JPH0411732B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えば田植機や耕耘機や圧縮機等の
エンジン付作業機における制御表示装置に関する
ものである。

（従来の技術） 従来の制御表示装置として、例えば特公昭62−
32335号公報に記載されているように、押釦操作
により発電機出力の交流電流と交流電流と周波数
とを切換表示するものや、実公昭62−35861号公
報に記載されているように、軽度の不具合発生時
には不具合の警告表示と通常情報とを交互に点滅
表示し、重度の不具合発生時には不具合の警告表
示のみを点滅表示するもの等があつた。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来装置では、各種情報の基準値が表示さ
れないため、表示された情報が基準値と一致して
いるか否か、また一致していない場合にはどの程
度の差があるのかということを表示により知るこ
とができず、したがつて作業時に作業がしにくか
つたり、あるいは適正に作業が行われているか否
かを確認することが困難であるという不都合があ
つた。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本発明のエンジン付
作業機の制御表示装置は、エンジンおよび作業機
に設置された各種検出器からの検出信号に基づい
てエンジンおよび作業機の各種情報を数値化しか
つ各々の情報に対する基準値を記憶している制御
装置を設けると共に、数字あるいは文字等の記号
を表示する表示部と、表示モード変更用操作部
と、基準値調整用操作部とを有しかつ前記制御装
置に接続された表示装置を設け、前記表示部は、
前記制御装置の出力に基づいて、前記エンジンお
よび作業機の各種情報のうちの１つと、その情報
の種類と、その情報の基準値とを同時に表示し、
前記表示モード変更用操作部を操作することによ
り前記制御装置の出力が切換えられて前記表示部
に表示される情報の種類が切換わり、前記基準値
調整用操作部を操作することにより前記表示部に
表示されている基準値が変化すると共に前記制御
装置に記憶されている基準値が変更される構成と
したものである。

（作用） エンジンおよび作業機の各種情報のうちの１つ
と、その情報の種類と、その情報の基準値とが表
示部に数字や文字等の記号で同時に表示される。
そしてモード変更用操作部を操作することによ
り、制御装置の出力が切換えられて表示部に表示
される情報の種類が切換わり、また基準値調整用
操作部を操作することにより、表示部に表示され
ている基準値が変化すると共に制御装置に記憶さ
れている基準値が必要される。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を第１図および第２図
に基づいて説明する。

第１図は本発明の一実施例におけるエンジン付
作業機の制御表示装置の回路ブロツク図で、１は
エンジン付作業機であり、このエンジン付作業機
１は、エンジン２と、このエンジン２により駆動
される例えば田植用の作業機３とにより構成され
ている。エンジン２および作業機３には多数の検
出器４が設置されており、これら検出器４は、例
えばエンジン２の回転数や油圧や油量や燃料量あ
るいは作業機３の車速や植深さ等を検出する。

６は例えばマイクロコンピユータ等により構成
された制御装置で、この制御装置６は、前記検出
器４の検出信号等が入力される入力インターフエ
イス７と、入力インターフエイス７からの信号が
入力されるCPU（中央演算処理装置）８と、
RAMあるいはROM等からなる記憶装置９と、
CPU８からの信号を外部に出力するための出力
インターフエイス１０とにより構成されている。
CPU８は、検出器４からの信号を演算処理して、
前記エンジン２にスロツトル制御信号や停止信号
等を供給し、また前記作業機３の調節機構（図示
せず）に植深さ調整信号等を供給すると共に、後
述の表示装置に表示信号等を供給する。また記憶
装置９は、CPU８を作動させるためのプログラ
ムや基準値等を記憶しており、この基準値とは、
例えば前記エンジン２の最適回転数や必要最低油
圧や必要最低油量や必要最低燃料残量あるいは前
記作業機３の最適車速や最適植深さのことであつ
て、予め設定されている。

１２は前記検出器４により検出された各種情報
等を表示したり前記基準値を調整したりするため
の表示装置で、この表示装置１２は、例えば
LCD等により構成された表示部１３と、表示内
容を切換えるための例えば押釦スイツチ等により
構成された表示モード変更用操作部１４と、基準
値を変更するための例えば可変抵抗器等により構
成された基準値調整用操作部１５と、例えば発光
ダイオード等により構成された油量や燃料残量等
が不足したことを警報するための非常警報部１６
とにより構成されている。表示部１３は、前記制
御装置６からの表示信号により駆動され、検出器
４により検出されたエンジン２および作業機３の
各種情報のうちの１つを数字で表示し、またその
情報の種類を後述の指示マークで表示し、さらに
は前記記憶装置９に記憶されているその情報の基
準値を数字で表示する。表示部１３のこれらの表
示は同時になされ、基準値調整用操作部１５を操
作することにより、表示されている基準値が変化
し、かつ記憶装置９に記憶されている基準値が表
示の値に変更される。表示部１３の表示内容は、
表示モード変更用操作部１４を操作することによ
り他の種類の情報に切換えられる。非常警報部１
６は油量や燃料残量等が不足した時に制御装置６
により駆動される。

第２図は前記表示装置１２の表示および操作部
分の外観斜視図で、１８はパネルであり、このパ
ネル１８の切欠部には、前記表示部１３と、前記
非常警報部１６を構成する発光ダイオード１９，
２０と、前記表示モード変更用操作部１４の押釦
２１とが配置されている。パネル１８の表面には
前記基準値調整用操作部１５のつまみ２２が突出
している。表示部１３には、前記検出器４により
検出された作業機３の植深さが情報表示２４とし
て数字で表示されかつその単位が文字で表示され
ていると共に、現在の表示が作業機３の植深さで
あることを示す指示マーク表示２５が三角形の記
号で表示されており、さらには植深さの基準値が
基準値表示２６として数字で表示されている。パ
ネル１８の表面には、情報の種類等を表わす各種
の文字２８や、表示部１３の指示マーク表示２５
により指示されて情報の種類を明確にするための
三角形の指標２９等が、例えばシールに印刷され
て貼付されている。

なお、制御装置６および表示装置１２はエンジ
ン付作業機１に直接一体的に取付けてもよいし、
表示装置１２のみあるいは表示装置１２および制
御装置６をケーブルによりエンジン付作業機１に
接続して、遠隔操作可能なようにしてもよい。

次に作用を説明する。エンジン２の回転数や油
圧や油量や燃料量あるいは作業機３の車速や植深
さ等の各種情報は、検出器４により検出され、検
出器４の検出信号は入力インターフエイス７を介
してCPU８に供給される。検出器４からの情報
は、その性質によつて、周囲の環境に応じて時々
刻々変化するものや、余り急激な変化はしないも
の等がある。CPU８は検出器４からの検出信号
に基づいて各種情報を数値化すると同時に、記憶
装置９から各種情報の基準値を読出し、エンジン
２の回転数あるいは作業機３の車速や植深さ等が
基準値になるように、出力インターフエイス１０
を介してエンジン２および作業機３に制御信号を
出力する。またCPU８は、エンジン２の油量や
燃料量が基準値よりも少なくなつた場合、出力イ
ンターフエイス１０を介して非常警報部１６に警
報信号を出力し、発光ダイオード１９あるいは発
光ダイオード２０を駆動すると共に、油量不足あ
るいは過熱の場合には出力インターフエイス１０
を介してエンジン２に停止信号を出力してエンジ
ン２を停止させる。またCPU８は、数値化した
各種情報のうちの１つと、その情報の種類と、記
憶装置９から読出したその情報の基準値とを表わ
す表示信号を出力インターフエイス１０を介して
表示部１３に出力し、表示部１３を駆動する。こ
れにより表示部１３は、第３図に示すように、情
報表示２４と指示マーク表示２５と基準値表示２
６とを表示する。なお第２図では植深さの情報が
表示されている。

ここで、押釦２１を押すことにより、表示モー
ド変更用操作部１４から入力インターフエイス７
を介してCPU８に切換信号が供給され、これに
よりCPU８は表示部１３に出力する情報の種類
を変更する。したがつて表示部１３の表示内容が
切換わり、例えばエンジン２の回転数の情報が表
示される。なおこのとき、指示マーク表示２５は
勿論回転数に対応する指標２９を指示する位置に
移動する。このように押釦２１を押す毎に表示部
１３に表示される情報が順次切換わる。

一方、つまみ２２を回動させると、基準値調整
用操作部１５から入力インターフエイス７を介し
てCPU８に供給される信号が変化し、それに応
じてCPU８は表示部１３に表示されている基準
値を変化させると同時に、記憶装置９に記憶して
いる基準値を変更する。そしてCPU８は、変更
された基準値と検出器４からの検出信号とを比較
して検出信号が基準値になるように出力インター
フエイス１０を介してエンジン２および作業機３
に制御信号を出力する。勿論、つまみ２２の接操
作により記憶装置９に記憶されている基準値が変
更されるのは表示部１３に表示されている情報に
ついてだけであるので、複数の情報について基準
値を変更する場合は、それらの情報を押釦２１の
操作により順次表示部１３に表示させて個々につ
まみ２２を操作する必要がある。

このように、各種の情報について、その検出値
と基準値とを同時に表示部１３に順次表示させる
ことができるので、表示部１３を見ることにより
制御あるいは調整が適正に行われているか否かを
容易に確認することができる。またつまみ２２を
操作することにより表示部１３に数字で表示され
た基準値を見ながら基準値を変更することができ
るので、作業環境等に応じた最適制御あるいは調
整を容易に実現できる。

（別の実施例） 上記実施例においては、指示マーク表示２５の
位置により情報の種類を表示するようにしたが、
本発明はこのような構成に限定されるものではな
く、例えば情報の種類を表示部１３に文字で表示
するようにしてもよい。

また上記実施例においては、発光ダイオード１
９，２０により警告表示を行うようにしたが、本
発明はこのような構成に限定されるものではな
く、例えばブザー等を用いて音により警告するよ
うにしてもよいし、あるいは表示部１３に文字等
を表示して警告することもできる。また警告の種
類も、油圧不足や過熱等、必要に応じて適宜選択
し得る。

また上記実施例においては、CPU８によりエ
ンジン２および作業機３を自動制御するようにし
たが、本発明はこのような構成に限定されるもの
ではなく、表示部１３を見ながらエンジン２およ
び作業機３を手動操作するようにしてもよい。こ
の場合、表示部１３に情報の検出値と基準値とが
同時に表示されるので、表示部１３を見ながらエ
ンジン２および作業機３を手動操作することによ
り容易に最適制御あるいは調整することができ
る。

また上記実施例においては、作業機３が田植機
の場合について説明したが、本発明はこのような
構成に限定されるものではなく、作業機３は例え
ば耕耘機やコンバインやポンプや圧縮機や芝刈り
機等であつてもよい。またその場合、検出器４に
より検出しあるいは表示部１３に表示する作業機
３の情報は、作業機３の種類に応じて、作業機の
回転数や刈取高さや吐出圧等、適宜変更される。
また検出器４により検出しあるいは表示部１３に
表示するエンジン２の情報も、水温、油温、水
圧、水量、スロツトル開度、燃料噴射量、燃料消
費量、燃料消費率、出力等、必要に応じて適宜選
択し得る。

（発明の効果） 以上説明したように本発明によれば、エンジン
および作業機に設置された各種検出器からの検出
信号に基づいてエンジンおよび作業機の各種情報
を数値化しかつ各々の情報に対する基準値を記憶
している制御装置を設けると共に、数字あるいは
文字等の記号を表示する表示部と、表示モード変
更用操作部と、基準値調整用操作部とを有しかつ
前記制御装置に接続された表示装置を設け、前記
表示部は、前記制御装置の出力に基づいて、前記
エンジンおよび作業機の各種情報のうちの１つ
と、その情報の種類と、その情報の基準値とを同
時に表示し、前記表示モード変更用操作部を操作
することにより前記制御装置の出力が切換えられ
て前記表示部に表示される情報の種類が切換わ
り、前記基準値調整用操作部を操作することによ
り前記表示部に表示されている基準値が変化する
と共に前記制御装置に記憶されている基準値が変
更される構成としたので、各種の情報について、
その検出値と基準値とを同時に表示部に順次表示
させることができることから、自動制御の場合
は、表示部を見ることにより制御あるいは調整が
適正に行われているか否かを容易に確認すること
ができ、手動操作の場合は、表示部を見ながらエ
ンジンおよび作業機を手動操作することにより容
易に最適制御あるいは調整することができる。ま
た基準値調整用操作部を操作することにより表示
部に数字で表示された基準値を見ながら基準値を
変更することができるので、作業環境等に応じた
最適制御あるいは調整を容易に実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるエンジン付
作業機の制御表示装置の回路ブロツク図、第２図
は表示装置の表示および操作部分の外観斜視図で
ある。 ２…エンジン、３…作業機、４…検出器、６…
制御装置、１２…表示装置、１３…表示部、１４
…表示モード変更用操作部、１５…基準値調整用
操作部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ エンジンおよび作業機に設置された各種検出
   器からの検出信号に基づいてエンジンおよび作業
   機の各種情報を数値化しかつ各々の情報に対する
   基準値を記憶している制御装置を設けると共に、
   数字あるいは文字等の記号を表示する表示部と、
   表示モード変更用操作部と、基準値調整用操作部
   とを有しかつ前記制御装置に接続された表示装置
   を設け、前記表示部は、前記制御装置の出力に基
   づいて、前記エンジンおよび作業機の各種情報の
   うちの１つと、その情報の種類と、その情報の基
   準値とを同時に表示し、前記表示モード変更用操
   作部を操作することにより前記制御装置の出力が
   切換えられて前記表示部に表示される情報の種類
   が切換わり、前記基準値調整用操作部を操作する
   ことにより前記表示部に表示されている基準値が
   変化すると共に前記制御装置に記憶されている基
   準値が変更される構成としたエンジン付作業機の
   制御表示装置。