JPH04212378A - 高周波加熱凝固装置用電極構造体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、高周波電流による生体組織の加熱凝固装置用
の電極構造体、さらに、詳しくは、皮膚の上から高周波
電流を生体組織内に流し、皮膚の下の組織を選択的に加
熱凝固させるための冷却装置付の電極構造体に関し、こ
の電極構造体を備えた高周波加熱凝固装置は、人体の表
皮に熱傷を生ずることなく、血管腫等の表在性脈管の病
気や皮下浅部の腫瘍類の治療または皮下脂肪の萎縮によ
る脂肪の除去等に使用できるものである。

［従来の技術］ 高周波を利用して生体組織を焼灼乃至は加熱凝固させる
方法は古くから外科手術などで用いられている。例えば
、生体腔内の患部を焼き切るためのものとしては、特開
昭６２−２１１０６０号が、また、止血の目的で生体組
織を加熱凝固させるものとしては、特開昭５７−１８５
８４７号、特開昭６３−２４９３３号に記載されている
。

また、最近になり針状の作用電極を皮膚に突き刺して高
周波電流を流し、表面の皮膚に傷痕を残さないで目的と
する皮下組織のみを加熱凝固させる提案を本発明者が行
っている。（実開昭５９−１１４１４７号、特開昭６２
−２７７９４８号参照）すなわち、実開昭５９−１１４
１４７号の考案は針状の電極を人体の患部に突き刺し高
周波電流を流して、血管腫の原因である肥大化した毛細
血管を加熱凝固させて消滅させるもので、先端部を除く
針状電極の表面に絶縁被膜を施して、表皮に焼痕を残さ
ずに手術するものである。また、特開昭６２−２７７９
４８号の発明は人造毛を人体皮膚に植毛すると同時に植
毛針に高周波電流を流して、植毛された人造毛の毛根部
の周囲の皮下組織を加熱凝固させて人造毛の定着率を高
めるものである。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、特開昭６２−２１１０６０号の発明は、
電極を直接患部に接触させて、強力な高周波電流を流し
て患部を焼き切るものである。特開昭６３−２４９３３
号の発明も同じく電極を直接患部に接触させて高周波電
流を流して、その部分を発熱させ凝固させて、止血等を
行なっている。このように直接患部に電極を接触させる
ためには、患部を切開して露出させなければ使用できな
い欠点がある。

特開昭５７−１８５８４７号の発明は、導電性の流体を
介して患部に高周波電流を流すことによって、患部を加
熱凝固させるものである。この方法は電極を直接患部に
接触さてはいないが、流体を直接患部に接触さてるため
には、流体を供給するためのチューブを深く体腔内に挿
入しなければ使用できない欠点がある。

また、実開昭５９−１１４１４７号の考案および、特開
昭６２−２７７９４８号の発明は、いずれも、針状の作
用電極の先端部のみを残して作用電極の表面に電気絶縁
被膜を施し、皮膚表面に高周波電流が流れないようにし
て、皮膚表面に傷痕を残すことなく目的とする皮下組織
のみを加熱凝固させている。しかし、この方法によれば
針状の作用電極を皮膚に突き刺さねばならず、また、作
用電極が針状をなしているので、その治療範囲が極限さ
れ、植毛以外の目的に使用する時は、非常に能率が悪い
という欠点がある。

本発明は、電極を直接患者の体内に挿入ないしは突き刺
さないで、皮膚の上から間接的に加熱することによって
、皮膚の下の組織を凝固させるものである。

一般的にいって、高周波加熱凝固を起こさせる場合は、
０．５〜１０ＭＨｚ、好ましくは２．５ＭＨｚ以下の周
波数の高周波を用い、作用電極より、人体を挟んでその
対極としての分散型電極に電流を流す。

通常、皮膚の上に電極を当てて高周波電流を流すと、高
周波電流によるジュール熱によって皮膚の下の組織を凝
固させることはできても、当然皮膚そのものも加熱され
、いわゆる、皮膚熱傷を起こす。

そこで、本発明は、表面の皮膚には何等損傷を与えない
で、皮膚の深部の組織のみを選択的に加熱凝固させる高
周波加熱凝固装置用の電極構造体を提供することを第１
の目的とするものである。

次に、本発明は、表面の皮膚には何等損傷を与えないで
、皮膚の下の比較的広範囲の患部を一度に処理できるよ
うにした高周波加熱凝固装置用の電極構造体を提供する
ことを第２の目的とするものである。

［問題点を解決するための手段および作用］本発明の高
周波加熱凝固装置用の電極構造体は、高周波電源に接続
される端子および平面状または外方に突出した湾曲面状
の作用表面とを有する平面電極と、上記平面電極の作用
表面を裏面から冷却する中空状の冷却室とを一体に構成
したことを特徴とする高周波加熱凝固装置用の電極構造
体を要旨とするものである。

平面状または外方に突出した湾曲面状の作用表面を有す
る平面電極に供給された高周波電流は、その作用表面よ
り、皮膚を通して体内に流れ、皮膚および皮下組織を加
熱する。その際、平面電極の裏面に設けられた冷却室に
冷却媒体を循環させて平面電極を内側から冷却すれば、
皮膚表面に近いところは電極に熱が吸収されて温度が上
昇しない。したがって、皮膚表面および皮下の浅部には
熱傷を負わせないで、皮膚深部の組織のみを加熱凝固さ
せることができる。

平面電極ないしは作用表面の形状は、この電極構造体の
使用目的と工作上の難易度によって決定される。

最も普通の形状は円形の電極を使用して作用表面も同じ
く円形にする。

しかし静脈瘤のように患部が縦に細長い場合は楕円形や
長方形が用いられる。また、目の下の脂肪を取る場合は
、半円形、三か月形、場合によっては、三角形、台形な
ども用いられるであろう。

いずれにせよ、患部の形状およびサイズに合わせた作用
表面の形状およびサイズが要求されるであろう。

しかしながら、平面電極の周辺部はその中心部に比べて
冷却される度合いが少ないので、例えば、円形の平面電
極を用いた場合は、皮膚表面が軽度のリング状の熱傷を
負う場合がある。

そこで、本発明は、平面電極の作用表面の周囲を取り巻
くようにして環状の冷却面を設け、平面電極の周辺部を
より強く冷却することによって、環状の熱傷の発生を防
止するようにした。

このような、平面電極の作用表面の周囲を取り巻くよう
な環状の冷却面を提供する具体的な構造としては、平面
電極と中空状の冷却室とを導電性材料で一体に構成し、
平面電極の周縁部を熱伝導性の良い電気絶縁材料で環状
に被覆することによってその目的を達成することができ
る。すなわち、電気絶縁材料で環状に被覆された平面電
極の周縁部は、電気絶縁材料による被膜によって、高周
波電流を放出することができなくなる。一方、平面電極
はもともと熱導伝性の良い金属材料で構成され、環状の
被膜も熱伝導性の良い電気絶縁材料で構成されているの
で、この環状の部分は冷却面として作用することになる
。従って、この環状の冷却面の内側領域が平面電極の作
用表面となる。

電極を構成する導電性材料としては、ステンレス鋼、黄
銅、燐青銅、銀等があげられるが、比較的導電性が高く
、加工性が良く、しかも安価である点から黄銅が好まし
い。

熱伝導性の良い電気絶縁材料としては、プラスチック、
ガラス、セラミックス、絶縁塗料、絶縁ワニス等がある
。特に、セラミックスの場合は多孔質でないもの、すな
わち、粒度の極めて細い窯業材料例えば、超微粉のアル
ミナの焼結体または焼結膜等が好ましい。環状の冷却面
を提供する別の例としては、熱伝導性の良い電気絶縁材
料で平面電極よりも大きい底面を持つ中空状の冷却室を
構成し、その底面のほぼ中央に平面電極を嵌め込み、底
面の残余の外周部を環状の冷却面とする電極構造体によ
ってもその目的を達成することができる。

この例の場合は平面電極に対応する部分の冷却室の底面
を凹まして、そこに、平面電極を嵌合してもよいが、冷
却室の底面を平面電極に相当する部分だけくりぬいて、
そこに平面電極を嵌め込み、冷却室の底面を平面電極で
兼ねさせる方が、冷却効率を高める上で好ましい。

さらに、また、別の例としては導電性材料よりなる湾曲
したチューブの外周面を電気絶縁性材料で被覆し、突出
した方向のチューブの湾曲面の絶縁被膜を研磨して取り
除くと楕円形の平面電極の作用表面が形成され、チュー
ブそのものは冷却室となる。

冷却室の中には、冷却媒体が導入されて、平面電極は裏
面から冷却される。そのために冷却室には冷却媒体の流
入口および排出口が設けられている。

冷却媒体には液体の場合と気体の場合とがある。

液体冷媒としては、水、塩水、エチレングリコールの水
溶液等が用いられる。

冷媒の温度は０〜−１０℃程度で十分であるので、水ま
たは塩水を氷で冷却あるいは過冷却したものを循環させ
ればよい。そのためには、水タンクの中に氷を入れ、循
環ポンプで水を循環させるように構成すればよい。

気体の場合は、液体窒素、液体ＣＯ２、フレオンガス、
高圧空気等が用いられる。これらはいずれも、電極構造
体の中にノズルを設け、そこから液化ガス、高圧ガスを
噴出させて、断熱膨脹させて冷熱を得るように構成する
。そのためには、液化ガス、高圧ガス容器に連通する高
圧パイプと、その先端に冷却室内にガスを噴出させるノ
ズルを設けることが必要である。

なお、排出口は特にガスを回収する必要がある場合を除
いて、外気に放出するための穴を冷却室の任意の場所に
幾つか設ければよい。

［作用］ 本発明の電極構造体を高周波加熱凝固装置の作用電極と
し、その対極として分散型電極を用い、この作用電極と
分散型電極の間に人体を置き、例えば、直径１４ｍｍの
作用電極の場合は１ＭＨｚ、５０Ｗの高周波電流を流す
と、作用電極の接する皮膚が加熱される。その時冷却室
に０℃の冷媒を強制循環させれば、作用電極の接する皮
膚は冷却され、その下の皮下深部の組織のみが加熱され
る。３秒程度上記の高周波電流を流すと、皮膚より２ｍ
ｍ程度下の組織までは何等の変化はなく、それより深部
の６ｍｍ位までの皮下組織が約９０℃に加熱され、その
範囲の組織中の蛋白質が凝固される。

その際、請求項１の発明のように平面状または外方に突
出した湾曲面状の作用表面を持つ平面電極を使用するこ
とにより、皮膚の上から可成の広がりを持つ範囲に亘っ
て皮膚の下の患部を加熱凝固して治療目的を達したり、
皮下脂肪組織を凝固萎縮させて、実質的に皮下脂肪を少
なくすることができる。

しかしながら、比較的強い高周波電流を流すと平面電極
の周縁部に沿って皮膚の上に環状の軽度な熱傷が発生す
ることがある。これは、平面電極の周縁部の冷却が十分
に行われないことに起因する。

そのために、請求項３〜６の発明では、平面電極の作用
表面と同時に平面電極の作用表面の周囲を取り巻くよう
にして設けられた環状の冷却面をも裏面から冷却するよ
うに冷却室を構成することによって、平面電極の外周縁
をより強く冷却することによって、上記のような環状の
熱傷の発生を防止するものである。

［実施例］ 以下本発明の実施例について、図面を用いて説明する。

実施例１、 この実施例の電極構造体は冷媒に液体冷媒を用いる場合
を示し、特に、請求項１に対応するものである。

第１図に示すように、電極本体２は良導電性の金属例え
ば黄銅より構成され、全体がほぼ、中空円錐形状をなし
ている。底面は平面電極３となり、上部円錐体は冷却室
４を構成する。円錐体状の冷却室４にはその上部に高周
波電気発生装置（図示せず）に接続するための棒状の端
子５が、またその側壁に液体冷媒の導入口６および排出
口７がそれぞれ設けられている。

底面の平面電極３はこの図では、偏平状をなしているが
、平面電極３の縁周部８は冷却される度合いが少なく、
皮膚表面が環状に熱傷を受けることがあるので、極くわ
ずか外方に突出した湾曲面状に形成するのが好ましい。

実施例２、 この実施例は特に、請求項３および４に対応するもので
、実施例１における環状の熱傷の発生を積極的に防止す
るために、平面電極の外周縁を電気絶縁材料で環状に被
覆した例を示している。第２図、第３図に示すように、
実施例１と同様に、良導電性の金属より構成された中空
円錐形状の電極本体２の下部を平面電極３とし、その上
部を冷却室４としている。　平面電極３の外周縁から冷
却室４の裾部にかけて熱伝導性の良い電気絶縁材料によ
る環状の被膜１１が設けられている。

この環状の被膜１１によって平面電極３の作用表面１０
はその内側領域に制限される。一方、環状の被膜１１に
よって被覆された平面電極３の周縁部は環状の冷却面９
として作用する。

この実施例では、熱伝導性の良い電気絶縁材料としては
、５００メッシュ以上のアルミナ粉末を焼き付けた厚さ
１５０μｍの焼結膜が用いられている。

また、冷媒としては氷で冷却した塩水を循環使用してい
る。

実施例３、 この実施例は特に、請求項３および６に対応するもので
ある。

第４図、第５図に示すように、電極本体１２は金属等の
導電性材料で構成された平面電極１３と、その上部中心
から直立する導電体１８とよりなり、導電体１８の先端
は高周波電気発生装置（図示せず）に接続するための端
子５とする。そしてこの平面電極１３および導電体１８
の下端部を取り巻くように、冷却室１４を設ける。

この冷却室１４は熱伝導性の良い電気絶縁材料例えば硬
質塩化ビニル等のプラスチックスまたは、セラミックス
成型品等で構成されている。そして冷却室１４の側壁に
は液体冷媒の導入口６および排出口７がそれぞれ設けら
れている。

このように、平面電極３よりも一回り大きい冷却室１４
で平面電極１３を取り囲んでいるので、冷却室１４の環
状をなす底部は冷却面１９として働く。

実施例４、 この実施例は特に請求項３および５に対応するものであ
る。

第６図、第７図に示すように、金属等の導電性材料で構
成された湾曲されたチューブ２０より電極本体２２を構
成する。チューブ２０の両端は封止され、その中央上部
に導電体２８が直立して設けられている。チューブ２０
の全周は電気絶縁材料よりなる被膜で被覆されているが
、このチューブ２０の突出した方向の湾曲面は研削加工
によって金属面が露出されて、楕円形をなす平面電極２
３の作用表面１０′が形成されている。

また、このチューブの両側には冷却媒体の導入口２６お
よび排出口２７が取り付けられてチューブ全体が冷却室
２４を構成している。

この冷却室２４の下面にある平面電極２３を取り巻く環
状の領域は冷却面２９として機能する。

なお、導電体２８の先端は高周波電気発生装置（図示せ
ず）に接続するための端子２５となつている。

実施例５、 この実施例の電極構造体は冷媒に気体冷媒を用いる場合
を示す。

第８図、第９図に示すように、良導電性の金属より構成
された中空の偏平円筒状の電極本体３２の下部を平面電
極３３とし、その上部を冷却室３４としている。

冷却室３４の中央上部には冷媒導入用の高圧パイプ３８
が直立して接続され、高圧パイプ３８の側壁に気体冷媒
導入口３６が取り付けられている。

高圧パイプ３８の上端は高周波電気発生装置（図示せず
）に接続するための棒状の端子３５によって封止されて
いる。高圧パイプ３８と冷却室３４との接続部における
高圧パイプ３８の内面は縮径されて、ノズル３０が構成
されている。気体冷媒導入口３６より導入された液化ガ
ス等の冷媒は高圧パイプ３８のノズル３０より噴出して
断熱膨脹して冷熱を発生し、冷却室３４の周囲から熱を
奪って冷却作用をする。

気化した冷媒は、冷却室３４の周囲に開けられた排出口
３７から外気に放出される。

この図面では底面の平面電極３３はその全面を作用表面
としているが、実施例２のように、平面電極３３の外縁
部に環状の絶縁被膜による冷却面を設けることはさらに
好ましいことである。

＜使用方法＞ 次にこの電極構造体の使用方法について説明する。

第１０図、第１１図、第１２図に示すように、本発明の
電極構造体１の端子５をホルダー４０に挿入し、スイッ
チ４３を介して６０Ｗ、１ＭＨｚの高周波電気発生装置
４１に接続する。一方、冷却媒体の導入口６をパイプ４
８によってポンプ４４を介して冷媒タンク４２に連結す
る。また、排出口７は冷却に使われた冷媒を冷媒タンク
４２に循環させるためにパイプ４８によって連結する。

冷媒タンク４２には冷却水と共に氷を充填し、ポンプ４
４を作動して、冷却水を循環させる。高周波電気発生装
置４１に導線４５により接続されている分散型電極４６
を人体の患部の反対側に接触させ、スイッチ４３をオン
すると、高周波電流４９は放射状に人体４７中を流れる
。そして平面電極３に接する最も電流密度の高い皮膚表
面およびその近辺の皮下組織が加熱される。

しかしながら、本発明の平面電極３は冷却室４によって
その裏面から冷却されているので、第１１図に示すよう
に、平面電極３に接する皮膚表面５０およびその直下の
皮下組織は加熱凝固されず、皮膚表面より約２ｍｍ以上
離れた皮下組織５１のみが加熱され、凝固領域５２が形
成される。

この凝固領域５２は実施例１の電極構造体を使用する場
合は冷却室４の周縁部の冷却能力の不足により、第１１
図に示すように断面三日月状の凝固領域５２が形成され
る。そのために、ややもすれば、皮膚表面５０に環状の
熱傷跡を残す結果を招くことがある。

実施例２の電極構造体を使用する場合は、電気絶縁性の
被膜１１によって平面電極３の作用表面１０が冷却室４
の底面よりも内側に制限されているので、第１２図に示
すように、平面電極３の外周縁が十分に冷却され、皮膚
表面より均等の深さの領域が選択的に加熱されて、断面
長方形の凝固領域５２′が形成される。

実施例２の構造を有する電極構造体を使用して実際に獣
肉を対象にして実験を行った所、次のような結果を得た
。

作用表面の直径ａ：１４ｍｍの円形の平面電極を使用し
、１ＭＨｚ、６０Ｗの高周波電流を３秒間流した。

皮膚表面よりの距離ｃ：２ｍｍのところに、直径１４ｍ
ｍ、厚さｂ：６ｍｍの凝固領域５２′が形成された。こ
の凝固領域５２′は第１２図に示すように、皮膚表面に
対して全くフラットであり、皮膚表面には何等の異常も
認められなかった。

［効果］ 本発明の電極構造体を取り付けた高周波加熱凝固装置を
用いて人体皮膚の上から患部に高周波電流を流すと、皮
膚表面には何等の熱傷、損傷を伴わずに、皮膚表面から
一定の深さの皮下組織を選択的に加熱凝固させることが
できる。

この際、平面電極の作用表面の形状、サイズおよび、高
周波電流の強さ、付与時間を変えることによって、凝固
領域の深さ、形状、サイズを任意にコントロールするこ
とができる。

したがって、この、電極構造体を取り付けた高周波加熱
凝固装置は人体の患部、例えば、表在性脈管の病気すな
わち、血管腫、リンパ管腫、静脈瘤、皮下浅部の腫瘍類
の治療に用いることができる。

さらに、皮下脂肪の偏在による美容上の欠陥、肥満や老
化による皮膚の弛みを治すために皮下脂肪を選択的に萎
縮させて除去する目的にも使用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の高周波加熱凝固装置用電極構造体の一実
施例を示すもので、第１図はその断面図、第２図は他の
実施例を示す断面図、第３図は第２図の電極構造体の底
面図、 第４図は他の実施例を示す断面図、第５図は第４図の電
極構造体の底面図、第６図は更に他の実施例を示す断面
図、第７図は第６図の電極構造体の底面図、第８図は更
に他の実施例を示す断面図、第９図は第８図の電極構造
体の平面図、第１０図は本発明の電極構造体を取り付け
た高周波加熱凝固装置の使用状態を示す説明図、第１１
図および第１２図は、本発明の電極構造体を取り付けた
高周波加熱凝固装置使用した結果の皮下組織の加熱凝固
状態を示す説明図である。 １：電極構造体； ２、１２、２２、３２：電極本体 ３、１３、２３、３３：平面電極； ４、１４、２４、３４：冷却室； ５：端子；６、２６、３６：冷媒流入口；７、２７、３
７：冷媒排出口；　８：縁周部；９、１９、２９：環状
の冷却面； １０、１０′：作用表面；　３０：ノズル；４１：高周
波電気発生装置；　４２：冷媒タンク；４６：分散型電
極；　５０：皮膚表面；５２、５２′：凝固領域 特許出願人　山田史朗 代理人　弁理士　川島■

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】高周波電源に接続される端子および平面状
   または外方に突出した湾曲面状の作用表面とを有する平
   面電極と、上記平面電極の作用表面を裏面から冷却する
   中空状の冷却室とを一体的に構成したことを特徴とする
   高周波加熱凝固装置用電極構造体。
2. 【請求項２】平面電極の作用表面の形状を円形、半円形
   、 三か月型、楕円形または多角形としたことを特徴とする
   請求項１記載の高周波加熱凝固装置用電極構造体。
3. 【請求項３】冷却室を、平面電極の作用表面と同時に該
   平面電極の作用表面の周囲を取り巻くようにして設けら
   れた環状の冷却面をも裏面から冷却するように構成した
   ことを特徴とする請求項１および２記載の高周波加熱凝
   固装置用電極構造体。
4. 【請求項４】平面電極と中空状の冷却室とを導電性材料
   で一体的に構成し、平面電極の周縁部を熱伝導性の良い
   電気絶縁材料で環状に被覆して環状の冷却面とし、その
   内側領域を平面電極の作用表面としたことを特徴とする
   請求項１ないし３記載の高周波加熱凝固装置用電極構造
   体。
5. 【請求項５】導電性材料よりなる湾曲したチューブで平
   面電極と中空状の冷却室とを一体的に構成し、該チュー
   ブの突出した湾曲面に楕円形の作用表面を形成し、残余
   の部分を熱伝導性の良い電気絶縁材料の被膜よりなる冷
   却面としたことを特徴とする請求項１ないし４記載の高
   周波加熱凝固装置用電極構造体。
6. 【請求項６】熱伝導性の良い電気絶縁材料で構成し、か
   つ平面電極よりも大きい底面を持つた中空状の冷却室の
   底面のほぼ中央に平面電極を嵌め込み、その外周を環状
   の冷却面としたことを特徴とする請求項１ないし３記載
   の高周波加熱凝固装置用電極構造体。
7. 【請求項７】中空状の冷却室に冷却媒体の流入口および
   排出口を設けたことを特徴とする請求項１ないし６項記
   載の高周波加熱凝固装置用電極構造体。