JPH0415291A

JPH0415291A - コークス炉装入炭の抽気孔開孔装置

Info

Publication number: JPH0415291A
Application number: JP11908490A
Authority: JP
Inventors: Takafumi Saji; 孝文佐地
Original assignee: Sumitomo Metal Industries Ltd
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1990-05-08
Filing date: 1990-05-08
Publication date: 1992-01-20

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野この発明は、室炉式コークス炉の炭化室に装入された水
分を含む装入炭の炭層中に、炭化室上部空間に通じる水
蒸気の抽気孔を開孔する装置に関する。

従来の技術室炉式コークス炉によるコークスの製造法においては、
炭化室に装入された原料炭は、両側の燃焼室から炉壁を
介して間接加熱され、コークス化される。この炭化室は
コークスの排出を考慮してテーパを持たせ、マシンサイ
ドよりコークサイドの炉幅を５０〜７０ｍｍ程度広く設
定している。このため、２０〜３０余のフリュー列から
なる燃焼室は、炭化室とは逆にコークサイドがマシンサ
イドより幅が５０〜７０ｍ＋＋＋広い。また、燃焼室の
温度は、マシンサイドよりコークサイドの方を炉幅のテ
ーバに合せ５０〜１００℃程度高く設定し、炉長方向で
のコークス化の均一化を図っている。

しかしながら、コークス炉炭化室への装入炭の装炭作業
は、一般に装炭車のホッパーがら炉上の装炭口を介して
自然落下により行なわれている。

このため、落下時の衝撃を受ける装炭口直下は、落下時
の衝撃を受けない装炭口と装炭口との間、あるいは炉蓋
側に比較して装入嵩密度が高く、炉長方向でのコークス
化の均一化を阻害している。

近時、コークス炉の乾留効率化と炉体延命化を図りなが
ら、コークス品質の安定向上を達成することが要求され
ており、そのための技術開発が進められている。例えば
、乾留効率化を図るため通常８〜１０％含有されている
装入炭の全水分を、５〜６％に低減する調湿炭装入法あ
るいは装入炭を　１７０〜２５０℃まで乾燥予熱して水
分を２％以下に低減する予熱炭装入法が一部実用化され
ている。

これらの技術は、乾留所要時間短縮によるコークス炉生
産性の向上、装入嵩密度の増大、乾留中の石炭の軟化溶
融層幅の拡大によるコークス化性の改善向上、乾留所要
熱量の低減を図ることができる。しかし、一方では装入
炭の乾燥あるいは予熱のために莫大な設備投資を必要と
する問題がある。

このため、調湿炭装入法や予熱炭装入法は、−般に普及
するに至らず、一部のコークス工場に採用されるに止ど
まっているのが実情である。

さらに、調湿炭装入法や予熱炭装入法は、装入嵩密度が
増大するため、乾留の際に炉壁へ大きな石炭膨脹圧がか
かり、炉壁を損傷する虞がある。

また、乾留効率化のために炉幅あるいは炉高を拡大する
検討もなされているが、これらは新規にコークス炉を設
置する場合に有効であるが、既設のコークス炉に適用で
きないため、既設炉の乾留効率化にはつながらない。

さらにまた、炉壁煉瓦を薄くして伝熱性を改善する方法
も、一部実用化されているが、これは炉体の堅牢性を損
う虞があって、必ずしも採用できるとは限らない。

他方、炉体延命対策として、近年補修技術が進歩して大
きな効果を上げているが、これは損傷した炉体の補修で
あって、事後処理の技術である。

また、炉体延命のためには、炉温を下げて操業すること
が考えられるが、これは生産性を下げてしまうため、乾
留効率化とは相矛盾した方法である。

したがって、乾留効率化と炉体延命とを両立させながら
、コークス品質の安定向上を達成することは、極めて難
しい問題であった。

水分を含有する装入炭を乾留する際、乾留効率を低下さ
せている原因は、乾留初期に石炭層内で発生する水蒸気
の壁側へ流れ、高温の炉壁（少なくとも１０００℃以上
）に沿って炭化室上部空間に上昇するためである。した
がって水蒸気の流れを壁側から低温の炭化室上部空間部
（７５０〜８５０℃）に直接流れるように変えれば、炉
壁から炭中部への伝熱効率の改善と、炉壁への膨脹圧を
抑制できることが確認されている。そして炭化室に装入
された水分を含有する装入炭の上面を、レベリングした
のち炉上の装炭口から開孔部材を炉内の石炭層中に差込
み、これを引抜くことにより炭化室上部空間部と通じる
抽気孔を設けることができ、乾留初期に発生する水蒸気
の流れを炭化室上部空間方向に変換できる。

しかしながら、コークス炉の炭化室に装入された装入炭
層中に、水蒸気を抽気するための抽気孔を設ける方法と
しては、種々の方法が考えられるが、炉上の装炭口から
開孔部材を炉内の石炭層中に差込み、引抜くのが最も簡
便である。しかしながら、装炭口から開孔部材を石炭層
中に差込み、抽気孔を開孔する作業は、高温、粉塵およ
びガスによる悪環境下の筋力作業であり、常時人力で行
うことは極めて困難で、機械的に抽気孔を開孔すること
が要望されている。

発明が解決しようとする課組この発明は、上記要望に基づいてなされたもので、乾留
初期に装入炭の含有水分に基づき発生する水蒸気などを
、炭化室上部空間に炭中より抽気する抽気孔を、コーク
ス炉の装炭作業に支障を与えることなく開孔できるコー
クス炉装入炭の抽気孔開孔装置を提供するものである。

課題を解決するための手段前記炭化室に装入された装入炭の上面をレベリングした
のち、石炭層中に炭化室上部空間と通じる抽気孔を機械
的に開孔するためには、開孔部材を所定の窯に移動せし
める搬送機構と、該開孔部材を装炭口から装入された装
入炭上面の炉幅方向中央に挿入できる位置決めと上下駆
動機構が必要である。これは装炭車に開孔部材および該
開孔部材の上下駆動機構からなる抽気孔開孔装置を付設
することにより解決できる。また、抽気孔開孔装置の上
端は、装炭車の受炭走行時の石炭塔下面で制約されるの
で、給炭ホッパー上端より下部に位置する必要があるが
、開孔部材下端を炉上近くまで下降せしめて設置するこ
とで抽気孔の開孔が可能である。さらに、装炭車を活用
することによって、抽気孔開孔作業を短時間で行うこと
ができる。

また、抽気孔開孔作業時に装炭口から噴出する発塵、火
炎の問題については、装炭時の発塵防止のための集塵フ
ードからの吸引と、上昇管部で実施されている高圧安水
の噴射を継続することにより解決できることを究明し、
この発明に到達した。

すなわちこの発明は、室炉式コークス炉の炭化室に装入
された水分を含む装入炭の上面から、装入炭層中に炭化
室上部空間と通じる抽気孔を開孔する装置において、装
炭車の装入炭供給部の補助ホッパー内にシリンダーのピ
ストンロッド部を挿入して垂設し、給炭内筒および装入
フードの中心を通って進退するピストンロッドの先端に
開孔部材を連結したのである。

作　　　　用この発明においては、装炭車の装入炭供給部の補助ホッ
パー内にシリンダーのピストンロッド部を挿入して垂設
し、給炭内筒および装入フードの中心を通って進退する
ピストンロッドの先端に開孔部材を連結したから、ピス
トンロッドを前進せしめて開孔部材を装入炭層中に押込
み、しかるのちシリンダーを操作してピストンロッドを
後退させ、開孔部材を上昇させることによって、装入炭
中に水蒸気の抽気孔を短時間で開孔できる。

実　　施　　例実施例１この発明の抽気孔開孔装置について、実施の一例を示す
第１図ないし第３図に基づいて詳細に説明する。

コークス炉（１）の炉上に敷設されたレール（２）上に
は、装炭車（３）が走行自在に載置されている。この装
炭車（３）には、装入炭を炭化室（４）に装入するため
の複数の給炭ホッパー（５）が設けられている。

また、装炭車（３）の各給炭ホッパー（５）に連通ずる
補助ホッパー（６）の上部に開孔装置（２０）が付設さ
れている。この抽気孔開孔装置（２０）は、シリンダー
　（２１）とピストンロッド（２２）先端に連結した開
孔部材（２３）から構成されている。

この開孔装置（２０）のシリンダー（２１）の下部は、
補助ホッパー（６）内に挿入され、補助ホッパ＝（６）
、給炭内筒（７）、および装入フード（８）の中心軸上
に位置決めされている。

また、開孔装置（２０）は、第２図および第３図に示す
とおり、シリンダー（２１）のピストンロッド（２２）
の先端に開孔部材（２３）が連結され、シリンダー（２
１）を操作してピストンロット責２２）を前進させ。

ることにより、開孔部材（２２）が炭化室（４）の炭層
中に押込まれて抽気孔（２５）を形成する。

また、シリンダー（２１）を操作してピストンロッド（
２２）を後退させることによって、開孔部材（２３）が
給炭内筒（７）内に収納されるよう構成する。

なお、（９）は装炭口、（１０）はレベラー、（１１）
は集塵フード、（１２）はテーブルフィーダー、（１３
）は上昇管、（２４）はシリンダー（２１）の取付は金
具、（２６）はシリンダー（２１）の作動用の流体配管
である。

上記のとおり構成したから、装炭車（３）が給炭ホッパ
ー（５）に図示しない石炭塔で装入炭を積載し、所定の
炭化室（４）の装炭位置まで走行してきて停止し、集塵
フード（１１）を装炭口（９）上に降下せしめたのち、
図示しない蓋取装置により装入蓋を取外す。

ついで装入フード（８）を装炭口（９）に降下させ、各
給炭ホッパー（５）内の装入炭をテーブルフィーダー（
１２）で切出し、補助ホッパー（６）、給炭内筒（７）
、装入フード（８）を介して炭化室（４）内に装入する
。

そして装入炭の装入終了後にレベラー（１０）により上
面がレベリングされる。レベリングが終了するとシリン
ダー（２１）を操作してピストンロッド（２２）を前進
せしめて開孔部材（２３）を下降せしめ、炭化室（４）
内に装入された装入炭中に押込む。その後直ちにシリン
ダー（２１）を逆作動してピストンロッド（２２）を後
退せしめ、開孔部材（２３）を給炭内筒（７）内に収納
すれば、炭層中に炭化室（４）の上部空間に通じるガス
抽気孔（２５）が形成される。そして装入フード（８）
を上昇せしめ、装炭車（３）の蓋取装置により装炭口（
９）の装入蓋が装着される。その間は集塵フード（１１
）は装炭口（９）に装着したままで噴出する粉塵の吸引
を継続すると共に、当該炭化室（４）の上昇管（１３）
に設置された図示しない高圧安水ノズルから高圧安水を
噴射し、炭化室（４）内を負圧に保持して装炭口（９）
からの粉塵と火炎の噴出を抑制する。

そして集塵フード（１１）を上昇せしめたのち、装炭車
（３）を石炭塔に移動させ、給炭ホッパー（５）に装入
炭を積込み、次の所定の炭化室（４）まで移動し、同様
の作業を行う。

これら一連の作業によって、各炭化室（４ンには、装炭
口（９）の数だけ炭中に炭化室上部空間と通じる抽気孔
（２５）が形成される。しかも、抽気孔（２５）が形成
される位置は、炭化室（４）のうちで最も嵩密度の高い
装炭口（９）の直下であるから、炉長方向のコークス化
の均一化にも寄与するところ大である。

実施例２炉高７１２５ｍｍ、炉長１６５００ａ＋＋ｏ　、炉幅４
６０＋ａｍのコークス炉において、平均フリュー温度１
２００℃、平均乾留時間２１．８時間の操業条件で、第
１表に示す全水分８．９％の装入炭を実施例１で説明し
た装炭車（３）を用いて装入し、この装入炭の上面をレ
ベラー（１０）でレベリングしたのち、実施例１で説明
したとおり、４ケの各装炭口（９）から装入炭の炉幅方
向中央部上面から、炭中部に向かって直径８９ｍｍの開
孔部材（２２）を装入炭中に押込み、しかるのち、シリ
ンダー（２１）により開孔部材（２２）を上昇させ、炭
化室上部空間に通じる抽気孔（２５）を設けた。

（注）揮発分と灰分はドライベースその間は、集塵フード（１１）がらの吸引は継続すると
共に、当該炭化室（４）の上昇管（１３）に設置された
図示しない高圧安水ノズルからの高圧安水の噴射を継続
し、炭化室（４）内を負圧に保持して装炭口（９）から
の粉塵と火炎の噴出を抑制した。

このようにして抽気孔開孔装置（２０）を設置した装炭
車（３）を使用し、炭化室（４）に装入された装入炭中
に炭化室上部空間と通じる抽気孔（２５）を設けた場合
のコークス炉の操業結果を、従来の操業結果と比較して
１ｓ２表に示す。

第２表に示すとおり、本発明方法の場合は、装炭作業の
総計時間は、抽気孔開孔作業に要した１５秒延びるだけ
で、装炭作業には大きな影響を与えるものではながった
。

また、抽気孔開孔中も集塵フードからの吸引を継続する
と共に、高圧安水の噴射を継続して炭化室内を負圧に維
持したから、装炭中の発塵も従来方法に比較して何等変
らなかった。

また、コークス炉操業への影響は、本発明法の場合は、
９００℃到達時間で１．０時間短縮されており、乾留促
進効果の大きいことが誌められる。この結果コークスの
乾留温度も上がるため、ドラム強度が上昇し、そのバラ
ツキも低減してコークス品質の安定向上に有効である。

さらに、コークス押出し時の押出電流値も若干低下して
いるから、乾留中の石炭膨脹圧力が低下し、コークスケ
ーキの炉壁からの脱離れが十分に行なわれたものと推定
され、炉壁保全の面でも有効である。

発明の効果以上述べたとおりこの発明によれば、水分を含有する装
入炭を室炉式コークス炉に装炭時、装入炭の炭中に炭化
室上部空間と通じる抽気孔を、装炭作業に何等支障を与
えることなく開孔でき、乾留効率化に大きく寄与するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の抽気孔開孔装置を供えた装炭車とコ
ークス炉の炉長方向の一部概略断面図、第２図は同じ抽
気孔開孔装置の抽気孔開孔時の詳細を示す縦断面図、第
３図はその抽気孔開孔後の詳細を示す縦断面図である。 ■・・・コークス炉、３・・装炭車、５・・・給炭ホッパー７・・・給炭内筒、９・・・装炭口、１１・・・集塵フード、１２・・・テーブルフィーダー２０・・・抽気孔開孔装置、　２１・・・シリンダー２
２・・・ピストンロッド、　　２３・・・開孔部材、２
４・・・取付は金具、　　　　２５・・・抽気孔、２・
・・レール、４・・・炭化室、６・・・補助ホッパー８・・・装入フード、ｌＯ・・・レベラー１３・・・上昇管、出　願　人　　住友金属工業株式会社

Claims

【特許請求の範囲】

１　室炉式コークス炉の炭化室に装入された水分を含む
装入炭の上面から、装入炭層中に炭化室上部空間と通じ
る抽気孔を開孔する装置において、装炭車の装入炭供給
部の補助ホッパー内にシリンダーのピストンロッド部を
挿入して垂設し、給炭内筒および装入フードの中心を通
って進退するピストンロッドの先端に開孔部材を連結し
たことを特徴とするコークス炉装入炭の抽気孔開孔装置
。