JPH04138523U - スラリ―状燃料の噴霧装置 - Google Patents
スラリ―状燃料の噴霧装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 組み付け性及び燃料の微粒化に優れ、耐摩耗
性のスラリ―状燃料の噴霧装置を提供しようとするもの
である。 【構成】 ニュ―セラミック製のアクシス3にスラリ―
状燃料通路7と気体通路11とが一体に形成され且つス
ラリ―状燃料と気体との混合室21が燃料噴出口9の上
流に設けられ、前記アクシスはニュ―セラミック製のス
チ―ムキャップ2及び固定リング4と共にキャップ5に
より供給導体6に固着されると共にニュ―セラミック製
のタ―ゲット1が固定される止めボルト13を前記アク
シスを貫通させて止めナット19で止着させたものであ
る。
性のスラリ―状燃料の噴霧装置を提供しようとするもの
である。 【構成】 ニュ―セラミック製のアクシス3にスラリ―
状燃料通路7と気体通路11とが一体に形成され且つス
ラリ―状燃料と気体との混合室21が燃料噴出口9の上
流に設けられ、前記アクシスはニュ―セラミック製のス
チ―ムキャップ2及び固定リング4と共にキャップ5に
より供給導体6に固着されると共にニュ―セラミック製
のタ―ゲット1が固定される止めボルト13を前記アク
シスを貫通させて止めナット19で止着させたものであ
る。
Description
【0001】
本考案は、石炭、水、ミクスチャ―(以下,CWMという)に代表されるスラ
リ―状燃料を微粒化させて燃焼させるための噴霧装置に関するものである。
【0002】
スラリ―状燃料の導通路である第1通路とその外側に霧化用気体の導通路であ
る第2通路とを備えた供給導体の先端に、アトマイザ―本体を着脱自在に連結し
たスラリ―状燃料の噴霧装置は特公平1ー41891号公報に示すように公知で
ある。
【0003】
ところで、前記公知の噴霧装置においては、スチ―ムガイドとアクシスが別体
に構成されていることからアトマイザ―本体の供給導体への取付けが面倒である
と共に環状スリットから環状液膜状に噴出されるスラリ―状燃料と気体との混合
が充分になされずに燃料噴出口から噴出されることがあった。
【0004】
また、アクシス及びスチ―ムキャップがスラリ―状燃料と接触することからこ
れらの部品が摩耗するおそれがあった。
【0005】
本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり
、その目的とするところは、アクシスにスラリ―状燃料通路と気体通路とを一体
に形成し且つスラリ―状燃料と気体との混合室を燃料噴出口の上流に設けて、組
み付け性及び燃料の微粒化に優れたスラリ―状燃料の噴霧装置を提供しようとす
るものである。
【0006】
また、スラリ―状燃料を環状液膜状に有効に噴出させて、気体との衝突による
燃料の微粒化を一層促進した優れたスラリ―状燃料の噴霧装置を提供しようとす
るものである。
【0007】
更に、タ―ゲットとアクシス及びスチ―ムキャップをニュ―セラミックで成形
してスラリ―状燃料によるこれらの部品の摩耗を防止し耐久性と信頼性のあるス
ラリ―状燃料の噴霧装置を提供しようとするものである。
【0008】
上記目的を達成するために、本考案におけるスラリ―状燃料の噴霧装置は、ア
トマイザ―本体を、第1通路に連通しスラリ―状燃料を環状液膜状に噴出させる
環状スリットと燃料噴出口の内面を形成するタ―ゲットを止着する先端部と第2
通路に連通する連通孔とを具有するアクシスと、前記連通孔の出口と協働して前
記環状スリット端側に向けられた気体噴出口と前記タ―ゲットと協働して前記燃
料噴出口の外面を形成する開口面と前記気体噴出口と燃料噴出口間に形成せれる
混合室とを具有するスチ―ムキャップと、前記アクシスの後端に配置される固定
リングと、前記タ―ゲットとによって構成したことを特徴とする、ものである。
【0009】
また、前記アクシスの環状スリット先端部に突起部を形成したことを特徴とす
る、ものである。
【0010】
更に、少なくとも前記アクシスとスチ―ムキャップとタ―ゲットとをニュ―セ
ラミックで成形し、前記タ―ゲットを固定する止めボルトを前記アクシスを貫通
させて該アクシスの後端に止めナットにより止着し、前記アトマイザ―本体を金
属製キャップにより前記供給導体に固着したことを特徴とする、ものである。
【0011】
上記のように構成されたスラリ―状燃料の噴霧装置であるので、CWMを燃料
導通路から環状スリットに導き環状液膜として噴出させ、この環状液膜に霧化用
気体を環状気流として衝突させて液膜からの剥離分裂により前記燃料の微粒化を
行い、更に混合室において両者を混合することにより一層の燃料の微粒化を行い
、その後テ―パのついたタ―ゲットに沿って液膜を拡がらせることにより霧化用
気体との接触面積を大きくしてさらに微粒化を促進させ、環状スリットの燃料噴
出口からー層微粒化を促進させながら噴霧させるようになる。
【0012】
そして、アクシスにスラリ―状燃料通路と気体通路とを一体に形成してあるの
で、アトマイザ―本体の供給導体への取付けがきわめて容易にできる。
【0013】
また、アクシスの環状スリット先端部に突起部を形成した場合、該環状スリッ
トからのCWMが環状液膜状に一層有効に噴出されて、気体との衝突による燃料
の微粒化が一層促進される。
【0014】
更に、アクシスとスチ―ムキャップとタ―ゲットとをニュ―セラミックで成形
し、前記タ―ゲットを固定する止めボルトを前記アクシスを貫通させて該アクシ
スの後端に止めナットにより止着し、前記アトマイザ―本体を金属製キャップに
より前記供給導体に固着した場合、スラリ―状燃料による部品の摩耗が少なく、
タ―ゲットのボルトへの焼付きがなく、またニュ―セラミック部品は供給導体側
へ圧縮方向に取付けられる。
【0015】
本考案の実施例を図1ないし図4に基づいて説明する。
図1は本考案に係るCWMの噴霧装置に適用されるCWMの供給系統を示すも
のであり、CWMタンクAと、ポンプ等のCWM圧送装置Bと、ストレ―ナCと
、流量計Dと、CWMを噴霧するアトマイザ―E等からなるものである。
【0016】
図2は本考案の1実施例に係るアトマイザ―を示すものである。
このアトマイザ―本体Eは、タ―ゲット1、スチ―ムキャップ2、アクシス3
、固定リング4及びキャップ5とで構成されている。
【0017】
そして、少なくとも前記タ―ゲット1、スチ―ムキャップ2及びアクシス3は
ニュ―セラミック製とし、キャップ5は通常の金属製としている。
【0018】
前記アクシス3は、供給導体6の第1通路7に連通してCWMを環状液膜状に
噴出させる環状スリット8と、燃料噴出口9の内面を形成する前記タ―ゲット1
を止着する先端部10と、前記供給導体6の蒸気通路である第2通路11に固定
リング4を介して連通する複数の連通孔12(図3参照)とを具有しており、そ
の中心部には前記先端部10に前記タ―ゲット1を止着させるための止めボルト
13を貫通する貫通孔14が穿設されている。
【0019】
そして、環状スリット8の先端部には全円周にわたって突起した突起部15が
形成されており、また、該環状スリット8の後端部は複数の支柱壁16によって
分流室17となっている。
【0020】
前記タ―ゲット1は裁円錐状に形成され、前記アクシス3の先端部10に止着
され、前記止めボルト13によって固定されるようになっている。そして、該止
めボルト13は前記貫通孔14を貫通し、スプリングワッシャ18を介して止め
ナット19により前記アクシス3の後端に締め付けられる。この締め付けによっ
て前記タ―ゲット1はアクシス3と止めボルト13により確実に保持される。
【0021】
前記スチ―ムキャップ2は、前記アクシス3の連通孔12と連通し該連通孔1
2の出口との間に前記環状スリット8端側突起部15に向けられた環状の蒸気噴
出口20を形成し、該蒸気噴出口20と前記燃料噴出口9との間に混合室21を
形成し、先端部には前記タ―ゲット1と協働して前記燃料噴出口9の外面を形成
するラッパ状の開口面22が形成されている。
【0022】
前記キャップ5の開放口側内周にはねじ23が刻設され、該ねじ23に螺合す
る固定リング4が挿入されるようになっている。また、前記供給導体6の外周に
も前記ねじ23に螺合するねじ24が刻設されている。
【0023】
前記固定リング4は図4に示すように中心部にCWMの通路25とその外側に
複数の長孔26を備え、外周に前記ねじ23に螺合するねじ27が刻設されてい
る。従って、組立終了時には、1つの長孔26は前記アクシス3の複数の連通孔
12と連通するようになっている。これによって全連通孔12に蒸気がほぼ均一
に供給されることになる。
【0024】
アトマイザ―本体Eを供給導体6に組み付けるには、まずキャップ5内にパッ
キン28,スチ―ムキャップ2,パッキン29,アクシス3,パッキン30の順
でこれらを挿入し、固定リング4をねじ込んでスチ―ムキャップ2とアクシス3
を仮り止めする。
【0025】
次いで、アクシス3の先端部10にタ―ゲット1を配備し、止めボルト13の
頭で該タ―ゲット1を押さえるように止めボルト13をアクシス3の貫通孔14
に挿入し、該止めボルト13の端部をアクシス3の後端にスプリングワッシャ1
8を介して止めナット19により締め付ける。
【0026】
このようにして、キャップ5にタ―ゲット1,スチ―ムキャップ2,アクシス
3及び固定リング4が保持された状態で、該キャップ5を供給導体6にねじ込み
締め付けることによりアトマイザ―本体の組み付けが終了する。
【0027】
この組み付け状態では、ニュ―セラミック製のタ―ゲット1,スチ―ムキャッ
プ2,アクシス3のいずれもが、圧縮方向に固着されることになる。
【0028】
なお、前記環状の蒸気噴出口20の傾斜角度は30゜〜60゜の範囲が適当で
あり、燃料噴出口9を形成するスチ―ムキャップ2のラッパ状開口面22とタ―
ゲット1とのクリアランスは、石炭微粒子による閉塞を防止し適正な微粒化を行
わせるため1.0〜3.0mmの範囲が適当である。
【0029】
以上のような構成からなる装置において、CWMタンクA内のCWMはポンプ
等のCWM圧送装置Bによってストレ―ナC、流量計Dを経てCWMを噴霧する
アトマイザ―Eに送られ、微粒化されて火炉Fに噴霧されて燃焼に供される。
【0030】
前記流量計Dを経たCWMは、供給導体6内の第1通路7を経て環状スリット
8から環状の液膜となつて噴出される。この際,環状スリット8の先端部には突
起部15が形成されているため、中心部を流れるCWMは外周にガイドされて環
状の液膜が確実に形成されることになる。ー方霧化用蒸気は、第2通路11,長
孔26,連通孔11を経て環状の蒸気噴出口20から環状気流となって前記CW
Mの液膜に衝突し、CWMは液膜表面からの剥離分裂により微粒化され、その後
、混合室21において両者を混合することにより一層の燃料の微粒化が行われ、
さらにテ―パのついたタ―ゲット1に沿って拡がり霧化用蒸気との接触面積を大
きくしてさらに微粒化が促進され、環状スリットの燃料噴出口9からー層微粒化
が促進されながら火炉Fへ噴霧される。
【0031】
なお、上記実施例においては、霧化用気体として蒸気を用いたものについて説
明したが、気体としては空気等を用いてもよい。
【0032】
本考案は、上述のような構成から成るので、CWMを燃料導通路から環状スリ
ットに導き環状液膜として噴出させ、この環状液膜に霧化用気体を環状気流とし
て衝突させて液膜からの剥離分裂により前記燃料の微粒化を行い、更に混合室に
おいて両者を混合することにより一層の燃料の微粒化を行い、その後テ―パのつ
いたタ―ゲットに沿って液膜を拡がらせることにより霧化用気体との接触面積を
大きくしてさらに微粒化を促進させ、環状スリットの燃料噴出口からー層微粒化
を促進させながら噴霧させるようになることから、燃料の霧化は完全に行われこ
れを燃焼用霧化装置に適用すると着火も安定し、燃焼効率も高く、燃料コストの
低減につながるものとなる。
【0033】
そして、アクシスにスラリ―状燃料通路と気体通路とを一体に形成してあるの
で、アトマイザ―本体の供給導体への取付けがきわめて容易にできることから、
アトマイザ―本体の保守,点検,取り替え等が簡単にできる。
【0034】
また、環状スリットの先端部に突起部が形成されている場合、中心部を流れる
CWMが外周にガイドされて環状の液膜が確実に形成されるので、霧化用気体と
の衝突によって一層燃料の微粒化が促進され、結果的に前記燃焼用霧化装置に適
用すると一層着火も安定し、燃焼効率も高く、さらに燃料コストの低減につなが
る。
【0035】
更に、アクシスとスチ―ムキャップとタ―ゲットとをニュ―セラミックで成形
し、タ―ゲットを固定する止めボルトをアクシスを貫通させて該アクシスの後端
に止めナットにより止着し、アトマイザ―本体を金属製キャップにより供給導体
に固着した場合、スラリ―状燃料による部品の摩耗が少なく、高温に晒されるタ
―ゲットが直接ねじによって固着せれていないので該タ―ゲットのボルトへの焼
付きがなく、またニュ―セラミック部品は供給導体へ圧縮方向に取付けられるこ
とから強度的に信頼性のある取付けとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る噴霧装置を用いたCWMの供給系
統図である。
統図である。
【図2】本考案に係るアトマイザ―の断面図である。
【図3】本考案に係るアクシスの背面図である。
【図4】本考案に係る固定リングの背面図である。
E アトマイザ―本体
1 タ―ゲット
2 スチ―ムキャップ
3 アクシス
4 固定リング
5 キャップ
6 供給導体
7 第1通路
8 環状スリット
9 燃料噴出口
10 アクシスの先端部
11 第2通路
12 連通孔
13 止めボルト
14 貫通孔
15 突起部
19 止めナット
20 気体噴出口
21 混合室
22 開口面
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)考案者 井川 清光
大阪市北区堂島浜1丁目3番23号株式会社
タクマ内
(72)考案者 清水 保雄
大阪市北区堂島浜1丁目3番23号株式会社
タクマ内
Claims (3)
- 【請求項1】 スラリ―状燃料の導通路である第1通路
とその外側に霧化用気体の導通路である第2通路とを備
えた供給導体の先端に、アトマイザ―本体を着脱自在に
連結したスラリ―状燃料の噴霧装置において、アトマイ
ザ―本体を、前記第1通路に連通しスラリ―状燃料を環
状液膜状に噴出させる環状スリットと燃料噴出口の内面
を形成するタ―ゲットを止着する先端部と前記第2通路
に連通する連通孔とを具有するアクシスと、前記連通孔
の出口と協働して前記環状スリット端側に向けられた気
体噴出口と前記タ―ゲットと協働して前記燃料噴出口の
外面を形成する開口面と前記気体噴出口と燃料噴出口間
に形成せれる混合室とを具有するスチ―ムキャップと、
前記アクシスの後端に配置される固定リングと、前記タ
―ゲットとによって構成したことを特徴とするスラリ―
状燃料の噴霧装置。 - 【請求項2】 前記アクシスの環状スリット先端部に突
起部を形成したことを特徴とする請求項1記載のスラリ
―状燃料の噴霧装置。 - 【請求項3】 少なくとも前記アクシスとスチ―ムキャ
ップとタ―ゲットとをニュ―セラミックで成形し、前記
タ―ゲットを固定する止めボルトを前記アクシスを貫通
させて該アクシスの後端に止めナットにより止着し、前
記アトマイザ―本体を金属製キャップにより前記供給導
体に固着したことを特徴とする請求項1又は2記載のス
ラリ―状燃料の噴霧装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4868991U JP2559333Y2 (ja) | 1991-06-01 | 1991-06-01 | スラリ―状燃料の噴霧装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4868991U JP2559333Y2 (ja) | 1991-06-01 | 1991-06-01 | スラリ―状燃料の噴霧装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04138523U true JPH04138523U (ja) | 1992-12-25 |
JP2559333Y2 JP2559333Y2 (ja) | 1998-01-14 |
Family
ID=31926993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4868991U Expired - Lifetime JP2559333Y2 (ja) | 1991-06-01 | 1991-06-01 | スラリ―状燃料の噴霧装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2559333Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-01 JP JP4868991U patent/JP2559333Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2559333Y2 (ja) | 1998-01-14 |
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