JPH04117527U - 移植機の移植爪ゲージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 移植爪の先端位置を調整するときに、苗載台
の苗掻取口に載置して使用するゲージを、苗掻取口に安
定載置し、移植爪の先端位置の調整を容易に且つ正確に
行う。 【構成】 ゲージ１を、底面の接当面１ａと、苗掻取口
に載置したときエプロンの立上部に接当する上下２箇所
の接当部１ｂ，１ｃとから構成し、ゲージ１の上面には
ゲージ目盛り部（溝２）を形成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、田植機、畑作用移植機等の移植機の移植爪ゲージに関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、移植機の苗載台上の苗を移植爪で掻取つて移植するものにおいては、移 植爪の取付位置を調整する場合、苗載台の苗掻取口にブロック状のゲージを載置 し、該ゲージに移植爪先端位置を合わせることで調整を行うものがあつた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のブロック状のゲージでは、苗載台の先端の苗掻取口部分 に変形が生じた場合、苗掻取口にゲージを載置すると、ゲージと苗掻取口との間 に隙間ができ、この隙間によりゲージががたつき、移植爪先端位置の位置合わせ が困難になるなどの問題がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる移植爪 ゲージを提供することを目的として創案されたものであって、移植爪ゲージは、 前記苗掻取口の底面に接当する接当面と、苗載台の前面立上部に側面視で上下２ 箇所で接当する接当部とを有することを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】

移植爪の先端位置を調整するときは、苗載台の苗掻取口の底面にゲージの接当 面を載置し、苗載台の前面立上部に側面視で上下２箇所で接当する接当部を当接 させると、ゲージは底面の接当面と上下２箇所の接当部との３箇所で苗掻取口に 安定載置される。 そして、該ゲージに移植爪先端位置を合わせるよう、移植爪の取付位置を調節 するものである。

【０００６】

【考案の効果】

本考案は、移植機の苗掻取口の底面に接当する接当面と、苗載台の前面立上部 に側面視で上下２箇所で接当する接当部とを有する移植爪ゲージであるから、該 ゲージは、例え苗掻取口の変形があつても、ゲージの底面の接当面と上下２箇所 の接当部との３箇所で苗掻取口に安定載置され、移植爪先端位置の調整を極めて 容易に、かつ正確に行うことができる。 しかも、ゲージは一つの接当面と、苗載台の前面立上部に接当する２箇所の接 当部とを有するものであればよく、例えば、鉄板を折り曲げて構成することもで き、その製作も簡単に行うことができるものである。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。第１図は、移植爪ゲージ を示す斜視図であつて、移植爪ゲージ１は鉄板を折り曲げて形成されており、苗 掻取口のエプロン底面５ａに接当する接当面１ａと、エプロン立上部５ｂに側面 視で上下２箇所で接当する接当部１ｂ，１ｃから構成されている。 上方の接当部１ｃはゲージ上面１ｄの切り口で、下方の接当部１ｂは鉄板を折 り曲げた曲り部である。また、ゲージの上面１ｄには目盛り用の溝２が形成され ている。

【０００８】 第２図は、ゲージの目盛り溝２部分の断面図であり、レーザーで開孔した細長 い長孔である。第３図は、ゲージ目盛りをプレス跡３で形成した他の実施例であ る。

【０００９】 第５図は、田植機の移植装置７部分を示したもので、プランタケース１２の後 方に回転自在に設けた回転ケース８の両端部にプランタアーム９が設けられてい る。 プランタアーム９には、移植爪１０がボルト１３で固定されており、移植爪１ ０の後ろ側には、移植爪１０で掻取つた苗を押し出す苗押出具１１が移植爪１０ に沿って移動自在に支承されている。

【００１０】 この移植装置７に対向して、横方向に往復移動する傾斜状の苗載台４を、移植 爪１０が臨む苗掻取口１５が開口されたエプロン５に摺動自在に支持構成されて いる。 そして、移植爪１０で苗載台４上に載置した苗床を苗掻取口１５から掻取つて 田面に移植する。このとき、移植爪１０の先端に摩耗が生じたりすると、苗の掻 取量が所定の量より少なくなり掻取つた苗が移植爪１０から落下したりする。ま た、複数条の移植を行うものにおいては、各苗掻取口１５に対する各移植爪１０ の掻取幅を同じに調節しておかないと、各条の掻取量がそれぞれまちまちとなり 、適正な移植作業ができなくなる。

【００１１】 第４図は、上述のような移植装置を、本考案のゲージにより調節する状態を示 している。 まず、ゲージ１の接当面１ａをエプロン５の底面５ａ上に載置し、ゲージ１の 上下２箇所の接当部１ｂ，１ｃをエプロン５の立上部５ｂに接当させる。エプロ ン５は苗載台４の傾斜に沿つた傾斜状に配設されているので、ゲージ１はエプロ ン５に載置するだけで苗掻取口１５部に安定保持される。 移植爪１０の取付位置の調節は、プランタアーム９に移植爪１０を締め付け固 定しているボルト１３を弛め、移植爪１０先端位置をエプロン５に載置したゲー ジ１の目盛りに合わせて位置調節して締め付け固定することで行う。 このゲージ１の高さａは、苗床の底面から苗床上面の種籾が位置する高さの寸 法に等しく設定され、ゲージの上面の目盛り位置ｂは、苗床前端のエプロン接当 部から所定の掻取幅寸法に設定されている。

【００１２】 尚、第６図に示すゲージ１４は他の実施例で、ゲージ１４は、苗掻取口１５の エプロン底面に接当する接当面１４ａと、エプロン立上部に側面視で上下２箇所 で接当する接当部１４ｂ，１４ｃとを有し、更に、苗掻取口１５の開口に圧着す る弾性部材１６をボルト１７で取付けてある。 このゲージ１４の弾性部材１６の横幅ｃは、苗掻取口１５の開口幅ｄより少し 幅広に構成してある。 従って、ゲージ１４は、第７図に示すように弾性部材１６で苗掻取口１５に圧 着保持されるので、移植爪１０の調節時に移植爪１０先端がゲージ１４に当たっ てもゲージ１４が動くことなく、移植爪１０の位置調節が更に容易に行うことが できる。 ６は、エプロン５の苗掻取口１５に取付けられたエプロンガードである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のゲージを示す斜視図。

【図２】ゲージの目盛り部の部分断面図。

【図３】ゲージの目盛り部の他の実施例の部分断面図。

【図４】ゲージをエプロンに載置した状態を示す側面
図。

【図５】田植機の移植装置部分を示す側面図。

【図６】ゲージの他の実施例を示す斜視図。

【図７】ゲージを苗掻取口に圧着保持した状態を示す正
面図。

【符号の説明】

１ ゲージ １ａ ゲージ底面の接当面 １ｂ ゲージの下方の接当部 １ｃ ゲージの上方の接当部 ２ 目盛り溝 ４ 苗載台 ５ エプロン １０ 移植爪 １３ ボルト １４ ゲージ １６ 弾性部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 移植機の傾斜苗載台の苗掻取口に、着脱
   自在に構成した移植爪ゲージにおいて、該移植爪ゲージ
   は、前記苗掻取口の底面に接当する接当面と、苗載台の
   前面立上部に側面視で上下２箇所で接当する接当部とを
   有することを特徴とする移植機の移植爪ゲージ。