JPH0415631Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は厚紙により作られた米収納用ケースに
関するものである。

従来の技術 従来から小売販売用の米は例えば10Kg入り、５
Kg入り、２Kg入りというようにビニールの袋に入
れられた販売されている。10Kg入りのようにビニ
ール袋に多くの量が入つている米を買つた場合、
その米を家庭でビニール袋から取り出して米びつ
などに移し換えて、ごはんを炊くときに必要な量
の米を米びつから取り出している。しかし１人住
まいの人の場合、２Kg入りのような少量の米を買
う場合が多く、買つた米をわざわざ米びつに入れ
るようなことをせずにビニール袋に入れたままに
して、ごはんを炊くときに必要な量の米をビニー
ル袋から取り出しているのが現状である。

考案が解決しようとする問題点 上記のように買つた米を米びつに入れるような
ことをせずにビニール袋に入れたままにしてお
き、ごはんを炊くときに必要な量の米をビニール
袋から取り出す場合、ビニール袋の上端にあけた
口からビニール袋を逆さに持つて取り出したりし
ている。このようにビニール袋を逆さに持つて取
り出したりするとビニール袋から一度に必要量以
上の米が出て、必要量以外の米をビニール袋に戻
さなくてはならないという問題があつた。また米
をビニール袋から取り出した後は、ビニール袋の
口から不測に米がこぼれ出ないように口を輪ゴム
などで閉じなければならず、また次に口を開くと
きに輪ゴムなどを取り外さなければならず、その
作業に手間がかかるという問題があつた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
適量の米を簡単に取り出せ、しかも取り出し口の
開閉も容易に行なえるようにした厚紙製の米収納
用ケースを提供することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、４枚の
側板と、この側板の下端に連設された底板形成用
のフラツプと、前記側板の内、１枚の側板の上端
に連設された天面形成用フラツプと、前記１枚の
側板の両側に隣接する側板の上端に天面形成用フ
ラツプの内側に重なるように連設されたフラツプ
と、天面形成用フラツプの遊端部に前記１枚の側
板に対向する側板の上端内側に重なるように差し
込み可能に連設された差込片と、この差込片と天
面形成用フラツプとの連設部に形成された溝部に
挿入されるように前記１枚の側板に対向する側板
の上端に連設された係止片と、前記差込片の中央
部に形成された米取出し用の開口部と、この開口
部を開閉可能に前記係止片の中央部に切り込みに
より形成された蓋部とから成り、厚紙により構成
されたものである。

作 用 この構成により、厚紙製の米収納用ケース内に
入つている米を取り出すときは蓋部を開動して米
取り出し用の開口部を開き、開口部が下に向くよ
うにケースを傾けることにより簡単に取り出すこ
とができる。

実施例 以下、本考案の一実施例について、図面（第１
図〜第９図）に基づいて説明する。

第１図に厚紙製板体をカツトして作られた米収
納用ケースを展開状態で示し、この第１図に示す
板体を組み立てることにより米収納用ケースが完
成される。

図において、１〜４は上下方向に長い側板で、
これら側板１〜４の下端には底板形成用のフラツ
プ５〜８が連設されている。前記側板１〜４の
内、一組の対向側板１，３の下端に連設されたフ
ラツプ５，７にはそれぞれ他の組の対向側板２，
４の下端に連設された隣り合うフラツプ６，８の
下面に接着剤で接合されるフラツプ５ａ，７ａが
連設されている。即ち、フラツプ５ａとフラツプ
６が、フラツプ７ａとフラツプ８がそれぞれ接合
されている。またフラツプ５とフラツプ７は第３
図および第４図に示すように中央部で互いに係合
するように構成されている。従つて、これらフラ
ツプ５〜８およびフラツプ５ａ，７ａによつてケ
ースの底板を構成しており、この底板の組立構造
は従来から周知の構成である。また前記側板１〜
４の上端は、前側に位置する側板１からこれに対
向する後側に位置する側板３に向つて上端が徐々
に下降傾斜するよに形成されている。これら側板
１〜４の内、後側に位置する側板３の上端にはケ
ースの天面を形成するフラツプ９が連設され、左
右両側に位置する側板２，４の上端には前記フラ
ツプ９の内側で互いに重なるフラツプ１０，１１
が連設されている。また前記天面を形成するフラ
ツプ９の前端部には前側に位置する側板１の上端
内側に重なるように差し込まれる差込片１２が連
設され、この差込片１２とフラツプ９との連設部
に沿つて溝部１３が形成され、また差込片１２と
フラツプ９との連設部の中央には差込片１２側に
おいて米取り出し口となる開口部１４が形成され
ているとともにフラツプ９側において半円形の凹
部１５が形成されている。さらに前記前側に位置
する側板１の上端中央には前記フラツプ９の下面
に重なるように溝部１３に挿入されて差込片１２
およびフラツプ９の浮き上がりを防止する係止片
１６が連設されている。この係止片１６と側板１
との連設部は側板１の上端辺よりも下方に位置
し、前記溝部１３に対する係止片１６の挿入を容
易に行なえるようにしてある。また係止片１６に
は第１図にも示すように逆Ｕ字形の切り込み１７
が形成されて係止片１６の中央部を前記米取り出
し口となる開口部１４の蓋部１８としている。

なお、１９は前記他の組の対向側板２，４の一
方の側板２の幅方向中央において上下方向に細長
く形成された窓で、この窓１９の内側には側板２
の内面に貼着された透明なフイルム２０が設けら
れ、ケース内にある米の量を確認できるようにな
つている。また側板２の表面には窓１９に沿つて
ケース内の米の量を表示する目盛り２１が付され
ている。２２は前記フラツプ５〜８およびフラツ
プ５ａ，７ａを組み合わせることによつて形成さ
れる底板上に載る板体で、前記組み合わされた底
板の隙間からの米や米に付着する粉の漏出を防止
するものである。

上記構成において、ケース下端では底板は第３
図および第４図に示すように組み合わされて形成
されるが、ケース上端は第５図〜第７図に示す順
序で閉じられる。第９図に上端が閉じられたケー
スを断面して示しており、このケース内には米
（図示せず）が収納されて販売される。そこでこ
のケース入りの米を買つて、ごはんを炊くために
ケース内の米を取り出すときは前記凹部１５のと
ころで蓋部１８に指を当てて第８図に示すように
蓋部１８を開動させることにより開口部１４を開
き、その状態でケースを開口部１４が下に向くよ
うに傾けることによりケース内から米を取り出す
ことができる。その取り出し途中においてケース
を上下に向けて前記窓１９から米の残存量を見る
ことにより取り出された量を知ることができ、米
を取り出しすぎるということを防止できる。米の
取り出し後は前記蓋部１８を第７図および第９図
に示すように閉じておけば良い。

考案の効果 以上のように本考案によれば、適量の米を簡単
に取り出せ、しかも米取り出し用の開口部の開閉
も容易に行なえるようにした米収納用ケースを提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はケースの展開図、第２図はケース底部に設けら
れる板体の平面図、第３図は底板部分を上方から
見た斜視図、第４図は底板部分を下方から見た斜
視図、第５図〜第７図はケース上端を閉じる順序
を示す斜視図、第８図は米取り出し用の開口部を
開いた状態を示す斜視図、第９図はケース上端を
閉じた状態を示す縦断面図である。 １〜４……側板、５〜１１，５ａ，７ａ……フ
ラツプ、１２……差込片、１３……溝部、１４…
…開口部、１６……係止片、１７……切り込み、
１８……蓋部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ４枚の側板と、この側板の下端に連設された底
   板形成用のフラツプと、前記側板の内、１枚の側
   板の上端に連設された天面形成用フラツプと、前
   記１枚の側板の両側に隣接する側板の上端に天面
   形成用フラツプの内側に重なるように連設された
   フラツプと、天面形成用フラツプの遊端部に前記
   １枚の側板に対向する側板の上端内側に重なるよ
   うに差し込み可能に連設された差込片と、この差
   込片と天面形成用フラツプとの連設部に形成され
   た溝部に挿入されるように前記１枚の側板に対向
   する側板の上端に連設された係止片と、前記差込
   片の中央部に形成された米取り出し用の開口部
   と、この開口部を開閉可能に前記係止片の中央部
   に切り込みにより形成された蓋部とから成り、厚
   紙により構成された米収納用ケース。