JPH04176824A - ステンレス鋼板の焼鈍設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は圧延後のステンレス鋼板を焼鈍する焼鈍設備に
関する。

〔従来の技術〕

圧延によって硬化したステンレス鋼板を加熱軟化処理す
る焼鈍という操作が焼鈍設備において行われる。

従来、用いられている焼鈍設備の構成の１例を第３図に
おいて説明する。

第３図は従来の竪型の焼鈍設備と呼ばれるものである。

第３図において、１１はステンレス鋼板、１２は加熱炉
、１３はバーナー（カップ式バーナー）、１４は冷却帯
、１５はデフレクタ−ロールである。

図に示す竪型の設備では加熱炉内のバーナーは鋼板が垂
直方向に移動する両側に設置されている。

ステンレス鋼板１１は図示のＡの位置から焼鈍設備に入
ル竪型の塔を上端まで登ったのち、上部よシ加熱炉１２
に入る。加熱炉１２内を下方に通過していく間に、カッ
プ式バーナー１３による火炎からの放射加熱を受けて昇
温しでいき、焼鈍に必要な温度まで加熱される。そして
焼鈍の温度でしばらく保温されたのち、冷却帯１４に入
シ、冷却される。

冷却後のステンレス鋼板１１はデフレクタ−ロール１５
で方向が転じられたのち図示のＢの位置から次工程の酸
洗設備に連携される。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、上述した従来の焼鈍設備においては次に示す
ようないくつかの問題点が存在している。

（１）鋼板の加熱にカップ式バーナーを使用しておシ、
放射伝熱によシ加熱している。鋼板の表面は放射率が小
さいため、放射加熱は熱効率が悪く、昇温に要する時間
が長くかかる。

そのため、加熱炉の全長が長くなシ、炉高が高くなるた
めに建設の設備費が高くなる。

また、燃料費などの運転費が高くなるなどの問題が生じ
ている。

（２）又、炉下部のデフレクタ−ロール１５による鋼板
へのスリキズを防止するため、焼鈍した鋼板を冷却して
鋼板が硬い状態でキズが付きにくい状態としてロール１
５に搬入している。

そのために冷却帯が垂直方向に加熱炉と連らなるので冷
却帯を含めた炉高が一層増大することとなっている。

（３）加えて、加熱炉と冷却帯が垂直方向に連なってい
る構造に起因し、同一の垂直パス内で加熱・冷却が行わ
れるので、同バス内での鋼板の温度変化幅が大きく、鋼
板の熱変形（Ｃ反シ）を伴い易くなっている。

鋼板のＣ反シ量が太きくなると鋼板が炉内を通過する際
に炉構成物と接触し、鋼板にキズが入るという問題も生
じる。

（４）又、焼鈍炉下方のデフレクタ−ロール１５をステ
ンレス鋼板が通過するのが冷却後で鋼板強度が大なる状
態とはいえ新設焼鈍後であるのでグイッカーズ硬度（Ｈ
Ｖ）で約１６０前後と軟質化しているので、このデフレ
クタ−ロール１５によシ疵が入シ易いという問題も内在
している。

本発明はこれらの問題点を解決した新たなステンレス鋼
板の焼鈍設備を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

このため本発明のステンレス鋼板の焼鈍設備は、ステン
レス鋼板を燃焼ガス雰囲気中で焼鈍するための竪型の炉
内に、ステンレス鋼板が垂直に移動する位置に、該鋼板
を加熱するための直火式加熱を行う複数のインピンジン
クバーナーを並設した加熱炉と、これに続いて放射式加
熱を行う複数のカップ式バーナを並設した加熱炉とを連
設したものである。これによシ鋼板を直火加熱方式のイ
ンピンジンクバーナーで必要温度付近まで加熱したのち
、放射加熱方式のカップ式バーナーで温度保持を行うも
のである。

また、竪型の加熱炉の下端にベンドフロータを設置し、
鋼板の移動方向を変えたのち該ベンドフロータの後方に
鋼板冷却用の冷却帯を設置することが好ましい。

さらに、冷却帯には複数個のフロータを配設して鋼板を
浮上支持させることが効果的である。

〔作用〕

上述の本発明の焼鈍設備は、まず、鋼板の昇温加熱に直
火加熱方式のインピンジンクバーナーを用いることによ
シ、鋼板の昇温に要する時間が大幅に短縮された。イン
ピンジンクバーナーは高温の燃焼ガスを直接、鋼板に当
てることによシ、加熱を行うもので、放射式加熱のバー
ナーにくらべ、加熱速度が大幅に増大し、昇温時間を短
くすることが可能となる。インピンジンクバーナーを用
いることによシ、昇温時間は約見に短縮された。

また、鋼板の焼鈍には、必要温度に昇温後、しばらくそ
の温度付近で温度を保持し、組織の再結晶化を均一に行
わせる必要があるが、この温度の保持にはむしろ放射加
熱が適している。

したがって、バーナーの配列としてはインピンジンクバ
ーナーに続いて、カップ式バーナーを設置することが焼
鈍操作には最適となる。

次に、本発明では加熱炉の下端にベンドフロータ−を設
置することを採用している。即ち本発明では竪型の加熱
炉の下端にベンドフロータ−を設置することによシ、鋼
板の移動方向を変え、鋼板を冷却する冷却帯をこの後に
設けることにより、竪方向の位置にあった冷却帯を水平
位置に移すことができる。したがって塔の高さをさらに
低くすることが可能となった。

ここで、鋼板の方向を変えるためにロールを使用せずに
、ベンドフロータ−を使用したことによシ、表面にキズ
の生成し易い高温の鋼板に接触することなく鋼板をノ・
ンドリンクすることができ、キズの発生を完全に防止す
ることができる。

さらに後設の冷却帯には複数個のフロータを設けている
ので鋼板を空気力によって支持浮上せしめることが可能
となシ、鋼板が冷却完了する迄キズの発生を回避でき高
品位の製品を生産し得る。

したがって、本発明の焼鈍設備においては、竪型炉にイ
ンピンジンクバーナーを設置することによシ、安定した
バーナーによる加熱を実現し、インピンジンクバーナー
とカップ式バーナーによる昇温加熱によシ、短時間の焼
鈍を可能とし、加熱炉の短縮化を実現させた。

また、加熱炉の下端にベンドフロータ−を設けて、鋼板
にキズを付けることなく、移動方向を変更して後設の冷
却帯内にはフロータを設置することによって鋼板の冷却
完了する迄キズの発生を防止できる。

〔実施例〕

以下図面によシ本発明の１実施例について説明すると、
第１図は本発明の第１の実施例に係る焼鈍設備の全体概
略図、第２図は本発明の別の実施例の焼鈍設備の全体概
略図で、第１図において１はステンレス鋼板で入口Ａよ
シ設備に入夛予熱帯２で３００〜４００℃程度に予熱さ
れたのち、鋼板１が垂直に移動する位置に設けられたイ
ンピンジンクバーナー４による加熱炉３に入る。この加
熱炉３において複数個の並置されたインピンジンクバー
ナー４によシ直火加熱されて、焼鈍に必要な温度（Ｎｉ
系ステンレス鋼板では１０００℃付近）まで昇温する。

その後、ステンレス鋼板ｌは加熱炉に連設したカップ式
バーナーによる加熱炉５に入シ、ここでカップ式バーナ
ー６によシ放射加熱され、温度保持される。次にステン
レス鋼板１はベンドフロータ−７によ多方向を水平方向
に変えて、冷却帯８において鋼板１はフロータ９で支持
されながら冷却される。以上の操作で焼鈍された鋼板１
に図示Ｂの位置から次工程の酸洗設備に入シ、ここで焼
鈍の際に生成したスケールが除去される。

このように竪型の加熱炉の後端にベンドフロータ−を設
置して冷却帯を水平位置に移すことによシ、竪型の炉高
をさらに低減させている。

この実施例のようにバーナー加熱部の前段にインピンジ
ンクバーナーを採用することニヨシ加熱時間が短かくな
シ、昇温に必要な加熱炉３の長さを大巾に短縮すること
もできる。この理由は、焼鈍炉が竪型であり、かつ焼鈍
炉直下に冷却帯がないために、被処理材のステンレス鋼
板１は竪型の焼鈍炉内をその形状を崩すことなく、はソ
平坦な状態で安定して通過するため、直火式の加熱が可
能となるものである。

第２図は本発明の第２の実施例に係る焼鈍設備を示すも
ので、本実施例の場合は、第１図に示す第１の実施例に
おける冷却帯８に設けた複数個のフロータ−９を省略し
たもので、その他の構成は第１図の場合と同一であシ、
その作用効果も同様であるので詳細な説明は省略する。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明のステンレス鋼板の焼鈍設備に
よれば加熱炉の長さが従来の設備の約発に短縮された。

また、冷却帯が水平位置に移ったことも含め、竪型炉の
炉高が大幅に低くなった。したがって設備の建設費が大
幅に縮減したこととともに、燃料費、運転費の低減も含
め、設備的、経済的な効果は非常に太きい。更らにベン
ドフロータ−や冷却帯のフロータにより鋼板への接触を
避はキズ発生が防止できるので高品質製品を得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例の焼鈍設備の全体構成図
、第２図は同第２の実施例の焼鈍設備の全体構成図、第
３図は従来の焼鈍設備の概略図である。 １・・・ステンレス鋼板、２・・・予熱帯、３・・・イ
ンピンジンクバーナーによる加熱炉、４・・・インピン
ジンクバーナー、５・・・カップ式バーナーによる加熱
炉、６・・・カップ式バーナー、７・・・ペントフロー
タ−１８・・・冷却帯、９・・・フロータ。 ８１国 躬２図 豹３図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ステンレス鋼板を燃焼ガス雰囲気中で焼鈍するた
   めの竪型の炉内に、ステンレス鋼板が垂直に移動する位
   置に、該鋼板を加熱するための直火式加熱を行う複数の
   インピンジンクバーナーを並設した加熱炉と、これに続
   いて放射式加熱を行う複数のカップ式バーナーを並設し
   た加熱炉とを連設し、前記鋼板を直火加熱方式のインピ
   ンジンクバーナーで必要温度付近まで加熱したのち、放
   射加熱方式のカップ式バーナーで温度保持を行うことが
   できるよう構成したことを特徴とするステンレス鋼板の
   焼鈍設備。
2. （２）竪型の加熱炉の下端にベンドフロータを設置し鋼
   板の移動方向を変えたのち、該ベンドフロータの後方に
   該鋼板を冷却するための冷却帯を設置したことを特徴と
   する請求項１記載のステンレス鋼板の焼鈍設備。
3. （３）ベンドフロータの後方に連設した冷却帯に複数個
   のフロータを配設して鋼板を浮上支持し得るよう構成し
   たことを特徴とする請求項１、２記載のステンレス鋼板
   の焼鈍設備。