JPH04168705A - 酸化物超電導線を用いた電流リードおよびその使用方法 - Google Patents

酸化物超電導線を用いた電流リードおよびその使用方法

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JPH04168705A
JPH04168705A JP2296330A JP29633090A JPH04168705A JP H04168705 A JPH04168705 A JP H04168705A JP 2296330 A JP2296330 A JP 2296330A JP 29633090 A JP29633090 A JP 29633090A JP H04168705 A JPH04168705 A JP H04168705A
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謙一 佐藤
Nobuhiro Shibuta
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ この発明は、酸化物超電導線を用いた電流リードおよび
その使用方法に関するものである。
[従来の技術] 4.2にという温度を与える液体ヘリウムを冷却媒体と
する超電導マグネットにおいては、その電流リードとし
て、通常、銅パイプなどの銅を主体とするリードが用い
られている。このような電流リードは、常温域と液体ヘ
リウム温度域との間で電流を流す役割を果たすものであ
る。
しかしながら、このような電流リードにおいては、銅の
比抵抗による発熱と常温域からの熱侵入とを避けること
ができず、通電時において、多くの液体ヘリウムが消費
されるという欠点があった。
このような問題を解決するため、電流リードに、金属被
覆された酸化物超電導体を備える酸化物超電導線を使用
し、液体ヘリウムの消費量を抑制する提案が、たとえば
、本件出願人による特願平1−188597号(平成1
年7月19日出願)においてなされている。
[発明が解決しようとする課題] 上述した先願に係る発明は、それ自体、液体ヘリウムの
消費量の低減に有効な技術であるが、本件発明者は、さ
らに実験を重ね、液体ヘリウムの消費量のより少ない電
流リードおよびその使用方法を提供すべく改良を加えた
そこで、この発明の目的は、液体ヘリウム等の冷却媒体
の消費量をより少なくできる、酸化物超電導線を用いた
電流リードおよびその使用方法を提供しようとすること
である。
[課題を解決するための手段] この発明に係る電流リードは、前述したように、金属被
覆された酸化物超電導体を備える酸化物超電導線を用い
ており、上述した技術的課題を解決するため、断面積が
、その長さ方向に関して異ならされていることを特徴と
している。
上述の断面積は、好ましい実施例では、電流リードの長
さ方向に関してその一方端において最も大きく、その他
方端において最も小さくなるように変化している。
また、電流リードは、複数の平行に並ぶ酸化物超電導線
によって構成されてもよい。この場合には、前記断面積
は、酸化物超電導線の数を異ならせることにより、異な
らされることができる。
この発明によれば、また、金属被覆された酸化物超電導
体を備える酸化物超電導線を用いた電流リードであって
、断面積が、その長さ方向に関して異ならされた電流リ
ードの使用方法が提供される。この発明に係る使用方法
では、当該電流リードが配置される環境の温度分布に従
い、比較的高温部に断面積の比較的大きい部分を位置さ
せ、かつ比較的低温部に断面積の比較的小さい部分を位
置させることが特徴となっている。
[作用] 酸化物超電導線の臨界電流密度は、周囲の温度が低下す
るにつれて増力「する。したがって、酸化物超電導線は
、比較的高温部においては、臨界電流密度を低下させる
が、この臨界電流密度の低下分は、断面積を比較的大き
くすることによって補償され、結果として、所定以上の
臨界電流を与えることができる。他方、比較的低温部に
おいては、酸化物超電導線の臨界電流密度が高いため、
断面積を比較的小さくしても、所定以上の臨界電流を得
ることができる。
[発明の効果コ このように、この発明によれば、電流リードが配置され
る環境の温度分布に従い、所定以上の臨界電流を許容す
るように効率的にその断面積の大きさが選ばれた電流リ
ードおよびその使用方法を提供することができる。すな
わち、比較的高い臨界電流密度が得られる領域では、電
流リードの断面積が比較的小さくされている。
上述のように、比較的高い臨界電流密度が得られるのは
、当該電流リードが実際に使用される状況においては、
液体ヘリウムのような冷却媒体と接するか冷却媒体近傍
の領域である。このような領域において、電流リードの
断面積を比較的小さくしておくと、電流リード、特に酸
化物超電導線の金属被覆を介しての熱伝導が抑制され、
冷却媒体に不所望な熱が侵入することを抑制することが
できる。それゆえに、液体ヘリウムのような冷却媒体の
消費量を少なくすることができる。
この発明において、電流リードの断面積が、その長さ方
向に関してその一方端において最も大きく、その他方端
において最も小さくなるように変化していると、電流リ
ードの一刃端□を冷却媒体に浸漬して使用することに適
している。すなわち、この場合、電流リードの断面積が
より小さい側の端部が冷却媒体に浸漬される。このとき
、電流リードに対して、その−刃端から他方端に向かっ
て、電流リードの長さ方向に関して低温から高温へと温
度条件が異ならされた温度分布が与えられる。
したがって、電流リードは、低温側から高温側に向かう
に従って、その断面積が増加し、そのため、電流リード
の長さ方向にわたってほぼ一定の臨界電流を許容し得る
のに適した断面寸法を電流リードに与えることができる
。なお、電流リードの使用状況に応じて、電流リードの
断面積を、その長さ方向に関して任意に異ならせること
ができる。
たとえば、電流リードは、その長さ方向における中間に
断面積の最も大きな部分または断面積の最も小さな部分
を備えていてもよい。
電流リードに対して、複数の平行に並ぶ酸化物超電導線
が用いられたときには、その断面積を酸化物超電導線の
数によって異ならせることができるので、断面積を長さ
方向に関して異ならせることが容易である。しかしなが
ら、このような利点を望まないならば、それ自身の断面
積が長さ方向に関して異ならされた1本の酸化物超電導
線によって電流リードを構成してもよい。
[実施例コ 第1図は、この発明の一実施例による電流り−ド1の端
面図であり、第2図は、同じく正面図である。
電流リード1は0、複数、たとえば5本の平行に並ぶ酸
化物超電導線2a、  2b、  2c、  2d、 
 2eから構成される。酸化物超電導線2a〜2eの各
々は、酸化物超電導体3を備え、各酸化物超電導体3は
、金属被覆となる金属シース4によって被覆されている
酸化物超電導線2a〜2eは、それぞれ、テープ状の形
態とされ、互いに並列するように配置され、たとえば、
隣り合う金属シース4間を拡散接合することにより一体
化される。
電流リード1は、断面積が、その長さ方向に関して異な
らされている。この実施例では、酸化物超電導線2a〜
2eが、この順番で、徐々に短くされている。したがっ
て、この実施例による電流リード1は、断面積が、その
長さ方向に関してその一方端において最も大きく、その
他方端において最も小さくなるように変化している。す
なわち、第2図の状態において、電流リード1は、下方
へ向かうに従って、その断面積が徐々に減少している。
第3図には、冷却媒体としての液体ヘリウムの消費量を
測定するための装置5が示されている。
この装置5は、液体ヘリウムの消費量を測定するための
ものにすぎないが、そこに組込まれる電流リードに対し
て与えられる環境は、たとえば超電導マグネット等のよ
うに、電流リードが実用される装置において与えられる
環境と実質的に同様である。
第3図に示した測定装置5は、たとえば高さ1゜2m程
度の極低温容器6を備える。この極低温容器6の下方部
には、液体ヘリウム7が入れられており、その液体ヘリ
ウム7内には、液体ヘリウム7が与える温度にて超電導
現象を示す金属系超電導線8が浸漬されている。この金
属系超電導線8の両端には、それぞれ、試料となる電流
リード9が接続されている。電流リード9の各下端は、
液体ヘリウム7内に位置する。電流リード9の各上端に
は、たとえば銅パイプからなる銅リード10が接続され
る。極低温容器6の上面は、蓋11によって閉じられ、
銅リード10は、蓋11を貫通して、極低温容器6の外
部に突き出ている。また、極低温容器6の上方部には、
熱を遮蔽するための、たとえば4枚の熱遮蔽板12が互
いに平行に配置されている。
以下に、この発明に従って行なったより具体的な実験例
について説明する。
まず、電流リードを構成する酸化物超電導線を以下のよ
うに作製した。
すなわち、酸化物超電導体の原料粉末として、B i2
03 、P bo、 S r CO3、CaCO3およ
びCuOを用い、Ba:Pb:Sr:Ca:Cu=1.
8+0.4:2:2゜2:3の組成比となるように、こ
れら原料粉末を混合した。得られた混合粉末を、次いで
、大気中において750℃〜850℃の温度で2回焼結
した後、ITo r rの大気の減圧雰囲気下において
760℃で焼結を行なった。
この焼結後の粉末を外径12mmの銀パイプに充填し、
直径2mmになるまで伸線し、次いで、0.4mmの厚
さになるまで圧延した後、845°Cで50時間焼結し
、さらに、0.3mmの厚さにまで圧延した。このよう
にして、第4図に示す酸化物超電導線13a〜13jと
なるべきテープ状の酸化物超電導線を得た。
第4図に示した酸化物超電導線13a〜13jを得るた
め、上述のようにして得られたテープ状の酸化物超電導
線を切断した。第4図(a)は、この発明の実施例によ
る電流リード14を示しており、第4図(b)は、比較
例による電流リード15を示している。実施例による電
流リード14では、それを構成する5本の酸化物超電導
線13a〜13eが、それぞれ、第4図(a)に示すよ
うな寸法を有しており、電流リード14の断面積が、そ
の長さ方向に関してその一方端において最も大きく、そ
の他方端において最も小さくなるように変化している。
他方、比較例による電流り一ド15では、第4図(b)
に示すように、5本の酸化物超電導線13f〜13jが
、互いに同じ寸法を有している。
これらの電流リード14および15は、それぞれ、84
0℃で50時間の熱処理に付され、これによって、酸化
物超電導線13a〜13eならびに酸化物超電導線13
f〜13jの各々の銀シースが拡散接合され、一体化さ
れた。また、電流リード14および15は、各々2本ず
つ用意した。
次いで、第3図に示す測定装置5における電流リード9
として、上述した電流リード14および15をそれぞれ
用い、液体ヘリウム7の消費量を測定した。
液体ヘリウム7の消費量は、第3図において、金属系超
電導線8および2本の電流リード9に200OAの電流
を流した状態としながら、電流リード9の下端から長さ
において30%の位置まで電流リード9が液体ヘリウム
7に浸漬された状態から、同じく下端から20%の位置
まで液体ヘリウム7が減少するまでの時間を測定し、[
W/ kA通電]の単位となるようにこれらを換算する
ことにより決定した。それらのデータは、以下のとおり
である。
 12 一 実施例    0.30 比較例    0.70 なお、上述のデータは、1本の電流リード9につき計算
したもので、さらに、極低温容器6や計測線による液体
ヘリウム7の消費を除外している。
このように、実施例による電流リード14によれば、比
較例の電流リード15に比べて、液体ヘリウム7の消費
量が少ないことがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例による電流り−ド1を示
す端面図である。 第2図は、第1図に示した電流リード1の正面図である
。 第3図は、液体ヘリウムの消費量を測定するための測定
装置5を示す図解的断面図である。 第4図は、実験で用いられた電流リード14および15
を示す正面図であり、第4図(a)はこの発明の実施例
による電流リード14を示し、第4図(b)は比較例に
よる電流リード15を示す。 図において、1,9.14は電流リード、2a〜2e、
13a〜13eは酸化物超電導線、3は酸化物超電導体
、4は金属シース、7は液体ヘリウムである。 第3図 第4 (6L) 130゜ 図 (b)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)金属被覆された酸化物超電導体を備える酸化物超
    電導線を用いた電流リードであって、断面積が、その長
    さ方向に関して異ならされたことを特徴とする、電流リ
    ード。
  2. (2)前記断面積が、その長さ方向に関してその一方端
    において最も大きく、その他方端において最も小さくな
    るように変化している、請求項1に記載の電流リード。
  3. (3)複数の平行に並ぶ前記酸化物超電導線が用いられ
    、前記断面積は、前記酸化物超電導線の数を異ならせる
    ことにより、異ならされている、請求項1または2に記
    載の電流リード。
  4. (4)金属被覆された酸化物超電導体を備える酸化物超
    電導線を用いた電流リードであって、断面積が、その長
    さ方向に関して異ならされた電流リードの使用方法にお
    いて、 当該電流リードが配置される環境の温度分布に従い、比
    較的高温部に断面積の比較的大きい部分を位置させ、か
    つ比較的低温部に断面積の比較的小さい部分を位置させ
    ることを特徴とする、電流リードの使用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS63200307A (ja) * 1987-02-13 1988-08-18 Nec Kansai Ltd バツクバ−の製造方法
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JPH0277106A (ja) * 1988-07-05 1990-03-16 General Electric Co <Ge> セラミック超導電体極低温電流導線

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