JPH0412914B2 - - Google Patents

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JPH0412914B2
JPH0412914B2 JP62191282A JP19128287A JPH0412914B2 JP H0412914 B2 JPH0412914 B2 JP H0412914B2 JP 62191282 A JP62191282 A JP 62191282A JP 19128287 A JP19128287 A JP 19128287A JP H0412914 B2 JPH0412914 B2 JP H0412914B2
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JP
Japan
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group
monomer
coal
water
slurry
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JP62191282A
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Hayamizu Ito
Shuhei Tatsumi
Yoshitaka Kajihata
Shoichi Takao
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Nippon Shokubai Co Ltd
Kawasaki Motors Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Kawasaki Jukogyo KK
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Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd, Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP62191282A priority Critical patent/JPS6433193A/ja
Publication of JPS6433193A publication Critical patent/JPS6433193A/ja
Publication of JPH0412914B2 publication Critical patent/JPH0412914B2/ja
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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、流動性が良好で、安定性に優れ、直
接燃焼の可能な低コスト、高濃度の炭素質固体・
水スラリー組成物に関するものである。 〔従来の技術〕 近年、石油供給の不安定化のため、石炭、オイ
ルコークス、石油系ピツチなどの炭素質固体を有
効利用する技術開発が進められている。たとえ
ば、これらの炭素質固体の有効利用技術として
は、熱分解、ガス化、燃焼あるいは鉄鋼業におけ
る高炉吹込重油の代替燃料、セメントキルンの重
油の代替燃料など種々のものが考えられる。しか
しこのような各種利用技術において、炭素質固体
は常温で固体であるために、ハンドリングが困難
であるなどの短所があり、利用が困難になつてい
る。したがつてこうした炭素質固体の流体化を図
り、ハンドリングを容易にすることが望まれる。
一方、炭素質固体の輸送コストを下げるために
も、流体化して輸送するのが効果的である。 以上のような目的のために、炭素質固体を流体
化する方法として、スラリー化するのが効果的で
あるが、このスラリーを熱分解、ガス化、燃焼あ
るいは高炉への吹込、セメントキルンの燃料など
に利用するためには、スラリーを高濃度化すると
ともに、スラリー中に懸濁する固形物粒子が沈降
して固液分離が起こることを防止する必要があ
る。 従来、安定な石炭・水スラリー組成物として粒
径調整された石炭、増粘剤、界面活性剤および水
からなるスラリー組成物、石炭、特定の陰イオン
のアルカリ金属塩、界面活性剤および水からなる
スラリー組成物、特開昭59−100191号公報に示さ
れるように、固体燃料、リグニンスルホン酸のア
ルカリ金属塩、カルボキシメチルセルロースのア
ルカリ金属塩(CMC)および水からなるスラリ
ー組成物、特開昭59−4691号公報に示されるよう
に、炭素質物質、ナフタリンスルホン酸塩、カラ
ヤガムおよび水からなるスラリー組成物が知られ
ている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし上記の従来技術による石炭・水スラリー
は、実用面において満足な安定性が得られず、か
つ分散剤のコストが高く、かつ安定化剤の添加量
も多いので、コストが嵩むという不都合点を有し
ていた。 本発明者らは上記の諸点に鑑み、炭素質固体・
水スラリー組成物について鋭意研究を進めた結
果、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属
塩、ヒドロキシエチルセルロースからなる群から
選ばれる1種または2種以上の安定化剤と分散剤
との組合せが、安定化効果が顕著であり、しかも
安定化剤添加率が減少することを知見し、これに
基づいて特願昭60−183340号、特願昭60−183341
号、特願昭61−2660号として特許出願した。 しかしながら、その後の研究の結果、炭素質固
体の種類、特に、炭種によつては、スラリーの安
定性を高めるために用いたカルボキシメチルセル
ロースやカラヤガムによつてスラリーの粘度が増
加し、スラリー濃度を低める必要があり、全ての
炭種に適用できないことを知見した。そこで、こ
うした炭種に対しても有効な添加剤について研究
を進めた結果、分散剤と安定化剤とを組み合せる
ことによつてスラリーの固体表面におけるゼータ
ー電位や、分散剤と安定化剤の固体表面への吸着
率、さらに固体表面のぬれ性などを調整して、ス
ラリーの安定性を高めることを見い出した。すな
わち、添加剤が吸着することにより生じるゼータ
ー電位や、吸着率、ぬれ性の異なる分散剤および
安定化剤を用い、分散剤および安定化剤の配合比
を調整し、ゼーター電位、吸着率、ぬれ性の最適
化をはかることによつて、安定性を顕著に高める
ことができた。 安定化剤として、粘土鉱物、特にモンモリロナ
イト族のベントナイトあるいはパリゴルスカイト
など、または多糖類、特に微生物多糖のキサンタ
ンガムやカルボキシメチルセルロースもしくはそ
の塩、またはポリアクリル酸またはその塩からな
る物質を用い、上記の分散剤と安定化剤とを組み
合せると、安定化の効果が顕著であり、しかも炭
種の違いによる溶出無機塩の種類、濃度の差やPH
の差にあまり影響されることなく安定化効果が得
られることを知見した。 しかし粘土鉱物、すなわち含水アルミナ珪酸塩
として、モンモリロナイト族以外にカオリン族、
ムライト族などを用いることも可能であり、また
多糖類として、微生物多糖類以外にグリコサアミ
ノグリカン、マンナン類などを用いることも可能
である。 また安定化剤の添加割合は0.0001〜2重量%、
望ましくは0.0005〜1重量%が適正であることを
知見した。すなわち、ポリアルキレングリコール
モノアクリレート系単量体とスルホアルキルメタ
クリレート系単量体とを必須成分とした水溶性共
重合体からなる分散剤と、粘土鉱物、多糖類およ
びポリアクリル酸もしくはその塩からなる安定化
剤とを適正に組み合せると、安定化の効果が顕著
であり、しかも炭種の違いによる溶出無機塩の種
類、濃度の差やPHの差にあまり影響されることな
く安定化効果が得られることを本発明者らは知見
した。 本発明は上記の知見に基づいてなされたもの
で、安価で流動性および安定性の良好な炭素質固
体・水スラリー組成物の提供を目的とするもので
ある。 〔問題点を解決するための手段および作用〕 本発明の炭素質固体・水スラリー組成物は、つ
ぎの(a)〜(d)の4成分、すなわち、 (a) 石炭、オイルコークス、石油系ピツチなどの
炭素質固体粉末、 (b) 一般式 (ただし、式中Xは炭素数2〜4のアルキレン
基、nは平均で1〜100の数であり、Yは水素、
炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アリール基を置換基としてもつアルキル
基、環状アルキル基、環状アルケニル基、複素環
式化合物より誘導された1価の有機基を示す。) で表わされるポリアルキレングリコールモノアク
リレート系単量体()から選ばれる1種または
2種以上と、 一般式 CH2=C(CH3)COOZSO3M (ただし、式中Zは炭素数1〜4のアルキレン
基、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウム基またはアミン塩基を示す。) で表わされるスルホアルキルメタクリレート系単
量体()から選ばれる1種または2種以上とを
必須成分とし、該単量体()と該単量体()
とのモル比が1:5から1:500の範囲にあり、
かつ該単量体()と該単量体()の合計が全
単量体中50モル%以上である原料単量体より得ら
れる水溶性共重合体からなる石炭−水スラリー用
分散剤、 (c) 粘土鉱物、多糖類およびポリアクリル酸もし
くはその塩からなる群から選ばれる1種または
2種以上の安定化剤、 (d) 水、 を主成分とすることを特徴としている。 また本発明の炭素質固体・水スラリー組成物の
各組成の割合は、 (a) 石炭・オイルコークス、石油系ピツチなどの
炭素質固体粉末:40〜90重量%、望ましくは50
〜90重量% (b) 分散剤:0.01〜5重量%(対石炭)、望まし
くは0.05〜2重量%(対石炭) (c) 安定化剤:0.0001〜2重量%(対石炭)、望
ましくは0.0005〜1重量%(対石炭) (d) 水:10〜60重量%、望ましくは10〜50重量% である。 本発明における分散剤として有効な水溶性共重
合対は、単量体()および単量体()を必須
成分とし、単量体()と単量体()とのモル
比が1:5から1:500、より好ましくは1:20
〜1:200の範囲にあり、かつ単量体()と単
量体()の合計が全単量体中50モル%以上であ
る原料単量体より得られる。 単量体()は、前記一般式で表わされるもの
であり、公知の方法で得ることができる。単量体
()の例としては、ポリエチレングリコールモ
ノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
アクリレート、ポリブチレングリコールモノアク
リレート、メトキシポリエチレングリコールモノ
アクリレート、メトキシポリプロピレングリコー
ルモノアクリレート、メトキシポリブチレングリ
コールモノアクリレート、エトキシポリエチレン
グリコールモノアクリレート、エトキシポリプロ
ピレングリコールモノアクリレート、エトキシポ
リブチレングリコールモノアクリレート、メトキ
シポリエチレングリコール・ポリプロピレングリ
コールモノアクリレート等の他、炭素数30までの
アルキル基でアルコキシ化されたアルコキシポリ
エチレングリコールモノアクリレート類;炭素数
30までのアルケニル基でアルケノキシ化されたア
ルケノキシポリエチレングリコールモノアクリレ
ート類;フエノキシポリエチレングリコールモノ
アクリレート、ノニルフエノキシポリエチレング
リコールモノアクリレート、ナフトキシポリエチ
レングリコールモノアクリレート、フエノキシポ
リプロピレングリコールモノアクリレート、ナフ
トキシポリエチレングリコール・ポリプロピレン
グリコールモノアクリレート、p−メチルフエノ
キシポリエチレングリコールモノアクリレート等
のアリーロキシポリアルキレングリコールモノア
クリレート類;ベンジロキシポリエチレングリコ
ールモノアクリレート等のアルアルキロキシポリ
アルキレングリコールモノアクリレート類;シク
ロヘキソキシポリエチレングリコールモノアクリ
レート等の環状アルコキシポリアルキレングリコ
ールモノアクリレート類;シクロペンテノキシポ
リエチレングリコールモノアクリレート等の環状
アルケノキシポリアルキレングリコールモノアク
リレート類;ピリジロキシポリエチレングリコー
ルモノアクリレート、チエニロキシポリエチレン
グリコールモノアクリレート等のポリアルキレン
グリコールモノアクリレートの複素環式エーテル
類などを挙げることができ、これらの1種又は2
種以上を用いることができる。 また、単量体()は、同じく前記一般式で表
わされるものであり、これも公知の方法で得るこ
とができる。単量体()の例としては、2−ス
ルホエチルメタクリレート、3−スルホプロピル
メタクリレート、2−スルホプロピルメタクリレ
ート、1−スルホプロパン−2−イルメタクリレ
ート、4−スルホブチルメタクリレートやそれら
のナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、
マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金
属塩、アンモニウム塩または有機アミン塩を挙げ
ることができ、これらの1種または2種以上を用
いることができる。 単量体()と単量体()の使用割合は、モ
ノ比で1:5から1:500の範囲であり、この範
囲の比率をはずれた割合で使用すると、分散性能
に優れた共重合体が得られない。 なお、これら単量体()と単量体()以外
に、全単量体中50モル%未満の範囲で、これらの
単量体と共重合可能な単量体()を用いること
ができる。この例としてはアクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フ
マル酸並びにこれらの酸の一価金属塩、二価金属
塩、アンモニウム塩、有機アミン塩及びこれらの
酸とアルコールとから得られる例えば(メタ)ア
クリル酸メチルなどのエステル;ビニルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メ
タリルスルホン酸、2−アクリルアミド2−メチ
ルプロパンスルホン酸、2−スルホエチルアクリ
レートなどの単量体()以外の各種スルホン酸
並びにそれらの一価金属塩、二価金属塩、アンモ
ニウム塩及び有機アミン塩;(メタ)アクリルア
ミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミドな
どの各種(メタ)アクリルアミド;スチレン、p
−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;酢
酸ビニル、酢酸プロペニル、塩化ビニル等を挙げ
ることができ、これらの1種又は2種以上を用い
ることができる。 これら単量体()及び単量体()と共重合
可能な単量体()の使用量は全単量体中50モル
%未満の範囲であり、この範囲を超えて多量に使
用すると、得られる共重合体の分散性能が低下す
る。 本発明において、水溶性共重合体を製造するに
は、重合開始剤を用いて前記単量体成分を共重合
させればよい。共重合は溶媒中での重合や塊状重
合等の方法により行うことができる。 溶媒中での重合は回分式でも連続式でも行うこ
とができ、その際使用される溶媒としては、水;
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール等の低級アルコール;ベンゼン、
トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキ
サン等の芳香族あるいは脂肪族炭化水素;酢酸エ
チル;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
化合物等が挙げられる。原料単量体および得られ
る共重合体の溶解性並びに該共重合体の使用時の
便利さからは、水及び炭素数1〜4の低級アルコ
ールよりなる群から選ばれた少なくとも1種を用
いることが好ましい。炭素数1〜4の低級アルコ
ールの中でもメチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコールが特に有効である。 水媒体中で重合を行う時は、重合開始剤として
アンモニウムまたはアルカリ金属の過流酸塩ある
いは過酸化水素等の水溶性の重合開始剤が使用さ
れる。この際亜硫酸水素ナトリウム等の促進剤を
併用することもできる。また、低級アルコール、
芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、酢酸エチルあ
るいはケトン化合物を溶媒とする重合には、ベン
ゾイルパーオキシドやラウロイルパーオキシド等
のパーオキシド;クメンハイドロパーオキシド等
のハイドロパーオキシド;アゾビスイソブチロニ
トリル等の脂肪族アゾ化合物等が重合開始剤とし
て用いられる。この際アミン化合物等の促進剤を
併用することもできる。更に、水−低級アルコー
ル混合溶媒を用いる場合には、上記の種々の重合
開始剤あるいは重合開始剤と促進剤の組合せの中
から適宜選択して用いることができる。重合温度
は、用いられる溶媒や重合開始剤により適宜定め
られるが、通常0〜120℃の範囲内で行われる。 塊状重合は、重合開始剤としてベンゾイルパー
オキシドやラウロイルパーオキシド等のパーオキ
シド;クメンハイドロパーオキシド等のハイドロ
パーオキシド;アゾビスイソブチロニトリル等の
脂肪族アゾ化合物等を用い、50〜150℃の温度範
囲内で行われる。 また、共重合体の分子量は広い範囲のものが使
用できるが、石炭−水スラリー用分散剤としての
性能を考慮すれば、1000〜50万の範囲、特に5000
〜30万の範囲が好ましい。 また本発明における安定化剤としては、粘土鉱
物、多糖類およびポリアクリル酸もしくはその塩
からなる群から選ばれる1種または2種以上の物
質が用いられ、粘土鉱物としては、モンモリロナ
イト族のベントナイトもしくはパリゴルスカカイ
ト、カオリン族、イライト族など、多糖類として
は、微生物多糖のキサンタンガム、グリコサアミ
ノグリカン、マンナン類、カルボキシメチルセル
ロース(CMC)もしくはその塩、ヒドロキシエ
チルセルロース(HEC)などから選ばれる1種
または2種以上の物質が用いられる。このうち、
特にCMC、HECを用いるのが望ましい結果が得
られる。CMCは主原料がセルロース(パルプ)、
モノクロール酢酸および苛性ソーダ、セルロース
に親水性のソデイウムカルボキシメチル基(−
CH2COONa)を導入して、水に可溶な性質を与
えたものである。すなわち、まずセルロースに苛
性ソーダを作用させて、アルカリセルロースを作
り、これにモノクロール酢酸を反応させて、セル
ロースの水酸基をエーテル化し、カルボキシ・メ
チル基を導入する。この場合理論的には、セルロ
ース単位当りの持つ3個の水酸基全部をエーテル
化した、エーテル化度3のCMCを製造すること
も可能である。しかし、一般に市販されている
CMCのエーテル化度は、0.5〜1.5のものが普通で
ある。 またHEC(Hydroxyethylcellulose)は、主原
料がセルロース(パルプ)、エチレンオキサイド
および苛性ソーダで、セルロースに親水性のヒド
ロキシエチル基(−CH2CH2OH)を付加して、
水に可溶な性質を与えたものである。すなわち、
まずセルロースに苛性ソーダを反応させるとアル
カリセルロースが生成し、これにエチレンオキサ
イドを作用させると、セルロースの水酸基がエー
テル結合でヒドロキシエチル基に置換されて、水
溶性のヒドロキシエチルセルロースが生成する。 上記の分散剤と安定化剤とを適正に組み合せる
ことによつて、スラリーの固体表面を改質し、今
までより多種類の炭素質固体に同一種類の分散剤
で対応できるようになつた。 〔実施例〕 以下、実施例および比較例を挙げて説明する。 比較例 1 第1表に示す性状の石炭を予め2mm以下に粗粉
砕した後、第2表に示す各種分散剤を対石炭当り
0.6重量%となる量、水に添加し、その水溶液と
粗粉砕炭を湿式ミルに連続的に供給して粉砕混合
し、スラリーの粘度が10±1Poise(25℃)、粒度が
200mesh pass(74μm以下)85±3重量%のスラ
リーを製造した。このスラリーを第1図に示す静
置槽1に投入した後、上、中、下層のサンプリン
グ取出口2,3,4より定期的に少量のサンプル
を取り出し、濃度分析を行い、沈降分離の状況を
調べた。5は石炭・水スラリーである。なお数値
の単位はmmである。 試験結果を第4表の一部(安定化剤の添加率の
0の部分)に示す。なお静置槽試験の結果、上層
と下層から取り出したスラリーサンプルの濃度分
析値の差が3重量%以内である期間を安定期間と
した。
【表】
【表】
【表】 実施例 1 比較例1の方法と同様にして製造したスラリー
(同様に分散剤を添加したもの)を撹拌槽に入れ、
これに第3表に示す各種安定化剤を対石炭当り
0.0005重量%、0.001重量%、0.002重量%、0.005
重量%、0.01重量%、0.02重量%、0.05重量%、
0.1重量%、0.3重量%添加混合し、安定化処理し
たスラリーを第1図に示す静置槽1に投入し、沈
降分離の状況を調べた。試験結果を第4表に示
す。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例2および比較例2 第5表に示す性状の石炭を予め2mm以下に粗粉
砕した後、リグニンスルホン酸ナトリウムまたは
メタクリレート系アニオン性分散剤(第2表No.D
−3)を対石炭当り0.6重量%添加し、湿式ミル
で67.5重量%、68.3重量%の水スラリーを調整し
た。これらの水スラリーに第3表の安定化剤を対
石炭当り0.0005〜0.5重量%の範囲で種々添加し
て第1図に示す静置槽1によつて安定性の評価を
行つた。結果は第2図,第3図,第4図,第5
図,第6図,第7図に示す如くであつた。
【表】 実施例 3 第6表に示す性状の石炭を予め2mm以下に粗粉
砕した後、対石炭当り0.5重量%のメタクリレー
ト系アニオン性分散剤(第2表No.D−4)ととも
に湿式ミルに供給し、粉砕混合して68.5重量%ス
ラリーを製造した。さらにこのスラリーにカルボ
キシメチルセルロースを対石炭当り0.001重量%
添加混合した後、物性測定ならびに第1図に示す
静置槽1による安定性の評価を行つた。結果を第
7表に示す。
【表】 実施例 4 対石炭当り0.5重量%のメタクリレート系アニ
オン性分散剤(第2表No.D−2)を用いて、実施
例3と同様にして68.3重量%のスラリーを製造し
た。その結果を第7表に示す。 実施例 5 対石炭当り0.5重量%のメタクリレート系アニ
オン性分散剤(第2表No.D−3)を用いて、実施
例3と同様にして68.2重量%のスラリーを製造し
た。その結果を第7表に示す。 比較例 3 第6表に示す性状の石炭を予め2mm以下に粗粉
砕した後、対石炭当り0.6重量%のリグニンスル
ホン酸ナトリウム水溶液を用いて67.0重量%スラ
リーを製造し、さらにカルボキシメチルセルロー
スを対石炭当り0.002重量%添加混合した後、物
性測定ならびに第1図に示す静置槽1による安定
性の評価を行つた。結果を第7表に示す。
【表】 実施例 6 第8表に示す性状の石炭を予め2mm以下に粗粉
砕した後、スラリー濃度45重量%となるように水
とともに湿式ボールミルに供給し、粒度が
200mesh以下85%となるように粉砕し、さらに
200μm以上の粒子を振動ふるいで除去した。次に
このスラリーをベルトフイルターにより脱水し全
水分を25%とした後、これに対石炭当り0.5重量
%メタクリレート系アニオン性分散剤(第2表No.
D−1)と対石炭当り0.02重量%のキサンタンガ
ムならびにスラリー濃度が67.5重量%となる量の
水を添加しながら混練機で混合し、高濃度スラリ
ーを製造した。製品スラリーの物性測定結果なら
びに第1図に示す静置槽1により安定性の評価を
行つた結果を第9表に示す。
【表】 比較例 4 第8表に示す性状の石炭を予め2mm以下に粗粉
砕した後、スラリー濃度45重量%となるように水
とともに湿式ボールミルに供給し、粒度が
200mesh以下85%となるように粉砕し、さらに
200μm以下の粒子を振動ふるいで除去した。次に
このスラリーをベルトフイルターにより脱水し全
水分を25%とした後、これに対し石炭当り0.5重
量%のリグニンスルホン酸ナトリウム(第2表No.
D−5)と対石炭当り0.02重量のキサンタンガム
ならびにスラリー濃度が66.5重量%となる量の水
を添加しながら混練機で混合し高濃度スラリーを
製造した。製品スラリーの物性測定結果ならびに
第1図に示す静置槽1により安定性の評価を行つ
た結果を第9表に示す。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、メタクリレー
ト系アニオン性分散剤と、ベントナイト、パリゴ
ルスカイト、キサンタンガム、CMC、HEC、ポ
リアクリル酸ナトリウムなどからなる安定化剤と
を組み合せて製造した炭素質固体・水スラリー組
成物を特徴としており、従来のリグニンスルホン
酸ナトリウムなどの分散剤と、安定化剤との組合
せによるスラリー組成物よりも、安定化剤の添加
量をより少なくすることができ、しかもより長い
安定期間を得ることができるとともに、コストの
低減を図ることができるという効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例および比較例で用いた静置槽の
説明図、第2図〜第7図は実施例2および比較例
2における試験結果を示すグラフである。 1…静置槽、2,3,4…サンプリング取出
口、5…石炭・水スラリー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 つぎの(a)〜(d)の4成分、すなわち、 (a) 石炭、オイルコークス、石油系ピツチなどの
    炭素質固体粉末、 (b) 一般式 (ただし、式中Xは炭素数2〜4のアルキレン
    基、nは平均で1〜100の数であり、Yは水素、
    炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アリ
    ール基、アリール基を置換基としてもつアルキル
    基、環状アルキル基、環状アルケニル基、複素環
    式化合物より誘導された1価の有機基を示す。) で表わされるポリアルキレングリコールモノアク
    リレート系単量体()から選ばれる1種または
    2種以上と、 一般式 CH2=C(CH3)COOZSO3M (ただし、式中Zは炭素数1〜4のアルキレン
    基、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金
    属、アンモニウム基またはアミン塩基を示す。) で表わされるスルホアルキルメタクリレート系単
    量体()から選ばれる1種または2種以上とを
    必須成分とし、該単量体()と該単量体()
    とのモル比が1:5から1:500の範囲にあり、
    かつ該単量体()と該単量体()の合計が全
    単量体中50モル%以上である原料単量体より得ら
    れる水溶性共重合体からなる石炭−水スラリー用
    分散剤、 (c) 粘土鉱物、多糖類およびポリアクリル酸もし
    くはその塩からなる群から選ばれる1種または
    2種以上の安定化剤、 (d) 水、 を主成分とすることを特徴とする炭素質固体・水
    スラリー組成物。 2 多糖類がカルボキシメチルセルロースもしく
    はその塩、またはヒドロキシエチルセルロースか
    らなる群から選ばれる1種または2種以上の物質
    である特許請求の範囲第1項記載の炭素質固体・
    水スラリー組成物。
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