JPH0417239B2 - - Google Patents

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JPH0417239B2
JPH0417239B2 JP60124895A JP12489585A JPH0417239B2 JP H0417239 B2 JPH0417239 B2 JP H0417239B2 JP 60124895 A JP60124895 A JP 60124895A JP 12489585 A JP12489585 A JP 12489585A JP H0417239 B2 JPH0417239 B2 JP H0417239B2
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oil
acid
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alkaline earth
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Shigeru Okada
Keiichi Akimoto
Toshiro Suzuki
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は燃料油添加剤に関する。 〔従来の技術〕 従来、燃料油添加剤として油溶性アルカリ土類
金属化合物が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし油溶性アルカリ土類金属化合物を含有す
る添加剤は抗乳化性に問題があつた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、抗乳化性の改善された油溶性ア
ルカリ土類金属化合物を含有する燃料油添加剤に
ついて鋭意研究した結果本発明に到達した。 本発明はアルキロールアミド系非イオン界面活
性剤と油溶性アルカリ土類金属化合物を併用して
なることを特徴とする抗乳化性の優れた燃料油添
加剤(以下本発明の添加剤と略記)である。 本発明におけるアルキロールアミド系非イオン
界面活性剤としては一般式 (式中Rは炭素数5〜24のアシル基残基、Aは
炭素数2〜4のアルキレン基、R′は(AO)nH
または炭化水素基である。mは1以上の整数、n
は0または1以上の整数でm+n=1〜20の整数
である)で示される化合物があげられる。 一般式(1)におけるRの炭素数5〜24(好ましく
は9〜20)のアシル基残基(アシル基より−CO
−を除いた基)としては脂肪族、脂環式および芳
香族炭化水素基があげられる。脂肪族炭化水素基
としては、飽和または不飽和の炭化水素基、たと
えば炭素数5〜24のアルキル基(ペンチル基、2
−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、ウ
ンデシル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘ
キサデシル基、ヘプタデシル基、エイコシル基な
ど)、アルケニル基(オレイル基など)、リノレイ
ル基およびリノレニル基などがあげられる。脂環
式炭化水素基としてはシクロヘキシル基が、また
芳香族炭化水素基としてはアリール基(フエニル
基、ナフチル基など)、アリール置換基〔アリー
ルアルキル(ベンジル基、フエネチル基など)お
よびアリールアルケニル基(シンナミル基な
ど)〕、置換アリール基〔アルキルアリール基(炭
素数1〜24のアルキル基で置換されたアリール基
たとえばトリル基およびノニルフエニル基)〕な
どがあげられる。アシル基残基は置換基(OH基
など)を有するものでもよく、たとえばOH基置
換脂肪族炭化水素基(OH基置換アルケニル基た
とえばリシノレニル基)およびOH基置換芳香族
炭化水素基(OH基置換アリール基たとえばサリ
チロイル基の残基)があげられる。Rのうち好ま
しいものは炭素数9〜20のアルキル基およびアル
ケニル基であり、とくに好ましいものはステアリ
ル基、オレイル基、リノール基、ウンデシル基お
よびヘプタデシル基である。 Aの炭素数2〜4のアルキレン基としてはエチ
レン基、プロピレン基およびブチレン基があげら
れる。Aのうち好ましいものはエチレン基および
プロピレン基である。 R′は(−AO)nH、炭化水素基または水素原子
である。R′の炭化水素基としては脂肪族、脂環
式および芳香族炭化水素基があげられる。脂肪族
炭化水素基としては飽和または不飽和の炭化水素
基たとえば炭素数1〜24の直鎖または分岐鎖を有
するアルキル基(メチル基、エチル基、イソプロ
ピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、2−エチ
ルヘキシル基、ドデシル基など)およびアルケニ
ル基(イソブチレニル基、オレイル基など)があ
げられる。脂環式および芳香族炭化水素基として
は前述のRで例示した置換基があげられる。これ
らのうち好ましいものは(−AO)nHおよび水素
原子である。mは好ましくは1〜3、nは好まし
くは0〜2である。m+nは好ましくは1〜5で
ある。 一般式(1)で示される化合物の具体例としては、
炭素数が通常6〜25の脂肪酸とアルカノールアミ
ンとが反応して生成したアミド化合物およびその
アルキレンオキサイド(C2〜4)付加物があげられ
る。脂肪酸としては飽和脂肪酸(カプロン酸、デ
カン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸など)、不飽和脂肪酸(オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸など)、混合脂肪
酸(ヤシ油脂肪酸、米糠油脂肪酸、牛脂脂肪酸、
マツコウ油脂肪酸、トール油脂肪酸など)および
ヒドロキシル脂肪酸(リシノレン酸など)があげ
られる。これらのうち好ましいものは、ステアリ
ン酸、オレイン酸、リノール酸、米糠油脂肪酸、
およびトール油脂肪酸である。 アルカノールアミンとしては、モノまたはジア
ルカノールアミン、たとえばモノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、モノプロパノールアミ
ン、ジプロパノールアミン、モノブタノールアミ
ン、ジブタノールアミンなどがあげられる。これ
らのうち好ましいものは、モノエタノールアミン
およびジエタノールアミンである。 酸とアミンのモル比は通常1:1〜4、好まし
くは、1:1〜2である。具体的な化合物として
は、ステアリン酸モノーおよびジエタノールアミ
ド(1:1〜2型)、オレイン酸モノーおよびジ
エタノールアミド(1:1〜2型)、リノール酸
モノーおよびジエタノールアミド(1:1〜2
型)、牛脂脂肪酸モノーおよびジエタノールアミ
ド、トール油脂肪酸モノーおよびジエタノールア
ミド(1:1〜2型)、オレイン酸モノーおよび
ジプロパノールアミド(1:1〜2型)、ステア
リン酸モノーおよびジブタノールアミド(1:1
〜2型)、上記化合物のアルキレンオキサイド
(C2〜4)1〜3モル付加物、およびこれら2種以
上の混合物があげられる。 本発明における油溶性アルカリ土類金属化合物
としては、有機酸のアルカリ土類金属塩があげら
れる。 有機酸としては、下記の化合物およびこれら2
種以上の混合物があげられる。 () フエノール類 (1) 芳香族が一個または複数個の炭化水素基で置
換された一価フエノール類(フエノールおよび
ナフトールを含む。以下同様) (a) アルキルフエノール類 芳香核に炭素数が通常1〜40、好ましくは4〜
24の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基が1個
または複数個置換したフエノール類、たとえばn
−ブチルフエノール、tert−ブチルフエノール、
2−エチルヘキシルフエノール、オクチルフエノ
ール、ノニルフエノール、デシルフエノール、ド
デシルフエノール、ヘキサデシルフエノール、エ
イコシルフエノール、ジブチルフエノール、ジノ
ニルフエノール、1−ドデシル−2−ナフトー
ル、5,7−ジブチル−2−ナフトール、4,6
−ジオクチル−1−ナフトール、シクロヘキシル
フエノール、ジ−tert−ブチルクレゾールなど (b) アルケニルフエノール類 芳香核に炭素数が通常6〜40の直鎖または分岐
鎖を有するアルケニル基が一個または複数個置換
したフエノール類、たとえばオレイルフエノー
ル、リノレイルフエノール、ポリイソブテニルフ
エノール(分子量350)、4−オレイル−1−ナフ
トールなど (c) アリールフエノール類 芳香核に炭素数が通常6〜30のアリール基、ア
リールアルキル基、アルキルアリール基が一個ま
たは複数個置換したフエノール類、たとえばスチ
レン化フエノール、フエニルフエノール、ブチル
フエニルフエノール、ノニルフエニルフエノール
など (d) 炭化水素基もしくは芳香核にハロゲン、アル
コキシル、アミノ、ニトロ、ヒドロキル基などの
置換基を有する一価フエノール類、たとえば2−
クロル−4−ヘキシルフエノール、4−メトキシ
−2−ヘキシルフエノール、P−アミノベンジル
フエノール、P−ニトロフエニルフエノールなど (e) 炭化水素基とフエノール類の芳香核が酸素、
イオウ、窒素原子などを介して結合している一価
フエノール、たとえばノニルフエニルオキシフエ
ノール、ベンジルオキシフエノール、ノニルフエ
ニルチオノフエノール、オクチルベンジルアミノ
フエノールなど (2) 多価フエノール類 (a) 炭化水素置換ビスフエノール類 芳香核に炭素数が通常1〜30(好ましくは4〜
20)の直鎖または分岐鎖を有する炭化水素基が1
個または複数個置換したビスフエノール類、たと
えばジブチルビスフエノールA、ジイソプロピル
ビスフエノールA、ジノニルビスフエノールSな
ど (b) 炭化水素置換多価フエノール類 一つの芳香核にヒドロキシル基が二個またはそ
れ以上置換し、炭素数が通常4〜20の炭化水素基
が一個または複数個置換した多価フエノール類、
たとえばノニルカテコール、tert−ブチルレゾル
シノール、オクチルハイドロキノンなど これらフエノール類のうち好ましいものは、ア
ルキルフエノール類であり、とくに好ましいもの
はオクチルフエノール、ノニルフエノール、ドデ
シルフエノール、ジブチルフエノール、ジオクチ
ルフエノール、ジノニルフエノール、ジドデシル
フエノールおよびこれら二種以上の混合物であ
る。 () カルボン酸類 (1) モノカルボン酸 (a) 脂肪族モノカルボン酸 炭素数が通常4〜35(好ましくは6〜28)の飽
和または不飽和の直鎖または分岐鎖を有する脂肪
族モノカルボン酸、たとえばカプリン酸、ラウリ
ル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、ベヘン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノ
ール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸、2
−エチルヘキサン酸、イソステアリン酸、天然の
動植物油から得られる混合脂肪酸(マツコウ油脂
肪酸、ヤシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、米糠油脂
肪酸など)など (b) 脂環式モノカルボン酸 炭素数が通常6〜40の飽和または不飽和の脂環
式モノカルボン酸、たとえばナフテン酸(平均分
子量280)、ヘキサヒドロ安息香酸など (c) 芳香族モノカルボン酸 芳香核に炭素数が通常1〜35(好ましくは4〜
24)の飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖を有
する炭化水素基が一個または複数個置換した芳香
族モノカルボン酸、たとえばP−オクチル置換安
息香酸、P−ノニル置換安息香酸、P−オレイル
置換安息香酸、ジブチル安息香酸、イソプロピル
サリチル酸など (2) ポリカルボン酸 (a) 脂肪族ポリカルボン酸 炭素数が通常4〜80(好ましくは6〜50)の飽
和または不飽和の直鎖または分岐鎖を有する脂肪
族ポリカルボン酸、たとえばセバチン酸、アゼラ
イン酸、重合脂肪酸(ダイマー酸、トリマー酸な
ど)、アルケニルコハク酸(ポリイソブテニルコ
ハク酸など)など (b) 芳香族ポリカルボン酸 芳香核に炭素数が通常1〜35(好ましくは4〜
24)の飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖を有
する炭化水素基が一個または複数個置換した芳香
族ポリカルボン酸、たとえば、ドデシル置換フタ
ル酸など カルボン酸類のうちで好ましいものは脂肪族モ
ノカルボン酸であり、とくに好ましいものはラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、オレイン酸、リノール酸、ヤシ油脂肪酸、
トール油脂肪酸、米糠油脂肪酸およびこれらの二
種以上の混合物である。 () スルホン酸類 (1) アルキルベンゼンスルホン酸またはアルキル
ナフタレンスルホン酸 芳香核に炭素数が4〜24(好ましくは8〜20)
の直鎖または分岐の1個または複数個のアルキル
基が置換したベンゼンスルホン酸、たとえばドデ
シルベンゼンスルホン酸、ジノニルベンゼンスル
ホン酸、ドデシルナフタレンスルホン酸など (2) アルカンスルホン酸 炭素数が通常10〜40の直鎖または分岐のアルキ
ル基を有するスルホン酸、たとえばテトラデシル
スルホン酸など (3) アルケンスルホン酸 炭素数が通常15〜30の直鎖または分岐のアルケ
ニル基をもつスルホン酸、たとえば2−エイコセ
ニルスルホン酸など スルホン酸類のうち好ましいものは、アルキル
ベンゼンスルホン酸類およびアルカンスルホン酸
類であり、とくに好ましいものはジノニルベンゼ
ンスルホン酸、ジドデシルベンゼンスルホン酸、
炭素数が25〜35のアルカンスルホン酸およびこれ
ら2種以上の混合物である。 塩を形成するアルカリ土類金属としてはマグネ
シウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム
およびこれらの2種以上の混合物があげられる。
これらのうち好ましいものは、マグネシウム、カ
ルシウム、バリウムおよびこれらの2種以上の混
合物である。 塩は、アルカリ土類金属と有機酸が当量で反応
した正塩でもよいし、過剰のアルカリ土類金属と
の反応で得られる過塩基性塩であつてもよい。し
かしながら本発明で特長づけられるアルキロール
アミド系非イオン界面活性剤との組み合わせによ
り添加剤の抗乳化性が著しく改善されるのは過塩
基性塩との組み合わせである。過塩基性塩の製造
法については各種の方法があるが有機酸と当量以
上のアルカリ土類金属の酸化物または水酸化物、
および希釈油からなる混合物に酸性ガス、たとえ
ば二酸化炭素、硫化水素などを接触させ、過剰の
アルカリ土類金属を中和する方法(たとえば特公
昭38−9573号、同39−6214号、同昭46−32580号、
同47−35894号、同50−27046号、および同51−
35202号各公報)があげられる。 本発明の添加剤においてアルキロールアミド系
非イオン界面活性剤および油溶性アルカリ土類金
属化合物は通常かなり高粘度であるため添加剤の
流動性を維持するため通常適当な希釈油で希釈さ
れた状態で用いられる。(このため添加剤は希釈
油を含有する場合もある。)この希釈油としては、
通常の手段によつて得られる石油留出油(灯油、
軽油、ナフサなど)、非揮発性鉱物潤滑油(パラ
フイン系−、ナフテン系−、およびパラフイン−
ナフテン混合系潤滑油など)合成潤滑油(プロピ
レンポリマー、ポリオキシアルキレン、ポリオキ
シプロピレン、ジカルボン酸エステルなど)合成
炭化水素潤滑油(ジドデシルベンゼン、ジフエニ
ルドデカン、ノニルテトラヒドロナフタリンな
ど)動植物油(ヤシ油、マツコウ油、ラード油、
コーンオイル、綿実油、ヒマシ油など)およびこ
れら2種以上の混合物があげられる。これらのう
ち好ましいものは、石油留出油および非揮発性鉱
物潤滑油である。 さらに本発明の添加剤中には、必要により少量
のその他の成分、たとえば低級アルコール類(メ
タノール、エタノール、イソプロパノールなど)、
高級アルコール類(オクタノール、デカノール、
ドデカノールなど)、エーテル類(ジエチルエー
テル、メチルイソプロピルエーテル、メチルイソ
ブチルエーテルなど)、グリコール類(エチレン
グリコール、ジエチレングリコールなど)、ニト
ロ化合物(ニトロエタン、ニトロプロパン、ニト
ロベンゼンなど)、ニトロエステル類(エチルナ
イトレート、イソブチルナイトレートなど)、さ
らには燃料油に用いられる各種の添加剤(酸化防
止剤、防錆剤、流動点降下剤、流動性向上剤、清
浄剤、分散剤、色相安定剤、殺菌剤など)を含ん
でいてもよい。 本発明の添加剤においてアルキロールアミド系
非イオン界面活性剤の含量は添加剤の重量に基づ
いて通常0.1〜20%、好ましくは、1〜15%であ
る。アルキロールアミド系非イオン界面活性剤の
含量が0.1%未満の場合は、抗乳化性の改善に十
分な効果が発揮されない。また20%を越えても抗
乳化性が向上せず経済的でない。油溶性アルカリ
土類金属化合物の含量は、添加剤の重量に基いて
通常20〜95%、好ましくは50〜90%である。希釈
油の含量は添加剤の重量に基いて通常0〜90%、
好ましくは5〜40%である。その他の成分の含量
は添加剤の重量に基いて通常0〜20%、好ましく
は0〜10%である。またアルキロールアミド系非
イオン界面活性剤と油溶性アルカリ土類金属化合
物の重量割合は種々変えることができるが通常
1:1〜1:80好ましくは1:2〜1:40であ
る。 本発明の添加剤は、清浄分散、防錆、黒煙の発
生防止、燃焼装置の腐食防止などの目的で各種液
体燃料油に添加される。 燃料油としては、原油を常圧または減圧蒸留し
て得られた石油留出油(沸点が通常60〜500℃の
範囲のもの、たとえばガソリン、灯油、軽油、重
質軽油、シエツト燃料油など)、原油から留出油
を蒸留して取り去つた後の残渣油(重油など)、
動植物油(ヤシ油、マツコウ油など)およびこれ
ら2種以上の混合物があげられる。これらのうち
好ましいものは、石油留出油および残渣油であ
る。 本発明の添加剤がこれら燃料油に添加される量
は、添加剤と燃料油の混合物(以下燃料油組成物
とする)の総重量に基づいて通常0.0001〜1%、
好ましくは0.001〜0.1%である。 本発明の添加剤を燃料油に含有させる方法は、
特に制限されない。たとえば添加剤を構成するア
ルキロールアミド系非イオン界面活性剤と油溶性
アルカリ土類金属化合物の両者をあらかじめ混合
して添加剤をつくり燃料油に加える方法、両者を
別々に燃料油に加えて燃料油中で添加剤をつくる
方法があげられる。また、添加剤をそのまま燃料
油に添加して目的の濃度とする方法、適当な希釈
用溶剤で一次希釈して添加し目的の濃度とする方
法があげられるが、燃料油に迅速かつ均一に混合
させるために、アルキロールアミド系非イオン界
面活性剤と油溶性アルカリ土類金属化合物の両者
をあらかじめ混合して添加剤をつくり、これを一
次希釈してから添加される方法が好ましい。 希釈用溶剤としては、一般の石油系燃料油(灯
油、軽油、重質軽油など)、石油系燃料油と容易
に混合する有機溶剤(ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ソルベントナフサなどの芳香系溶剤)およ
びこれら2種以上の混合物があげられる。これら
のうち好ましいものは、灯油、軽油および重質軽
油などである。 一次希釈された添加剤溶液中の添加剤の含量
は、添加剤と希釈用溶剤との総重量に基づいて通
常1〜50%、好ましくは5〜30%である。添加剤
そのもの、あるいは、一次希釈された添加剤溶液
は、目的の濃度に希釈するに際し、直接貯蔵用燃
料タンクの燃料油に加えられてもよく、また貯蔵
用燃料タンクに燃料油を注入する際ラインブレン
ドによつて混合させてもよい。 〔実施例〕 以下実施例により本発明をさらに説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。実施例
中の部はとくに断らない限り重量部である。また
塩基価とは、試料1g中に含まれる全塩基性成分
を中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウ
ムのmg数をいう。 実施例 1 ジノニルフエノールおよびオレイン酸のバリウ
ム塩、および希釈油を含有する過塩基性バリウム
塩化合物(バリウムを金属として20%含有し、塩
基価157を示す)95部と、ステアリン酸モノエタ
ノールアミド(1:1型)5部を加えて本発明の
添加剤を得た。 実施例 2 オクチルフエノール、ジブチルフエノール、お
よびトール油脂肪酸のバリウム塩および希釈油を
含有する過塩基性バリウム塩化合物(バリウムを
金属として30%含有し、塩基価245を示す)92部
にオレイン酸モノエタノールアミド(1:1型)
8部を加え本発明の添加剤を得た。 実施例 3 炭素数20〜28のアルカンスルホン酸バリウム塩
および希釈油を含有する過塩基性バリウム塩化合
物(バリウムを金属として25%含有し、塩基価
195を示す)90部にステアリン酸ジエタノールア
ミド(1:1型)10部を加え、本発明の添加剤を
得た。 実施例 4 ドデシルフエノールのカルシウム塩および希釈
油を含有する過塩基性カルシウム塩化合物(カル
シウムを金属として4.2%含有し、塩基価117を示
す)95部にオレイン酸ジエタノールアミド(1:
2型)5部を加え、本発明の添加剤を得た。 実施例 5 ジドデシルベンゼンスルホン酸およびオレイン
酸のマグネシウム塩および希釈油を含有する過塩
基性マグネシウム塩化合物(マグネシウムを金属
として、10.2%含有し、塩基価455を示す)96部
に、リノール酸モノエタノールアミド(1:1
型)4部を加え本発明の添加剤を得た。 比較例 1 実施例1中のステアリン酸モノエタノールアミ
ド(1:1型)のかわりに希釈油を加えて添加剤
を得た。 比較例 2 実施例2中のオレイン酸モノエタノールアミド
(1:1型)のかわりに希釈油を加えて添加剤を
得た。 試験例 1 本発明の添加剤の優れた抗乳化性を示すため、
実施例に示された添加剤を軽油かたは灯油に添加
し燃料油組成物を調製、JIS K−2520に示された
抗乳化性試験法を準用して試験を行なつた。以下
試験法の概要を示す。 試験器:JIS K−2520に示された電熱器、温度調
節器などを備え、外部から試料を観察できる抗乳
化性試験器。 試験温度:54±1℃ 回転数:毎分1500±15回転 試験の手順:水を試料容器に所定量入れ、次いで
試料を80ml目盛まで入れ試験温度に保つた恒温槽
に入れて固定し、内容物が試験温度に達するまで
保持した後、内容物の全量が80ml目盛になるよう
に容量を補正した。かきまぜ板で正確に毎分1500
±15回転で1分間かきまぜ後、ただちにかきまぜ
板を引きあげ5分後に試料容器の内部を側面から
観察し、油層、水層および乳化層の容量(ml)を
記録した。 (試験) 市販軽油に実施例1,2および比較例1,2で
示した添加剤を添加量を変えて燃料油組成物を調
製した。(添加量は燃料油組成物の総重量に基づ
く。以下同様)水の量は10ml、調製した燃料油組
成物を加えて80mlとし試験を行なつた。 結果を表−1に示す。 試験例 2 上記の市販軽油を市販灯油に変え、添加剤の添
加量を10%として燃料油組成物を調製した。水の
量を1〜40mlまで変え、調製した燃料油組成物を
加えて80mlとし、試験例1と同様の方法で試験を
行なつた。結果を表−2に示す。
【表】
【表】
〔発明の効果〕
本発明の添加剤はアルキロールアミド系非イオ
ン界面活性剤と油溶性アルカリ土類金属化合物を
併用することにより、抗乳化性を著しく改善す
る。すなわち燃料油に水が混入しても混入した水
をほぼ完全に燃料油と分離する。この性能は、燃
料油組成物中の添加剤の含有量にかかわらず、ま
た混入する水の量にかかわらず発揮される。 また、本発明の添加剤は油溶性アルカリ土類金
属化合物の本来の効果である清浄分散、防錆、黒
煙防止、および腐食防止効果も従来の油溶性アル
カリ土類金属化合物のみを含有する添加剤と同等
以上に維持される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルキロールアミド系非イオン界面活性剤と
    油溶性アルカリ土類金属化合物を併用してなるこ
    とを特徴とする抗乳化性の優れた燃料油添加剤。 2 アルキロールアミド系非イオン界面活性剤が
    一般式 (式中Rは炭素数5〜24のアシル基残基、Aは炭
    素数2〜4のアルキレン基、R′は(AO)nHま
    たは水素原子である。mは1以上の整数、nは0
    または1以上の整数でm+nは1〜20の整数であ
    る)で示される化合物である特許請求の範囲第1
    項記載の添加剤。 3 アルキロールアミド系界面活性剤の含量が添
    加剤の重量に基いて0.1〜20%である特許請求の
    範囲第1項または第2項記載の添加剤。 4 油溶性アルカリ土類金属化合物が有機酸のア
    ルカリ土類金属塩である特許請求の範囲第1項〜
    第3項のいずれか一項に記載の添加剤。 5 有機酸がアルキルフエノール類、カルボン酸
    およびスルホン酸からなる群より選ばれる酸であ
    る特許請求の範囲第4項記載の添加剤。 6 有機酸のアルカリ土類金属塩が過塩基性塩で
    ある特許請求の範囲第4項または第5項のいずれ
    か一項に記載の添加剤。
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