JPH04131243U - 医療用排液バツグ - Google Patents
医療用排液バツグInfo
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】体内不要液を排出する際に、取扱操作が簡便で
あり、また滅菌状態で保全しやすい医療用排液バッグを
提供する。 【構成】弾性を有するバッグに、先端部がカテーテルを
接続できるコネクター3になっているバルブを取り付け
てなる医療用排液バッグにより簡便にかつ確実に排液で
きる。
あり、また滅菌状態で保全しやすい医療用排液バッグを
提供する。 【構成】弾性を有するバッグに、先端部がカテーテルを
接続できるコネクター3になっているバルブを取り付け
てなる医療用排液バッグにより簡便にかつ確実に排液で
きる。
Description
【0001】
本考案は、内出血や腫瘍などのように本来体内に溜まってはならない部分に溜
まった血液や腫瘍液などの不要体液を排出する際に用いる医療用排液バッグに関
するものである。
【0002】
一般に医療において体内の不要体液を体外に排出することがある。
例えば交通事故などによって頭を強く打った場合、脳内出血を起こし、頭蓋内
に内出血した血液や浸出液が溜まる。これにより頭蓋内圧が上昇し、その結果と
して頭蓋内に血流がいきにくくなり、この状態を改善しようとする生体調節機構
が働き、血圧が高くなる。この症状がさらに進むと呼吸困難になり死に至ること
になる。
したがって、このような内出血液や浸出液はできるだけ早く頭蓋内から出さな
ければならない。
従来、内出血した血液や腫瘍液を体内、例えば頭蓋内から排出させるためには
脳室ドレナージという装置を使用していた。
このドレナージは頭蓋内に差し込まれたカテーテルに接続している排液チェン
バーと排液チェンバーから排液を送り込む排液バックからなっている。このドレ
ナージを取り付けるには、排液チェンバーを脳室内圧よりも高いヘッド圧にする
ために高い位置に取り付けなければならず、このため頭蓋内圧を正確に測定する
必要があった。さらに体位が変わり頭の高さが変われば計測基準の高さを再設定
したり、逆流のないよう気をつける必要があった。
このようにドレナージの取り付け操作は繁雑であり、特に交通事故患者などの
緊急患者に対しては、極めて操作性が悪いという欠点があった。
また、排液が逆流する場合もあるので、ドレナージは、滅菌処理をしておかね
ばならず、さらに比較的大きい装置を保全するには、保全設備も大きくしなけれ
ばならず保全管理上問題点があった。
【0003】
従って、本考案は、体内不要液を排出する際に取り扱い操作が簡便であり、ま
た滅菌状態で保全しやすいという優れた特徴を有する医療用排液バッグを提供す
ることを目的としてなされたものである。このような医療用排液バッグは、長い
間、医師、看護婦から要望されていたものである。
【0004】
本考案者は、上記した従来技術の欠点に鑑み、鋭意検討した結果、弾性を有す
るバッグにバルブを設け、そのバルブと体内に差し込まれるカテーテルを接続さ
せることにより上記欠点を解消できることを見い出し、この知見に基づいて本考
案を完成させるに至った。
【0005】
すなわち、本考案は、弾性を有するバッグと、バッグを密封することができる
ようにバッグの口部に取り付けられているバルブと、バルブの先端部にカテーテ
ルを接続することができるように取り付けられているコネクターとから成ること
を特徴とする医療用排液バッグを提供するものである。
【0006】
以下、本考案を詳細に説明する。
【0007】
本考案は、弾性を有するバッグを用いることが必要である。
【0008】
弾性を有するバッグは、天然ゴム、合成ゴム、及び可撓性の高い熱可塑性樹脂
など種々の材質で構成することができる。これらの材質のうち、好ましいものは
天然ゴム、合成ゴムであり、特に好ましいものは天然ゴムである。これらの材質
の具体例としては、天然ゴムラテックス、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブタ
ジエンゴム、ブタジエンスチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンアクリロニ
トリルゴム、イソプレンイソブチレンゴム、フッ素ゴム、軟質塩化ビニル樹脂な
どが挙げられ、特に天然ゴムラテックスが好ましい。またこれらの材質を二層以
上積層してもよい。
【0009】
本考案のバッグは通常厚みが5μm〜500μmであり、好ましくは10μm
〜200μmであり、特に好ましくは20μm〜100μmである。
【0010】
さらに、本考案のバッグは、排液の色や状態を観察しやすいように透明である
ことが好ましい。
【0011】
本考案の弾性を有するバッグの容量は、排出する体液の量に応じて適宜選択す
ればよいが、通常100ml〜5000mlであり、300ml〜3000mlが好まし
い。
【0012】
本考案は、弾性を有するバッグの口部にバッグを密封することができるように
バルブを取り付けることが必要である。
【0013】
バルブは、種々のバルブを用いることができるが、通常二方コック、三方コッ
クが用いられる。三方コックの場合三方をカテーテル、弾性を有するバッグ及び
圧力計に接続させてもよい。この態様の場合、バッグと圧力計を三方コックで適
宜切り替え、頭蓋内圧を常時把握することができる。また三方コックの場合、三
方をカテーテル及び2つの弾性を有するバッグと接続させ、排液が1つのバッグ
に収容できなくなったとき、他のバッグに切り替えて排液を収容させることがで
きる。
【0014】
バルブの先端部には、カテーテルと接続することができるコネクターを取り付
けることが必要である。
【0015】
コネクターとしては種々のコネクターを用いることができるが、特にルアーコ
ネクターが好ましい。
【0016】
なお、バルブには、逆止弁を取り付けることが好ましい。この逆止弁により、
体内から排出され排液バッグ内に溜められた排液が体内の圧力低下が起きても体
内に逆流することをなくすことができる。
【0017】
また、弾性を有するバッグには、さらに別のバルブを取り付けてもよい。この
別のバルブにより、バッグに溜まった排液を取り出すことができる。なお、この
バルブは、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
【0018】
本考案のバルブ、コネクター及び逆止弁は種々の材質で作ることができるが、
軽量にするためにプラスチックが好ましく、また内部の排液を観察できる程度の
透明性を有することが好ましい。
【0019】
本考案の医療用排液バッグは、滅菌バッグの内に入れて販売、保管することが
好ましい。この様にすることにより、使用直前まで完全に滅菌状態で保管するこ
とができ、保全管理が極めて容易にできる。
【0020】
なお、滅菌バッグ内には、医療用排液バッグのコネクター部を覆うことができ
るキャップを入れておくことが好ましい。
【0021】
本考案の医療用排液バッグは、患者の体内に差し込まれたカテーテルに医療用
排液バッグに取り付けてあるコネクターを接続させ、そしてバルブを開くことに
よりカテーテルとバッグの通路を開通させることにより取り付けることができる
。この取り付けにより、患者の体内に溜まった不要体液を排液バッグに排出する
ことができる。この排出バッグは弾性を有するので、患者の体内圧が高くなって
も破壊されることがなく、安全確実に排液を溜めることができる。
【0022】
なお、本考案の医療用バッグは、体内のあらゆる不要体液の排出に適用でき、
例えば、頭蓋内の他、腎臓、胆肝、肝臓などの中に溜まった不要体液の排出にも
適用できる。
【0023】
次に、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの例は
本考案を何ら限定するものではない。
【0024】
図1は本考案の医療用排出バッグの断面図である。図1において、天然ゴムラ
テックス製で厚さが20μmの弾性を有するバッグ1は、二方コック2と接続さ
れている。この接続部では、二方コック2の周縁にある膨出部4の上をバッグ1
が覆っているため、バッグ1と二方コック2が強く固定されている。なお、バッ
グ1と二方コック2の固定は接着剤または熱接着により行われてもよく、また一
体成形によって、行われてもよい。
【0025】
二方コック2の先端部には、カテーテルに接続することができるルアーコネク
ター3が設けられている。図2は、本発明の医療用排出バッグの二方コック2の
他の実施例を示す断面図である。二方コック2の先端部にはルアーコネクター3
が設けられており、その手前には逆止弁5が取り付けられている。
【0026】
図3は、本考案の医療用排出バッグの他の実施例を示す断面図である。図3に
おいて、ウレタンゴム製で厚さが30μmの弾性を有するバッグ1は、バッグ1
の口部で二方コック2と接着剤により接続されており、その二方コックの先端部
にはルアーコネクター3が設けられている。一方バッグ1の他の口部には二方コ
ック6が取り付けられており、バッグ1内に溜まった排液を排出できるようにな
っている。
【0027】
図4は、本考案の医療用排液バッグが滅菌バッグに収納されている状態を示す
平面図である。図4において、医療用排液バッグ7は、ポリプロピレン製の滅菌
バッグ11の中に収納されている。またルアーコネクター3を覆うことができる
キャップ8も滅菌バッグ11の中に収納されている。キャップ8は、医療用排液
バッグ7を滅菌バッグ11から取り出した後も医療用排液バッグ7の内部を滅菌
状態に保つために用いることができる。滅菌バッグ11の周縁は熱シール部9で
接着されている。また滅菌バッグ11の一辺の内側には、開閉自在のプラスチッ
ク製チャックが設けられている。
【0028】
本考案の医療用排液バッグは、簡単な操作で取り付けることができ、極めて操
作性が優れている。従って、緊急患者に対しても素早く取り付けることができる
。また形状が比較的小さく滅菌状態に保つことが容易にできるので保全管理上極
めて優れている。このため、本考案は実用上極めて優れた医療用排液バッグであ
る。
【0029】
【図1】図1は、本考案の医療用排液バッグの一実施例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【0030】
【図2】図2は、本考案の医療用排液バッグに設けられ
ているバルブの他の一実施例を示す断面図である。
ているバルブの他の一実施例を示す断面図である。
【0031】
【図3】図3は、本考案の医療用排液バッグの他の一実
施例を示す断面図である。
施例を示す断面図である。
【0032】
【図4】図4は、本考案の医療用排液バッグを滅菌バッ
グに収納した状態を示す平面図である。
グに収納した状態を示す平面図である。
【0033】
1 弾性を有するバッグ
2 二方コック
3 ルアーコネクター
4 膨出部
5 逆止弁
6 二方コック
7 医療用排液バッグ
8 キャップ
9 熱シール部
10 プラスチック製チャック
11 滅菌バッグ
Claims (4)
- 【請求項1】弾性を有するバッグと、バッグを密封する
ことができるようにバッグの口部に取り付けられている
バルブと、バルブの先端部にカテーテルを接続すること
ができるように取り付けられているコネクターとから成
ることを特徴とする医療用排液バッグ。 - 【請求項2】医療用が頭蓋内体液排出用である請求項1
記載の排液バッグ。 - 【請求項3】バルブに逆止弁が取り付けられている請求
項1又は2記載の排液バッグ。 - 【請求項4】バッグに、バッグ内に貯った排液を排出す
ることができるバルブが取り付けられている請求項1又
は2記載の排液バッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991011528U JP2557626Y2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 医療用排液バッグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991011528U JP2557626Y2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 医療用排液バッグ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04131243U true JPH04131243U (ja) | 1992-12-02 |
JP2557626Y2 JP2557626Y2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=31900810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991011528U Expired - Lifetime JP2557626Y2 (ja) | 1991-02-08 | 1991-02-08 | 医療用排液バッグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557626Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020527418A (ja) * | 2017-07-18 | 2020-09-10 | フレセニウス・メディカル・ケア・ドイチュラント・ゲーエムベーハー | 血液処理後に排液バッグを空にするための方法およびデバイス |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5577544A (en) * | 1978-12-08 | 1980-06-11 | Hitachi Ltd | Injection molding machine |
JPS55501107A (ja) * | 1979-01-22 | 1980-12-11 | ||
JPS55163053A (en) * | 1979-06-04 | 1980-12-18 | Uresil Co | Device and method for introducing fluid into living body and extracting fluid from living body |
-
1991
- 1991-02-08 JP JP1991011528U patent/JP2557626Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5577544A (en) * | 1978-12-08 | 1980-06-11 | Hitachi Ltd | Injection molding machine |
JPS55501107A (ja) * | 1979-01-22 | 1980-12-11 | ||
JPS55163053A (en) * | 1979-06-04 | 1980-12-18 | Uresil Co | Device and method for introducing fluid into living body and extracting fluid from living body |
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---|---|---|---|---|
JP2020527418A (ja) * | 2017-07-18 | 2020-09-10 | フレセニウス・メディカル・ケア・ドイチュラント・ゲーエムベーハー | 血液処理後に排液バッグを空にするための方法およびデバイス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2557626Y2 (ja) | 1997-12-10 |
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