JPH041802Y2 - - Google Patents

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JPH041802Y2
JPH041802Y2 JP1985068468U JP6846885U JPH041802Y2 JP H041802 Y2 JPH041802 Y2 JP H041802Y2 JP 1985068468 U JP1985068468 U JP 1985068468U JP 6846885 U JP6846885 U JP 6846885U JP H041802 Y2 JPH041802 Y2 JP H041802Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、水耕栽培における培養液浄化装置
に関する。
〔従来技術〕
一般に水耕法において、栽培植物の根部に養分
を溶解させた培養液を供給する方法としては、例
えば実開昭52−126140号公報あるいは実開昭60−
106450号公報に開示するように、培養液をプール
に貯溜し、そのプールに栽培植物の根部を浸漬す
る方法と、実公昭50−11136号公報に開示するよ
うに、培養液を霧状にして栽培植物の根部に散布
する方法とがある。そして、何れの従来方法にお
いても、培養液は浄化槽で浄化再生して循環使用
するようにしている。
浄化槽での浄化処理としては、回収された古い
培養液に含まれた老廃物を沈澱させるとともに、
沈澱処理中に浄化槽内の空気を培養液に溶解させ
て培養液の再活性化を図る方法(実開昭60−
106450号公報参照)と、浄化槽内に加圧空気を導
入して曝気処理により培養液の再活性化を図る方
法(実開昭52−126140号公報参照)とに大別でき
る。
〔考案が解決しようとする課題〕
浄化槽で沈澱処理と再活性化処理を行う従来の
水耕栽培における培養液浄化装置では、培養液の
液面から自然に培養液に溶解する空気と培養液中
の老廃物とを接触させて、老廃物と活性成分とを
結合する有機物を分解させ、老廃物を沈澱によつ
て分離することによつて培養液の再活性化が図ら
れる。このため、回収された培養液を浄化槽内に
かなり長い時間にわたる処理を必要とすることか
ら、培養液の単位時間の循環量に対して多量の培
養液が必要になり、また、その多量の培養液を貯
溜するため、浄化槽の容積を大きくする必要があ
る。特に、プールに栽培植物の根部を浸漬する方
法を採用する場合には、一層多量の培養液が必要
になる。
浄化槽内で曝気処理を行う場合には、多量の空
気を培養液に接触させることにより培養液を短時
間内で再活性化することができるが、曝気処理は
培養液の攪拌を伴うことから、培養液に含まれた
老廃物を沈澱させて除去することはできない。こ
のため、培養液の老廃物含有量が短期間内に増大
して培養液を頻繁に交換する必要が生じ、例えば
30tの培養液をほぼ1カ月に一度全量交換する必
要があるなど、全体として栽培に必要な培養液量
の削減を図る上では必ずしも有利ではない。場合
によつては浄化槽で沈澱処理を行う従来の水耕栽
培における培養液浄化装置よりも全体として多量
の培養液を使用することもある。
そこで、曝気処理を行う浄化槽と、沈澱処理を
行う浄化槽とを併用することが考えられる。すな
わち、回収された培養液を曝気処理用の浄化槽で
曝気処理して再活性化させた後、沈澱処理用の浄
化槽に移して、分解された老廃物を沈澱させるこ
とにより、老廃物の含有量の少ない培養液が栽培
植物に供給されるようにする方法が考えられる。
しかしながら、この方法では、2槽の浄化槽が
必要となるので、構成の簡単化及び小型化を図る
上で不利になるとともに、浄化槽に回収してから
両処理を順次行うので、処理時間の短縮を図る上
でも不満が残される。
この考案は、上述の如き従来技術の欠点を解消
するために考え出されたものであつて、構成が簡
単で、小型で、処理時間が短く、しかも、培養液
の使用量を削減できるようにした、水耕栽培の培
養液浄化装置を提供することを目的とするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
この考案は、栽培植物の茎または幹が挿通され
る植穴を有する培養床と、この培養床の下方で上
記栽培植物の根部を支持する底床と、上記培養床
と底床との間に形成されている養根空間とを備
え、この養根空間の底部を培養液回収用の管を介
して浄化槽に連通した培養液の浄化装置におい
て、上記の目的を達成するために次のような技術
手段を講じている。
すなわち、前記浄化槽を密閉型の浄化槽で構成
し、前記培養液回収用の管を前記浄化槽内の気相
部に連通させる一方、該気相部の空気を浄化槽の
外に吸引排気する吸引手段を設ける、という手段
を講じている。
〔作用〕
この考案においては、養根空間に供給された培
養液は養根空間の底部から培養液回収用の管に流
入する。培養液は管中で合流して、浄化槽に近づ
くに連れてその流量を増しつつ浄化槽に自重で流
れ込もうとする。合流した培養液は浄化槽の近傍
でその流路断面をほぼ全面的に塞ぐようになる。
ここで、吸引手段を作動させることにより浄化槽
内が減圧されると、培養液を回収する管の養根空
間側と浄化槽側とで差圧が生じ、自重で流れる培
養液にさらにこの差圧が作用して管内の培養液及
び空気が勢い良く浄化槽内に吸引される。管内の
培養液と空気とが勢い良く浄化槽内に吸引される
ことに伴い、培養液と空気とが管内で混合攪拌さ
れ、培養液が曝気される。この後、培養液は培養
液回収用の管の端末から勢い良く浄化槽に流入し
て、更に浄化槽内の気相部の空気と接触して曝気
される。浄化槽内に流入した培養液は浄化槽内に
貯溜されている培養液の液面まで落下し、浄化槽
内に貯溜されている培養液の液面に衝突した後そ
の中に突入する。しかしながら、吸引手段を運転
することにより浄化槽内は減圧されているので、
培養液回収用の管内で培養液に巻き込まれた空気
は気相部に放出され、また、浄化槽内に流入した
培養液が浄化槽内に貯溜されている培養液の液面
に衝突するときに液相に巻き込まれる空気量も小
さく抑制される。従つて、培養液の液面下に巻き
込まれた空気が液面に浮上することによつて生じ
る培養液の攪拌はほとんど無視でき、浄化槽内に
貯溜されている培養液の鎮静状態が保持され、そ
の内部では曝気処理によつて析出した老廃物が効
率良く沈澱して培養液から分離される。
また、養根空間5内が吸引手段によつて適度な
湿度に保たれるため、培養液に添加した有用微生
物の生育に適し、培養液の活性化を促す。
〔実施例〕
この考案の一実施例に係る水耕栽培における培
養液浄化装置を第1図ないし第3図に基づき説明
すれば、以下の通りである。
この水耕栽培装置1は、第1図および第3図に
示すように、培養植物の茎または幹を保持する培
養床2と、これの下方で培養植物の根部を受ける
上下2段の底床3,4とを備えている。
上記培養床2には、栽培植物の茎または幹が挿
通される植穴7が適当な間隔をおいて形成され、
培養床2と上段の底床3との間及び上下の底床
3,4の間には養根空間5が形成される。そし
て、この養根空間5の上部に培養液を噴出する培
養液供給手段6のパイプ6aとノズル6bとが配
置され、養根空間5の底部には培養液を回収する
溝9が設けられる。
上記培養液供給手段6のパイプ6aは、水耕栽
培装置1の底床3の中央部3a上に底床3のほぼ
全長にわたり延長され、ノズル6bはこのパイプ
6aにパイプ6aの長手方向に適当な間隔をおい
て立設される。また、上記培養液供給手段6は、
これらパイプ6a及びノズル6bの他に、密閉型
の浄化槽11の液相部14に浸漬されたポンプ6
cを備え、液相部14からポンプ6cで汲み上げ
た培養液をパイプ6aを介して各ノズル6bに供
給し、このノズル6bから養根空間5の上部に噴
出させるように構成している。
上記溝9は適当な間隔を置いて土中に埋設した
排水管10に連通してあり、この排水管10の下
流側端末は第1図及び第2図に示すように、前記
浄化槽11の気相部12に連通させている。
上記浄化槽11の気相部12はこの気相部の空
気を浄化槽11の外に吸引排気する吸引手段とし
ての換気扇13に連通してある。
この換気扇13の吹き出し側は、第1図に示す
ように、水耕栽培装置1を覆う栽培ハウスH内の
作業空間20の上部に設けられた空調ダクト16
の一端に接続される。また、培養床2に、ゴミよ
け籠17で覆われた通気孔18を適当な間隔を置
いて形成して、培養床2の上側の作業空間20と
養根空間5とがこの通気孔18を介して自由に連
通されるようにしている。
なお、この実施例では、培養液が底床3上を素
通りすることを防止するため、第3図に示すよう
に、上段の底床3には、底床3を幅方向に波打つ
例えば波形鉄板で構成することにより、培養液を
受ける溝状の凹部8を形成している。また、適当
な時間内にこの凹部8に受けられた培養液が新陳
代謝されるようにするため、底床3の幅方向の中
央部3aをその両側部3bよりも高く位置させ、
両側部分を幅方向外側に向かつて下がる傾斜状に
配置している。
また、下段の底床4は、上段の底床3の両側縁
部から落下する培養液を受け止めるように、上段
の底床3の幅方向の両側縁部よりも幅方向両外側
に張り出して設けられる。この下段の底床4も、
培養液が底床4上を素通りすることを防止するた
め、底床3を幅方向に波打つ例えば波形スレート
板で構成することにより、培養液を受ける溝状の
凹部8を形成している。更に、この凹部8に受け
られた培養液内に存在する有用微生物が活性化す
るようにするため、底床4を幅方向の両側縁部か
らその中央部に下降傾斜する谷形に配置してい
る。
上下の底床3,4の傾斜角は、特に限定されな
いが養根空間5の湿度を適度に保持するため、例
えば、凹部に前記ノズル6bから噴出される培養
液が僅かに溜まる程度に設定することが有利であ
る。即ち、例えば市販の波形鉄板や波形スレート
を用いた場合には、20°〜30°とすればよい。
又、各底床3,4の上面は必要に応じて凹部に
密着させた防水膜で覆つている。
更に、この実施例では、ハウスH内で養根空間
5の空気を作業空間20に流すため、上記空調ダ
クト16の他端には吸い込み側が養根空間5に連
通した別の換気扇19の吹き出し側が接続されて
いる。
加えて、第1図及び第2図に示すように、この
実施例では、水分の蒸散等によつて培養液量が減
少した時に、前記浄化槽11内に設けたボールタ
ツプ15を介して培養液を自動補給し、液相部1
4の液面高さを排水管10の接続位置よりも低い
所定の高さに自動調整するように構成している。
更に加えて、上記培養床2と底床4の外側縁同
士の間に形成される隙間は上述の空気の循環を効
果的に行うためと、培養液への異物の混入を防止
するためと、培養液の無駄な蒸散を防止するため
に、蓋21および気密断熱膜22により覆われ
る。
また更に加えて、上記培養床2、底床3,4、
蓋21および気密断熱膜22はこれらの長手方向
に適当間隔を置いて地面に植設された多数の支持
枠23によつて支持されている。
この水耕栽培における培養液浄化装置において
は、培養液は、浄化槽11内からポンプ6cで汲
み上げられ、パイプ6aを経て各ノズル6bから
養根空間5の上部に噴出される。そして、その一
部分は栽培植物の根部に付着し、さらにその一部
分が根部に吸収される。栽培植物の根部に付着し
た残りの培養液はやがて底床3,4に受けられ、
底床3,4を伝つて溝9に流れ落ち、更に、排水
管10に集められる。また、噴出された培養液の
うち、栽培植物の根部に付着しなかつた部分は、
霧状になつて養根空間5に適当な湿気を与えて、
上記有用微生物の生育条件を整えてその活性化を
促すとともに、昇温しがちな養根空間5の温度を
適当に冷却する。そして、やがて自重で底床3,
4に受けられ、底床3,4を伝つて溝9に流れ落
ち、更に、排水管10に集められて浄化槽11に
循環する。
排水管10内では、浄化槽11に近づくほど溝
9から流入する培養液が合流し、換気扇13の運
転を停止した状態で培養液を循環させる場合、最
も下流側の合流点から更に下流の浄化槽11の近
傍では排水管10の流路断面のほぼ全体が培養液
で塞がれる程度までその流量が増大する。
排水管10内に回収された培養液の量が一定以
上になつた後、換気扇13を運転すると、浄化槽
11が密閉型であるため、浄化槽11の内圧が減
圧され、排水管10内の培養液は、自重のみなら
ず、排水管10の養根空間5及び溝9側と浄化槽
11側の差圧による吸引によつて急激に浄化槽1
1内に流れ、これに伴つて養根空間5、溝9及び
排水管10内の空気が多量に培養液に混入され
る。そして、排水管10内の浄化槽11の近傍で
は多量の空気と培養液とが混じつた二相流となつ
て排水管10内を流れ、これにより培養液が空気
と激しく接触して、曝気されることになる。
また、この後、空気を巻き込んだ培養液は排水
管10の端末から浄化槽11の気相部12内に衝
撃音を発する程度に激しく流入し、気相部12全
体に勢い良く飛び散る。これにより、培養液は気
相部12内の空気と効率良く接触し、更に曝気さ
れることになる。
一方、換気扇13を運転することにより、気相
部12の空気は浄化槽11外に吸引排除されるの
で、浄化槽11の内圧は大気圧よりも低圧に減圧
される。従つて、排水管10中で培養液に巻き込
まれた空気が気相部12内に抜けるとともに、培
養液が浄化槽11内の液相部14に落下して突入
する際に気相部12から液相部14に巻き込まれ
る空気量が非常に小さく抑制される。このため、
液相部14に混入された空気が気泡となつて培養
液を攪拌することは無視できる程度に抑制され、
空気曝気により活性物質から分離された老廃物等
の異物が浄化槽11の液相部14内で効率良く沈
澱し、短時間内に培養液から分離される。
この結果、ポンプ6cは、老廃物が分離され、
有効成分が再溶解された活性度の高い培養液を汲
み上げて栽培植物の根部に循環させることにな
り、長期間にわたつて培養液の老化を防止して、
培養液の使用期間の短縮を防止でき、例えば培養
液の全量交換の頻度を全培養液量約4tを4〜6月
に1回程度に少なくして栽培コストの削減をはか
ることができる。さらに、こうした少量で安定し
た培養液は環境や栽培植物の成育変化に伴う培養
液成分の経時変化を捉えることにより成育診断が
正確になるとともに、成分組成の制御による高品
質作物の生産が可能となる利点をも備える。
また、排水管10中で培養液は、培養液の自重
のみならず、換気扇13の運転による吸引によつ
て流れるので、その流速が早くなり、培養液の単
位時間当たりの循環量が多くなる。このため、回
収された培養液中に含まれる老廃物等の異物の含
有率は小さくなり、短時間で効率良く曝気処理や
沈澱処理ができる。更に、曝気処理の大部分が排
水管10を流れる間に行われるので、この処理時
間を無視できる上、浄化槽11内での曝気処理と
沈澱処理とが並行して行われるので、浄化槽11
における処理時間は沈澱処理のみに要する時間と
同じになり、沈澱処理用の浄化槽内で再活性化処
理を行う場合はもとより、曝気処理用の浄化槽と
沈澱処理用の浄化槽とを併用する場合に比べても
処理時間を短縮することができる。
更に、特別に曝気処理用の浄化槽を設けないの
で、装置全体の小型化を図る上で有利であり、し
かも、回収された培養液中に含まれる老廃物等の
異物の含有率が小さいことから、例えば従来の沈
澱処理用の浄化槽や曝気処理用の浄化槽に比べる
と浄化槽11の容積を10分の1程度に小型にする
ことができ、装置全体の小型化を図る上で一層有
利になる。
加えて、この実施例では、換気扇13を運転す
ることにより、浄化槽11の気相部12から換気
扇13、空調ダクト16、作業空間20、通気孔
18、養根空間5、溝9及び排水管10を経て浄
化槽11の気相部12に循環する気流が形成され
ることになる。また、別の換気扇19を運転する
ことにより、養根空間5と作業空間20とにわた
つて循環する気流が形成されることになる。
これらの空気の循環を定常的に行うことによ
り、養根空間5で培養液の蒸散が定常的に行わ
れ、この養根空間5の温度調節及び湿度調節が自
然に行われる一方、この養根空間5で培養液の蒸
散によつて所定の温度に冷却された空気がハウス
Hの作業空間20に供給され、作業者の作業環境
温度と栽培植物の育成環境温度との二重の意味を
有する作業空間20の温度の調整が行われること
になる。また、養根空間5で根部の呼吸作用によ
り炭酸ガス成分が増加した空気が作業空間20に
送られて茎葉部の炭酸同化作用を促進する一方、
この炭酸同化作用により酸素成分が増加した空気
が養根空間5に送られて根部の呼吸作用を促進
し、栽培植物の育成状態を良くすることができ
る。
更に加えて、この実施例では、僅かに傾斜する
排水管10内の培養液と空気とを大気圧に逆らわ
ずに吸引するので、培養液の液圧や大気圧をほと
んど無視することができるから、従来の曝気処理
用の浄化槽内の底部に加圧空気を供給する空気圧
送ポンプに比べて吸引手段としての換気扇13の
排風能力を格段に小能力にすることができ、構成
が簡単で安価な換気扇13を使用して設備コスト
の削減を図ることができる。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案は、浄化槽を密閉型の
浄化槽で構成する一方、培養液回収用の管を前記
浄化槽内の気相部に連通し、気相部の空気を浄化
槽の外に吸引排気する吸引手段を設け、吸引手段
を作動させて浄化槽内を減圧し、培養液回収用の
管内から培養液及び空気を勢い良く浄化槽内に吸
引するように構成しているので、培養液回収用の
管内で培養液と空気とを激しく接触させて曝気処
理を行い、また、浄化槽の気相部内に勢い良く培
養液を飛散させて気相部内の空気に接触させて曝
気処理を行うように構成しているので、曝気処理
専用の浄化槽が不要となり、装置全体の小型化が
図れる。
また、曝気処理によつて再活性化を図つた後に
浄化槽で沈澱をさせるので、特に浄化槽に貯溜し
た培養液に自然溶解する空気によつて再活性化を
図る従来例に比べると、浄化槽内で培養液の滞留
時間を格段に短縮させることができ、単位時間の
培養液循環量に対する浄化槽の容積を小さくし
て、装置を一層小型にすることができる。
更にまた、養根空間内を有用微生物の生育に適
した湿度に保持することができるの該活性化され
た有用微生物によつて、根部から培養液に排出さ
れる老廃物が速やかに分解されることとなる。
更に、吸引手段で浄化槽の内圧を減圧し、培養
液回収用の管内の培養液及び空気を吸引すること
により、培養液回収用の管内の培養液量及び空気
の流量を増大させることができ、単位時間の培養
液循環量を増大させて培養液の老廃物等の異物の
含有量を減少させることができる。その結果、培
養液回収用の管内での曝気処理や浄化槽内での沈
澱処理の効率を高めることができ、浄化槽内で培
養液の滞留時間を更に短縮させて、単位時間の培
養液循環量に対する浄化槽の容積を更に小さくし
て装置全体を更に一層小型にすることができる。
また、この考案によれば、培養液回収用の管内
で回収された培養液の曝気処理を行うので、この
曝気処理に要する時間は培養液の回収時間に含ま
れ、処理時間としては無視することができる。従
つて、沈澱処理に要する時間のみが浄化槽での処
理時間となり、浄化槽に貯溜した培養液に自然溶
解する空気によつて再活性化を図る従来例はもと
より、曝気処理用の浄化槽で曝気処理をした後に
沈澱処理用の浄化槽で沈澱処理を行う場合に比べ
ても浄化槽での処理時間を短縮することができ
る。
また、上記のように、吸引手段で浄化槽の内圧
を減圧し、培養液回収用の管内の培養液及び空気
を吸引することにより、単位時間の培養液循環量
を増大させて培養液の老廃物等の異物の含有量を
減少させ、浄化槽内での沈澱処理の効率を高める
ことができるので、浄化槽での処理時間を一層短
縮することができる。
更に、浄化槽内を減圧して、浄化槽内の液相部
に空気が混入し難くなるようにしているので、浄
化槽内の液相部に多量の空気が混入して培養液を
攪拌することを防止でき、浄化槽内での沈澱処理
の効率を高めることができるので、浄化槽での処
理時間を更に一層短縮することができる。
また、この考案によれば、上記のように、単位
時間の培養液循環量に対する浄化槽の容積を小さ
くできるので、1回に使用される培養液の量を少
なくできるとともに、曝気処理によつて再活性化
された培養液から浄化槽内での沈澱処理によつて
老廃物等の異物を除去して栽培植物に供給するよ
うにしているので、培養液中の老廃物等の異物の
増加を長期間にわたつて防止することができ、培
養液の交換頻度を低くすることができる。この結
果、使用する培養液の総量が格段に減少し、栽培
コストを大幅に削減することができるとともに、
培養液の成分組成を容易に、かつ低コストで調整
することができ、その結果、環境や栽培植物の生
育変化に伴う培養液の組成の経時変化を捉えるこ
とにより生育診断が正確になるとともに、成分組
成の制御による高品質作物の栽培が可能となる効
果がある。
加えて、吸引手段は浄化槽を減圧してほぼ水平
な培養液回収用の管内の培養液及び空気を浄化槽
に吸引できるように構成すればよいので、浄化槽
内の液相部の底部に培養液の液圧に打ち勝つて加
圧空気を供給する従来の曝気用空気圧送ポンプに
比べると負荷が格段に小さく、吸引手段として小
型で安価な、例えば市販の換気扇を使用すること
ができ、設備費用を安価にできるとともに、ラン
ニングコストないし栽培コストを安価にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例の縦断面図、第2
図はその要部を概略的に示す説明図、第3図は第
1図の−線横断面図である。 図中、2……培養床、3,4……底床、5……
養根空間、7……植穴、10……排水管(培養液
回収用の管)、11……浄化槽、12……気相部、
13……換気扇(吸引手段)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 栽培植物の茎または幹が挿通される植穴を有す
    る培養床と、この培養床の下方で上記栽培植物の
    根部を支持する底床と、上記培養床と底床との間
    に形成されている養根空間とを備え、この養根空
    間の底部を培養液回収用の管を介して浄化槽に連
    通した培養液の浄化装置において、浄化槽を密閉
    型の浄化槽で構成し、培養液回収用の管を浄化槽
    内の気相部に連通させる一方、該気相部の空気を
    浄化槽の外に吸引排気する吸引手段を設けること
    を特徴とする水耕栽培における培養液浄化装置。
JP1985068468U 1985-05-08 1985-05-08 Expired JPH041802Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07106111B2 (ja) * 1991-09-05 1995-11-15 良明 福井 水耕栽培ハウスの空調方法とその装置

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