JPH04101077U - シール装置 - Google Patents

シール装置

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JPH04101077U
JPH04101077U JP955591U JP955591U JPH04101077U JP H04101077 U JPH04101077 U JP H04101077U JP 955591 U JP955591 U JP 955591U JP 955591 U JP955591 U JP 955591U JP H04101077 U JPH04101077 U JP H04101077U
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bearing
bearings
seal
rayleigh step
fluid
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JP955591U
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English (en)
Inventor
和彦 前川
真太郎 渡辺
高司 野田
Original Assignee
三菱重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メカニカルシール装置において、低回転域で
のシール性能を向上させること。 【構成】 固定シールリング3の端面にシール面を有す
るシール部10と、このシール部10と同一端面にレー
リーステップ軸受12を周方向に複数個配置した軸受部
11とを備え、回転軸に設けられた回転リングに摺接す
るよう配置されたシール装置において、深さの異なる少
なくとも2種のレーリーステップ軸受12a,12bを
交互に配置し、浅いレーリーステップ軸受12aで低回
転域でのシール性能を受け持たせたもの。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、タービンなどにおいて、流体をシールするのに使用されるメカニカ ルシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来のシール装置を示した断面図である。この図において1はタービン などの回転軸であり、その外周部に回転リング2が一体に設けられている。そし て回転リング2の両側の面に摺接するように、一対の固定シールリング3が配置 されている。この固定シールリング3は、それぞれ固定シールリングホルダ4に 支持されているとともに、ばね5によって回転リング2の面に押し付けられてい る。なお、固定シールリング3の内周面と固定シールリングホルダ4の外周面と の接触部には、Oリング6が挿入されていて、シール作用を担っている。
【0003】 ここで、図7の回転リング2を堺として、左側の固定シールリングホルダ4よ り左側の空間aは大気側であり、右側の固定シールリングホルダ4より右側の空 間bはタービンなどの機内側である。また、両方の固定シールリングホルダ4と ケーシング7で囲まれた空間cは、シール流体が循環するシール流体路である。 このシール流体路cには、ケーシング7に設けられたシール流体供給孔8から、 高圧のシール流体が供給され、シール部の潤滑と冷却を行った後、同じくケーシ ング7に設けられたシール流体吐出孔9から流出する。なお、タービンの機内側 の空間bには、高温、高圧のガスが充満しているので、シール流体は機内側の圧 力よりも高い圧力で供給されるものである。
【0004】 次に、固定シールリング3の詳細について説明する。回転リング2の面に相対 する固定シールリング3の面には、内周側にシール部10と外周側に軸受部11 とが形成されている。そして軸受部11には、複数のレーリーステップ軸受ある いはテーパランド軸受が、周方向に間隔を置いて形成されている。ここでは、レ ーリーステップ軸受12を設けたものについて説明する。
【0005】 図8は、軸受部11にレーリーステップ軸受12を設けた固定シールリング3 の部分的な軸方向端面図であり、図9は図8のA−A線に沿う断面図、図10は 図8のB−B線に沿う断面図、そして図11は図8のC−C線に沿う断面図であ る。これらの図からわかるように、レーリーステップ軸受12は、ランド13と ここから延びた外周ランド14および内周ランド15から成り、略コの字状に形 成されている。なお、レーリーステップ軸受12同志の間の底面16とランド1 3、14、15によって囲まれたレーリーステップ軸受底面17とは、同一面上 にあり、ランド13とシール部10の面も同一面上にある。そして、レーリース テップ軸受底面17とランド13との段差は、レーリーステップ軸受12の負荷 能力の設計により変化するが、通常は0.1mm程度以下である。
【0006】 さて、回転リング2が図8の矢印N方向へ回転すると、シール流体路cのシー ル流体は、レーリーステップ軸受12同志の間の底面16側から、ランド13、 14、15によって囲まれたレーリーステップ軸受12の空間に流入し、シール 流体の流れは、ランド13によって堰止められて、流体動圧を発生し、回転リン グ2の面とランド13との間に、流体膜を形成する。この流体膜の厚みに応じて 、回転リング2の面と固定シールリング3のシール部10との間に隙間が生じる こととなり、非接触タイプのメカニカルシールとして機能する。なお、左側の固 定シールリング3のシール部10から大気側aへのシール流体の漏れ量や、右側 の固定シールリング3のシール部10から機内側bへのシール流体の漏れ量は、 圧力差や軸受部での流体膜厚などによって決まるものである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、固定シールリング3の軸受部11は、回転軸1の回転数が定常回転 数に達した場合に、最適流体膜厚を形成するように設計されている。そのため、 定常回転数に達する前の低回転数域では、固定シールリング3の背面に配設され たばね5の力以上の負荷能力を、軸受面では発生せず、流体膜は形成されない。 そのため、回転リング2の面に固定シールリング3のシール部10および軸受部 11が、直接接触することになる。従って、摩擦熱でシール面などの温度が上昇 し、また、軸受部にあるシール流体は極めて微量なために、シール流体の温度も 容易に上昇してしまうという問題があった。
【0008】 シール流体としては、一般に水や油が用いられており、これが高温になると、 粘度が低下してしまい、その結果軸受負荷能力も減少して、ますます流体膜がで きにくくなり、高回転数になるまで回転リング2の面と固定シールリング3のシ ール部10および軸受部11とが、直接接触することになって、前述の問題を生 ずるものであった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この考案は、シールリングの端面にシール面を有するシール部と、このシール 部と同一端面にレーリーステップ軸受あるいはテーパランド軸受などの軸受を複 数個配置した軸受部とを備えたシール装置において、レーリーステップ軸受ある いはテーパランド軸受などの軸受は、深さの異なる少なくとも2種のものを備え るようにしたものである。
【0010】
【作 用】
上記の手段によれば、タービンの発停時のように、回転軸の回転数が定常回転 数に達しない、低回転数域では、浅いレーリーステップの作用で、負荷能力を発 生して固定シールリングの浮上を開始させて、回転リングの面と固定シールリン グのシール部および軸受部との間に流体膜を形成して、両者間の直接接触が防止 される。一方、高回転数域になると、流体膜厚さが厚くなって、浅いレーリース テップによる負荷能力は低下するが、今度は深いレーリーステップの作用が支配 的となって、ある程度の流体膜厚さを保つことができる。
【0011】
【実施例】
以下本考案に係るシール装置の実施例を、図1ないし図6を参照して詳細に説 明する。なおこれらの図において、図7ないし図11と同一部分には同一符号を 付して示してあるので、その部分の説明は省略する。
【0012】 図1は本考案のシール装置の一実施例を示したものであり、従来の装置の図8 に相当する部分の図である。そして、図1のD−D線に沿う断面を図2に示し、 同じく図1のE−E線に沿う断面を図3に示してあるので、これらの図により本 考案のシール装置について説明する。
【0013】 さて本考案のシール装置において、回転リング2の面に相対する固定シールリ ング3の面の軸受部11に、複数のレーリーステップ軸受12が、周方向に間隔 を置いて形成されている点は従来と同様である。しかし本考案では、レーリース テップ軸受12の、ランド13、14、15からレーリーステップ軸受底面17 までのステップ高さSが、浅いものS1と深いものS2(すなわちS1<S2)とを 交互に配置している。すなわち図1には、浅いステップ高さS1のレーリーステ ップ軸受を12aで示し、深いステップ高さS2のレーリーステップ軸受を12 bで示してあり、従って、図2は浅いステップ高さS1のレーリーステップ軸受 12aの断面図となり、図3は深いステップ高さS2のレーリーステップ軸受1 2bの断面図を示していることになる。
【0014】 このように、レーリーステップ軸受12として、ステップ高さSの、浅いもの S1と深いものS2とを備えるのは、図4に示すように、ステップ高さの浅いもの S1は、ステップ高さの深いものS2よりも、タービンの発停時のように、回転軸 の回転数が低回転数域では、大きな負荷能力を発生することが可能なためであり 、ステップ高さの深いものS2単独の場合よりも、低回転数でシール面を浮上さ せて流体膜を形成させることができることによるものである。
【0015】 また、図5に示すように、流体膜が薄い場合(流体膜厚さh1)には、ステッ プ高さSが浅い方が負荷能力が発生し易く、流体膜が厚く(流体膜厚さh2)な ると(すなわちh1<h2)、ステップ高さSがある程度深い方が負荷能力が大き くなる。従って、浅いステップ高さS1のレーリーステップ軸受12aと、深い ステップ高さS2のレーリーステップ軸受12bとを交互に配置することにより 、低回転域でも高回転域でも、負荷能力の大きな軸受を構成することが可能とな る。
【0016】 なお、本考案の別な実施例として、図1には、レーリーステップ軸受12aと 12bの間の固定シールリング3の面に、円弧状の溝20を形成したものを示し てある。この溝20は、レーリーステップ軸受12a、12b部分から流れ出た シール流体を受け止めて、ここに溜っているシール流体と混合することにより、 シール流体の温度上昇を防止するために設けたものである。すなわち、溝20に は、固定シールリング3の外周部から導入される低温のシール流体が溜っており 、これでシール部10や軸受部11の冷却作用を行っている。そしてこの溝20 に、レーリーステップ軸受12a、12b部分から流れ出た温度の高くなったシ ール流体が流入すると、ここに溜っている低温のシール流体と混合するので温度 が下がり、レーリーステップ軸受12a、12bを異常な温度上昇にさらすこと を防止できる。よって、摺動面の焼付きや異常摩耗を防止し、軸受負荷能力を低 回転数域でも十分発揮させることができる。
【0017】 本考案は上述の実施例に限定されることなく、要旨を逸脱しない範囲内で種々 変形して実施できることは言うまでもない。例えば、円弧状の溝20に代えて図 6に示すように、スパイラル状の溝21としても同様の効果を発揮することがで きる。また本考案を、レーリーステップ軸受を設けた例について説明したが、テ ーパランド軸受を設けた場合についても同様の効果を得ることができることは言 うまでもない。
【0018】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によれば、低回転域でも高回転域でも、負荷能力の 大きな軸受を構成することができて、面の直接接触が避けられるので、焼き付き などの損傷を防止して、摩耗が少なく耐久性に優れたシール装置を提供すること ができ、その実用上の効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るシール装置の一実施例としての、
固定シールリングの部分的な回転軸線方向端面図であ
る。
【図2】図1のD−D線に沿う断面図である。
【図3】図1のE−E線に沿う断面図である。
【図4】シール面接触時の回転数と負荷能力との関係を
示した特性図である。
【図5】シール面に流体膜が形成されている場合のステ
ップ高さと負荷能力との関係を示した特性図である。
【図6】本考案の他の実施例を示した、固定シールリン
グの部分的な回転軸線方向端面図である。
【図7】従来のシール装置を示した断面図である。
【図8】従来のシール装置における、固定シールリング
の部分的な回転軸線方向端面図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】図8のB−B線に沿う断面図である。
【図11】図8のC−C線に沿う断面図である。
【符号の説明】
2 回転リング 3 固定シールリング 10 シール部 11 軸受部 12 レーリーステップ軸受 20、21 溝 S1、S2 ステップ高さ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シールリングの端面にシール面を有するシ
    ール部と、このシール部と同一端面にレーリーステップ
    軸受あるいはテーパランド軸受などの軸受を複数個配置
    した軸受部とを備えたシール装置において、前記レーリ
    ーステップ軸受あるいはテーパランド軸受などの軸受
    は、深さの異なる少なくとも2種のものを備えて成るシ
    ール装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のシール装置において、レー
    リーステップ軸受あるいはテーパランド軸受などの軸受
    と軸受との間に溝を形成して成るシール装置。
JP955591U 1991-02-01 1991-02-01 シール装置 Pending JPH04101077U (ja)

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JP955591U JPH04101077U (ja) 1991-02-01 1991-02-01 シール装置

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JP955591U JPH04101077U (ja) 1991-02-01 1991-02-01 シール装置

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19970218