JPH04116354U - マイクロ波無電極発光装置 - Google Patents
マイクロ波無電極発光装置Info
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- Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 小型の送風装置により無電極発光管の内端部
が高温にならないように、無電極発光管をその長手方向
に対して均一に冷却できるようにしたマイクロ波無電極
発光装置を提供する。 【構成】 無電極発光管1と、空胴壁3と、マイクロ波
発生手段5と、マイクロ波結合手段9と、送風手段8と
を備え、空胴壁3のうち冷却風を通過させる側の壁31
には、マイクロ波の遮断波長となる寸法以下の大きさの
通気孔34,35,36を複数配置し、かつ、無電極発
光管1の内端部10に向かう風量が中央部20に向かう
風量よりも大きくなるように、内端部10に対応する位
置での通気孔34による単位面積当りの開口面積を大き
くする。
が高温にならないように、無電極発光管をその長手方向
に対して均一に冷却できるようにしたマイクロ波無電極
発光装置を提供する。 【構成】 無電極発光管1と、空胴壁3と、マイクロ波
発生手段5と、マイクロ波結合手段9と、送風手段8と
を備え、空胴壁3のうち冷却風を通過させる側の壁31
には、マイクロ波の遮断波長となる寸法以下の大きさの
通気孔34,35,36を複数配置し、かつ、無電極発
光管1の内端部10に向かう風量が中央部20に向かう
風量よりも大きくなるように、内端部10に対応する位
置での通気孔34による単位面積当りの開口面積を大き
くする。
Description
【0001】
本考案は、無電極発光管をマイクロ波で励起させて紫外線を発生させるマイク
ロ波無電極発光装置に関する。
【0002】
近年では、紫外線が、紫外線硬化型の接着剤やインキ類の硬化、乾燥、特殊塗
料の硬化、その他の塗面処理プロセス、化学物質の化学反応等に広く利用されて
いる。
紫外線の発生装置としては、従来、水銀等の発光材料が封入された無電極発光
管にマイクロ波を照射して発光材料を励起させて紫外線を発生させるマイクロ波
無電極発光装置が提案されている(特開昭50− 54172号公報、特開平2−189805
号公報等参照)。
【0003】
図5は、従来のマイクロ波無電極発光装置の概略を示し、図6は図5のX−X
線断面図、図7は図4のマイクロ波空胴のY−Y線断面図である。
1は無電極発光管であり、棒状のガラス管内に水銀等の発光材料が封入されて
いる。2はマイクロ波空胴、3は金属材料で形成されたマイクロ波空胴壁である
。このマイクロ波空胴壁3は、送風装置8からの冷却風を通過させる側の壁(以
下、適宜「送風側壁」と略称する。)31と、側壁32とにより構成されている
。
【0004】
4は誘電体ミラーであり、無電極発光管1の放射光を照射方向(矢印A方向)
に集光させるものである。この誘電体ミラー4の反射面の断面形状は、楕円また
は放物線の凹面形状となっている。5はマイクロ波発生手段としてのマグネトロ
ンである。6はマイクロ波を誘導する導波管である。
7はメッシュであり、マイクロ波空胴2の一壁を形成するとともにマイクロ波
は透過せずに発生した紫外線を透過させるものである。すなわち、このメッシュ
7は、紫外線は透過させるがマイクロ波に対しては短絡板として働くものである
。8は無電極発光管1を冷却するための送風装置である。9はマイクロ波空胴2
と導波管6を結合するアンテナである。91はアンテナ9を通すための開口であ
る。
【0005】
図5の装置では、マグネトロン5を動作させて、マイクロ波電力が無電極発光
管1に封入した水銀等の蒸気を励起し、そこで放電が開始して紫外線が発生する
。この時発生した紫外線は四方に放射されるが、無電極発光管1を誘電体ミラー
4の焦点に予め位置させておけば、紫外線は誘電体ミラー4により反射されてメ
ッシュ7の方向に集光され、さらにメッシュ7を通過してそのまま進行する。
従って、メッシュ7の前方に被処理物を配置しておくことにより、紫外線の照
射によって、接着剤や塗料の硬化、乾燥等の処理を即座に行うことができる。特
に、メッシュ7の前方において被処理物をベルトコンベア等で順次移動させるこ
とにより、連続的に大量の処理が可能となる。
【0006】
送風装置8からの冷却風は、導波管6に設けられた通気孔61、空胴壁3のう
ちの送風側壁31に設けられた通気孔33、誘電体ミラー4に設けられた通気孔
41を介して無電極発光管1に送られる。
【0007】
しかし、図5に示した従来のマイクロ波無電極発光装置では、送風装置8から
の冷却風によって無電極発光管1が冷却されるためその昇温がある程度防止され
るが、無電極発光管1の昇温は必ずしもその長手方向に均一に起こるものではな
い。すなわち、無電極発光管1が発光すると長手方向において温度差が生じ、特
に、無電極発光管1の内部における端部すなわち内端部10が中央部20より高
温になりやすく、当該内端部10において失透する等の問題が発生する。
この問題を解決するために、高温になる内端部10を十分に冷却できるだけの
大型の送風装置を設けることも考えられるが、この手段では消費電力が増大し、
装置が大型化するため好ましくない。また、内端部10ほど高温にはならない中
央部20が過度に冷却されるおそれもある。
【0008】
そこで、本考案の目的は、小型の送風装置により無電極発光管の内端部が中央
部に比して高温にならないように、無電極発光管をその長手方向に対して均一に
冷却できるようにしたマイクロ波無電極発光装置を提供することにある。
【0009】
以上の目的を達成するため、本考案のマイクロ波無電極発光装置は、発光材料
が封入された棒状の無電極発光管と、無電極発光管が配置されてマイクロ波空胴
を形成する空胴壁と、マイクロ波発生手段と、マイクロ波発生手段で発生したマ
イクロ波を無電極発光管に結合するマイクロ波結合手段と、無電極発光管に対す
る冷却風を空胴壁を通して送る送風手段とを具備するマイクロ波無電極発光装置
において、前記空胴壁のうち冷却風を通過させる側の壁(送風側壁)には、マイ
クロ波の遮断波長となる寸法以下の大きさの通気孔を複数配置し、かつ、前記無
電極発光管の内端部に向かう風量が中央部に向かう風量よりも大きくなるように
、前記内端部に対応する位置での通気孔による単位面積当りの開口率を大きくし
たことを特徴とする。
【0010】
また、以上のマイクロ波無電極発光装置において、マイクロ波空胴には無電極
発光管から発生する紫外線を反射させる誘電体ミラーを配置し、この誘電体ミラ
ーには前記無電極発光管の長手方向に沿って複数個の通気孔を設け、前記無電極
発光管の内端部に向かう風量が中央部に向かう風量よりも大きくなるように、前
記内端部に対応する位置での誘電体ミラーに設けた通気孔による単位面積当りの
開口率を大きくしたことを特徴とする。
【0011】
本考案では、空胴壁の送風側壁に設けた通気孔のうち、無電極発光管の内端部
に対応する位置での通気孔による単位面積当りの開口率を大きくして、無電極発
光管の内端部に向かう風量が中央部に向かう風量よりも大きくなるようにしたの
で、無電極発光管の内端部が中央部に比して高温となることを防止でき、無電極
発光管の長手方向に沿ってほぼ均一に冷却することが可能となる。
また、誘電体ミラーに設けた通気孔を上記と同様に構成することにより、誘電
体ミラーを設けた場合にも同様の効果を得ることができる。
【0012】
以下、本考案の実施例を説明する。
図1は、本考案に係るマイクロ波無電極発光装置の実施例を示す概略図である
。図1において、10は棒状の無電極発光管1の内端部、20は両側の内端部1
0,10間の中心にある中央部を示す。
図2は、図1における空胴壁3のうち、冷却風を通過させる側の壁(送風側壁
)31のみを取り出して示したものである。図2に示すように、送風側壁31に
は、棒状の無電極発光管1にほぼ対応する位置に第1通気孔34と第2通気孔3
5とが設けられ、その両側には第3通気孔36が設けられている。
【0013】
第1通気孔34は、無電極発光管1の内端部10およびその付近に対応する位
置に設けられており、第2通気孔35は、無電極発光管1の中央部20を含むそ
れ以外の部分に対応する位置に設けられている。
第1通気孔34および第2通気孔35を構成する各通気孔34aおよび35a
はほぼ同じ大きさのものであるが、第1通気孔34では第2通気孔35よりも密
に配列されることにより、単位面積当りの開口率を大きくしている。各通気孔3
4aおよび35aの大きさは、空胴壁3の厚さによっても異なるが、マイクロ波
を遮断する寸法であれば特に限定されるものではない。空胴壁3の厚さが例えば
2mmの場合には各通気孔の径はマイクロ波の波長の1/10以下とされる。各通
気孔の1個の面積の一例を挙げれば約16mm2 である。
【0014】
このようにマイクロ波の遮断波長との関係から要求される各通気孔の大きさの
条件を十分に満足させながら、各通気孔の配置ピッチを変更することにより、無
電極発光管1の内端部10が受ける風量を中央部20が受ける風量よりも大きく
して、長手方向における温度の均一化を図っている。各通気孔の配置ピッチの一
例を挙げると、第1通気孔34では約5mm間隔で各通気孔34aが設けられ、第
2通気孔35では約7mm間隔で各通気孔35aが設けられ、第1通気孔34の配
設長さLは例えば20mmである。
91はアンテナ9が挿通される開口であるが、アンテナ9の直径より大きい分
だけ冷却風の通気孔として利用することも可能である。
【0015】
図3は、図1においてマイクロ波空胴2に配置された誘電体ミラー4のみを取
り出して、照射面側から見たものである。この誘電体ミラー4は、断面が楕円形
をしているが、照射面側より見た図であるため平面状になっている。
この誘電体ミラー4の反射面は、金属酸化物の蒸着膜により形成されている。
この反射面によって無電極発光管1から発生する紫外線が反射され、メッシュ7
から外方に放射される。
【0016】
蒸着膜の形成を容易にするため、誘電体ミラー4は4つの分割体4a,4b,
4c,4dによって構成されている。すなわち、誘電体ミラー4の内面全体に一
挙に蒸着膜を形成するよりも、4つの分割体のそれぞれに個別的に蒸着膜を設け
る方が容易となるからである。
この誘電体ミラー4には無電極発光管1の長手方向に沿って複数個の通気孔4
1が設けられている。4つの分割体の相互に接合される部分にも半円形状の切り
欠きが設けられていて、分割体が組合せられたときに対応する2つの切り欠きに
よって通気孔41が形成される。
無電極発光管1の内端部10に対応する位置には、通気孔41よりは大きな切
り欠きによる通気孔42が設けられていて、通気孔による単位面積当りの開口率
が大きくなっており、無電極発光管1の内端部10に向かう風量が中央部20に
向かう風量よりも大きくなるようにしている。
【0017】
通気孔41,42の大きさは、特に限定されるものではないが、誘電体ミラー
4が紫外線を反射する機能を損なわない程度とされる。一例を挙げれば、通気孔
41は16〜36mm2 (直径4〜6mm)、通気孔42は10×20mmである。
このようにして空胴壁3のみならず誘電体ミラー4も無電極発光管1の内端部
10を強く冷却できるようにしている。通気孔42は、切り欠きではなくて、通
気孔41のような開口で構成されていてもよい。
【0018】
図4は、本考案の効果を示す実験結果である。実線は、従来のマイクロ波無電
極発光装置の場合を示し、破線は図1に示した本考案のマイクロ波無電極発光装
置の場合を示す。
なお、実験に使用した従来のマイクロ波無電極発光装置においては、送風側壁
31や誘電体ミラー4における無電極発光管1の長手方向に対応する部分には、
同じ大きさの通気孔が均一なピッチで配設されている。
この実験では、無電極発光管1の長手方向に均一の間隔で設けた5つの検出点
(A〜E)において、その管壁温度を検出した。この場合、A点,E点はそれぞ
れ一方および他方の内端部10の管壁を示し、C点は中央部20の管壁を示す。
無電極発光管1としては、内端部10との間の距離が約238mm、管内径が6mm
の水銀ランプを使用した。管壁温度の検出は、点灯後5分経過した時点で行った
。
この図4から明らかなように、従来の装置では無電極発光管1の内端部10の
温度が約 850℃および約 820℃と非常に高いのに対し、本考案の装置では約 700
℃近くまで低下させることができ、さらに無電極発光管1の長手方向における温
度分布差もかなり小さく抑えられることがわかる。
【0019】
以上詳細に説明したように、本考案のマイクロ波無電極発光装置によれば、無
電極発光管の高温となる内端部には、中央部に比較して多くの風量を流すことが
できる。従って、無電極発光管の内端部が失透したり、穴があいたりすることを
防止することができる。
【図1】本考案に係るマイクロ波無電極発光装置の実施
例の概略図である。
例の概略図である。
【図2】図1における空胴壁の一部の底面図である。
【図3】図1における誘電体ミラーを照射面側から見た
図である。
図である。
【図4】実験結果を示すグラフである。
【図5】従来のマイクロ波無電極発光装置の概略図であ
る。
る。
【図6】図5のX−X線断面図である。
【図7】図5のY−Y線断面図である。
1 無電極発光管
2 マイクロ波空胴
3 空胴壁
31 送風側壁
32 側壁
33 通気孔
34 第1通気孔
35 第2通気孔
36 第3通気孔
4 誘電体ミラー
41 通気孔
42 通気孔
5 マイクロ波発生手段
6 導波管
61 通気孔
7 メッシュ
8 送風手段
9 アンテナ
91 開口
Claims (2)
- 【請求項1】 発光材料が封入された棒状の無電極発光
管と、無電極発光管が配置されてマイクロ波空胴を形成
する空胴壁と、マイクロ波発生手段と、マイクロ波発生
手段で発生したマイクロ波を無電極発光管に結合するマ
イクロ波結合手段と、無電極発光管に対する冷却風を空
胴壁を通して送る送風手段とを具備するマイクロ波無電
極発光装置において、前記空胴壁のうち冷却風を通過さ
せる側の壁には、マイクロ波の遮断波長となる寸法以下
の大きさの通気孔を複数配置し、かつ、前記無電極発光
管の内端部に向かう風量が中央部に向かう風量よりも大
きくなるように、前記内端部に対応する位置での通気孔
による単位面積当りの開口率を大きくしたことを特徴と
するマイクロ波無電極発光装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のマイクロ波無電極発光装
置において、マイクロ波空胴には無電極発光管から発生
する紫外線を反射させる誘電体ミラーを配置し、この誘
電体ミラーには前記無電極発光管の長手方向に沿って複
数個の通気孔を設け、前記無電極発光管の内端部に向か
う風量が中央部に向かう風量よりも大きくなるように、
前記内端部に対応する位置での誘電体ミラーに設けた通
気孔による単位面積当りの開口率を大きくしたことを特
徴とするマイクロ波無電極発光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2744291U JP2542952Y2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | マイクロ波無電極発光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2744291U JP2542952Y2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | マイクロ波無電極発光装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04116354U true JPH04116354U (ja) | 1992-10-16 |
JP2542952Y2 JP2542952Y2 (ja) | 1997-07-30 |
Family
ID=31911727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2744291U Expired - Lifetime JP2542952Y2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | マイクロ波無電極発光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542952Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011524616A (ja) * | 2008-06-16 | 2011-09-01 | ヘレーウス ノーブルライト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 小型のuv放射モジュール |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP2744291U patent/JP2542952Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011524616A (ja) * | 2008-06-16 | 2011-09-01 | ヘレーウス ノーブルライト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 小型のuv放射モジュール |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2542952Y2 (ja) | 1997-07-30 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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