JPH04117652U - 換気具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保護服着用者の身体に新鮮な空気を供給し
て、より一層の快適感をもたらすことを可能とした換気
具を提供することである。 【構成】 換気具は、使用者の胸部に広がるように形成
されたパネル１０を備え、パネル１０は周辺部で互に固
着して空気袋を形成した２つの層２０、３０を有し、パ
ネル１０に取付けたパイプ１４からパネル１０内に新鮮
な空気が供給される。パネル１０の内層の第２層３０に
設けた孔３１から新鮮な空気がパネル１０と使用者の身
体との間の隙間に流入される。 【効果】 保護服着用者の身体周囲の空気の循環が改善
される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、保護服着用者の換気具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

化学プラントなどで働く作業者は、化学物質との身体の接触を避けるために保 護服を着用すべきである。作業者は危険な環境下での仕事においても保護される ように、保護服で身体を完全に覆うことが必要である。しかし、身体の回りにお ける空気の循環はよくない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、保護服着用の作業者の身体に新鮮な空気を供給して、より一 層の快適感をもたらすことを可能とした換気具を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的は本考案に係る換気具にて達成される。要約すれば本考案は、周辺部 が互に固着した第１層と第２層とを備えることにより、その第１層と第２層との 間に空洞状の内部が設けられた、使用者のほぼ胸部に広がるように形成されたパ ネルと、前記パネルに配設され、そして前記パネルを前記使用者に取付け得るよ うに互に締結することができる複数本の紐と、前記第１層に設けられた開口部と 、前記パネルの空洞状の内部に空気を供給し得るように、前記第１層に前記開口 部と連通させて取付けられたパイプと、前記パネルの前記空洞状の内部に含まれ た前記空気を前記パネルと前記使用者の身体との間の隙間に流入し得るように、 前記第２層に設けられた複数個の孔とからなる換気具である。

【０００５】

【実施例】

図１及び２を参照すると、換気具は、保護服着用者の上部に広がって存在する ように形成されたパネル１０からなっている。パネル１０の周辺部には幾本かの 紐１１、１２が設けられ、互に締結することによりパネル１０を着用者の身体に 取付け可能とされている。

【０００６】 別法として、例えばベルクロ（ＶＥＬＣＲＯ）社から発売されているような結 合自在な係止材料からなる複数個の結合手段１６がパネル１０の前面に固定され る。複数個の結合手段９２が保護服９０（図３）の内表面に固着され、パネル１ ０の結合手段１６と連係してパネル１０を保護服９０に、紐１１、１２を用いる ことなしに取付け可能とされる。前述の如き結合自在な係止材料を使用すること が好ましいが、スナップ嵌込み式の結合手段もこの目的に適うことは明らかであ る。

【０００７】 更に他の方法として、結合手段１３を紐１１、１２の自由端部に固定すること により、紐１１、１２を互に締結可能とすることができる。

【０００８】 パネル１０は、非浸透性材料からなる第１層２０と、第１層２０と同一形状を 有する第２層３０を備えている。２つの層２０、３０の周辺部が高周波加熱等に よって互に固着されることにより、パネル１０は空洞状の内部を持つ空気袋を形 成している。第１層２０に開口部２１が設けられている。パイプ１４が第１層２ ０に固定され、開口部２１に連通されている。複数個のリブ１５がパイプ１４の 自由端部に設けられ、パネル１０の空洞状の内部に供給される新鮮な空気が通る ホースを受け入れ可能に構成されている。

【０００９】 好ましくは、例えば高周波加熱等によって形成される複数の”＋”形状の結合 手段１７をパネル１０に設けて、２つの層２０、３０を互に結合することにより 、パネル１０の中央部が大きく膨張するのを防いで、パネル１０の膨張による影 響が着用者の作業に及ばないようにされる。又複数個の孔３１を第２層３０に設 けることにより、着用者の身体周囲の空気の循環が改善される。

【００１０】 第２層３０の部分３２には、新鮮な空気が着用者の身体に直接流れて接触する ことがないよう、孔が設けられない。又は、邪魔板３３を両層２０、３０に取付 けることにより、新鮮な空気が着用者の身体に直接流れて接触するのを阻止され る。邪魔板３３の周辺部の一部は、邪魔板３３が第１層２０に取付けられたとき に第１層２０に固定され、これにより邪魔板３３と第１層２０との間に空気通路 を形成して、新鮮な空気が空気通路からパネル１０の空洞状の内部に流入するが 、着用者の身体に直接流れて接触することはないようにすることができる。

【００１１】 次に、図４を参照すると、本考案の他の実施例において、パネル１０は着用者 の胸部に広がって存在するように形成されている。内部が空洞状とされた２つの 延長部４０がパネル１０の底部に設けられ、その空洞状の内部がパネル１０のそ れと連通することにより、新鮮な空気が着用者の脚部まで流れるようになってい る。着用者の脚部に回し付けて延長部４０をその場所に保持できるようにするた めに、複数本の紐１８が設けられている。

【００１２】 図５を参照すると、本考案の更に他の実施例における換気具は、着用者の背部 に広がって存在するように形成されたフラップ５０がパネル１０の一方の側部に 設けられていることを除き、図４に示したのと同様である。フラップ５０の空洞 状の内部は、パネル１０のそれと連通しており、新鮮な空気が着用者の背部に流 れることが可能となっている。

【００１３】 従って、本考案の換気具は、保護服着用の作業者の身体に新鮮な空気を供給す ることができ、これによって身体周囲の空気の循環を大幅に改善することができ 、より一層の快適感をもたらすことができる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の換気具によれば、保護服着用の作業者に新鮮な 空気を供給して、より一層の快適感をもたらすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る換気具の一実施例の斜視図であ
る。

【図２】上記換気具の分解斜視図である。

【図３】保護服の背面図である。

【図４】本考案の他の実施例の平面図である。

【図５】本考案の更に他の実施例の平面図である。

【符号の説明】

１０ パネル １４ パイプ ２０ 第１層 ２１ 開口部 ３０ 第２層 ３１ 孔 ４０ 延長部 ５０ フラップ ９０ 保護服

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 周辺部が互に固着した第１層と第２層と
   を備えることにより、その第１層と第２層との間に空洞
   状の内部が設けられた、使用者のほぼ胸部に広がるよう
   に形成されたパネルと、前記パネルに配設され、そして
   前記パネルを前記使用者に取付け得るように互に締結す
   ることができる複数本の紐と、前記第１層に設けられた
   開口部と、前記パネルの空洞状の内部に空気を供給し得
   るように、前記第１層に前記開口部と連通させて取付け
   られたパイプと、前記パネルの前記空洞状の内部に含ま
   れた前記空気を前記パネルと前記使用者の身体との間の
   隙間に流入し得るように、前記第２層に設けられた複数
   個の孔とからなる換気具。
2. 【請求項２】 前記紐の各々の自由端部に結合手段が固
   定され、前記結合手段により前記紐を互に締結可能とし
   た請求項１の換気具。
3. 【請求項３】 前記パネルの中央部に前記第１層と第２
   層とを互に結合する複数の結合手段が設けられた請求項
   １の換気具。
4. 【請求項４】 前記第２層における前記第１層の前記開
   口部に対応した部分は、前記第２層に設けられた孔を有
   しない請求項１の換気具。
5. 【請求項５】 前記パイプからの前記空気が前記使用者
   の前記身体に直接流れて接触するのを防止し得るよう
   に、前記第２層における前記第１層の前記開口部に対応
   した位置に邪魔板が配置されて固定された請求項１の換
   気具。
6. 【請求項６】 前記第１層に周辺部の一部が固定された
   邪魔板を更に含んで構成され、前記邪魔板と前記第１層
   との間に空気の通路が形成された請求項１の換気具。
7. 【請求項７】 前記パネルの底部に設けられた２つの延
   長部を更に含んで構成され、前記空気が前記使用者の脚
   部に流入し得るように、前記延長部が前記パネルの前記
   空洞状の内部と連通した空洞状の内部を有した請求項１
   の換気具。
8. 【請求項８】 前記パネルの一方の側部に設けられた、
   前記使用者の背部の全体に亙って広がるように形成され
   たフラップを更に備えて構成され、前記空気が前記使用
   者の前記背部に流入し得るように、前記フラップが前記
   パネルの前記空洞状の内部と連通した空洞状の内部を有
   した請求項１の換気具。