JPH04136205U - 心電図測定用電極装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートに心電位検査用の電極を適数個配設し
た心電図測定用電極装置において、患者コードの他端に
配設されたコネクタを心電記録装置に接続するだけで、
心電波形の測定をすることができる。 【構成】 人体の左右肩峰部近傍より左右側腹部までを
覆う可撓性の薄膜状シートと、このシートの所定計測位
置に配設した適数個の電極と、これらの電極と心電位記
録装置とを接続するコードの端子部とを備える心電図測
定用電極装置を技術的前提とし、前記接続コードをシー
トに配線するとともに、該配線の端末を、患者コードの
一端と一体的に導電接続し、かつ、該患者コードの他端
に心電記録装置に接続されるコネクタを導電接続した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、心電位記録装置に用いられる電極を人体皮膚面に接触させるため の心電図測定用電極装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

心電位検査用の電極を人体の皮膚面に直接取り付ける煩わしさを解消する心電 図測定用電極装置としては、図３に示すものが既に提案されている。

【０００３】 即ち、図３に示す従来の電極ホルダー１は、薄膜状シート２と円盤状電極３と から構成されている。薄膜状シート２は、横臥した人体の上半身を覆うように左 右両肩の肩峰部近傍２ａから左右側腹部２ｂの長さに形成されており、その幅は 人体の前面に合せてある。また、咽喉部を避けるための切込部２ｃ、胃部を避け るための切込部２ｄを備える。この薄膜状シート２は電気絶縁性および耐侯性に 優れたもので、人体の上半身の皮膚上に直接装着させても違和感が少ないもので ある。

【０００４】 一方、円盤状電極３は、図５に示すように、一方に僅かな球面上を呈した円形 状の鏑地金にクローム加工を施しこのクローム下地上に銀鍍金を施してなる。こ の円盤状電極３の周囲は電極カバー４に嵌合され、前記球面状の凸部を薄膜状シ ート２に密接させて取り付けてある。電極カバー４は合成樹脂の成型品で、断面 は紡錘形状の本体部４ａと開口部４ｂには円盤状電極３を嵌合させる溝部を有し 、上部には円筒部４ｃを形成して、この円筒部４ｃ内には心電位記録装置からの コードを接続する端子部５を設ける。この端子部５は略中心に接点６を有してお り、接点６と円盤状電極３とは患者コード７によって接続されていて、患者コー ド７に設けたソケットを圧入するだけで取り付けられる。この電極カバー４は円 盤状電極３とともに薄膜状シート２の所定位置に固定される。従って、かかる電 極ホルダー１を図４に示すように人体に装着することにより、心電位を容易迅速 に計測することが可能となる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の心電図測定用電極装置１にあっては、センサである 円盤状電極３と、この電極３に導電接続される端子８とが着脱自在に構成され、 しかも、電極３の数だけ端子８を用意しなければならないため、かかる着脱作業 が非常に煩雑であり、さらに、これら各端子８の患者コードが絡まり易いため、 その取り扱いも非常に煩雑である他、上記各端子８は、一本一本が絶縁被覆され て構成されているので、コストが嵩むと共に短絡し易い、という問題を有してい た。

【０００６】 この考案は、かかる現状に鑑み創案されたものであって、その目的とするとこ ろは、電極に導電接続される配線をシートに予め配線し、かつ、この配線の端末 を、心電記録装置に導電接続されるコネクタを備えた患者コードの一端と一体的 に導電接続することで、使い勝手を大幅に向上し、しかも、コストを大幅に低減 させることができる耐久性に優れた心電図測定用電極装置を提供しようとするも のである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、この考案に係る心電図測定用電極装置は、人体の左 右肩峰部近傍より左右側腹部までを覆う可撓性の薄膜状シートと、このシートの 所定計測位置に配設した適数個の電極と、これらの電極と心電位記録装置とを接 続するコードの端子部とを備える心電図測定用電極装置を技術的前提とし、前記 接続コードをシートに配線するとともに、該配線の端末は、患者コードの一端と 一体的に導電接続され、かつ、該患者コードの他端には、心電記録装置に接続さ れるコネクタが導電接続されていることを特徴とするものである。

【０００８】

【実施例】

以下、添付図面に示す一実施例に基き、この考案を詳細に説明する。

【０００９】 図１に示すように、この実施例に係る心電図測定用電極装置２０は、シート２ １と複数の電極２２および電極移動用のスリット２５を備える一方、各電極２２ から電圧波形を取り出すためのプリント配線２８を備える。シート２１の形状は 前記平面形状が縦長の略長方形に成形してある。また、電極２２の構造は従来の ものと同様の構成として構わない。

【００１０】 スリット２５は各電極２２を上下方向および左右方向へ移動させるため、例え ば、十字形状に形成しておく。同図においては説明の都合上、各電極２２をスリ ットの中心点に位置させて示した。縦横のスリットの長さは同一であってもいず れか一方を長くしても構わない。また、各電極２２ごとにスリットの長さを適宜 異ならしめてもよい。

【００１１】 このようなスリット２５上で電極２２を移動調節可能とするため、電極２２は 、例えば、図２に示すように、心電位を検出するセンサ部２６と、このセンサ部 ２６から延びる断面Ｔ字状のセンサホルダ２７と、を備え、これらのセンサ部２ ６とセンサホルダ２７との間には、シート２１を挟んでシートの２１弾性により 保持状態を密に維持せしめる。勿論、このセンサホルダ２７にネジまたはスプリ ング等を用いて位置固定をより確実にならしめてもよい。

【００１２】 一方、各電極２２と導電接続される各配線２８の端末は、シート２１のコード 引出部２９に集合させ、該コード引出部２９には、帯状或はケーブル状の患者コ ード３９の一端を一体的に導電接続する。また、この患者コード３９の他端には コネクタ（図示せず）が導電接続され、該コネクタは心電記録装置に接続される 。尚、この患者コード３９およびコネクタは、公知のものと同様に構成されてい るため、その詳細な説明をここでは省略する。

【００１３】 それ故、この実施例に係る心電図測定用電極装置２０にあっては、従来のよう な電極の１個１個から引き出されていた接続コード（患者コード）が不要となり 、各電極ごとに患者コードを連結する作業の煩雑性が解消される。また、患者コ ードを１個１個の電極に連結する時間も不要となるので迅速容易に検査を開始す ることができる。また、患者コード３９は一体成型することもできるのでコスト を大幅に低減でき、また、患者コードが相互に絡むこともないので、短絡する虞 れも少なく、耐久性が向上する。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案に係る心電図測定用電極装置は、電極に導電接 続される配線をシートに予め配線し、かつ、この配線の端末を、心電記録装置に 導電接続されるコネクタを備えた患者コードの一端と一体的に導電接続したので 、端子の電極への脱着が不要となり使い勝手が大幅に向上すると共に、耐久性も 向上させることができる等、幾多の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例に係る心電図測定用電極装
置の概略的な構成を示す正面図である。

【図２】同心電図測定用電極装置の電極保持状態を示す
部分断面図である。

【図３】従来の心電図測定用電極装置を示す正面図であ
る。

【図４】同従来の心電図測定用電極装置の使用例を示す
斜視図である。

【図５】同従来の心電位検査用の電極を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

２０ 電極ホルダー ２１ シート ２２ 電極 ２８ プリント配線 ３９ 患者コード

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 人体の左右肩峰部近傍より左右側腹部ま
   でを覆う可撓性の薄膜状シートと、このシートの所定計
   測位置に配設した適数個の電極と、これらの電極と心電
   位記録装置とを接続するコードの端子部とを備える心電
   図測定用電極装置において、前記接続コードをシートに
   配線するとともに、該配線の端末は、患者コードの一端
   と一体的に導電接続され、かつ、該患者コードの他端に
   は、心電記録装置に接続されるコネクタが導電接続され
   ていることを特徴とする心電図測定用電極装置。