JPH042021Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、例えば射出成形によるプラスチツク
成品製造、特に無人成形で問題となる合成樹脂材
料の交換（樹脂替え）や集中的な連続供給に使用
できるプラスチツク成形機用材料供給装置に関す
るものである。

（従来の技術） 従来、射出成形機では、第３図に示す如く、可
塑化シリンダ１１の材料入口１２にガラス製計量
管２４を立設し、該管上端に設けた固定板２５上
に、複数のホツパー２６，２７，２８を有するス
ライド板２９をエヤシリンダ３０で移動可能に設
け、樹脂替えの度にホツパー２６，２７，２８の
内の一つをエヤシリンダ３０で計量管２４の位置
に合わせて該管内に連通させるようにすると共
に、各ホツパー２６，２７，２８に夫々対応する
材料が入つた乾燥機をホースを介して接続してい
た。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、この従来の樹脂供給装置では、樹脂替
え時に交換後に使用する材料が入つたホツパーを
使用するため、交換前に使用した材料が混入する
のを防止できる反面、装置が複雑で高価であるか
ら、それだけメンテナンスを要すると共に、射出
成形機の付帯設備費を押し上げてしまうという不
都合を免れなかつた。

本考案は前記従来の問題点を解決するためにな
したもので、材料が接触する例えばアルミニウム
合金等よりなるホツパー内壁に例えばテフロン等
からなる材料付着防止用のコーテイング層を設け
れば、１個のホツパーで樹脂替え時における交換
前に使用した材料の残存混入を防止できることに
着眼し、各成形機上の固定ホツパーとは別に搬送
できる可動ホツパーを共用し、材料乾燥機から成
形機への材料供給を容易かつ確実に行なえるよう
にすることを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案のプラスチツク成形機用材料供給装置
は、可塑化シリンダの材料入口に装着された固定
ホツパー上部に、蓋により開閉可能な材料投入口
を設けると共に、前記固定ホツパーの上方位置と
材料供給位置との間を移動可能な可動ホツパーを
設け、該可動ホツパー下部に、閉じ力を付勢され
た蓋により開閉可能な下方に開口する材料放出口
を設け、該材料放出口を開閉する蓋に、枢着点よ
り反材料放出口側に延在する受片を付設し、か
つ、前記固定ホツパーの側に、可動、固定両ホツ
パーが略同芯に配置された状態で前記受片に当接
可能な蓋開放ステーを配設したことを特徴として
おり、かかる構成によつて、可動ホツパを固定ホ
ツパー上に、受片が蓋開放ステーに当接するよう
下降させると、可動ホツパー下部の材料放出口を
開放できるようにしたものである。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を第１図及び第２図に
沿い説明する。

図中１は固定ホツパーで、アルミニウム等の金
属よりなるホツパー本体２の上部に、上方に開口
する材料投入口３が設けられ、該ホツパー本体２
の胴部内に、ホツパー本体上下方向に沿う図示し
ない窓を通し外部に臨ませた硬質ガラス製の計量
管４が組込まれ、かつ胴部外に保温用バンドヒー
タ５と熱電対６が設けられ、計量管４の上下部の
ホツパー本体内壁にテフロン等の合成樹脂又はチ
タン等の金属などよりなる付着防止用のコーテイ
ング層７が設けられ、またホツパー本体２の所定
位置に材料レベル検出器８が設けられると共に、
材料投入口３には、開閉シリンダ９による水平ス
ライドで該投入口３を開閉可能な蓋１０が設けら
れ、前記固定ホツパー１が構成されている。

この固定ホツパー１は、ホツパー本体２下部に
て可塑化シリンダ１１の材料入口１２に装着され
ている。

１３は可動ホツパーで、アルミニウム等の金属
よりなるホツパー本体１４の上部に、自重で閉じ
力を付勢された丁番付き蓋１５により開閉可能な
側方に開口する材料投入口１６が設けられ、か
つ、該ホツパー本体１４の下部に、下方に開口す
る材料放出口１７が設けられ、ホツパー本体内面
及び蓋内面にテフロン等の合成樹脂又はチタン等
の金属よりなる付着防止用のコーテイング層１８
が設けられ、またホツパー本体１４の所定位置に
材料レベル検出器１９が設けられると共に、ホツ
パー本体１４下部に、その相対する側部に枢着さ
れ図示しないバネ等で常時閉じ力を付勢された観
音開き式に材料放出口１７を開閉可能な蓋２０が
設けられ、前記可動ホツパー１３が構成されてい
る。

前記蓋２０には、枢着点より反材料放出口１７
側に延在する受片２１が付設されている。一方、
可塑化シリンダ１１上或は図示しないフレーム上
には、固定ホツパー１と可動ホツパー１３が略同
芯に配置された状態で受片２１に当接可能な蓋開
放ステー２２が配設されている。

２３は図示しない材料乾燥機からの材料供給口
である。

（作用） 並設した成形機のうちのある固定ホツパー１の
材料レベル検出器８が空状態を検出すると、プロ
グラムにより、空の可動ホツパー１３が所定の材
料が入つた材料乾燥機の材料供給位置へ移動され
て、材料供給口２３が材料投入口１６を通し材料
の受給を開始し、材料レベル検出器１９が作動す
るまで材料がホツパー内に供給される。次いで、
プログラムに従い、この可動ホツパー１３は、前
記成形機の固定ホツパー１の上方位置まで移動し
た後、該固定ホツパー１と略同芯上を下降し、蓋
２０の受片２１に固定ホツパー１側の蓋開放ステ
ー２２が当接して蓋２０がバネ力に打勝つて観音
式に開くから、その直前、開閉シリンダ９のロツ
ド引込み作動で蓋１０を開きスライドさせてお
き、可動ホツパー１３内の材料を、開いた材料投
入口３を経て、空になつた固定ホツパー１内に供
給する。この固定ホツパー１は、保温用バンドヒ
ータ５と熱電対６とにより所定の温度に保温され
ると共に、コーテイング層７，８により樹脂や粉
が静電気等で付着し難く形成されているから、樹
脂は、ホツパー壁に付着したり滞留することなく
スムーズに下方に送り出される。

可動ホツパー１３から固定ホツパー１への材料
の移し替え後可動ホツパー１３は上昇して他の成
形機への材料供給に使用される。

成形機からの材料供給指令がない場合は、可動
ホツパー１３はブローステーシヨンに停止し、エ
ヤでブロー清掃されて待機する。

（考案の効果） 以上の通り本考案は、１個の固定ホツパーを有
する全成形機に対し合成樹脂材料の種類に相当す
る台数の乾燥機から所定の合成樹脂材料を可動ホ
ツパーにより搬送供給することができるから、１
個の固定ホツパー（１台の成形機）に対するホー
スによる材料供給方式で予想される煩雑な弁開閉
機構等を採用せずに済み、設備費を低く抑えるこ
とができると共に、プログラムによつて材料の変
更や集中的供給が無人ででき、かつ、設置乾燥機
から供給されるのとは別の合成樹脂材料を応急的
に固定ホツパーに直接供給できるから、融通性が
極めて高く、使い易い材料供給システムを提供で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案の一実施例を材料投入
前、後の状態で示す概略的断面図、第３図は従来
例を示す概要図である。 １……固定ホツパー、２……ホツパー本体、３
……材料投入口、４……計量管、７……コーテイ
ング層、８……材料レベル検出器、９……開閉シ
リンダ、１０……蓋、１１……可塑化シリンダ、
１２……材料入口、１３……可動ホツパー、１４
……ホツパー本体、１５……蓋、１６……材料投
入口、１７……材料放出口、１８……コーテイン
グ層、１９……材料レベル検出器、２０……蓋、
２１……受片、２２……蓋開放ステー、２３……
材料供給口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可塑化シリンダの材料入口に装着された固定ホ
   ツパー上部に、蓋により開閉可能な材料投入口を
   設けると共に、前記固定ホツパーの上方位置と材
   料供給位置との間を移動可能な可動ホツパーを設
   け、該可動ホツパー下部に、閉じ力を付勢された
   蓋により開閉可能な下方に開口する材料放出口を
   設け、該材料放出口を開閉する蓋に、枢着点より
   反材料放出口側に延在する受片を付設し、かつ、
   前記固定ホツパーの側に、可動、固定両ホツパー
   が略同芯に配置された状態で前記受片に当接可能
   な蓋開放ステーを配設したことを特徴とするプラ
   スチツク成形機用材料供給装置。