JPH04123603A - 自動車用アンテナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は小型・薄型かつ簡易な構成でＧＰＳ等に用いる
準マイクロ波帯の自動車用アンテナ装置に関するもので
ある。

【従来の技術】

従来、自動車用アンテナ装置は、見通しの良い車体屋根
頂部に設置されることが多く、特に、見通し外の減衰量
の大きい準マイクロ波帯では、車室内にアンテナ装置を
設置した例は少ない、しかしながら、車体のデザイン上
の要求から、若干の特性劣化を許容して車室内にアンテ
ナを設置した場合も報告されており、その概要は以下の
通りである。 第１０図に示すように、自動車１の車室内の前後に各１
個所に選定した運転者の視野を妨げない部位、即ち、ル
ームミラー背面とリヤトレイ上面に、指向性の鋭い八木
アンテナ２および３をそれぞれ設置する。上記八木アン
テナ２．３は、互いにその反射器が車室内側になるよう
配置されているので、主ビーム方向は自動車１の前側及
び後側を向いており、それぞれのアンテナ２．３で受信
された信号の相関係数は小さい。 このような２つのアンテナ２．３で受信した信号を、第
１１図に示すように、切り替えによらず、信号合成器４
で単純に加算合成すると、通常のアレイアンテナの場合
と異なり、それぞれのアンテナの指向性を加え合わせた
ような合成指向性が得られる。ここでカージオイド形指
向性を有するアンテナを互いに逆方向く自動車の前後方
向）を受信するように配置して合成した場合における第
１２図（ａ）で矢印で示す垂直面内の指向性例を第１２
図（ｂ）に示す、第１２図（ｂ）において破線は単独の
アンテナ特性、実線は合成後の指向性を示している。 この第１２１ｇ（ｂ）から明かなように、相互振幅相関
の小さい方向での合成指向性は、それぞれのアンテナ２
．３の主指向性に近い特性となり、また、相関の大きい
方向での合成指向性は、加算時に逆位相あるいは同位相
信号の干渉による激しい凹凸が生じる。このような若干
の特性劣化を許容すれば、切り替え回路のない簡単な構
成で、指向性ダイパーシティ効果を持つアンテナを実現
できることがわかる。 第１３図は第１１図に示した八木アンテナ２゜３を用い
た従来例の垂直面内合成指向性を示している。この場合
には、２つのアンテナ２．３の仰角θに対する受信レベ
ルの相互振幅相関が更に小さいため、特に低仰角に於て
良好な合成指向性が得られている。この場合も仰角に関
していくつかのヌル点が生じているが、自動車等の移動
体通信では、受信点が時間と共に変化し、また到来電波
の到来方向も変動するので、実用上はあまり問題が生じ
ないと思われる。

【発明が解決しようとする課題】

しかしながら、第１１１ｆｆ従来例の如く上記八木アン
テナ２．３を自動車１の車室内に設置しようとすると、
八木アンテナが多素子のエンドファイア型アンテナであ
ることから、車外に主ビームを向けると車室内に反射器
等のアンテナ素子が突出することになり、安全上或は車
室内のデザイン上大きな制約が生じる。また線状のアン
テナ構成であるため、準マイクロ波帯などの短波長帯で
は、組立精度が問題となり、量産が困難となるなどの欠
点がある。 更に、車室内に複数個のアンテナ素子と共に、信号合成
器４を設置する必要があるため、車室内での配線が複雑
になり、施工性及び信頼性が低下するという欠点もある
。 本発明は上述の問題点に鑑みて為されたもので、その目
的とするところは薄型のマイクロストリップアンテナを
用いて、量産に適したアンテナとし、また、信号合成器
をアンテナ部と１体化して簡易な構成とした自動車用ア
ンテナ装置を提供することにある。

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために、請求項１記載の発明は複
数個のマイクロストリップアンテナを自動車の車室内に
配設すると共にマイクロストリップアンテナのアース面
を車室内側に向けて配置し、上記複数個のマイクロスト
リップアンテナの電気的合成手段を備えたものである。 請求項２記載の発明は、マイクロストリップアンテナと
して誘電体基板を用いたパッチアンテナを使用している
。 また請求項３記載の発明は、複数個のマイクロストリッ
プアンテナを順次同軸ケーブルで縦接続すると共に、２
段目以後のマイクロストリップアンテナの各アンテナ収
納部に、前段のマイクロストリップアンテナと縦続段の
マイクロストリップアンテナとの電気的結合手段と、縦
続段のマイクロストリップアンテナと上記電気的結合手
段との間に接続された電気的移相手段とを設けて、上記
電気的合成手段を構成している。

【作用】

本発明によれば、アース面の背方への輻射が少なく、ま
た誘電体基板を用いて構成したときに波長短縮効果によ
り、電波輻射源が狭い領域に限定され、主ビームの半値
幅角が広くなり、広範囲の仰角に互って受信が可能とな
るというマイクロストリップアンテナを自動車の車室内
に複数配設すると共に各マイクロストリップアンテナの
アース面を車室内側に向けて配置し、電気的合成手段に
より各マイクロストリップの出力を合成するので、個々
のアンテナ受信レベルの仰角に対する相互振幅相関が少
なく、合成後、広範囲な信号到来角に対して受信特性の
良好な指向性ダイパーシティアンテナとしての自動車用
アンテナ装置が実現できる。 また、車両の種類により、複数個設置したマイクロスト
リップアンテナの間隔およびアンテナ周囲の導電体（車
体）形状が異なる場合でも、電気的移相手段により複数
個のアンテナの合成前の位相差を車両の種類に応じて設
定して最適の受信特性を得ることが可能となる。

【実施例】

以下本発明を実施例により説明する。 一実施例では第１図に示すように自動車１の車室内のル
ームミラー背面にアース板が接してパッチが車前方を向
くように配置した第１のマイクロストリップアンテナ５
１と、車室内のりヤードレイ上面とは垂直に配置され、
放射素子たるパッチが車後方を向くように配置された第
２のマイクロストリップアンテナ５゜とを備え、第２図
に示すように第１のマイクロストリップアンテナ５Ｉと
第２のマイクロストリップアンテナ５２とを同軸ケーブ
ル６で縦接続し、第２のマイクロストリップアンテナ５
２に一体収納している後述する信号合成部１６から第１
および第２のマイクロストリップアンテナ５Ｉ、５ｚの
合成出力を同軸ケーブル７を介して無線機８へ出力する
ようになっている。 ここで使用するマイクロストリップアンテナ５Ｉ、５２
としては第３図（ａ）（ｂ）に示すものが使用される。 このマイクロストリップアンテナ５は高誘電率の誘電体
基板９を用いた両面プリント基板から構成されたもので
、表面には放射素子たるパッチ１０を、裏面にはアース
面たるアース板１１を夫々銅箔等の導電体箔で形成して
おり、裏面側に配設した同軸コネクタ１２とパッチ１０
との間は給電ピン２０で接続されている。このように両
面プリント基板で構成されたマイクロストリップアンテ
ナ５はパッチ１０、アース板１１をエツチング技術を用
いて正確かつ容易に製作でき、また誘電体基板９の大き
さを正確にとることができるという特長がある。家なア
ース板１１の背方への輻射が少なく、特に誘電体基板を
用いて構成したときには、波長短縮効果により、電波輻
射源が狭い領域に限定されるため、主ビームの半値幅角
が広くなり、広範囲の仰角にわたって受信が可能になる
という特長がある。 而して第１図に示すように配置するマイクロストリップ
アンテナ５１．５＊は第３図のマイクロストリップアン
テナ５を基本構成として使用して準マイクロ波（１，５
ＧＨｚ）１点給電型右旋円偏波受信用マイクロストリッ
プアンテナを構成する。 第４図はこれらマイクロストリップアンテナ５１５２の
実体構成を示しており、第１．第２のマイクロストリッ
プアンテナ５゜５２は夫々背面のアース板１１の背部に
は電気的にアース回路を延長して形で筐体構造のシャー
シ部１３＋、１３ｉを一体に設けている。このシャーシ
部１３１．１３２がアンテナ収納部を構成する。 第５図はマイクロストリップアンテナ５゜５２の電気的
関係を示しており、第１のマイクロストリップアンテナ
５Ｉはシャーシ部１３＋内に低雑音増幅器１４と、同軸
ケーブル６を介して送られてくる直流電源成分が低雑音
増幅器１４に入るのを阻止する直流阻止用コンデンサＣ
Ｉと、低雑音増幅器１４の電源端子側に高周波信号が入
るのを阻止して直流電源成分を取り込むためのチョーク
コイルＬ、とからなる高周波回路部を設け、この高周波
回路部に接続された接続された同軸ケーブル６をシャー
シ部１３．の側面から導出して、その同軸ケーブル６の
先端に設けた同軸コネクタ１５によりマイクロストリッ
プアンテナ５まのシャーシ部１３２の側面に設けである
同軸コネクタに接続している。 第２のマイクロストリップアンテナ５２はシャーシ部１
３２内に低雑音増幅器１７と、低雑音増幅器１７を経て
出力されるアンテナの受信出力を一定量移相するための
同軸ケーブル１８と、該同軸ケーブル１８の出力と第１
のマイクロストリップアンテナ５Ｉからの同軸ケーブル
６の出力とを合成する信号合成部１６と、無線機８から
同軸ケーブル７、信号合成部１６、同軸ケーブル１８を
介して送られてくる直流電源成分が低雑音増幅器１７に
入るのを阻止する直流阻止用コンデンサＣ２と、低雑音
増幅器１４の電源端子側に高周波信号が入るのを阻止し
て直流電源成分を取り込むためのチョークコイルＬ２と
を内蔵し、信号合成部１６の出力はシャーシ部１３．の
側面より導入した同軸ケーブル７の一端を接続し、同軸
ケーブル７の他端に設けた同軸コネクタ１９により受信
機８に接続され、受信機ｌからはマイクロストリップア
ンテナ５１．５才の低雑音増幅器１４．１７に供給する
直流電源が接続される。 上記同軸ケーブル１８は搭載する自動車１の車種による
最適合成位相差によってその長さが設定される。信号合
成部１６は実施例ではウィルキンソン同相合成回路から
構成しており、抵抗Ｒ１はバランス用抵抗である。この
信号合成部１６はハイブリッド回路など他の信号合成回
路を用いて構成しても良い。 而して第１図に示すようにマイクロストリップアンテナ
５□５．を配置したときの垂直面（第１２図（ａ）と同
じ）の合成指向性は第６図において実線で示すようにな
った。尚同図中破線は単体アンテナの指向性を示してい
る。この第６図の合成指向性から分かるように本実施例
では八木アンテナを使用した従来例（第１２図（ｂ））
と遜色のない広範囲な電波到来角に対する良好な受信特
性が得られている。 第７図は、上記第１のアンテナと同等のアンテナを単独
で車体外部の屋根中央に設置した場合の指向特性を示し
ている。第７図と第６図を比較すると、指向性に若干の
差はあるが、利得も含めると、本発明による自動車用ア
ンテナ装置は、車外設置型アンテナに充分匹敵する性能
を有していることがわかる。 第８図は自動車１の車室内に４個のマイクロストリップ
アンテナ５．〜５．を配置した別の実施例を示しており
、マイクロストリップアンテナ５１゜５２は夫々主ビー
ムが自動車１の前方及び後方に向き、マイクロストリッ
プアンテナ５．．５．は夫々主ビームが自動車１の右側
および左側に向いている。いずれもバッチ１０の面は地
面にほぼ垂直で、かつ、パッチ１０の面が車両外部に向
くよう配置されている。第９図は本実施例の信号合成の
接続構成を示しており、第４図の場合と同様に、バッチ
アンテナ５１〜５．を同軸ケーブル６．６゛６°°で順
次縦接続した形とし、初段のアンテナ５、の内部回路は
、第５図で示した第１のパッチアンテナ５．の回路部分
と同様で、他のバッチアンテナ５２〜５４の内部回路は
第６図の第２のバッチアンテナ５．で示した部分と同様
な構成であるためその説明は省略する。尚最終段のパッ
チアンテナ５４からは受信機に接続する同軸コネクタ１
９を備えた同軸ケーブル７を導出している。 尚上記実施例に用いたマイクロストリップアンテナ５．
．５．又は５１〜５４はそのアース面が大地に対してほ
ぼ垂直になるように、縦型に配置した例を示したが、自
動車１の車体形状によっては若干傾斜させて取り付けた
方が相互振幅相関係数が小さくなる場合も考えられ、第
７因を参照すると、９０士約３０度の範囲であれば、デ
ザイン等の要求により、自動車の窓ガラスの傾斜に合わ
せて傾斜させて配置しても特性の劣化は少なく、この範
囲においても本発明の自動車用アンテナ装置のパッチア
ンテナを設置しても良いのは勿論である。

【発明の効果】

請求項１記載の発明は複数個のマイクロストリップアン
テナを自動車の車室内に配設すると共にマイクロストリ
ップアンテナのアース面を、車室内側に向けて配置し、
上記複数個のマイクロストリップアンテナの電気的合成
手段を備えたものであるから、車体外部に設置したアン
テナと同等の利得および指向特性を得ることができ、自
動車の外観を損なうことなく、またマイクロストリップ
アンテナの破損や盗難を防止できるという効果がある。 請求項２記載の発明は、請求項１記載の発明において、
マイクロストリップアンテナとして誘電体基板を用いた
パッチアンテナを使用しているので、上記の効果に加え
て容易に小型化できる上に車室内に設置する際の取り付
は自由度が増すという効果があり、特にプリント基板を
利用してマイクロストリップアンテナを製造すれば性能
のばらつきの少ないアンテナ装置を実現できるので、工
業生産上の価値は大きという効果がある。 また請求項３記載の発明は、請求項１記載の発明におい
て、複数個のマイクロストリップアンテナを順次同軸ケ
ーブルで縦接続すると共に、２段目以後のマイクロスト
リップアンテナの各アンテナ収納部に、前段のマイクロ
ストリップアンテナと縦続段のマイクロストリップアン
テナとの電気的結合手段と、縦続段のマイクロストリッ
プアンテナと上記電気的結合手段との間に接続された電
気的移相手段とを設けて、上記電気的合成手段を構成し
ているので、搭載する車種にあった最適合成用の位相差
を設定することにより、高性能のアンテナ装置を実現で
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例のマイクロストリップアンテナ
の配置説明図、第２図は同上の接続構成の説明図、第３
図（ａ）、（ｂ）は同上に使用するマイクロストリップ
アンテナの基本例の斜視図、断面図、第４図は同上の信
号合成部の説明用の実体構成図、第５図は同上の電気的
回路図、第６図は同上の合成指向性の説明図、第７図は
同上と比較するための車外設置型アンテナの代表的な指
向特性図、第８図は本発明の別の実施例の配置構成図、
第９図は同上の信号合成部の説明用の実体構成図、第１
０図は従来例の車室内設置型アンテナ装置の配置構成図
、第１１図は同上の接続構成図、第１２図（ａ）（ｂ）
は従来のカージオイド型指向性を有するアンテナの合成
指向性を示す説明図、第１３図は従来の八木アンテナ型
車室内アンテナの合成指向性の説明図である。 １は自動車、５１＋　５＊はマイクロストリップアンテ
ナ、８は受信機、９は誘電体基板、１０はパッチ、１３
．．１３ｍはシャーシ部、１４．１７は低雑音増幅器、
１６は信号合成部、１８は同軸ケーブル、２０は給電ビ
ンである。 代理人　弁理士　石　１）長　七 １は自動車 第 ■ ８は受信機 第２図 第７図 第８図 第９図 第１０図 第１１図 第１２戯 第１３図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）複数個のマイクロストリップアンテナを自動車の
   車室内に配設すると共にマイクロストリップアンテナの
   アース面を車室内側に向けて配置し、上記複数個のマイ
   クロストリップアンテナの電気的合成手段を備えたこと
   を特徴とする自動車用アンテナ装置。
2. （２）マイクロストリップアンテナとして誘電体基板を
   用いたパッチアンテナを使用したことを特徴とする請求
   項１記載の自動車用アンテナ装置。
3. （３）複数個のマイクロストリップアンテナを順次同軸
   ケーブルで縦接続すると共に、２段目以後のマイクロス
   トリップアンテナの各アンテナ収納部に、前段のマイク
   ロストリップアンテナと縦続段のマイクロストリップア
   ンテナとの電気的結合手段と、縦続段のマイクロストリ
   ップアンテナと上記電気的結合手段との間に接続された
   電気的移相手段とを設けて、上記電気的合成手段を構成
   したことを特徴とする請求項１記載の自動車用アンテナ
   装置。