JPH0418587Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、水幕発生装置、特に防火用水幕発生
装置に関し、さらに詳しくはホース接続金具を有
し、複数のノズル孔を三角波状に規則正しく配列
し、かつ該ノズル孔の方向を管に垂直で同一方向
に設けて成ることを特徴とする長管水幕発生装置
に関するものである。

本考案の目的は、火災事故での延焼防火または
ガス漏れ事故でのガス拡散防止などの防災用の水
幕を容易にかつ効率的に作り得る装置であつて、
しかも狭い場所においても効率的な防災活動をな
し得る簡便な移動式の水幕発生装置を提供するこ
とにある。

従来から、長管にノズル孔を設けた開放型散水
器は、いわゆるドレンチヤーとして使用されてい
るが、これらは、もつぱら防火対象物の延焼防止
を目的として建物の壁、窓、軒又はひさし等に固
定され、そのノズル孔は、防火対象物に向けて、
通常、直列的に開けられている。このため (1) 限られた防火範囲の散水しか得られない。

(2) 全般にドレンチヤー設備を網羅しようとすれ
ば莫大な経費を必要とする。

(3) また、防火を必要としない施設等にも散水す
ることとなり、必要以上の水量を要る。

本考案は、かかる欠点を改善する為になされた
ものであり、簡便な器具によつて効率的できれい
な水幕を作り、効率よく延焼等を防止できる防災
用の水幕発生装置を提供するものである。

以下、図面により、本考案を詳細に説明する。

第１図は、本考案装置概念を示す為の略平面図
であり、第２図は、その略断面図である。ここ
で、１はホース接続金具、２は長管本体、３はノ
ズル孔、４は支持台をそれぞれ示す。

ここで長管の一端を設けるホースの接続金具１
の形状は接続すべきホースの接続方式に応じ適宜
選択され、例えば消防用ホースの場合は町野式接
続金具が適当である。長管２は通常1000mm〜5000
mmの長さのものが用いられる。ノズル孔３は三角
波状にａ〜ｄの基本単位を持つて規則正しく配置
され、かつ該ノズル孔の方向は管に対して垂直で
同一方向に設けられる。

ここで、ノズル口径は通常３mm〜８mmである
が、三角波の両端部すなわちノズル孔ａ及びｃの
口径を中央部のノズル孔ｂ及びｄより大きく設け
ることにより、よりきれいな水幕が得られる。

また三角波の１サイクル距離（ａとｅを結ぶ直
線距離）は通常100mm〜400mmであり、三角波の波
高（ａとｅを結ぶ直線からｃまでの垂直距離）は
長管の管径で変わり得るが通常30mm〜100mmであ
る。

かくして成る本考案の水幕発生装置によれば、
噴出水同志の衝突、蹴り合い若しくは分散などが
防止できる結果、極めて効率的にきれいな水幕が
得られることは驚くべきことである。

その水幕の高さは水圧、ノズル孔の口径、長管
のさ等によつて変わり得るが、通常水圧がゲージ
ジ圧３Kg／cm²、ノズル口径３mm〜８mm、長管の長
さが1000mm〜5000mmであり、この場合は5m〜
15mの高さの効率的なきれいな水幕が得られる。

本考案の水幕発生装置を用いて、例えば消火栓
に接続する場合は、第３図に示すような方法で行
われる。

消火栓５に接続されたホース６の先端に、本考
案ノズル孔水幕発生装置２を接続し、他端をメク
ラキヤツプ付の装置と接続することにより装着は
完了する。

次に消火栓バルブ７を開けて水を送るとノズル
孔より水が噴出し水幕が発生する。

なお、実際の消火活動、運搬性、作業性等を考
慮すると、第３図に示すように本考案になる長管
を短めに複数用意し、これを連結して使用するの
が、便宜的である。かくして、延焼の拡大が危惧
される場合には、その程度によつて接続本数を増
やすことにより、広範囲の防護に活用できる。ま
た、人的放水等の困難な狭い場所やガス拡散防止
等において人が近づいて消火活動が不適当な場
合、遠隔操作により、最善の散水条件が容易に得
られるという利点がある。

以上述べた通り、本考案によれば、安価な装置
によつて、きれいな水幕を作り、効率よく延焼等
の災害を防止できるものであり、その実用的価値
は極めて大きいものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本考案の散水器の
概念を示す為の略平面図及び略断面図であり、第
３図は、該散水器を装着した一実施態様を示す概
念図である。 図中の記号は、次のものを示す、１はホース接
続金具（町野式）、２は長管本体、３はノズル孔
（ａ，ｂ，ｃ，ｄ，ｅもノズル孔を示す）、４は支
持台、５は消火栓、６は消防ホース、７は消火栓
元バルブ、８はメクラキヤツプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ホース接続金具を有し、複数のノズル孔を三
   角波状に規則正しく配列し、かつ該ノズル孔の
   方向を管に垂直で同一方向に設けて成ることを
   特徴とする長管水幕発生装置。 (2) 三角波の一辺の少なくとも両端及び中央部に
   ノズル孔を設けて成る実用新案登録請求の範囲
   第１項に記載の長管水幕発生装置。 (3) ノズル孔の口径が３mm〜８mmであり、かつ両
   端のノズル孔の口径が中央部のノズル孔の口径
   より大きく設けて成る実用新案登録請求の範囲
   第２項に記載の長管水幕発生装置。 (4) 三角波の１サイクル距離が100mm〜400mm、波
   高が30mm〜100mmである実用新案登録請求の範
   囲第１項乃至第３項のいずれか１項に記載の長
   管水幕発生装置。 (5) 長管の長さが1000mm〜5000mmである実用新案
   登録請求の範囲第１項乃至第４項のいずれか１
   項に記載の長管水幕発生装置。