、pH 5.0〜8.0 で、攪拌および通
気しながら、プソイドモンダセアエを使用する場合は1
6〜48時間、アクチノプラナセアエを使用する場合は
40〜60時間、基質の抗カンジダ(Candida)
 活性の消失により示される、あるいは予め決めた標準
からHPLC評価分析することにより判定できる脱アシ
ル化の完了まで作用させることによって行なう。脱アシ
ル化したシクロヘキサペプチドの再アシル化は、水、ジ
オキサン、ジメチルホルムアミド、等の溶剤中で、脱ア
シル化した化合物を活性エステル【化28】     
                         
                         
     と緊密に接触させることにより行なうことが
できる。R’は前に定義した様な基であり、X は塩化
物、フッ化物、臭化物、シアン化物、トリクロロフェノ
キシド、1−ベンゾトリアゾレート等の、好適な脱離基
である。この反応は室温で、一晩行なうのが有利である
。その後、溶剤を減圧除去し、残留物をエーテル及び塩
化メチレンと共に粉砕し、濾過する。生成物は溶離剤と
してアセトニトリルを使用する逆相HPLCにより精製
することができる。アシル化した生成物を含む画分は、
C.アルビカンス(albicans)評価検定または
UVにより確認できる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は独立してH ま
    たはOHであり;R’はC5−C23アルキル、C5−
    C23アルケニル、C5−C23アルキニルまたはアリ
    ールであり;R は中性pHで帯電した基を有するアシ
    ル、ホスホリルまたはスルホニル基である)を有するこ
    とを特徴とする化合物。
  2. 【請求項2】式: 【化2】 (式中、U 、V およびW は独立して、H または
    OHであり、(1) U 、V およびW がすべてO
    Hである、(2) U およびW がH で、V がO
    Hである、(3) U およびV がH で、W がO
    Hである組合せから選択され;R’はC5−C23アル
    キル、C5−C23アルケニル、C5−C23アルキニ
    ルまたはアリールであり;R は (1) A がH 、C1−C6 アルキル、フェニル
    、または置換基がアルキル、アルキルオキシ、アルキル
    チオ、またはアルキルアミノである置換したフェニルで
    あるPO3AH 、またはそれらのLi, Na, K
    , Mg およびCa陽イオン塩、(2) SO3Hま
    たは(1) で定義する様なその陽イオン塩、(3) 
    n が1〜6であるCOCnH2nCO2H 、または
    (1) で定義する様なその陽イオン塩 (4) A が(1) で定義され、n が1〜6であ
    るCONACnH2nCO2H 、または(1) で定
    義する様なその陽イオン塩、(5) n が1〜6であ
    るCOOCnH2nCO2H化合物、または(1) で
    定義する様なその陽イオン塩、 (6) A が(1) で定義され、B がアミノ酸残
    基であるCONA(CHB)CO2H 化合物、または
    (1) で定義する様なその陽イオン塩、 (7) B がアミノ酸残基であり、R1およびR2が
    独立してH 、C1−C6 アルキル、およびフェニル
    であるCOCHBNR1R2、およびその酸付加塩、 (8) A が(1) で定義され、R1およびR2が
    独立して(7) で定義され、n が2〜6であるCO
    NACnH2nNR1R2、およびその酸付加塩、 (9) R1およびR2が独立して(7) で定義され
    、n が2〜6であるCOOCnH2nNR1R2 、
    および酸付加塩、(10)R1およびR2が独立して(
    7) で定義され、n が1〜6であるCOCnH2n
    NR1R2、およびその酸付加塩、である)を有するこ
    とを特徴とする化合物。
  3. 【請求項3】請求項1の化合物を、生物学的に不活性な
    担体との混合物で含む抗真菌または抗原生動物組成物。
  4. 【請求項4】真菌感染の治療に有効である請求項3の組
    成物。
  5. 【請求項5】ニューモシスチス  カリニ感染の治療に
    有効である請求項3の組成物。
  6. 【請求項6】請求項1の化合物の治療上有効な量を投与
    することを特徴とする真菌感染の治療方法。
  7. 【請求項7】請求項1の化合物の予防または治療上有効
    な量を投与することを特徴とするニューモシスチス  
    カリニ感染の予防または治療方法。
  8. 【請求項8】U, VおよびW がすべてOHであり、
    R がホスホリルであり、R’が9,11− ジメチル
    トリデシルおよびその陽イオン塩である請求項2の化合
    物。
  9. 【請求項9】U およびW がH であり、V がOH
    であり、R がホスホリルであり、R’が9,11− 
    ジメチルトリデシルである請求項2の化合物およびその
    陽イオン塩。
  10. 【請求項10】U およびV がH であり、W がO
    Hであり、R がホスホリルであり、R’が9,11−
     ジメチルトリデシルである請求項2の化合物およびそ
    の陽イオン塩。
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