JPH0417083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 〔産業上の利用分野〕 本考案は、植木鉢を内に収容して用いる植木鉢
カバーの改良に関するものである。

〔従来の技術〕 植木鉢（以下単に鉢という）は、素焼き・陶
器・プラスチツク製等であるが、植木に水をやる
際に水が周囲にこぼれたり、表面に付着した水
滴・ほこり等で鉢表面が汚れやすい。そのため、
鉢のままでは室内で用い難いし、せつかくの植木
が鉢のために美観を損なつていることも多い。

そこで近時、鉢を内へ収容する鉢カバーが用い
られるようになつた。これは例えば実開昭62−
24771号公報に記載の如く、金属または硬質プラ
スチツク製の有底円筒状のものである。その内に
鉢を収容することで、植木に注いだ水が外部にこ
ぼれないし、また水やほこり等で表面の汚れた鉢
が外から見えず、美観を損なわない。さらに、恰
も人が下着の上に上着を着用している如く、鉢外
側の鉢カバーをそれを置く部屋等の雰囲気に合わ
せて、フアツシヨン性も楽しめるものである。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし従来の鉢カバーでは、外側からの鉢が見
えぬように鉢の高さよりも深いため、鉢の出し入
れをやり難い。また植木の種類によつては、鉢の
底に敷いた受皿内へ水を入れる必要があるが、同
様に水を注ぎ難いし、水の有無の確認も難しい。
さらに、鉢カバー自体を搬送・在庫管理する場合
に、嵩張つて困るという問題点もあつた。

本考案は鉢カバーにつき、上記従来のものが有
する問題点を解決するしようとするものである。

即ち本考案の目的とするところは、従来のもの
と同様に内側の鉢が見えず、また水がこぼれるこ
とは勿論のこと、それを置く部屋の雰囲気、特に
和室等で用いても違和感のないフアツシヨン性に
優れるとともに、鉢の出し入れが容易であり、ま
た内底の受皿への注水や水の有無の確認も楽に行
えて、しかも搬送や在庫時に嵩張ることのない、
植木鉢カバーを提供することにある。

考案の構成 〔課題を解決するためにの手段〕 本考案の植木鉢カバーＡは、薄い柔軟性材によ
る有底筒状で、少なくとも底部１内面と底部寄り
の周部２内面に防水性をもたせるとともに、外周
面に装飾性をもたせ、かつ底部１内面から周部２
内面に沿つて上縁端３近傍まで、周部起立用のコ
イル状バネ４を係着させてなるものである。

上記構成において、薄い柔軟性材とは、例えば
底部１および周部２の全体を合成皮革・軟質の塩
化ビニル・その他の軟質の合成樹脂製とすればよ
いが表面が、布製で内面を軟質の合成樹脂製とし
てもよい。

有底筒状とは、例えば図示例の如き有底の円筒
状であるが、それに限らず多角筒状としてもよい
し、また上部または下部をやや大径とした異径筒
状としてもよい。その大きさは、内径が鉢５の外
径より少し大きく、深さは鉢５の高さよりやや大
きいものとする。

防水性をもたせるには、底部１および周部２の
全体を上記の如き軟質合成樹脂製としてもよい
が、第１図のように底部１内面および周部２の底
部寄りだけを、軟質合成樹脂製としてもよい。

外周部に装飾性をもたせるには、外周面を合成
皮革製や布製とし、あるいは外周面に色・模様を
印刷すればよい。

コイル状バネ４の内装は、図示例の如く周部２
全体を内外の２重構造とし、その間にコイル状バ
ネ４を介装させればよいが、周部２は１重構造で
も、内周面に沿うコイル状バネ４を覆う如く細幅
帯材を貼付して、バネ４を内周面に係着させても
よい。

図において、６は植木、７は受皿を示す。

〔作用〕

この鉢カバーＡは、周部２に係着のコイル状バ
ネ４によつて、一般の鉢カバーと同様に筒状に起
立している。該鉢カバーＡの使用方法は第１図・
第３図で示す如く、内底に受皿７を置き、その上
から鉢５をはめ入ればよい。この場合にその鉢カ
バーＡは、それを置く部屋等の雰囲気に応じた装
飾性のある外周面をもつものを用いればよい。な
お、鉢カバーＡは、深さが鉢５の高さより深いの
で、鉢５の外側から見えず体裁がよい。

また上記のように該鉢カバーＡに鉢５を入れる
場合やそこから出す場合に、該鉢カバーＡは周部
２が薄い柔軟性材で、かつ周部２内面にコイル状
バネ４を係着してあるので、上下方向に伸縮可能
である。そのため第２図の如く、該鉢カバーＡの
上端縁３をコイル状バネ４に抗して下方へ押して
縮めながら、鉢５を入れたりあるいは出したりす
ればよく、作業が容易である。

さらに、植木６の種類によつて内底の受皿７に
水を注ぐ必要がある場合や、受皿７内の水の有無
を知りたい場合も、上記と同様に鉢カバーＡの上
端縁３を下方へ押して縮めることで、受皿７が露
出する。そこで受皿７に水を注ぎ、あるいは水の
有無を確認すればよい。

また、該鉢カバーＡを搬送したり、在庫してお
く場合も、周部２をコイル状バネ４に抗して下方
へ縮めれば、嵩張らず搬送・在庫が容易となる。

考案の効果 以上で明らかな如く本考案の歩地カバーは、従
来の鉢カバーと同様に水が部屋等の床へこぼれ
ず、また内側の鉢が見えず体裁がよいことは勿論
のこと、従来と異なり次のような効果を奏する。

即ち本鉢カバーは、周部が薄い柔軟性材である
ため、例えば和室の雰囲気にも合う柔軟性をもつ
鉢カバーをつくることができる。また、周部に係
着したコイル状バネで伸縮可能なため、鉢の出し
入れや内底の受皿へ水を注いだり、水の有無の確
認を容易・迅速に行うことができる。さらにその
伸縮可能であることにより、鉢カバーを搬送・在
庫時に縮めて重ね置きできるので、嵩張らず搬送
費用や在庫管理費用を低減できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例示すもので、第１図は鉢を
入れた状態の縦断正面図、第２図は鉢カバーを押
し縮めた状態の斜視図、第３図は鉢を入れた状態
の斜視図、第４図は正面図である。 図面符号、１……底部、２……周部、３……上
端縁、４……コイル状バネ、５……鉢、６……植
木、７……受皿、Ａ……鉢カバー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 薄い柔軟性材による有底筒状で、少なくとも
   底部１内面と底部寄りの周部２内面に防水性を
   もたせるとともに、外周面に装飾性をもたせ、
   かつ底部１内面から周部２内面に沿つて上端縁
   ３近傍まで、周部起立用のコイル状バネ４を係
   着させてなる、植木鉢カバー。 周部２を円筒状とした、請求項１に記載の植
   木鉢カバー。 周部２を異径とした、請求項１に記載の植木
   鉢カバー。 底部１と周部２の全体を防水性材で形成し
   た、請求項１に記載の植木鉢カバー。 底部１内面と底部寄りの周部２だけを防水性
   材で形成した、請求項１に記載の植木鉢カバ
   ー。 周部２を内・外の２重構造として、その間に
   コイル状バネ４を係着した、請求項１に記載の
   植木鉢カバー。 周部２の内周面に沿うコイル状バネ４を、細
   幅帯材の貼着で内周面に係着させた、請求項１
   に記載の植木鉢カバー。