JPH0416179B2 - - Google Patents

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JPH0416179B2
JPH0416179B2 JP62209017A JP20901787A JPH0416179B2 JP H0416179 B2 JPH0416179 B2 JP H0416179B2 JP 62209017 A JP62209017 A JP 62209017A JP 20901787 A JP20901787 A JP 20901787A JP H0416179 B2 JPH0416179 B2 JP H0416179B2
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ions
mold
sterilization
preservative
ion
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JP62209017A
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Yoshuki Shimai
Toshinobu Takagi
Taiji Kunishima
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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、合成樹脂、ゴム、合成繊維、金属、
セラミツクス等の素材や、これらの加工製品を殺
菌,防腐,防黴処理する方法に関する。 (従来の技術) 一般に、合成樹脂、ゴム、合成繊維、金属、セ
ラミツクス等の各種の素材や、これらの加工製品
の殺菌処理方法としては、酸化エチレン等による
ガス滅菌方法があり、又、これらの加工製品のう
ちでも、たとえば医療用器具等は、放射線や電子
線による殺菌処理方法が採用されている。 一方、防腐、防黴処理方法としては、たとえば
上記合成樹脂の場合には、予め樹脂内に防腐、防
黴剤を練り込むことによつて防腐,防黴処理がな
されている。 (発明が解決しようとする問題点) (イ) しかしながら、上記のようなガス滅菌や放射
線、電子線による殺菌処理方法においては、そ
の滅菌効果に持続性がなく、たとえば滅菌処理
された加工製品等を密閉包装等により空気と遮
断している場合には問題はないが、一旦包材等
を剥がして前記加工製品等を空気中にらさす
と、滅菌効果が喪失され、その効果を維持でき
ないという問題点があつた。 (ロ) 又、上記防腐、防黴剤による合成樹脂等の防
腐、防黴処理方法においては、防腐、防黴剤の
種類によつては合成樹脂の変質等のおそれがあ
り、さらにはこのような処理作業は比較的高温
での作業が要求され、従つて防腐、防黴剤も高
温に耐えるものである必要があり、よつて使用
される防腐、防黴剤の種類が著しく制約される
こととなつていた。 一方、銅イオン等の金属イオンが抗菌性を具
備することが従来から知られており、これを利
用した技術として、たとえば特開昭61−113413
号や特開昭53−748号のように銅の粉末や粒子
を合成樹脂,ゴム等に混入する技術や、特開昭
56−148965号や特開昭54−124892号のようにイ
オン交換の技術を利用したものがある。 しかし、前者の技術では、銅の粉末等を単に処
理対象物に混入する方法であるため、これらの粉
末等が処理対象物の全体に混入されることとな
り、従つて具備すべき銅等の金属粉末を多量に必
要としていた。また、このように具備すべき量が
おおくなる結果、処理対象物に悪影響を及ぼすお
それがあつた。 また、このような金属粉末等の混入は、一般に
は原料素材に対して行い、加工後の製品には行う
ことはできなかつた。 さらに、単に物理的に粉末等を混入する方法で
ある故に、混入量を微調整することは困難であ
り、また均一な状態で混入することが困難であつ
た。 さらに、金属粉末の混入時に不純物が混入する
おそれがあつた。 一方、後者の技術では、処理対象物が有してい
るイオン交換基の種類によつて結合するイオンの
種類も限られることとなり、たとえば所望のイオ
ンが銅イオンであれば、その原子価等に対応して
イオン交換基の種類も限定されることとなり、そ
の結果、処理対象物の種類も著しく制限されるこ
ととなつていた。 また、このようなイオン交換の技術では、たと
えば交換可能なイオンを含む溶液等で殺菌処理対
象物を洗浄等すると、不用意にイオン交換反応が
起こつて、或いは処理溶液のPHによつて所望のイ
オンが対象物から脱離するおそれがあつた。 さらに、このイオン交換法によつても具備させ
るべきイオンの量を微調整することは困難であつ
た。 本発明は、このような問題点をすべて解決しう
る殺菌、防腐、防黴処理方法としてなされたもの
で、主としてその殺菌,防腐,防黴等の効果を長
期間維持することを目的とし、その他、高温等の
条件を要さず、又、処理すべき製品の変質等のお
それを生じさせず、しかも処理すべき製品に具備
させるべきイオンの量を、処理すべき製品や素材
の種類に応じて任意に調整するとともに、イオン
の種類も任意に選定することを目的とするもので
ある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、このような目的を達成するために、
いわゆるイオン注入の技術によつて上記問題点を
解決せんとするものである。 すなわち、本発明の上記問題点を解決するため
の手段は、合成樹脂、ゴム、合成繊維、金属、セ
ラミツクス等の素材又はこれらの加工製品に、予
めイオン化またはラジカル状態にされた活性物質
を注入して前記原料又は加工製品を殺菌、防腐、
防黴処理することにある。 (作用) すなわち、上記のような活性物質の注入によ
り、その注入された素材や加工製品において細菌
や黴の繁殖が抑制されることとなり、従つて、そ
の素材,製品等が殺菌、防腐、防黴処理されるこ
ととなるのである。 (実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。 先ず、処理すべき材料として、第1図に示すよ
うな10×15×1mmの合成樹脂製のプレートAを準
備する。 次に、このようなプレートAに銅イオンを注入
する。この銅イオンの注入は、第2図に示すよう
なイオン注入のための装置によつて行う。 すなわち、この装置について説明すると、蒸気
を発生させる蒸気発生装置1と、イオンを生成す
るイオン生成部2と、イオン化の量を制御できる
無極群のいずれか一方又は双方を備えたイオン源
部3と、イオンを材料としてのプレートAに加速
照射するためのイオン加速電極部4と、質量分離
装置5と、加速されたイオンが均一に照射される
ようにイオン通路の先端側に設けられた攪拌装置
6を備えた基体活性化容器7とで構成されたもの
である。尚、このような構成からなるイオン注入
の装置は、真空装置(図示せず)により低気圧雰
囲気中に配置されている。 そして、このような装置により、イオン注入を
行う操作について説明すると、先ず前記真空装置
によつて真空にされた領域内において蒸気発生装
置1としての密閉形るつぼの中で銅を加熱して蒸
気を生成し、前記るつぼを設けた噴射用ノズルに
より真空領域内へ或いは低圧ガス雰囲気内へ噴射
させ、蒸気の一部或いは全部がイオン化されるよ
うに電子ビームを照射し、次にイオン加速電極部
4でイオンを加速させた後、質量分離装置5で必
要なイオンのみを分離して取り出し、その後、そ
の取り出されたイオンを、攪拌装置6で攪拌され
ている前記プレートAに照射することによつて、
そのプレートAにイオン注入を行うのである。 このような銅イオンの注入によりプレートAが
殺菌、防腐、防黴処理されることとなる。 ちなみに、本実施例においては、上記プレート
Aに対して約1×1017個/cm2の銅イオンを注入す
ることができた。 そして、このようにしてプレートAに銅イオン
が注入されると、そのプレートAにおける細菌や
黴の発生が抑制されることとなる。 従つて、優れた殺菌効果が得られるとともに、
防腐、防黴剤を配合しなくとも防腐,防黴効果が
生ずるのである。 尚、上記実施例では、合成樹脂の加工製品とし
てのプレート(チツプ)にイオンを注入してなる
が、イオンを注入するものはこのような加工製品
に限らず、加工前の素材に注入することも可能で
ある。 又、加工製品等の材料も、上記合成樹脂に限ら
ず、ゴム、合成繊維、金属、セラミツク等の種々
の材料に上記イオンを注入することが可能であ
る。 さらに、加工製品の種類も問わない。 たとえば、電話の受話器、ノブ、靴下等の不衛
生的な箇所への利用、医療用器具の殺菌、便器等
の消毒殺菌、タイル間の防黴処理等の種々の利用
が可能である。 さらに、イオンの種類も該実施例の銅イオンに
限らず、亜鉛、鉄、マグネシウム、マンガン,ア
ルミニウム等の他の金属イオン,さらには金属以
外の塩素、酸素、窒素、フツ素、ホウ素、イオ
ウ、リン等のイオンであつてもよく、その種類は
問わない。 又、たとえば銅と塩素等2種のイオンを併用す
ることも可能である。 さらに、イオンの注入量も該実施例の1×1017
個/cm2に限定されないが、殺菌、防腐、防黴効果
の面からは1×1010個/cm2〜1×1030個であるこ
とが好ましい。 なお、上記素材や加工製品を回転しながらイオ
ン注入すれば、その加工製品等の全面にイオン注
入がなされ、殺菌、防腐、防黴効果が増大すると
いう利点がある。 又、イオン以外に、ラジカル状態となつている
物質を注入することも可能である。要は、注入又
はコーテイングされる物質は、イオンやラジカル
になりうる活性物質であればよいのである。すな
わち、本発明にいう活性物質とは、イオン、ラジ
カルになりうるあらゆる物質を含む意味である。 次に、各種のイオンを注入したプラスチツクの
防腐効果の試験例について説明する。 (A) 試験方法 テストピース テストピースとしては、10×10×1m/mの
PMMA(ポリメチルメタクリレート)板の両面
に各種イオンを注入したものを使用した。 使用細菌 細菌としては、E.coli c−600(大腸菌),
Pseudomonas aeruginasa(緑濃菌),Staphy
Iococcus aureus(黄色ブドウ球菌)を使用し
た。 方法 上記のテストピース板に、予め37℃で培養
した上記の細菌を1ml滴下し、37℃、24時間
放置後、生理食塩水で洗い出し、その板を寒天
培地とともに培養し、37℃、24時間放置後発生
したコロニー数を読む。 (B) 試験結果 試験結果を次表1に示す。
【表】 上記表1において、「未注入」とは、イオンを
注入しないブランクの試料であり、またCu、
Ag、Clは、それぞれCuイオン、Agイオン、Clイ
オンを注入した試料である。 上記表1からも明らかなように、各種のイオン
を注入した試料は、未注入のものと比較して明ら
かに菌の発生が抑制されており、優れた抗菌効果
が確認された。 (発明の効果) (イ) 叙上のように、本発明は、合成樹脂、ゴム、
合成繊維、金属、セラミツクス等の素材又はこ
れらの加工製品にイオン化又はラジカル状態に
された活性物質を注入して前記素材又は加工製
品を殺菌、防腐、防黴処理する方法なるため、
このように処理された加工製品等がたとえ空気
中にさらされても、一旦注入されたイオン等の
活性物質は何ら変化を受けることもなく、従つ
て従来のように空気との接触により殺菌等の効
果が喪失されることもなく、その殺菌、防腐、
防黴効果を長期にわたつて維持することができ
るという顕著な効果を有するに至つた。 (ロ) 又、従来のような防腐、防黴剤を利用する処
理方法のように、材料の変質や温度の影響に左
右されることもないという利点がある。 (ハ) さらに、イオン注入を利用した方法であるた
め、処理対象物に具備させるべきイオンの種類
を任意に選定することができ、よつて従来のイ
オン交換を利用した技術のようにイオンの種類
が制限されることもなく、また注入量、注入深
さ、濃度等は、イオン注入時における加速電圧
やイオン電流等を調整することによつて原子、
分子レベルで自在に制御することができ、その
結果、素材、加工製品の種類や材質等に応じた
殺菌、防腐、防黴処理を行なえるという従来の
種々の方法では得られない効果がある。 (ニ) 又、加工製品が、たとえば複数の構成部材で
構成されている場合に、1構成部材のみを処理
することも可能である。 (ホ) さらに、イオン注入は、結晶格子の空隙部内
にイオンを打ち込む方法ではあるが、処理対象
物の比較的表面部分のみに注入することによつ
て所定の効果を発揮できるため、一定の殺菌、
防黴、防黴効果を生じさせるためのイオン等の
注入量は、従来の防腐,防黴剤による処理方法
や金属粉末等の混入或いはイオン交換による方
法における防腐,防黴、殺菌剤の含有量に比べ
ると著しく減少することとなつた。 (ヘ) さらに、イオン注入自体、処理対象物である
結晶格子の空隙部内にイオンを打ち込む技術で
あるため、原料となる素材のみならず、加工後
の製品に直接注入することもできるという効果
がある。 (ホ) さらに、このようなイオン注入は、一般には
イオンの生成、電極によるイオンの加速、質量
分析、イオンの照射等の各過程を経て行われ、
しかも真空中で作業が行われるため、不純物混
入のおそれが少ないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は被処理物の一実施例としてのプレート
の斜視図。第2図は殺菌,防腐,防黴処理に使用
するイオン注入用装置の概略説明図。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 合成樹脂,ゴム、合成繊維、金属、セラミツ
    クス等の素材又はこれらの加工製品に、予めイオ
    ン化又はラジカル状態にされた活性物質を注入し
    て前記素材又は加工製品を殺菌、防腐、防黴処理
    することを特徴とする合成樹脂、ゴム、合成繊
    維、金属、セラミツクス等の素材又はこれらの加
    工製品の殺菌、防腐、防黴処理方法。 2 前記イオン化又はラジカル状態にされた活性
    物質が金属である特許請求の範囲第1項記載の合
    成樹脂、ゴム、合成繊維、金属、セラミツクス等
    の素材又はこれらの加工製品の殺菌,防腐,防黴
    処理方法。
JP62209017A 1987-08-21 1987-08-21 Method for sterilizing, asceptic and antifungal treatment of material or processed product composed of synthetic resin, rubber, synthetic fiber, metal or ceramics Granted JPS6452469A (en)

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JPS6452469A JPS6452469A (en) 1989-02-28
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