JPH04141928A - 含浸型陰極構体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、ＴＶ用ジブラウン管の電子管に使用して好
適な含浸型陰極構体に関する。

（従来の技術） 従来、含浸型陰極構体は例えば 特開昭６３−３４８３０号公報や特開昭６３−２４８３
１号公報等に開示されており、ヒータが内蔵された陰極
支持筒と、この陰極支持筒の一端に固着されたカップと
、このカップ内にろう材を介して固着された含浸型の陰
極基体とからなっている。

（発明が解決しようとする課題） 含浸型陰極構体は、例えばＴＶ用ジブラウン管に採用し
た場合、高電流密度で而も長寿命であるという特徴を有
しているが、製造段階で電子放射能力を充分に引き出さ
せるためには、オキサイド型に比べて活性化処理時間を
長く要し、オキサイド型と製造条件の互換性がない。

その理由は、上記開示例等で提案されている含浸型陰極
構体において、電子放射物質を活性化させる還元物質と
してはタングステンのみであるために、特に初期には還
元能力が不足するからであると考えられる。

即ち、陰極基体は一般にタングステンの多孔質焼結体か
らなるが、この陰極基体に電子放射物質として例えばＢ
ａｄ、ＣａｂＳＡｊ）２０ｓ等カ含浸されている。そし
て、電子放射物質ＢａＯは管球動作時の加熱等で陰極基
体のタングステンにより徐々に還元され、Ｂａ原子を生
成し、電子放射を促している。

しかしながら、タングステンによるＢａＯ還元速度が極
めて遅いため、Ｂａ補給能力が充分に得られず、そのた
めにエミッション・スランプを起こす。この対策として
は、活性化時間を充分に延長すれば良い訳であるが、数
時間から場合によっては数十時間を要するので、製造コ
スト上大きな問題点になっていた。

この発明は、上記事情に鑑みなされたもので、特に初期
における電子放射能力を向上した含浸型陰極構体を提供
することを目的とする。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） この発明は、カップ内にろう材を介して固着された含浸
型の陰極基体と上記ろう材との間に、ＢａＯ還元剤とし
てＣ，Ｍｇ、Ａｌｌ　、Ｓ　ｉ、Ｔ　ｉ。

Ｃｒ、Ｚｒの中から選ばれた少なくとも１種、又はこれ
らの酸化物を用いた還元剤補給層が形成されてなる含浸
型陰極構体である。

（作用） この発明によれば、還元剤補給層を設けることにより、
電子放射能力の劣化を未然に防止することが出来る。

（実施例） 以下、図面を参照して、この発明の一実施例を詳細に説
明する。

この発明による含浸型陰極構体は、第１図に示すように
構成され、ヒータ１が内蔵された陰極支持筒２の一端に
は、カップ３が溶接により固着されている。このカップ
３内には、含浸型の陰極基体４が設けられ、ろう材５を
介して溶接により固着されている。

この場合、陰極基体４とろう材５との間には、ＢａＯ還
元剤としてＣ，Ｍｇ、Ａｌｌ　、Ｓ　ｉ、Ｔ　ｔ。

Ｃｒ、Ｚｒの中から選ばれた少なくとも１種、又はこれ
らの酸化物を用いた還元剤補給層６が形成されており、
この実施例では還元剤としてＭｇを採用している。

次に、この含浸型陰極構体の製造方法について説明する
。

先ず、陰極基体４は空孔率が２０〜２５％のポーラスタ
ングステンの多孔質焼結体７からなり、裏面に例えばＭ
ｇをスパッタ蒸着して厚さ例えば２０００人の還元剤補
給層６を形成した後、この還元剤補給層６上に５０％Ｒ
υ−５０％Ｍｏベーストをスピン六で塗布・焼き付けて
ろう材５を形成する。

次に、多孔質焼結体７にバリウム・カルシウム・アルミ
ネートからなる電子放出物質８を水素中１５００℃で３
分間の加熱により含浸させる。

次に、電子放出物質８を含浸した陰極基体４をこのＴａ
製のカップ３内に収容し、カップ３の底部から溶接して
陰極基体４をカップ３内に固着する。

最後に、陰極基体４を有するカップ３を陰極支持筒２の
一端に溶接により固着する。

さて、上記のようにこの発明では陰極基体４の裏面に還
元剤補給層６が形成されているので、この還元剤補給層
６の上記の還元剤が陰極基体４の形成中や管球の製造時
の加熱により、徐々に陰極基体４１こ、単体として浸透
し、電子放射物質８の中へ拡散していく。

すると、還元剤Ｍｇは電子放射物質５に対して強い還元
力を持っているので、電子放射補給能力が大きくなり、
その結果、従来見られたエミッション・スランプのよう
な現象はなくなる。

即ち、この発明の含浸型陰極構体を３０インチのブラウ
ン管に組込み、エミッション・スランプを調べた。この
場合、ブラウン管の組立て寸法、製造条件等はオキサイ
ド型と同条件とした。エミッション・スランプは、スイ
ッチのオン後、２０秒後の陰極電流（Ｉ　Ｋ　２．）を
初期ＩＫ、からの減少率とした。

この結果、オキサイド型は１００％でＩＫ変動分が認め
られず、従来の含浸型陰極では１５％減少（スランプ）
したのに対し、この発明の含浸型陰極構体では２種類（
Ｍｇの厚さが２０００人と６０００人）共、１％以下で
あった。

尚、上記実施例では、還元剤としてＭｇの例を示したが
、Ｓｔ、Ｃｒでも同様な効果が認められた。このことは
、他の還元剤として知られている既述のＣ，Ａｌ、Ｔｉ
、Ｚｒ等でも、同様の効果が得られるであろうことは容
易に類推出来、この発明に適用出来る。

［発明の効果コ 以上説明したようにこの発明によれば、陰極基体とろう
材との間に還元剤補給層が形成されているので、この発
明の含浸型陰極構体を採用した電子管の活性化を容易に
行なうことが出来る。この結果、電子放射能力の劣化を
未然に防止すること構体を示す断面図である。

１・・・ヒータ、２・・・陰極支持筒、３・・・カップ
、４・・・陰極基体、５・・・ろう材、６・・・還元剤
補給層。

出願人代理人　弁理士　鈴江武彦

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 　ヒータが内蔵された陰極支持筒と、この陰極支持筒の
   一端に固着されたカップと、このカップ内にろう材を介
   して固着された含浸型の陰極基体とを具備する含浸型陰
   極構体において、 上記陰極基体と上記ろう材との間に、ＢａＯ還元剤とし
   てＣ，Ｍｇ，Ａｌ，Ｓｉ，Ｔｉ，Ｃｒ，Ｚｒの中から選
   ばれた少なくとも１種、又はこれらの酸化物を用いた還
   元剤補給層が形成されてなることを特徴とする含浸型陰
   極構体。