JPH0413027B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転する外箱を有する噴水装置に関す
る。

従来、上端より噴水する内筒を包囲し、かつ一
方向に回転する外箱を設けた噴水装置があるが、
このような噴水装置は、電動機などの駆動源を用
いて外箱を回転させているので、回転機構が複雑
である。つまり、電動機や、この電動機の駆動力
を外箱の回転に変換させる伝達機構、電動機への
電源供給などが必要であるとともに、これらのも
のを水に対してシールさせなければならないとい
うように、外箱を回転させる装置がどうしても複
雑化する欠点がある。また、この欠点があるた
め、保守や点検に手間がかかる問題がある。さら
にこのような噴水装置を多数立設させた噴水を作
ろうとしても、装置が大型化してしまい実現化さ
れないのが現状である。

本発明は上記の事情に着目してなされたもので
あり、その目的とするところは、電動機などを用
いずして、外箱を簡単な構造で回転させ、見る者
に美麗な印象を与えることができる回転する外箱
を有する噴水装置を提供するものである。

本発明は上記目的を達成するために、次の如く
構成したことを特徴としている。すなわち、本発
明の噴水装置は、ポンプと連通された内筒と、こ
の内筒の上端に設けられた噴射口と、この内筒の
周壁に設けられていて内筒内の圧送水を内筒外に
吹き出させる噴射ノズルと、前記内筒を包囲して
周方向に回動自在に支持されかつ前記噴射ノズル
と対向する位置に受水羽根が設けられていて噴射
ノズルより吹き出した圧送水により回動する外箱
とを具備したもので、従来のように電動機やその
電動機の駆動力を伝達する伝達機構などを設けな
くてもよく、しかも構成が簡単で、噴水に利用し
ている水を有効に利用できるものである。

以下本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。

図中１は、内筒である。この内筒１は、水槽底
に立設されており、内部をポンプ（図示せず）と
連通して水が圧送される。また、この内筒１の上
端には、噴射口２が設けられ、内筒１内部の圧送
水を上方向に噴出させるようになつている。この
噴射口２上には、碗の半球面を下に向けた傘状の
ガイド３が内筒１の先端に固設されている。この
ガイド３を設けることにより、噴射口２から噴出
した圧送水を第１図の矢印で示す経路を経て内筒
１の外周囲に飛散するようになつている。

また、内筒１の周壁１ａには、周方向に沿つて
適宜数（本実施例では４本）設けられ、内筒１内
の圧送水を水平に噴出させる噴射ノズル４……
が、所定層（本実施例では２層）に分割して設け
られている。この各層の噴射ノズル４……に対応
する外箱５内面には、板状の受水羽根６……が固
設されて、噴射ノズル４……の噴射水が吹付けら
れるようになつている。

さらに、前記内筒１の噴射ノズル４……を設け
ない層には、環状の環体７……が固設され、この
層に対応する外箱５には、内側から環状のブツシ
ユ８……、外箱取付体９……が固設され、内筒１
に対して外箱５を回動自在にしている。前記外箱
５は、ステンレス板など光沢を有する板を、外箱
取付体９に取付けてなり、この実施例では横断面
形状が正方形に取付けてある。また、最下層のブ
ツシユ８下端には、内筒１の支持部材１０に摺接
されるつば部８ａが設けられ、最上層のブツシユ
８上端には、内筒１にボルト１１を介して設けら
れた蓋体１２に摺接されるつば部８ｂが設けら
れ、内筒１に対し外箱５を回動自在に保持されて
いる。なお、前記ガイド３は、前記蓋体１２に固
設されている。また図中１３……は、受水羽根６
……に吹付けられた噴射ノズル４……からの水を
水槽へ落水させる逃水通路である。

このような構成にすることにより、内筒１内の
圧送水は、噴射口２および各噴射ノズル４……か
ら噴出することになり、噴射口２から噴出された
水は、ガイド３にて外箱５の外周囲に飛散する噴
水となり、各噴射ノズル４……から噴射された水
は、外箱５の受水羽根６……にあたり、外箱５を
回転させることになる。

この際、受水羽根６……にあたつた水は、逃水
通路１３を通つて水槽に流れ込む。

このように、簡単な構成で外箱５を回転させな
がら、噴水をも形成させることができ、しかも外
箱５がたえず回転変化して、見る者に美麗さを与
えることができる。また、内筒１内の圧送水を、
噴水および外箱５の回転源に利用しているので水
槽の水を有効に利用できる。さらに、このように
簡単な構成で外箱５を回転させることができるの
で、このような噴水装置を水槽に多数立設させる
噴水設備も経済的に製作できる。

なお、上記実施例において、外箱５の横断面形
状が正方形のものについて説明したが、本発明は
これに限るものでなく、五角形や六角形以上のも
のであつても橢円形状のものであつてもよく、ま
た外箱に溝を設けて見る者に変化を感じ取れる構
成のものであつてもよい。

また、外箱５をたとえばステンレスなどの光択
を有する部材で形成したものについて説明したが
本発明はこれに限らず、外箱５に鏡をはりつけた
ものであつてもよい。

以上説明してきたように本発明の回転する外箱
を有する噴水装置は、内筒内の圧送水を、内筒の
周壁に設けた噴射ノズルにより外箱の受水羽根に
吹付けて、外箱を回転させることができる。この
ことにより、本発明噴水装置は、電動機などを用
いない簡単な構造で外箱を回転させることがで
き、見る者に美麗な印象を与えることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は側断
面図、第２図は第１図−線に沿つて見た横断
面図、第３図は第１図−線に沿つて見た横断
面図である。 １……内筒、２……噴射口、３……ガイド、４
……噴射ノズル、５……外箱、６……受水羽根。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ポンプと連通された内筒と、この内筒の上端
   に設けられた噴射口と、この内筒の周壁に設けら
   れていて内筒内の圧送水を内筒外に吹き出させる
   噴射ノズルと、前記内筒を包囲して周方向に回動
   自在に支持されかつ前記噴射ノズルと対向する位
   置に受水羽根が設けられていて噴射ノズルより吹
   き出した圧送水により回動する外箱とを具備した
   回転する外箱を有する噴水装置。