JPH04210201A - 油水分離装置 - Google Patents
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
ものであり、特に油やオイルポール粒および油分含有汚
泥等を含む汚水等の被処理水を複数段に直列配置された
水槽に通してこれら油やオイルポール粒および油分含有
汚泥等を気泡と接着させて浮上分離する油水分離装置に
関するものである。 [0002] 【従来の技術】自動車修理または解体工場や、機械工作
工場あるいはガソリン給油所など、日常的に油を床に流
す恐れのある作業所においては、未洗浄水や雨水などの
排水は油やオイルポール粒および油分含有汚泥等を含む
汚水であり、この汚水は側溝に集められてから油水分離
装置に送られ、油分が除去されたのちに下水または河川
に放流される。 [0003]従来の油水分離装置には、米国石油協会の
設計基準に準拠した所謂APIオイルセパレータ、槽内
に複数列の傾斜板を配置したPPIオイルセパレータ、
或いは波状の傾斜板を用いたCPIオイルセパレータな
どがあり、原理的には普通の横流式沈殿池又はそれに傾
斜板を組合せた重力式分離方式のものが主である。 [0004]従来のAPIオイルセパレータでは、槽内
の被処理水の平均流速を制限値以下にするためには除去
すべき油滴の大きさが小さくなるほど槽の長さを長くし
なければならず、従って被処理水中の懸濁油滴をほぼ完
全に除去するには長大な設備面積が必要であり、さらに
は追加のフィルター式油除去装置を設けなければならな
い欠点があった。 [0005]またPPIオイルセパレータやCPIオイ
ルセパレータでは、槽内構造が複雑で規模が大きく、取
扱いや保守に特別な技術を要するほか、被処理水の流量
変動に対して処理能力の追従に限界があり、従って野外
の工場などの油分を含む排水の処理に対しては、雨天時
に油分が排水中に混入することが避けられない。 [0006]さらに水中の懸濁物質を浮上分離する方式
の−Qに、密度が水よりも大きい懸濁物質に対して空気
の泡を接着させて見掛比重を小さくし、速やかに浮上さ
せて分離を行う加圧浮上方式も知られているが、この場
合は微細な気泡を発生させてやる必要があり、被処理水
を加圧して空気を溶解してから大気圧に開放するための
大がかりな設備が必要であるという欠点がある。 [00,07]
が混入する恐れのある施設における油やオイルポール及
び油分含有汚泥等を含む汚水の排水処理装置として好適
で、プレハブ組立て方式やユニット化などにより比較的
少ない設備面積で構成することのできる簡易構造の油水
分離装置を提供しようとするものである。 [0008]
係る油水分離装置(よ、油の混合した汚水等の被処理水
を、複数段に直列配置された水槽に通して油を浮上分離
する装置であって、特に前述の課題を達成するために、
前記被処理水を上部開口から受入れる受入槽と、該受入
槽中の被処理水を順次受入れて鎮静させるために上流か
ら下流へ直列状に配列された複数段の鎮静槽と、少なく
とも下流端の前記鎮静槽にて被処理水の表層部に浮上し
た油およびスラッジなどの浮渣をeL流として取り込む
集油槽と、前記鎮静槽の被処理水中で空気の泡を発生す
る気泡発生装置と、前記集油槽内に取り込まれた溢流を
前記受入槽に還流させる循環ポンプ手段と、下流端の前
記鎮静槽の底部から油分離処理済みの水を外部へ排出す
る排水手段とを備えてなるものである。 [0009]また請求項2に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記循環ポンプ手段が、前記集油槽内に取り
込まれた浮渣から固形物を除去する手段を備え、前記固
形物が除去された後の油水を前記受入槽に還流するよう
に構成されている [00101また請求項3に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記気泡発生装置が前記鎮静槽の底部に配置
された多孔ノズルと、該ノズルへ空気を送りこむ給気装
置とを含んでいる。 [00111また請求項4に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記鎮静槽が底部で互いに連通した隣接鎮静
槽の対を含むものであり、更に請求項5に記載の油水分
離装置では、それに加えて前記隣接鎮静槽のうちの下流
側の鎮静槽に表層部で連通した別の鎮静槽を更に含むも
のである。 [0012]また請求項6に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記受入槽がその底部の汚泥溜りの直上で立
上り流路によって上流端の前記鎮静槽に連通されている
。 [0013]また請求項7に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記受入槽が循環ポンプ手段による油水の還
流を受けて最終的な油の収集除去がこの受入槽からバキ
ュームカーなどによって行われることから、前記受入槽
を前記鎮静槽の個々の槽より大容量にしたものである。 [0014]また請求項8に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記集油槽内に溢流してくる前記下流端の鎮
静槽の表層油水の集油槽内でのレベルを検出して前記循
環ポンプ手段を前記溢流が維持されるように駆動制御す
る制御手段を更に備えたものである。 [0015]また請求項9に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記集油槽が、下流端の前記鎮静槽内にて被
処理水表面下に上縁が僅かに沈むように位置された独立
容器を備えている。 [0016]請求項10に記載の発明に係る油水分離装
置は、前記独立容器を浮子原理により被処理水中に浮遊
支持させたものであり、請求項11に記載の油水分離装
置では、前記独立容器を支柱により前記上縁の高さ位置
を調整可能に支持したものである。 [0017]さらに請求項12に記載の発明に係る油水
分離装置では、請求項9に記載の油水分離装置において
、前記循環ポンプ手段が、前記独立容器内に配置された
水中ポンプを含むものである。 [0018]
離装置においては、油やオイルポール及び油分含有汚泥
等の混合した汚水等の被処理水を、複数段に直列配置さ
れた水槽に通して油を浮上分離するに際して、側溝等か
らの被処理水は前記受入槽へその上部開口から流入する
。 [0019]受入槽内では表層寄りの部分で乱流が発生
して混合が生じるが、比較的水深の深い底層部では乱流
による混合は僅かであり、従って受入槽内でも油の浮上
による分離が起きている。この受入槽内の下層部の被処
理水は複数段の鎮静槽の上流端に導かれ、下流へ向うに
従って流れの乱れが鎮静されて浮上油の生成が促進され
る。 [00201これら鎮静槽内の被処理水には、前記気泡
発生装置によって空気の泡が送り込まれており、水中の
オイルボールや油分含有汚泥の粒子はそれらの表面が水
よりも空気と接着を起こし易い油性界面であるので、こ
の気泡がこれらオイルボール粒や油分含有汚泥粒の表面
に付着し、これによってこれら粒子が速やかに浮上して
表層の浮渣となる。 [00211これら鎮静槽の少なくとも下流端には集油
槽があり、被処理水の表層部が溢流として集油槽内に流
入すると、表層部に浮上していた浮渣は早い流速で勢い
よく集油槽内に取り込まれる。この集油槽内に取り込ま
れた溢流は浮渣を高い比率でに含み、この溢流は循環ポ
ンプ手段により前記受入槽にその上部開口から還流され
る。一方、前記鎮静槽の下流端側底部には油分を殆ど含
まない水が滞留しており、従ってこの油分離済みの水は
前記鎮静槽の下流側から外部の放流系統などへ流出され
て排出される。 [00221本発明の油水分離装置では、下流側の鎮静
槽から上流の受入槽へ、集油槽と循環ポンプ手段による
油分濃度の高い油水の環流が行われるため、この還流に
よる油水の循環が継続されると、受入槽の上層に浮上油
と浮渣が次第に厚く溜ってくることになる。この受入槽
上層の浮上油と浮渣は、受入槽を上部開口から観察した
ときに容易に目視確認できるが、勿論、その溜り具合を
適当な水深に設置した油分検出器で自動検出してもよい
。 [0023]受大槽の上層に浮上油と浮渣が成る程度ま
で溜ったら、この浮上油と浮渣をバキュームで吸引して
油処理業者に処理してもらえばよい。またこの際に、受
入槽の底に溜った沈殿汚泥もバキュームで吸引してやれ
ば好都合である。 [0024]このようにして定期的に、または不定期的
に受入槽から浮上油と浮渣および汚泥を吸引除去するこ
とにより、分離油分や汚泥を効率よく収集する二とかで
き、また前述の還流方式の油水分離システムによって効
率的な油分除去が行われるので、下流端の鎮静槽の底部
から取り出されて外部へ放流される処理済排水には胎ど
油分が認められないほどになる。 [0025]この発明の油水分離装置は、各種の構成が
従来のものに比べて極めて単純であり、また気泡発生装
置も加圧方式でなくてもよいので、槽構成は通常の鉄板
などによる溶接組立てでプレハブ化でき、或いは繊維強
化プラスチックによる成形品として提供することもでき
る。これにより、従来のコンクリート現場打ち構造のも
ので必要であった養生期間が不要となるため、例えばガ
ソリン給油所などの設置現場における他の業務利用を妨
げずに、例えば−夜で油水分離装置の設置を実現できる
ようにもなる。 [0026]本願発明では上記のようなプレハブ構成や
成形体として構成するのが実際上は望ましいが、勿論、
本発明はコンクリート構造のものにも適用できる。また
本発明において前記気泡発生装置は鎮静槽の全てに気泡
を供給するものに限定されるわけではなく、或いはこの
気泡発生装置から前記受入槽にも気泡を供給するように
してもよい。さらに本発明の装置では、適宜の鎮静槽内
に流れに平行な邪魔板を若干傾斜させて縦配置すること
により、粒子の浮上を助長させるようにすることは妨げ
るものではない。 [0027]また請求項2に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記循環ポンプ手段が、前記集油槽内に取り
込まれた浮渣から固形物を除去する手段を備えているの
で、前記固形物が除去された後の油水のみが前記受入槽
に還流され、この油水は油分を高い濃度で含んでいる。 これにより受入槽では表層に浮上油が主に溜ることにな
り、浮渣の殆どは前記循環ポンプ手段中で別に除去・回
収され、浮渣が受入槽に流入するときの濡れ現象により
再び被処理水中に沈降してしまう恐れがなくなる。 [0028]また請求項3に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記気泡発生装置が前記鎮静槽の底部に配置
された多孔ノズルと、該ノズルへ空気を送りこむ給気装
置とを含んでおり、これにより通常のエアーポンプ(コ
ンプレッサ)と配管およびポーラスストーンや多数の細
い孔を有するパイプ状または手箱マット状ノズル体など
による多孔ノズルで気泡発生装置を簡単に構成できるも
のである。 [0029]また請求項4に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記鎮静槽が底部で互いに連通した隣接鎮静
槽の対を含むものであり、これによってこの対の上流側
鎮静槽で浮上油を分離した被処理水が下流側鎮静槽に底
部から流入し、残っている油分粒子の重力分離効率を最
大限にして効率よく浮上させ、かくして隣接鎮静槽の各
々で油分の効率的な浮上分離が達成されるものである。 この場合、好ましくは隣接鎮静種間の底部連通口は流れ
を出来るだけ乱れのない層流とするために幅広の開口と
するのがよい。 [00301請求項5に記載の油水分離装置では、前記
隣接鎮静槽のうちの下流側の鎮静槽に表層部で連通した
別の鎮静槽を更に連設したものであり、二の別の鎮静槽
に前記集油槽を設置できるようにしたものである。この
ようにすると、この5311の鎮静槽には上流側の鎮静
槽の表層部に浮上した;7上油か層流となってシフトし
てくることになり、直曲の上流中11鎮静槽における油
分の浮上分離に乱れを与えることなく浮上油を集油槽に
取り込むことができるようになる。この場けち、前記表
層での連通は広幅または全幅の通路で達成されるように
するのがよいことは述べるまでもない。 [0031]また請求項6に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記受入槽がその底部の汚泥溜りの直上で立
上り流路によって前記鎮静槽の上流端に連通されており
、これは例えば立上り管等によって受入槽底部近傍の被
処理水を上向き流れにして鎮静槽上流端に導入するよう
にし、これにより受入槽底部の汚泥が鎮静検測へ流入す
るのを、油粒子の過剰な混入を避けるのと同時に且つ確
実に防止するものである。 [0032]また請求項7に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記受入槽が循環ポンプ手段による油水の還
流を受けて最終的な油の収集除去がこの受入槽からバキ
ュームなどによる吸引によって行われることから、前記
受入槽を前記鎮静槽の個々の槽より大容量にして浮上油
の蓄積容量を増し、吸引作業のインターバルに余裕を持
たせたものである。 [0033]また請求項8に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記集油槽内に溢流してくる前記下流端の鎮
静槽の表層油水の集油槽内でのレベルを検出して前記循
環ポンプ手段を前記溢流が維持されるように駆動制御す
る制御手段を備えており、これによって集油槽の上縁の
水深が一定でも流入汚水の流量の応じて油水の循環処理
が安定して行われ、放水中に油分が混入するのを防止す
ることができるようになる。 [0034]尚、本願発明においてはこのような集油槽
と循環ポンプ手段とによる浮上油の循環系を複数多重に
備えていてもよく、この場合は好ましくは下流側の複数
の鎮静槽に各々集油槽が配置され、各集油槽からの還流
が全て受入槽へ循環されるようにするのがよい。またこ
の場合、前記制御手段は外部からの汚水の流入流量に応
じて幾つかの循環系を選択的に作動させる機能を含んで
いてもよい。 [0035]また請求項9に記載の発明に係る油水分離
装置では、前記集油槽が、下流端の前記鎮静槽内にて被
処理水表面下に上縁が僅かに沈むように位置された独立
容器を備えている。これは集油槽を鎮静槽の水面域内に
配置して集油槽の全周縁から溢流を取り込み、下流端の
鎮静槽において表面槽の流れを全周縁から中央へ向う流
れとすることにより浮上油を素早く収集できるようにす
ると共に、下流端の鎮静槽の表層に何れかの辺縁に向う
偏った流れが士じないようにして、表層での浮上油の偏
在によるか、1ト良をなくすためのものである。 [0036]請求項10に記載の発明に係る油水分離装
置においては、前記独立容器を浮子の原理により被処理
水中に浮遊支持させることにより、浮力バランスによっ
て独立集油槽の沈漬深度を自然に達成するようにしたも
のであり、この場合、独立容器に別の浮子を取付けても
、或いは容器自体を浮子として機能するように構成して
もよい。 [0037]請求項11に記載の油水分離装置では、前
記独立容器を支柱により前記上縁の高さ位置を調整可能
に支持し、それによって独立集油槽の沈漬深度を被処理
水の水位に応じて調整できるようにしたものである。 [0038]さらに請求項12に記載の発明に係る油水
分離装置では、請求項9に記載の油水分離装置において
、前記循環ポンプ手段のポンプを前記独立容器内に配置
された水中ポンプとし、ポンプの保守点検を容易にした
ものである。この場合、このポンプ付き集油独立容器を
鎮静槽に対して着脱可能に構成しておけば、これを用い
て受入槽から回収油を別容器に回収することもできる。 [0039]この発明の種々の特徴は以下の図面による
実施例の説明から更に明確に理解されよう。 [00401
水分離装置が模式縦断面図で示されている。また図2は
その平面図に相当する。 [00411図1および図2において、この装置は主要
槽構造が金属板の溶接や繊維強化プラスチックの成形等
によって一体化されたユニット1を構成している。ユニ
ット1は、全体としては複数の竪型槽が一列に側方へ向
って配列された多段槽構造となっており、上流端と下流
端には各々側溝との接続部1a、lbが形成されている
。 [0042]入側接続部1aは受入槽10に開口し、受
入槽10の下流には、第1〜第3鎮静槽11〜13と検
査槽14が順に配列されている。最下流の検査槽は下流
端で排出用の側溝1bに通じている。 [0043]第2鎮静槽12には、底部にポーラススト
ーン製の複数本のノズル4が横置され、二のノズル4に
(ま、槽外からエアーコシブレッサ6による空気が配管
(ホース)8を介して供給されている。これによりノズ
ル4から細かい気泡が発生し、これが槽内の被処理水中
のオイルポール粒や油分含有汚泥粒などに付着してその
浮上を行わせるようになっている。 [0044]受入槽10からは、その比較的下層部の被
処理水が立上り管15を介して第1鎮静槽11の表面に
放水されるようになされ、立上り管15の下端には粗大
な汚泥粒の流下を防ぐための簡単なフィルターが装着さ
れている。 [0045]第1鎮静槽11は、第2鎮静槽12との隔
壁に穿たれた幅広穴16によりその比較的下層部で第2
鎮静槽12と直接連通している。 [0046]第2鎮静槽12は、第3鎮静槽13との隔
壁のに、@に形成された幅広凹部17によりその表層部
で第3鎮静槽13と直接連通されている。 [0047]このような連通構造によって、入側接続部
1aから受入槽10に流入した被処理水が第2鎮静槽1
2まで上下に蛇行する経路をたどって流れるようになっ
ている。 [0048]第2鎮静槽12から第3鎮静槽13への流
れは表層部のみの単純な水平方向へのシフト流れである
。 [0049]第3鎮静槽13内には浮子式の浮遊する集
油槽20が配置されており、この集油槽20は内部に水
中汲み上げポンプ21を備えている。ポンプ21は集油
槽20に固定された図示しないレベルスイッチによって
集油槽20内の被処理水レベルが所定レベル以上になっ
ていることが検出されている間だけ作動するように制御
盤30によって制御されており、ポンプ21によって汲
み組み上げられた被処理水は、好ましくはフレキシブル
部分を含む配管22によって浮渣除去フィルタ26を介
して受入槽10に戻されるようになっている。 [00501この場合、集油槽20内のポンプ21が空
気を吸込まないように、スイッチが検出出力を生じてい
ないときも集油槽20内にはポンプ吸引口以上のレベル
で被処理水が入っているようにされており、この状態で
集油槽20の浮子バランスが平衡して集油槽20がその
上縁を第3鎮静槽13の水面レベルより所定深さで沈ま
せた状態になるようにしである。従って集油槽20には
継続的に表層の被処理水が流入するが、この流入する被
処理水の集油槽内レベルが第3鎮静槽水面レベルに追い
付かないようにポンプ21が駆動される。 [00511第3鎮静槽13とその下流の検査槽14と
の間は、第3鎮静槽13の下層部に一端が開口する立上
り管18によって接続されており、この立上り管1,8
の上端部は検査槽14の水面レベル近傍に開口している
。 [0052]検査槽14は流れの途中に油よけ板19を
有しており、流れはこの油よけ板19の下端をくぐって
出側接続部1bから排水側溝へ流出するようになってい
る。尚、この油よけ板19は、ユニット1の壁構造の一
部であってもよい。 [0053]この実施例の油水分離装置では、入側接続
部1aから受入槽10に流入する側溝からの油水混合の
被処理水は、受入槽10の表層の油層中に流入して油を
巻込みながら下降するが、受入槽10はその表層からバ
キュームで油を別のタシク等に回収するのにも利用する
ため、図1に鎖線で示したよ−)に仕切り板または壁2
3を設けてもよい。 [0054]さて、受入槽]Oに流入した被処理水は層
内の油やオイルポール粒及び油分含有汚泥粒等の懸濁粒
子を巻込みながら流下して多少の鎮静効果により油粒子
を浮上させながら多少の懸濁粒子を混合した状態で幅方
向二本の立上り管15を汗して第1鎮静槽11にその表
面部から流入する。この場合、立上り管15の入口で水
中の粗大な粒子の流下が阻止され、したがってこれら粗
大粒子は受入槽10の底に汚泥となって溜ることになる
。 [0055]第1鎮静槽11では、二本の立上り管15
から表面近くで流れを受けるので撹乱は少なく、従って
被処理水は鎮静された油粒子の浮上が有効に行われる。 下層の油粒子の少ない被処理水は次いて幅広穴16を介
して第2鎮静槽12へ■から流入し、ここでも六16が
幅広であるので撹乱は受けない。 [0056]第2鎮静槽12に下から流入した被処理水
は油粒子に充分な浮力の効果を発揮させて浮上させ、ま
たノズル4からの細かい気泡が浮上中に懸濁粒子に付着
してその見掛比重を小さくすることによりこれら懸濁粒
子をも速やかに浮上させ、したがって被処理水中の油粒
子やオイルボール粒及び油分含有汚泥粒を浮渣として殆
ど浮上させた状態となる。 [0057]この第2鎮静槽12の表層部の被処理水は
浮渣および浮上油と共に幅広凹部17を介して水平にシ
フトして第3鎮静槽13に流入するが、第3鎮静槽13
では先に述べたように集油槽20が表層の被処理水を吸
込んでおり、したがって表層の浮渣と浮上油は殆どが集
油槽20内に流入する。集油槽20への流入を逃れたの
は油粒子を殆ど全く含まない水であり、これは第3鎮静
槽13の下層から立上り管18を介して検査槽14の表
面レベルに流入し、さらに油よけ板19の下をくぐって
出側接続部1bから排水側溝へ流出する。検査槽14の
板18の上流側は最終排水の表面目視検査のために利用
され、その表面に油分が認められれば表層水を再循環へ
回すようにする。 [0058]一方、集油槽20内に集められた被処理水
は第3鎖静槽13の表層の浮渣と浮上油を殆ど回収して
いるので油分を多く含む浮渣含有油水混合液である。こ
の混合液はポンプ21により配管22を介して浮渣除去
フィルタ24に導かれ、フィルタ24で浮渣と分離され
た油水が受入槽10へ循環される。この場合、フィルタ
24の油水出口は図1に鎖線で示した仕切り板23の上
流側にしてもよく、それによって仕切り板23の下流側
における受入槽10の表面部分をバキューム等による油
回収作業傾城に専用の部分とすることができ、またその
部分での流入油水による回収油の水分含有量の増加を防
ぐこともできる。尚、フィルタ24で分離された浮渣は
油分含有固形物としてスコップなどで別に掻き出される
。 [0059]前述の実施例では集油槽20を浮子式の浮
遊槽にした場合を説明したが、これは単なる例示のため
であって、本願発明はこれに限定されるものではない。 [0060]第3図の変形例では、鎮静槽の側壁に開口
31を介して槽室33を設け、槽室内で開口31に下か
ら昇降可能なゲート32設置して開口レベルを可変とし
、槽室33内にポンプ21配置して集油槽としている。 [00611また第4図の変形例では、集油槽40を浮
子式とせずに、鎮静槽の壁に沿わせて縦に設置した支柱
41に集油槽40を高さ位置調整可能に支持させている
。 [0062]この他にも変形は可能であり、例えば集油
槽を複数の鎮静槽に配置したり、また集油槽の外形も円
形に限らず種々の矩形形状を採用してもよい。 [0063] 【発明の効果】以上に述べたように、本発明の油水分離
装置は独特の循環方式と気泡混合方式を採用しているの
で油やオイルポール粒子及び油分含有汚泥粒子を短時間
で効率よく分離することができ、循環ポンプの制御によ
って被処理水の流入量が変化しても有効に対処すること
ができ、また気泡発生装置は通常の部品で簡略に構成で
きて保守も殆ど不要であり、更に槽ユニットの構造が比
較的簡単で設置に時間がかからないから、例えば給油所
などの雨水が混入する恐れのある業務施設における経済
的な油分含有汚水の油水分離装置として好適であり、プ
レハブ組立て方式やユニット化などにより比較的少ない
設備面積で短期間に構築することができるものである。
示す模式縦断面図である。
である。
る。
である。 【符号の説明】 1 ユニット 4 ノズル 6 エアーコンプレッサ 8 配管(ホース) 10 受人槽 11 第1鎮静槽 12 第2鎮静槽 13 第3鎮静槽 14 検査槽 20 集油槽 21 ポンプ 22 1!!iE!管 24 フィルタ 30 制御盤
Claims (12)
- 【請求項1】油の混合した汚水等の被処理水を複数段に
直列配置された水槽に通して油を浮上分離する油水分離
装置において、前記被処理水を上部開口から受入れる受
入槽、該受入槽中の下層部からの被処理水を受入れて順
次鎮静させるために上流から下流へ直列状に配列された
複数段の鎮静槽、少なくとも下流端の前記鎮静槽にて被
処理水の表層部に浮上した油およびスラッジなどの浮渣
を溢流として取り込む集油槽、前記鎮静槽の被処理水中
で空気の泡を発生する気泡発生装置、前記集油槽内に取
り込まれた溢流を前記受入槽に還流させる循環ポンプ手
段、及び前記下流端の鎮静槽の底部から油分離処理済み
の水を外部へ排出する排水手段、を備えてなることを特
徴とする油水分離装置。 - 【請求項2】前記循環ポンプ手段が、前記集油槽内に取
り込まれた浮渣から固形物を除去する手段を備え、前記
固形物が除去された後の油水を前記受入槽に還流するよ
うに構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
油水分離装置。 - 【請求項3】前記気泡発生装置が前記鎮静槽の底部に配
置された多孔ノズルと、該ノズルへ空気を送りこむ給気
装置とを含む請求項1に記載の油水分離装置。 - 【請求項4】前記鎮静槽が底部で互いに連通した隣接鎮
静槽の対を含む請求項1に記載の油水分離装置。 - 【請求項5】前記鎮静槽が底部で互いに連通した隣接鎮
静槽の対を含むと共に、前記隣接鎮静槽のうちの下流側
の鎮静槽に表層部で連通した別の鎮静槽を更に含む請求
項1に記載の油水分離装置。 - 【請求項6】前記受入槽が底部の汚泥溜りの直上で立上
り流路によって上流端の前記鎮静槽に連通されている請
求項1に記載の油水分離装置。 - 【請求項7】前記受入槽が前記鎮静槽の個々の槽より大
容量であることを特徴とする請求項1に記載の油水分離
装置。 - 【請求項8】前記集油槽内に溢流してくる前記下流端の
鎮静槽の表層油水の集油槽内でのレベルを検出して前記
循環ポンプ手段を前記溢流が維持されるように駆動制御
する制御手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に
記載の油水分離装置。 - 【請求項9】前記集油槽が、下流端の前記鎮静槽内にて
被処理水表面下に上縁が僅かに沈むように配置された独
立容器を備えている請求項1に記載の油水分離装置。 - 【請求項10】前記独立容器が浮子原理により被処理水
中に浮遊支持されている請求項9に記載の油水分離装置
。 - 【請求項11】前記独立容器が支柱によりその前記上縁
の高さ位置を調整可能に支持されている請求項9に記載
の油水分離装置。 - 【請求項12】前記循環ポンプ手段が、前記独立容器内
に配置された水中ポンプを含む請求項9に記載の油水分
離装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1990
- 1990-12-08 JP JP02407242A patent/JP3092013B2/ja not_active Expired - Fee Related
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