JPH04211357A - 連続培養方法及び装置 - Google Patents

連続培養方法及び装置

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Publication number
JPH04211357A
JPH04211357A JP5110391A JP5110391A JPH04211357A JP H04211357 A JPH04211357 A JP H04211357A JP 5110391 A JP5110391 A JP 5110391A JP 5110391 A JP5110391 A JP 5110391A JP H04211357 A JPH04211357 A JP H04211357A
Authority
JP
Japan
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culture
tank
medium
sterilization
continuous
Prior art date
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Pending
Application number
JP5110391A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Kato
加藤 健児
Takamori Nakano
中野 隆盛
Yoshihisa Yamaguchi
佳久 山口
Sei Murakami
聖 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5110391A priority Critical patent/JPH04211357A/ja
Publication of JPH04211357A publication Critical patent/JPH04211357A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、培養装置及び、方法に
係わり、中でも連続培養における、培養装置内の殺菌の
達成と無菌状態の維持を行う方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、微生物、動物細胞、植物細胞な
どの培養においては、これらの培養対象を温度コントロ
ールされた環境下で、液体培地中において培養する方法
が取られる。ここで、培養の一つの大きな目的は、培養
中に培養対象が生産する物質である。例えば、動物細胞
の培養は、通常有用な生理活性物質の生産を目的として
行われる。
【0003】単純なバッチ培養においては最初にオート
クレーブ内にて殺菌された培地中に、細胞を投入し、所
定の期間培養が行われる。そして、培養期間の最後に培
養を停止し目的の生産物を回収する。さらに、大量の生
産物が必要な場合には再度培養を繰り返せば良い。
【0004】長期間の培養、あるいはさらに大量の生産
物が必要である場合には、連続培養方法が用いられてい
る。連続培養においては、培養途中において生産物を含
む液体培地の交換が必ず必要になってくる。この培地交
換は、培地槽からの新鮮培地の供給と、培養槽内に蓄積
される老廃成分の除去および、目的の有用物質の回収を
行うためのものである。また連続培養においては、培養
対象の増殖速度を最大限に維持する事によって、より高
濃度の細胞密度を得る事ができる。この連続培養は、数
日間、数週間、あるいは数カ月にわたって行われる。
【0005】なお、この種の装置として関連するものに
は、例えば発酵工学会誌第65巻第6号第535頁から
第536頁(1987年)記載の「濾過型潅流培養槽に
よるハイブリドーマの高密度培養」と題する文献におい
て論じられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】培養槽内における、殺
菌は最重要課題である。もしも、培養途中に培養槽内に
雑菌汚染が発生した場合には、それまでの培養の破棄と
再開が必要であり、多大な時間と労力の浪費である。
【0007】また、連続培養においては、新鮮培地を供
給する為の培地槽の交換時において雑菌汚染をいかに回
避するかも重要な問題である。たとえ、培地槽自体や培
地が、殺菌の簡単なものであっても、培養槽との接続部
は雑菌汚染と培養失敗の危険性を常にはらんでいる。
【0008】同様に、老廃成分及び目的物質を含んだ培
地の回収槽が満液になったときにこれを空の回収槽と交
換する際にも同じ問題が考えられる。
【0009】さらには、殺菌方法自体も問題である。小
型の装置の場合には、各容器間の接続部を含む装置全体
をオートクレーブ内で殺菌する方法が取られ、培地が殺
菌時の熱に対して耐性を持つ場合には培地槽内に培地を
張り込んだまま、培地槽と同時にオートクレーブ内で殺
菌が行われる。
【0010】培地が、殺菌時の熱に対して耐性を有しな
い場合には、オートクレーブ内にて殺菌された培地槽に
、調製された培地を除菌フィルターを通して無菌状態に
して張り込む。
【0011】問題なのは、各々のユニットを交換あるい
は再殺菌する事である。
【0012】さて、次に装置全体をオートクレーブ内に
て殺菌するには大きすぎる場合には、最初に各々のユニ
ットを個別にオートクレーブ殺菌する事になる。しかし
ながら、この場合には、各ユニット間の接続が、最初か
ら問題になる。そこで、現実には各ユニットと接続配管
に殺菌機能を持つ流体(通常はスチーム)を供給する事
による殺菌が行われる。このような、大型のスチーム殺
菌システムは従来から既に知られている。
【0013】しかしながら、このようなスチーム殺菌シ
ステムは極めて複雑な操作を必要とし、数十のバルブを
操作する事が必要になる。このような理由から、培地槽
、培養槽、培地回収槽の各ユニットは各々のユニット内
部に設置されたバルブをコントロールするための殺菌シ
ーケンスを持つ事が必要になってくる。さらに、培養中
に、培養槽の運転を停止する事なく培地槽、あるいは培
地回収槽を独立に殺菌するために、各々のユニットは各
々個別のスチーム供給口を持つ必要があり、各々のユニ
ット間の接続配管を殺菌するために殺菌シーケンスは極
めて複雑なものとならざるを得ない。例えば、培養槽と
は別個に培地槽のユニットを単独で殺菌しようとする場
合には、培地槽ユニット側の殺菌シーケンスは培地槽と
培養槽の間の配管を殺菌するために培養槽側のユニット
に所属しているバルブをコントロールする必要がある。 さもなければ、培地槽ユニットと培養槽ユニットの間の
配管は未殺菌で残される事になる。このような、殺菌シ
ーケンス間の信号のやりとりは全体のシーケンスを複雑
にし、システムのフレキシビリティを著しく損ねる事に
なる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、より優れた殺
菌システム、特に大規模の培養装置においてより優れた
フレキシビリティを持ち簡便化された殺菌システムを有
する連続培養方法及び装置を提供するものである。
【0015】まず最初に、本発明は培養槽ユニットと、
この培養槽ユニットに培地を供給するために培地を保持
するための培地槽と培養槽ユニットに接続された培地供
給配管とをもつ培地槽ユニットからなる連続培養装置を
提供する。本発明では、この培地供給配管に培地の殺菌
手段を設置する事を特徴とし、さらには、同様の殺菌手
段を有し、培養槽に接続された培地抜き出し配管と抜き
出された培地を保持するための培地回収槽とからなる培
地回収槽ユニットを設置している事が望ましい。
【0016】また、これらの殺菌手段は通常除菌フィル
ターである。
【0017】この装置によれば、一つのユニットで起き
た雑菌汚染は、各ユニット間の殺菌手段によって他のユ
ニットに拡散する事が出来ない。また、培養中に培地槽
ユニット、または培地回収槽ユニットを交換する事も可
能となる。
【0018】すなわち、各接続配管を培養槽ユニットの
入り口及び出口に設置された殺菌手段の外側で切り放せ
るようにするならば、もしも雑菌汚染が培地槽ユニット
あるいは、培地回収槽ユニットで発生したとしても培養
槽ユニットに波及する事はなく、しかも汚染されたユニ
ットは培養を停止する事なく交換が可能であるため、長
期間の培養においても雑菌汚染による培養の失敗を未然
に防ぐ事ができる。
【0019】さらに、本発明の具体化のためには接続配
管に設置される殺菌手段は二重になっている事が望まし
い。すなわち、培地槽ユニットと培養槽ユニットの間の
接続配管に一つは培地槽側に、一つは培養槽側に各々所
属する殺菌手段を設置し、なおかつ培養槽ユニットと培
地回収槽ユニットの間の接続配管にも同様に二つの殺菌
手段を設置する。この時、培地槽ユニットと培養槽ユニ
ットは接続配管において各々殺菌手段を持つ事になり、
これらの殺菌手段の間で二つのユニットを切り放すなら
ば各々のユニットは個別に雑菌汚染に対して防御される
事になる。また、いったん切り放された二つのユニット
を再度接続する場合にも、これら殺菌手段の間の配管は
たとえ雑菌に汚染されていたとしても、殺菌手段によっ
て汚染の拡散が防げるため、特に殺菌する必要がない。 培養槽ユニットと培地回収槽ユニットの場合も同様であ
る。
【0020】この場合には、特に大規模の培養装置にお
いて、各々のユニットの個別殺菌を可能にする事ができ
る。すなわち、接続配管に設置された、二つの殺菌手段
の間の配管は殺菌する必要がないため、各々のユニット
に関連する殺菌シーケンスは各々のユニット内に設置さ
れた、バルブのみをコントロールすれば良く、他のユニ
ットに所属するバルブを管理する必要がない。
【0021】従って、各ユニットは完全に独立して殺菌
が可能であり、システムの簡素化及びコストの低減に有
効である。また、各ユニットが独立して作動するため従
来、互換性のなかったユニットを同じシステムの中で組
み合わせて使用できる。
【0022】次に、本発明は、上記の培養装置を用い各
殺菌手段を経由して培養中に培養槽へ培地を供給し、お
よび/または培養槽から培地を抜き出す連続培養方法を
提供する。
【0023】この時、本発明の具体化のためには、各接
続配管に設置された二つの殺菌手段の間に各ユニットを
交換するために配管を切り放し、再接続するための手段
が含まれる。
【0024】3番目に、本発明は、他のユニットから前
記の配管を切り放し、再接続するための手段によって切
り放されたユニットを独立に殺菌する方法を提供する。 ここで、独立したユニットの殺菌は、該当するユニット
に所属し他のユニットから独立した殺菌シーケンスのみ
によって行われる。また、隣接するユニットは同時に殺
菌が行われるが、これらの二つのユニットの間における
接続配管において設置された二つの殺菌手段の間の配管
部分は殺菌を行わない。
【0025】
【作用】以上によって、本発明は前述された従来技術に
おける問題点、特に雑菌汚染に起因する培養の失敗の危
険性をを減少または解消する連続培養方法及び装置を提
供する事ができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を以下の図により説
明する。
【0027】第1図は、本発明によるベンチスケールの
培養装置の概略を示す。また、第2図は、本発明による
大型の生産規模の培養装置の概略を示す。
【0028】第1図において、ベンチスケールの手動操
作型連続培養装置は培地供給槽ユニットと、培養槽ユニ
ットと、培地回収槽ユニットを接続した構成となってい
る。培地供給槽ユニットは、液体培地を保持し、シール
された上蓋と上蓋を貫通して外気との呼吸を行うための
エアーベントフィルター12を持った培地供給ボトル1
と、培地を送り出すためのチューブから構成されており
このチューブは化学的に不活性で耐熱性を有する培地移
送チューブ16に接続されている。さらに、培地移送チ
ューブ16を培地移送ポンプ8にセットさせることによ
って培地を外部にもらす事なく培地供給ボトル1から抜
き出して、送液する事ができる。培地移送チューブ16
の末端は除菌フィルター4の入り口側のノズルに接続さ
れる。この除菌フィルターはポリテトラフルオロエチレ
ン製の非荷電のメンブランタイプのフィルターであり、
0.22μの孔径を有している。このようなフィルター
は雑菌汚染を引き起こす各種の雑菌をフィルターを通過
した液中から除去できる事が一般に知られている。除菌
フィルター4の出口側は培地移送チューブ16と同様の
化学的に不活性で耐熱性を有する接続チューブ10に接
続されており培地供給槽ユニットと培養槽ユニットを接
続している。
【0029】培養槽ユニットの主要の構成物は、培養対
象とこれを培養するための殺菌された液体培地を保持す
る培養槽2である。また培養槽2は、撹拌機と培養対象
が必要とする空気の供給口18とこの空気を除菌するた
めの除菌フィルター13と排気の除菌フィルター14を
備えている。
【0030】さらに、培養槽2はその入り口及び出口に
除菌フィルター5、6を備え入り口側の除菌フィルター
5はその入り口側ノズルで培養槽ユニットからの接続チ
ューブ10に接続されている。この除菌フィルター5は
、前述の除菌フィルター4と同様のものである。
【0031】培養槽2は、細胞を培地から分離するため
の分離膜17を内部に持っておりその底部のノズルは前
述の培地移送チューブ16と同様の培地移送チューブ1
9が接続され、2番目の除菌フィルター5と同じ3番目
の除菌フィルター6の入り口側のノズルに接続される。 この除菌フィルター6の出口側のノズルは、前述の接続
チューブ10と同じ接続チューブ11で培地回収槽ユニ
ットに接続される。すなわち、培養槽ユニット2はその
培地の入り口と出口に各々直結された二つの除菌フィル
ターを持っている。これによって、培養槽ユニットは上
流側でも下流側でも隣接する他のユニットから分離され
ている。
【0032】2番目の接続チューブ11は4番目の除菌
フィルター7に接続され、除菌フィルター7の出口側ノ
ズルは2番目のローラーポンプ9を経由して培養槽から
抜き出された培地を受け入れるための培地回収槽3の入
り口側ノズルに培地移送チューブ16と同様のチューブ
で接続される。ここで、培地槽1の場合と同様に培地回
収槽3もまたエアーベントフィルター15を備えている
【0033】運転前には、各ユニットは接続チューブ1
0、11で接続されず各々個別に殺菌される。使用され
る培地が、耐熱性を有する場合には、殺菌前に培地槽1
に培地が張り込まれ培地槽1と同時に殺菌される。殺菌
後、各々のユニットは付属する除菌フィルターを含めて
無菌状態を保っている。接続チューブ10、11もまた
個別に殺菌され火炎条件下で各ユニットを接続する。こ
れは、既知の方法である。あるいは、接続チューブ10
、11はまったく殺菌する必要がない。ローラーポンプ
8、9をセットする事によって、培養運転が開始される
。この、ローラーポンプ8、9は培地槽1から培養槽2
へ殺菌された培地を除菌フィルター4、5を経由して送
るために使われる。この時、接続チューブ10が殺菌さ
れていなかったとしてもこのチューブの両側の除菌フィ
ルターによってこのチューブ内で発生した雑菌汚染は他
の部分へ拡散する事が出来ない。従って、培養槽2へは
常に無菌状態の培地が送られる事になる。培養槽2内に
おいては分離膜17によって、細胞と培地が分離されポ
ンプ9によって培地のみが除菌フィルター6、7を経由
して抜き出され培地回収槽3に送られる。ここで、接続
チューブ11が殺菌されていなかった、あるいは接続が
不完全であったとしても接続チューブ10の場合と同様
にこのチューブ内で発生する雑菌汚染はチューブの両端
の除菌フィルターによって他の部分に拡散する事が出来
ない。
【0034】実際問題として、培地供給槽ユニットと培
地回収槽ユニットは連続して殺菌する必要はなく、同時
に殺菌する必要もない。
【0035】すなわち、培地供給槽ユニットは、培地の
出口側に除菌フィルターを持ちこのフィルターを含んで
独立殺菌可能なユニットを形成している。また培養槽ユ
ニットは、その1部分として培地の入り口側に除菌フィ
ルター5を、また培地の出口側に除菌フィルター6を持
って独立殺菌可能なユニットを形成している。さらに培
地回収槽ユニットも、除菌フィルター7を持ち同様にユ
ニットを形成している。培地が、耐熱性がなく加熱によ
る殺菌に耐えられない場合には、殺菌後の培地槽1に除
菌フィルターを通して無菌化した培地を張り込む方法が
取られる。但し、この場合には使用される除菌フィルタ
ーは培地の無菌化のみに使用されるものであって、培地
槽1と培養槽2の間の除菌フィルターとは違うものであ
る。
【0036】もしも、何らかの理由により、培地槽1ま
たは培地回収槽3で雑菌汚染が発生したとしても除菌フ
ィルター4、5、6、7によってこの雑菌汚染は、培養
槽2に達する事が出来ない。また、培地槽1が空になり
その交換が必要になった場合でも培養槽2は除菌フィル
ター5によって雑菌汚染から守られているため接続チュ
ーブ10の接続の有無に関わらず無菌状態を長期間確保
する事が出来る。すなわち、雑菌汚染に起因する培養の
失敗の可能性は大きく減少する。
【0037】図2は、大量の生産物を目的とした、大型
の装置の概略を示している。基本的な構成は前記のベン
チスケールの培養装置の場合と同一である。つまり、培
養槽22から抜き出し配管36を通して培地を培地回収
槽23へ抜き出しながら培地槽21から移送配管35を
通して培養槽22へ送り込む構成となっている。この装
置の場合には一般的に培養液中の細胞と培地の分離のた
めの分離室24を備えている。
【0038】培地槽21と培養槽22の間の配管35に
は培地槽21の液出口の下流側に除菌フィルター25を
、また培養槽22に付属する分離室の液入り口の上流側
に除菌フィルター26を備えている。
【0039】同様に、培養槽22と培地槽23の間の配
管36は除菌フィルター27と28を各々分離室24の
下流側と培地槽23の上流側に備えている。培地供給ポ
ンプ29は配管35中に、また培地抜き出しポンプ30
は配管36中に設置される。これらのポンプは送液する
培地に対してシール性の優れたものでありローラーポン
プまたはベローズポンプが望ましい。
【0040】このシステムを制御するためにシステム内
には多数のバルブが含まれる。図2で説明すると、培地
供給槽ユニットは移送配管35の途中、除菌フィルター
25の下流側に1対のバルブA,Bを持っている。また
、培地供給槽ユニットのスチーム源31は、バルブAと
Bの間に接続された配管上に設置されたバルブ32によ
って制御されている。また、培養槽ユニットは移送配管
35において培地供給ポンプ29と除菌フィルター26
の間に一対のバルブC,Dを持っている。ここで、移送
配管35と抜き出し配管36は両方とも培養槽に付属の
分離室24に共通の接続配管37で接続されている。 さらに、抜き出し配管36は、その下流側に除菌フィル
ター27を持ちこの除菌フィルター27と培地抜き出し
ポンプ30の間に一対のバルブE,Fを持っておりこの
2つのバルブの間に接続された配管にはスチーム源31
が接続されている。最後に、培地回収槽ユニットにおい
て抜き出し配管36に設置された培地抜き出しポンプ3
0と除菌フィルター28の間には一対のバルブG,Hが
設置されこの2つのバルブの間には培地回収槽ユニット
用のスチーム源31が接続されている。
【0041】ここで、図2は各ユニットが各々の供給配
管及び抜き出し配管において一対のバルブを有する事、
また当然の事ながら現実には、さらに多くのバルブが必
要である事が理解されるであろう。培地供給槽ユニット
は現実には、20から30個のバルブを持ち、培養槽ユ
ニットにおいては現実には40から50個のバルブを持
つ事が普通である。これらのバルブは単にフローの制御
用のバルブばかりではなく例えば、減圧弁の様のものも
含まれる。勿論、このシステムを完全自動化するために
各ユニットはこのようなシステムを自動化するための装
備として良く知られているように圧力センサーや、温度
センサー、等のモニター手段を持つ必要があるからであ
る。図には示さなかったが培養槽ユニット22は内部に
保持する培地の温度と圧力を制御する為に最低限温度と
圧力の制御手段を持つ事が必要である。各々のユニット
において、制御バルブA〜Hは、スチーム源31及びそ
の他のセンサー等に関連しており各ユニットのコントロ
ールシステムからの信号でコントロールされる。すなわ
ち、培地供給槽ユニットはコントロールシステムC1を
、培養槽ユニットはコントロールシステムC2を、培地
回収槽ユニットは、コントロールシステムC3を持って
いる。
【0042】これらのコントロールシステムは各々所属
するユニット内のバルブのみと接続され、これらのバル
ブを培養を実行するためにバルブを開くか、閉めるか、
あるいは開度を調節する等の情報をプログラムされてい
る。
【0043】しかしながら、これらのコントロールシス
テムC1,C2,C3は各々互いには何等干渉しない。 つまり、これらのコントロールシステムは互いにはハー
ドウェアー上もソフトウェアー上も互換性を有しない。
【0044】各々のコントロールシステムは、所属する
各ユニット内のバルブあるいはスチーム源31にのみ運
転または殺菌のための信号を送る。
【0045】次に、システムを殺菌する場合を考える。 各ユニット及び配管は、各々のユニットに所属するスチ
ーム源によって殺菌される。
【0046】最初に、除菌フィルター25〜28を持た
ない従来技術の場合について考える。培地供給槽ユニッ
トを殺菌するためにコントロールシステムC1はバルブ
Bを閉じバルブ32を開けてスチーム源31からのスチ
ームをユニット内に導入する。この操作によって、培地
供給槽ユニットは、バルブBの1次側までが殺菌される
。培養槽ユニットの場合は、同様にコントロールシステ
ムC2によってバルブCとバルブFが閉じられ、入り口
側と出口側のスチーム源31からスチームが供給されて
培養槽22と分離室24とバルブCの2次側及びバルブ
Bの1次側の配管が殺菌される。培地回収槽ユニットに
おいては培地供給槽ユニットと同様にコントロールシス
テムC3によってバルブGが閉じられバルブGの2次側
までが殺菌される。
【0047】このようにして各ユニットは独立に殺菌さ
れるがここではバルブBとバルブC、及びバルブFとバ
ルブGの間は未殺菌のまま残されている。従来技術にお
いてはこの部分の配管は雑菌汚染を防止するためには必
ず殺菌する必要がありこの場合バルブAとDを閉じバル
ブBとCを開けてさらに培地供給槽ユニットのスチーム
源と培養槽ユニットの入り口側のスチーム源を開いて殺
菌を行う事になる。しかしながら、この時には2つのユ
ニットに所属する2つのスチーム源と複数のバルブを同
時に操作する必要がある。つまり、従来技術においては
コントロールシステムC1とC2はその運転のために情
報のやり取りが必要になってくる事になり、各コントロ
ールシステムは独立には動作できない。さらに、この従
来技術では、培養をスタートした後には殺菌をする事が
出来ず雑菌汚染に対して問題を持っている。
【0048】しかしながら、本実施例においてはシステ
ムは除菌フィルター25〜28を持っている。通常これ
らのフィルターは非荷電のポリテトラフルオロエチレン
製のメンブランタイプのフィルターであり0.22μの
孔径の孔を有しているが、荷電タイプのフィルターまた
はデプス型のフィルターも使用が可能であり、さらには
、遠心分離機や、ゲルフィルトレーションも将来的には
適用が可能と考えられる。図1の実施例に述べたように
これらのフィルターは雑菌汚染がシステムの中で拡散す
るのを防ぎ、特に培養槽を雑菌汚染から守っている。
【0049】本実施例における殺菌は次のように行われ
る。
【0050】培地供給槽ユニットはバルブBを閉じスチ
ーム源31を使用する事で殺菌する事が出来る。培養槽
ユニットはバルブCとFを閉じ入り口側と出口側のスチ
ーム源を使用する事で殺菌する事が出来る。さらに、培
地回収槽ユニットはバルブGを閉じスチーム源31を使
用する事で殺菌が可能である。ここで、従来技術と同様
にバルブBとC,FとGの間の配管は未殺菌の状態とな
っている。この配管部分を殺菌するためには従来技術と
同様に各ユニット間のバルブを同時に操作する事が必要
になってくるが、本発明においては操作の簡便化のため
各コントロールシステムは独立になっており複数のユニ
ットに所属するバルブを同時に操作する事は出来ない。 しかしながら、本発明の特徴である除菌フィルターによ
って、これらの未殺菌の配管中で発生した雑菌汚染はた
とえ培地の交換中であっても培養系に影響を及ぼす事は
ない。
【0051】すなわち、培養槽ユニットが培養中であり
その運転を中止する事の出来ない状況であっても本実施
例では培地供給槽ユニットまたは培地回収槽ユニットを
殺菌する事が可能である。したがって、本実施例では従
来技術よりも簡単な殺菌操作で、培養槽における雑菌汚
染の危険性を著しく減少させる事が出来る。
【0052】さらには、本実施例によれば各コントロー
ルシステムは独立しているため2種類のタイプの違うシ
ステムにおけるタイプの違う培地供給槽ユニットを自由
に交換して使う事が出来、同様に培地回収槽ユニットに
おいても互換性が確保される事が用意に理解されよう。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、連続培養装置を構成す
る培地槽、培養槽、培地回収槽の各ユニットを独立して
殺菌可能であると言う効果がある。また、これにより培
養途中でも培地槽、培地回収槽の交換が可能であると言
う効果がある。
【0054】さらに、各ユニットが独立しているため、
各ユニットに内容の異なるものを複数用意しこれらを組
み合わせて使用する事が出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるベンチスケールの連続培養装置の
概略図を示す。
【図2】本発明による大型の生産規模の連続培養装置の
概略図を示す。
【符号の説明】
1,21…培地槽、2,22…培養槽、3,23…培地
回収槽、4,5,6,7,25,26,27,28…除
菌フィルター、8,29…培地供給ポンプ、9,30…
培地抜き出しポンプ、10,11…接続チューブ、35
,36…接続配管、A,B,C,D,E,F,G,H…
バルブ、C1,C2,C3…コントロールシステム。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続培養装置において、培養液を保持する
    培養槽(2または22)と、培養中に培養槽(2または
    22)に供給するための殺菌された液体培地を保持する
    培地槽(1または21)とを有し、該培地槽(1または
    21)から培養槽(2または22)へ培地を供給するた
    めの供給配管(16、10または35)に除菌手段(4
    、5または25、26)を設けた事を特徴とする連続培
    養装置。
  2. 【請求項2】前記培養系において、培養槽(2または2
    2)から培地を抜き出すための抜き出し配管(19、1
    1または36)に除菌手段(6、7または27、28)
    を設けた事を特徴とする請求項1記載の連続培養装置。
  3. 【請求項3】前記培地抜き出し配管が培地回収槽(3ま
    たは23)に接続されている事を特徴とする請求項2記
    載の連続培養装置。
  4. 【請求項4】前記除菌手段が除菌フィルター(4〜7、
    または25〜28)である事を特徴とする請求項1乃至
    請求項3記載の連続培養装置。
  5. 【請求項5】前記供給配管及び/または抜き出し配管に
    設けられた除菌手段が各々2個直列に設置されている事
    を特徴とする請求項1乃至請求項4記載の連続培養装置
  6. 【請求項6】前記各配管中で各々2個直列に設置された
    除菌手段の間の配管を閉止し、切り放しあるいは再接続
    するための手段(10、11またはA〜H)を設けた事
    を特徴とする請求項5記載の連続培養装置。
  7. 【請求項7】前記供給配管において、除菌手段(25、
    26)の間に設けられた閉止手段(B)が培地槽に所属
    し、培地槽のコントロールシステム(C1)によっての
    みコントロールされ培養槽のコントロールシステム(C
    2)によってコントロールされず、さらに2番目の閉止
    手段(C)が培養槽(22)に所属し、培養槽のコント
    ロールシステム(C2)によってのみコントロールされ
    、培地槽のコントロールシステム(C1)によってコン
    トロールされない事及び/または抜き出し配管において
    、除菌手段(27、28)の間に設けられた閉止手段(
    F)が培養槽(22)に所属し、培養槽のコントロール
    システム(C2)によってのみコントロールされ培地回
    収槽のコントロールシステム(C3)によってコントロ
    ールされず、さらに2番目の閉止手段(G)が培地回収
    槽(23)に所属し、培地回収槽のコントロールシステ
    ム(C3)によってのみコントロールされ、培養槽のコ
    ントロールシステム(C2)によってコントロールされ
    ない事を特徴とする請求項6記載の連続培養装置。
  8. 【請求項8】前記各ユニットのコントロールシステム(
    C1,C2,C3)が、培地槽(21)、培養槽(22
    )、培地回収槽(23)に各々所属する殺菌のための流
    体の供給手段(31)を作用させる事を特徴とする請求
    項7記載の連続培養装置。
  9. 【請求項9】連続培養方法において、培養中に培養槽(
    2、または22)中で培養対象を培養し、培地槽(1、
    または21)から培養槽(2、または22)へ除菌手段
    を備えた供給配管(16、10または35)を経由して
    培地を供給する事を特徴とする連続培養方法。
  10. 【請求項10】前記培養槽(2または22)から抜き出
    された培地が培地回収槽に接続され除菌手段を備えた抜
    き出し配管(19、11または36)を経由して抜き出
    される事を特徴とする請求項9記載の連続培養方法。
  11. 【請求項11】培養運転の開始前に培地槽(1または2
    1)、培養槽(2または22)及び/または培地回収槽
    (3または23)が殺菌される事を特徴とする請求項9
    、又は請求項10記載の連続培養方法。
  12. 【請求項12】前記培地槽、培養槽、培地回収槽の各容
    器が個別に殺菌され、この時、培養槽(2または22)
    が各々培地槽、培地回収槽に接続されている供給配管(
    16、10または35)と抜き出し配管(19、11ま
    たは36)に備えられた除菌手段によって雑菌汚染から
    防御される事を特徴とする請求項9乃至請求項11記載
    の連続培養方法。
  13. 【請求項13】培養中に培地槽(1または21)及び/
    または培地回収槽(3または23)を除菌手段の場所で
    培養槽(2または22)から切り放して新しい培地を再
    充填するか、または新しい同様の容器と交換する事を特
    徴とする請求項9乃至請求項12記載の連続培養方法。
  14. 【請求項14】培地槽(22)と、培養槽(23)と、
    培地槽と培養槽の間の供給配管(35)と、供給配管に
    備えられた2つの除菌手段(25、26)と、場合によ
    っては、培地回収槽(23)と、培養槽と培地槽の間の
    抜き出し配管(36)とこの抜き出し配管に備えられた
    2つの除菌手段(27、28)から構成される連続培養
    装置であって、(a)供給配管(35)と場合によって
    は抜き出し配管(36)を2つの除菌手段の間で閉止し
    (b)培地槽(21)と培養槽(22)と培地回収槽(
    23)を殺菌し、(c)各除菌手段の間の接続を復活さ
    せる事を特徴とする連続培養装置の殺菌方法。
  15. 【請求項15】前記培養槽(22)及び/または培地槽
    (21)、培地回収槽(23)の殺菌が独立した制御の
    基に行われる事を特徴とする請求項14記載の殺菌方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010183863A (ja) * 2009-02-12 2010-08-26 Npo Hiroshima Junkangata Shakai Suishin Kiko 食品廃棄物からのエタノール製造方法及びその装置
WO2012132335A1 (ja) * 2011-03-25 2012-10-04 カルピス株式会社 培地の製造方法及び該方法により製造された培地
WO2020129342A1 (ja) * 2018-12-18 2020-06-25 積水化学工業株式会社 有機物質生成システム

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