JPH041646Y2 - - Google Patents

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JPH041646Y2
JPH041646Y2 JP14829786U JP14829786U JPH041646Y2 JP H041646 Y2 JPH041646 Y2 JP H041646Y2 JP 14829786 U JP14829786 U JP 14829786U JP 14829786 U JP14829786 U JP 14829786U JP H041646 Y2 JPH041646 Y2 JP H041646Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
〔考案の目的〕 (産業上の利用分野) 本考案は排気栓をもつ鉛蓄電池に関するもので
ある。 本考案は、例えば自動車用鉛蓄電池の防爆排気
栓として使用出来る。 (従来の技術) 従来、この種の排気栓としては、例えば特公昭
43−8510号公報に示されている。この従来技術に
開示された排気栓は耐電解液性、耐熱性にすぐれ
た無機物質、例えば、溶融アルミナ、炭化珪素、
シリカ、ガラス繊維、ガラス粉、黒鉛、カーボン
等により成る多孔体とフツ素樹脂を含む多孔体を
一体に形成せしめたもので、端的に言えばフツ素
樹脂を含む多孔膜をフイルタ端面に付与したもの
である。 一方、現在実用化され使用されている排気栓は
すべてシリコーン樹脂撥水剤を使用している。 (考案が解決しようとする問題点) かかる従来技術のうちフツ素樹脂系分散液によ
る撥水処理は多孔の目詰りが多く、多孔性を低下
するという難点があり、又この難点に鑑み案出さ
れた上記フツ素樹脂系多孔膜をフイルタ端面に付
与する方法は、組織均一性が得られなく、膜の破
れ、剥離など問題があり実用に耐えない。 一方現在一般に使用されている溶融アルミナ、
炭化珪素等の多孔体のシリコーン樹脂系撥水剤で
処理した排気栓は、シリコーン樹脂系撥水剤の撥
水性の劣化が認められ、この劣化のため電池内部
の電解液(H2SO4)が排気栓中にトラツプされ
電池内で発生する水素ガス、酸素ガス等の通気性
が妨げられ、電池内圧の異常など各種のトラブル
の原因となることが分つている。 本考案に排気栓をもつ鉛蓄電池は、上記問題点
のない、耐酸性、耐アルカリ性、耐候性など熱に
すぐれ、かつ多孔性及び組織均一性を維持するよ
う改良された排気栓をもつ鉛蓄電池を提供するこ
とを目的とするものである。 〔考案の構成〕 (問題点を解決するための手段) 本考案の排気栓をもつ鉛蓄電池は、ハウジング
と該ハウジング内に収納された陽極板と、陰極板
および電解液と該ハウジングに設けられた排気栓
とからなる排気栓をもつ鉛蓄電池において、 上記排気栓はセラミツクス製の多数の貫通孔を
有する多孔基材と、 該多孔基材の該貫通孔を形成する多孔基材内表
面を覆う被覆部と該貫通孔を形成する少なくとも
一部の通路を貫通する多数の微細孔をもつ微小孔
質部とからなるフツ素樹脂製の撥水体とからなる
ことを特徴とするものである。 即ち本考案の鉛蓄電池の排気栓は、セラミツク
ス製の多孔基材と、多孔基材に形成された貫通孔
を覆う被覆部及び多数の貫通する微細孔をもつ微
小孔質部を有するフツ素樹脂製の撥水体とを基本
構成している。 本考案の排気栓は、フツ素樹脂とフツ素樹脂の
焼付温度以下で熱分解する有機物(有機性発泡
剤)とを含む分散液を加熱し焼付けるとともに前
記有機物を気化させて多孔基材に含浸し多孔基材
に形成された貫通孔をつぶすことなく前記被覆部
及び微小孔質部を形成してフツ素樹脂の撥水体と
する撥水処理に特色をもつものである。 この撥水体の構造上の特徴を簡潔に言えば、骨
材である多孔基材粒子上をフツ素樹脂が薄く均一
に覆い、基材粒子間でフツ素樹脂が糸状に架橋
し、網目構造が三次元に連続したものである。 多孔基材とは、アルミナ、ムライト、炭化珪素
等のセラミツクス材料を使用し、基材を接合せし
めるためのガラスフリツト組成物を均一に添加
し、成形、焼成して多数の貫通孔を有する多孔体
としたものである。 上記貫通孔を形成する多孔基材内表面を覆う被
覆部とは、撥水処理により、基材粒子上を薄く均
一に覆うフツ素樹脂からなる薄い層である。 微小孔質部とは、上記撥水処理により、多孔基
材中の貫通孔を網目状に架橋して多数の貫通する
微細孔を形成する部分のことである。 なお、撥水処理における撥水剤としては耐硫酸
性にすぐれ、かつ良好な撥水姓をもつポリ4フツ
化エチレン(以下PTFEと称す)分散液を用いる
が、PTFEのみでは、貫通孔をつぶして目づまり
を起こし、多孔を減ずる恐れがあるので、対策と
してPTFE硬化焼付温度400℃以下で熱分解し、
気体となる有機物、例えば有機性発泡剤を上記分
散液に添加して混合したものを用いる。 (作用) 本案の排気栓の場合には、撥水処理により多孔
基材粒子上をフツ素樹脂が薄く均一に覆つて被覆
部を構成しているため撥水作用が均一でかつ効率
よく行われる。また多孔基材とフツ素樹脂からな
る被覆層との一体化によつて、撥水体全体の機械
的強度が高められる。更に撥水処理の際の分散液
にフツ素樹脂に加えて有機発泡剤が添加されたた
め多孔基材中の貫通孔が閉じてしまうことがな
く、微小孔質部が形成されて、これが基材粒子間
に網目状に延在することによつて蓄電池内部から
の発生ガスを外部へ円滑に透過させ、良好な通気
性を確保している。 (実施例) 以下、本考案を実施例に基づいて説明する。 本考案の排気栓を取付けた鉛蓄電池の構成の要
部縦断面図を第1図に示す。 第1図において、鉛蓄電池のハウジング1内に
は、陽極板、陰極板、セパレータなどからなる極
板群2、希硫酸よりなる電解液3が収容されてい
る。ハウジング1の上面には極板群2に連結され
た端子4、排気栓5が配設されている。 排気栓5は樹脂製で、鉛蓄電池のハウジング1
内の電解液3の液面近傍に達する筒状の通気部6
を一体に有する。この通気部6の上部には多孔基
材、被覆部及び微小孔質部よりなる撥水体である
フイルタ7と、フイルタ7の外周を包囲する枠体
8及び枠体8とハウジング1の間〓をシールし液
密に保つシール部9とが設けられている。 通気部6は最上面に鉛蓄電池内部より発生する
水素ガスや酸素ガスを排気する第1通気孔10を
有し、本体部は下端に第2図図示のようにスリツ
ト11が形成された中空円筒部Aと、第3図に示
すように円筒部Aのスリツト11と嵌合する突起
部12をもつ蓋部Bからなり、蓋部Bは円筒部A
と一体の折り曲げ部Cを有する。円筒部A及び蓋
部Bとは上記のようにスリツト11と突起部12
との係合により円筒部A内に蓋部Bが嵌合保持さ
れる。円筒部Aの内周と、蓋部B部外周との間〓
から、蓄電池のハウジング1内で発生するガス及
びガスと同時に排出される電解液霧が蓋部B内へ
侵入する。撥水体であるフイルタ7の構造につい
ては後述する。排気栓5の最外部を構成する枠体
8はポリプロピレン(PP)を素材とし、その内
部に撥水体であるフイルタ7を収容し、上部が外
気に対し開口した貫通孔としての第2通気部14
が穿設されている。 次に本考案の要部である撥水体としてのフイル
タ7の構造について第4図に基づき説明する。第
4図は本考案に従つて撥水処理を施したフイルタ
7(撥水体)の横断面の一部構造を示す。多孔基
材である骨材の粒子15は、骨材粒子間を結合す
る結合剤16により結合されている。結合剤とし
てはガラスフリツトを用いている。気孔17は、
後述する撥水処理によりその上を網目状にフツ素
樹脂を張りめぐらした状態になつており、微細孔
18が多数形成され、これらが集まつて微小孔質
部となつている。 次に本考案による撥水処理について説明する。
撥水処理としてPTFE分散液に、多孔を減じない
ためPTFE硬化焼付温度(450℃)以下で熱分解
する有機物、好ましくは有機性発泡体とを混合し
て均一溶液としたものを用いた。次いで分散液を
多孔基材に含浸するが、その場合超音波槽あるい
は真空中にて含浸処理することが組織均一化のた
め望ましい。その後熱処理により多孔基材中の貫
通孔をつぶすことなくPTFEを基材粒子表面に焼
付けた。 なおPTFE分散液中のPTFEの濃度は30%以上
70%以下である。20%以下であればPTFE分散が
疎であり、撥水性に劣る。80%以上であれば、
PTFE分散が密であり、PTFE粒子凝集が生じ
る。 添加する上記有機物としては、アクリル系、ワ
ツクス系、パラフイン系,アミン系、フタレート
系、エステル系等種々可能であり、いずれにせよ
450℃以下で熱分解が終了すればよい。熱処理は
室温より徐々に昇温しても、所定温度中に投入
しても良い。 第5図は撥水処理を行う前の撥水体の構造を示
すもので、基材粒子101と、この基材粒子を結
合する結合剤としてのガラスフリツト102及び
気孔103とからなつている。本考案による撥水
処理後の撥水体は第4図に示すようにPTFEが基
材粒子上を薄く均一に覆い基材粒子間にてPTFE
が糸状に架橋し、網目構造が三次元的に連続した
状態となる。 (実験) 本案によるフイルタの特性をテストし、従来例
と比較するため次の実験を行つた。 #40のアルミナ(AI2O3)、ムライト(3AI2
O3・2SiO2)、ガラスビーズを多孔基材とし、こ
れに結合剤としてガラスフリツト粉末5〜20wt
%添加混合し、プレス成形後、各々1400℃、1250
℃、1050℃にて焼成した。 これを、シリコーン樹脂系;PTFE分散液;
(PTFE+有機物)分散液の各々に状態にて真空
含浸した後200℃〜450℃にて熱処理し撥水処理し
た。 (結果) 上記実験の結果を第1表に示す。 第1表中、撥水処理方法を従来例(比較例)と
して1.未処理、2.シリコーン樹脂系、3.PTFE分
散液の3種類に区分し、また本考案の実施例を4.
(PTFE+有機物)分散液として、PTFEの濃度
を20%、30%、45%、60%、70%に変えてテスト
した。 又、第1表中テスト項目は20mmAqでの通気
量(c.c./min)、撥水耐圧(mmAq)、耐酸テ
スト後の20mmAqでの通気量(c.c./min)、耐酸
テスト後の撥水耐圧(mmAq)、耐酸テスト後の
振動試験の液もれの有無(○…液もれ有、×…液
もれなし)である。 なお、上記の撥水耐圧とは第6図に示すよう
に排気栓フイルタ19上にガラス管20を立て、
フイルタ19の下部より蒸溜水21が析出する瞬
間の水の高さを意味する。耐酸テストは37%の硫
酸(H2SO4)80℃中に720時間フイルタ19を浸
漬し乾燥後測定した。なお、ガラス管20はシー
ル材22によりシールした。の振動試験は第7
図に示すようにフイルタ19、ガラス管20、シ
ールパツキング22、蒸溜水21をセツトし、
7G,8Hzにて10分間行つた。 (評価) 比較例ではシリコーン樹脂系で処理した場合に
全項目について高い特性が得られている。しかし
上述の通り、シリコーン樹脂系は耐久性に劣り、
短時間で撥水性を失うことが知られている。本案
の実施例では、PTFE濃度を45〜70%の範囲にし
た時にすぐれた特性が得られることが認められ
る。
〔考案の効果〕
本考案の排気栓では、排気栓を構成す多孔基材
の基材粒子を被覆部においてPTFEが覆つている
ため−100〜300℃の耐候性を有する。また耐酸性
のみならず耐アルカリ性もすぐれており、加えて
網目状の微小孔質部により良好な通気均一性を確
保出来、フイルタ強度もガラスフリツト結合のた
め排気栓の変形、破壊等を生じない強度がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例による排気栓を装着
した鉛蓄電池の要部縦断面図であり、第2図及び
第3図は第1図の一部拡大図である。第4図は本
考案により撥水処理を行つたフイルタの一部拡大
構造を示し、第5図は撥水処理を行わない状態の
フイルタの一部拡大構造を示す。第6図はフイル
タの撥水耐圧テスト装置を、第7図は耐試験装置
をそれぞれ示す。 1……ハウジング、2……極板群(陽極板;陰
極板)、3……電解液、5……排気栓、7……フ
イルタ(撥水体)、15……基材粒子、16……
ガラスフリツト、17……PTFE網(微細孔質
部)、101……基材粒子(骨材)、102……ガ
ラスフリツト(バインダ)、103……細孔。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ハウジングと該ハウジング内に収納された陽
    極板と、陰極板および電解液と該ハウジングに
    設けられた排気栓とからなる排気栓をもつ鉛蓄
    電池において、 上記排気栓はセラミツクス製の多数の貫通孔
    を有する多孔基材と、 該多孔基材の該貫通孔を形成する多孔基材内
    表面を覆う被覆部と該貫通孔を形成する少なく
    とも一部の通路を貫通する多数の微細孔をもつ
    微小孔質部とからなるフツ素樹脂製の撥水体と
    からなることを特徴とする排気栓をもつ鉛蓄電
    池。 (2) 撥水体は、多孔基材の該貫通孔に導入された
    フツ素樹脂と該フツ素樹脂の焼付温度以下で分
    解し気相となる有機性発泡剤とを含む分散液を
    加熱し焼付けるととに該有機発泡剤を気化させ
    被覆部および微小孔質部としたものである実用
    新案登録請求の範囲第1項記載の排気栓をもつ
    鉛蓄電池。
JP14829786U 1986-09-26 1986-09-26 Expired JPH041646Y2 (ja)

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