JPH0411275B2 - - Google Patents

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JPH0411275B2
JPH0411275B2 JP27258386A JP27258386A JPH0411275B2 JP H0411275 B2 JPH0411275 B2 JP H0411275B2 JP 27258386 A JP27258386 A JP 27258386A JP 27258386 A JP27258386 A JP 27258386A JP H0411275 B2 JPH0411275 B2 JP H0411275B2
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soluble
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wastewater
noc
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(1) 産業上の利用分野 本発明は、微生物による可溶性色素の脱色方法
に関するものであり、染色工場色素・顔料製造工
場等の廃水処理分野、各種の発酵液の処理、又各
種の化学工場における脱色工程、さらに食品製造
における脱色等の広範囲にわたる利用が期待され
るものである。 (2) 従来技術 可溶性色素を水系から脱色する脱色方法として
は、従来、有効なものはほとんどなく、わずかに
活性炭を吸着させて脱色する方法がとられてい
た。また、脱色そのものではないが、さらし粉等
による漂白がある。しかしながら前者は多量の活
性炭を必要とし、コストがかかるため特別な場合
を除いては使われていない。また、後者は単に見
掛け上、脱色させたに過ぎないものであり、依然
として着色物質である可溶性色素の本体は水に溶
けている。 他方、可溶性色素は遠心分離等の物理的方法で
は脱色除去することは不可能であり、わずかに活
性炭あるいはイオンカラムクロマトによる吸着す
る方法が考えられるにすぎない。特に、公害関係
においては、BOD(生物的酸素要求量)の原因と
なり炭素源等の物質の除去、脱色、脱臭の3つの
課題があり現在では、活性汚泥法等によりBOD
の除去はほとんど完成の域に達してるが、脱色に
ついては活性汚泥法では全くといつてよいほど不
可能である。 このため、大量に水を用いて着色した廃水を大
希釈して放流したり、あるいは着色した廃水・醗
酵液などを膨大なエネルギーとコストをかけて水
分を蒸発させ着色液を濃縮した後、船で外洋に運
び外洋投棄したり、燃焼させたりする方法等がと
られている。また、外洋投棄のような方法では目
に見えない形で処理しようとしているに過ぎず、
地球規模で汚染を考えた場合、ただ単に全面に薄
く広く拡散させているに過ぎず、着色物質をバラ
まいていることには変わりはない。 このように、いづれの方法を採用しても脱色方
法として満足しうるものはないのが実情である。 (3) 発明が解決しようとする問題点 このような背景のもとに、本発明者らは可溶性
色素を水系より凝集沈澱させ、固液分離させるこ
とが可能になればその色素凝集沈澱物を集め、焼
却処分することも容易になり、経済的にもその利
するところは大きいとの観点から二次公害の恐れ
のない安全な可溶性色素の脱色方法について、
種々の研究開発を重ねたところ、本発明者らが先
に開発したロードコツカス由来の微生物産生凝集
剤のNOC−1(特許第1096062号)がすぐれた脱
色効果を有することを見出し、本発明を完成させ
るに至つた。 すなわち、本発明はロードコツカス属に属し、
微生物凝集剤NOC−1生産能を有する微生物を
培養し得られた培養物、又は培養処理物と無機塩
の存在下で可溶性色素と接触させ可能性色素を脱
色せしめる方法に関するものである。 (4) 問題点を解決するための手段 本発明に使用される菌株は、ロードコツカス属
に属し、微生物凝集剤NOC−1生産能を有する
菌株であればよいが、その代表例示菌株としてロ
ードコツカス・エリスロポレス(旧;ノカルデイ
ア・エリスロポレス)KR−S−1株(FERM
P3530号)が寄託されている。なお、旧名;ノカ
ルデイア・エリスロポレスは1980年に国際微生物
命名規約委員会により、ロードコツカス・エリス
ロポレスに再整理・再分類されている。 このような菌株の培地としては、グルコース、
フラクトース等の炭素源、尿素、硫安等の無機窒
素源、酵素エキス等の有機窒素源、その他、無機
塩類、ビタミン類等の栄養源が使用される。 培養は液体培養でも固体培養でもよい。培養
は、初発PHがPH4〜11、温度20〜40℃の範囲で行
われ、通常は通気撹拌培養で行い、その際、、通
気量を培地量に対する通気比で1以下にするのが
望ましい。約3日間〜1週間で培養を終了し、凝
集能を有する培養物を得る。遠心分離によつて菌
株を除去した上澄液によりエタノール沈澱等およ
び0.8飽和硫安塩析により凝集物質を分離精製し、
培養処理物を回収できる。しかしながら、本発明
では、精製した培養処理物を使用するまでもなく
培養そのものを使用してもよく、また菌体自体も
凝集能を有するために、そのまま使用することが
できる。 また、ここで使用されている無機塩としては、
水中でカチオンを生成し得るのが望ましく、好ま
しくは2価以上の多価カチオンを生成し得るもの
がよく、例えば塩化カルシウム等のカルシウムイ
オン生成するものが有利に用いられる。しかし、
これら無機塩の添加量は可溶性色素の種類によつ
て決められるのが望ましく一般的に特に制約され
るものではない。 本発明において、脱色の対象となる可溶性色素
の代表的なものとして、例えばアルコール醗酵の
蒸溜残液中に生成するアミノ酸と還元性糖類が複
合した黒色色素、糖蜜中に生成するベンゼン核を
有するアミノ酸由来の黒色色素等メラノイジン系
色素、各種の可溶性色素、及びパルスの製造にお
けるリグニン由来の有色色素等が例示され、一般
的には各々の廃水処理に際し、好適に実施され
る。 本発明の方法は、一般的には可溶性色素着色液
に対し、無機塩を添加し、次いで、本発明による
ロードカス属細菌の培養物、又は培養処理物を加
えた後に、着色液を中性から微アルカリ性にする
ことによつて実施される。その実施方法は特に制
約されるものではない。 (5) 実施例 次に本発明を実施例により、さらに詳細に説明
する。 なお、以下において示すように本発明による着
色液の脱色活性は、着色液の吸光度を測定するこ
とによつて求めた。 (吸光度による脱色活性測定方法) 反応後一定時間(5分、30分又は60分)反応液
を静置し、処理液の上清部の吸光度を分光光学計
を用いて測定した。(可溶性色素の種類によつて
は静置せず、反応後直ちに遠心(1000g×1秒)
を行いその上澄部の吸光度を測定して求めた。)
なお、波長は可溶性色素の最大吸収波長等で決め
た。 (培養処理物(微生物産栄凝集剤NOC−1の調
製) グルコース10g、KH2PO42g、K2HPO45g、
MgSO40.2g、尿素0.5g、酵母エキス0.5gを蒸
溜水に1に溶かし、培地PH7.5に調整した培地
100mlを、500mlの三角フラスコにとり、オートク
レーブにより120℃、15分間無菌殺菌した後、ロ
ードコツカス・エリスロポレス(旧名;ノカルデ
イア・エリスロポレス)KR−S−1(FERM−
P3530号)を1白金耳の量でフラスコに移植し、
30℃にて、ロータリー培養を行い、4日間培養し
て培養物を得た。この培養物か冷却遠心(10000
g×10分)により菌体を除去し、0.8飽和になる
まで硫安を添加し、(又は60%になるまでエタノ
ールを加え)、5℃にて一昼夜放置し、硫安塩析
(又はエタノール沈澱)を行い、沈澱部を得る。
この沈澱部を蒸留水に溶解させた後ビスキングチ
ユーブを用いて蒸留水に対して透析を行い硫安
(又はエタノール)を除去し、凝集剤NOC−1含
有水溶液を得た。これらの操作を何回か繰り返
し、さらに凍結乾燥等により水分をとばして凝集
剤NOC−1を得た。これらの操作により培養液
1より凝集剤NOC−1を100mgを得た。 実施例 1 顔料廃水97mlに1%無機塩水溶液(Ca2+又は
Al3+)2mlを加え混合したものに、凝集剤NOC
−1水溶液1ml(0.1mgNOC−1/ml)を加え混
和する。比較のため、何らの脱色剤を加えない顔
料廃水および顔料廃水に無機塩(又は凝集剤)を
加えたものについても測定した。なお、本廃水系
の最大吸収波長は425nmにあり、処理水の吸光
度は425nmにて表示した。その結果を表−1に
示す。 表1から明らかのように、本発明区では無機塩
の併用下で凝集剤NOC−1を添加すると可溶性
色素は5分後には明らかに見える程の大きさのフ
ロツクを形成し凝集沈澱する。このことにより可
溶性色素により着色した顔料廃水が脱色されてい
ることが明らかとなつた。
【表】 実施例 2 アルコール醗酵は廃糖蜜を原料(培地栄養源)
として酵母によりアルコール醗酵をさせる。アル
コール蒸留して得た後の残留部はアルコール醗酵
母液と呼ばれ、廃糖蜜由来のものが醗酵・蒸留糖
の過程でメラノジン色素と呼ばれる強固な可溶性
色素が形成される。このメラノイジン色素は可溶
性の黒褐色の色素として、また、ほとんどの処理
方法を持つてしても水より脱色除去することが不
可能な着色色素として有名なものである。現在、
このメラノイジン色素を含有したアルコール醗酵
母液は膨大なエネルギーとコストをかけて濃縮さ
れた後に、外洋投棄等により処分されている。 このアルコール醗酵母液を用いて、その処理が
最も困難とされている可溶性色素メラノジン色素
への脱色方法の適用を試みた。 アルコール醗酵母液をPH8に調整した後、念の
ため、遠心(10000g×10分)により沈澱部を除
去し、可溶性部分のみを得る。この可溶性のメラ
ノイジン色素含有のアルコール醗酵母液90mlに対
して、10%塩化カルシウム液5mlと凝集剤NOC
−1水溶液(0.1mgNOC−1/ml)5mlを混和さ
せ、反応系をPH8に調整し、1時間放置する。1
時間放置後の上清部の吸光度を波長550nmにて、
また沈澱部体積(%)を求めて脱色活性とした。
結果を表−2に示す。 この結果、本脱色方法をその処理が最も困難と
されているメラノイジン色素含有のアルコール醗
酵母液に適用させたところ、効率的に脱色できる
ことが判明した。
【表】 実施例 3 パルプ廃液は、アルコール醗酵母液とは成分的
には異なり、可溶性色素は木材から紙を製紙する
過程で抽出されてくるリグニン系のものが占めて
いるといわれている。このパルプ廃液には黒液と
呼ばれる廃水と、晒アルカリ廃水と呼ばれる2種
類の廃水がある。共にその着色のため、極力、工
場以外には出さないように努めている廃水の一つ
であり、着色物質の脱色除去が最も困難な廃水の
一つとされている。本脱色方法の適用を試みた。 この2種類のパルプ廃液90mlに対して、10%塩
化カルシウム液5mlと凝集剤NOC−1水溶液5
ml(0.1mg NOC−1/ml)を加えた(反応液の
PH:7.5〜7.8)1時間放置し、波長415nmにて上
清部の吸光度を測定した。 また、可溶性色素のフロツク化、および凝集沈
澱を促進する目的で、懸濁物質としてカオリン
(粘土の一種)を最終濃度が500ppmになるように
添加した。結果を表−3に示す。 表−3に示す如く、本脱色方法により2種類の
パルプ廃液である黒液の黒色の薄れ、また、晒ア
ルカリ廃水の褐色も薄くなり脱色されていること
が認められた。さらに懸濁物質を添加しておいた
系では、フロツクの形成も大きくなり凝集沈澱速
度も大幅に向上し、処理液(上清部)脱色効率が
促進された。
【表】 実施例 4 廃糖蜜(モラセス)は、サトウキビの煮汁から
砂糖を精製した残りの液である。この廃糖蜜にも
まだかなりの量の砂糖と、またミネラル分も多量
に含有しているため、醗酵工業における微生物培
養の安価な培地源として多用されており、現在の
醗酵工業を経済的にささえている基になつてい
る。 しかしながら、廃糖蜜はどす黒く、通常の方法
では脱色できず醗酵工業の泣き所になつていると
いつて差支えない。 廃糖蜜を培養源として、酵母を培養した後の廃
糖蜜廃水に適用を試みた。廃糖蜜廃水95mlに対し
て、10%塩化カルシウム液2.5mlおよび凝集剤
NOC−1含有培養液2.5mlを加え、反応系のPHを
8に調整した。微小フロツクが明らかに形成され
ているが、沈降に時間を要するため遠心(1000g
×1秒)により沈降を促進した。その上清部の吸
光度を550nmにて、また沈澱部体積(%)を求
めた。結果を表−4に示す。 表−4に示すように、本発明区では無機塩存在
下で培養積を添加すると、廃糖蜜由来の可溶性色
素がフロツクを形成し、廃液の黒褐色が薄れ脱色
されていることが判明した。
【表】 発明の効果 以上に示した実験より明らかのように、本発明
方法を適用すると最もむずかしいといわれている
可溶性色素の脱色が容易にできることが判明し
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ロードコツカス属に属し、微生物凝集剤
    NOC−1生産能を有する微生物を培養し得られ
    た培養物又は培養処理物と無機塩の存在下で、可
    溶性色素と接触させ可溶性色素を脱色せしめるこ
    とを特徴とする微生物による可溶性色素の脱色方
    法。
JP27258386A 1986-11-14 1986-11-14 微生物による可溶性色素の脱色方法 Granted JPS63126596A (ja)

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JP27258386A JPS63126596A (ja) 1986-11-14 1986-11-14 微生物による可溶性色素の脱色方法
US07/031,373 US4772333A (en) 1986-11-14 1987-03-30 Preparation and method for bioprecipitation of soluble pigment in aqueous solution

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JPS63126596A JPS63126596A (ja) 1988-05-30
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JPH064123B2 (ja) * 1988-09-26 1994-01-19 工業技術院長 微生物由来の凝集剤及び凝集方法
JP2000140509A (ja) * 1998-11-16 2000-05-23 Kansai Kako Kk 新規な凝集剤とそれを用いる汚泥処理方法
JP5117803B2 (ja) * 2007-09-13 2013-01-16 セーレン株式会社 染料を含有する廃水の脱色処理方法、脱色処理装置および脱色処理剤
JP5263768B2 (ja) * 2008-10-15 2013-08-14 日鉄住金環境株式会社 有機性廃液の処理方法

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