JPH0411777Y2 - - Google Patents
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- JPH0411777Y2 JPH0411777Y2 JP19541285U JP19541285U JPH0411777Y2 JP H0411777 Y2 JPH0411777 Y2 JP H0411777Y2 JP 19541285 U JP19541285 U JP 19541285U JP 19541285 U JP19541285 U JP 19541285U JP H0411777 Y2 JPH0411777 Y2 JP H0411777Y2
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Landscapes
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Description
(産業上の利用分野)
本考案は、表面の特性として良好な吸水性を有
し、一方、内層部の特性としては良好な吸水性と
保水性を有しているマツト状物に関し、このよう
な特徴により、水などがこぼれたりして濡れたと
しても使用者に与える冷感が少なくて常に好まし
い乾燥感があるという高機能特性を有するマツト
状物に関するものである。 本考案のマツト状物は上記したような特徴を生
かして、家屋内であれば、洗面所内や風呂場前や
台所内等に敷かれる床上マツト、トイレ内に敷か
れる床上マツトや便座カバーなどに最適に使用で
きるものであり、また、この他にも寝装材、建装
材などの分野や、雑巾、ウエスなどの種々の用途
にその特徴を生かして効果的に利用することので
きるものである。 (従来技術) 従来、前述した風呂場前や台所に敷かれる床上
マツトなどの用途に利用されてきたマツト類は、
綿(コツトン)100%からなるパイル構造を有す
るもの、あるいは、綿100%とか合成繊維100%、
もしくは綿と合成繊維の混用などからなるカーペ
ツト様のものなどが主である。 (考案が解決しようとする問題点) しかしながら、前述の従来使用されてきたマツ
ト類はいずれも製品的には、吸水性能や保水性能
が十分であると言いがたい点があり、吸水速度が
遅く、保水量も小さく、また床面の吸水性も十分
でないと言える。 これらの中では、綿を用いているものが性能的
には他と比較した場合に良いとも言えるが、反
面、汚れが落ちにくくかつ洗濯もしにくく、乾燥
にも時間がかかるという不都合があり、また、従
来の商品について総じて言えることは、吸水して
もその表層付近に保水される状態になることが多
く、特にこれは綿使いのものに多いのであるが、
このようなマツトでは人がその上に立つた場合、
表層付近の保水により濡れ感と寒冷感を受け快適
なものとは決して言えないものであつた。 上記したような点に鑑み、使用感の良好なマツ
トを得るべく本考案者らは各種検討を重ねた結
果、特に上記した用途のようなマツト類において
は、マツト表面の特徴としてこぼれた水などの水
分を速やかに吸収し得てかつマツト自身の内部に
その水分を速やかに移行させ得、該内部にてはさ
らにマツト下の床上等に水が滲出することなどな
いようにその吸収した水分を保ち得るマツトとす
ることが極めて有効であるという知見を得たもの
であり、このようなマツトを、例えばバスマツト
として風呂場前に用いた場合、一人の使用者が入
浴後足拭きなどに使つた後でも、次の人は該マツ
トが濡れている感じと冷感をほとんど受けること
なくまた快適に使用することができるのである。 しかして、本考案の目的は、前述のような従来
マツトの欠点を改善し、表面では良好な吸水とマ
ツト内部への水分の移行を速やかに行なわしめ、
そしてマツト内部ではその移行された水分を良好
に保水できるという、風呂場前や台所内、洗面所
内などにおける快適な床上マツトとして使用する
ことができ、また、洗濯や乾燥も容易であるとい
うマツト状物を提供せんとするものである。 (問題点を解決するための手段) 上記した目的を達成する本考案のマツト状物
は、以下の通りの構成を有する。 すなわち、高吸水性シート状物と、特定方向性
を有して布帛一表面側から他面側に透水し得る性
質を有する布帛物とが、該布帛物の透水方向側に
前記高吸水性シート状物が位置して積層されてな
ることを特徴とするマツト状物である。 なお、上記の本考案のマツト状物において、特
定方向性を有して布帛一表面側から他面側に透水
し得る性質を有する布帛物としては、繊維布帛よ
りなり、そして、その特定方向性を有して布帛一
表面側から他面側に透水し得る性質は、該繊維布
帛物の一方の面における構成繊維間間〓と他方の
面における構成繊維間間〓が相違してなることに
よりもたらされるものであることが、構造的にも
簡単で最もよい。 なお、さらに、高吸水性シート状物は、繊維の
集合からなるシート状物を用いてよく、また、特
定方向性を有して布帛一表面側から他面側に透水
し得る性質を有する布帛物は、前記の如く繊維布
帛を用いてよく、そして、この場合、これら両者
を構成する繊維は主として合成繊維としてよく、
この場合一層良好な洗濯性、乾燥性が得られるも
のである。 (作用) 以下、図面等に基づいてさらに詳しく本考案の
マツト状物について説明をする。 第1図にモデル構造を示したように、本考案の
マツト状物1は、床面側すなわち、床上マツトと
して使用される場合に下になる方の面側が、高吸
水性シート状物2からなり、そして、表面側にな
る方すなわち、該高吸水性シート状物2の上方に
は、特定方向性を有して布帛一表面側から他面側
に透水し得る性質を有する布帛物3が、該該布帛
物の透水方向側に前記高吸水性シート状物が位置
する如くして積層されてなるものである。 なお、同図において、4は必要に応じて用いら
れる基布であり、該基布としては、任意の繊維布
帛基布やウレタン層などの裏打ち材などが用いら
れ、また、5は床を示すものである。 上記の積層状態についてさらに説明すると、第
2図にモデル図を示した通りに、高吸水性シート
状物2の上に、特定方向性を有して布帛一表面側
から他面側に透水し得る性質を有する布帛物3
を、同図の矢印Aで示した方向下に該透水方向が
なるようにして、すなわち、透水方向側に高吸水
性シート状物2が位置する如くして積層するもの
であり、かかる構成を有する本考案のマツト状物
においては、マツト表面に水などがたれたとき、
該水分は、布帛物3からなる表層に溜ることなく
該布帛物内において速やかに内層の高吸水性シー
ト状物2側に移行していき、さらに高吸水性シー
ト状物2に吸水され保水されることになるもので
ある。 ここで、本考案において、「特定方向性を有し
て布帛一表面側から他面側に透水し得る性質を有
する布帛物」とは、下記に示す通りの布帛吸水
率、表裏検出水分比率の測定方法におけるの段
階時において、一方の面側に検出される水分量
が、他方の面側から検出される水分量よりも多い
ものであつて、同一布帛物試験片内にて、明らか
に、該布帛の片方の表面側に多くの水分が偏在
し、かつもう一方の表面側には水分がほとんど存
在しなくなつている状態が認められるものを言
う。 そして、本考案においては、上記「特定方向性
を有して布帛一表面側から他面側に透水し得る性
質を有する布帛物」として、特に、下記に示す通
りの定義による吸水率が90%以上、かつ表裏検出
水分比率が3.0以上を示すものを用いるのがよく、
さらに本考案者らの知見によれば、最も望ましく
は、表裏検出水分比率が5.0以上を示すものを用
いるのがよい。 またそして、水分がほとんど存在しない側か
ら、水分が偏在する側に向かう方向が、本考案で
言う透水方向である。 (1) 布帛吸水率および表裏検出水分比率の測定方
法: 標準温湿度条件(温度25℃、湿度65%
RH)下にて、幅×長さ=10cm×10cm四方の
試験片を採取し、一方、幅×長さ=10cm×10
cm四方の吸取り紙を用意する。 標準温湿度条件下にて、の2枚の吸取り
紙のそれぞれの重量と、試験片の重量を測定
する。 試験片の重量(g):F1、 吸取り紙の重量(g):P1、P2、 標準温湿度条件下にて、1.0c.c.の蒸溜水を
ガラス板上に滴下し、その上に、試験片の一
方面を該蒸溜水に接触するように乗せて2分
間放置する。 そして、速やかに試験片の重量F2(g)を
測定する。 その後、該試験片の一表面側と他表面側に
それぞれ吸取り紙を重ね、試験片が中層に位
置するようなサンドイツチ状態にて、別のガ
ラス板上で、試験片と同寸法の金属板を用い
ることにより5g/cm2の荷重下で全体に荷重
をかけて1分間放置した後、速やかに吸取り
紙の重量(g)を測定する。 元がP1の吸取り紙の重量(g):PW1、 元がP2の吸取り紙の重量(g):PW2、 上記により得られた各重量より、下記式に
従つて、当初の滴下水量(1g)に対しての
布帛吸水率、および表裏検出水分比率を求め
る。 布帛吸水率={(F2−F1)/1} ×100 (%) 表裏検出水分比率を求めるに際しては、そ
れぞれの吸取り紙の吸水重量を下記式により
求め、 一表面側の吸取り紙の吸水重量:PW1−
P1 一表面側の吸取り紙の吸水重量:PW2−
P2 これらの値のうち、大きい方の値を小さい
方の値で割り算し、表裏検出水分比率を算出
するものである。上記において、各吸水重量
が、布帛表裏各面における水分存在量に対応
するものである。 上記の試験に際して、n数は5回としてそ
の平均値で求めるものである。 また、本考案において、高吸水性シート状
物とは、下記の通りのラローズ法で測定した
吸水量の値が、試料重量3gで1c.c.以上/5
分であるシート状のものを言う。 (2) ラローズ法による吸水量の測定方法: ラローズ法とは、第4図に示した測定装置に
より、抱水したグラスウールの上に置いたシー
ト状物が所定時間に吸い上げる水の量を、次の
手順で測定する方法を言う。 シート状物を、予め、直径6cmの円形に切
り、20℃、65%RH下において、調湿してお
き、試料重量(g)を計つておく。 第4図の装置上部に保持された給水容器a
に、20℃の水bを注入する。 給水容器のコツクcを開いて、吸水計測管
dの先端まで水を満たすとともに、吸水試験
部eのグラスウールフイルターh(直径6.5
cm、規格:17G)の上面まで水を上げる。 コツクcを閉じ、グラスウールフイルター
hの上面に濾紙を接触させて余分な水を吸い
取り、この操作によつて、吸水計測管dの目
盛を0(ゼロ)に合わせる。 上記で用意した円形試料gを、ピンセツ
トを使つてグラスウールフイルターhの上面
に平らにそつと乗せる。 ただちに、この試料上に直径6cmの真鍮製
の重りf(480g)を乗せ、それと同時にスト
ツプウオツチによつて時間を計り始める。 5分経過後の吸水計測管dの目盛を読み取
つて吸水量を求め、また、試料の重量当り吸
水量を算出し、これを3g当りの値に換算す
る。測定は、5回行ない、その平均値として
求める。 なお、第4図において、iはフレキシブル
チユーブであり、jはスタンドであり、k,
l,mはいずれも支持具である。 本考案において、上記の特定方向性を有して布
帛一表面側から他面側に透水し得る性質を有する
布帛物は、特別にはその構造は限定されず、樹脂
シートからなる布帛物や繊維布帛などにより構成
することができるが、中でも繊維布帛により該布
帛物を構成するのが最も簡単である。そして、そ
の場合、その特定方向性を有して布帛一表面側か
ら他面側に透水し得る性質は、第2図に示したよ
うに、該繊維布帛物3の一方の面における構成繊
維間間〓と他方の面における構成繊維間間〓が相
違してなることによりもたらさしめることがで
き、具体的には、内部側層3bにおける構成繊維
間間〓が、表面側層3aにおける構成繊維間間〓
よりも小さくなるように該繊維布帛を構成して得
ることができるものであり、すなわち、実公昭第
60−14778号公報、実開昭第59−133688号公報、
特開昭第59−20439号公報に記載されている編地
などが該繊維布帛として使用することのできるも
のである。 樹脂シートから該布帛物を構成するには、微多
孔構造を有する樹脂シートの複数枚などをうまく
用いて上記の通りの特性を有する布帛物を構成す
ることができる。 本考案においては、繊維布帛物3内の上記した
ような構造により毛細管現象が生じて、マツト表
面に水などがたれたとき、該水分は、該布帛物3
内にて速やかに高吸水性シート状物2側に向けて
移動し得て、さらに該布帛物たる表層3に溜るこ
となく該表層3から速やかに内層の高吸水性シー
ト状物2内に吸水され移行するものである。 本考案において用いられる高吸水性シート状物
は、上記した通りの定義を満足する吸水特性を有
するものであればいかなるもので構成されていて
もよいが、繊維構造物やポリウレタン等の発泡樹
脂構造物などが用いられ得る。該繊維構造物とし
ては、単繊維繊度が0.05〜1.0デニール程度のポ
リエステル系繊維やポリアミド系繊維などの極細
合成繊維を用いて構成されるフエルト状のシート
状物、あるいは数〜10数デニールの合成繊維から
なる絡合シート状物などの不織布構造や編織物構
造のものなど、さらに構成繊維も、合成繊維100
%からなるもの、あるいは化学繊維100%からな
るもの、さらにあるいは天然繊維100%からなる
もの、またさらにこれらの混紡糸条からなるも
の、あるいはこれらの交織もしくは交編などによ
るものであつてもよく、また長繊維使い、短繊維
使い、これらの混用、さらには梳綿機等から紡出
されたウエツブ状物とかそのようなウエツブ状物
に樹脂が付与されてなるものなどのいずれであつ
てもよい。 本考案において、高吸水性シートもしくは布帛
物は、親水加工されてなるものを用いると、一
層、吸水性能と保水性能が向上し、好ましいもの
である。親水化手段は、例えばポリエステル繊維
使いの場合の場合には、親水化ポリエステル樹脂
を1〜2重量%程度用いて親水化処理に供する方
法などが用いられる。 なお、本考案のマツト状物にて、吸水性、保水
性、乾燥性等の目的を全て高レベルに達成するに
は、高吸水性シート状物と布帛物は合成繊維、そ
れも親水加工を施されている合成繊維で構成され
たものとするのがよい。 上記した高吸水性シート状物と、布帛物の積層
手段は、第1図に示したように単純に重ねられて
いるこれらをキルテイング縫製する等の縫製手段
や、適宜の接着剤により点接着する等の接着手
段、ホツクやボタンなどによる留手段などにより
行なうこと、あるいは、第3図に示したように、
袋状にした布帛物3の中に高吸水性シート状物2
を入れてしまい、そのまま該袋の口をフアスナー
などで留めてしまうかあるいは上記のようなキル
テイングで縫いつける等の縫製を利用する手段や
あるいは上記のような留手段などを適宜採用する
ことができる。 本考案のマツト状物は、その効果を損わない範
囲内で適宜のカバーなどされて用いられてもむろ
ん差支えない。 (実施例) 以下、実施例に基づいて、本考案のマツト状物
の具体的構成、効果について説明する。 実施例 特定方向性を有して布帛一表面側から他面側に
透水し得る性質を有する布帛物として、両面丸編
機22Gにおける4口リバーシブル編組織において
形成し、同時に裏面との接結をなす糸条としてポ
リエステルマルチフイラメント捲縮糸150d(デニ
ール)−30f(フイラメント)を用い、裏面を形成
する糸条としてポリエステルマルチフイラメント
捲縮糸150d−96fを用い、編地を作成し、通常の
染色加工等の条件に準じて仕上げた。 こうして得られた編地は、該編地表裏を構成す
る糸条の単繊維繊度の差異により、編地の表の面
を形成している糸条(30フイラメント糸)内の構
成繊維間間〓が、裏の面を形成している糸条(96
フイラメント糸)内の構成繊維間間〓よりも大き
い構造となつているものである。 この編地について、本文で定義した表裏検出水
分比率を求めた結果は、(裏の面から検出された
水分量)/(表の面から検出された水分量)の値
が8.5であり、明らかに表の面から裏の面に向か
う特定方向下にて透水し得る性質を有している編
地と認められるものであつた。また、吸水率は98
%であつた。 一方、高吸水性シート状物として、ポリエステ
ル繊維太さ1.5d、カツト長さ38mmの原綿を梳綿機
で解繊した後、アクリル系樹脂を付与した目付
300g/m2、厚さ20mmのシートを作成した。この
シートの吸水量を本文中で説明したラローズ法に
て測定したところ、試料重量3g当り2c.c./5分
の吸水量を示した。 次に、上記の編地と高吸水性シートを、前記編
地の透水方向側に上記高吸水性シート状物が位置
しするように複合積層して、風呂上がりマツトを
作成した。 このときの複合積層は、前記高吸水性シートを
中層にして、その上下両面が前記編地の裏面に接
触するようにしてキルテイングを施した第3図に
概略構造を示したようなものである。 こうして得られた本考案にかかる風呂上がりマ
ツトを試料Aとした。 一方、比較のために、上記試料Aにおける編地
の代わりに木綿100%よりなる平織物を用い、さ
らにシート状物としてポリエステル繊維太さ
12d、カツト長さ76mmの原綿を梳綿機で解繊した
ものを用いた他は、上記試料Aに準じて風呂上が
りマツトを作成しこれを試料Bとして。かかる試
料Bに用いられたシート状物の吸水量は、試料重
量3g当り0.2c.c./5分であつた。 また、試料Aのシート状物の代わりに発泡ウレ
タンシート状物(厚さ20mm)を使用し、他は全て
試料Aと同一にして本考案の風呂上がりマツト試
料Cを作成した。該発泡ウレタンシート状物の吸
水量は、試料重量3g当り3c.c./5分であつた。 上記のようにして得た試料A,B,Cの各風呂
上がりマツトについて実用性能を評価した結果
は、第1表の通りであり、本考案にかかるマツト
は、使用者に与える冷感がなく快適に使用できる
ものであつた。
し、一方、内層部の特性としては良好な吸水性と
保水性を有しているマツト状物に関し、このよう
な特徴により、水などがこぼれたりして濡れたと
しても使用者に与える冷感が少なくて常に好まし
い乾燥感があるという高機能特性を有するマツト
状物に関するものである。 本考案のマツト状物は上記したような特徴を生
かして、家屋内であれば、洗面所内や風呂場前や
台所内等に敷かれる床上マツト、トイレ内に敷か
れる床上マツトや便座カバーなどに最適に使用で
きるものであり、また、この他にも寝装材、建装
材などの分野や、雑巾、ウエスなどの種々の用途
にその特徴を生かして効果的に利用することので
きるものである。 (従来技術) 従来、前述した風呂場前や台所に敷かれる床上
マツトなどの用途に利用されてきたマツト類は、
綿(コツトン)100%からなるパイル構造を有す
るもの、あるいは、綿100%とか合成繊維100%、
もしくは綿と合成繊維の混用などからなるカーペ
ツト様のものなどが主である。 (考案が解決しようとする問題点) しかしながら、前述の従来使用されてきたマツ
ト類はいずれも製品的には、吸水性能や保水性能
が十分であると言いがたい点があり、吸水速度が
遅く、保水量も小さく、また床面の吸水性も十分
でないと言える。 これらの中では、綿を用いているものが性能的
には他と比較した場合に良いとも言えるが、反
面、汚れが落ちにくくかつ洗濯もしにくく、乾燥
にも時間がかかるという不都合があり、また、従
来の商品について総じて言えることは、吸水して
もその表層付近に保水される状態になることが多
く、特にこれは綿使いのものに多いのであるが、
このようなマツトでは人がその上に立つた場合、
表層付近の保水により濡れ感と寒冷感を受け快適
なものとは決して言えないものであつた。 上記したような点に鑑み、使用感の良好なマツ
トを得るべく本考案者らは各種検討を重ねた結
果、特に上記した用途のようなマツト類において
は、マツト表面の特徴としてこぼれた水などの水
分を速やかに吸収し得てかつマツト自身の内部に
その水分を速やかに移行させ得、該内部にてはさ
らにマツト下の床上等に水が滲出することなどな
いようにその吸収した水分を保ち得るマツトとす
ることが極めて有効であるという知見を得たもの
であり、このようなマツトを、例えばバスマツト
として風呂場前に用いた場合、一人の使用者が入
浴後足拭きなどに使つた後でも、次の人は該マツ
トが濡れている感じと冷感をほとんど受けること
なくまた快適に使用することができるのである。 しかして、本考案の目的は、前述のような従来
マツトの欠点を改善し、表面では良好な吸水とマ
ツト内部への水分の移行を速やかに行なわしめ、
そしてマツト内部ではその移行された水分を良好
に保水できるという、風呂場前や台所内、洗面所
内などにおける快適な床上マツトとして使用する
ことができ、また、洗濯や乾燥も容易であるとい
うマツト状物を提供せんとするものである。 (問題点を解決するための手段) 上記した目的を達成する本考案のマツト状物
は、以下の通りの構成を有する。 すなわち、高吸水性シート状物と、特定方向性
を有して布帛一表面側から他面側に透水し得る性
質を有する布帛物とが、該布帛物の透水方向側に
前記高吸水性シート状物が位置して積層されてな
ることを特徴とするマツト状物である。 なお、上記の本考案のマツト状物において、特
定方向性を有して布帛一表面側から他面側に透水
し得る性質を有する布帛物としては、繊維布帛よ
りなり、そして、その特定方向性を有して布帛一
表面側から他面側に透水し得る性質は、該繊維布
帛物の一方の面における構成繊維間間〓と他方の
面における構成繊維間間〓が相違してなることに
よりもたらされるものであることが、構造的にも
簡単で最もよい。 なお、さらに、高吸水性シート状物は、繊維の
集合からなるシート状物を用いてよく、また、特
定方向性を有して布帛一表面側から他面側に透水
し得る性質を有する布帛物は、前記の如く繊維布
帛を用いてよく、そして、この場合、これら両者
を構成する繊維は主として合成繊維としてよく、
この場合一層良好な洗濯性、乾燥性が得られるも
のである。 (作用) 以下、図面等に基づいてさらに詳しく本考案の
マツト状物について説明をする。 第1図にモデル構造を示したように、本考案の
マツト状物1は、床面側すなわち、床上マツトと
して使用される場合に下になる方の面側が、高吸
水性シート状物2からなり、そして、表面側にな
る方すなわち、該高吸水性シート状物2の上方に
は、特定方向性を有して布帛一表面側から他面側
に透水し得る性質を有する布帛物3が、該該布帛
物の透水方向側に前記高吸水性シート状物が位置
する如くして積層されてなるものである。 なお、同図において、4は必要に応じて用いら
れる基布であり、該基布としては、任意の繊維布
帛基布やウレタン層などの裏打ち材などが用いら
れ、また、5は床を示すものである。 上記の積層状態についてさらに説明すると、第
2図にモデル図を示した通りに、高吸水性シート
状物2の上に、特定方向性を有して布帛一表面側
から他面側に透水し得る性質を有する布帛物3
を、同図の矢印Aで示した方向下に該透水方向が
なるようにして、すなわち、透水方向側に高吸水
性シート状物2が位置する如くして積層するもの
であり、かかる構成を有する本考案のマツト状物
においては、マツト表面に水などがたれたとき、
該水分は、布帛物3からなる表層に溜ることなく
該布帛物内において速やかに内層の高吸水性シー
ト状物2側に移行していき、さらに高吸水性シー
ト状物2に吸水され保水されることになるもので
ある。 ここで、本考案において、「特定方向性を有し
て布帛一表面側から他面側に透水し得る性質を有
する布帛物」とは、下記に示す通りの布帛吸水
率、表裏検出水分比率の測定方法におけるの段
階時において、一方の面側に検出される水分量
が、他方の面側から検出される水分量よりも多い
ものであつて、同一布帛物試験片内にて、明らか
に、該布帛の片方の表面側に多くの水分が偏在
し、かつもう一方の表面側には水分がほとんど存
在しなくなつている状態が認められるものを言
う。 そして、本考案においては、上記「特定方向性
を有して布帛一表面側から他面側に透水し得る性
質を有する布帛物」として、特に、下記に示す通
りの定義による吸水率が90%以上、かつ表裏検出
水分比率が3.0以上を示すものを用いるのがよく、
さらに本考案者らの知見によれば、最も望ましく
は、表裏検出水分比率が5.0以上を示すものを用
いるのがよい。 またそして、水分がほとんど存在しない側か
ら、水分が偏在する側に向かう方向が、本考案で
言う透水方向である。 (1) 布帛吸水率および表裏検出水分比率の測定方
法: 標準温湿度条件(温度25℃、湿度65%
RH)下にて、幅×長さ=10cm×10cm四方の
試験片を採取し、一方、幅×長さ=10cm×10
cm四方の吸取り紙を用意する。 標準温湿度条件下にて、の2枚の吸取り
紙のそれぞれの重量と、試験片の重量を測定
する。 試験片の重量(g):F1、 吸取り紙の重量(g):P1、P2、 標準温湿度条件下にて、1.0c.c.の蒸溜水を
ガラス板上に滴下し、その上に、試験片の一
方面を該蒸溜水に接触するように乗せて2分
間放置する。 そして、速やかに試験片の重量F2(g)を
測定する。 その後、該試験片の一表面側と他表面側に
それぞれ吸取り紙を重ね、試験片が中層に位
置するようなサンドイツチ状態にて、別のガ
ラス板上で、試験片と同寸法の金属板を用い
ることにより5g/cm2の荷重下で全体に荷重
をかけて1分間放置した後、速やかに吸取り
紙の重量(g)を測定する。 元がP1の吸取り紙の重量(g):PW1、 元がP2の吸取り紙の重量(g):PW2、 上記により得られた各重量より、下記式に
従つて、当初の滴下水量(1g)に対しての
布帛吸水率、および表裏検出水分比率を求め
る。 布帛吸水率={(F2−F1)/1} ×100 (%) 表裏検出水分比率を求めるに際しては、そ
れぞれの吸取り紙の吸水重量を下記式により
求め、 一表面側の吸取り紙の吸水重量:PW1−
P1 一表面側の吸取り紙の吸水重量:PW2−
P2 これらの値のうち、大きい方の値を小さい
方の値で割り算し、表裏検出水分比率を算出
するものである。上記において、各吸水重量
が、布帛表裏各面における水分存在量に対応
するものである。 上記の試験に際して、n数は5回としてそ
の平均値で求めるものである。 また、本考案において、高吸水性シート状
物とは、下記の通りのラローズ法で測定した
吸水量の値が、試料重量3gで1c.c.以上/5
分であるシート状のものを言う。 (2) ラローズ法による吸水量の測定方法: ラローズ法とは、第4図に示した測定装置に
より、抱水したグラスウールの上に置いたシー
ト状物が所定時間に吸い上げる水の量を、次の
手順で測定する方法を言う。 シート状物を、予め、直径6cmの円形に切
り、20℃、65%RH下において、調湿してお
き、試料重量(g)を計つておく。 第4図の装置上部に保持された給水容器a
に、20℃の水bを注入する。 給水容器のコツクcを開いて、吸水計測管
dの先端まで水を満たすとともに、吸水試験
部eのグラスウールフイルターh(直径6.5
cm、規格:17G)の上面まで水を上げる。 コツクcを閉じ、グラスウールフイルター
hの上面に濾紙を接触させて余分な水を吸い
取り、この操作によつて、吸水計測管dの目
盛を0(ゼロ)に合わせる。 上記で用意した円形試料gを、ピンセツ
トを使つてグラスウールフイルターhの上面
に平らにそつと乗せる。 ただちに、この試料上に直径6cmの真鍮製
の重りf(480g)を乗せ、それと同時にスト
ツプウオツチによつて時間を計り始める。 5分経過後の吸水計測管dの目盛を読み取
つて吸水量を求め、また、試料の重量当り吸
水量を算出し、これを3g当りの値に換算す
る。測定は、5回行ない、その平均値として
求める。 なお、第4図において、iはフレキシブル
チユーブであり、jはスタンドであり、k,
l,mはいずれも支持具である。 本考案において、上記の特定方向性を有して布
帛一表面側から他面側に透水し得る性質を有する
布帛物は、特別にはその構造は限定されず、樹脂
シートからなる布帛物や繊維布帛などにより構成
することができるが、中でも繊維布帛により該布
帛物を構成するのが最も簡単である。そして、そ
の場合、その特定方向性を有して布帛一表面側か
ら他面側に透水し得る性質は、第2図に示したよ
うに、該繊維布帛物3の一方の面における構成繊
維間間〓と他方の面における構成繊維間間〓が相
違してなることによりもたらさしめることがで
き、具体的には、内部側層3bにおける構成繊維
間間〓が、表面側層3aにおける構成繊維間間〓
よりも小さくなるように該繊維布帛を構成して得
ることができるものであり、すなわち、実公昭第
60−14778号公報、実開昭第59−133688号公報、
特開昭第59−20439号公報に記載されている編地
などが該繊維布帛として使用することのできるも
のである。 樹脂シートから該布帛物を構成するには、微多
孔構造を有する樹脂シートの複数枚などをうまく
用いて上記の通りの特性を有する布帛物を構成す
ることができる。 本考案においては、繊維布帛物3内の上記した
ような構造により毛細管現象が生じて、マツト表
面に水などがたれたとき、該水分は、該布帛物3
内にて速やかに高吸水性シート状物2側に向けて
移動し得て、さらに該布帛物たる表層3に溜るこ
となく該表層3から速やかに内層の高吸水性シー
ト状物2内に吸水され移行するものである。 本考案において用いられる高吸水性シート状物
は、上記した通りの定義を満足する吸水特性を有
するものであればいかなるもので構成されていて
もよいが、繊維構造物やポリウレタン等の発泡樹
脂構造物などが用いられ得る。該繊維構造物とし
ては、単繊維繊度が0.05〜1.0デニール程度のポ
リエステル系繊維やポリアミド系繊維などの極細
合成繊維を用いて構成されるフエルト状のシート
状物、あるいは数〜10数デニールの合成繊維から
なる絡合シート状物などの不織布構造や編織物構
造のものなど、さらに構成繊維も、合成繊維100
%からなるもの、あるいは化学繊維100%からな
るもの、さらにあるいは天然繊維100%からなる
もの、またさらにこれらの混紡糸条からなるも
の、あるいはこれらの交織もしくは交編などによ
るものであつてもよく、また長繊維使い、短繊維
使い、これらの混用、さらには梳綿機等から紡出
されたウエツブ状物とかそのようなウエツブ状物
に樹脂が付与されてなるものなどのいずれであつ
てもよい。 本考案において、高吸水性シートもしくは布帛
物は、親水加工されてなるものを用いると、一
層、吸水性能と保水性能が向上し、好ましいもの
である。親水化手段は、例えばポリエステル繊維
使いの場合の場合には、親水化ポリエステル樹脂
を1〜2重量%程度用いて親水化処理に供する方
法などが用いられる。 なお、本考案のマツト状物にて、吸水性、保水
性、乾燥性等の目的を全て高レベルに達成するに
は、高吸水性シート状物と布帛物は合成繊維、そ
れも親水加工を施されている合成繊維で構成され
たものとするのがよい。 上記した高吸水性シート状物と、布帛物の積層
手段は、第1図に示したように単純に重ねられて
いるこれらをキルテイング縫製する等の縫製手段
や、適宜の接着剤により点接着する等の接着手
段、ホツクやボタンなどによる留手段などにより
行なうこと、あるいは、第3図に示したように、
袋状にした布帛物3の中に高吸水性シート状物2
を入れてしまい、そのまま該袋の口をフアスナー
などで留めてしまうかあるいは上記のようなキル
テイングで縫いつける等の縫製を利用する手段や
あるいは上記のような留手段などを適宜採用する
ことができる。 本考案のマツト状物は、その効果を損わない範
囲内で適宜のカバーなどされて用いられてもむろ
ん差支えない。 (実施例) 以下、実施例に基づいて、本考案のマツト状物
の具体的構成、効果について説明する。 実施例 特定方向性を有して布帛一表面側から他面側に
透水し得る性質を有する布帛物として、両面丸編
機22Gにおける4口リバーシブル編組織において
形成し、同時に裏面との接結をなす糸条としてポ
リエステルマルチフイラメント捲縮糸150d(デニ
ール)−30f(フイラメント)を用い、裏面を形成
する糸条としてポリエステルマルチフイラメント
捲縮糸150d−96fを用い、編地を作成し、通常の
染色加工等の条件に準じて仕上げた。 こうして得られた編地は、該編地表裏を構成す
る糸条の単繊維繊度の差異により、編地の表の面
を形成している糸条(30フイラメント糸)内の構
成繊維間間〓が、裏の面を形成している糸条(96
フイラメント糸)内の構成繊維間間〓よりも大き
い構造となつているものである。 この編地について、本文で定義した表裏検出水
分比率を求めた結果は、(裏の面から検出された
水分量)/(表の面から検出された水分量)の値
が8.5であり、明らかに表の面から裏の面に向か
う特定方向下にて透水し得る性質を有している編
地と認められるものであつた。また、吸水率は98
%であつた。 一方、高吸水性シート状物として、ポリエステ
ル繊維太さ1.5d、カツト長さ38mmの原綿を梳綿機
で解繊した後、アクリル系樹脂を付与した目付
300g/m2、厚さ20mmのシートを作成した。この
シートの吸水量を本文中で説明したラローズ法に
て測定したところ、試料重量3g当り2c.c./5分
の吸水量を示した。 次に、上記の編地と高吸水性シートを、前記編
地の透水方向側に上記高吸水性シート状物が位置
しするように複合積層して、風呂上がりマツトを
作成した。 このときの複合積層は、前記高吸水性シートを
中層にして、その上下両面が前記編地の裏面に接
触するようにしてキルテイングを施した第3図に
概略構造を示したようなものである。 こうして得られた本考案にかかる風呂上がりマ
ツトを試料Aとした。 一方、比較のために、上記試料Aにおける編地
の代わりに木綿100%よりなる平織物を用い、さ
らにシート状物としてポリエステル繊維太さ
12d、カツト長さ76mmの原綿を梳綿機で解繊した
ものを用いた他は、上記試料Aに準じて風呂上が
りマツトを作成しこれを試料Bとして。かかる試
料Bに用いられたシート状物の吸水量は、試料重
量3g当り0.2c.c./5分であつた。 また、試料Aのシート状物の代わりに発泡ウレ
タンシート状物(厚さ20mm)を使用し、他は全て
試料Aと同一にして本考案の風呂上がりマツト試
料Cを作成した。該発泡ウレタンシート状物の吸
水量は、試料重量3g当り3c.c./5分であつた。 上記のようにして得た試料A,B,Cの各風呂
上がりマツトについて実用性能を評価した結果
は、第1表の通りであり、本考案にかかるマツト
は、使用者に与える冷感がなく快適に使用できる
ものであつた。
【表】
(考案の効果)
以上述べた通りの本考案のマツト状物によれ
ば、毛細管現象によつて、マツト状物表面に水な
どがたれたときでも、該水分は、該マツト状物の
表層に溜ることなく該表層から速やかに内層の高
吸水性シート状物に移行し拡散し得るものであつ
て、そして内層の高吸水性シート状物は、高い吸
水性能をしているとともに良好な保水能を有して
いることになるので、該マツト状物表面は、使用
者に濡れている感じと冷感をほとんど与えること
がない常に乾いた感じのするものであり、また快
適に使用することができるものである。 本考案者らの検討によれば、特に良好な特性を
有する本考案のマツト状物においては、高吸水性
シート状物の保水率は、慨して約300%もの高い
値を示し、これにより長期間の使用が可能となる
ばかりか、洗濯や乾燥に供せんとする場合には該
マツト状物をそのまま供してもよいし、あるいは
場合によつては高吸水性シート状物を取外してし
まい別途洗濯、乾燥に供することなども可能であ
る。そして、いずれにあつても、合成繊維を使用
している態様の場合の本考案のマツト状物は、従
来の綿使いのものなどに比べて、洗濯性や乾燥性
が良好であると言うことができる。 本考案によれば、洗面所内や風呂場前や台所内
等に敷かれる床上マツト、トイレ内に敷かれる床
上マツトや便座カバーなど、また、この他にも寝
装材、建装材などの分野や、雑巾、ウエスなどの
種々の用途にその特徴を生かして効果的に利用す
ることのできる実用価値の大きいマツト状物が提
供されるものである。
ば、毛細管現象によつて、マツト状物表面に水な
どがたれたときでも、該水分は、該マツト状物の
表層に溜ることなく該表層から速やかに内層の高
吸水性シート状物に移行し拡散し得るものであつ
て、そして内層の高吸水性シート状物は、高い吸
水性能をしているとともに良好な保水能を有して
いることになるので、該マツト状物表面は、使用
者に濡れている感じと冷感をほとんど与えること
がない常に乾いた感じのするものであり、また快
適に使用することができるものである。 本考案者らの検討によれば、特に良好な特性を
有する本考案のマツト状物においては、高吸水性
シート状物の保水率は、慨して約300%もの高い
値を示し、これにより長期間の使用が可能となる
ばかりか、洗濯や乾燥に供せんとする場合には該
マツト状物をそのまま供してもよいし、あるいは
場合によつては高吸水性シート状物を取外してし
まい別途洗濯、乾燥に供することなども可能であ
る。そして、いずれにあつても、合成繊維を使用
している態様の場合の本考案のマツト状物は、従
来の綿使いのものなどに比べて、洗濯性や乾燥性
が良好であると言うことができる。 本考案によれば、洗面所内や風呂場前や台所内
等に敷かれる床上マツト、トイレ内に敷かれる床
上マツトや便座カバーなど、また、この他にも寝
装材、建装材などの分野や、雑巾、ウエスなどの
種々の用途にその特徴を生かして効果的に利用す
ることのできる実用価値の大きいマツト状物が提
供されるものである。
第1図は、本考案のマツト状物の1例構造モデ
ルを示す概略側面図である。第2図は、本考案の
マツト状物に用いられる特定方向性を有して布帛
一表面側から他面側に透水し得る性質を有する布
帛物を説明するために示した第1図の要部拡大図
である。第3図は、本考案のマツト状物の他の実
施態様例を示す構造モデル図である。第4図は、
高吸水性シート状物の吸水量を測定する際に採用
するラローズ法で使用する測定装置を説明する概
略図である。 1……マツト状物、2……高吸水性シート状
物、3……特定方向性を有して布帛一表面側から
他面側に透水し得る性質を有する布帛物、5……
床、A……透水方向。
ルを示す概略側面図である。第2図は、本考案の
マツト状物に用いられる特定方向性を有して布帛
一表面側から他面側に透水し得る性質を有する布
帛物を説明するために示した第1図の要部拡大図
である。第3図は、本考案のマツト状物の他の実
施態様例を示す構造モデル図である。第4図は、
高吸水性シート状物の吸水量を測定する際に採用
するラローズ法で使用する測定装置を説明する概
略図である。 1……マツト状物、2……高吸水性シート状
物、3……特定方向性を有して布帛一表面側から
他面側に透水し得る性質を有する布帛物、5……
床、A……透水方向。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 高吸水性シート状物と、特定方向性を有して
布帛一表面側から他面側に透水し得る性質を有
する布帛物とが、該布帛物の透水方向側に前記
高吸水性シート状物が位置して積層されてなる
ことを特徴とするマツト状物。 (2) 特定方向性を有して布帛一表面側から他面側
に透水し得る性質を有する布帛物が繊維布帛で
あり、かつ該特定方向性を有して布帛一表面側
から他面側に透水し得る性質が、該繊維布帛物
の一方の面における構成繊維間間〓と他方の面
における構成繊維間間〓が相違してなることに
よりもたらされるものであることを特徴とする
実用新案登録請求の範囲第(1)項記載のマツト状
物。 (3) 高吸水性シート状物が、繊維の集合からなる
シート状物であることを特徴とする実用新案登
録請求の範囲第(1)項または第(2)項記載のマツト
状物。 (4) 高吸水性シート状物と、特定方向性を有して
布帛一表面側から他面側に透水し得る性質を有
する布帛物の双方が、主として合成繊維からな
ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
(1)項、第(2)項または第(3)項記載のマツト状物。 (5) 高吸水性シート状物もしくは特定方向性を有
して布帛一表面側から他面側に透水し得る性質
を有する布帛を構成する合成繊維が、親水加工
されてなることを特徴とする実用新案登録請求
の範囲第(4)項記載のマツト状物。 (6) 床上マツトとして用いられ、その際特定方向
性を有して布帛一表面側から他面側に透水し得
る性質を有する布帛物が積層されている側が上
にして用いられることを特徴とする実用新案登
録請求の範囲第(1)項、第(2)項、第(3)項、第(4)項
または第(5)項記載のマツト状物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19541285U JPH0411777Y2 (ja) | 1985-12-19 | 1985-12-19 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19541285U JPH0411777Y2 (ja) | 1985-12-19 | 1985-12-19 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62102629U JPS62102629U (ja) | 1987-06-30 |
JPH0411777Y2 true JPH0411777Y2 (ja) | 1992-03-24 |
Family
ID=31153279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19541285U Expired JPH0411777Y2 (ja) | 1985-12-19 | 1985-12-19 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0411777Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH083323Y2 (ja) * | 1990-07-02 | 1996-01-31 | 帝人株式会社 | タフテッドカーペット |
-
1985
- 1985-12-19 JP JP19541285U patent/JPH0411777Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62102629U (ja) | 1987-06-30 |
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