JPH0415017Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はゴキブリ捕獲器に関する。

［従来の技術］ 従来のゴキブリ捕獲器には組立てた際に正面
部、背面部、天面部、左側面部および右側面部に
開口部が形成され、該捕獲器本体内の底面部に粘
着剤、誘引粘着剤や毒餌を設置したものが用いら
れているが、近年ゴキブリ捕獲器を狭いところに
挿入することができるようにするために、たとえ
ば実開昭48−69758号公報に開示されているよう
に捕獲器本体の側面部に折りたたみ性を付与する
ための折目が設けられたゴキブリ捕獲器が開発さ
れている。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、前記のようなゴキブリ捕獲器
は、その高さを調節するために捕獲器本体の側面
部を折目で折り曲げても捕獲器本体が有する弾性
力によつて所望の高さよりもやや高くなつて挿入
することができなくなることがある。さらにこれ
らのゴキブリ捕獲器は側面部を下にして倒立させ
たときに側面部に設けられた庇の位置を変えるこ
とができないので転倒することがあり、またたと
えば壁と家具のあいだなどの〓間が狭いところに
側面部を下にして倒立させて挿入したときに庇が
ゴキブリの通路を制限するという問題があつた。

そこで本考案者らは、前記問題点を解決するべ
く鋭意研究を重ねた結果、かかる問題点を解決し
うるゴキブリ捕獲器を見出し本考案を完成するに
いたつた。

［問題点を解決するための手段］ すなわち、本考案は２枚の天面板を接続して形
成された捕獲器本体を有するゴキブリ捕獲器であ
つて、一方の天面板に複数の差し込み口が、他方
の天面板に差し込み片が設けられてなり、前記捕
獲器本体の側面部を下面にして立てうる手段とし
て前記天面板に起立補助片を設け、かつ該起立補
助片に突起または切り欠きを設けたことを特徴と
するゴキブリ捕獲器に関する。

［作用および実施例］ 本考案のゴキブリ捕獲器は、２枚の天面板を接
続して形成された捕獲器本体を有するゴキブリ捕
獲器であり、一方の天面板に複数の差し込み口
が、他方の天面板に差し込み片が設けられてな
り、前記捕獲器本体の側面部を下にして立てうる
手段として前記天面板に起立補助片を設け、かつ
該起立補助片に突起または切り欠きを設けたもの
である。

本考案のゴキブリ捕獲器の捕獲器本体には、た
とえばその断面が台形状、逆台形状、長方形状、
三角形状または多角形状、半円形状あるいは正方
形状である筒状体や箱状体などが用いられる。該
捕獲器本体の材質としては、たとえば紙、プラス
チツクス、ゴム、金属、木などがあげられ、これ
らのものを単独または組合わせることにより用い
られる。該捕獲器本体の大きさは、あまり大きく
なると使用性がわるくなるとともにコストが大き
くなるので、幅は50cm以下、また長さは50cm以下
であることが好ましい。ただし、縦または横方向
に連結する形態のゴキブリ捕獲器のばあいはこの
かぎりではない。

該捕獲器本体には組立てた状態において少なく
とも１カ所の開口部が形成され、該捕獲器本体の
内部の天面板や底面部にはたとえば害虫などを粘
着捕獲するための粘着剤、ゴキブリ捕獲器内に害
虫などを誘引するためのフエロモンなどの誘引
剤、防除するための毒餌、焼殺あるいは感電死さ
せたりシヨツクを与えたるするための電気的手段
または害虫などの体に傷をつけて体内の水分を蒸
発させて防除するための鋭い小片または破片など
を塗布または設置してもよい。なお、捕獲器本体
の内部に粘着剤を設けて粘着層を形成させ、該粘
着層や剥離紙などに消臭剤、害虫防除剤または動
物忌避剤を固定したばあい、ゴキブリ捕獲器をた
とえばゴミ箱に捨てたときにゴミの消臭、害虫の
防除やたとえばネコや犬などの忌避に約立つので
好ましい。

また、捕獲器本体の開口部には底面部、側面
部、または天面板よりも段違いに高く踏み板が形
成されているのが好ましい。

また、捕獲器本体は、使用状態において捕獲器
本体の接続部を天面板に有し、一方の天面板に設
けられた差し込み片を他方の天面板に設けられた
差し込み口を選択して差し込むことにより底面部
から天面板までの高さを調節することができる構
造を有しており、天面板までの高さをもつとも低
くして組立てれば、床と家具の間などのわずかな
〓間にも該ゴキブリ捕獲器を差し込んで設置する
ことができる。

前記天面板までの高さを調節する手段として
は、たとえば第１図に示されるような接続部を天
面板に有する差し込み方式のゴキブリ捕獲器があ
げられ、捕獲器本体１の右天面板４に設けられた
差し込み片１１を差し込み口１０に差し込むと差
し込み片１１は捕獲器本体１内部に収納され、外
部に対して余計なスペースをとらないので、床と
家具の間などのわずかな〓間に挿入して使用する
ことができる。

さらに右天面板４と左天面板５をスライドさ
せ、差し込み口１０を適宜選択して差し込み片１
１の差し込み位置を調節して高さを調節すること
で捕獲器内部の明るさを調節することができるの
で、明るいところでは高さを低く調節して捕獲器
本体１の内部を暗くすることにより、害虫などの
捕獲率を向上させることができる。

また、小さな害虫が多いところでは、たとえば
第１図に示されるような差し込み方式のゴキブリ
捕獲器の右側面部２および左側面部３の傾斜角度
を差し込み片１１の差し込み口１０の差し込みの
位置を変えることにより該傾斜角度をゆるやかに
して使用することができる。さらに重ね合わされ
た右天面板４および左天面板５をスライドさせ、
差し込み片１１の差し込みの位置を調節すること
によつて右天面板４に設けられた起立補助片４ａ
から左天面板５に設けられた起立補助片５ａまで
の幅を適宜調整することができる。またこのよう
に差し込み片１１の差し込み位置を調整し、接続
片である右天面板４および左天面板５をスライド
させて前記起立補助片４ａおよび５ａの位置を移
動させることによつて捕獲器本体１をその側面部
を下面にして倒立させることができる。また第１
図に示されるように起立補助片４ａおよび／また
は５ａに切り欠き１２を設け、その側面部を下面
にして倒立させたばあい、起立補助片４ａまたは
５ａと床面とのあいだにゴキブリが入る通路が形
成されるので有利である。また第２図に示される
ように捕獲器本体１の起立補助片４ａまたは５ａ
に突起１４を設け、その側面部を下面にして倒立
させたときにゴキブリが入ることができる通路が
形成されるようにしてもよい。第１図において、
起立補助片４ａおよび５ａには切り欠き１２がそ
れぞれ５カ所設けられ、また第２図において、起
立補助片４ａおよび５ａには突起１４がそれぞれ
５カ所設けられているが、これら切り欠き１２お
よび突起１４の数は任意であり、切り欠き１２お
よび突起１４は起立補助片４ａおよび５ａにそれ
ぞれ１カ所だけ設けられていてもよく、また複数
カ所なかんづく６カ所以上設けられていてもよ
い。またこれら切り欠き１２および突起１４の形
状はたとえば半円形状、三角形状、四角形状など
のいずれの形状であつてもよく、またその大きさ
もゴキブリが入ることができるかぎり任意であ
る。なお、起立補助片４ａおよび５ａには、切り
欠き１２および突起１４の大きさをゴキブリが入
ることができる大きさに適宜調節することができ
るようにするためにミシン目、切溝や切り取り線
などのガイドを設けてもよい。

とくに捕獲器本体１の側面部を下面にして倒立
させたばあい、起立補助片と床のあいだにゴキブ
リが入ることができる通路が形成され、また捕獲
器本体１の内部はその外部よりも暗くなつている
ので、暗い場所に好んで侵入する習性をもつゴキ
ブリに対して効果的である。したがつて切り欠き
１２または１４と床面とのあいだに形成されるゴ
キブリが入ることができる通路はあまり大きすぎ
ないのが好ましい。

さらにたとえば第６図に示されるように起立補
助片４ａおよび／または５ａにミシン目、切溝や
切り取り線などのガイド１５を設け、該ガイド１
５にそつて切り取つたり、あるいは折り曲げたり
することによつて切り欠きが形成されるようにし
てもよい。また第７図に示されるようにガイド１
６および１７を設け、ガイド１６に沿つて切り取
り、ガイド１７に沿つて折り曲げることによつて
突起が形成されるようにしてもよい。

なお、前記捕獲器本体１の内部の底面部８、右
天面板４および左天面板５や右側面部２および左
側面部３には消臭剤を固定した剥離紙を有する粘
着板を設けてもよい。該粘着板は粘着剤を基板に
塗布し、さらにその上面に剥離紙を設けることに
よつてえられ、使用時に該剥離紙は除去される。
該剥離紙は前記粘着剤の表面を保護する目的で付
着されるものであるが、該剥離紙にはたとえば消
臭剤、害虫防除剤または殺菌剤を固定させ、使用
する際に剥離し、たとえばゴミ容器などに廃棄
し、該剥離紙に固定された消臭剤がゴミの悪臭を
消臭するようにしてもよい。

さらに前記捕獲器本体１内には蛾や他の害虫の
餌およびたとえばフエロモンなどの誘引剤をはじ
め、うじ殺し、ハエの忌避剤、駆除剤、犬、猫や
ねずみなどに対するいわゆる動物の忌避剤などを
固定してもよい。このばあい、たとえば第１図に
示されるように差し込み片１１の差し込み口１０
に差し込む位置を調整することにより重ね合され
た接続片である右天面板４および左天面板５をス
ライドさせて捕獲器本体１の高さを高くし、蛾な
どが捕獲器本体１内に侵入しやすいようにするこ
ともできる。

また前記捕獲器本体１の内部を黒く着色したば
あい、捕獲器本体１内に捕獲されたゴキブリが外
部から目立ちにくくなり、捕獲器本体１の美観を
損ねることがなくなり、また明るいところに該ゴ
キブリ捕獲器を設置したばあいであつても前記捕
獲器本体１内は暗いので、害虫などが侵入しやす
くなり、その捕獲率を向上させることができる。

また、前記捕獲器本体１の底面部８に孔を設
け、該孔にゴキブリを捕獲するための粘着シート
を挿入してもよい。このばあい、前記捕獲器本体
１と粘着シートは一体化されていないので、使用
後は粘着シートのみを取り替えれば、該捕獲器本
体１は再度使用することができるので経済的であ
る。

つぎに本考案を実施例に基づいてさらに詳細に
説明するが、本考案はかかる実施例のみに限定さ
れるものではない。

第１図および第２図はそれぞれ本考案のゴキブ
リ捕獲器の一実施例を示す斜視図、第３図および
第４図は第１図および第２図のそれぞれＡ−Ａ線
における断面図である。

第１図および第２図において、捕獲器本体１の
接続部は天面板に設けられ、該天面板は、前記し
たように、右天面板４および左天面板５を互いに
重ね合わせることにより形成される。該捕獲器本
体１の開口部１３を底面部８のあいだには踏み板
９を有し、該踏み板９と捕獲器本体１の底面部８
とのなす角度は任意であるが、害虫などが侵入し
やすく、かつ逃亡しにくい点を考慮すると約15〜
90°、なかんづく約15〜75°とし、さらに該踏み板
９は捕獲器本体１と一体に形成されてもよく、ま
た該捕獲器本体１から取り外ししうるように構成
されてもよい。

さらに踏み板９は第５図に示されるように捕獲
器本体１の開口部１３の全周あるいは開口部１３
の端部に設けてもよい。

また、第１図および第２図に示されるように右
側面部２および左側面部３にも開口部６および７
を設けてもよい。このばあい開口部６および７の
下部に踏み板９を設けるのが好ましい。

第１図に示されるゴキブリ捕獲器には右天面板
４の起立補助片４ａおよび左天面板５の起立補助
片５ａに切り欠き１２が設けられており、このば
あい右側面部２または左側面部３のいずれを下に
しても床などに立てても床と起立補助片４ａまた
は５ａとのあいだにゴキブリが入る通路を形成す
ることができる。

また第２図に示されるゴキブリ捕獲器には起立
補助片４ａおよび５ａに突起１４が設けられてお
り、このばあい右側面部２または左側面部３のい
ずれを下にして床などに立てても床と起立補助片
４ａまたは５ａとのあいだにゴキブリが入る通路
を形成することができる。なお、切り欠き１２お
よび突起１４の形状は前記したように任意であ
る。

第１〜４図に示されるゴキブリ捕獲器は、捕獲
器本体１の左天面板５に差し込み口１０が設けら
れ、右天面板４に差し込み片１１が設けられたば
あいが示されているが、該差し込み片１１は第３
図に示されるように差し込み口１０で折り曲げて
もよく、また第４図に示されるように差し込み口
１０に差し込むだけでもよい。このばあい接続片
である右天面板４および左天面板５をスライドさ
せ、差し込み口１０の位置をかえて差し込み片１
１を差し込むことにより、捕獲器本体１の高さを
設置しようとする床と家具の間などの〓間に合わ
せることができる。第１〜４図に示されるゴキブ
リ捕獲器の左天面板５には差し込み口１０が３カ
所設けられているが、捕獲器本体１の高さを調節
することができるようにさらに数カ所設けてもよ
い。

また第５図に示されるように左天面板５の下
に、右天面板４に切り込み１０ａを入れて形成さ
れた差し込み片１１を差し込み、右天面板４と左
天面板５をスライドさせることにより捕獲器本体
１の高さを調節することができるようにしてもよ
い。また右天面板４と左天面板５を重ね合せ、差
し込み口１０に差し込み片１１を挿入する長さを
調節することにより捕獲器本体１の高さを調節し
てもよい。

第６図は本考案のゴキブリ捕獲器の他の実施例
を示す斜視図である。第６図において、捕獲器本
体１の接続片である右天面板４および左天面板５
の起立補助片４ａおよび５ａにはミシン目、切溝
および／または切り取り線などのガイド１５が設
けられており、該ガイド１５を切り取ることによ
り切り欠きを形成することができる。

第７図は本考案のゴキブリ捕獲器の他の実施例
を示す斜視図である。第７図において、捕獲器本
体１の接続片である右天面板４および左天面板５
の起立補助片４ａおよび５ａには、それぞれガイ
ド１６および１７が設けられている。捕獲器本体
１の側面部を下面にして倒立させて用いるときに
は床に接する起立補助片４ａまたは５ａのガイド
１６のみを切り抜き、ガイド１７で約180°折り曲
げたばあい、孔すなわち、ゴキブリの通路が形成
され、さらに起立補助片４ａまたは５ａにも突起
が形成され、床と起立補助片４ａまたは５ａのあ
いだにゴキブリの通路が形成されるので好まし
い。

第８図は本考案の他の実施例を示す斜視図であ
る。第８図において、捕獲器本体１の右天面板
４、左天面板５、右側面部２、左側面部３および
底面部８には、ガイド１９が設けられている。使
用に際し、たとえば奥行きが浅く、幅が狭い床と
家具などのように捕獲器本体１を該〓間に挿入し
ても完全に入れることができないばあいにはガイ
ド１８で捕獲器本体１を２つに分割して用いるこ
とができる。なお、ガイド１８で分割された右側
面部２の各部分に開口部６ａおよび６ｂが設けら
れ、また左側面部３にも開口部７ａおよび７ｂが
設けられている。このばあい、左天面板５および
右天面板４をスライドさせ、差し込み口１０を適
宜選択して差し込み片１１を差し込むことにより
天面部の幅を調節して右側面部２または左側面部
３を下面にして倒立させて用いることができる。

第９図は本考案のゴキブリ捕獲器の一設置態様
を示す説明図である。第９図において、家具１９
と壁２０のあいだには空〓が形成されており、ま
た家具１９と床２１のあいだには家具１９の脚部
２２により、間〓が形成されている。

第９図に示されるように、ゴキブリ捕獲器をか
かる間〓に挿入するのを家具１９の脚部２２が妨
害することがある。このようなばあいには、本考
案のゴキブリ捕獲器は、ゴキブリの通路を形成す
る突起や切り欠きが起立補助片４ａに設けられた
ものであるので、該ゴキブリ捕獲器を側面部を下
にして第９図に示されるように家具１９と壁２０
の間〓に挿入することにより、家具１９と床２１
の間〓から壁２０の方向へ向かつて徘徊するゴキ
ブリを形成されたゴキブリの通路を介して捕え、
ゴキブリの捕獲率を向上させることができる。

［考案の効果］ 本考案のゴキブリ捕獲器は、捕獲器本体の高さ
および幅を容易に調節することができ、しかも側
面部に設けられた起立補助片を支持体として、横
向きに立てて用いることもできるので、たとえば
〓間の狭い壁と家具のあいだなどに設置すること
ができるという効果を奏する。

さらに、本考案のゴキブリ捕獲器には、起立補
助片などに切り欠きや突起などが設けられている
ため、横向きに立てて用いたばあいには、起立補
助片に設けられた切り欠きや突起などと床面との
あいだにゴキブリの通路が形成されるので、該ゴ
キブリの捕獲率をさらに向上させることができる
という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案のゴキブリ捕獲器
の一実施例を示す斜視図、第３図および第４図
は、それぞれ第１図および第２図のＡ−Ａ線断面
図、第５図〜第８図は本考案の他の実施例を示す
斜視図、第９図は本考案のゴキブリ捕獲器の一設
置態様を示す説明図である。 図面の主要符号、１……捕獲器本体、２……右
側面部、３……左側面部、４……右天面板、５…
…左天面板、８……底面部、９……踏み板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ２枚の天面板を接続して形成された捕獲器本
   体を有するゴキブリ捕獲器であつて、一方の天
   面板に複数の差し込み口が、他方の天面板に差
   し込み片が設けられてなり、前記捕獲器本体の
   側面部を下面にして立てうる手段として前記天
   面板に起立補助片を設け、かつ該起立補助片に
   突起または切り欠きを設けたことを特徴とする
   ゴキブリ捕獲器。 ２ 捕獲器本体の内部に消臭剤、害虫防除剤また
   は動物の忌避剤を固定した粘着層を設けてなる
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のゴキブリ
   捕獲器。