JPH0412586Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はマグネトロンに関し、特に陰極構体に
係る。

(ロ) 従来の技術 フイラメントを支持する複数のリードは、絶縁
ステムに貫通されて気密に固定されているが、更
にリードの耐衝撃性及び耐振動性を高めてフイラ
メントの断線を防止するために、実公昭57−
48046号公報に見られる如く、絶縁スペーサが、
リードを貫通せしめてリードに配設されている。

斯る絶縁スペーサは、リードの途中に配設され
たスリーブまたは形成された径大部によつて位置
決めされ、固定される。

(ハ) 考案が解決しようとする課題 上述のようにスリーブの配設または径大部の形
成は、生産性の低下及びコストの増加を招く。

そこで、本考案の目的は、上記スリーブ等の特
別な位置決め部材を設けることなく、簡単に絶縁
スリーブを配置固定し、リードの耐衝撃性及び耐
振動性を高めてフイラメントの断線を確実に防止
することにある。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案のマグネトロンの陰極構体は、フイラメ
ントを支持する複数のリードと、該リードの少な
くとも１つに形成された屈曲部と、上記リードを
気密に固定する絶縁ステムと、該絶縁ステムと共
に上記フイラメントを気密封止する階段状に形成
された封着金属と、上記複数のリードを貫通せし
め、かつ、上記屈曲部と上記階段状に形成された
封着金属の段部との間で挟持固定された絶縁スペ
ーサとを備えたことを特徴とする。

(ホ) 作用 本考案によれば、リードを固定する絶縁スペー
サは、リードに形成され屈曲部と、階段状に形成
された封着金属の段部との間で挟持固定される。

(ヘ) 実施例 第１図は本考案の一実施例マグネトロンの陰極
構体を示す側面断面図である。

同図において、１はコイル状のフイラメント、
２，３は該フイラメントの両端部に配設されたト
ツプハツト及びエンドハツト、４はフイラメント
１及びエンドハツト３に接触することなくこれら
を貫通してトツプハツト２に結合されたトツプリ
ードであり、途中に屈曲部４ａが形成されてい
る。

５はエンドハツト３に結合されたエンドリー
ド、６はトツプリード４及びエンドリード５を貫
通せしめて気密に保持する円柱状の絶縁ステム、
７，７はトツプリード４及びエンドリード５の絶
縁ステム６からの突出部に貫通結合されたコネク
タ、８は絶縁ステム６の一端に気密に封着された
封着金属で、図示しない陽極筒体と封着される。

そして、９はトツプリード４及びエンドリード
５を貫通せしめて支持する絶縁スペーサで、屈曲
部４ａと階段状に形成されている封着金属８の段
部との間でこれらにより挟持固定される。

上述のような構成により、絶縁スペーサ９は従
来のようなスリーブの如き特別な位置決め部材を
用いることなく、またリードに径大部を形成する
ことなく位置決めして配設することができる。な
お、屈曲部４ａの形成位置は任意に設定すること
ができ、この屈曲部４ａと封着金属８の段部との
距離を大きくすれば、それに伴ない絶縁スペーサ
９を大きくすることによつて絶縁スペーサ９によ
る各リード４，５の支持範囲が広がり、従つて、
支持強度が高まる。

なお、屈曲部４ａはエンドリード５に設けても
よく、また両リード４，５に形成してもよい。

(ト) 考案の効果 本考案によれば、特別な部材を用いることなく
簡単に絶縁スペーサを位置決めして配設すること
ができ、リードの耐衝撃性及び耐振動性を高め、
フイラメントの断線を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す側面断面図であ
る。 ４……トツプリード、４ａ……屈曲部、６……
絶縁ステム、８……封着金属、９……絶縁スペー
サ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フイラメントを支持する複数のリードと、該リ
   ードの少なくとも１つに形成された屈曲部と、上
   記リードを気密に固定する絶縁ステムと、該絶縁
   ステムと共に上記フイラメントを気密封止する階
   段状に形成された封着金属と、上記複数のリード
   を貫通せしめ、かつ、上記屈曲部と上記階段状に
   形成された封着金属の段部との間で挟持固定され
   た絶縁スペーサとを備えたことを特徴とするマグ
   ネトロンの陰極構体。