JPH04112039U - 郵送用合成樹脂製チユーブ容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 定形封筒を使用して、化粧品等のサンプル内
容物を、郵送により顧客に配布することができるように
することを目的とする。 【構成】 保護筒内に収納した状態で全体厚みを１０mm
以下に寸法設定して成形することにより、全体寸法を郵
便法規定を満足させて郵送配布を可能とし、本体を合成
樹脂製のチューブ容器構造とすることにより、郵送中に
外力として作用する押圧力に対して高い耐破裂性を発揮
すると共に、あらゆる形態のサンプル内容物の収納を可
能とし、また単一で共通した操作でサンプル内容物の注
出を達成できるようにし、さらにより安価に容器を提供
するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、化粧品等のサンプル内容物を密封収納し、定形封筒を用いて郵送に より配布することを可能とした合成樹脂製チューブ容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、化粧品等のサンプル内容物の見本を配布するに際しては、このサンプル 内容物の一、二回の使用量を小型容器に収納し、この小型容器を店頭または直接 顧客を訪問して配布していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来のサンプル内容物の配布は、店頭配布の場合には、その配布が受 け身であると共に、客筋を特定することができず、このため配布量の割りには必 ずしも充分な効果を得ることができないと云う不満があり、また顧客訪問による 配布の場合には、膨大な経費と時間とを必要とすると云う不満がある。

【０００４】 この、サンプル内容物の配布手段として、ダイレクトメール等の直接郵送によ る配布手段が考えられるのであるが、郵送法規上の制約や、サンプル内容物を収 納する容器の大きさ、および破損の危険等の関係から、定形封筒を利用した郵送 配布は全く行われておらず、必要に応じて小型の見本商品を小包として郵送して いるのが現状である。

【０００５】 そこで、本考案は、上記した従来技術における問題点を解消すべく考案された もので、サンプル内容物は一、二回程度の使用量を収納すれば良いこと、このサ ンプル内容物を収納する容器は、開封後の大きな密閉保持力を要求されることが なく、サンプル内容物を簡単に取り出すことができるものであれば良いこと、に 着眼して、押圧力に対して比較的高い耐久性を発揮すると共に、安価に製造する ことのできるチューブ容器を定形封筒による郵送配布に適用できるようにするこ とを技術的課題とし、もって定形封筒を利用したサンプル内容物の配布を可能と することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記技術的課題を解決する本考案の手段は、 開口部を強固に密閉してあること、 ケースとしての保護筒内に収納された状態での全体厚みが、１０mm以下となるよ う成形されていること、 にある。

【０００７】 郵送用合成樹脂製チューブ容器としては、下端をシール部で密閉した胴部の上 端に開口部を形成する口筒部を一体に連設して本体を構成し、この本体の口筒部 の上端に開口部を密閉する形態で肉薄部を介して蓋体を一体設し、この蓋体を、 丸棒状に起立した上半分を本体の開口部に密嵌入する栓片とし、下半分に左右に 延びた摘み片を設けて構成したものとするのが良い。

【０００８】 また、郵送中のより高い安全性を得るために、外径の短径が１０mm以下の直線 楕円筒形状をした剛性の高い保持筒内に、開口部を強固に密閉した合成樹脂製チ ューブ容器である本体を収納したものとするのが良い。

【０００９】

【作用】

開口部を強固に密閉した本体は、保持筒内に収納された状態で、この保持筒を も含めた全体の厚みが１０mm以下となるように寸法規制されているので、保護筒 内に収納した状態で定形封筒に封入しても、郵便法規定に違反することがなく、 サンプル内容物を郵送配布することが可能である。

【００１０】 チューブ容器は、合成樹脂製の一体成形物であるので、自己形状保持能力を低 く抑えることが許容され、その分外力として作用する押圧力に対する耐破裂強度 を高めることができるので、郵送中のサンプル内容物の収納保持を強固にかつ安 全に達成する。

【００１１】 チューブ容器であるので、サンプル内容物として、液状、ゲル状を問わず収納 することができ、この収納したサンプル内容物の注出は、胴部を押圧する単純な 操作で確実に達成される。

【００１２】 チューブ容器の本体に、肉薄部を介して蓋体を一体設した場合には、本体に形 成される開口部の密閉を強固で確実なものとし、かつ本体とは別体に蓋体を成形 したり、本体と蓋体とを組付ける作業を必要としないので、その製造コストを大 幅に低減できる。

【００１３】 開口部を強固に密閉した本体を保護筒内に収納した場合には、この保護筒の高 い剛性により本体を外部から作用する押圧力から保護するので、郵送中の本体の 破壊をより確実に防止することになる。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を、図面を参照しながら説明する。 図１ないし図３は、本考案におけるチューブ容器の本体１に蓋体６を一体設し た一実施例の構造を示すもので、下端をシール部３で密閉した胴部２は楕円筒形 状をしていて、この胴部２上端に一体に起立設された口筒部４の上端には、蓋体 ６が肉薄部５を介して立設されている。

【００１５】 肉薄部５を介して口筒部４の上端開口部口縁に連設された蓋体６は、上半分を 口筒部４の開口部内に密嵌入できる丸棒状の栓片７とし、下半分に左右に延びた 摘み片９を設けた構成となっており、栓片７の先端部には、開口部内に密嵌入し た栓片７の妄りな抜け出しを防止すべく、開口部内面に係止する係止条８が周設 されている。

【００１６】 この図１ないし図３に示した実施例において、本体１の開封は、蓋体６を指先 で摘み、そのまま捻ることにより肉薄部５を破断して、蓋体６を本体１から分離 させることにより達成されるが、この際、左右に延びた摘み片９があるので、指 先による肉薄部５の破断は容易に達成できる。

【００１７】 また、サンプル内容物の試用後、サンプル内容物が本体１内に残っている場合 には、蓋体６の栓片７を本体１の開口部内に密嵌入させて、この本体１の密閉を 達成維持する。

【００１８】 図４と図５は、蓋体６を本体１とは別体物として成形した場合の実施例の構造 を示すもので、本体１は通常のチューブ容器本体と同様に、口筒部４の外周面に 螺条を刻設し、この口筒部４を蓋体６であるネジキャップで密閉している。

【００１９】 この図４および図５に示した実施例にあっては、本体１の開口部の密閉が、通 常のネジキャップである蓋体６で達成維持されるので、ネジキャップにおける不 都合、すなわち蓋体６の本体１に対する螺合の自然な緩みの発生を防止する手段 を講じる必要があり、また本体１の密閉をより確実なものとするため、蓋体６に 本体１の開口部内に密嵌入する栓片を設ける等の手段を講じる必要がある。

【００２０】 図６は、図１に示した実施例を保護筒10と組合せた実施例を示すもので、保護 筒10は外径の短径が１０mm以下の直線楕円筒形状をしていて、本体１と蓋体６と の組合せ物等しいかそれよりもやや大きい高さを有しており、押し固めた紙製ま たは硬質合成樹脂製である。

【００２１】 保護筒10内への本体１の挿入収納を安定したものとすべく、本体１収納後、保 護筒10の両開口端面を、紙または合成樹脂製フィルム等の破断または剥離し易い シート体で閉鎖するのがよい。また、この保護筒10は、その短径と長径とを等し くして円筒形状とすることにより、外力である押圧力に対する耐久力、すなわち 本体１に対する保持力を高めることができる。

【００２２】

【考案の効果】

本考案は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。 チューブ容器本体を、保護筒内に挿入組付けした状態で、その全体の厚み寸法 を１０mm以下としたので、定形封筒に封入しても郵便法規定に違反することがな く、適法にサンプル内容物の郵送配布が可能であり、もって客筋を特定しての効 果的なサンプル内容物の配布が可能となり、また大量のサンプル内容物の配布を 安価にかつ一定期間内に達成できる。

【００２３】 合成樹脂製のチューブ容器であるので、通常の壜体状容器のように自己形状を 一定に保持するための機械的構成を必要とせず、その分、外力として作用する押 圧力に対する耐破壊性を高める構成とすることができ、もって郵送時における機 械的な安全性が高いものとすることができる。

【００２４】 チューブ容器であるので、サンプル内容物が液状であるかゲル状であるかを問 わず収納することができると共に、このサンプル内容物の形態に関わりなく単一 の共通した操作でサンプル内容物の注出を達成でき、もって広い適用範囲を得る ことができると共に、顧客に試用上の不便を与えることがない。

【００２５】 本体に蓋体を一体に設けた場合には、本体の密閉保持が確実で強力であり、ま た本体がチューブ容器構造であるので、この蓋体の本体に対する一体成形が容易 に達成でき、また本体に対する蓋体の組付け作業を要しないので、組立て工数を 皆無とすることができ、もってこの種の容器をより安価に提供することが可能と なる。

【００２６】 開口部を密閉をした本体を保護筒内に収納した場合には、本体の耐外力性をよ り高めることができ、もって郵送中の安全性をより高めることができる。

【００２７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本体に蓋体を一体設した本考案の一実施例を示
す全体正面図。

【図２】図１に示した実施例の平面図。

【図３】図１に示した実施例の要部拡大縦断面図。

【図４】本体と蓋体とを別体物とした本考案の他の実施
例を示す全体正面図。

【図５】図４に示した実施例の平面図。

【図６】図１に示した実施例を保護筒内に挿入組付けす
る本考案の実施例を示す全体分解斜視図。

【符号の説明】

１；本体、２；胴部、３；シール部、４；口筒部、５；
肉薄部、６；蓋体、７；栓片、８；係止条、９；摘み
片、１０；保護筒。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口部を強固に密閉し、ケースとしての
   保護筒(10)内に収納された状態での全体厚みが１０mm以
   下となるよう成形された郵送用合成樹脂製チューブ容
   器。
2. 【請求項２】 下端をシール部(3) で密閉した胴部(2)
   の上端に開口部を形成する口筒部(4) を一体に連設し、
   該口筒部(4) の上端に、前記開口部を密閉する形態で肉
   薄部(5) を介して蓋体(6) を一体設し、該蓋体(6) を、
   丸棒状に起立した上半分を前記開口部に密嵌入する栓片
   (7) とし、下半分に左右に延びた摘み片(9) を設けて構
   成した請求項１に記載の郵送用合成樹脂製チューブ容
   器。
3. 【請求項３】 外径の短径が１０mm以下の直線楕円筒形
   状をした剛性の高い保護筒(10)内に、開口部を強固に密
   閉した合成樹脂製のチューブ容器である本体(1) を収納
   した請求項１または２に記載の郵送用合成樹脂製チュー
   ブ容器。