JPH0410891Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、濾過器付泡風呂装置に関し、特に、
濾過運転時あるいは濾過器逆洗時の経済性を高め
られるようにした濾過器付泡風呂装置に関する。

（従来の技術） 従来、濾過器付泡風呂装置として、例えば第６
図に示すように、浴槽１と、浴槽１に接続された
泡風呂用循環路２と、該循環路２に介在させたポ
ンプ３と、このポンプ３に浴槽と並列に接続され
た濾過回路４と、濾過回路４に介在させた濾過器
５とを備えるものがある。通常、ポンプ３は浴槽
１内に泡噴流を噴出させるために例えば120／
minという大流量のポンプで構成されているのに
対して、濾過回路４の流量は濾過器５の濾過能力
によつて例えば20／minというように小流量に
制限される。

また、他の従来の濾過器付泡風呂装置として、
例えば第７図に示すように、ポンプ３の吐出口と
浴槽１とを接続する泡風呂用循環路２の部分に濾
過回路４を並列に接続し、この濾過回路４に濾過
器５と濾過運転専用ポンプ６を直列に介在させた
ものがある（実開昭59−48629号公報参照）。

（考案が解決しようとする課題） 第６図に示した従来例によれば、濾過運転時あ
るいは濾過器逆洗時にもポンプ３が運転され、そ
の吐出量のうち濾過回路４の流量を上回る流量
（上記の従来例では100／min）という大流量が
循環路２を介して浴槽１に還流されている。この
浴槽１に還流される100／minは無駄にポンプ
３に吸入されていることになり、ポンプ３を駆動
する図示しないモータが無駄に電力を消費するこ
とになる。

第７図に示した従来例によれば、濾過運転時に
前記ポンプ３の運転を停止させるとともに濾過運
転専用ポンプ６を運転させることにより、無駄な
エネルギー消費を無くして経済性を高めることが
できるが、濾過運転専用ポンプ６の吐出口と吸込
口とが循環路２の一部分を介して連通されている
ので、濾過回路４を循環する水の大部分がシヨー
トサイクルして浴槽１の水が濾過回路４側に流入
し難くなり、濾過効率が低くなる。従つて、浴槽
１内の水を充分に濾過するためには濾過運転時間
を長くしたり、濾過運転専用ポンプ６の吐出量を
大きくする必要が生じ、期待した程には経済性を
高められないことが分かつた。

本考案は上記の事情を考慮してなされたもので
あつて、濾過運転時や濾過器逆洗時の経済性を高
められるようにした濾過器付泡風呂装置を提供す
ることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案に係る濾過器付泡風呂装置は、浴槽と、
浴槽に接続された泡風呂用循環路と、該循環路に
介在させたポンプと、ポンプに浴槽と並列接続さ
れる濾過回路と、濾過回路に直列に介在させた濾
過器及び濾過専用ポンプとを備え、濾過運転時に
ポンプを停止させる一方濾過専用ポンプを運転さ
せるように構成された濾過器付泡風呂装置におい
て、上記の目的を達成するために、前記濾過専用
ポンプの吐出口側が方向制御弁を介してポンプの
吸入口側の循環路とポンプの吐出口側の循環路と
に切替え可能に接続されると共に、濾過専用ポン
プの吸入口側がポンプの吐出口側の循環路に接続
され、ポンプの吐出口側の循環路に濾過専用ポン
プの吐出口側から循環路上流側の濾過専用ポンプ
の吸入口側への水流を阻止する逆止弁を介在させ
たことを特徴としている。

（作用） 本考案によれば、濾過運転時あるいは濾過器逆
洗時には前記ポンプの運転が停止され、濾過専用
ポンプを運転させるので、濾過回路の流量を上回
る無駄な水が浴槽から吸入されなくなり、濾過運
転時あるいは濾過器逆洗時の電力等の運転エネル
ギーを節約して経済性を高めることができる。し
かも、濾過専用ポンプの吸入口側と濾過専用ポン
プの吐出口側とがともに接続されるポンプの吐出
口側の循環路に、濾過専用ポンプの吐出口側から
濾過専用ポンプの吸入口側への水流を阻止する逆
止弁を介在させてあるので、濾過回路を循環する
水がシヨートサイクルすることを防止でき、確実
に電力等の運転エネルギーを節約して経済性を高
めることができるのである。

（実施例） 以下、本考案を図例に基づき具体的に説明す
る。

第１図は本考案の一実施例に係る濾過器付泡風
呂装置の濾過運転時の水回路図であり、第２図は
その泡風呂運転時（ジエツト運転時）の水回路図
であり、第３図はその逆洗時の水回路図である。

第１図ないし第３図において、１は浴槽、２は
泡風呂用循環路、２ａは吸入路、２ｂは吐出路、
３はポンプ、４は濾過回路、４ａは吸入口側部
分、４ｂは吐出口側部分、４ｃはポンプ接続路、
４ｄはバイパス路、４ｅは排水路、５は濾過器、
６は濾過専用ポンプ、７は第１方向制御弁として
の第１三方弁、８は第２方向制御弁としての第２
三方弁、９は逆止弁である。

上記の構成において、濾過運転時には、浴槽１
の水は吸入路２ａ、運転停止状態のポンプ３、吐
出路２ｂの逆止弁９よりも上流側部分、濾過回路
４の吸入口側部分４ａを経て濾過専用ポンプ６に
吸入され、吐出口側部分４ｂのバイパス路４ｄ、
吐出路２ｂの逆止弁９よりも下流側部分を経て浴
槽１に吐出される。また、泡風呂運転時には、浴
槽１の水は吸入路２ａを経て運転中のポンプ３に
吸入され、ポンプ３から吐出される水の大部分は
吐出路２ｂを経て浴槽１に噴出され、残りの一部
分は濾過回路４の吸入口側部分４ａ、第１三方弁
７、濾過器５を経て吐出口側部分４ｂの第２三方
弁８、ポンプ接続路４ｃを経て循環路２の吸入路
２ａに戻される。更に、逆洗時には、浴槽１の水
は吸入路２ａ、運転中のポンプ３、吐出路２ｂの
逆止弁９よりも下流側部分、バイパス路４ｄ、第
２三方弁８を経て濾過器５に逆方向から流入し、
第１三方弁７及び排水路４ｅを経て外部に放出さ
れる。

上記のように、濾過運転時には、大流量のポン
プ３を停止して、小流量の濾過専用ポンプ６のみ
を運転するので、電力等のエネルギー源を節約し
て経済性を高めることができる。また、濾過運転
時にバイパス路４ｄから吸入口側部分４ａへの水
流が逆止弁９によつて阻止されるので、濾過回路
４を循環する水が濾過回路４をシヨートサイクル
することが防止され、確実に電力等の運転エネル
ギーを節約して経済性を高めることができる。

第４図は本考案の他の実施例に係る濾過器付泡
風呂装置の水回路である。この実施例では、濾過
回路４にオゾン注入用エゼクタ１０と、オゾン反
応塔１１とが介在させてあることを除けば上記の
一実施例と同様に構成されており、オゾンによる
浄化作用ないし殺菌作用が付加される他は上記の
一実施例と同様の効果を得ることができる。

第５図は本考案のもう一つの実施例に係る濾過
器付泡風呂装置の水回路である。この実施例で
は、濾過回路４の吐出口側部分４ｂに濾過器５に
並列接続される逆洗水路１２と、第１三方弁７と
連動して濾過器５の水流方向を正逆切替えるため
の第３方向制御弁としての第３三方弁１３とが設
けられる。その他の構成は、上記の一実施例と同
様である。

この実施例では、逆洗時の水流が、濾過専用ポ
ンプ６の逆洗水路１２を経て濾過器５に流入する
ことを除けば上記の一実施例と本質的に同様の作
用、効果を得ることができた。

（考案の効果） 以上のように、本考案によれば、濾過運転時に
大流量のポンプを停止して、小流量の濾過専用ポ
ンプ６のみを運転するので、電力等のエネルギー
源を節約して経済性を高めることができる。ま
た、濾過運転時に濾過専用ポンプの吐出口側から
吸入口側部分への水流が逆止弁によつて阻止され
るので、濾過回路を循環する水がシヨートサイク
ルすることが防止され、確実に電力等の運転エネ
ルギーを節約して経済性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す水回路図、第
２図は本考案の他の実施例を示す水回路図、第３
図、第４図、第５図は本考案の更に他の実施例を
示す水回路図である。第６図、第７図は従来例を
示すものである。 １……浴槽、２……循環路、３……ポンプ、４
……濾過回路、５……濾過器、６……濾過専用ポ
ンプ、８……方向制御弁、９……逆止弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽と、浴槽に接続された泡風呂用循環路と、
   該循環路に介在させたポンプと、ポンプに浴槽と
   並列接続される濾過回路と、濾過回路に直列に介
   在させた濾過器及び濾過専用ポンプとを備え、濾
   過運転時にポンプを停止させる一方濾過専用ポン
   プを運転させるように構成されたものにおいて、
   前記濾過専用ポンプの吐出口側が方向制御弁を介
   してポンプの吸入口側の循環路とポンプの吐出口
   側の循環路とに切替え可能に接続されると共に濾
   過専用ポンプの吸入口側がポンプの吐出口側の循
   環路に接続され、ポンプの吐出口側の循環路に濾
   過専用ポンプの吐出口側から当該循環路上流側の
   濾過専用ポンプの吸入口側への水流を阻止する逆
   止弁を介在させたことを特徴とする濾過器付泡風
   呂装置。