JPH04114673A - スキー板 - Google Patents

スキー板

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JPH04114673A
JPH04114673A JP23538890A JP23538890A JPH04114673A JP H04114673 A JPH04114673 A JP H04114673A JP 23538890 A JP23538890 A JP 23538890A JP 23538890 A JP23538890 A JP 23538890A JP H04114673 A JPH04114673 A JP H04114673A
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JP
Japan
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ski
vibration damping
resin
damping material
vibration
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JP23538890A
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Inventor
Yasuo Komatsu
小松 泰雄
Naoki Imaeda
直樹 今枝
Hiroshi Edakawa
枝川 裕志
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、滑降時の振動減衰性に優れかつ高速時の操縦
安定性に優れたスキー板に関する。
[従来の技術] 従来のスキー板において、該板の弾性や強度を向上させ
るために、ゴム板や繊維強化樹脂板からなる積層板を一
部に採用したものは存在する。
[発明が解決すべき課題] しかし、これらの従来技術においては、下記のような欠
点があった。すなわち、 ■滑降時に地面の凹凸によりスキー板が振動し、その振
動のエネルギーが操縦者の膝に伝わり、長時間滑降時の
疲労、それにともなう操縦安定性の低下をきたす。
■滑降時の振動によりスキー板が浮き、エツジと雪面と
の接触長さが小さくなりターン時の走行安定性が低下す
る。
■直滑降時の振動によりスキー板が浮きスキー板と雪面
との接触面積が小さくなりスピードが低下する。
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改善し鋭意
検討されたもので、スキーヤ−を疲れさぜない快適性、
スキーの走行安定性、ターン時の回転操作性に優れたス
キー板を提供せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の目的を達成するため、次の構成を採用
するものである。
すなわち、本発明のスキー板は、スキー板を構成する積
層板の少なくとも一部を振動損失係数が0.01以上で
ある振動減衰材で構成したことを特徴とするものであり
、さらに、特に好ましくは、該振動減衰材を、下記(A
)〜(D)からなる樹脂組成物で構成したことを特徴と
するものである。
(八)常温から100℃で流動性を有するエポキシ樹脂 (Bj式R−OCH2−CI−1−CH2・・・flJ
\0/ (nは1〜22の整数) で示される化合物 (C)常温から100℃で流動性を有するアミド樹脂 (D)炭素繊維、黒鉛、フェライトおよびマイカからな
る群から選ばれた少な(とも1種の充填剤 本発明は、スキー板を用いて滑降する際に、特にアイス
バーンの上を滑降するときなどに強烈に体感する衝撃振
動を好都合に減衰・吸収するスキ・−板を提供せんとし
て、鋭意検討したところ、振動損失係数の大きい制振性
を有する振動減衰材を、スキー板を構成する積層複合板
材の少なくとも一部に採用することにより、上述の衝撃
振動に対して驚くほどの振動減衰効果を発揮することを
見い出し、本発明に到達したものである。
かかる効果を発揮する振動減衰材としては、たとえば比
重の比較的大きいもの、弾性に優れた素材ならびに発泡
樹脂素材などのように、要するに振動吸収性に優れた素
材を使用することができ、たとえば木材、アルミ合金、
鉄、銅、鉛、ステンレス、セラミックス、樹脂類、FR
Pならびにこれらの混用物などで上述の性質を有するも
のを使用することができる。
これらの材料の中でも、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂
および無機充填剤とからなる特定な樹脂組成物からなる
素材が、軽量であるにも拘らず振動損失係数が0.01
以上であり、特に好ましい制振性を有するので、本発明
に使用する振動減衰材としては極めて好適である。
以下、この樹脂組成物について説明する。
まず、エポキシ樹脂は、上述の振動減衰材を構成する組
成の主剤となるものであり、常温〜100℃において流
動性を有するもの、すなわち、融点が常温〜1−00℃
の範囲にあるものであって、さらに好ましくは25℃で
の粘度が1〜300ポイズであり、また、さらに好まし
くはエポキシ当量が1−00〜500で、分子量か20
0〜1000のものを使用することができる。
かかるエポキシ樹脂としては、たとえば、“エピコート
#828”エピコート#827”“エピコート#834
”エピコート#815”“エピコー)#807” (油
化シェル■製)“GY250”GY260”GY255
”“GY257” (日本チバガイギー■製)、“F 
L E P−10”  F L E P −50″  
FL E P −60” (東しチオコール■製)など
を使用することができる。
上述の式[+] で示される化合物は、可撓性および成
型時の加工性向上剤として作用するもので、R,はどの
位置に配位しても良いが、好ましくは第5.6位に配位
するものがよい。さらに好ましくは25°Cにおける粘
度が0.5〜50センチポイズであり、エポキシ当量が
80〜400.分子量が80〜400のものがよい。こ
のような化合物としては、たとえばメチルグリシジルエ
ーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジ
ルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、デシルグリ
シジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、テトラ
デシルグリジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエー
テル、オクタデシルグリシジルエーテル、エイコシルグ
リシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、t−
ブチルフェニルグリシジルエーテルなどを使用すること
ができる。
また、上述の振動減衰材に使用されるポリアミド樹脂は
、硬化剤および可撓性付与剤として作用し、常温〜10
0°Cにおいて流動性を有するもの、すなわち、融点が
常温〜i、 00 ’Cの範囲にあるものであって、好
ましくは、25℃における粘度が3〜2000ポイズで
、アミン価か100〜800程度であるものか使用され
る。このようなアミド樹脂としては、たとえば、“トー
マイド#225−X”   トーマイド#215−X”
トーマイド#225” (富士化成■製)、“パーサミ
ド#100”パーサミド#125”パーサミド#140
”パーサミド#150”“パーサミド#1.15” (
ヘンケル白水(掬製)、EPON−Vi5” (シェル
■製)などを使用することができる。
エポキシ樹脂に対する化合物[1] の配合量は、該樹
脂100重量部に対し、好ましくは5〜80重量部、よ
り好ましくは10〜60重量部とするのがよい。化合物
[+] の配合量が5重量部未満では、成型品の硬度が
硬くなりすぎ、かつ充填剤を多量に配合した時の混合時
の粘度が高くなり、加工性および作業性が悪くなる傾向
があり、逆に80重量部を越えると、軟らかくなりすぎ
て必要十分な力学特性が得られなくなる傾向がある。
エポキシ樹脂に対するポリアミド樹脂の配合量は、該樹
脂100重量部に対して、好ましくは10〜800重量
部、さらに好ましくは50〜500重量部の範囲がよい
。ポリアミド樹脂の配合量が10重量部未満では、得ら
れる成型品の硬度が硬くなりすぎ、逆に800重量部を
越える場合は、軟らかくなりすぎ、かつ必要十分な力学
特性が得られなくなる傾向がある。
なお、ポリアミド樹脂は、エポキシ樹脂の硬化剤として
も作用するものであり、硬化時間を短縮し、得られる成
型品の硬化を充分に進行させる作用を発揮するものであ
る。
かかるポリアミド樹脂の他に、エポキシ樹脂に一般的に
使用される硬化剤を併用することができる。このような
硬化剤としては、たとえばトリエチルテトラミン、プロ
パツールアミン、アミノエチルエタノールアミンの如き
脂肪族アミン、Pフェニレンジアミン、トリス(ジメチ
ルアミノ)メチルフェノール、ベンジルメチルアミンの
如き芳香族アミン、又は無水フタル酸、無水マイレン酸
の如きカルボン酸を使用することができる。
これらの添加量は、要求特性によって自由に変え得るが
、第1級、第2級アミンを用いる場合は、次式により添
加量を決めるのがよい。なお、第3級アミンなど触媒と
して働くものは、計算によって求められないので、試験
によりエポキシ樹脂100重量部に対する配合量(重量
部)を求める。
配合量= (A、/E、)X100 式中:へ〇=アミンの当量 E、−エポキシ当量 アミンの当量= (A、/H,) 式中:A、=アミンの分子量 H,=活性水素の数 一方、酸無水物を用いる場合は、次式により配含量を求
めるのがよい。
配合量−C・ (AC,/E、 ) X 1.00式中
:ACQ コ酸無水物の当量 酸無水物の当量= (A、C,/ACQ ) Xi 0
.0式中:AC,=酸無水物の分子量 AC,−酸無水物基の数 C:0゜85(はとんどの酸無水物) 0.6(塩素を含む酸無水物) 1.0(第3級アミンを併用する場合)このような特定
の樹脂組成物に対して、高い振動減衰特性を付与するた
めに、無機充填剤、好ましくは炭素繊維、黒鉛、フェラ
イトおよびマイカの少なくとも一種の充填剤を混合、配
合する。
本発明において、上記充填剤の中でも黒鉛とフェライト
とマイカか振動減衰性能が大きく、これ等を主体として
配合することが好ましい。
かかる黒鉛としては、鱗片状のものが好ましい。
また、上述のフェライトは、Fe2O3を主成分とする
ものであるが、この主成分の他にMn01Ca、 0、
ZnO,CdO,A l□03などの金属酸化物を微量
に含む微粒子状又は薄膜状の粉体てあり、このFe2O
3以外の金属酸化物の含量によって比重は異なるもので
ある。この比重が、好ましくは2.45〜2.70の範
囲の比重を有するものが制振性能に優れている。なお、
該フェライトは一般に音声録音用の磁気テープなどに用
いられ、軟磁性のものと、強磁性のものがあるが、いず
れを用いても、本発明の目的は達成される。
このようなフェライトとしては、利根産業■製”T−J
P−A″  “K H−R”および“K I−(−D 
”などを使用することができる。
次に、上述のマイカとしては、鱗片状のものであればよ
く、白マイカ、金マイカのいずれでもよい。このような
マイカとし°Cは、米国マリエッタ社製の“40−8”
60−8”、“150S”200− HK”などを使用
することができる。
炭素繊維は、振動減衰作用よりも補強作用に優れており
、上述の振動減衰性能に優れた充填剤に付加して用いる
のが好ましい。かかる炭素繊維は、好ましくは10〜1
000μ、さらに好ましくは30〜500μの繊維長を
有するものがよい。
本発明に使用する上述の充填剤は、好ましくは、60メ
ツシユ(Tyler標準篩による)の篩を通過する程度
の粒径のものを使用するのがよい。
粒子の大きさが60メツシユ未満の場合には、粒子が嵩
高になりすぎ、多量配合したり、均一に配合することが
困難となるし、さらに十分な振動減衰特性を付与するこ
とができなくなる。
また、樹脂に対する配合量を向上させるために、該充填
剤をアクリル、スチレン系およびナフテン系オイル等の
表面処理剤で処理し、樹脂との親和性を高めることも好
ましいことである。
上記した充填剤は、樹脂組成物1.00重量部に対して
、好ましくは少なくとも30重量部、さらに好ましくは
40重量部以上配合する。30重量部未満では、振動減
衰特性の低下が大きくなる傾向かある。
振動減衰特性は、充填剤の種類によって多少異なり、た
とえば、黒鉛や炭素繊維の場合は40重量部以上、フェ
ライトの場合は50重量部以上配合するのが好ましい。
充填剤の配合量は、多いほど減衰特性は改善されるもの
であり、最大限配合した場合で、黒鉛、炭素繊維および
マイカの場合は350重量部、フェライトの場合は40
0重量部の配合が可能である。しかし、成型品の硬度や
加工性などの点から、前者の場合は250重量部、後者
の場合は300重量部程度の最大配合量を採用するのが
好ましい。
かかる充填剤としては、黒鉛に、フェライトまたはマイ
カとを併用するのが、制振性能の上から特に好ましい。
なお、本発明においては、振動減衰材の特性を損なわな
い範囲で、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
三酸化アンチモン、塩化パラフィン、酸化亜鉛、臭化ア
ルミニウムの如き難燃剤を添加することもできる。
かくして得られる樹脂組成物は、粘稠な物質であるから
必要な形状が得られる成型器に注入したり、シート用押
出し機等によって成型し、必要に応じて室温から100
℃の加温下で硬化させて振動減衰材を形成することがで
きる。
本発明における振動減衰材の振動減衰性能は、振動損失
係数にして0.01以上、好ましくは0゜02以上であ
る。0.01未満の振動損失係数しか有しない素材では
スキー板に与えられる衝撃振動を制御することはできな
い。
振動減衰材の振動損失係数は、幅30mmx長さ300
mmの寸法の試料を使用して測定する。
通常は、6mm厚の振動減衰材を3mm厚の鋼板に接着
して測定するが、振動減衰材が別の板との積層体である
場合は、鋼板を用いることなく、そのまま上述寸法で測
定する。なお、スキー板の振動損失係数は、スキー板の
状態で測定する。
いずれの試料も、該試料を加振する(スキー板:中点加
振)ことにより得られた共振曲線から、次式により振動
損失係数(η)を求めるものである。
振動損失係数(η) −(f 2  f 、) / f
 。
ここで、fo :共振周波数(Hり f2 :共振周波数の振動レベルから3dB低減したと
きの高い方の周 波数 fl 二共振周波数の振動レベルから3dB低減したと
きの低い方の周 波数 かかる振動減衰材は、繊維強化樹脂と積層一体化して、
スキー板を構成することができる。
かかる繊維強化樹脂に用いられる樹脂は、たとえば熱可
塑性樹脂や熱硬化性樹脂のいずれでも、充分な強度と剛
性を有するものであればよい。これらの樹脂の中でも、
好ましくは熱硬化性樹脂が剛性が高くてよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネイト系樹
脂、ABS系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタ
ール系樹脂、ポリアクリレート系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポ
リイミド系樹脂等およびこれらの混合樹脂を使用するこ
とができる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエ
ステル系樹脂、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂、メラ
ミン系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ウレタン系樹
脂、ポリイミド系樹脂などおよびこれらの混合樹脂を使
用することができる。
また、繊維強化樹脂に用いられる繊維は、金属繊維、炭
素繊維、ガラス繊維などの無機繊維やアラミド繊維、そ
の他ポリエチレン、ポリビニルアルコール等の高強力合
成繊維などを使用することができる。これらの補強繊維
は単独、またはこれらの混合系で使用してもよく、また
長繊維、短繊維またはこれらの混合のいずれの系でも使
用することができる。
かかる繊維強化樹脂材料は、一般に補強繊維に樹脂を含
浸またはコーティングしてプリプレグとしたものを使用
することができる。
かかるプリプレグは、該補強繊維の配向(配列)方向に
より、より強い補強作用を発揮するので、積層する際に
、それぞれのプリプレグの繊維配列角度に変化をもたせ
たりすれば、補強効果のバランスのとれたものを提供す
ることができる。
かかるプリプレグシートと、上述振動減衰材とを接合さ
せて一体化する方法としては、予め所定の厚さの樹脂組
成物から成るシートを作製した後、接着剤で接着する方
法、樹脂組成物とプリプレグシートを熱圧着する方法ま
たは硬化前の樹脂組成物をプリプレグシートと一体化し
て成型する方法などを採用することができる。
上述の接着剤は、特に限定されないが、繊維強化樹脂の
剛性などの物性を考慮すると、エポキシ系接着剤が好ま
しい。かかる接着剤としては、たとえば、“アラルダイ
トHV−998”アラルダイトHV−997”、 “ア
ラルダイトHY−956” (チバガイギー社製)など
を主剤として用い、 ハードナーHV−998”  ハ
ードナーHV−997″、 ハード+−HY−956”
(チバガイギー社製)を硬化剤として用いたものが好ま
しく使用される。
スキー板は、軽量性、滑走性、耐衝撃性などの特性を付
与するために、一般に積層構造を成しており、ABS樹
脂、ポリエチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン
樹脂などの樹脂およびこれら樹脂とガラス繊維、炭素繊
維、アラミド繊維などの補強繊維とからなる繊維補強樹
脂層や合板層、さらには金属板層などから構成されてい
る。
本発明のスキー板は、上記スキー板を構成する積層構造
の一部に上記の振動減衰材を組込むか、または上記振動
減衰材とプリプレグシートを積層してなる複合材料とを
一体化することにより得られる。
該振動減衰材をスキー板の一部に部分的に取付ける場合
は、該スキー板を構成する積層材の少なくとも一部に熱
圧着したり、接着剤により接着したり、さらにボルトや
釘などにより一体化することによりスキー板に組み込ま
れる。
かかるスキー板において、該振動減衰材は、該板全面に
積層一体化させるのが最も好ましいが、少なくとも該ス
キー板の統装置部分を構成する合板に該振動減衰材を組
込むのが、振動減衰効果に優れていて好ましい。また、
スキー板の一部に部分的に取付ける場合は、少なくとも
上記の靴載置部から先端部の間の部分に取付けるのが、
振動減衰効果が高くて好ましい。
かかるスキー板の具体例について、図面により説明する
第1図は、実施例1で形成した本発明のスキー板の一例
を示す断面積層構造である。この例は、表面に保護層と
してABS樹脂層1を有し、次いでガラス繊維補強樹脂
層2、合板層3、フェノール樹脂層5、さらに、裏面に
滑走性を付与するためにポリエチレン樹脂層6を積層し
た通常のスキー板の合板層3とフェノール樹脂層5との
間に振動減衰材層4を積層して6層積層構造体としたも
のである。このスキー板は、軽量性、滑走性、耐衝撃性
などの特性に加えて振動減衰性に優れた効果を発揮する
第2図は、実施例2で形成したスキー板の断面積層構造
を示す。この例は、表面に保護層としてABS樹脂層1
を有し、次いでガラス繊維補強樹脂層2、炭素繊維補強
樹脂層7、合板層3、さらに、裏面にポリエチレン樹脂
層6を積層したスキー板の合板層3とポリエチレン樹脂
層6との間に振動減衰材層4を積層したもので、このス
キー板も、第1図のものと同様に優れた振動減衰特性を
発揮する点が従来スキー板に比して特徴的である。
[実施例] 以下、実施例によって本発明をさらに説明する。
実施例1 振動減衰材として、下記の樹脂組成物を成型硬化させ、
5mm厚の樹脂シートを得た。
エポキシ樹脂         13.6部(エピコー
ト#828、油化シェル■製)オクタデシルグリシジル
エーテル 2.7部ポリアミド樹脂        3
1.9部(トーマイド11225−X、富士化成■製)
トリス(ジメチルアミノ)メチルフェノール1.8部 黒鉛      50.0部 この振動減衰材を30mmX 300mmの寸法の31
11m厚の鋼板にエポキシ接着剤により貼着し、振動減
衰特性を評価したところ、20℃における振動損失係数
は50Hzから5kHzの周波数の範囲で0.05以上
であった。ついで上記の樹脂組成物をプレスローラーに
て圧延し、100μ厚の振動減衰板を得た。
この板を第1図に示す積層板の一部に積層し、18mm
厚(中間部)のスキー板を得た。
このスキー板について20°Cにおける共振周波数31
5Hzにおける振動特性を評価したところ、実施例1の
振動減衰材を積層してないスキー板の振動損失係数0.
028に対して、実施例1の複合板を積層したスキー板
の振動損失係数は0.04と向上していた。
かくして得られたスキー板について実用試験をおこなっ
た。
実用試験は、モニター10人によって試走してもらい、
そのときの快適性(膝に対する振動)、直滑降時の走行
性ならびにターン時走行性について評価してもらった。
その結果、市販のスキー板に比較して、いずれの性能に
ついても実施例1のスキー板は良好であるとの判定を得
た。
実施例2 Eガラスからなるガラス繊維と炭素繊維を重量比率で8
0/20の割合で用い、これにエポキシ樹脂を用いて繊
維重量此率が65%で、目付け350g/r+(の一方
向ブリプレグシートを±45度の方向に2枚重ねて90
度直交型のプリプレグシートを形成した。
一方、振動減衰材として、次の樹脂組成物をプレスロー
ルにより圧延した後、硬化させ、120μ厚の板を得た
エポキシ樹脂         16.3部(エピコー
1−#828、油化シェル■製)オクタデシルグリシジ
ルエーテル 3,2部ポリアミド樹脂        
38.3部(トーマイド#225−X、富士化成■製)
トリス(ジメチルアミノ)メチルフェノール2.2部 黒鉛      40.0部 この振動減衰板を厚さ70μのプリプレグシート2枚で
挟み3層に積層、一体化した複合板について、30mm
X 300mmの寸法で振動減衰特性を評価したところ
、20℃における共振周波数215 Hzにおける振動
損失係数は0. 1であった。
この複合板を第2図に示す積層板の一部に積層し、21
mm厚(中間部)のスキー板を得た。
このスキー板について、20℃における共振周波数31
5Hzの振動特性を評価したところ、樹脂シートを積層
してないスキー板の振動損失係数0.028に対して、
実施例2の複合板を積層したスキー板の振動損失係数は
0.06と大幅に向上していた。
かくして得られたスキー板について実用試験をおこなっ
た。
実用試験は、モニター10人によって試走してもらい、
そのときの快適性(膝に対する振動)、直滑降時の走行
性ならびにターン時走行性について評価してもらった。
その結果、市販のスキー板に比較して、いずれの性能に
ついても実施例2のスキー板は良好であるとの判定を得
た。
[発明の効果] 本発明は、特定の振動減衰材または該振動減衰材と繊維
強化樹脂とから成る複合体を、スキー板を構成する積層
板に組込むことにより、スキー板の振動減衰特性を向上
させ、その結果として、スキーヤ−を疲れさせない快適
性、スキーの走行安定性、ターン時の回転操作性に優れ
たスキー板を提供することができたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のスキー板の積層構造の一例を示す断
面図である。 第2図は、本発明のスキー板の他の積層構造の一例を示
す断面図である。 1:ABs樹脂層 2ニガラス繊維補強樹脂層 3:合板層 4:振動減衰材 5:フェノール樹脂層 6:ポリエチレン層 7:炭素繊維補強樹脂層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)スキー板を構成する積層板の少なくとも一部を振
    動損失係数が0.01以上である振動減衰材で構成した
    ことを特徴とするスキー板。
  2. (2)振動減衰材が、下記(A)〜(D)からなる樹脂
    組成物で構成されたものである請求項(1)記載のスキ
    ー板。 (A)常温から100℃で流動性を有するエポキシ樹脂 (B)▲数式、化学式、表等があります▼…[1] ただしR:C_nH_2_n_+_1または▲数式、化
    学式、表等があります▼R_1:C_nH_2_n_+
    _1 (nは1〜22の整数) で示される化合物 (C)常温から100℃で流動性を有するアミド樹脂 (D)炭素繊維、黒鉛、フェライトおよびマイカからな
    る群から選ばれた少なくとも1種の 充填剤
  3. (3)振動減衰材が、繊維強化樹脂材料と積層されてス
    キー板を構成している請求項(1)記載のスキー板。
  4. (4)繊維強化樹脂材料を構成する樹脂が、熱硬化性樹
    脂である請求項(3)記載のスキー板。
  5. (5)熱硬化性樹脂が、エポキシ系樹脂および不飽和ポ
    リエステル系樹脂から選ばれた樹脂である請求項(4)
    記載のスキー板。
  6. (6)振動減衰材が、スキー板の靴載置部を構成する積
    層板の少なくとも一部を構成している請求項(1)記載
    のスキー板。
  7. (7)振動減衰材が、スキー板の靴載置部から先端部を
    構成する積層板の少なくとも一部を構成している請求項
    (1)記載のスキー板。
JP23538890A 1990-09-04 1990-09-04 スキー板 Pending JPH04114673A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0657380U (ja) * 1993-01-21 1994-08-09 美津濃株式会社 スキー板

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JPH0657380U (ja) * 1993-01-21 1994-08-09 美津濃株式会社 スキー板

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