JPH0417850Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、油圧装置の油タンクに関し、特に加
圧されていない油タンクに関する。

〔従来の技術〕

従来の油圧装置の油タンクには、例えば第３図
に示されるように、油タンク１の底板１ａに穿設
された孔２に油圧ポンプ（図示せず）からの配管
３を下方から挿入し、該配管３の先端にフイルタ
４を取付けて吸込口５を形成し、その上部のタン
ク上板１ｂに密閉可能な開口部６を設けたもの
や、第４図に示されるように、配管７をタンク１
内で屈曲してその先端にフイルタ４を取付けたも
の、あるいは、第５図に示されるように、上板１
ｂから吸込口５を囲繞する仕切り板８を垂設した
ものがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、上述の構成の油タンクでは、オーバー
ホール時等に配管を取外すときには、油タンク内
の作動油を全て排出してからでないと作業ができ
ず、手間を要していた。また、作動油の流失を防
ぐため配管の途中にストツプバルブを設けた場合
にはコスト高となる問題があつた。

そこで本考案は、作動油を全て排出することな
く配管の取外しが可能な油タンクを提供すること
を目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的達成のため本考案は、作動油の吸込口
をタンク下方に備え、かつ常圧の油圧装置の油タ
ンクにおいて、該油タンクの底部に前記吸込口を
囲繞する内仕切り板を立設するとともに、該内仕
切り板の外方にタンク上板より外仕切り板を垂設
し、該外仕切り板の内側上板に密閉可能な開口部
を設けたことを特徴としている。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を第１図及び第２図に基
づいて説明する。

第１図は本考案の一実施例を示すもので、油タ
ンク１０の底板１０ａに穿設された孔１１には、
油圧ポンプ（図示せず）の配管１２が挿着され、
該配管１２の先端にフイルタ１３が取付けられて
吸込口１４を形成している。

また、底板１０ａには、吸込口１４を囲繞する
内仕切り板１５が立設され、該内仕切り板１５の
内側の底板１０ａにはドレンプラグ１６が設けら
れている。

さらに、油タンク１０の上板１０ｂには、前記
内仕切り板１５を囲繞する外仕切り板１７が垂設
され、該外仕切り板１７の内側の上板１０ｂに
は、開口部１８が形成され、該開口部１８は、盲
プラグ１９を有する蓋２０により密閉可能となつ
ている。

尚、２１は作動油給油口である。

このように構成することにより、配管１２を取
外す際には、盲プラグ１９をゆるめるか、あるい
は、蓋２０を外して外仕切り板１７と内仕切り板
１５の間に充填された作動油の油面を下げ、次い
で、ドレンプラグ１６をゆるめて内仕切り板１５
内に残留した作動油を排出すれば良く、従来のよ
うに油タンク内の作動油を全て排出することなく
配管交換作業が行なえ、作動油の流出を最小限に
できる。

第２図は本考案の別の実施例を示すもので、油
タンク１０の角部に吸込口１４を設け、その外側
に内仕切り板１５を、さらにその外側に外仕切り
板１７を設けたもので、前記実施例と同様の効果
を奏する。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように、作動油の吸込口をタン
ク下方に備えた油タンクの底部に、前記吸込口を
囲繞する内仕切り板を立設するとともに、該内仕
切り板の外方にタンク上板より外仕切り板を垂設
し、該外仕切り板の内側上板に密閉可能な開口部
を設けたので、吸込口に接続された配管を交換す
る際に、内仕切り板内の作動油を排出するだけで
交換作業が行なえ、従来のようにタンク内の作動
油を全て排出する必要がなく、作動油の流出を最
小限にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の油タンクの一実施例を示す断
面図、第２図は本考案の油タンクの別の実施例を
示す断面平面図、第３図、第４図及び第５図はそ
れぞれ従来の油タンクを示す断面図である。 １０……油タンク、１０ａ……底板、１０ｂ…
…上板、１１……孔、１２……配管、１３……フ
イルタ、１４……吸込口、１５……内仕切り板、
１７……外仕切り板、１８……開口部、２０……
蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作動油の吸込口をタンク下方に備え、かつ常圧
   の油圧装置の油タンクにおいて、該油タンクの底
   部に前記吸込口を囲繞する内仕切り板を立設する
   とともに、該内仕切り板の外方にタンク上板より
   外仕切り板を垂設し、該外仕切り板の内側上板に
   密閉可能な開口部を設けたことを特徴とする油圧
   装置の油タンク。