JPH0414008A - プレパラートおよび有色半透明スライド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、細胞等の検体を顕微鏡によって鏡検する際使
用するスライド、および細胞等の検体を捕捉するフィル
ターとを組み合わせたプレパラートに関するものである
。

〔従来の技術〕

従来、細胞等の検体をプレパラートにするには一般に塗
抹法が用いられている。この塗抹法は。

擦過、穿刺等により細胞等の検体を採取した後。

手技によってスライド上に塗る（塗抹する）ものである
。

そして、この検体を塗抹したスライドを染色液等の各種
溶液に浸漬した後、封入剤およびカバーガラスを載せて
ブラパラートにしている。

こうした従来方法においては、検体の塗抹を手技で行う
ため、検体が塗抹の際に物理的破壊や変形をおこし易い
。又、溶液に浸漬中、検体が剥落してしまう等の欠点が
あった。さらに、この従来の手技法を行うには、長年の
経験や熟練を必要としていた。

こうした問題牽解決するために、肉厚が数ミクロンから
数十ミクロンで微細な無数の孔を有するフィルターで検
体を含んだ溶液を加圧又は吸引濾過シ、検体をメンブレ
ンフィルター上に捕捉した後、各種溶液を注入して検体
を染色するという方法が考えられている。

こうしたフィルターを利用し、溶液を濾過して検体を捕
捉し、又、検体を水平に保ったフィルター上に載せた状
態で染色等を行うことが出来ることによって、従来発生
していた検体の破壊、変形および剥落といった問題が解
消されるものである。

そして、染色処理が完了した検体を、スライドに載せて
プレパラートとするわけであるが、このプレパラートと
するために、従来は、フィルターの検体をスライド上に
転写するか、あるいはフィルターごとスライド上に載せ
、フィルターを溶剤で溶解して検体のみをそのスライド
上に残存させる方法がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、捕捉した検体を転写する場合には、その際の加
圧等によって検体を変形あるいは壊したり、さらには捕
捉した検体のうちのわずかしか転写出来なかったりとい
う問題があり、又、溶解する場合には、その溶解液で検
体が縮小あるいは染色色素が退色してしまう等の問題が
発生する。

こうした問題を解決するためには、検体をメンブレンフ
ィルターごとスライド上に載せてプレパラートを作成す
ることが最良の方法と考えられるが、そうすると鏡検の
際、フィルターの孔の輪郭が見えて検体の輪郭と重なり
鏡検し難いものとなってしまう。

又、染色処理を施した検体を鏡検する場合、その染色さ
れた検体を鏡検し易くするために、補正用のカラーフィ
ルターを使用しているが、複数の検体を鏡検する場合に
はその検体ごとに色の異なるカラーフィルターを取付け
る必要があり、よってそうしたフィルターの交換作業が
面倒である。

本発明は、こうした問題を解決するために考えられたも
ので、顕微鏡等による鏡検においてフィルターの孔の輪
郭が視覚されないようにすることによって、転写や溶解
の作業を不要とし、かつフィルター上の検体を直接正確
に鏡検し易いスライド、およびフィルターとそのスライ
ドを利用したプレパラートを提供することをその課題と
する。

〔課題を解決するための手段〕

そのための手段として１本発明のプレパラートは、少な
くとも、半透明スライド１と、検体７を捕捉し、その半
透明スライド１上に載置されるフィルター２とから構成
した。

尚、フィルター２の孔の形状は１口径が一律で略円形状
ある直孔５型に限定せず１口径が部分部分で異なる等の
いわゆる異径孔６型とすることも出来る。

又１本発明の有色半透明スライド３は、半透明スライド
１を有色として構成した。この半透明スライド１を有色
とする手段は、限定されるものではなく１例えば、透明
スライドまたは半透明スライド１に有色半透明層４を形
成して構成することが出来る。又、この半透明スライド
１は非線形光学材料で形成することも出来る。

又、半透明スライド１に代えて有色半透明スライド３を
利用し、請求項１記載のプレパラートを作成しても良い
。

〔作用〕

本発明によるプレパラートにおいて、半透明スライド１
上に、検体７を捕捉したフィルター２を載置して顕微鏡
で鏡検する場合、そのスライドを載物台に載せて光源か
らの光を当てるが、この時スライドは半透明であるため
、当てられた光は散乱（乱反射）する。スライドで散乱
した光はフィルター２の孔壁面に様々な角度から照射す
るため。

物理的には孔は存在するが光学的に消去され、その輪郭
が見えなくなる。

従来のスライドは透明であったた約、光の透過性が良く
、又、顕微鏡の光源から発せられた光は直進し、そのた
約フィルター２の孔の輪郭がはっきり見え鏡検の妨げに
なったが９本発明によると前記したように光が散乱する
のでこのような問題が起こらない。

フィルター２の孔は直孔５型あるいは異径孔６型のどち
らであっても溶液の濾過および検体７の捕捉は円滑に達
成される。

又、半透明スライド１を有色としたことによって、染色
処理された検体７の色との相対関係において検体７を鏡
検し易い色のものを適宜選択して使用することが出来、
これによって従来のように検体毎にカラーフィルターを
取り替える必要がなく、鏡検作業の能率化が図れる。

又、半透明スライド１を非線形光学材料で形成して有色
半透明スライド３とすると、特にレーザー顕微鏡による
鏡検に有効である。非線形光学材料は、レーザー光の波
長を半分にする等の特性を有し１例えば、波長が１．０
６μｍの非可視光を波長が０．５３μｍの緑色光に変換
するものである。従って、この非線形光学材料をスライ
ドとして使用すると９本願発明の有色半透明スライド３
としてのはたらきをするものである。

又、非線形光学材料で形成した半透明スライド１と有色
半透明層４とで構成した半透明スライド３にあっては、
非線形光学材料の屈折率を自在に変えつる性質を利用し
て、その屈折率を有色半透明層４と同じとし、それによ
って顕微鏡の画像をより鮮明にすることが可能である。

尚１本願発明のプレパラートにおいて、半透明スライド
１を有色半透明スライド３に代えることによって、より
検体７を鏡検し易いプレパラートとすることが出来るも
のである。

〔実施例〕

第１図に本発明のプレパラートの一実施例を示す。この
プレパラートは、半透明スライド１上に。

検体７を捕捉した無数の異径孔６を有するフィルター２
を載置し、その上から封入剤８′Ｊ６よびカバーガラス
９を載せて形成したものである。スライドは半透明であ
るため、顕微鏡の光源からの光は散乱し、異径孔６の輪
郭を光学的に消去する。

尚、この半透明スライド１を有色半透明スライド３又は
スライド群４として検体７の鏡検を行い易いものとする
ことが出来る。

第２図に本発明の有色半透明スライド３を示す。

これは、透明スライドの上面にフィルムである有色半透
明層４を形成したものである。この有色半透明層４はス
ライドの上面、下面あるいはその両方又は中間等、適宜
設定可能である。又、有色半透明層４は、高分子樹脂材
、ガラスやセラミック等の無機質等、スライドと同質あ
るいは異質の材料およびそれらの組合せが可能であり、
その材料および組合せは限定されない。

又、第２図に示す有色半透明スライド３は、透明スライ
ドとフィルムとの組合せであるが、この透明スライドに
代えて無色あるいは有色の半透明スライドを使用するこ
とも可能である。

尚１本願発明の有色半透明スライドは、この有色半透明
層４によって形成されるものに限定されず、顔料や有色
の微粒子をスライド内に混入する等の周知技術によって
形成され得る有色で半透明のスライドを含むものである
。

第３図は９本発明のプレパラートに使用するフィルター
２を示す。このフィルター２は、凹溝１０と穴１１とか
ら構成されるいわゆる異径孔６を有するものである。こ
の異径孔６は、エキシマレーザ−等によって形成される
ものである。フィルター２にマスクを介してエキシマレ
ーザ−を照射するとマスク通りのパターンで孔が形成さ
れる。本実施例の場合、凹溝１０内に多くの検体７が捕
捉されることになり、凹溝１０に沿って顕微鏡のレンズ
を移動することによって多くの検体７を容易を鏡検する
ことが出来るものである。このパターンは様々なものが
存在する。例えば、第４図に示すようなスリット状の異
径孔６も考えられる。又、第５図から第７図に示すよう
な異径孔６であっても良く、そのパターンおよび形態は
限定されない。

〔発明の効果〕

このように本発明によるプレパラートにおいては、スラ
イドを半透明としたので、フィルターの直孔や異径孔が
光学的に消去されてその輪郭が見えなくなり、よって検
体の鏡検が極めて容易である。

又、スライドを有色半透明としたことによって。

染色処理された検体の色との相対関係において検体を鏡
検し易い色のものを適宜選択して使用することが出来、
これによって従来のような補正カラーフィルターの使用
が不要で、検体の鏡検をより迅速かつ正確に行うことが
出来る。

さらに、半透明スライドを非線形光学材料で形成して有
色半透明スライドとすることも可能で。

これは、特にレーザー顕微鏡による鏡検に有効である等
、多くの優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願発明のプレパラートの一実施例を示す断面
図、第２図は本願発明の有色半透明スライドの一実施例
を示す断面図、第３図は本願発明プレパラートに使用す
るフィルターの一実施例を示す斜視図、第４図はフィル
ターの一パターンを示す拡大平面図、第５図はフィルタ
ーの直孔を示す断面図、第６図から第９図はフィルター
の異径孔の実施例を示す断面図である。 符号の説明 １：半透明スライド、　　２：フィルター３：有色半透
明スライド、　　４：有色半透明層。 ５：直孔、　　６：異径孔、　　７：検体。 ８：封入剤、　　９：カバーガラス、　　１０：凹溝。 １１：穴。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも、半透明スライド（１）と、検体（７
   ）を捕捉し、前記半透明スライド（１）上に載置される
   フィルター（２）とから成るプレパラート。
2. （２）フィルター（２）の孔を直孔（５）型あるいは異
   径孔（６）型として成る請求項１記載のプレパラート。
3. （３）半透明スライド（１）を有色として成る有色半透
   明スライド（３）。
4. （４）透明スライドまたは半透明スライド（１）に有色
   半透明層（４）を形成して成る有色半透明スライド（３
   ）。
5. （５）半透明スライド（１）を非線形光学材料で形成し
   て成る有色半透明スライド（３）。
6. （６）半透明スライド（１）を非線形光学材料で形成し
   て成る請求項４記載の有色半透明スライド（３）。
7. （７）半透明スライド（１）を有色半透明スライド（３
   ）として成る請求項１記載のプレパラート。